特集「海と七夕」
昔の人は、しゃらしゃらという笹の葉ずれの音を聞いて、神様がやってきたと感じたそうです。そんな笹竹に願いを書いた短冊をつるして祝う七夕は、長い長い間続いてきた行事です。今年は海の生きものたちも七夕祭りに勢ぞろい。なんとにぎやかなお祭りでしょう。
掲載作品と作者のコメント(☆はおりがみ級申請作品)
①☆おさかな(タイ・クマノミ・ハコフグ)・土戸英二
「このおさかなたちは、伝承作品の「きつねの面」から発展させた作品です。少し工夫すれば他のおさかなもできると思うので、チャレンジしてみてください。」
②いか、たこ・半田丈直
「足の数は…ちょっと足りないかもしれませんが。雰囲気ということで。」
③イルカ・臼田隆行
「形態にこだわりつつ、なるべくシンプルにデザインしました。脇を折り込んで腹を白くしたり、いろいろなクジラ類にアレンジするのも面白いと思います。」
④☆フェアリーペンギン・青柳祥子
「フェアリーペンギンは体長40cmのオーストラリアのフィリップ島に住む小さいペンギンです。夕方、海から陸の住み処に帰るときのペンギンパレードは観光の目玉になっています。今やこの作品、シドニー、アメリカ、オランダなどでひとり歩きをしているようでうれしいです。」
ミニ知識・フェアリーペンギン
体長40cm、体重1kg。コガタペンギン、リトルペンギンとも呼ばれ、ペンギンの中で最も小さい種類です。オーストラリア南部やニュージーランドに生息しています。
⑤二枚貝のカード・山梨明子
「この貝は3等分でないときれいな形にならないと、長いこと思い込んでいました。とこらがある講習会で、3等分がうまく折れず、折りひだがずれてしまった方がありました。でも、うまくいきそうに見えましたので、そのまま最後まで折ってもらったところ、形は多少変わりますが、ちゃんと貝の形に仕上がったので驚きました。たまには間違えるのもいいですね。皆さんも左右非対称にしたり、ひだの数を変えたり、工夫してみてください。」
⑥ウミガメ・青木良
「甲羅の部分に山折り線を入れて立体にしたことで、おもしろい形になったと思います。」
⑦ウナギ・鈴木萌人(投稿時10歳)
「この作品を折ったきっかけは、テレビで折り紙をやっていて、途中のコマーシャルにウナギが写っていて、これなら折れると思いました。」
⑧うな重・山梨明子
「うなぎの表現に大変苦労しました。うな重としてだけでなく、箱として色々使ってください。」
ミニ知識・土用の丑の日
今年は7月23日、8月4日です。土用はもともと立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間で年4回ありますが、1年のうちでもっとも暑さの厳しい立秋の前の土用だけが注目されるようになりました。
土用の丑の日に鰻の蒲焼を食べる風習は江戸時代中期の科学者で文人であった平賀源内がウナギ屋の宣伝文句に考えたことが始まりという説がありますが、鹿や猪以外の獣肉を食べることが禁じられていた時代、栄養価の高いウナギは夏バテ防止のために大いに役立ちました。
神田和泉橋の蒲焼屋「春木屋善兵衛」は旅行用の大量の蒲焼の注文を受け、丑の日から3日間続けて焼き、甕に保存したところ、最初の丑の日のものが色つや、味などがよかったことから丑の日と蒲焼が結びついたともいわれています。
ミニ知識・ウナギ
ニホンウナギは一生の間に数千キロの大回遊をすることが知られていましたが、その産卵場所については長い間謎とされてきました。グアム島の北西約200キロの海底「スルガ海山」にあることがわかったのは記憶に新しいニュースです。ところで、ウナギをたれにつけて焼いたものを蒲焼といいますが、もともとはウナギを丸のまま縦に串を打ち焼いたもので、その形が蒲の穂に似ていることから付けられたそうです。
おってあそぼう~こま回せばパラダイス~
「中心をちょっと押して凹ませればくるくるとよく回ってくれます。飾りとしてもよさそうです。回っている姿を見つめているとパラダイスの言葉がフッと浮かびました。」
⑨琉球衣装・丹羽兌子
「初めて訪れた沖縄で紅型衣装の美しさに魅せられました。結婚式場のカタログを参考に琉球衣装の花嫁、花婿を折りました。紅型の紙を使うと一層あでやかになります。」
ミニ知識・紅型(びんがた)
