ちいさなかがくのとも 発売日・バックナンバー

目次:
よぞらの おまつり
中村文 文/平澤朋子 絵

■内容のご紹介
二人の兄弟が、いなかのおばあちゃんの家にやってきました。庭で遊んでいると、夕暮れの空に一番星を発見。あたりが暗くなるとともに、星は一つまた一つと増えていきます。晩ご飯を食べた兄弟は、また庭に出て、地面に寝転がってみました。目に飛び込んできたのは、夜空いっぱいに輝く星、星、星! なんてにぎやかなのでしょう。まるで夜空のおまつりです。

■編集部より
夜に外出することの少ない子どもたちにとって、星はきっと少し遠い存在。満天の星はもっと遠い存在。でも星はいつもそこにあり、条件が整えば見られます。子どもたちに「いつかこんな星を見たい」と感じてもらえたらと、絵本は作られました。

作家の中村文さんは身近な自然を題材に物語を紡いでこられましたが、今作は星。「星はいちばん遠くに見えるものですが、この絵本をひらくと、ぐんと近くに感じられると思います」と語っています。今作では幼い子が星を楽しむ方法として、「寝転がって見る」ことが提案されています。絵本の取材は実際に夜空の下に寝転んで行われました。

吸い込まれそうな美しい空を描いてくださったのは、画家の平澤朋子さん。取材時に見たどんどん色を変える空が、絵本の中で見事に再現されています。星々の位置や色は、取材で見た光景とその時の感動に基づいているのはもちろん、地学教諭の松濤誠之先生の指導もいただきながら丁寧に描かれました。

寝転がっての星観察、おすすめです。立っていると視界が遮られ首も疲れますが、寝転がれば、五感を開放して星と対面できます。耳には虫の音、背中には大地、目には星。自分も自然の一部だと実感できるかもしれません。ただし寝転ぶときには車等にお気を付けて!

絵本を読んだら、大自然の中で、いえ、ベランダからでも、ぜひ宇宙と繋がってみてくださいね。

■作者のことば
星々とつながる 中村文
朝より、夜が好きな子どもでした。夏休みに「早くねなさい!」と言われても、目はさえるばかり。日没から賑やかになる虫の音、夜闇に輝きはじめる星たち、布団のなかでこっそりめくる星の神話。暗くなるほど、世界がひらいていく気がしたのでしょう。夜はいつも、わくわくするも
のでした。堂々と夜更かしができる天体観測の日は格別です。近所のお兄ちゃんの望遠鏡をのぞくと、土星はくっきり姿を見せるのに、空に散らばる星はひかりの点のまま。惑星と恒星のちがいを知ったのは、その後のことです。

大人になると、各地の山で星をよく眺めました。昼から夜へ移り変わる空を、じっと眺めるのです。からっぽだった空にひとつふたつ星が現れ、少しずつ数は増えます。星々は、この空の上にずっとある。自分の見ている世界はほんの一部なのだと実感しました。そのうち、虫の音がルリリとひかるように響きはじめます。虫の姿を探すうち、暗闇に目は慣れ、星を見つける準備は万端。見上げた空には、無数の星が輝いています。数千年の時間を越え、届いたひかり。遠い星々のひかりと、この瞬間の生命の音が重な
るとき、宇宙の営みとつながっている……そんな気さえしてくるのです。

星はいちばん遠くに見えるものですが、この絵本を開くと、ぐんと近くに感じられると思います。太陽は沈み、雲はほどけ、さあ、星たちの時間のはじまりです。平澤朋子さんの絵は、その奇跡のような時間のすべてを語ってくれています。絵本のなかの星は、実際の空にも見られるかも
しれません。見つけてみてね、子どもたち!

■著者情報
中村文
同志社大学文学部英文学科卒業。子ども時代を欧州で過ごし、豊かな自然に親しむ。著書に『ときめく花図鑑』『小鳥草子 コトリノソウシ』(ともに、山と溪谷社)、絵本の文に『ぼくの いしころ』『にじが でた!』『たんぽぽ ぽぽぽん!』『すうる すうる ぴたん』(いずれも「ちいさなかがくのとも」)など。自然観察講座の講師も務める。大阪府在住。

平澤朋子
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。児童書の装画や挿し絵の仕事を中心に活動。絵を担当した作品に「名探偵カッレ」シリーズ(岩波書店)『いつかの約束1945』(岩崎書店)『なないろのはし』(BL出版)『明日をさがす旅』『ウンム・アーザルのキッチン』(「たくさんのふしぎ」2024年6月号・ともに、福音館書店)など多数。栃木県在住。
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ぽちっと
ひがしちから 作

■内容のご紹介
今日はおでかけ。お母さんから“ぽちっと とうばん”を任されたちーちゃんは、横断歩道を渡るとき、バスから降りるとき、ボタンを“ぽちっと”押します。最後はインターホンのボタンを“ぽちっと”。ピンポーンと鳴って出てきたのは、大好きなおばあちゃんでした。“ぽちっと とうばん”よくできました。私たちの暮らしを支えるボタンがたくさん登場する絵本です。

