MODEetMODE(モードェモード) 発売日・バックナンバー

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9月7日のニューヨークに始まり、10月3日のパリ最終日まで約1か月の間に、世界4大都市にて18年春夏コレクションが開催されました。モードェモードNo.381では、各都市選りすぐりの約100ブランドをご紹介しています。
(表紙:ルイ・ヴィトン)

◆2018春夏トレンドエクスプレス
今季は大自然の美しさやダイナミズムがひとつのインスピレーションに。雨上がりのきらきらした空気や、水の透明感、羽のような軽やかさと、風をはらんだやさしいシルエットが主流。

◆2018年春夏パリ プレタポルテ コレクション
 今季のパリは通常より少し早い9月25日夜に始まり、10月3日夜までに83ブランドが公式にショーを開催。それ以外にも多数のブランドが展示会などで新作を発表しました。今季もいくつかの主要なメゾンでデザイナー交替が。ジバンシィは前クロエのクレア・ワイト・ケラー、ランバンはベテランのオートクチュリエ、オリヴィエ・ラピドゥス、クロエは元ニコラ・ジェスキエールのアシスタントだった新人ナターシャ・ラムゼイ・レヴィをそれぞれ迎え、新しい一歩を踏み出しました。開幕に先立つ9月8日には、フランスモード界の重鎮で、国民的存在でもあるピエール・ベルジェ氏が86歳で死去。メゾンの創業者である彼に追悼の念を込め、夜ライトアップしたエッフェル塔のふもとに巨大な野外ステージを特設して行なわれたサンローランのショーは、今季のハイライトのひとつになりました。
 シャネルは本物の水を使った巨大な滝と渓谷のセット、セリーヌは白いテントを想わせる会場で新作を披露し、ヴァレンティノは月の輝きを透明のスパンコールで表現するなど、「自然への賛美」を表現。いっぽうで「パリっぽさ」も重要なファクターに。エッフェル塔を背景にしたサンローラン以外に、オリヴィエ・ルスタン率いるバルマンは仏国立パリ・オペラ座バレエ団の本拠地であるガルニエ宮のフォワイエで、オートクチュール級の豪華なコレクションを披露。ルイ・ヴィトンは会場となったルーブル美術館にふさわしい、ルイ15世紀時代のフレンチエレガンスを現代に蘇らせて、パリを代表するブランドとしての誇り高さを感じさせました。
 スポーツテイストや自然に注目が集まる中で、ディオールのマリア・グラツィア・キウリは「フェミニニティ(女性性)」を重視しました。女性美術評論家リンダ・ノックリンによる「なぜ偉大な女性アーティストアーティストが生まれなかったか?それは、過去の美術書がすべて男性筆者による評論だったからではないか?」という言葉に、メゾン・ディオール初の女性デザイナーとして大いに勇気づけられたのでしょう。70年代のムードをデニムやニットのルックで表現しました。
 ほかにも、パリコレから個性豊かな41ブランドをご紹介。新旧7名の日本人デザイナーにも注目です。

◆2018春夏ロンドン・ファッション・ウィーク
 9月15日から19日まで5日間に開催されたロンドン・ファッション・ウィーク。この秋冬に発売されたJWアンダーソン×ユニクロ、アーデム×H&Mのように、世界的ファストファッションブランドとのコラボを通して、ロンドンデザイナーの才能が今また新たに注目を浴びています。
JWアンダーソンはパリのロエベも手掛けて大人気のデザイナー。毎回、個性の強いデザインを発表しますが、今季は「イージー&エブリディウェア」をテーマにリアルクローズに少し近づいた印象です。メアリー・カトランズは「子供時代の思い出」をカラフルに、クリストファー・ケーンは「1940年代のハウスワイフ」を凝った素材で、それぞれ表現。アーデムは若き日のエリザベス女王の装いから想を得て、フィット&フレアのドレスやツインニットなどの“英国的お嬢様ルック”を発表しました。
 欧州ブランドの間では否定的意見が強いSee Now Buy Now(ショーで見たものがすぐ買える)システムを今季も維持したのはバーバリー。アイコンのクラシックチェックやトレンチコートを、新しい色と素材で刷新して新鮮なイメージを与えました。クリストファー・ベイリーはショーの翌月に辞意を表明し、次シーズンでバーバリー社を去ることが決定しています。ベイリーのラストコレクションと今後のブランドの行方に大きな注目が集まっています。
 今季はニューヨークからアメリカンカジュアルを代表するブランド、トミー・ヒルフィガーが参戦して話題を呼びました。一般客も含む約2千人が集まった会場に、人気モデルでブランドアンバサダーのジジ・ハディッドが新作を着て登場すると、場内から大きな歓声が沸きました。ショーの後、アメリカの人気DJデュオ、ザ・チェインスモーカーズによるシークレットライブも行われるなど、ロンドン・ファッション・ウィークのトリを飾るにふさわしい華やかな一夜を提供しました。


◆2018年春夏ミラノコレクション
 9月20日から25日までの6日間に開催されたミラノコレクション。プラダのミウッチャ・プラダは「女性が描く女性のストーリー」をテーマに、日本のオノ・ナツメを含む9名の女性イラストレーターの作品を、壁に、服の上に、コラージュして女性への賛美を表現しました。ボッテガ・ヴェネタは春夏らしい淡いパステルカーを基調に、女性らしさをさわやかに表現。新デザイナーを迎えたジル・サンダーや、英国人歌手エルトン・ジョンとコラボしたグッチも注目を集めました。
 なかでも、今季一番の話題をさらったのは、ドナテッラ・ヴェルサーチによる「ジャンニ・ヴェルサーチへ捧げる」と題したコレクションでした。1980年代から90年代にかけ、世界的ブームを巻き起こしたブランドの創始者ジャンニがフロリダで銃弾に倒れて今年で20年。その間、妹のドナテッラは、兄の遺した偉大なスタイルを継承しながらブランドの地位を誇り高く守ってきました。イタリアンバロックやギリシャ神話の古代モチーフから、アンディ・ウォーホルやリチャード・アヴェドンら近代アートにまで造形の深さを示した、華麗なる往年のヴェルサーチスタイルを、若干16歳の新人モデル、カイア・ガーバーを始めとする現代のトップモデル達が着こなして新鮮に蘇らせました。ラストシーンでは、サプライズゲストとして90年代のスーパーモデル5人(シンディ・クロフォード、クラウディア・シファー、カルラ・ブラーニ、ナオミ・キャンベル、ヘレナ・クリステンセン)がゴールドのドレスを着て舞台に現われると、スタンディングオベーションの嵐が巻き起こりました。


◆18年春夏ニューヨーク・コレクション
 アルトゥザラ、プロエンツァ・スクーラー、ロダルテ、トム・ブラウンと、人気の4ブランドがパリへ発表の場を移したため、今季のニューヨークはいつもより少し寂しい印象が全体に漂いました。そんな中、ラフ・シモンズとピーター・ミュリエのベルギー2人組が手掛けるカルバン・クラインは「シネマ」「ポップアート」のアメリカ文化をヨーロッパ的発想で表現し、好評を博しました。アンディ・ウォーホル財団とのコラボで、若き日のデニス・ホッパーのポートレートや、著名な“電気椅子”をモチーフにした作品などを、白いレースや透明のPVCの上にプリントで再現するなど、ユニークな感性を見せました。
 コレクションのトップを飾った大御所トム・フォードは、端正なカッティングのテーラードに、スポーティ&スラウチな感覚を加えて、新たなモダニズムを追求しました。毎シーズン、テーマをがらりと変えて、マルチな才能を見せるマーク・ジェイコブスは、ゆったりしたシルエットのスポーツウェアを、特別感のあるジャカード素材、インスタ映えしそうな鮮やかカラーで見せました。モデルの頭には服とコーディネートしたターバンを巻いて、注目を集めました。トリー・バーチはクーパー・ヒューイット美術館の美しい中庭で新作を披露して、初夏の気分を伝えました。


◆特集:「時」を刻むマックスマーラのコート
イタリアを代表するブランド、マックスマーラ。この秋には韓国・ソウルで初の回顧展を開催するなど、今その真価を再評価する動きがアジア各地で高まっています。アジア他国を先んじて1980年代に上陸した日本では、マックスマーラの代名詞“キャメルのコート”は知的なキャリアウーマンの必需品として名実ともに定着しています。今号では、マックスマーラの創業から60年余の歴史を貴重な資料とともに改めてご紹介。創業家の血を引くブランドアンバサダー、マリア・ジュリア・マラモッティや、ソウル出身でファッションニスタとして話題のデジタルインフルエンサー、アイリーン・キムへのインタビューも加えながら、過去をふりかえるだけでなく、現代のマックスマーラの魅力にも迫ります。


◆創作60年。インタビュー、ヒロココシノ
今年でめでたく御年80歳を迎えた日本を代表するデザイナーのひとり、コシノヒロコさん。幼い頃から絵を描くのが得意で、高校卒業と同時に上京、東京・文化服装学院在学中にはファッションコンテストのグランプリを獲得してプロへの道を開くなど、若い頃から特異な才能をいかんなく発揮してらっしゃいました。70年代末にはローマのアルタモーダ、80年代にはパリのプレタポルテと、順調に海外進出を果たしながら、日本でしっかりと地盤固めをし、今では後に続く若い世代のメンターとなっています。デビューから60年、一度たりとも休むことなくコレクションを発表し続けてきたコシノさんに改めてインタビュー。新作コレクションや趣味の絵画、また12月に発行される集大成本についてなど、創作の歴史を彩る貴重なお話をうかがいました。


他にも、パリコレ会場に集まるファッショニスタ達の着こなしからリアルなトレンドを分析する「オフ・ザ・ランウェイ リポート」など、コレクションやデザイナーにまつわる情報を豊富なヴィジュアルと共にお届けする、充実の1冊です。
(2017年11月21日発売、No.381、2018年1月号(冬号)、188ページ、オールカラー、1,440円・税込み)
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秋冬シーズンの最後を飾るオートクチュール コレクションが
去る7月上旬にパリにて開催されました。
本誌では、公式参加36組とオフスケジュール組との中から20メゾンを厳選し、
110ページを超える誌面でたっぷりとご紹介しています。
細部にまで技を凝らした、夢あふれるドレスの数々に酔いしれてください。


No.380の主なコンテンツ

(表紙:シャネル)


◆2017-18秋冬パリ オートクチュール コレクション
 
 公式参加数が36組に増えた今シーズンは、
7月2日日曜日の午前10時から7月5日水曜日の夜20時半まで、
連日ほぼ1時間きざみで、パリ市内各地においてコレクションショーが開催されました。
 シャネルはパリのシンボルであるエッフェル塔を実物大の大きさで、
本物そっくりに舞台に再現して驚かせました。会場となったグランパレの、
高い天井を突き抜けるかのようにそびえる塔のふもとでは、
パリのシャン・ド・マルス公園さながら、
緑の植木と砂のランウェイに木製のベンチがセットされ、
招待客たちを出迎えます。ショーの冒頭に登場したツイードのスーツは、
石畳を想わせる様々なトーンのグレーに、壺のように丸く膨らんだ袖が今季の特徴です。
後半のカクテルドレスやソワレでは、カール・ラガーフェルドは
夜のエッフェル塔をイメージしたと語ります。黒いシルクやチュールに
マイクロスパンコールがきらきらと輝き、
ハイウエストから量感たっぷりに広がるスカートのシルエットが、
まるでエッフェル塔のようにダイナミック。頭にはボーターハットをかぶらせ、
小粋なパリジェンヌの姿をよみがえらせました。

