「もし、同じ状況に直面した場合、医療従事者は、如何に対応することで過誤を防ぐことができるか?」
今や、医療関係者は、法律を知らなくては業務に従事できないといっても過言ではありません。そして、医事法学は、各臨床分野における実践で培われるため、医療従事者が過去の裁判事例を知り、どの様な対応のもとで過誤と判断されるか、また、如何にして過誤を回避できるかなど、裁判の傾向を認知することは、もはや必要不可欠なものとなっています。本誌は、主に医療従事者にむけて、過去に裁判となった具体例を判りやすく解説し、そのため難解な法律用語はすべて排除し、また、全事例について、その臨床分野に精通された専門医のコメントを掲載し、裁判所の判断について、忌憚のない評釈も付記しています