■編集部より
この絵本には、子どもたちの大好きなボタンがたくさん登場します。歩行者用信号機のボタンにバスの降車ボタン、折り畳み傘やエレベーター、インターホンのボタンまで。主人公はいろんなボタンを“ぽちっと”押しながらおばあちゃんの家に向かいます。“ぽちっと とうばん”を任された主人公は嬉しそうでもあり、どこか緊張しているようでもあります。

そんな主人公の心情とともに、色も形もさまざまなボタンを描いてくださったのは、ひがしちからさんです。ひがしさんは「“とうばん”の役割を果たす誇らしさ、そして押すと機械が反応を返してくれることの喜びを、この絵本に込めました」と仰います。ボタンを介して機械や道具と通じ合えるということも、子どもがボタンに惹かれる理由かもしれません。

私たちの暮らしは、数多くのボタンに支えられています。押すという操作の簡単さ、そして1つのボタンに1つの機能が対応することのわかりやすさが、ボタンという装置の魅力です。この絵本でも「ボタンを押す」と「何かが起こる」という1対1の対応関係がテンポよく描かれます。

読むと、身近なボタンへの親しみが増す1冊です。どうぞお楽しみください。

■作者のことば
「とうばん」の使命感

僕がよく顔を出している保育園には、「おとうばん」という役目があります。「おとうばん」は日替わりで、選ばれた子どもたちは、クラスを代表して特別な仕事を任されます。歌を歌ったり、給食の手伝いをしたり、出席人数を伝えたり、内容は様々です。子どもたちは「おとうばん」が誇らしいようで、時々、「あのね、わたし きょう、おとうばんなんだ」と教えてくれます。

絵本の中で、ちーちゃんは「ぽちっと とうばん」に任命されます。おばあちゃんの家にはよく行っているようなので、初めてではなさそうです。それでも仕事を任されたからには、できるところを見せたいと頑張ります。

よく見ると、ボタンをぽちっと押す時、ちーちゃんはあまり笑っていません。ぽちっとするのは楽しそうなのに、なぜ笑顔ではないのか。これは、ちーちゃんがぽちっとすることは遊びではなく、大切な仕事だと思っているから。子どもは内容が遊びみたいでも、頼まれた仕事となると真剣なんです。

以前、絵本を描くとき、子どもたちがどんなふうに遊ぶのか知りたくて、遊び方を指定し、「こんなふうに遊んでほしい」とお願いしたことがあります。すると、子どもたちは、何やら、先生に仕事を頼まれたぞ、しっかりやらねば、という使命感を滲ませて、一所懸命、その遊びをやってくれました。最初から最後まで、一切笑顔なしで。楽しく遊んでいるところを見たかったのに失敗したなあ、と思いつつ、最後、僕が「ありがとう、手伝ってくれて」と声をかけた瞬間、子どもたちは、ぱっと笑顔になって、部屋に戻っていきました。

そんな出来事があったおかげで、「ボタンをぽちっと押す」という魅力的なテーマと、「とうばん」という使命に燃えるちーちゃんの素敵なお話が生まれました。

■著者情報
ひがしちから
1972年大分県に生まれる。筑波大学芸術専門学群視覚伝達デザイン科卒業。2004年、第5回ピンポイント絵本コンペで優秀賞を受賞。受賞作をもとにつくった『えんふねにのって』(ビリケン出版)でデビュー。作品に『ぼくのかえりみち』『いま、なんさい?』『えんふねにのって』(BL出版)『ぼくひこうき』(ゴブリン書房)『ユキコちゃんのしかえし』(偕成社)『おむかえ』『ぐうたらねこ』(佼成出版社)『どーん、じゃんけんぽん』(世界文化社)など多数。挿絵に『魔女のうらないグミ』(PHP)『もみじさん、どうしたの?』(文研出版)など。「ちいさなかがくのとも」に『すすめ! ダンボールごう』(福音館書店)がある。
著者(よみがな)
プロフィール
つばめ ぎゅうぎゅう
山口てつじ 作

■内容のご紹介
巣に、小さなツバメのヒナが1、2、3、4、5羽。親ツバメが巣に帰ってくると、ヒナたちは元気いっぱいに「チーチー」と鳴いて、エサをちょうだいとおねだりするよ。毎日いっぱいたべて、うんちもして、どんどん大きくなって……。気づけば、巣はヒナたちでぎゅうぎゅうだ! 翼を広げてパタパタパタ。そろそろ飛べるかな? ヒナが巣立つまでの成長を見守る絵本。

■編集部より
初夏、日本各地でツバメの子育てが始まります。生まれて間もないうちはとても小さなヒナたちですが、巣立ちの頃にはすっかり大きくなって、巣からあふれんばかりに「ぎゅうぎゅう」と身を寄せあう愛らしい姿を見せてくれます。

この絵本では、ひとつの巣に生まれたヒナたちが、巣立ちを迎えるまでの成長の日々を描きます。ページをめくるごとにすくすくと育つヒナの姿を、一緒に見守ってもらえたらうれしいです。

