目次
めだまやきがにげました
鬼頭祈 作
きょうの朝ごはんは、めだまやき。フライパンに卵を2つ割り入れて、ジュー……あっ、めだまやきが逃げました! 逃げためだまやきは家を飛び出し、街頭に、人ごみに、公園に、つぎつぎ隠れてしまいます。おかしな追いかけっこは、やがて思わぬ展開へ。あっけらかんとしたユーモアあふれる、絵探しとナンセンスのおはなしです。
■編集部より
絵本や絵画作品、広告、書籍装画など幅広く活躍する鬼頭祈さんの作品には、気ままに動く小さな人やものがよく登場します。
なにを考えているのか分かるような分からないような、そのひょうひょうとした佇まいが作品の魅力にもなっています。
本作のめだまやきたちも、目指す場所があるのか、あるいは行き当たりばったりで走っているだけなのか、本気で隠れる気があるのか、それとも遊んでいるだけなのか、それは当人(?)たちにしか分かりません。
そんなめだまやきたちの奔放な逃走劇は、子どもたちの自由な空想と共振するようで、保育園で試し読みしてくれた子どもたちは驚くほどいっぺんにとりこになっていました。
おおらかなユーモアと爽快な空想の世界、ぜひ子どもたちと一緒にお楽しみください。
■作者のことば
「Have a nice trip!」鬼頭祈
はじまりは確か3年くらい前。
絵本のアイデアがなかなか浮かばないので、スケッチブックにラクガキをしていました。気づいたら、2つの目のめだまやきを描いていました。しかも足が生えていて、フライパンから片足を出して、逃げようとしてるところ。「やばい、みつかっちゃった」みたいな感じで、こっちを見ています。逃げたそうにしていましたが、その日は逃がす気になれませんでした。めだまやきが外に出ても逃げ場所はないし、危険でしょ……? などと勝手な心配の気持ちがあったのかもしれません。
このことは忘れたふりをして日々を過ごしていました。でも、絵本のアイデアを練っているときや、めだまやきを食べているとき、あのオレンジ色の2つの目が私のことをじっと見ているような気がしました。そわそわしてしまいます。
それからしばらく経ち、思い切ってフライパンの外に逃げためだまやきを描いてみました。すると、あっという間に家を出て、街に逃げていきました。そして仲間を集めて、飛行機で飛んでいきました。
ずいぶん遠くに逃げたなあと思います。今は、空港の展望デッキからめだまやきたちの飛行機を見送っているような気持ちです。
描き終わってから気づいたのですが、P16の風見鶏を見ると、逃げた方角は南。つまり、めだまやきたちは飛行機で南へ向かったようです。いったい南に何があるんでしょうか。オーストラリアに行って、巨大な鳥、エミューのでっかいめだまやきとかを仲間にするのでしょうか。もう私にもわかりません。
めだまやきたちの快適な空の旅を祈っています!
■著者情報
鬼頭祈(きとういのり)
1991年、静岡県生まれ。京都造形芸術大学日本画コース卒業。日本画の技法を生かし、小人などをモチーフとした現代的な絵画を制作する。国内外の個展を中心に活動するとともに、広告やアニメコラボグッズなどにも作品を提供している。第190回ザ・チョイス入選。絵本に『スプーンのおうじさま』(文・黒﨑美穂/「こどものとも年中向き」2018年3月号)『いちごになりました』(福音館書店)『こびとのおうち』(WAVE出版)『さくら ふわり くるり』(小峰書店)がある。東京都在住。
鬼頭祈 作
きょうの朝ごはんは、めだまやき。フライパンに卵を2つ割り入れて、ジュー……あっ、めだまやきが逃げました! 逃げためだまやきは家を飛び出し、街頭に、人ごみに、公園に、つぎつぎ隠れてしまいます。おかしな追いかけっこは、やがて思わぬ展開へ。あっけらかんとしたユーモアあふれる、絵探しとナンセンスのおはなしです。
■編集部より
絵本や絵画作品、広告、書籍装画など幅広く活躍する鬼頭祈さんの作品には、気ままに動く小さな人やものがよく登場します。
なにを考えているのか分かるような分からないような、そのひょうひょうとした佇まいが作品の魅力にもなっています。
本作のめだまやきたちも、目指す場所があるのか、あるいは行き当たりばったりで走っているだけなのか、本気で隠れる気があるのか、それとも遊んでいるだけなのか、それは当人(?)たちにしか分かりません。
そんなめだまやきたちの奔放な逃走劇は、子どもたちの自由な空想と共振するようで、保育園で試し読みしてくれた子どもたちは驚くほどいっぺんにとりこになっていました。
おおらかなユーモアと爽快な空想の世界、ぜひ子どもたちと一緒にお楽しみください。
■作者のことば
「Have a nice trip!」鬼頭祈
はじまりは確か3年くらい前。
絵本のアイデアがなかなか浮かばないので、スケッチブックにラクガキをしていました。気づいたら、2つの目のめだまやきを描いていました。しかも足が生えていて、フライパンから片足を出して、逃げようとしてるところ。「やばい、みつかっちゃった」みたいな感じで、こっちを見ています。逃げたそうにしていましたが、その日は逃がす気になれませんでした。めだまやきが外に出ても逃げ場所はないし、危険でしょ……? などと勝手な心配の気持ちがあったのかもしれません。
このことは忘れたふりをして日々を過ごしていました。でも、絵本のアイデアを練っているときや、めだまやきを食べているとき、あのオレンジ色の2つの目が私のことをじっと見ているような気がしました。そわそわしてしまいます。
それからしばらく経ち、思い切ってフライパンの外に逃げためだまやきを描いてみました。すると、あっという間に家を出て、街に逃げていきました。そして仲間を集めて、飛行機で飛んでいきました。
ずいぶん遠くに逃げたなあと思います。今は、空港の展望デッキからめだまやきたちの飛行機を見送っているような気持ちです。
描き終わってから気づいたのですが、P16の風見鶏を見ると、逃げた方角は南。つまり、めだまやきたちは飛行機で南へ向かったようです。いったい南に何があるんでしょうか。オーストラリアに行って、巨大な鳥、エミューのでっかいめだまやきとかを仲間にするのでしょうか。もう私にもわかりません。
めだまやきたちの快適な空の旅を祈っています!
■著者情報
鬼頭祈(きとういのり)
1991年、静岡県生まれ。京都造形芸術大学日本画コース卒業。日本画の技法を生かし、小人などをモチーフとした現代的な絵画を制作する。国内外の個展を中心に活動するとともに、広告やアニメコラボグッズなどにも作品を提供している。第190回ザ・チョイス入選。絵本に『スプーンのおうじさま』(文・黒﨑美穂/「こどものとも年中向き」2018年3月号)『いちごになりました』(福音館書店)『こびとのおうち』(WAVE出版)『さくら ふわり くるり』(小峰書店)がある。東京都在住。
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