Daytona(デイトナ)の編集長インタビュー

編集長プロフィール

ネコ・パブリッシング
「Daytona」編集長 永田郷さん

ながたごう 自動車専門誌の編集を経て、デイトナ編集部に移籍。2008年より、編集長に。現在はデイトナ、そして、別冊世田谷ベース、ファモーソなどの編集に携わっている。

編集長写真

第59回 Daytona 編集長 永田郷さん

媚びず、流されず、しっかりと読まれる雑誌を目指します

―ネット書店との親和性も高いようですが、全国規模で売れているのでしょうか。

引越しが完了したばかりのネコ・パブリッシングにお邪魔しました
引越しが完了したばかりのネコ・パブリッシングにお邪魔しました

そうですね。北海道から沖縄まで全国の方に読んでいただいています。弊誌の場合、東京や大阪、名古屋といったエリアだけで部数が伸びている都市型の雑誌とは違い、全国的に層が厚い。コンビニで売っているということも影響していると思います。地方では書店の数も限られていますからね。

―所ジョージさんのライフスタイル・マガジンという印象が強いです。

所さんには毎月登場していただいています。もともとデイトナは、所さんにトータルコンセプターとして参加して頂いて立ち上げた、アメ車をメインとした雑誌だったんです。1991年の創刊で、当時はまだまだアメ車の情報が少なかったのですが、所さんはすでにアメ車に造詣が深く、日本におけるアメ車文化を牽引していくこととなったわけです。アストロ・ブームが起きたり、「デイトナ」というタイトルでTV番組があったり、あの時代の印象って強いですよね(笑)。

―永田さんはいつ頃からこの雑誌には関わってるのですか。

自慢の愛車で取材に出かける編集長
所さんがカスタムしたオデッセイと編集長

僕は10年前に入社して、5年くらい前に「Daytona」編集部に来ました。その当時、“アメ車だけに特化した雑誌”というイメージを払拭したい、というのが僕と先代編集長との共通した気持ちでした。ひとしきり盛り上がったアメ車のブームを引っ張ってきたDaytonaですが、そのブームもひと段落していましたし、新しいスタイルへ進化するべきタイミングだと思ったわけです。
そこで、クルマ、バイク、ファッション、家、ガレージ、家族など、生活に纏わるいろいろなファクターを楽しく遊んでしまうライフスタイル誌へと、徐々に変化させてきました。雑誌のスタイルを変え始めた当初は、読者の方から色々厳しいことも言われましたねぇ・・・・・・。しかし、昔のイメージから脱却できたのは、よかったと思っています。

―でもクルマは好きなんですよね。

今のクルマで22台目ですからね(笑)。色々やってきましたよ。デイトナの前には旧車に特化した雑誌にいましたし、コアな方向にも随分アシを突っ込んできました。ドコドコのメーカーの何て言う車種を、こうやってカスタムしなきゃダメ!! みたいな・・・・・・。
でも今となっては、英国車、イタリア車、フランス車、日本車、アメ車、なんでも乗りますし、それぞれ楽しい。コアに攻めていくこともなくなりました。それより、家やガレージがあって、家族やパートナーとの充実した時間があって、そんな“生活の中におけるクルマ”を上手に遊んでいる方が楽しい。とはいっても、弊誌の場合アメリカというキーワードは外せないですし、米国的クルマ文化は大切にしています。

―「世田谷ベース」というのは別冊ですか。

別冊「所ジョージの世田谷ベース」も好評
別冊「所ジョージの世田谷ベース」も好評

所ジョージさんの事務所をわれわれは世田谷ベースって呼んでいて、そこで打ち合わせしたり、取材したりするんです。所さんが今やっていることをありのままに取材し、それをページにするというようなスタイルですね。Daytonaにおける「世田谷ベース」という連載はそういう感じでできています。その連載から派生したコンテンツを世田谷ベースというタイトルで別冊として出版しています。

―読者はどういう方が中心なのですか。

30代の後半の男性が中心。家族のある人。生活に個性がある人が多いですね。奥様や子供さんが読んだりもしてくれてて、アンケートにはそんな家族の話がよく出てきます。ですから家族や子供や奥様との生活にフィードバック出来るような記事が評判よかったりするんです。お金じゃなくて生活や人生に余裕のある方、そんな方が読者の中心だと思います。全国で売れているというのも、そういった皆様に支えられているからなのだと思います。

