月刊おりがみ 460号 (発売日2013年11月01日) 表紙
  • 雑誌:月刊おりがみ
  • 出版社:日本折紙協会
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月1日
  • 参考価格:[紙版]801円
月刊おりがみ 460号 (発売日2013年11月01日) 表紙
  • 雑誌:月刊おりがみ
  • 出版社:日本折紙協会
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月1日
  • 参考価格:[紙版]801円

月刊おりがみ 460号 (発売日2013年11月01日)

日本折紙協会
特集「クリスマス」 

今夜はクリスマス・イブ。サンタさんは世界中を飛び回って、大忙しです。
「サンタさん、今ごろ、どこの国にいるのかなあ?」
ノアちゃんが家の外に目をやると、そこにはソリとトナカ...

月刊おりがみ 460号 (発売日2013年11月01日)

日本折紙協会
特集「クリスマス」 

今夜はクリスマス・イブ。サンタさんは世界中を飛び回って、大忙しです。
「サンタさん、今ごろ、どこの国にいるのかなあ?」
ノアちゃんが家の外に目をやると、そこにはソリとトナカ...

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月刊おりがみ 460号 (発売日2013年11月01日) の目次

特集「クリスマス」 

今夜はクリスマス・イブ。サンタさんは世界中を飛び回って、大忙しです。
「サンタさん、今ごろ、どこの国にいるのかなあ?」
ノアちゃんが家の外に目をやると、そこにはソリとトナカイが!
「あっ、あれはもう間違いなくサンタさんの乗り物!もしかして、近くに来てるのかな!?」
ノアちゃんは、サンタさんがプレゼントを配っている間に、サンタさんのへのお礼の手紙を、こっそりソリに置きました。

①サンタの箸袋・山田勝久
昨年の12月号(『448号』)でも、山田さんの「サンタの箸袋」を紹介しましたが、この作品は、うしろに折ることで、箸置きにしたり立たせて飾っておいたりすることのできる箸袋です。

②サンタさんとツリーのピックケース・藤本祐子
同じ形から折れるサンタとツリーです。サンタはよくある形ですが、この折り始めからの作品は今までないようです。ツリーの⑩が難しいですが、中までしっかり指を入れてまっすぐ立つように形作ってください。サンタもツリーも三角の部分を使って立たせることができます。

③☆そり・笠原邦彦
「そり」は、敬愛しておりました千野利雄先生に、同様の構造のものがあり、それをお手本にさせていただきました。

④トナカイ・笠原邦彦
トナカイの大きく複雑な形の角の表情を、何とかやさしく表現できないか、との思案から工夫したものです。その点にご興味を持ってください。

⑤☆ポケットハウス・二渡昌子
窓のところをポケットにしました。15cm 角の折り紙で折ると、小さいお菓子などを入れることができます。簡単なので、たくさん折って飾ってください。

⑥雪・山梨明子
「サクラサク」と同じく、東海林伸嘉さんの「キラキラ星」からのアレンジです。25からの中わり折りの折り幅などは一例ですので、いろいろアレンジしてみてください。

⑦リボン・青木良
シンプルな形ですが、⑤⑥の三等分や「引きよせ折り」の多用で、左右対称に折るのがなかなか難しい作品です。「半分に折って進めればいいのでは?」と思っても、中心部の厚みのせいで半分に折るどころではないというもどかしさ。それだけに、きれいに折り上げたときの喜びがあります。

⑧食器・山田勝久
紙皿という名前で投稿された作品です。実用にも使えそうです。

⑨花のオブジェ・住田則子
花のような器にならないかな…と思って組んでみると、まん中に大きな穴が…。ま、これはこれでこのまま飾ってもきれいよね、という訳で「花のオブジェ」の誕生となりました。

⑩テープ折りリース・丹羽兌子
紙を裁断すると残る細長い紙。すてきな細長い紙があったら、こんなリースを作ってみたらいかがでしょうか。表裏の色の違いを生かすと意外な表情を出すことができます。

⑪パッケージ・川手章子
いろいろなサイズで折り紙で折り、中にプレゼントを入れたらステキかな…と思います。ひとつずつていねいに折ってみてくださいね。口元がピタッと封ができる所がポイントです。