沖縄の型染め。藍一色で染める藍型に対し、「びん」は黒を除く色彩の総称で、多色な型染めです。紅型の技法は15世紀半ばごろには琉球王国ですでに行われていましたが、日本の型染めと中国や東南アジアの印金(絹地に漆やのりで紋をつけ、その上に金を貼るもの)の技法などが相交わって成立、発展してきたと考えられています。
⑩うし・松野幸彦
⑪笹・紹介中沢信子
「昭和10年に出版された版画『折紙模様』上下(河原崎晃洞著・芸艸堂発行/絶版)に魅せられ、美しく表現された模様の数々に学びたいと、ここ数年版画とにらめっこしながら折り図を起こしています。その一つ笹を紹介できることを嬉しく思います。」
⑫七夕さまのロンド・瀬田美恵子
「天の川を眺めながら、七夕さまのロンドに五色の短冊をぶらさげてお願い事をしましょう。今年は若く、元気に、そして美しく!ちょっと欲張りすぎでしょうか。」
⑬女の子のミニ包み・池田京子
「着物を着た女の子ですが、中にお便りなどを包んで入れることができます。ニコニコしたお顔を描いてみてくださいね。私の家族はこのお顔のある作品を見ては、『またニコニコシリーズだね』と笑っています。」
⑭☆星2種・アレンジ半田丈直
「2種はそれぞれコンセプトは異なりますが、楽しい作品と思います。」
⑮ソバの実ブロック・川手章子
「形がソバの実(カラ付き)のようです。プレゼントボックスまたは飾りとしてもよいです。私の住む信州ではそば殻は枕の中身としても使用されます。」
ミニ知識・ソバ
1年草で、花は白く、茎は赤く、黒い実をつけます。観賞用として赤や黄色の花もあります。ソバの実の形が三角なのでソバ(陵、角)という名前がついたという説もあるそうです。寒さに強く、やせた土地でも育ちます。75日といわれるように種をまいてから収穫までの期間が短く、夏ソバ、秋ソバとして年2回収穫されます。
[ミニ知識参考]
「朝日新聞」、「年中行事なるほどBOOK」(ひかりのくに)、「たべもの起源事典」(東京堂出版)、「蕎麦と江戸文化-28蕎麦の謎-」(雄山閣出版)、「年中行事事典」(三省堂)、「旺文社百科事典エポカ」(旺文社)、「平凡社大百科事典」(平凡社)
◇◇支部だより◇◇
~越前和紙の里支部「かたかご」 山村和美~
千年の伝統を持つ和紙の里・今立がある福井県にようやく支部ができました。しかも、発足して間もない昨年の秋にはドタバタしながらも「第1回北陸折紙コンベンション」を開催したという大胆不敵な支部です。
毎月の例会は「八つ杉千年の森」で行い、メンバーは折り紙とともに森林浴と支部長の高橋百合子さんの手料理を楽しんでいます。4月は支部の名前にもなっている「かたかご」(かたくり)の花を愛でながら折り紙を楽しみつつ、ほうばめしに舌鼓を打つ、5月は新緑を仰ぎながらちまきを巻きつつ折り紙を楽しむという具合です。もしかすると顧問の田中稔憲先生(石川県)をはじめメンバーはこの手料理と今立の蕎麦がお目当てかもしれません。
~大阪支部「日本折紙協会なにわ・みおつくし会」 支部長 梅本吉広~
3月11日、12日、阿倍野市民学習センターにて、「グループフェスティバル2006」が開催されました。
大阪支部は当センターにて月2回の研究会と定例会を開催し、会員相互の親睦と研修を図るとともに、地域の文化発展に寄与しています。今年も定例のグループフェスティバル作品展示部門に、大阪支部は参加しました。
会場では、色紙などの作品や立体の作品、とくに干支の犬の作品にお年寄りから幼稚園児まで幅広い層の見学があり、「折り紙はとっても進歩しているのですね」とか、連鶴の作品を見て、「この鶴つながったままでよく折れていますね」などの感想がありました。
幼稚園児はやはり「アンパンマンシリーズ」の作品に興味があったようです。あまり熱心なので、簡単な作品を折ってプレゼントしました。
~寄稿~「郵便局で『おりがみ・めだか』展」染谷和弘(千葉県)
3月2日~31日で千葉市中央区の若葉郵便局で「第2回おりがみ・めだか展」を開催しました。
「おりがみ・めだか」を結成して7年目、会員17名の見ごたえのある作品を展示し、たくさんの郵便局来場者に喜んでいただきました。
~寄稿~「折り紙いっぱいの卒業式」梅本吉広(大阪府)
3月17日に私の勤めている池田市立伏尾台小学校で卒業式がありました。会場の体育館には1年生から4年生の学年ごとに共同作品が飾られ、卒業式を華やかに盛り上げました。私はその中で2年生の梅のような「桜」や、3年生の「はと」の折り紙の指導をしました。一度折り方を覚えた2年生は「もっと桜を折りたい」と満開の桜を一気に折りました。3年生は笠原邦彦先生の有名な「はと」を折りました。