手がけるのは、布に染料を使って描く“手染め絵”の技法で、多くの絵本を制作されてきた山口てつじさんです。幼い頃、近所でツバメの子育てを見守るのが毎年の楽しみだったという山口さん。ツバメの魅力を詰め込んだ絵本を作ろうと、お住まいの大阪で2年にわたり観察を重ねてくださいました。担当編集者は山口さんとの取材時、カラスに壊されたツバメの巣をいくつも目にしました。自然界の厳しさを知るほどに、無事に育ったヒナたちの「ぎゅうぎゅう」ぶりが愛おしく感じられます。

ツバメは、駅や民家の軒下などの身近な場所に巣を作ります。ぜひ探してみてください。見上げれば、ヒナたちがつぶらな瞳で見つめ返してくれるかもしれませんよ。

■作者のことば
「ツバメとの思い出」山口てつじ

ツバメを見ると子どもの頃を思い出します。私が暮らしていた家では毎年たくさんのツバメが巣を作っていました。家は田舎の古い民家で、梁や電灯の傘など、あちらこちらに巣がありました。昔は家の入り口も開けっ放しだったので、たくさん出入りしていたのでしょう。周りも田んぼだらけですし、エサも豊富で、今思えばツバメたちには本当に良い環境でしたね。そしてヒナが孵るととても賑やかになります。ヒナたちの小さな顔が見える頃には私もよく眺めていました。

ある夜、入り口に一番近い巣のヒナたちが、夜遅くまで鳴いていました。その日はなぜか親鳥が帰らないままで、夜になって仕方なしに戸を閉めたのですが、ヒナたちの声を聞きつけたのか、大きなヘビがガラス戸にへばりついていて、慌てて追い払ったのを覚えています。

絵本では、ヒナを狙ってカラスがやってきます。取材でもカラスに壊された巣をいくつも見ました。その時は、かなりショックを受けましたが、カラスも子育ての季節なのでエサを求めているのでしょう。決して悪者ではないので、カラスをいじめたりしないでくださいね。

さて、帰ってこなかった親ツバメですが、翌日には無事に戻ってきてエサをあげていました。ヒナたちは日に日に大きくなり、絵本のように巣はぎゅうぎゅうに。上からこちらを見たり、首を傾げたり、あくびをしたり、キュキュッと縮こまったり、そのどれもが可愛くて、すっかりツバメの虜になりました。

絵本を読んだ皆さんも、ツバメの巣を見かけたら、ヒナがいるか見上げてみてください。あっ、でもあまり近づいて長時間見ていると、絵本のカラスのように「ツピー!」と怒られます。そっと優しく見守ってあげてくださいね。

■著者情報
山口てつじ(やまぐちてつじ)
大阪府生まれ。季節感のある風景や動植物などを、風合いのある綿布に描く“手染め絵”の作品を制作・発表している。2013年、ボローニャ国際絵本原画展入選。2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)では関西パビリオンのエントランス壁画を手がけた。絵本の仕事に『たんぼに あおぞら みーつけた!』『みちては ひいて』『カメムシかあさん』『さくのうえに』(以上「ちいさなかがくのとも」/福音館書店)、『ねこになりたい』『ふきだしおばけ』(以上、出版ワークス)『いたいのいたいのとんでいけ~!』『おんぶにだっこ どっちかな?』『にらめっこしましょ あっぷっぷ』(以上、国土社)がある。大阪府在住。
そらまめ おおきーい!
鎌田暢子 作

おじいちゃんの畑のそらまめ。大きなさやを割ると……わあ、大きな豆! さやの内側は白くてふわふわで、豆たち、お布団で寝ているみたいだね。

作者の鎌田暢子さんが、畑で育てたそらまめをモデルに、美しい絵本をお作りくださいました。表紙に描かれたさやは実物大で、まるで本物のそらまめのよう!

収穫から食べるところまで、楽しい発見がいっぱいです。

■編集部より
作者の鎌田暢子さんが「そらまめの絵本を作りたい」とご連絡をくださったのは6年前。鎌田さんは家庭菜園で様々な野菜を育てていらっしゃるのですが、お孫さんがとても楽しそうにそらまめをとる様子を見て、絵本にしたいと考えてくださったのでした。春がくるたびに鎌田さんは畑のそらまめ1本1本を丹念にスケッチされ、長い時間をかけて美しい絵本を完成させてくださいました。さやを割る場面の絵は、まるで目の前に本物のそらまめがあるようで圧巻です!