―お金よりも生活の余裕、というのは素敵です。

編集部で談笑するスタッフの方々
編集部で談笑するスタッフの方々

そうですよね。都会生活をしていると、確かに高額所得者と言われる人は多いのでしょうが、家は狭くて、家賃は高くて、駐車場にも余裕が無く、さらに時間もないというような、窮屈な生活をしている人って多いと思うんです。
でも都会から離れていけば、家も広く、庭もあって、クルマを停める場所にも困らないというような、余裕ある生活が可能なんですよね。都会に比べて圧倒的に大らかな感じ。やはりこれからはそんな価値観のほうが大切だと思うんです。

―広告タイアップは多いのですか。

いえ、むしろタイアップ的な要素は少ないです。あまり広告に依存したくないですね。雑誌は、読者に記事を評価してもらってナンボだと思っています。なので、読者とって楽しいコンテンツ作りを常に念頭においています。これからはそのほうが強いし、生き残るような気がしているんですよね。

―創刊20周年ということですが、何か考えておられることはありますか。

「デイトナ」20年分のバックナンバーから企画をつくる
「デイトナ」20年分のバックナンバーから企画をつくる

全ページ再録でつくっちゃおうかと思っています(笑)。昔の雑誌引っ張り出して読んでみると、これが面白いんですよ。当時のクルマのトレンドとか、また全然いまでも変わらないものとか、眺めているだけでも楽しいので、この面白いところだけを選りすぐりで皆さんに見ていただこうかと考えています。

―企画は編集長がだいたい決めるんですか。

そうですね。僕がこんなことやりたい、と言って、スタッフと話をして、盛り上がったスタッフがそれを担当するみたいな感じです。あとは、作りながら考えて、全体の構成を決定するときに第2特集だと思ってたのが第1になったり、その逆になったり、自由に作っていますよ。

―どういう企画が当たるんでしょうね。

広いワンフロアの新オフィス
広いワンフロアの新オフィス

文字校正のときにスタッフがみんなで盛り上がったものはやはり売れます。読者にもしっかり伝わるんでしょうね。でも想像もしないものが当たったりしますからね。よく分からないというのが正直な所でしょうか。
むしろこれはよく売れるから1年に何回やろうみたいな発想は全くないですね。トレンドに右習えみたいなものもあまりやりたくないですし。それより、美味しい材料があったからごちゃ混ぜでつくっちゃったけど、偶然作ったそんなスープが旨かったみたいな(笑)。それでいいと思っているんです。売れるものに媚びてても、そこから前に進めないですしね。

―電子雑誌への取り組みはいかがですか。

電子雑誌、デジタルマガジンって、普通の紙雑誌を電子化しても成立しないと思います。やるならそれ専門のスタッフとコンテンツが必要なのだと思います。やるべきだしやりたいと思っているのですが、何せ編集長1人、部員1人の所帯なもので(笑)。もちろんフリーのスタッフには手伝ってもらっていますが、まだまだ手が足らないんですよ。

編集長の愛読誌

(2011年5月)

取材後記
引越しをされたばかりの「デイトナ」編集部にお邪魔してきました。クルマ好きの編集長永田さんは、ちょうどホンダのオデッセイのデイトナ仕様に乗って来られていたので、じゃあこのガレージで撮影しましょうか、ということになりました。
ライフスタイル誌の編集長らしく、さりげない振る舞いのなかに言いたいことがしっかり詰まっている、そんな感じの永田さん。
「アメリカで走ってる日本車ってなぜかカッコイイんですよ。見方を変えればそういうことってどんなシーンにもあてはまると思うんですよ」
そんな言葉のなかに、いまの「デイトナ」スピリットが現れていると思いました。

インタビュアー:小西克博

大学卒業後に渡欧し編集と広告を学ぶ。共同通信社を経て中央公論社で「GQ」日本版の創刊に参画。 「リクウ」、「カイラス」創刊編集長などを歴任し、富士山マガジンサービス顧問・編集長。著書に「遊覧の極地」など。

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