目次
●複雑機構に情熱を注ぎ続けるジュウ渓谷の名門
オーデマ ピゲはロイヤル オークでのちのラグジュアリースポーツウォッチの道を開き、CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲのような過去に類例がない独創的な新アイコンでその名が知られる。しかし忘れてはならない。1875年に設立された時から、複雑機構の優れた担い手であり続けたことを。さらにジュウ渓谷における時計製造の歴史を遡れば、1875年以前にオーデマ家とピゲ家の名前が見付けられる。例えば1760年にこの地における最初期の時計マイスターとなったイサク=アブラハム・ピゲであり、パーペチュアルカレンダーを1830年にいち早くものにしたシャルル=アンリ・オーデマである。そうした優秀な時計一族の血脈にあり、才能にも恵まれた二人の創業者、ジュール=ルイ・オーデマとエドワール=オーギュスト・ピゲが、複雑機構に情熱を傾けるのは必然であった。そのDNAは、彼らの子孫によって受け継がれ、ジュウ渓谷の伝統に則った製作技術で複雑機構を革新してきた。
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●百花繚乱のパーペチュアルカレンダー
月の大小の月末を時計が自動で判別し、4年に1度しか訪れない2月29日も正確に表示するパーペチュアルカレンダーは、実用性に秀でた複雑機構である。フランス語ではQuantième Perpétuel。ゆえに“QP”と称される。腕時計に初搭載されたのは、1925年。そしてクォーツショックさなかの1970年代後半から80年代、新コンセプトのQPが登場したことで、機械式時計が再評価されるひとつのきっかけとなり、今では多くのブランドが同機構で個性を競い合う。QPリストウォッチ100年間の進化の歴史を追う。
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●諦められた革新を、ただ一社のプライドが形にした
1964年10月、東京・晴海。第11回東京モーターショーに展示されたマツダ コスモスポーツの試作車は、観る者の目にクルマの未来を運んで来たかのように映った。本稿では現存する希少なコスモスポーツの試作車に焦点を当てた。そこには、日本の自動車人が世界に追いつき追い越そうと邁進する姿が見て取れるからである。
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●登頂よりも帰還を尊ぶ者たちがひっそりと選び続けた ロレックス エクスプローラー IIの物語
ロレックスに傍流があるとすれば、このモデルだ。サイケデリックが隆盛を極めた1970年代に発表されてから50年、そして最近のアップデートまで、世界一高い山頂に立つ運命にある、変わり種の“ケイブ(洞窟)ドゥエラー”を再評価しよう。
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●ハイエンド・アナログキーボードというジャンルを確立した男の物語
ライアン・ノルバウアー氏は起業家にして工業デザイナーだ。懐古未来主義者でもある。さらにはワーカホリックときている。そんな彼が立ち上げたNorbauer & Co.は、日常的な道具に徹底した美意識と哲学を注ぎ込む、ラグジュアリーキーボードのアトリエである。スタートレックに影響を受けた審美眼と、クラフトマンシップへの深い敬意、そして非合理性さえ肯定する精神が交錯するそのガレージには、現代における新しい“ものづくり”の姿が映し出されている。
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●天文複雑機構の粋を極めた、編集部厳選ムーンフェイズウォッチ10選
時計の複雑機構のなかでも最も伝統的で、じつにロマンチックなムーンフェイズは、日々の実用性に縛られることなく、アニメーションによって楽しさと好奇心を与えてくれる機構である。これは、時間を地球上で、あるいは月面で測定するためのものではなく、空に浮かぶ月のさまざまな姿との視覚的関係を、ミニチュアとして表現するための複雑機構なのだ。伝統的な遺産であるにもかかわらず、ムーンフェイズは現在でも、多くの新旧ブランドが天文学的要素を強調し、楽しみを加える手段として用いている。かつてはシンプルでミニマルなドレスウォッチに対して、空想的な装飾を加える要素としての役割が大きかったが、いまでは機械的要素と芸術性を融合させた多様な表現が見られ、なかには毎日満ち欠けする“自分だけの月”を腕元に備えるようなモデルさえ登場している。今回の10選では、ウォッチメイキングにおいて最も古くから存在する複雑機構のひとつであるムーンフェイズが、多くのブランドによっていかに独自に取り入れられ、洗練されているかを示すため、編集部のお気に入りモデルを10本集めた。
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●オークションの舞台を仕切る指揮者、オーレル・バックス
オーレル・バックスは世界で最も重要な時計オークショニアであり、人類史上最高額のヴィンテージウォッチを含め、数億ドルの売り上げを誇る名ショーマンである。それはすべて称賛すべき事実だ。しかしこんな素朴な疑問には答えてくれない。彼はいったいどんな人物なのか?
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商品情報・内容
- 出版社:ハースト婦人画報社
- 発行間隔:[紙版]年2回刊 [デジタル版]年2回
- 発売日:7,12月の3日
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2008年、時計への情熱を共有する場としてベンジャミン・クライマーがNYでローンチしたウェブメディア『HODINKEE』。その卓越した編集力を結集した『HODINKEE Magazine』のDNAを受け継ぐ初の海外展開として、日本版が創刊されました。ラグジュアリー腕時計に関する詳細なレビュー、ヴィンテージアイテムの歴史的な背景、最新ニュースなどをお届けし、時計はもとよりライフスタイル全般の多様なコンテンツを美しいビジュアルとともに発信します。
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