そらまめの魅力は、味はもちろん、まずはその大きさ。絵本の表紙に描かれたそらまめは実物大です。まだ手の小さな子どもにとって、このさやはどれだけ大きく感じられることでしょう! 中に豆がいくつ入っているかを想像しながらさやを割るのも、そらまめに触れる楽しみのひとつ。さやを開けば、白い綿に包まれた大きな豆が静かに並んでいます。この綿のふわふわなこと! 誰しもが触りたくなるのではないでしょうか。

収穫体験のできる畑も各地にありますが、買ったそらまめをむいてみるだけでも大いに楽しめます。絵本を楽しんでくれた子どもたちが、本物のそらまめに触れてくれることを祈って。

■作者のことば
そらまめはユニーク 鎌田暢子

「そらまめは空を向いて育つから、そらまめっていうんだよ」と教えてもらってから、どんな豆だろうと興味がわきました。育ててみようと豆を買ってきて、秋に農業用ポットにまくと2週間くらいで芽が出ました。そのあと丈が伸び、大きくなってから畑に植え替えました。

そらまめは成長が早く、4月にはかなりたくさんの株が出ました。茎はしっかり太くなって小葉も立ち上がって葉をひろげました。小葉のつけねに蝶の形に似た薄紫の花がいくつか咲きました。するとそこに小さなさやがついて空に向かって伸びはじめました。そらまめのあかちゃんです。花は次々さやになって育ちました。5月になると茎の下の部分の大きいさやが重くなってうつむくようになりました。さやを収穫してむくと中の豆はふっくら大きくなって、ちょうど食べごろです。

そらまめという名前に興味を覚えて絵本を作り始めましたが、そらまめは他の豆類と比べると、とてもユニークだということがわかりました。今まで育てたグリーンピース、さやえんどうなどは、つるが伸びて成長します。そらまめは茎が太く中空で、断面は四角で自立しています。スケッチしていて、まったく違う種類の植物を見ているような気がしました。

そらまめのさやは、大きいものだと20cm近くあります。握ったら力を込めて、よいしょと引っ張ります。とったさやを開けると、ふわふわの白い布団のようなワタに包まれた3個から4個の豆。小さいさやには、豆は1個しか入っていませんでした。

きよしとおじいちゃんは、そらまめをたくさんとりました。きよしがさやをむいて取り出した豆を、おじいちゃんがゆでました。みんなでおいしく食べたことでしょう。

■著者情報
鎌田暢子(かまたのぶこ)
1952年、島根県生まれ。奈良女子大学文学部在学中に、児童文学者中川正文氏に師事し、子どもの本の絵を描くようになる。絵本に『きっと あえる-わたりどりのともだち-』『よくきたね』(松野正子・文)『ねんねんよう』(神沢利子・文)『えんとつそうじやの ハリネズミ』(「こどものとも」2023年11月号/以上、福音館書店)など多数。島根県出雲市在住。
『てんとうむし、とんだ!』澤口たまみ 文/廣野研一 絵

葉っぱの上に、てんとうむしをみつけたよ。てんとうむしは、葉っぱを伝い、茎をのぼり、上へ、上へと歩いていく。

草のてっぺんにたどりつくと、はねを広げて、大空へ飛んだ!

今度はわたしの手から飛ばしてみたいな。てんとうむしを手のひらにのせると、指をのぼり、はねを広げて飛んでいった! おてんとさんに飛んでいった!

■作者のことば
「虫は自然の小さな使者」
澤口たまみ

子どもの目は、こんなにも強い輝きを放つものなのだと、心から驚かされた経験が何度かあります。それはわたしの知る限り、おもちゃで遊んでいるときにはほとんど見ることのない光です。

子どもが虫という生き物に興味を持ち、もっとよく見たいと願うようになったそのとき、子どもの傍らにいるおとなが、それと分からぬほどのさりげなさで、虫と子どもの橋渡しをすることができれば、多くの子どもは歓声をあげるでしょう。

「あっ、虫がわたしの手のうえを歩いてる!」

子どもの目が強い輝きを発するのは、いつも決まってこの瞬間です。子どもはこのとき、虫に「いのち」があるのだと、感覚的に理解しているように思います。小さくて動くだけなら、虫とおもちゃの違いはありません。でも虫は生きていて、脳があって意志を持ち、こちらの思い通りにはならないのです。わたしたち人間にとって自然は必要不可欠ですが、自然が思い通りにならないことも事実です。虫たちは、そんな自然からの小さな使者のように、わたしには感じられます。

思い通りにならないからこそ、子どもたちは虫と触れ合うなかで、その後の人生において大切な意味を持つ経験をし、考えを深めるでしょう。

今回のおはなしは、わたし自身が鮮明に記憶していた子どものころの体験と、その日の晩に、覚えたての字でお気に入りのノートに書いた「てんとうむしが とんでった。てんとうむしが わたしの ゆびから とんでった」という短い詩がもとになっています。そのとき幼いわたしの目は、テントウムシと触れ合った喜びに輝いていたことだろうと、いまも懐かしく思い出すのです。

■編集部より
テントウムシ1匹の重さを知っていますか? 絵本『昆虫の体重測定』(たくさんのふしぎ傑作集、福音館書店・刊)によれば、0.05グラム、切手一枚と同じ重さだそうです。

そんなに軽いテントウムシですが、いざ自分の手にのせてみると、0.05グラムしかないはずのテントウムシの重さ、歩みの力強さ、そして指の先から飛び立つときの解放感など、テントウムシの「生」を感じることができます。