 ピエールパオロ・ピッチョーリによるヴァレンティノと、
レバノン出身のエリー・サーブは、ヨーロッパの神話の世界にヒントを得ました。
ジョルジオ・アルマーニとジャンバティスタ・ヴァリ、フェンディは、
女性にとって永遠の憧れである「美しい花」を、
ジャンポール・ゴルチエはロマンティックな「雪景色」を、
マリア・グラツィア・キウリのディオールは「旅」を、
それぞれインスピレーション源に、独自のスタイルを生み出しています。
 
 ジョン・ガリアーノによるメゾン・マルジェラとヴィクター&ロルフは、
手仕事の技をユニークな解釈で取り入れて、
他と一線を画すクリエイティヴィティを披露しました。
ほかにも、巨匠アズディン・アライアの新作コレクションなど、
新しい顔ぶれも加わって、今季も見どころ満載です。


◆ブシュロン ハイジュエリーコレクション

 今季のパリ オートクチュール期間中、老舗ハイジュエラーのブシュロンが
最新作を発表しました。100点を超える壮大なコレクションは、その名も
「イヴェール アンぺリアル(冬の帝国)」。
 真っ白な雪や透明の氷の世界に包まれた真冬の極北の地をイメージして、
ホワイトゴールドにダイヤモンドとクリスタルをふんだんに用いた
ロマンティックなハイジュエリーがお目見えしました。
 20世紀初頭まで存続したロシアのロマノフ王朝時代の華やかな衣裳や、
ロシアンバロック建築なども研究して、伝統的でありまがらも革新性があり、
重厚感を感じさせながらも軽やかな、美しいジュエリーの数々を、
高度な職人技を存分に駆使してゴージャスかつ繊細に作り上げています。
 このところ目がはなせないブシュロン最新作の魅力を、
クリエイティブディレクター、クレール・ショワンヌのインタビューも交えて、
たっぷりとご紹介します。


◆クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ

 今年でメゾン創設70周年を迎えたクリスチャン・ディオール。
メゾンのこれまでの軌跡を、豊富な資料で振り返る話題の展覧会
<クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ>が今期間中、
ルーブル宮にあるパリ装飾芸術美術館で開幕しました。
 
 創設者であるムッシュ・クリスチャン・ディオールの生涯と、そのクリエーションの真髄を、
後継者となる6名のアーティスティックディレクターによる作品も含めて、
400点以上もの貴重なアーカイブで展観。
 美術館の広大な敷地をあますところなく使った、訪れる人を飽きさせない展示方法も
話題を集めています。
 
 今号では、パリ屈指のオートクチュールメゾン・ディオールの魅力に迫る本展覧会の模様を、
7月3日夜に行われたオープニングパーティの模様と、ノルマンディーにある
クリスチャン・ディオール博物館にて同時開催中の展覧会情報とあわせて、詳しくお伝えします。

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他にも、パリコレ会場に集まるファッショニスタ達の個性あふれる着こなしを
キャッチした「オフ・ザ・ランウェイ リポート」、
来春のトレンドを先取りする「クルーズ&リゾートコレクション」など、
コレクションにまつわる情報を豊富なヴィジュアルと共にお届けする、充実の1冊です。

(2017年8月21日発売、A4変型、188ページ・オールカラー、1,440円・税込)









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モードェモード No.379
2017-18秋冬 プレタポルテ コレクション号

2月のニューヨークを皮切りに、ロンドン、ミラノ、パリの各都市で
秋冬プレタポルテ コレクションが開催されました。
今シーズン、デザイナーたちにインスピレーションを与えたのは、
宇宙や北欧の大自然、都会での日常生活、アートや建築、あるいは
映画やアニメのファンタジーなど、さまざま。
秋冬にもかかわらず、カラフルなコレクションが目立ったのも特徴です。
100を超えるブランドの最新作を、モードェモードでぜひお楽しみください。


主なコンテンツ(表紙:サンローラン)

◆2017-18秋冬トレンド エクスプレス
素材が重要なキーとなる秋冬シーズン。今年はシアリングと呼ばれる羊の毛皮、
カラフルに染めたファー、プリントや刺繍をあしらったモヘア、が大きなトレンドとなりました。
人気アイテムであるダウンコートも、オーバーサイズの影響を受け、エッジィに進化している点に注目です。


◆17-18秋冬パリ・プレタポルテ・コレクション
今季のパリコレは会期が例年より1日短縮され、2月28日から3月7日までの8日間に開催されました。
宇宙飛行士の制服に着想したシャネルは、会場でロケットを発射させるという大がかなりな演出で話題をさらいました。
新しいデザイナーのもと2シーズン目を迎えたディオール、サンローラン、ヴァレンティノ、ランバンの各メゾンは、
今季ますます個性を発揮して注目を集めました。ルイ・ヴィトンはルーブル美術館の展示室でショーを行なうという、
パリ市あげての企画で華やかにトリを務め、ドリス・ヴァン・ノッテンは今回でメンズとあわせ100回目となるパリコレショーを
無事、成功に終わらせました。また、海外デザイナーの参加数が減少傾向にある一方で、巨匠ヨウジヤマモトを筆頭に、
イッセイミヤケ、サカイ、アンダーカバー、ツモリチサトほか、日本人デザイナーのコンスタントな活躍ぶりにも注目です。


◆17-18秋冬ロンドン・ファッション・ウィーク
2月中旬とは思えないほど温暖な気候に恵まれた今季のロンドン・ファッション・ウィーク。
今年からメンズにウィメンズを統合したポール・スミスが抜けるなど、参加ブランドの顔ぶれに多少の変化が見られましたが、
この街ならではの自由な気風と高感度なクリエイションは健在です。
“作業着”をクラフトワークで昇華させたクリストファー・ケーン、パターンと素材の研究に情熱をみせたJWアンダーソン、
ディズニーとコラボし『ファンタジア』をテーマにしたメアリー・カトランズ。
1940年代のフィルムノワールに傾倒するシューズデザイナーのシャーロット・オリンピアは、
本格的な短編映画を製作し、市内の映画館で上映。劇中に新作が登場するという心憎いパフォーマンスで、拍手喝采を浴びました。


◆17-18秋冬ミラノ・コレクション
2月22日から27日までの6日間に開催されたミラノ・コレクションは、アレッサンドロ・ミケーレによるグッチで
元気いっぱいに始まり、巨匠ジョルジオ・アルマー二の「赤」をテーマにしたコレクションでシックに終幕しました。
黒の多いパリとは対照的に、カラフルな色使いを得意とするのがミラノの特徴ですが、そんな中でも今季は特にプラダが、
斬新な色と素材の組み合わせで究極のフェミニニティを見せました。クラシックなイメージの強いモヘアのセーターを、
蛍光色に染めたり、フリルや刺繍をあしらったりして、新鮮なアイテムへと生まれ変わらせました。著名なイラストレーター、
ロバート・マッギニスが描く美女のポートレートプリントも必見です。
ポップな色と柄に、極端に長いフリンジを付けてエッジを効かせたエミリオ・プッチは、
今季がマッシモ・ジョルジェッティによる最後のシーズンとなりました。
他に、フランチェスコ・リッソを新デザイナーに据えた新生マルニ、
ブランド創設40周年を迎えたアンナ・モリナーリによるブルマリンなど、話題も豊富です。


◆17-18秋冬ニューヨーク・コレクション
コレクションサーキットのトップを飾るニューヨーク・コレクションでは、今季ニューフェイスが話題を呼びました。
ニューヨークを代表するデザイナーブランドのひとつ、カルバン・クラインは、ジル・サンダーとクリスチャン・ディオールで
活躍した人気デザイナー、ラフ・シモンズを新たに迎え、パワーアップ。
高級リアルクローズの本場、ニューヨークの冷え切ったマーケットを刺激するカンフル剤的存在となることが期待されています。
イタリア発祥の高級ランジェリーブランド、ラペルラはライフスタイルブランドを目指し、
女性のクリエイティヴディレクターを迎えてコレクションを開催。
クチュールブランドのオスカー・デ・ラ・レンタは、今季から若い男女2人組にバトンタッチして、新鮮な風を運びました。


他にも、パリコレ会場に集まったファッショニスタたちの着こなしから、
ストリートで受けそうな最新トレンドを分析する「オフ・ザ・ランウェイ リポート」など、
コレクションにまつわる情報を豊富なヴィジュアルと共にお届けする、充実の1冊です。

(2017年4月21日発売、A4変型、188ページ・オールカラー、1,440円・税込)
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モードェモード No.378
2017春夏パリ オートクチュール コレクション特集号

2017年春夏シーズンを華やかに締めくくった
パリ オートクチュール コレクション。
春の草花や真夏の太陽を思わせる、明るくカラフルな色。
満開の花のように、フリルがたっぷりあしらわれたドレス。
熟練職人たちの手仕事で仕上げられた美しいコレクションの数々を、
モードェモードでぜひ、ご堪能ください。

主なコンテンツ
(表紙:シャネル)
◆2017年春夏パリ オートクチュール コレクション
 1月22日の日曜夜に開幕した今季は、開催期間が木曜までの5日間に増え、老舗メゾンから若手を中心とする招待デザイナーまで、フランス国内外から31組が公式参加しました。
 いま最も旬な女優、リリー=ローズ・デップがゲストモデルに登場して大きな話題を集めたのはシャネル。万華鏡のように鏡が張り巡らされた舞台で、ココ・シャネルが活躍していた1930年代調の細長いシルエットに、“鏡”をモチーフにしたシルバー刺繍をのせるなど、ウルトラモダンなコレクションを展開しました。
 前シーズン限りで長年組んだデュオを解消し、それぞれに新しい道を歩みはじめたマリア・グラツィア・キウリとピエールパオロ・ピッチョーリ。クリスチャン・ディオールに移籍したマリア・グラツィアは、森をリアルに再現した舞台で、舞踏会のドレスと呼ばれるボリュームのあるイヴニングを中心に、ロマンティックなコレクションを披露しました。蝶や妖精の羽のように、うっすらと色づく薄手のチュールを何層にも重ね、内側に手染めの草花を閉じ込めた、押し花のようなドレスが繊細です。
 ソロになったピエールパオロ・ピッチョーリによるヴァレンティノは、アイヴォリーを基調にしたシンプルなコレクション。創始者ヴァレンティノ・ガラヴァーニ氏が、約50年前のデビュー時に発表した「ホワイトコレクション」を現代に蘇らせたようでした。ジョン・ガリアーノによるメゾン・マルジェラは、セルフィー(自撮り)にインスピレーションを得て、コートやドレスにカットアウトやチュールを使った“布の彫刻”で、フェイス(顔)モチーフを描きました。また前シーズン、日本から森英恵以来の参加を果たして注目を集めたユイマナカザトは、ホログラムフィルムを幾何学形のパーツに加工し、パズルのように組み合わせた作品で、日本の最新テクノロジーを世界にアピール。2季目を無事に成功させました。


