目次
よぞらの おまつり
中村文 文/平澤朋子 絵
■内容のご紹介
二人の兄弟が、いなかのおばあちゃんの家にやってきました。庭で遊んでいると、夕暮れの空に一番星を発見。あたりが暗くなるとともに、星は一つまた一つと増えていきます。晩ご飯を食べた兄弟は、また庭に出て、地面に寝転がってみました。目に飛び込んできたのは、夜空いっぱいに輝く星、星、星! なんてにぎやかなのでしょう。まるで夜空のおまつりです。
■編集部より
夜に外出することの少ない子どもたちにとって、星はきっと少し遠い存在。満天の星はもっと遠い存在。でも星はいつもそこにあり、条件が整えば見られます。子どもたちに「いつかこんな星を見たい」と感じてもらえたらと、絵本は作られました。
作家の中村文さんは身近な自然を題材に物語を紡いでこられましたが、今作は星。「星はいちばん遠くに見えるものですが、この絵本をひらくと、ぐんと近くに感じられると思います」と語っています。今作では幼い子が星を楽しむ方法として、「寝転がって見る」ことが提案されています。絵本の取材は実際に夜空の下に寝転んで行われました。
吸い込まれそうな美しい空を描いてくださったのは、画家の平澤朋子さん。取材時に見たどんどん色を変える空が、絵本の中で見事に再現されています。星々の位置や色は、取材で見た光景とその時の感動に基づいているのはもちろん、地学教諭の松濤誠之先生の指導もいただきながら丁寧に描かれました。
寝転がっての星観察、おすすめです。立っていると視界が遮られ首も疲れますが、寝転がれば、五感を開放して星と対面できます。耳には虫の音、背中には大地、目には星。自分も自然の一部だと実感できるかもしれません。ただし寝転ぶときには車等にお気を付けて!
絵本を読んだら、大自然の中で、いえ、ベランダからでも、ぜひ宇宙と繋がってみてくださいね。
■作者のことば
星々とつながる 中村文
朝より、夜が好きな子どもでした。夏休みに「早くねなさい!」と言われても、目はさえるばかり。日没から賑やかになる虫の音、夜闇に輝きはじめる星たち、布団のなかでこっそりめくる星の神話。暗くなるほど、世界がひらいていく気がしたのでしょう。夜はいつも、わくわくするも
のでした。堂々と夜更かしができる天体観測の日は格別です。近所のお兄ちゃんの望遠鏡をのぞくと、土星はくっきり姿を見せるのに、空に散らばる星はひかりの点のまま。惑星と恒星のちがいを知ったのは、その後のことです。
大人になると、各地の山で星をよく眺めました。昼から夜へ移り変わる空を、じっと眺めるのです。からっぽだった空にひとつふたつ星が現れ、少しずつ数は増えます。星々は、この空の上にずっとある。自分の見ている世界はほんの一部なのだと実感しました。そのうち、虫の音がルリリとひかるように響きはじめます。虫の姿を探すうち、暗闇に目は慣れ、星を見つける準備は万端。見上げた空には、無数の星が輝いています。数千年の時間を越え、届いたひかり。遠い星々のひかりと、この瞬間の生命の音が重な
るとき、宇宙の営みとつながっている……そんな気さえしてくるのです。
星はいちばん遠くに見えるものですが、この絵本を開くと、ぐんと近くに感じられると思います。太陽は沈み、雲はほどけ、さあ、星たちの時間のはじまりです。平澤朋子さんの絵は、その奇跡のような時間のすべてを語ってくれています。絵本のなかの星は、実際の空にも見られるかも
しれません。見つけてみてね、子どもたち!