⑫Star Container(星の入れ物)・デビッド・ブリル
A判やB判の長方形で折る、正五角形(近似)から作る入れ物です。やや厚めの紙を使い、何度も繰り返し折りすじをつけてからふくらませるのがコツです。茨城県の鈴木恵美子さんの定期講座「素材を楽しむ折り紙」の講習作品にもなり(日本折紙協会2階講習室、2013年6月)、好評でした。(編)

⑬ハートのエンベロープ・川手章子
⑭では⑮となる形をイメージしてていねいに折ってみてください。少し大きめの折り紙で折っても楽しそうです。心のこもったあたたかなメッセージなど入れてみてくださいね。

⑭ユニコーン・山田勝久
山田さんは、この作品のバリエーションを多く創作されています。「トナカイ」(『340 号/絶版』 掲載)、「ロバ」(『433 号』掲載)などが、『月刊おりがみ』で紹介されています。(編)

~おってあそぼう~ ねこみみカチューシャ 佐野 香代子
私の地元(静岡県磐田市)のゆるキャラ「しっぺい」を創作するうちにできました。先に帽子の作品が完成し、次に若い女の子のイメージから耳付きのカチューシャが浮かびました。クリスマスパーティーなどでおしゃれにデコってみてください。

⑮☆ポケットフラッグ・梨本竜子
かわいい柄の紙を見つけると飾りたくなります。今流行のフラッグガーランドにしてみてはいかがでしょう。ポケットになっているので、中にシールやガムなどを入れてパーティーの後、おみやげにすることもできますよ。

【ミニ知識】
☆クリスマス…12月25日。キリスト教を始めたイエスの誕生日とされますが、キリスト教が成立したころはクリスマスの祝祭はなく、復活祭(イースター)の方が重要視されていました。キリスト教が伝わる以前からヨーロッパの人々が盛大に行っていた冬至を祝う祭(太陽神ミトラの誕生の祭や農耕の神サトゥルヌスを祭る豊穣祈願のサトゥルナリア祭など)に、キリスト教徒が布教しやすいようにキリストの誕生日を合わせたのです。

☆クリスマスイブ…西洋では昔、日没から1 日が始まるとされていました。イブはもともとは前日という意味ではなく、夕方(evening) のことです。

☆サンタクロース…「サンタクロース」という名前は、小アジアのミュラ(現在のトルコ西部)生まれとされる司教・ニコラスが由来となっています。聖セントニコラスは、さまざまな伝説を持ち、子どもや女性、船乗りの守護聖人とされている人物です。聖ニコラスをオランダ人の移民たちがアメリカに持ち込み、オランダ語の「ジンタ・クラース(Sint Klaes)」がなまってサンタクロースと呼ばれるようになりました。

☆トナカイ…北極圏にはなくてはならない家畜で、肉はもちろんのこと、角も毛皮も骨も有効に利用されます。昔は乳もしぼられていたそうです。トナカイはオスとメスともに角をはやしています。また、「赤鼻のトナカイ」というクリスマスソングがあるほど、トナカイの赤い鼻は特徴的なものですが、それは鼻の毛細血管が発達して、赤血球が十分に供給されているためだそうです。そのおかげで、寒い中でも脳が守られ、「寒空でもサンタクロースのそりを引くために赤鼻が欠かせない役割を果たしている」と、2012 年のイギリスの医学誌にオランダとノルウェーの研究チームが発表しました。

☆ユニコーン…日本語では一角獣と訳される、想像上の動物です。ウマに似ていて、額にねじれた長い角をはやし、ヤギのようなヒゲ、割れたひづめを持つとされています。角には毒を消す力があると信じられていました。海獣のイッカクの角がユニコーンの角と考えられ、削って飲まれたり、杯やナイフの柄として使われました。

☆一角獣座…冬の大三角形(オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンの3 個の星を結んでできる三角形)に上半身をつっこむ形で描かれる星座です。特に明るい星はありませんが、天の川の中にあり、星団や星雲が多いのが特徴です。それらの星雲の中で有名なものに、肉眼ではぼんやりとした光にしか見えませんが天体写真には真っ赤なバラの花びらのように写るバラ星雲があります。また、ツリーの形のクリスマスツリー星団と呼ばれるものもあります。

☆クリスマスツリー…小枝を使って、魔除けにしたり、生命力を得ようとしたりすることは、古代インドや古代ギリシャなどですでに行われていたそうです。クリスマスツリーは、モミやトウヒなど常緑樹の小枝を冬至のころに豊かな実りを願って家に飾るドイツの「マイエ」が起源とされています。16世紀ごろからその枝に収穫物であるリンゴなどの果実や木の実が吊るされるようになりました。ツリーに今のような飾り付けがされるようになったのは、20 世紀の第一次大戦後といわれています。