◆SIHHジュネーブサロン リポート
 毎年1月、スイスの首都ジュネーブにて開催される、高級腕時計ブランド各社による新作お披露目会、SIHHジュネーブサロン。
メンズの間でカリスマ的な人気を誇るリシャール・ミルは、F1トップチームのマクラーレンとコラボしたスペシャルモデルを始め、カーボン素材にダイヤモンドをあしらった“男前”なレディスウォッチを発表し、注目を集めました。
 ヴァン クリーフ&アーペルは、メゾンのアイコンである蝶や妖精をモチーフにした“動くウォッチ”が話題に。カルティエは1980年代より人気のライン、パンテールのウォッチを現代の技術で軽やかにヴァージョンアップ。ピアジェは、誕生60周年を迎えた極薄時計、アルティプラノをフォーカス。
 また、女性向けラインを充実させたIWCの新作は、人気写真家・蜷川実花さんへの特別インタビューを通してご紹介します。


◆2017-18 プレコレクション
 毎年12月初旬にシャネルが発表するメティエダール・コレクションをはじめ、来たる秋冬シーズンを先駆けるプレコレクションのご紹介。
刺繍、靴、帽子、コスチュームジュエリーなど、パリ屈指のオートクチュールアトリエが手掛けながらも、ブティックで買えるという、最高ランクに位置するプレタポルテ(既製服)がシャネルのメティエダールです。今回は、新装あらたにオープンしたリッツ パリを一部貸し切り、この高級ホテルにかつて集ったおしゃれなコスモポリタン(国際人)たちをイメージして「パリ コスモポライト」と名付けたコレクションを披露。スーツからカクテル、イヴニングまで、完成度の高さはさることながら、モデルとして多くのセレブが登場したことも話題に。リリー=ローズ・デップを筆頭に、アメリカや英国、フランスの有名芸能人を父母にもつ2世、3世たちが出演。彼ら彼女らが、その若さと華やかさで着こなすシャネルの新作に注目です。


◆いま、東コレを揺るがすYOSHIKIMONO
オリンピック開催を数年後に控え、世界から熱いまなざしを浴びている東京。今号では、2016年10月に東京で開催された「2017年春夏アマゾン ファッション ウィーク 東京」をダイジェストリポートしています。中でも、国民的人気を誇るロックバンド、Xジャパンのリーダー、YOSHIKIがプロデュースする“ドレスキモノ”ブランド、ヨシキモノのショーは大きな話題を集めました。今や音楽という枠を超え、クリエイターとして世界を股にかけ活躍するYOSHIKI氏が自ら語る、この新プロジェクトの魅力をお伝えします。
 
他にも、パリコレ会場に集まったエディターやモデルたちの着こなしから最新のトレンドを分析する「オフ・ザ・ランウェイ リポート」など、コレクションやデザイナーにまつわる情報を、豊富なヴィジュアルと共にお届けする、充実の1冊です。

(2017年2月21日発売、A4変型、188ページ・オールカラー、1,440円・税込)

モードェモードNo 377
2017年春夏パリ ミラノ ロンドン ニューヨーク
プレタポルテ コレクション 号

9月から1か月間にわたり各地で開催されたプレタポルテコレクション。
パリはサンローランやディオールのデザイナー交替が大いに注目を集めました。
ミラノは安定感のあるブランドが多く、ロンドンでは圧倒的に若いデザイナー
がリード。ビジネスの街ニューヨークではショーとブティックが連動して
最新作を即、市場で展開する動きが活発化しています。
今シーズン各都市を沸かせた100を超えるブランドの最新作をご堪能ください。

(表紙:シャネル)

◆2017春夏トレンド エクスプレス
数シーズン続いたスポーティやアスレジャーのトレンドが徐々に落ち着きを見せ始め、今シーズンはプリーツやパフスリーブ、ドレープの女性らしいテイストが戻ってきました。左右非対称のアシメトリーデザインや、素材の透け感を活かした重ね着スタイルも広がっています。


◆17春夏パリ プレタポルテ コレクション
今シーズンもパリではデザイナー交替による新しい風が吹きました。
36歳のベルギー人、アンソニー・ヴァカレロを大抜擢したサンローランは、黒を基調にシースルーやスモーキングなど、ムッシュ・サンローラン時代の象徴的なスタイルを、ストリート感覚いっぱいに新鮮に蘇らせ、好評を博しました。
かつてヴァレンティノの再生に大きく寄与したマリア・グラツィア・キウリは、その腕を買われてパリの名門クリスチャン・ディオールで今季から新たなスタートを切りました。白のコットンやチュールを多用した、ナチュラルで清潔感あふれるコレクションは、少し控えめではありましたが、今後の飛躍を充分に予感させるものがありました。   
彼女の片腕であったピエールパオロ・ピッチョーリはヴァレンティノに残り、今季からソロでメゾンの全ラインを牽引。エレガントな路線はそのままに、ホットピンクにポピーレッドなどファンキーな色の組み合わせで、刺繍やレースのクラシカルなドレスを現代的に見せました。
元ニコラ・ジェスキエールの右腕だったブシュラ・ジャラールを起用したランバンは、女性デザイナーによる視点ならではのリアルな装いを提案。マニッシュなパンツスーツも、ランバンらしい柔らかなラインで表現され、コーディネートを楽しむための実用的なアイテムを充実させて、イメージを一新しました。


◆17春夏ミラノ ドンナ コレクション
今季は会期終了から数週間後に、ロベルト・カヴァリのデザイナー、ピーター・デュンダスと、マルニのコンスエロ・カスティリオーニが、それぞれ電撃的に辞任を発表し、業界内を騒然とさせました。まだまだオーナー企業の多いミラノでは、デザイナー交替劇はパリほど盛んではありませんでしたが、カヴァリもマルニも、数年前から経営権が創業家の手から離れており、そのひずみがここに来て出たようです。
近年、デザイナー交替で成功したブランドといえばグッチ。今季もアレッサンドロ・ミケーレのエキセントリックなテイストが、メゾン伝統のクラフツマンシップと融合して、独自の世界観を提唱しました。
ボッテガ・ヴェネタはメンズと初の合同ショーを開催し、創業50周年とトーマス・マイヤーの就任15周年をダブルでお祝いしました。


◆17春夏ロンドン ファッション ウィーク
国民投票によるEU離脱が決定したことで、これまでモノ・ヒトともに輸出入に頼っていた英国のファッション業界は今、大きな転換期を迎えています。
ロンドンの筆頭ブランドとして長年コレクションシーンを盛り上げてきたバーバリー プローサムは、ニューヨークで話題のSee Now Buy Now(ショーで見た物がすぐ買える)運動に今季、本格的に取り組みました。ピカデリーサーカス地区にある巨大な本店にVIP顧客を招待し、ショーのライブ中継を実施、終了後には店内で新作を即販売して、コレクションとエンドユーザーとの距離をぐんと縮める試みです。英国を代表するブランドの今後のゆくえに目が離せません。
一方で、JWアンダーソンやメアリー・カトランズら、自由な発想で個性を競い合うデザイナー達はクリエーションにさらに磨きをかけ、他都市のトップブランドに並ぶ実力を見せました。


◆17春夏ニューヨーク コレクション
先シーズン、世界的に大きな話題となったSee Now Buy Now(ショーで見た物がすぐ買える)運動。セールの時期以外は売り上げ不振が続くニューヨークのファッション業界あげての、消費活性化を目指すこの試みは、今季も継続して行われました。ただ、デザイナーの間でも賛成派と反対派とに大きく分かれているのが現実です。
賛成派の筆頭はマイケル・コース。コーチやアレキサンダー・ワンも、ショーで見せた一部の新作をブティックやウェブサイトで即販売しました。対する反対派もしくは慎重派は、マーク・ジェイコブスやトリー・バーチらクリエイティブを優先するブランド。コレクションをあくまで表現の場として貫くことで、かえって新作の価値が高まったとの声も聞こえました。


他にも、パリコレ会場に集まったエディターやモデルたちの着こなしから最新のトレンドを分析する「オフ・ザ・ランウェイ リポート」など、コレクションやデザイナーにまつわる情報を、豊富なヴィジュアルと共にお届けする、充実の1冊です。

(2016年11月21日発売、A4変型、188ページ・オールカラー、1,440円・税込)


モードェモード No.376
2016-17秋冬パリ オートクチュール コレクション号

7月初旬に開催された今季のパリコレクションでは、
27組のメゾンが公式参加。シャネルやゴルチエ、
ヴィクター&ロルフらトップデザイナーの活躍はもちろん、
8年間にわたりヴァレンティノを牽引したマリア・グラツィア・キウリや、
日本から12年ぶりの公式参加を果たしたユイマ・ナカザトなど、
次世代を担う新星たちにも大きな注目が集まったシーズンです。


376号の主なコンテンツ

(表紙:ヴァレンティノ)

◆16-17秋冬パリ オートクチュール コレクション
今季は開幕直前に、ヴァレンティノの共同クリエイティヴディレクターの1人、マリア・グラツィア・キウリの、ディオールへの移籍がほぼ確定とのニュースが突如流れて、業界内は一気に騒然としました。就任から8年間にわたり、ヴァレンティノのリブランディング(ブランドイメージの再構築)に貢献したマリア・グラツィアとピエールパオロのデュオによる最後のシーズンとなった今回は、メゾン本来の持ち味が、テイラードとドレスとの両方にバランスよく表現され好評でした。
カール・ラガーフェルドによるシャネルは「アトリエ・ドゥ・ラ・オートクチュール(オートクチュールのアトリエ)」をテーマに掲げ、メゾンのルーツに立ち返りました。会場には、カンボン通りにあるシャネルのアトリエがそっくりそのまま再現され、そこで働く本物のお針子たちが舞台の上で普段通りに針仕事を進める中で、ファッションショーが行われました。オートクチュールとは何か、どのようにして服が作られているのかを、実演を通して広く世界に見せる絶好の機会となりました。
他にも、オン&オフの両スケジュールから注目すべき27組のコレクションをご紹介します。


◆インタビュー:パリ オートクチュール コレクションを活性化させる新星たち
今季はコレクションの主催者であるパリオートクチュール協会から招待を受け、5組の新進デザイナーが公式参加しました。その中から、ミラノコレクションに参加するイタリア人、フランチェスコ・スコニャミリオと、日本人でハナエモリの引退以来、12年ぶりの公式参加を果たしたユイマ・ナカザトの2人にインタビュー。審査基準やしきたりの厳しいことで知られるパリ オートクチュール コレクションへの参加を、どのようにして実現したのか、また、なぜオートクチュールにこだわったのか、などについてお話をうかがいました。


