目次
ぽちっと
ひがしちから 作
■内容のご紹介
今日はおでかけ。お母さんから“ぽちっと とうばん”を任されたちーちゃんは、横断歩道を渡るとき、バスから降りるとき、ボタンを“ぽちっと”押します。最後はインターホンのボタンを“ぽちっと”。ピンポーンと鳴って出てきたのは、大好きなおばあちゃんでした。“ぽちっと とうばん”よくできました。私たちの暮らしを支えるボタンがたくさん登場する絵本です。
■編集部より
この絵本には、子どもたちの大好きなボタンがたくさん登場します。歩行者用信号機のボタンにバスの降車ボタン、折り畳み傘やエレベーター、インターホンのボタンまで。主人公はいろんなボタンを“ぽちっと”押しながらおばあちゃんの家に向かいます。“ぽちっと とうばん”を任された主人公は嬉しそうでもあり、どこか緊張しているようでもあります。
そんな主人公の心情とともに、色も形もさまざまなボタンを描いてくださったのは、ひがしちからさんです。ひがしさんは「“とうばん”の役割を果たす誇らしさ、そして押すと機械が反応を返してくれることの喜びを、この絵本に込めました」と仰います。ボタンを介して機械や道具と通じ合えるということも、子どもがボタンに惹かれる理由かもしれません。
私たちの暮らしは、数多くのボタンに支えられています。押すという操作の簡単さ、そして1つのボタンに1つの機能が対応することのわかりやすさが、ボタンという装置の魅力です。この絵本でも「ボタンを押す」と「何かが起こる」という1対1の対応関係がテンポよく描かれます。
読むと、身近なボタンへの親しみが増す1冊です。どうぞお楽しみください。
■作者のことば
「とうばん」の使命感
僕がよく顔を出している保育園には、「おとうばん」という役目があります。「おとうばん」は日替わりで、選ばれた子どもたちは、クラスを代表して特別な仕事を任されます。歌を歌ったり、給食の手伝いをしたり、出席人数を伝えたり、内容は様々です。子どもたちは「おとうばん」が誇らしいようで、時々、「あのね、わたし きょう、おとうばんなんだ」と教えてくれます。
絵本の中で、ちーちゃんは「ぽちっと とうばん」に任命されます。おばあちゃんの家にはよく行っているようなので、初めてではなさそうです。それでも仕事を任されたからには、できるところを見せたいと頑張ります。
よく見ると、ボタンをぽちっと押す時、ちーちゃんはあまり笑っていません。ぽちっとするのは楽しそうなのに、なぜ笑顔ではないのか。これは、ちーちゃんがぽちっとすることは遊びではなく、大切な仕事だと思っているから。子どもは内容が遊びみたいでも、頼まれた仕事となると真剣なんです。
以前、絵本を描くとき、子どもたちがどんなふうに遊ぶのか知りたくて、遊び方を指定し、「こんなふうに遊んでほしい」とお願いしたことがあります。すると、子どもたちは、何やら、先生に仕事を頼まれたぞ、しっかりやらねば、という使命感を滲ませて、一所懸命、その遊びをやってくれました。最初から最後まで、一切笑顔なしで。楽しく遊んでいるところを見たかったのに失敗したなあ、と思いつつ、最後、僕が「ありがとう、手伝ってくれて」と声をかけた瞬間、子どもたちは、ぱっと笑顔になって、部屋に戻っていきました。
そんな出来事があったおかげで、「ボタンをぽちっと押す」という魅力的なテーマと、「とうばん」という使命に燃えるちーちゃんの素敵なお話が生まれました。
■著者情報
ひがしちから
1972年大分県に生まれる。筑波大学芸術専門学群視覚伝達デザイン科卒業。2004年、第5回ピンポイント絵本コンペで優秀賞を受賞。受賞作をもとにつくった『えんふねにのって』(ビリケン出版)でデビュー。作品に『ぼくのかえりみち』『いま、なんさい?』『えんふねにのって』(BL出版)『ぼくひこうき』(ゴブリン書房)『ユキコちゃんのしかえし』(偕成社)『おむかえ』『ぐうたらねこ』(佼成出版社)『どーん、じゃんけんぽん』(世界文化社)など多数。挿絵に『魔女のうらないグミ』(PHP)『もみじさん、どうしたの?』(文研出版)など。「ちいさなかがくのとも」に『すすめ! ダンボールごう』(福音館書店)がある。
著者(よみがな)
プロフィール
ひがしちから 作
■内容のご紹介