今回の絵本で、著者の澤口さんと廣野さんが目指したのは、ただテントウムシを手のひらにのせて、飛ばすだけのことではなく、命を手のひらで感じることでもあるのです。読んでもらった子どもたちは、自分の手にテントウムシをのせて、じつにたくさんのことを感じてくれるにちがいありません。

原っぱに飛び立つテントウムシと、4月にあたらしい年度が始まる子どもたちは、どこか重なる部分があるような気がします。あたらしい園、あたらしいクラス、あたらしい先生、あたらしい友だち。新たな環境、世界に飛びだす子どもたちが、気持ちよく羽ばたいていけることを願いつつ、『てんとうむし、とんだ!』を4月号としてお届けいたします。

■著者情報
文 澤口たまみ(さわぐちたまみ)
岩手県生まれ。岩手大学農学部で応用昆虫学を専攻、修士課程修了。盛岡大学短期大学部幼児教育科准教授。著書に『自然をこんなふうに見てごらん 宮澤賢治のことば』(山と渓谷社)、『虫のつぶやき聞こえたよ』(白水社)、絵本に『だんごむしの おうち』『どんぐりころころむし』『わたしのあかちゃん』『はるのにわで』『いろんな いきもの かぞくのカタチ』『虫の生きかたガイド』(以上、福音館書店)など。「ちいさなかがくのとも」に、『ようこそ ぼくの てのひらへ』『たんぼに あおぞら みーつけた!』『つっぴーちゅるる』『ふきの はのうえに』『みちては ひいて』『しも』『ひぐらし』『むしの へんしん』などがある。岩手県在住。

絵 廣野研一 (ひろのけんいち)
埼玉県生まれ。北里大学水産学部水産生物科学科卒業後、東京デザイン専門学校イラストレーション科卒業。現在は、フリーのイラストレーターとして、主に生物関係のイラストを描いている。絵本に『ぞうきばやしのすもうたいかい』『カブトムシの音がきこえる』『南極のさかな大図鑑』、「いきものづくし ものづくし」シリーズでは「およぎのとくいなさかな(1巻)」「いわばのさかな すなぞこのさかな(2巻)」「こうちゅうのはね(3巻)」(以上、福音館書店)などの絵を担当。「ちいさなかがくのとも」に『ハンミョウの みちあんない』がある。千葉県在住。
つくしが いっぱい!

広野多珂子 さく

土手でつくしを見つけたよ。おばあちゃんにつんでいってあげよう。

つくしの頭を指でつっついたら、ほわほわ……緑の粉がでてきた!

今度は手のひらでなでてみよう。

ほわほわほわ……緑の粉がもっともっとでてきた!

春先だけに出会えるちょっとふしぎな形の植物、つくし。

道端でつくしを見つけたら、その頭をつんつんしてみてくださいね。

編集部より

 早春の風物詩、つくし。
まだ少し肌寒いある日、作者の広野多珂子さんから、花束のようにまとめられたつくしの束が届きました。
そう、ちょうど絵本の表紙のようなつくしの束が。
広野さんは、ご自身が幼い頃にご家族と一緒につくしを摘んだのがとても楽しかったとお話しになり、つくしの絵本を作ってみたいとご提案くださったのでした。
 幼い子がつくしと出会った時にどんな楽しみ方ができるかを、広野さんはつくしを摘みながらたくさん考えて、物語に詰め込んでくださいました。
 絵本には無数のつくしが描かれていますが、背丈、頭の形、ハカマ同士の間隔……どれをとっても同じつくしはありません。
そこからも、広野さんがいかにつくしとじっくり向き合ってこの絵本を描かれたかが伝わってきます。
 絵本を読んだら、早春の風に誘われて、つくしを探しに出かけませんか。

著者情報

1947年、愛知県生まれ。スペインのシルクロ・デ・ベーリャス・アルテスで美術を学ぶ。
絵本の作品に「ねぼすけスーザ」シリーズ、『おさんぽ おさんぽ』『こねこが にゃあ』(0.1.2.えほん)、『ぞうきばやしのすもうたいかい』(廣野研一・絵/幼児絵本)など。挿絵の作品に『魔女の宅急便その2』(角野栄子・作/すべて福音館書店)など。千葉県在住。

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くるまを あらう

斉藤俊行 さく

今日は車を洗うよ。

近くで見ると、タイヤはぼくの腰くらいまであるし、ヘッドライトは大きな目玉みたいだ。

泡で汚れを落として、水で流したら……やった、車がぴかぴかになったよ。

さあ、みんなでおでかけしよう!