◆魅惑のハイジュエリー
5日間に及んだコレクションの最終日には、ヴァンドーム広場を中心に、ハイジェリーメゾン各社が新作を発表しました。ヴァン・クリーフ&アーペルは、今もっとも希少な宝石のひとつとなった“エメラルド”をフィーチャー。厳しい目をもつ宝石鑑定家たちによって厳選された、最高品質のエメラルドのみを使用し、壮麗なデザインのネックレスやブローチなどが登場しました。
広場の26番地に本店を構えるブシュロンのテーマは、すばり「ヴァンシス・ヴァンドーム(ヴァンドーム広場26番地)」。アーカイブをひもとき、自然と動物、フランス建築、パリのオートクチュールと、3つのキーワードで現代感覚あふれるハイジュエリーを創作しました。
シャネルは、幸運を運ぶお守りとして生前のココ・シャネルが大切にした“麦の穂”がテーマに。希少なイエローダイヤモンドなどを使ったコレクションを、リニューアルオープンしたばかりのホテル・リッツのココ・シャネル・スイートでお披露目しました。
フランスが誇る世界遺産、ヴェルサイユ宮殿のインテリアに着想したのはディオール。鏡の間のシャンデリアや王妃の部屋を飾る花模様の壁紙をモチーフに、他にはないユニークなコレクションに仕上げました。


◆メゾン・ヴァレンティノとソフィア・コッポラによる新『ラ・トラヴィアータ』
ヴァレンティノの創業者ヴァレンティノ・ガラヴァーニは、先ごろ、自身の財団を通してローマ歌劇場のために、オペラの名作『ラ・トラヴィアータ』を新たにプロデュースし、話題を呼びました。衣装デザインには、自身と、マリア・グラツィア&ピエールパオロの2人のクリエイティヴディレクター、衣装の制作はヴァレンティノのオートクチュールアトリエが手掛け、舞台の芸術監督には、ハリウッドの映画監督ソフィア・コッポラを抜擢するなど、フレッシュな陣営で、19世紀パリの社交界の華やかさを見事に再現しました。


他にも、パリコレ会場に集まったファッションピープルたちの着こなしを追う、恒例の「オフ・ザ・ランウェイ リポート」や、オートクチュールショーのバックステージを取材した「バックステージ ビューティ リポート」など、最新のコレクションやデザイナーにまつわる情報を、豊富なヴィジュアルと共にお届けする、充実の1冊です。

(2016年8月20日発売、A4変型、188ページ・オールカラー、1,440円・税込)

モードェモード No.375
2016-17秋冬 パリ ミラノ ロンドン ニューヨーク
プレタポルテ コレクション号


2月11日開幕のニューヨークを皮切りに、ロンドン、ミラノ、パリへと、
約1か月間続いたプレタポルテ コレクション。
この世界4大都市を中心にめぐるコレクションの模様を、
ディレクター交替により新陳代謝するビッグメゾンから、
インディペンデントの強みを活かして勝負するデザイナーズ系まで、
いま注目の120ブランドによる最新作を通してご紹介します。



375号の主なコンテンツ

(表紙:ミュウ ミュウ)


◆16-17秋冬トレンド・エクスプレス
世界4都市のコレクションから目新しいトレンドを探るコーナー。今季は“ミリタリー”や“オーバーサイズ”が主力キーワードに。また、本来は付属品であるはずのバッグ、シューズ、ベルトなどのデザインにも、服と同じ傾向が顕著に表れている点も、大きな特徴として見逃せません。これは、今季のニューヨークが発信源となり、その後、各都市で賛否両論を巻き起こしている「See Now, Buy Now(ショーで見たものがすぐ買える)」の動きを受けたものと思われます。
服に比べてシーズン性が希薄で、なおかつ価格帯も低め、特にバッグにおいては買い手のサイズを問わない、等の利点から、これら雑貨類は利益率が高いカテゴリーとして、これまでも多くのブランドが注力してきた分野です。今後See Now, Buy Nowの動きが本格化すれば、近い将来、服よりも先に雑貨がトレンドを決める…、そんな時代が来るかもしれません。


◆16-17秋冬パリ プレタポルテ コレクション
今季はパリの勢力図に大きな変化が見られたシーズンとなりました。
ベルギーでファッションを学んだジョージア(グルジア)出身のデムナ・ヴァザリアは「バレンシアガ」をリフレッシュさせると同時に、自身のブランド「ヴェトモン」でもトレンドをけん引し、新しいスターデザイナーとして大躍進を遂げました。
「サンローラン」のエディ・スリマンは、2月にアメリカ・ロサンゼルスで発表した秋冬コレクションの第2弾として、パリではオートクチュールコレクションを披露。かねてからの退任の噂にも沈黙を通し続けましたが、結局、ショーから24日後に退任が公式発表され、今季がラストシーズンとなりました。後任にはベルギーで学んだイタリア人、アンソニー・ヴァカレロが抜擢され、来季また新たなサンローランへと生まれ変わります。   
ディレクター不在のまま、ひとまずデザインチームでの発表に踏み切った「ランバン」は、閉幕直後に、経験豊富なフランス女性デザイナー、ブシュラ・ジャラールの就任が決まり、すでに来季への期待を高めています。一方、「ディオール」は後任がなかなか決定しない中、今季はメゾンのメンバーが一丸となって取り組んだとか。その結果、“ディオールらしさ”にあふれた好感度なコレクションに仕上がりました。


◆16-17秋冬ミラノ コレクション
「グッチ」のアレッサンドロ・ミケーレを筆頭に、世代交代の波がじりじりと押し寄せてきているミラノ。「MSGM」と「エミリオ・プッチ」を兼任するマッシモ・ジョルジェッティ、「ジル・サンダー」のロドルフォ・パリアルンガ、「マルコ・デ・ヴィンチェンツォ」や「フランチェスコ・スコニャミリオ」ら、新世代のイタリア人デザイナーの成長に注目です。
また、シーズンを重ねる毎に実力をつけているカナダ出身の「ディースクエアード」、「ロベルト・カヴァリ」を手掛ける北欧出身のピーター・デュンダス、「モスキーノ」を現代に蘇生させているアメリカ人のジェレミー・スコットと、デザイナーのグローバル化も進んでいます。長らくファミリービジネスによって支えられてきた保守的なミラノのファッション界が、この先、どのような展開を見せるかに、業界中が注目しています。


◆16-17秋冬ロンドン コレクション
 ファッションの歴史において、古くから、影響力のある優れたデザイナーを数多く輩出してきたロンドン。ジョン・ガリアーノやフィービー・ファイロ(セリーヌ)のように、この街で学んだことを、パリやミラノの他都市で発揮して世界的に有名になった人も多く知られています。
 そんな中、今季は「アレキサンダー・マックイーン」が、実に14年半ぶりに古巣であるロンドンコレクションに復帰し、注目を集めました。現在、デザイナーを務めるサラ・バートンは、フェミニンなテイストとクチュール技術を駆使した服づくりで、英国王室キャサリン妃のお気に入りとなっています。
 また今季は、バッグやシューズの人気デザイナーが、ウェアも含めたトータルブランドとして更なる成長を目指して飛躍したことも、大きな変化です。2012年にプレゼンテーションを開催して以来、回を追う毎にグレードアップしている「アニヤ・ハインドマーチ」は、上質な毛皮使いと端正なテイラードで、もはやバッグデザイナーの枠を超えました。英国生まれの老舗バッグブランド「マルベリー」は、パリのセリーヌでヒット商品を生んだジョニー・コカを迎え、大人っぽいイメージへと新装。また、満を持して初のショーを開催したシューズデザイナー「シャーロット・オリンピア」の会場には、ロンドンの若手セレブが集まり、パーティーのような華やかな空気に包まれました。


◆16-17秋冬ニューヨーク コレクション
 今季のニューヨークで話題の的となった「See Now, Buy Now(シー・ナウ・バイ・ナウ)」とは「ショーで見たものがすぐ買える」という、消費者の購買意欲を刺激するための新しい施策。昨今の「ものが売れない理由」は「ショーで見た商品が、実際に店頭に並ぶ半年後では物欲がすでに失せているからだ」との見解を示し、2月18日に開催予定だったショーを急きょ9月に延期したトム・フォードに、一部のデザイナーたちが賛同したことで一気に広まりました。「プロエンツァ・スクーラー」を始め、今季多くのブランドが、インスタグラムなどのSNSを活用してコレクション速報を拡散し、ショーの翌日から、新作の一部をマンハッタンの直営店やオンラインショッピングで発売開始。冷え込んだマーケットに喝を入れる試みを実践しました。
 いかにもアメリカらしい発想のこの新戦略が、今後、既存のファッションシステムにどのような影響を与えるか、業界中が騒然とする中、やはり「ファッションビジネスはクリエーションが命」ということを、改めて実感させたのは、ニューヨークのキング、マーク・ジェイコブスでした。ゲストモデルにレディー・ガガを起用するという、パパラッチ的要素のみならず、アヴァンギャルドなデザインとハイクオリティな出来栄えで、今季も群を抜きました。


◆パリコレ オフ・ザ・ランウェイ リポート
パリコレクションのショー会場に集まる、おしゃれなスタイリストやブロガー、セレブや顧客らをパパラッチ。彼女たちのこなれた着こなしから、今季の“裏トレンド”を分析する人気のコーナーです。ここに登場するスナップクイーンたちの中には、実際に、デザイナーの良き相談役だったり、コレクション制作の一翼を担う人だったり、あるいは、ブランドからご指名を受けた広告塔的な存在の人も含まれることから、表舞台のランウェイより実用的なトレンドが生まれやすい場所、とも言えます。特に今季は、3月初旬の、春に近い気候のもと開催されたため、すぐにでも真似できそうなアイディアがいっぱいです。


これらコレクションやデザイナーにまつわる情報を、豊富なヴィジュアルと共にお届けする、充実の1冊です。

(2016年4月21日発売、A4変型、196ページ・オールカラー、1,440円・税込)

 16春夏パリ オートクチュール コレクションから今注目すべき20メゾンの新作をご紹介。
伝統の世界で躍進する老舗から新進クチュリエまで、芸術性あふれる美の競演をお楽しみください。


主なコンテンツ (表紙:シャネル)