また5年生は隣接する小学校の交流時に折った「虹」と「おりがみ4か国語テキスト」(日本折紙協会発行)の「はと」を折り、学校内の廊下の掲示板に飾りました。
そして、卒業生の胸花は、5年生と私で、「川崎ローズ」を折りました。式の前に5年生が卒業式の胸にていねいに付けていきました。6年生は胸を張って式に参加することができたようです。
~寄稿~「神話の国・出雲より」倉橋美代子(島根県)
1月28日「出雲市図書館まつり」がJR出雲市駅前「パルメイト出雲」で午前10時から午後4時まで行われ、折り紙の講習をしました。
今年の指人形のオニ(366号掲載:青柳祥子さん作)ざぶとん折りからのオタフク、三角折りから同じものを2つ折ったものを組むイヌ(315号掲載:川手章子さん作)など、折り工程の少ない作品を教えました。かわいいとみなさんに喜ばれました。
世界のおりがみ展が一畑百貨店で開催されたころから比べると島根県で折り紙を折る人は多くなっているように思います。紙もいろいろと売られているので、折る作品によって楽しめるのではないでしょうか。
~おりがみニュース~
「世界のおりがみ展」開催 お国自慢シリーズ展示
日程/7月23日(日)~8月6日(日)10:00-19:30
会場/日本橋三越本店7F催事場
~日本折紙協会(http://origami-noa.com)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。
~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。
~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。
~世界のおりがみ展とは~
日本折紙協会各支部がさまざまな風景や情景を折り紙で制作した美しい大型の立体パノラマ作品と国内外の個人創作作品を展示するほか、おりがみ教室の開催や、書籍と折り紙の販売コーナーを設置します。全国各地で不定期に行っています。(※おりがみ展、おりがみ教室のご依頼、ご相談、お問合せは、info@origami-noa.comまでご連絡ください。なお、その際は「フジサンマガジンをみて」とお書きください)
~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。
~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた創作作品の展示会(おりがみカーニバル)やおりがみ勉強会をこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。
~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)
「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,100円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証と講師バッジを授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。
おりがみ4か国語テキストの購入方法は、協会のホームページ(折紙協会で検索)で購入するか、郵便局にある払込取扱票の通信欄に「テキスト1冊」とご記入の上、テキスト代1,020円+送料290円=1,310円を下記へ郵便振替で送金していただければ入金日より1週間~10日でお届けいたします。
口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」
~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。
日本折紙協会の公式メールマガジンです。全国のおりがみイベントを告知しています。
http://www.mag2.com/m/0000023495.html
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