ふだんは目に留めることの少ない車のパーツも、洗車のときは近くでじっくり眺めることができます。

細部にひそむ、車の新たな魅力に気づける絵本です。

編集部より

 いつの時代も子どもたちの心をとらえて放さない「車」。
この絵本では、そんな車を「洗う」ことを通して、車のつくりを細部に至るまでじっくりと眺めていきます。
 近くで見るとまず驚くのは車の大きさです。
タイヤは幼児の腰よりもはるかに高く、顔の大きさほどもあるヘッドライトはまるで大きな生き物の目玉のよう。
さらにスポンジに泡をつけて車をこするうちに、ミラーやワイパー、ナンバープレートなど、車がいろいろなパーツで構成された「メカ」であることに気がつきます。
 手がけるのは斉藤俊行さん。
『クリスマスの ふしぎな はこ』(福音館書店)をはじめ、たくさんの絵本の絵を描いてきた斉藤さんですが、文章と絵をともに手掛けるのは初めてです。
そんなに今作に登場する車は、斉藤さんの愛車がモデル。
その愛車を編集者とともに洗いながら、車の大きさから細部のつくりにまで一緒に「驚いた」成果が、この絵本には詰まっています。
 迫力あるパーツの一つ一つ、そして見る見るうちに車がきれいになっていく心地よさを、どうぞお楽しみください。
ページを手繰るうちに、走っている車を眺めるのとはひとあじ違った魅力を発見してもらえるはずです。

著者情報

斉藤俊行
福島県に生まれる。武蔵野美術大学卒業。イラストレーター、デザイナーとして活躍中。
絵本に『おじょらぽん』(「こどものとも0.1.2.」)『ゆきふり』(「かがくのとも」)『富士山のまりも』(「たくさんのふしぎ」)『こうえんびより』(「こどものとも年少版」)『クリスマスの ふしぎな はこ』『こおり』『かしこい単細胞 粘菌』(以上、福音館書店)などがある。「ちいさなかがくのとも」に『おでこに ピツッ』『かぜ フーホッホ』『かんらんしゃに のったよ』がある。
千葉県在住。文と絵をともに手掛けた絵本は今作がはじめて。

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おなじ!

名久井直子 さく 井上佐由紀 しゃしん

オレンジを真ん中で切ると、右も左もおなじ模様!

型で抜くと、おなじ形のクッキーが何枚もできます。

おなじ一個の卵を使うのでも、ゆで卵、目玉焼き、卵焼き、スクランブルエッグと異なる料理に変化します。

おなじ長さの2本のロープは、置き方によって長さが違って見えてきて……。

何が「おなじ」で、何が「ちがう」のか、考えながら楽しむ写真絵本です。

編集部より

『おなじ!』を手がけたのは、写真絵本『100』(幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)や『ない!』(「ちいさなかがくのとも」2019年9月号)で、数学的な概念を美しく表現してみせた名久井直子さんと井上佐由紀さんのコンビです。
『100』では「1(ひとつ)と100(たくさん)」、『ない!』では「0(ゼロ)」という概念を視覚的・直感的に伝えてくれたお二人。今作『おなじ!』では「=(イコール)」をテーマに掲げた写真絵本に挑戦しました。
 型を使えば、おなじ形のクッキーをつぎつぎに抜いていくことができます。
色や形や大きさがちがっても、呼ばれ方はどれもおなじ「トマト」。
おなじ量のジュースでも、注いだコップの形状によってその見え方が変わり、おなじ1個の卵でも、調理次第で、ゆで卵、目玉焼き、卵焼き、スクランブルエッグとさまざまな姿に変化します。
 ページをめくるごとに、何が「おなじ」で、何が「ちがう」のだろう……と、子どもたちと一緒に考えを巡らせながらお楽しみください。

著者情報

名久井直子
1976年、岩手県生まれ。武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。広告代理店勤務を経て、2005年に独立。
ブックデザイナーとして谷川俊太郎詩集『あたしとあなた』(ナナロク社)などを手がける。
第45回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。
絵本に『100』『ない!』(ともに写真・井上佐由紀、福音館書店)がある。

井上佐由紀
1974年、福岡県生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科卒業。撮影スタジオ、カメラマンアシスタントを経て独立。
主な個展「はじまりと終わりに見る色を、私は知らない」東條會舘写真研究所(2025年)、「私は初めてみた光を覚えていない」nap gallery(2018年)。
主な企画展「正倉院 THE SHOW」上野の森美術館(2025年)。

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くんくん すぴすぴ

片川優子 ぶん 鈴木智子 え

犬のニコはいつでもどこでも“くんくんすぴすぴ”とにおいを嗅ぎます。
その姿をそばで見守る女の子。
ニコが壁のにおいを“くんくん すぴすぴ”。
どんなにおいがするんだろう?
犬どうしでおしりを“くんくん すぴすぴ”。
へえ、これが犬のあいさつなんだ!
あれ、ニコが私のにおいを“くんくん すぴすぴ”。
どうしたのかな?