◆2016春夏パリ オートクチュール コレクション

  今季は1月24日から28日までの間に公式スケジュールで25ブランドが参加。前年11月にパリを襲ったテロ事件から2ヶ月半たち、この街を訪れる観光客の数も減少している中、主催者は警察との連携により警備を強化、各ショー会場ではパスポートチェックなど厳重管理が敷かれたおかげで、無事コレクションは終幕しました。
そのせいか、今季はいつも以上に「静けさ」や「おだやかさ」、「自然の美」を感じさせるコレクションが人々の関心を惹き付けました。シャネルは、木の持つ温もりを、ベージュ系のカラー、ウッドビーズの刺繍、木目調のプリーツ、コルク製シューズなどで表現。ミツバチの刺繍やカラフルなフラワープリントも加えて、春の訪れを予感させました。舞台には、緑の芝生の庭に木造のモダンな家が建つ、禅スタイルの邸をセットして、しっとりした静けさが漂いました。
昨年ラフ・シモンズが電撃的に辞任してから3ヶ月、後任が決まらぬままのディオールは、今季はひとまずデザインチームによる発表となりました。ムッシュ・ディオールの好きだった「春の庭園」や「ラッキーチャーム」をイメージソースに、花やミツバチ、星などを、シグネチャーであるバー・ジャケット、左右非対称なデザインのワンピース、重ね着したインナーなどの上に、メゾンが得意とする3D刺繍であしらいました。
 ゴルチエは舞台に80年代パリの伝説のナイトクラブ、パラスを再現、そこに集まるおしゃれ最先端の男女を蘇らせるかのような内容で、当時のゴルチエのミューズで、昨年亡くなった女性へのオマージュを捧げました。ヴァレンティノやアルマーニ、ヴェルサーチのイタリア勢は安定した作品群。ヴィクター&ロルフはキュビズム時代のピカソの作品にインスパイアされ、大胆不敵なウエアラブルアートを提唱。また、前季よりヴァレンティノより新しいデザイナーを迎えたスキャパレリは、「食卓」をモチーフにしたシュールなドレスを、磨かれたテクニックで女性らしいドリーミーな雰囲気に仕上げて好評を得ました。
他にも、アレクサンドル・ヴォーチエ、エリー・サーブ、ジャンバティスタ・ヴァリ、ラルフ&ルッソ、ユミ・カツラ、グオ・ペイなど、国際色豊かな新進気鋭のオートクチュリエたちも含め、全20組の新作をご紹介します。


◆SIHHリポート:第26回ジュネーブサロン

 1月中旬にジュネーブで開催された、スイス製高級腕時計の新作発表会SIHHをリポート。ヴァン クリーフ&アーペルとカルティエは、見事な宝石を用いたハイジュエリーウォッチの秀作を多数、発表し、由緒正しきハイジュエラーとしての誇りを改めて見せました。一方、新進気鋭のリシャール・ミルは時計のケース部分全体にピンクのクリスタルブロックを用いた、非常にめずらしい女性用ウォッチを発表して、今年も話題をさらいました。他にも、ピアジェやジャガー・ルクルト、ヴァシュロン・コンスタンタン、ロジェ・デュブイなど、全11ブランドの最新コレクションをいち早くご紹介します。


◆2016プレフォール コレクション

 2月から3月にかけ世界各地で発表される16-17秋冬シーズンにさきがけ、7月ごろから店頭展開されるプレフォール(Pre-Fall)コレクション。ウエアラブルさが魅力となり、各ブランドは年々力を入れています。今季はアレッサンドロ・ミケーレによるグッチやカール・ラガーフェルドのフェンディ、ソニア・リキエル、ロシャスなどが新登場。ヴァレンティノやジバンシィ バイ リカルド ティッシらお馴染みブランドはもちろん、アルベール・エルバスが去った後を継いだ若いデザインチームによるランバンも初披露となります。


◆追悼:アンドレ・クレージュ

 1月に亡くなった、偉大なるデザイナー、アンドレ・クレージュ氏へオマージュを捧げ、彼の創作の足跡をフラッシュバックするコーナー。1960年代初頭、白をテーマカラーに颯爽とデビュー、オートクチュールにはじめてミニスカートを取り入れ、1960年代にはコスモコール(宇宙ルック)を発表して、世界中にクレージュ旋風が巻き起こるほどの、絶大な人気を誇りました。20世紀ファッションの変革者のひとりとして知られるクレージュ氏の、誰にもまね出来ない想像豊かなアイディアと、無駄のない洗練されたカッティングは、後のデザイナーたちに大いに影響を与えています。今見てもとてもピュアでクリーンな彼のアーカイブを、モードェモードのバックナンバーからピックアップし、ご紹介します。


 他にも、恒例のおしゃれスナップ、オフ・ザ・ランウェイ・リポートや、オートクチュールのバックステージからお届けするビューティーリポートなど、ハイエンドなモード界に関連した最新情報を、ライブ感たっぷりにお届けする充実の1冊です。

(2016年2月20日発売、A4変型、188ページ・オールカラー、1,440円・税込)


1,466円
1,375円
●モードェモード373号(2016年冬号/1月号)

2016年 春夏 パリ ミラノ ロンドン ニューヨーク プレタポルテ コレクション特集号


9月8日開幕のニューヨークに始まり、ロンドン、ミラノ、パリと
約1か月にわたって開催された16春夏プレタポルテ コレクション。
今季で見納めとなるアルベール・エルバスによるランバンと、
ラフ・シモンズによるクリスチャン・ディオールを始め、
アレッサンドロ・ミケーレによる新しいグッチ、など、
デザイナー交替にともない新陳代謝するモード界の最先端をご紹介します。



最新号の主なコンテンツ(表紙:シャネル)


◆2016春夏トレンド エクスプレス
春夏らしい明るい色や、もはや定番になりつつある透け素材を、世界のトップデザイナーたちはどのように取り入れ、表現しているのでしょうか?「トレンド エクスプレス」のコーナーでは、パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークの4都市に共通するホットなトレンドを、あらゆる観点から分析し、キーワードごとに紹介しています。来たる新しい季節に向け「新しいもの」「着てみたいもの」をここから探ってみては。


◆2016春夏パリ プレタポルテ コレクション
9月29日から10月7日までの9日間に開催された16春夏パリ プレタポルテ。空港のターミナルをそっくりそのまま再現した「シャネル」を筆頭に、今シーズンも数々のブランドから華やかな新作が発表されました。ところが会期終了から約3週間後、「ディオール」社から、ラフ・シモンズの退任を告げるニュースが急きょ舞い込み、その1週間後には「ランバン」社から、アルベール・エルバスとの14年にわたる協業が終了した、との事後報告が届いて、業界は一気に騒然となりました。人気・実力ともにそなえた2人のデザイナーが突然にメゾンを去ったことで、パリのモード界は今後ますます話題を集めそうです。


◆2016春夏ミラノ コレクション
9月23日から28日までの6日間に開催された16春夏ミラノ・ドンナ。今季は、開幕初日に登場したアレッサンドロ・ミケーレの「グッチ」が、ポップかつゴージャスなコレクションを発表して、大躍進を遂げました。また、MSGMのマッシモ・ジョルジェッティを新たに起用した「エミリオ・プッチ」と、プッチを離れて「ロベルト・カヴァリ」の後継となったピーター・デュンダスとのクリエーション対決も必見。大御所から中堅、若手まで、いまミラノに起こりつつある“世代交代の波”に注目です。


◆2016春夏ロンドン コレクション
9月18日から22日までの5日間に開催された16春夏ロンドン・ファッション・ウィーク。今季はミラノ生まれのブランド「ヴェルサス」と、パリのメゾン・マルジェラによる「MM6」が、ともにニューヨークから発表の場を移す形で参加し、新鮮な空気を運びました。「クリストファー・ケーン」「J.W.アンダーソン」「ハンター オリジナル」「アニヤ・ハインドマーチ」などなど、少数精鋭ながらも強い個性と才能が一堂に会するのが、ロンドンならではの魅力。マーケティング商法にとらわれることなく、自由にクリエーションを謳歌して、他の都市と一線を画しました。


◆16春夏ニューヨーク コレクション
4都市のトップに開幕したニューヨーク。会期も9月8日から17日までの10日間と比較的長く、ランウェイショーにプレゼンテーションも加えて、相変わらずの活況を見せました。アカデミー賞授賞式さながらの華やかさでレッドカーペットを舞台に再現した「マーク・ジェイコブス」、バレンシアガ社との契約を終え、今後は自身のブランドに専念すると発表した「アレキサンダー・ワン」ら、トップクラスのデザイナーたちに肩を並べて、今季はパリの「ジバンシィ・バイ・リカルド・ティッシ」がCFDA(米国デザイナー協会)の招聘を受け、初参加。地元市民にとって忘れられない9・11のメモリアルデイに、愛と平和のメッセージを託したコレクションで魅了しました。


他にも、ショー会場に集まったファッショニスタ達の着こなしから裏トレンドを探る「オフ・ザ・ランウェイ リポート」など、コレクションにまつわる様々な情報を網羅した充実の1冊です。

 (2015年11月21日発売、A4変型、196ページ・オールカラー)




モードェモード No.372
<2015-16秋冬パリ オートクチュール コレクション特集>

7月初旬に開催されたパリ オートクチュール コレクション。
シャネルやディオール、ゴルチエらお馴染みのメゾンに加え、
今季は、フェンディがファーのみのコレクションで初参加。
また、ヴァレンティノは母国ローマで新作発表をするなど、
何かと話題の多いシーズンとなりました。
伝統的な手仕事が生み出す、最新鋭の芸術を、この1冊でご堪能ください。

●MODE et MODE No.372 AUTOMNE / OCTOBRE 定価1,440円(税込)2015年8月21日発売


372号の主なコンテンツ
(表紙:ヴァレンティノ クチュール)

◆2015-16秋冬パリ オートクチュール コレクション
今季は7月5日から9日までの公式スケジュールに27のブランドが新作発表しました。シャネルは3Dプリンターを使った新種の素材でスーツを立体的に製作。ゴルチエはブルターニュ地方の民族衣装を取り入れ、ディオールは19世紀フランス印象派の点描画技法をプリントやニットに。ヴィクター&ロルフはモデル達に「絵画を着せる」という発想でランウェイをアートギャラリーに変え、ジョン・ガリアーノのメゾン マルジェラはリサイクル素材と立体裁断技術の融合を見せました。また、アルマーニやヴェルサーチ、ジャンバティスタ・ヴァリのイタリア勢、ロシアから初の公式参加となったウリヤーナ・セルギエンコら外国勢も健闘しています。


◆ヴァレンティノ 奇跡のローマ
マリア・グラツィア・キウリとピエールパオロ・ピッチョーリ率いるヴァレンティノは、今シーズンに限りパリを離れ、8年ぶりに本拠地ローマに舞台を移して新作を発表しました。パリのオートクチュールウィークが最終日に当たる7月9日夜に、ローマ本社前の広場に特設会場を設けて披露されたコレクションには、歴史と伝統に彩られたローマの街へオマージュが込められました。過去のオートクチュール作品のインスピレーション源となった、市内の名所旧跡10か所を案内するツアーなど、ミラビリア ロマエ(奇跡のローマ)と名付けた3日間にわたるスペシャルイベントは、今季一番の華やかな話題となりました。


◆フェンディ オートフリュール誕生
ヴァレンティノと同じく、ローマ生まれのブランド、フェンディは、カール・ラガーフェルドをクリエイティブディレクターに迎えて50周年となる今年、オートフリュール(高級毛皮)と名付けた記念碑的コレクションを創作しました。今季のパリ オートクチュール ウィークでは、初めて公式メンバーに名を連ね、トリを飾るにふさわしいクリエーションを披露しました。最高品質の毛皮を贅沢に用い、オーダーから採寸、製作まで、オートクチュールと同じ発想で作られるオートフリュールは、7月27日に東京にも上陸して話題に。来日したシルヴィア・フェンディへのインタビューを通して、このスペシャルなコレクションの魅力を余すところなくご紹介します。