☆カチューシャ…ヘアバンド型の髪飾りで、大正時代初めに上演されたトルストイの小説『復活』の女主人公の名前に由来します。演じた松井須磨子が劇中付けていた髪飾りが、カチューシャと呼ばれるようになったそうです。

☆フラッグガーランド…ガーランドとは花輪や花冠のことで、フラッグガーランドは三角の小さな旗をつなげた室内装飾です。紙や布で手作りすることが、近年流行しています。

●ミニ知識参考図書:『世界大百科事典』(平凡社)、『日本大百科事典』(小学館)、『イェンセン家のクリスマス』(文藝春秋)、『クリスマスおもしろ事典』(日本キリスト教団出版会)、『誰も知らないクリスマス』(朝日新聞社)、『サンタクロースとクリスマス』(東京書籍)、『くらしとあそび・自然の12か月』(岩崎書店)、『全天星座百科』(河出書房新社)、『冬の星座博物館』(地人書館)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『大正ロマン手帖』(河出書房新社)

【読者の広場】『456号、457号』宛てのお便りをご紹介します

 指先に力が入らず重なった部分を折り込むのは苦手です。『456 号』の作品は、私にとってちょっと難しかったです。巻頭と「おりがみガーデン」のカラーページが好きです。見ているだけで楽しく、色使いも参考になります。「ひらめ」の⑫の開いて折りたたむ図の見方がよくわからなく、目の描き方も位置が少しちがうと表情が変わってしまいます。もともと布施知子さんの作品が大好きだったので、『457号』の「桔梗の五角箱」を見たときも“いいな”と思いました。さっそく作ってみたかったのですが、とにかく8月は忙しく、何も作らないまま早くも10月号が届いてしまった有様です。今月はがんばってみようと思っています。
茨城県 小林恵子さん

  『456号』の「ヒマワリケース」、「リボンのバッグ」、楽しかったです。8月5日が「ハコの日」だとか、おもしろいですネ。特集の「浦島太郎と海」では、歌詞に合ったいろいろな折り紙の作品を眺めていて、その情景が浮かんできました。太郎がおじいさんになった場面はあわれさがよく表現されていました。「和紙ものがたり」、国立印刷局での手すき体験は夏休みのこどもの宿題のヒントになりそうな情報でよかったと思いました。『457 号』は「ウサちゃんの小袋」、「カンガルー」がかわいらしかった。特にカンガルーの赤ちゃんがいい!! 連載「折り図のミカタ」、省略の表現のいろいろを読んでいて、破断線の説明は、「…切り取ったような表現を真に受けて、本当に切り取ってしまうかもしれない…」とあり、思い出して苦笑しました。私も昔は、本当に破ろうと思ったからです。
東京都 磯野昌子さん

 『456号』の「巻貝」は折り方でいろいろな形にできるのが楽しいと思います。耳にあてると波の音が聞こえてきそうです…。家の玄関前や裏の方に種はまかなかったのですが、こぼれたものが芽を出したらしく、どんどんのびて花を咲かせています。ぼたん色のかわいい朝顔です。生命力の強さを感じます。『457 号』の「カーラーユニット」の「折らずに、巻き合わせる」という方法は、あまり経験がありませんでした。組み合わせる枚数や色によって、さまざまな変化が楽しめますね。8 月中旬に田いなかだてむら舎館村にある「田んぼアート」を見に行ってきました。今年の図柄は「花おいらん魁」、「ハリウッドスター」、「ウルトラマン」です。色の異なる複数の稲を使って、芸術性の高い絵を作っています。展望台から見下ろすと、「おぉーっ!」という声が出ました。
青森県 原子睦子さん