犬の嗅覚をテーマにした絵本。

編集部より

 犬の嗅覚をテーマにした絵本です。
犬のニコはいつでもどこでも“くんくん すぴすぴ”とにおいを嗅ぎます。
その姿を見守りながら散歩する主人公の女の子。
あれ、わたしのにおいを嗅いでるよ! どうしたのかな?
 犬の嗅覚は人間の数千倍から数億倍ともいわれます。
弱いにおいを嗅ぎ分けられるだけでなく、においで犬の年齢や性別を読みとったり、人間のにおいから感情を読みとったりすることもできるというから驚きです。
 文章を手がけた児童文学作家の片川優子さんは、動物病院で働く現役の獣医師でもあります。
これまで10代の読者に向けた物語を多く執筆してきた片川さんが、今回は「幼い子が犬に親しみを感じるきっかけになれば」と、初めて絵本に挑戦してくださいました。
 絵は『まあるくなーれ』(「こどものとも0.1.2.」)で生命力あふれる動物を描いた鈴木智子さん。
犬を飼っていない鈴木さんは、この作品のために、地元の公園に何度も足を運んで、散歩に訪れる犬たちの様子を取材してくださいました。
元気いっぱいの犬の絵は今にも絵本から飛び出してくるようです。
読めば、犬をさらに身近に感じられる1冊です。
どうぞお楽しみください。

著者情報

片川優子
作家、獣医師。15歳のときに『佐藤さん』で講談社児童文学新人賞佳作を受賞して作家デビュー。
著書『ぼくとニケ』は青少年読書感想文全国コンクール課題図書に選出された。
その他の作品に『ただいまラボ』『おはなしサイエンス 未来の医学 これからも、リッキーといっしょ』『おはなしSDGs 産業と技術革新の基盤をつくろう おいしいごはんとあまいコーヒー』『明日の朝、観覧車で』(以上、講談社)、『わたしがここにいる理由』(岩崎書店)など多数。
作家活動の一方で、麻布大学大学院獣医学研究科に進み、博士号を取得。
現在、愛知県一宮市の「おおい動物病院」で副院長を務める。絵本の仕事は今回が初めて。

鈴木智子
新潟県生まれ。セツ・モードセミナー卒業。イラスト制作会社勤務の後、フリーランスのイラストレーターとなる。
これまでの仕事に、タカラトミーの「こえだちゃんの木のおうち(5代目)」や佐藤製薬の「サトちゃん・サトコちゃん」のキャラクターリニューアルデザインなどがある。
絵本に『はらっぱららら』(アリス館)、『おひさま おはよう』(大日本図書)『まあるくなーれ』(「こどものとも0.1.2.」/福音館書店)、絵を担当した絵本に『あかちゃんですよ はいどうぞ』『パンパンパンダのかぞえうた』(アリス館)、挿絵に『ワニのおじいさんのたから物』(東京書籍「国語小学3年生教科書」)がある。東京都在住。

★身の回りのちいさなかがくに触れる「ちいさなかがくのとも」、物語に興味を持ち始めたお子様に「こどものとも年少版」
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みんなの かきのみ

かわしま はるこ さく

おばあちゃんの家の柿の木に、りっぱな実がなりました。
その実をめがけて、鳥や虫が次々とやってきます。
柿の実は生き物みんなのごちそう。
だからぜんぶとらないで、いくつか木に残してあげるんだ。
秋の里山を舞台に、柿をとりまく生き物たちの営みを、生命力あふれる精緻な絵で描きます。
読めば、柿の実がいっそう身近に、そして愛おしく感じられる1冊です。

編集部より

 秋の味覚の代名詞である柿の実は、生き物みんなにとってのごちそうです。
秋になると、メジロやヒヨドリなどの野鳥は実を食べに、キタテハなどのチョウは実の蜜を目当てにやってきます。
日照が減り、気温が下がる秋から冬にかけては、多くの生き物が、食べ物を探すのに苦労する季節。
そんな秋にたくさんの実をつける柿は、生き物たちの貴重な栄養源なのです。
 みなさんは秋の終わりごろ、柿の木の上部に実が数個だけ残されている光景を見たことがあるでしょうか。
じつはこれ、柿の実を生き物と分かちあって来年の豊作を祈る、「木守り柿(きまもりがき)」「木守りの柿(こもりのかき)」などと呼ばれる風習なのです。
この絵本に描かれたこの風習は、いまも日本各地に伝わります。
 作者はかわしまはるこさん。前作『いしがきの すきまに』(「ちいさなかがくのとも」2020年6月号)と同じ里山を舞台に、柿の木をとりまく風景と生き物たちの姿を丹念に取材し、描いてくださいました。
つやつやと輝く柿の実、そして精緻で迫力のある生き物の絵は圧巻です。
 柿がいっそう身近に、そして、愛おしく感じられるようになる1冊です。

著者情報

かわしま はるこ
1967年、埼玉県生まれ。文化女子大学家政学部生活造形科卒業。
昆虫、植物などの観察方法から教わり本格的に生物画を学ぶ。
身近な自然の中で暮らす生き物たちを題材に描いている。
絵の仕事に、平成27年度用小学校生活科教科書(学校図書)、『野鳥が集まる庭をつくろう』『世界の美しき鳥の羽根』(ともに誠文堂新光社)など。絵本に『あまがえるのかくれんぼ』『あまがえるのぼうけん』『あまがえるのたんじょう』(いずれも舘野鴻・文 世界文化社)などがある。「ちいさなかがくのとも」は、『せみの こえ』(槐真史・文)『いしがきの すきまに』に続き3作目。埼玉県飯能市在住。