◆魅惑のハイジュエリー
今季もパリ オートクチュール コレクション ウィーク中に、ヴァンドーム広場を中心とするハイジュエラー各社が新作を発表しました。中でも、質、量ともに最も大きなスケールで老舗ならではの底力を見せたのは、ブシュロンとヴァン クリーフ&アーペルです。メゾンとゆかりの深い“インド”にテーマを探ったブシュロン、“海”のブルーを基調に、プレシャスストーンをふんだんに用いたヴァン クリーフ&アーペル。両メゾンのクリエイティブディレクターへのインタビューを通して、新作に込めた思いや、ハイジュエリー界の現状を探ってみました。


◆ジュリー・ドゥ・リブラン、ソニア リキエルを語る
パリ左岸の象徴で、フランス文化の発信基地であるサンジェルマン・デ・プレ。この地に創業以来、本店を構えるソニア リキエルは、2015春夏コレクションより、後継アーティスティックディレクターにジュリー・ドゥ・リブランを迎え、以来、息を吹き返しています。ミウッチャ・プラダやマーク・ジェイコブスの右腕として活躍するなど、豊富なキャリアを誇り、今モード界でもっとも将来が期待されているライジングスター、ジュリー・ドゥ・リブランの素顔に迫るロングインタビューが、このたび実現。内装を新たなコンセプトに変えて、新しく生まれ変わったパリ本店に彼女を訪ねて、たっぷりお話をうかがいました。


◆シャネル クルーズ コレクション in ソウル
毎年恒例のシャネルのクルーズ コレクション。今年は5月4日に、韓国ソウルで開催されました。カール・ラガーフェルド率いるシャネルのクリエイティブチームは、韓服や工芸品など地元の伝統的なものと、現代韓国の若者文化やストリートファッションを存分に研究して、色鮮やかなカラーブロックが特徴のユニークな作品に仕上げました。会場となった東大門デザインプラザには、K-Popスターをはじめ、シャネルの新作をおしゃれに着こなした国内外のセレブが大集結し、大賑わいをみせました。


他にも、パリコレ会場に集まったファッショニスタ達のおしゃれスナップ集「オフ・ザ・ランウェイ リポート」、オートクチュールの舞台裏を紹介する「バックステージ リポート」など、コレクションやデザイナーブランドにまつわる様々な情報を網羅した充実の1冊です。

(2015年8月21日発売、A4変型、212ページ・オールカラー、1,440円・税込)

2月12日から3月11日まで、世界4大都市で開催された
2015-16秋冬プレタポルテ コレクション。
世界一ゴージャスなパリ、大人の雰囲気をもつミラノ、
若さみなぎるロンドン、トレンドに敏感なニューヨークと、
各都市の特徴を背景に、今季も個性豊かな新作が続々誕生しました。
伝統と新鋭が真剣勝負する、緊張感あふれる舞台の模様をお楽しみください。


371号の主なコンテンツ

(表紙:メアリー・カトランズ)


◆2015-16秋冬トレンド・エクスプレス
パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークの4都市をまとめて、気になるファッショントレンドを分析。色、柄、素材、アイテム、インスピレーションなど、様々な視点から「新しいもの」「着られるもの」を中心にお伝えします。


◆2015-16秋冬パリ・プレタポルテコレクション
3月3日から11日までの9日間に開催されたパリ・プレタポルテでは、会場に本物のブラッスリーを出現させた「シャネル」、ハリウッドの2大コメディアン、ベン・スティラーとオーウェン・ウィルソンがサプライズ出演して話題になった「ヴァレンティノ」、1月のオートクチュールの続編を披露した「ディオール」、ジョン・ガリアーノ就任の「メゾン・マルジェラ」、東京で来日ショーをおこなった「ミュウミュウ」、など話題のブランドが目白押しです。


◆≪ジャンヌ・ランバン≫展
今季パリコレ期間中に開幕した展覧会≪ジャンヌ・ランバン≫の模様をお伝えします。19世紀ベルエポックの時代に帽子デザイナーからキャリアをスタートしたジャンヌ・ランバンは、その溢れる才能でオートクチュール界に進出し、長女の誕生をきっかけに子供服のデザインも手掛けたり、パリ万博の際には議長を務めたりと、マルチな才能で活躍した女性です。その知られざる創作の軌跡を、貴重なアーカイブ作品を通して紹介する本展には、現在のランバンを総指揮するアルベール・エルバスもディレクションに加わるなど、必見です。


◆2015-16秋冬ミラノ・コレクション
2月25日から3月2日までの6日間に行われたミラノ・コレクション。今季は、フリーダ・ジャンニーニの後を継いだアレッサンドロ・ミケーレによる新生「グッチ」、母娘愛をテーマにした「ドルチェ&ガッバーナ」、ピーター・デュンダスによる最後の「エミリオ・プッチ」、20周年を迎えた「Dスクエアード」などが注目を集めました。5月の国際博覧会開催を前に、ファッションの世界も賑わいを見せました。


◆2015-16秋冬ロンドン・ファッション・ウィーク
2月20日から24日までの5日間に開催されたロンドン・ファッション・ウィーク。英国らしさを大切にする「バーバリー プローサム」は70年代のムードにのせ、発表。昨年からパリのロエベも兼任して、人気急上昇中の「JWアンダーソン」は80年代調、本誌表紙を飾っている「メアリー・カトランズ」はダマスク模様を現代美術のような表現で。ゴシック&ヴィクトリアンな「ジャイルズ」、複雑なテクニックをリアルクローズへ落とし込んだ「ピーター・ピロット」、ラブ&アートをテーマにした「クリストファー・ケーン」など、クリエイティヴィティ溢れるコレクションが勢揃いです。


◆アレキサンダー・マックイーン≪サヴェージ・ビューティ≫
5年前に40歳で突然この世を去ったリー・アレキサンダー・マックイーンをフィーチャーした話題の展覧会≪サヴェージ・ビューティ≫が、パリコレクション終幕から2日後に、ロンドンのヴィクトリア&アルバート・ミュージアムで開幕しました。本展は、ニューヨークのメトロポリタン博物館で開催されたものの再現ですが、今回はデザイナーの地元ならではの追加展示も含まれ、さらに充実した内容となっています。天才デザイナーの18年にわたる創作の軌跡を紹介する本展の模様をお伝えします。


◆2015-16秋冬ニューヨーク・コレクション
2月12日から19日まで8日間にわたって行われたニューヨーク・コレクション。期間中、街は大雪の降る大寒波に見舞われながらも、ランウェイ上ではそれぞれ個性あるスタイルを発表し、連日熱いバトルが繰り広げられました。その筆頭は、シャープな黒に都会の洗練を込めた「アレキサンダー・ワン」と、クラシックとモダンの融合が見事な「マーク・ジェイコブス」の2人。彼らを頂点に、「アルトゥザラ」「ザ・ロウ」らリアル派、「トム・ブラウン」「プロエンツァ・スクーラー」らクリエーション派が健闘を見せました。


他にも、コレクション会場に集まったファッショニスタ達の着こなしから最新トレンドを探る人気コーナー「オフ・ザ・ランウェイ リポート」やデザイナーインタビューなど様々な情報を網羅した充実の1冊です。

(2015年4月21日発売、A4変型、188ページ・オールカラー、1,440円・税込)
1,466円
1,375円
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1月25日日曜夜にヴェルサーチのショーで幕を開けた
2015春夏パリ オートクチュール コレクション。
今季は、色とりどりの植物園や金色の麦がなる田園、
青い空に白い雲、赤いハートなど、生命力あふれる
ポジティブメッセージをのせた作品が目立ちました。
春の訪れを、芸術性あふれる最新モードと共にお楽しみください。

モードェモード370号(2015年春号/4月号)
2015年春夏パリ オートクチュール コレクション特集
MODE et MODE No.370 PRINTEMPS / AVRIL 定価1,440円(税込)
2月21日より全国書店、富士山マガジンサービス(オンライン書店)ほか好評発売中!

370号の主なコンテンツ
(表紙:シャネル)


◆2015春夏パリ オートクチュール コレクション
 春夏シーズンに欠かせないモチーフ「花」が、今回はより立体的に、奥深い表現となって各メゾンから登場しました。
 シャネルの舞台には、機械仕掛けのペーパークラフトによる熱帯植物たちがセットされ、グランパレのガラスのドーム屋根が植物園へと束の間の変身を遂げました。庭師に扮した男性モデルがシャネルのCCマーク入りじょうろを片手に登場、植物に水をやると、茎はぐんぐん伸び、蕾がゆっくりと開いて、中から赤や黄色、オレンジやブルーの花を咲かせて、場内はぱっと明るくなりました。カラフルな花の色に、麦の穂をイメージしたというフリンジが揺れる作品、花びらをかたどったスパンコールの3D刺繍やふわふわ軽いコサージュがふんだんに飾られて、まさに百花繚乱なコレクションに。
 話題のデザイナー、ラフ・シモンズは創業者クリスチャン・ディオールの愛した「花」を、フューチャリスティックな「フラワーウーマン」へと進化させました。会場は一面鏡で覆われ、ピンクパープルの絨毯に、白くペイントされた骨組みをあらわにして2階建てのらせん階段をセット。「めまいのするような空間」には、1950年代、60年代、70年代と3つのディケイドが断片的にフラッシュバックしていきます。「ムーンエイジ・デイドリーム」と題して、デヴィッド・ボウイの曲を流して、プリーツが見事なバー・スーツやスパンコールが輝くグラムロックスターのステージ衣装風の作品が、ミックススタイリングで登場します。
 ヴァレンティノは「愛」を主題に、20世紀の画家マルク・シャガールや詩人アポリネール、中世イタリアの文学者ダンテなど、同じく「愛」をテーマに創作活動した古今の芸術家にインスピレーションを得ました。創作活動40周年とパリオートクチュールデビュー10周年とのダブルアニバーサリーを迎えたジョルジオ・アルマーニは「バンブー(竹)」のようなしっとり優しいコレクション。ジャンポール・ゴルチエは、通常オートクチュールのショーではラスト1点を飾るウエディングドレスを、全作品のテーマにして「61通りのプロポーズ」と題した楽しいショーを展開。オランダの画家ゴッホの田園風景をモチーフに、手で編んだ巨大な麦わら帽子と立体装飾のフラワードレスとでシュールな世界観を披露したヴィクター&ロルフ、ほか13組の個性豊かなメンバーが揃いました。