  『456 号』の折り紙では、「ひらめ」、「イカ」、「イトマキエイ」、「タイ」、「巻貝」など「夏の海」をイメージする作品として使わせていただきました。保育園の子どもたちが楽しんでくれるといいなと思います。「なすびの楊枝入れ」はお友達にプレゼントしたり、「ヒマワリケース」や「リボンのバッグ」はとても素敵で、家に飾っています。「おりがみ頭の体操」で、フレーベルの模様折りのバリエーションが紹介され、毎回挑戦していますが、いったいどのくらいのバリエーションがあるのかしら?と思いながら折っています (^v^) 。折り紙を始めると時間を忘れてしまったり、時間がいくらあっても足りない…と思うこともしばしば…。作品を作っているときは本当に楽しいです。最近は折り紙の紙芝居を制作しました。「うらしま太郎」です。「おりがみ通信」という本を参考にしました。日本折紙協会に入会する前に知人からいただいた本の中に、なんと月刊『おりがみ』と『おりがみ通信』が数冊入っておりました。入会するまでは気づかずに持っていましたが、気づいた今は、活用している次第です。知人に感謝です。
埼玉県 根本聖恵さん

【支部だより】
青柳祥子先生をお招きして
 琉球支部「月桃の会」支部長 古堅幸江/沖縄県

 月桃の花が散って緑色の実が橙色に色づき始めた7月27日(土)、県社会福祉センターにて青柳祥子先生をお招きしての「おりがみ講習会」を行いました。受講生は、小学生、高校生、大学生、幼児教育関係者、折り紙愛好家で95名の盛況な中、「おはなし折り紙」がスタートしました。
 「日本の四季 富士山のかわるかわるおりがみ」「バタフライボール」「ヤドカリの家探し」「フィリップアイランドのフェアリーペンギンに会いに行こう!」、作品の折り方一つ一つにお話があり、次々と生まれてくる作品に参加者の皆さんから「折り紙が、こんなに楽しく折れるなんて感激!!」と話されておりました。
 「このおりがみ講習会を高く評価します」と小学6年生の男の子からは、微笑ましいコメントもありました。10時から16時までという長時間にも関わらず最後までジェスチャーを交えながら楽しく講習をなさる姿に支部会員一同感銘を受けました。
***
 おりがみ講習会を終え、支部会員研修を28日(日)・29日(月)の2日間を若狭折紙ギャラリーに於いて行いました。 自分の好きな紙で好きな絵を描いて、色と形で遊びながらの作品で自己表現をしました。午後は、5種類の詩をおりがみと一緒に楽しみました。
 最終日は、講師の質問に対して作品制作。その作品で物語を作り披露するというものです。
 どのグループも頭を悩ませながらも発表の段階では、堂々たる発表。「創造力が豊かだ!」と先生からお褒めの言葉がありました。 先生の『かわいいどうぶつおりがみ』(永岡書店)の本から「寝ているこいぬ」などの作品制作。午後は、「フレーベルの模様折りからの発展」ということで「クレマチスの箱」、「模様折りで飾る七夕の短冊」などを教えていただきました。 青柳祥子先生の分かりやすく丁寧な説明に皆熱心に耳を傾け、非常に密度の濃い3日間でした。

【みんなの作品展】
七夕飾りコンテストで最優秀賞 大塚淳子(栃木県)

宇都宮市折り紙愛好会「おりひめ」は市職員を中心に活動中。結成から7年目、現在メンバーは23名です。8月2日(金)~5日(月)に宇都宮市オリオン通りで開催されました「オリオン七夕まつり」の、七夕飾りコンテストに応募し、最優秀賞であるオリオン賞を受賞しました。構想から3年、川崎敏和さんのローズ3,200個を使い、市のマスコット「ミヤリー」を模りました。予想以上のできばえに「すご~い!」と口々に自画自賛。道行く人も立ち止まり、一つ一つが薔ばら薇だと気づくと驚かれていました。表彰式では賞状と賞金10万円をいただきました。今後も技術の向上と継承・地域の文化活動に参加し、さらに紙ニュケーションを深めていきたいと思います。

「YOUNG ORIGAMIAN’S GROUP AICHI おりがみ展」開催 半田丈直(愛知県)

5月3日(金/祝)~ 7月28日(日)、日進市のトーイ・カルチャーミュージアム「海賊船」で、「YOUNGORIGAMIAN’S GROUP AICHIおりがみ展」を開催しました(後援:日進市教育委員会、東郷町教育委員会)。私と、私が教えている折り紙が大好きな若い(中学生中心)グループによる、約100作品が展示されました。
 会場は週末のみの開館でしたが、会期中は多くの方に来館いただき、趣旨が中学生の発表の場ということで、彼らの自信になればという思いで催しただけに、これからの「折り紙ライフ」によい経験になったと思います。