今日はおでかけ。お母さんから“ぽちっと とうばん”を任されたちーちゃんは、横断歩道を渡るとき、バスから降りるとき、ボタンを“ぽちっと”押します。最後はインターホンのボタンを“ぽちっと”。ピンポーンと鳴って出てきたのは、大好きなおばあちゃんでした。“ぽちっと とうばん”よくできました。私たちの暮らしを支えるボタンがたくさん登場する絵本です。
■編集部より
この絵本には、子どもたちの大好きなボタンがたくさん登場します。歩行者用信号機のボタンにバスの降車ボタン、折り畳み傘やエレベーター、インターホンのボタンまで。主人公はいろんなボタンを“ぽちっと”押しながらおばあちゃんの家に向かいます。“ぽちっと とうばん”を任された主人公は嬉しそうでもあり、どこか緊張しているようでもあります。
そんな主人公の心情とともに、色も形もさまざまなボタンを描いてくださったのは、ひがしちからさんです。ひがしさんは「“とうばん”の役割を果たす誇らしさ、そして押すと機械が反応を返してくれることの喜びを、この絵本に込めました」と仰います。ボタンを介して機械や道具と通じ合えるということも、子どもがボタンに惹かれる理由かもしれません。
私たちの暮らしは、数多くのボタンに支えられています。押すという操作の簡単さ、そして1つのボタンに1つの機能が対応することのわかりやすさが、ボタンという装置の魅力です。この絵本でも「ボタンを押す」と「何かが起こる」という1対1の対応関係がテンポよく描かれます。
読むと、身近なボタンへの親しみが増す1冊です。どうぞお楽しみください。
■作者のことば
「とうばん」の使命感
僕がよく顔を出している保育園には、「おとうばん」という役目があります。「おとうばん」は日替わりで、選ばれた子どもたちは、クラスを代表して特別な仕事を任されます。歌を歌ったり、給食の手伝いをしたり、出席人数を伝えたり、内容は様々です。子どもたちは「おとうばん」が誇らしいようで、時々、「あのね、わたし きょう、おとうばんなんだ」と教えてくれます。
絵本の中で、ちーちゃんは「ぽちっと とうばん」に任命されます。おばあちゃんの家にはよく行っているようなので、初めてではなさそうです。それでも仕事を任されたからには、できるところを見せたいと頑張ります。
よく見ると、ボタンをぽちっと押す時、ちーちゃんはあまり笑っていません。ぽちっとするのは楽しそうなのに、なぜ笑顔ではないのか。これは、ちーちゃんがぽちっとすることは遊びではなく、大切な仕事だと思っているから。子どもは内容が遊びみたいでも、頼まれた仕事となると真剣なんです。
以前、絵本を描くとき、子どもたちがどんなふうに遊ぶのか知りたくて、遊び方を指定し、「こんなふうに遊んでほしい」とお願いしたことがあります。すると、子どもたちは、何やら、先生に仕事を頼まれたぞ、しっかりやらねば、という使命感を滲ませて、一所懸命、その遊びをやってくれました。最初から最後まで、一切笑顔なしで。楽しく遊んでいるところを見たかったのに失敗したなあ、と思いつつ、最後、僕が「ありがとう、手伝ってくれて」と声をかけた瞬間、子どもたちは、ぱっと笑顔になって、部屋に戻っていきました。
そんな出来事があったおかげで、「ボタンをぽちっと押す」という魅力的なテーマと、「とうばん」という使命に燃えるちーちゃんの素敵なお話が生まれました。
■著者情報
ひがしちから
1972年大分県に生まれる。筑波大学芸術専門学群視覚伝達デザイン科卒業。2004年、第5回ピンポイント絵本コンペで優秀賞を受賞。受賞作をもとにつくった『えんふねにのって』(ビリケン出版)でデビュー。作品に『ぼくのかえりみち』『いま、なんさい?』『えんふねにのって』(BL出版)『ぼくひこうき』(ゴブリン書房)『ユキコちゃんのしかえし』(偕成社)『おむかえ』『ぐうたらねこ』(佼成出版社)『どーん、じゃんけんぽん』(世界文化社)など多数。挿絵に『魔女のうらないグミ』(PHP)『もみじさん、どうしたの?』(文研出版)など。「ちいさなかがくのとも」に『すすめ! ダンボールごう』(福音館書店)がある。
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