◆ジョン・ガリアーノによるメゾン マルジェラ
 パリ オートクチュール コレクション会期に2週先立つ1月12日、ジョン・ガリアーノがホームタウンのロンドンでメゾン マルジェラ(旧名メゾン マルタン マルジェラ)のオートクチュールにあたるアーティザナルコレクションを発表しました。差別発言問題で2011年にディオールを解雇された後、一時はニューヨークのオスカー・デ・ラ・レンタのコレクションを数点手伝ったりしましたが、ほぼ干された状態で表舞台に現れることはなかったため、世界中のファンから一日も早い復帰が熱望されていました。満を持して発表された復帰第一段の作品には、ジョン・ガリアーノの原点である流麗なテイラードやイヴニングが「キャビネ・ドゥ・キュリオジテ」のテーマのもと展開され、好評を得ました。本誌ではこのコレクションのほぼすべてを、詳細な解説付きでご紹介しています。

◆第25回SIHHリポート&魅惑のハイジュエリー
 カルティエを筆頭とするリシュモングループ傘下のブランドはじめ、16のスイス製高級ウォッチブランドが参加した第25回SIHH(国際高級時計見本市、通称ジュネーブサロン)。これまで男性向けが多かった機械式腕時計ですが、今年は各社ともレディス製品に注力していることから、本誌では11ブランドをピックアップし、ご紹介しています。また「魅惑のハイジュエリー」のコーナーでは、フランスのおとぎ話『ロバと王女』をテーマに、希少な宝石の数々で表現したヴァン クリーフ&アーペル、20世紀初頭パリのカフェ・ソサエティ(社交界)をテーマにしたシャネルのコレクションが登場します。

◆ヴァレンティノ「サラ ビアンカ 945」
 間もなく移転となるニューヨークのホイットニー美術館で、マリア・グラツィアとピエールパオロによるヴァレンティノが、特別なオートクチュールコレクションを発表し、話題を呼びました。その名も「サラ ビアンカ 945」。メゾンの創業者ヴァレンティノ・ガラヴァーニが1962年のデビュー時にフィレンツェで発表した伝説のコレクション、サラ ビアンカ(イタリア語で白い部屋)にオマージュを捧げつつ、現代感覚で表現した、まさしく「白一色」で綴った新作コレクションは、すべてローマのアトリエによるオートクチュール。会場の番地945をそのままタイトルに付けて、様々な素材で表現する“多彩な白”でニューヨークの若きソーシャライツを魅了しました。

◆シャネル メティエダール コレクション「パリ-ザルツブルグ」
 毎年12月初旬に世界各地をテーマに発表される、シャネルのメティエダールコレクション。今回は、映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台となったオーストリア、ザルツブルグの湖に浮かぶロマンティックな古城で、クラシック&モダン、マスキュリン&フェミニンなコレクションを披露しました。18世紀ロココ様式のエレガントな室内装飾に囲まれて登場したのは、白いレースやオーガンジーのフリルを飾ったジャケット、チロル地方の民族衣装からとったフレアドレス、エーデルワイスの白い花の刺繍や、アルプスの野山をかけめぐるウサギやチョウチョのアップリケなどが、シャネルならではのシック&ゴージャスなスタイルに表現されました。

◆エスプリ ディオール 東京2015
 ディオールは昨年12月、パリではない海外の「都市」を舞台に、メゾン初の試みとなるランウェイショー形式によるプレフォールコレクションを開催。記念すべき第一回の舞台には、創業者のムッシュ・ディオール時代から縁があり、現在のアーティスティックディレクターであるラフ・シモンズも大好きだという「東京」が選ばれ、国内外からセレブやVIP顧客を招いての盛大なイベントとなりました。本誌では、日本の国技の聖地である両国国技館をステージに繰り広げられたコレクションの模様を紹介。また、バックステージにも潜入し、前シャネルのメーキャップアーティストで現在はディオールで活躍するピーター・フィリップスによる最新メーキャップと、ヘアスタイルのメイキング風景をリポートします。

ほかにも、パリコレクションやデザイナーにまつわる様々な情報を網羅した充実の1冊です。
(2015年2月21日発売、A4変型、188ページ・オールカラー、1,440円・税込)


1,466円
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モードェモード369号では、トップクラスの才能が集結する
世界4大都市から注目の105ブランドを厳選。
才能豊かなデザイナーたちによるバラエティに富んだ最新作を、
ぜひ、お楽しみください。



369号の主なコンテンツ
(表紙:ロエベ)


◆2015春夏トレンドエクスプレス
パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークの4大コレクションを1冊にまとめたモードェモードならではの視点で、次なるファッショントレンドを分析。


◆2015春夏パリ プレタポルテ・コレクション
大小様々なブランドが個性を競い合うパリのプレタポルテ・コレクション。今季は、ロンドンで活躍するアイルランド出身の29歳、J.W.アンダーソンが就任して、爽やかに変貌を遂げたロエベに、プロたちから高い評価が集まりました。一方、30年以上にわたってパリ・コレを盛り上げてきたジャンポール・ゴルチエは、今後オートクチュールに専念するため、今季限りでプレタポルテの舞台から降りることを決意。多くのファンたちに惜しまれながらも“パリのレビュー”仕掛けの楽しいショーで、有終の美を飾りました。また、毎回、大掛かりなセットで話題を振りまくカール・ラガーフェルドによるシャネルは、パリの街並みをリアルに再現した「ブルヴァール・シャネル(シャネル大通り)」という架空の通りをランウェイに見立て、パンツスーツを着た男勝りなモデルたちがマニフェスタシオン(デモ行進)を繰り広げるという演出で、ファッションの楽しさを伝えました。創業160周年を迎えたルイ・ヴィトンは、ブローニュの森に建築したフォンダシオン ルイ・ヴィトンのこけら落としを兼ね、新作を披露し、大きな話題に。また125周年のランバンや、18世紀の宮廷服をモダナイズしたラフ・シモンズのクリスチャン・ディオール、来季ジョン・ガリアーノの就任が決まったメゾン・マルタン・マルジェラなど、今季もパリは目が離せないブランドでいっぱいです。


◆2015春夏ミラノ・コレクション
ほの暗い照明のもと、赤土色のカーペットに紫色の砂丘が現れたプラダのコレクションは、ミラノの他のデザイナー達とは一線を画す、独自の世界観を表現したものでした。アンティーク生地の風合いを最先端技術で再現し、かための仕立てでタイムレス&シーズンレスなアイテムに仕上げて、コーディネートにもユニークな個性を見せました。一方、今季のミラノには全体的に70年代ムードが蔓延。中でもピーター・デュンダスによるエミリオ・プッチは、万華鏡を思わせる鮮やかな色彩とシャープなカッティングで、ひときわ洗練された印象を放ちました。ブランド創設20周年を迎えたマルニは、常に創作の源である“花”への賛美を込めて「マルニのフラワーマーケット」と題した一日限りのスペシャルイベントを開催。また、アキラーノ&リモンディを筆頭に、マルコ・デ・ヴィンチェンツォ、フランチェスコ・スコニャミリオ、今季ジル・サンダーに就任したロドルフォ・パリアルンガなど、ミラノの次世代を担うデザイナーの活躍が目覚ましかったのも、今シーズンの特徴でした。


◆2015春夏ロンドン・ファッション・ウィーク
ロエベに就任したJ.W.アンダーソンをはじめ、才能豊かなデザイナーを多数輩出するロンドン。この地に数年前より拠点を移して活動するカリスマデザイナー、トム・フォードの最新作は、90年代に一世を風靡したグッチでのクリエーションを彷彿とさせる、シャープでコスモポリタンな魅力に溢れた「黒」一色の世界で圧倒しました。一方でバーバリー・プローサムは、色と柄をふんだんに使って、虹のかかった春のイングリッシュガーデンを表現。クリエイティブディレクターと兼任して、現在バーバリー社のCEO(最高経営責任者)も務めるクリストファー・ベイリーは、明るく希望に満ちた未来予想図を描くように、アイコンのトレンチコートに新鮮さを吹き込みました。他にも、若く、強いアイデンティティを持ったロンドンのデザイナーたちによるコレクションは、長らく続いたプリントのブームを脱却し、刺繍やパッチワーク、カットアウトなど、高度な手仕事の技を活かしたアーツ&クラフツへの表現へと傾倒しているのも、今季の新しい潮流です。


◆2015春夏ニューヨーク・コレクション
9月初旬に、他の都市を先駆けて開幕の火ぶたを切ったニューヨーク・コレクションは、シーズントレンドのゆくえを占う上で重要な役目を果たしています。ルイ・ヴィトンを辞任して丸1年、今ではニューヨークでのみ発表しているマーク・ジェイコブスの最新作は、一風変わった魅力を放っていました。“ミリタリー”という使い古されたキーワードを、天才マークがどのように料理するか、誰にも真似できないアイテムやコーディネーションが登場します。対して、パリの老舗バレンシアガの“顔”として世界的な認知度も高まってきたアレキサンダー・ワンは、アメリカの象徴であるスポーツウェアに基軸を置いた、安定感あるコレクションで評価を得ました。


◆カルチャー・シャネル、ザ・センス・オブ・プレイス
この秋、韓国ソウルの東大門デザインプラザで開催された展覧会「カルチャー・シャネル、ザ・センス・オブ・プレイス」の模様を特別リポート。生まれ故郷のソーミュールからパリのカンボン通りまで、ガブリエル・シャネルの生涯とかかわりの深い10の土地をキーワードに、貴重なアーカイブや関連する美術品、ファッション写真などを展観した本展は、シャネルファンはもちろん、ファッションやアートに関心の高い人たちを惹きつけ、話題を呼びました。K-POPスターなどが駆け付けたオープニングイベントの模様と実際の展示作品を紹介しながら、偉大なるオートクチュリエールの華やかにして数奇なライフストーリーに改めて迫ってみました。


◆生誕450年、シェイクスピア時代の文化とファッション
2014年で生誕450年を迎えた史上最高の劇作家、ウィリアム・シェイクスピア。彼の遺した約36の戯曲と、そこに描かれた人間賛歌は、国や時代の違いを超越した普遍性をもち、演劇界はもちろん、映画、文学、アートなど、後世のあらゆる芸術文化に影響を与えました。今号では、あらためてシェイクスピアの生涯とその作品エッセンスを振り返ります。また、彼が生きたルネッサンス期の英国ファッションについても考察。80年代のイヴ・サンローランや90年代初頭のジャンニ・ヴェルサーチなど、シェイクスピアにテーマを探った懐かしのコレクションも登場します。


他にも、パリコレ会場に集まったファッショニスタ達のおしゃれスナップ集「オフ・ザ・ランウェイ」リポートをはじめ、コレクションにまつわる様々な情報を網羅した充実の1冊です。
(2014年11月21日発売、A4変型、196ページ・オールカラー、1,440円・税込)
1,466円
1,375円
モードェモード No.368
2014-15秋冬パリ・オートクチュール コレクション特集


7月6日からの5日間に26のショーが開催された
パリ・オートクチュール コレクション。
モードェモード最新号では、選りすぐりの14メゾンを
豊富な誌面でご紹介しています。
また、同時期に開催されたヴァンドーム広場界隈のハイジュエラーによる
最新作を9月のビエンナーレに先駆け、お届けします。
この上なく美しい夢の世界を、優雅な気分でお楽しみください。