連載〈第12回〉雑誌『小国民』にみる折り紙
‒今と江戸をつないだ明治‒ 岡村昌夫

【石畳(糸入れ、六角玉手箱)】
 明治27(1894)年2月の雑誌『小国民』第4号に「折紙法。其二十。鞠まり。」として、私たちが「風船」と呼んでいる作品が載っていますが、その折り図が大間違いで、全く別の作品と入れ替わっています。(それは普通「糸くず入れ」また「糸入れ」という伝承作で、「石畳」とも呼ばれています。)担当記者がよほど忙しかったのでしょうか、大間違いはさらに続いてしまいます。同年3月に出た第6号は「折紙法。其二十一。石畳。」ですが、折り方解説文は第4号に載っていた折り図によっての説明をしていますが、下段の折り図は「鞠」(風船)ですから、ややこしいのですが、「石畳できあがり」として載っている大きな図が、何と「石畳」ではなくて「六角玉手箱」なのですから、この大ミス続きで、読者の頭はさぞ混乱したことでしょう。これは「石畳」(「糸入れ」)を6個作って糊付けする物ですから、関係はありますが、形が違うのですから、困ります。この間違いは、次の第7号で「追加」の記事で説明されて、決着が付きました。これは非常に珍しい編集ミス事件です。
 「六角玉手箱」という名は、後年の本多 功 著『日本のこころ 伝統折紙』(日貿出版社、1969年)に載っていますが、この『小国民』誌では不明のままになっています。これもミスでしょう。『幼年雑誌』という名の競争誌が、同じ年の9月号に、同じ作品を異なる折り手順の図を付けて「六角紙箱」の題で掲載しました。しかし図の書き方や説明の用語等は『小国民』の方がずっと洗練されていました。
 先ず「石畳」から。敷石を敷き詰めたものが石畳ですが、特に正方形の石を敷いた形をデザインした模様を指します。普通「市松模様」とか「あられ」とも言う、一つおきに色の付いた正方形を並べた形を言いますが、正方形一枚だけも「石畳」です。折り紙では、正方形にたたんだ「たとう」のことで、「糸くず入れ」とも呼ばれていますが、昔の人は「しつけ糸」など、使用済みの糸も大切していましたので、「糸くず」は捨てるゴミではないのです。現代の人は「糸くず入れ」という呼び名をきらって、「糸入れ」という別名の方を使いたがりますが、「糸入れ」は元来「三味線の糸」を輪に丸めて入れたものでした。「石畳」は分かりにくくなりましたので、今は「コースター」という人もいるようですが、これはもともとは「入れ物」だったのです。実は、これと全く同じ形の物が、ヨーロッパにも古くからありました。子どもが洗礼を受けたときに名付け親に書いてもらって保存しておく証明書に現代でもこの様式の紙を使うそうです。
 この「糸くず入れ」の紙の中心部の正方形の対角線を切りこんで、畳みなおすと、「糸入れ」の四辺に2等辺3角形の継ぎ手が付いた、ユニットの単体ができますので、それを6個作って継ぎ手を「のりしろ」にして組み合わせながら、糊付けすると、「六角玉手箱」ができます。3個の単体の「のりしろ」3つが、正三角形になるように並べて、紙の重なる部分を糊付けします。組み上げると、「のりしろ」部分が露出していて見苦しいと思ったら、正三角形の紙を貼付けて隠します。要領が分かったら、初めに正三角形の紙を作っておいて、その裏側にのりを着けて、「のりしろ」を組み合わせながら貼り付けて行くと、組みやすくなります。
 この作品の面白い所は、でき上がると、単体の6か所の畳んだ部分のどこを選んで開いても容器の物入れ口になることです。形も立方体の各角を切り落とした「切り子型」になっていて用紙を工夫すると美しい飾り物になります。かなり以前になりますが、東京都文京区にある「礫川浮世絵美術館」の松井館長からご連絡があって、珍しい物を見せていただきました。『児雷也豪傑譚』という幕末期に30年にわたり刊行された大長編読み物の外袋の絵に、児雷也の妖術で現れる大蝦がま蟇が描かれているのですが、これが何と折り紙で作ってあります。しかも、その横に飾ってある美しい置物が「六角玉手箱」だったのです。この絵によると、立体の各面の三角形の部分ごとに、別の美しい千代紙を貼り付けて飾っていました。写真は私が真似をしていろいろ作ったものの一例です。