■著者情報
中村文
同志社大学文学部英文学科卒業。子ども時代を欧州で過ごし、豊かな自然に親しむ。著書に『ときめく花図鑑』『小鳥草子 コトリノソウシ』(ともに、山と溪谷社)、絵本の文に『ぼくの いしころ』『にじが でた!』『たんぽぽ ぽぽぽん!』『すうる すうる ぴたん』(いずれも「ちいさなかがくのとも」)など。自然観察講座の講師も務める。大阪府在住。
平澤朋子
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。児童書の装画や挿し絵の仕事を中心に活動。絵を担当した作品に「名探偵カッレ」シリーズ(岩波書店)『いつかの約束1945』(岩崎書店)『なないろのはし』(BL出版)『明日をさがす旅』『ウンム・アーザルのキッチン』(「たくさんのふしぎ」2024年6月号・ともに、福音館書店)など多数。栃木県在住。
中村文 文/平澤朋子 絵
■内容のご紹介
二人の兄弟が、いなかのおばあちゃんの家にやってきました。庭で遊んでいると、夕暮れの空に一番星を発見。あたりが暗くなるとともに、星は一つまた一つと増えていきます。晩ご飯を食べた兄弟は、また庭に出て、地面に寝転がってみました。目に飛び込んできたのは、夜空いっぱいに輝く星、星、星! なんてにぎやかなのでしょう。まるで夜空のおまつりです。
■編集部より
夜に外出することの少ない子どもたちにとって、星はきっと少し遠い存在。満天の星はもっと遠い存在。でも星はいつもそこにあり、条件が整えば見られます。子どもたちに「いつかこんな星を見たい」と感じてもらえたらと、絵本は作られました。
作家の中村文さんは身近な自然を題材に物語を紡いでこられましたが、今作は星。「星はいちばん遠くに見えるものですが、この絵本をひらくと、ぐんと近くに感じられると思います」と語っています。今作では幼い子が星を楽しむ方法として、「寝転がって見る」ことが提案されています。絵本の取材は実際に夜空の下に寝転んで行われました。
吸い込まれそうな美しい空を描いてくださったのは、画家の平澤朋子さん。取材時に見たどんどん色を変える空が、絵本の中で見事に再現されています。星々の位置や色は、取材で見た光景とその時の感動に基づいているのはもちろん、地学教諭の松濤誠之先生の指導もいただきながら丁寧に描かれました。
寝転がっての星観察、おすすめです。立っていると視界が遮られ首も疲れますが、寝転がれば、五感を開放して星と対面できます。耳には虫の音、背中には大地、目には星。自分も自然の一部だと実感できるかもしれません。ただし寝転ぶときには車等にお気を付けて!
絵本を読んだら、大自然の中で、いえ、ベランダからでも、ぜひ宇宙と繋がってみてくださいね。
■作者のことば
星々とつながる 中村文
朝より、夜が好きな子どもでした。夏休みに「早くねなさい!」と言われても、目はさえるばかり。日没から賑やかになる虫の音、夜闇に輝きはじめる星たち、布団のなかでこっそりめくる星の神話。暗くなるほど、世界がひらいていく気がしたのでしょう。夜はいつも、わくわくするも
のでした。堂々と夜更かしができる天体観測の日は格別です。近所のお兄ちゃんの望遠鏡をのぞくと、土星はくっきり姿を見せるのに、空に散らばる星はひかりの点のまま。惑星と恒星のちがいを知ったのは、その後のことです。
大人になると、各地の山で星をよく眺めました。昼から夜へ移り変わる空を、じっと眺めるのです。からっぽだった空にひとつふたつ星が現れ、少しずつ数は増えます。星々は、この空の上にずっとある。自分の見ている世界はほんの一部なのだと実感しました。そのうち、虫の音がルリリとひかるように響きはじめます。虫の姿を探すうち、暗闇に目は慣れ、星を見つける準備は万端。見上げた空には、無数の星が輝いています。数千年の時間を越え、届いたひかり。遠い星々のひかりと、この瞬間の生命の音が重な
るとき、宇宙の営みとつながっている……そんな気さえしてくるのです。
星はいちばん遠くに見えるものですが、この絵本を開くと、ぐんと近くに感じられると思います。太陽は沈み、雲はほどけ、さあ、星たちの時間のはじまりです。平澤朋子さんの絵は、その奇跡のような時間のすべてを語ってくれています。絵本のなかの星は、実際の空にも見られるかも
しれません。見つけてみてね、子どもたち!
■著者情報
中村文
同志社大学文学部英文学科卒業。子ども時代を欧州で過ごし、豊かな自然に親しむ。著書に『ときめく花図鑑』『小鳥草子 コトリノソウシ』(ともに、山と溪谷社)、絵本の文に『ぼくの いしころ』『にじが でた!』『たんぽぽ ぽぽぽん!』『すうる すうる ぴたん』(いずれも「ちいさなかがくのとも」)など。自然観察講座の講師も務める。大阪府在住。
平澤朋子
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。児童書の装画や挿し絵の仕事を中心に活動。絵を担当した作品に「名探偵カッレ」シリーズ(岩波書店)『いつかの約束1945』(岩崎書店)『なないろのはし』(BL出版)『明日をさがす旅』『ウンム・アーザルのキッチン』(「たくさんのふしぎ」2024年6月号・ともに、福音館書店)など多数。栃木県在住。
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