MODE et MODE No.368 AUTOMNE / OCTOBRE
2014年秋号/10月号/No.368

主なコンテンツ

(表紙:シャネル)

◆14-15秋冬パリ・オートクチュール コレクション
今季のパリ・オートクチュール コレクションは開催期間が6日間に拡大され、はじめの5日間に26のファッションブランドがショー形式で、最後の2日間には、8つのハイジュエリーメゾンと、6つのオートクチュールアトリエが展示会形式で、それぞれ新作を発表しました。2014年7月現在、サンディカ(パリ・オートクチュール組合)の正会員は15、賛助会員は6、招待メンバーは11、と総計32メゾンがリストアップされていますが、現実には、毎回コレクションを開催しない者や、プレタポルテに近いプレタクチュールを発表する者、シーズン違いの作品を発表する者など、混沌たる状態にあり、長らく“モードの最高峰”をかかげてきたパリ・オートクチュールの威厳が損なわれつつあります。本誌では、時代と共に変化するモード界の実況をとらえた上で、「伝統と革新」をキーワードに14メゾンの新作コレクションを厳選しました。シャネル、ヴァレンティノ、ゴルチエ、ディオール、アルマーニらお馴染みのコアメンバーに、ヴィクター&ロルフやジャンバティスタ・ヴァリら人気デザイナー、今年から新しくなったスキャパレリ、ロシアの新星ウリヤーナ・セルギエンコらも加え、たっぷり見ごたえのある美しい誌面で、進化するオートクチュールの世界をお伝えします。


◆魅惑のハイジュエリー~プレ・ビエンナーレ編~
パリ・オートクチュール期間にあわせて発表されたハイジュエリーの最新作。そのほとんどが、今年9月にパリで行われる2年に一度の祭典、アンティーク・ビエンナーレに出展が予定されているものでした。今年の傾向としては、デザインはもとより、それ以上に、素材となる宝石そのものの価値が非常に高いものが多く、これもビエンナーレでの注目度を意識してのことと思われます。本誌では、カルティエやブシュロンの“グランサンク”と呼ばれるメゾンを中心に、宝飾界きっての人気ブランドによるコレクションの一部をいち早くご紹介します。


◆シャネル・クルーズコレクションinドバイ
シャネルが毎年5月に世界各地からピックアップした都市で発表するクルーズコレクション。今回は“アラブ首長国連邦の真珠”と称されるドバイを舞台に選びました。乾いた砂漠にそびえたつ、世界一の高層ビル“ブルジュ・ハリファ”をはじめとする近代的なスカイスクエイパーが、ドバイという海岸沿いの小さな街を特別な“未来都市”にしています。この街にかねてから興味を抱いていたというカール・ラガーフェルドが新作に込めたイメージは「万人のイメージする“理想の東洋”」でした。ゴールドに光り輝くマシュラビーヤ装飾のモダンな宮殿をこの日のためだけに作り、ハーレムパンツやモザイク柄のプリントなどアラビアの伝統をふまえながら、シャネルだけのオリジナルなアイディアにあふれた、オリエンタルスタイルが誕生しました。ヘアメイクも含め、トータルな着こなし提案に注目です。

◆クルーズ&プレスプリング・コレクション
シャネルに触発され、いくつかのビッグブランドのクルーズコレクションも今年は海外に発表の場を移しました。ラフ・シモンズのディオールはマンハッタン島からブリッジを渡ったニューヨークの最先端エリア、ブルックリンでショーを行ないました。ニコラ・ジェスキエールのルイ・ヴィトンはアルベール大公&シャルレーヌ公妃ご夫妻の歓迎を受け、モナコで初めてクルーズ作品を発表。ミウッチャ・プラダのミュウミュウは、いつもパリのプレタポルテのショー会場に使うプラダ所有のイエナ宮に、豪華なゲストを招いてコレクションを披露しました。いずれもセレブが集う、エクスクルーシブなムードの中で、来年春のトレンドを先取りするものとなりました。

◆ジャンポール・ゴルチエ、クリエーションの軌跡
本誌の2014春号(No.366)で好評をいただいたフラッシュバック企画「ジャンポール・ゴルチエのクリエーション」を、今号でも引き続きご紹介します。前回は、1976年にデビューしたゴルチエが、パリ・プレタポルテ界のトップスターとして数々のエポックメイキング的作品を披露し、オートクチュールに待望のデビューを果たすまでの20年間を取り上げましたが、今号ではオートクチュール参加以後、ゴルチエがデザイナーとしての真価をさらに発揮していく04-05秋冬までのコレクションをフラッシュバックします。オートクチュールでしかできない芸術的な技に、ゴルチエの豊かな創造性と、パリらしい小粋さとエレガンスにあふれた傑作の数々をお楽しみください。


ほかにも、オートクチュールコレクションの舞台裏をレポートした「バックステージ・ビューティ」、ショー会場に集まったセレブやエディターたちのおしゃれな着こなしを紹介する「オフ・ザ・ランウェイ・リポート」、ファッションにも関連の深い映画や展覧会のカルチャー情報など、豊富な話題をお届けする充実の1冊です。

(2014年8月21日発売、A4変型、196ページ・オールカラー、1,440円・税込)

                      

1,466円
1,375円

モードェモードNo.367では、2014年2月から3月にかけ
パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク各都市で行なわれた
14-15秋冬プレタポルテ・コレクションから114ブランドを厳選し、
臨場感あふれる誌面でご紹介しています。


No. 367 の主なコンテンツ
(表紙:クリスチャン・ディオール)


◆14-15秋冬トレンド・エクスプレス
パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークの各都市で発表された新作コレクションから、来たる秋冬シーズンに向けてのファッショントレンドを分析し、お伝えします。

◆14-15秋冬パリ・プレタポルテ・コレクション
ニコラ・ジェスキエールによる新生ルイ・ヴィトンをはじめ、今シーズンも世界の注目を集めたパリ。広大な敷地に再現した巨大なショッピングセンターを舞台に、ポップな新作を披露したシャネル。マンハッタンのキャリアウーマンを想わせるシャープなスーツやスポーティなドレスを、テクノな色使いと素材で一新したラフ・シモンズによるクリスチャン・ディオール。60年代ローマのポップアーティストの作品にインスパイアされたマリア・グラツィアとピエールパオロによるヴァレンティノ。また、アルベール・エルバスによるフレンチシックを極めたランバン、エディ・スリマンの描くシャープな新時代のサンローラン、パリで初のアーカイブ展を開催し、大好評を博したドリス・ヴァン・ノッテンほか、トップ40ブランドが登場します。

◆14-15秋冬ミラノ・コレクション
素材選びと仕立て技術におけるレベルの高さでは、他の都市の追随を許さないミラノ。今シーズンは「新しい使い方で見せるリッチなファー」が大きな特徴でした。赤に黄、紫など、あえてバッドテイストな配色でムートンのファーコートの上に幾何学模様をプリントしたプラダ。老舗ファーメゾンらしい最高級毛皮を、ミリタリーとフューチャーの2つのテイストで表現したフェンディ。マルニはスポーツテイスト、エミリオ・プッチはフォークロア調に、ファーをたっぷり取り入れたコレクションを展開。また、パステルカラーで60年代スタイルを刷新したグッチ、森の動物のパッチワークでおとぎ話のヒロインを出現させたドルチェ&ガッバーナ、NYのデザイナー、ジェレミー・スコットによる新生モスキーノなど、注目の33ブランドをご紹介します。

◆14-15秋冬ロンドン・コレクション
創業120周年を迎えたダックスがシーズンの幕開けを告げたロンドン・コレクション。メアリー・カトランズやジャイルズ、ハウス・オブ・ホランドなど、若く自由なマインドをもったインディペンデント系デザイナー達が活躍する一方で、ケリングの傘下に入ったクリストファー・ケーン、LVMH系ブランド「ロエベ」でのデビューを来季に控えたJ.W.アンダーソンと、強力な後ろ盾を得てさらなる飛躍が期待されるデザイナー達まで、個性豊かな顔ぶれが興味をそそります。この街にこだわりながらアメリカ的なカルチャーも忘れないトム・フォード、今やCEO(最高経営責任者)も兼任しているクリストファー・ベイリーによるバーバリー・プローサム、デザイン・ミュージアムでの回顧展が話題のポール・スミス、ヴィヴィアン・ウエストウッドといったベテラン勢に加え、今シーズンは、レインブーツで有名な老舗ハンターがステラ・マッカートニーの夫をクリエイティブディレクターに迎え、デビューコレクションを発表したことも話題に。

◆14-15秋冬ニューヨーク・コレクション
先シーズンを最後にパリのルイ・ヴィトンを離れ、自身のブランドに注力すると宣言したマーク・ジェイコブスが、メーキャップのファンデーションカラーにインスパイアされた斬新な作品で、今季もニューヨークのキング的威光を放ちました。バレンシアガを兼任して1年、パリとニューヨークの両都市で活躍するアレキサンダー・ワンは、体温を感知して熱を発するサーモリアクティブ素材を使ったモードな冬服を提案。構築的なシェイプに取り組んだプロエンツァ・スクーラー、中世の甲冑やアンティークタペストリーに着想したトリー・バーチのほか、ロゴ入りバッグの大ヒットで、今やファーストラインと肩を並べるほど人気のマーク・バイ・マーク・ジェイコブスは、ロンドン出身の2人の女性、ルエラ・バートリーとケイティ・ヒリヤーをクリエイティブチームに新たに迎え、注目を集めました。

◆バックステージ ビューティリポート
パリコレクションのバックステージから、メークアップ、ヘアスタイリングのメイキング風景をリポート。また、ランウェイからも今年のトレンドになりそうな最新スタイルをクローズアップ。ツモリチサトやドリス・ヴァン・ノッテンの「ナチュラルなウェーブボブ」、サンローランやグッチの「下まつ毛強調メイク」、フェンディやヴァレンティノの「デザインポニーテール」と、すぐにでも真似したくなるようなアイディアがいっぱいです。

◆オフ・ザ・ランウェイ リポート
9日間におよぶパリコレ期間は、オン・ランウェイだけでなく、オフ・ランウェイもおしゃれモードで花盛り。毎回恒例のオフ・ザ・ランウェイ リポートでは、今季も各ショー会場に集まったファッショニスタ達の装いから、読者の皆さんも等身大に楽しめそうな最新の着こなしを紹介。デザイナーに次いで、次なるトレンドを打ち出す立役者であるエディターやバイヤー、セレブ達が、この期間中「何をどう着たか?」に注目することは、今後のファッションの流れをつかむ上で欠かせません。

ほかにも様々なブランドやデザイナーに関するトピックスを満載。プレタポルテ草創期の1960年代より、パリをはじめ世界主要都市のコレクション情報を日本に向け、発信してきたモードェモードならではの視点で、今シーズンも伝統と革新が拮抗するモードの最前線をお伝えします。

(2014年4月21日発売、A4変型、188ページ・オールカラー)


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