協会ホームページに「おりがみのトーヨー専用ショッピングカート」ができました
約800種のラインナップをそろえてお待ちしています!
http://origami-noa.ocnk.net/

~日本折紙協会とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

パノラマ作品の最新作は下記の「護ろう世界遺産シリーズ」であり、全39点あります。
1. 世界遺産/WORLD HERITAGE SITE
2. 危機遺産ガラパゴス
3. 動物たちのヨセミテサミット
4. 中央アマゾン自然保全群
5. エジプトのカフラー王・クフ王のピラミッド
6. セレンゲティ国立公園
7. オーストラリアの世界遺産
8. 世界最大のサンゴ礁 グレートバリアリーフ
9. 大熊猫の故郷、四川省臥龍山脈の奥深い森林(大地震前の保護地区です)
10. 世界遺産 万里の長城
11. 柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺
12. 世界文化遺産 国宝姫路城-いま・むかし-
13. 白神山地幻想
14. 京都 秋の金閣寺(鹿苑寺)とその庭園
15. ひだ白川郷の秋
16. 世界遺産・原爆ドーム(旧広島県産業奨励館)
17. 山紫水明に包まれた日光の世界遺産
18. 琉球王国のグスク及び関連遺産群「識名園」
19. 琉球王国のグスク及び関連遺跡群〔首里城・首里城正殿〕
20. 高野山奥の院
21. 世界遺産・自然遺産・しれとこ
22. インド タージマハル
23. ビッグベンにつどう物語りの主人公たち
24. オランダ自然との闘いから、自然との調和に
25. アルプス山脈と登山鉄道。スイスの山合い風景
26. 世界遺産 スペイン コルドバ歴史地区
27. グラン・プラス世界遺産フラワーカーペット
28. 水の都ヴェネツィアの建築とラグーン(潟)
29. ギリシャアクロポリスの丘 パルテノン神殿
30. 発掘されたトロイ遺跡と伝説の木馬

バックパネル・アブスト(ディスプレイ棚)・パーテーション・テーブル・椅子・販売ワゴン・ガラスケース・ストック棚等什器、電源・配線、看板・ポスター・チラシ・入場券、宣伝広告・広報・告知(宣材のポジはご用意致します)等はお願い致します。又、地元教育委員会・マスコミ等の後援も頂けるようお願い致します。
開催費用は、開催時期・開催期間・開催場所・内容等の条件によりご相談の上お見積りさせて頂きますが、おりがみブース全作品と個人作品展示、おりがみ教室、販売コーナーを設置した場合(フル装備)の最終的なご予算は「7桁」になるとお考えください。
「おりがみブース」は折り紙で制作した繊細な立体作品ですので、傷付かないようにダンボールで覆い、1個が2m弱の立方体になります。また運送方法にも細心の注意が必要となり、チャーター便で他荷物と混載せずに運ぶため、運送コストが通常よりもかかります。

展示作品数は会場スペースやご予算に応じて調整できますので、実施期間、会場の場所と規模、おりがみブースの展示数、おりがみ教室の実施日・時間・対象人数等と全体のご予算につきましては、お気軽に担当佐野までご相談ください。

日本折紙協会事務局
おりがみ展担当 佐野
TEL:03-3625-1161 / FAX:03-3625-1162


~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~NOAブックスとは~
日本折紙協会では、月刊「おりがみ」のほか、折り紙専門書籍を発刊しています。
購入をご希望の方は、日本折紙協会のHP(http://www.origami-noa.jp/)の「ショッピング」のページで表紙画像をクリックすると、アマゾンの購入サイトへジャンプできます。代金引換やコンビニ払い等の各種お支払い方法で購入できます。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,100円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

おりがみ4か国語テキストは、折紙協会のホームページ(折紙協会で検索)経由で購入できるほか(代引き・コンビニ払い)、郵便局にある払込取扱票の通信欄に「テキスト1冊」とご記入の上、テキスト代1,020円+送料290円=1,310円を下記へ郵便振替で送金していただければ入金日より約1週間でお届けいたします。
口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

月刊おりがみの内容

季節にあった折り紙の折り方がたくさん載った楽しい雑誌「月刊おりがみ」毎年の行事にあわせた内容を特集します
幼稚園、保育園の壁紙飾りや教材として、また、四季折々の暮らしを飾り、ゆとりある豊かな気持ちを育み子どもから大人まで楽しめます。

月刊おりがみの無料サンプル

436号 (2011年11月01日発売)
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