おつきさまと さんぽ

八百板洋子 ぶん 平岡瞳 え

私が歩くと、おつきさまもついてきてくれました。
そうだ、おつきさまと一緒にお散歩しちゃおう!
ほらほら、おつきさま、こっちだよ。
「月が自分についてくる」という錯覚を活かして、主人公の女の子は町や公園のいたるところにおつきさまを連れていきます。
おつきさまを自分のおうちまで連れて帰ることができるでしょうか。

編集部より

幼いころ、夜道を歩いていると「月が自分についてくる!」と感じたことのある人はいませんか?
自分がいくら移動しても、月はあまりに遠くにあり、ずっと同じところにあり続けるように見えるため「月がついてくる」という錯覚をしてしまうのがその理由。
その錯覚を活かして月と遊ぶ絵本ができあがりました。
「ただ“月がついてくる”というのではなくて、自分から月を連れて歩くような絵本はできないものかしら」と、文章を考えてくださったのは、これまでに幾多の絵本の文章を手掛けてきた八百板洋子さんです。
美しい月を版画で表現したのは、『ゆうぐれ』(小学館)で日の入りから夜に向かう街並みを情感たっぷりに描いた平岡瞳さん。
お子さんと一緒に夜のお散歩をしながら、月を連れ歩く感覚を確かめつつ制作に取り組まれました。
絵本を読んだ後は、夜空を見上げて、月との散歩にでかけてみてください。
※いわゆる「十五夜」というと、9月をイメージしがちですが、2025年の「中秋の名月=旧暦の8月15日」は10月6日(月)ということで、10月号として刊行いたしました。








ごりらの ばあちゃん

小風さち ぶん
阿部知暁 え

下の子が生まれて、ゴリラのお母さんは赤ちゃんにつきっきり。
誰かに遊んでほしくて仕方がないゴリラの子は、おばあちゃんを木登りに誘います。
でも返事は「ばあちゃんはもう木に登らないよ。これまでいっぱい登ったからね」。

年を取るって、どんなこと? 体を使って遊びたい盛りの子ゴリラと、包容力のある老ゴリラとのふれあいを描きます。




むしのへんしん

澤口たまみ ぶん
辻川奈美 え

夏の夕暮れ、ゆっくりと道を歩く「虫」を見つけました。
「こんなところを歩いていたら、ふまれちゃうよ」と、その「虫」を家に連れて帰り、家のカーテンにとまらせておくと、セミの姿に大変身! 「虫」はセミの幼虫だったのです。
茶色い幼虫の背中が割れて、中から出てくるセミの成虫との出会いは、一生忘れえぬ夏の日の思い出となることでしょう。
なつに みつけた いいもの いくつ?


おおたぐろ まり さく


夏の里山をお散歩するよ。

とんぼ1匹みーつけた!
田んぼに白い鳥が2羽、あぜ道に葉っぱをかじる虫が3匹。

他にどんなすてきなものに出会えるかな?

絵の中の「いいもの」を数えて楽しむ、おおたぐろまりさんによる季節のカウンティング・ブック、夏編です。
美しい絵の中にはたくさんの生き物が隠れています。
何度読んでもきっと新しい発見がありますよ。



すうる すうる ぴたん

中村 文 ぶん
山本久美子 え


私が飼っているかたつむり。
でこぼこの石でも細い枝でも、すうるすうる進んでく。
その先に行ったら落っこちちゃうよ、どうするの?

のんびりしたイメージのあるかたつむりですが、じつはどんなところでも進めるすごい「足」を持っています。
柔らかな体と粘液を駆使してどこまでも進む、不思議に満ちたかたつむりの道のりを、ぜひ絵本でご覧ください。



わたしの むしとりあみ

島村木綿子 文
荒川暢 絵

今日は初めての虫とり。チョウをめがけて網を振ったけど逃げられちゃった。
でも、草むらを網でガサガサとかき回すと……? あっ、網にバッタが入ってる!
動き回る虫を追いかけなくても、草むら網でをかき回すだけなら、幼い子でも虫とりを楽しむことができます。
さあ、どんな虫に出会えるかな? 読めば、虫とり網を振りたくなること間違いなしの絵本です。
おすすめの購読プラン

商品情報・内容

  • 出版社:福音館書店
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:3~5日頃

■ ちいさなふしぎ、みーつけた!

3才から5才の子どもたちの、虫や葉っぱや石ころの気持ちを感じとる力を大切にしたかがく絵本です。1冊1テーマ。「ここにもすてきなものがあるよ」と、自分のからだや動物、植物、乗り物など、毎月さまざまなテーマを取り上げ、子どもたちといっしょに足をとめていきます。ことばの響きも大切にした絵本です。物語絵本と同じように、読み聞かせをお楽しみください。

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