パリティ2014年10月号
Vol.29 No.10
【articles】
・地磁気生成の鍵を握る
謎に満ちた地球の内核 B. バフェット 小澤春香 訳
・遺伝子制御の統計力学
細菌の意思決定 J. コンデヴ 谷口雄一 訳
・無限次元のシュレーディンガー方程式?
ボーアの分子模型:1世紀を経て A. スウィジンスキー, M. スカリー, D. ヘルシュバッハ 江沢 洋 訳
【news】
ショウジョウバエの遺伝子ネットワーク J. L. ミラー 中川真一 訳
X線タイコグラフィー:コヒーレントX線が拓く顕微法の新境地 髙橋幸生
ニュースダイジェスト S. K. ブラウ,C. デイ,S. チャング ほか
これまで観測されていなかった素粒子の衝突 / 川はどうやって堆積物を運ぶのか /
グラフェンの表面を動き回るシリコン原子 / 地下深くで起こった超せん断地震 ほか
クローズアップ:
ナノ領域に閉じ込められた水の異常な量子状態 櫻井吉晴
固体回路における単電子波束の制御 片岡真哉
講座:物理の基礎的10の法則 第7回
ローレンツ変換 細谷暁夫
コラム:私はこうして物理を選んでしまった
なぜ物理学者になったのか 吉田健太郎
コラム:パリティのココロ
オソマツなAO入試の後始末 大槻義彦
【information corner】
フォーラム
11月号予告
執筆者・翻訳者紹介
今月の切手
今月のキーワード
地球の内核 / クリープ流れ / リプレッサー / 次元的尺度変換 / ビリアル定理
<今月のパリティ>
○過去10億年にわたる地球深部の記録が明らかに!?
地球の中心にある内核は,地球全体の体積の1%に満たないほど小さいにもかかわらず,地磁気の生成など地球深部のダイナミクスに大きな影響を与えています。地震波の観測の進展により,内核の複雑な内部構造が明らかとなってきました。
○実験とモデル構築による遺伝子発現の物理
細菌は,どこを泳ぎ,何を食べ,いつ分裂するか,つねに意思決定を行いながら生きているようにみえます。意思決定をつかさどる遺伝子発現やそのスイッチングの基礎となる分子メカニズムの理解に,統計力学やゆらぎを用いたモデルが役立っています。
○ボーア模型の現代的な理解
電子たちが原子核のまわりを回るというボーア模型は,原子の理解に大きく貢献し,水素原子のスペクトルを解明しました。その発見から1世紀を経た現代,理論物理の方法を応用することで,ボーア模型の新たな一面がみえてきました。
○単電子回路の実現に向けて
近年,量子情報処理などの応用をめざし,1つ1つの電子の動きを制御する単電子回路の研究が進んでいます。このたび,その実現への鍵となる,電子を単体として放出し,そのエネルギーを制御することが可能となりました。
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