月刊おりがみ 467号 (発売日2014年06月01日) 表紙
  • 雑誌:月刊おりがみ
  • 出版社:日本折紙協会
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月1日
  • 参考価格:[紙版]880円
月刊おりがみ 467号 (発売日2014年06月01日) 表紙
  • 雑誌:月刊おりがみ
  • 出版社:日本折紙協会
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月1日
  • 参考価格:[紙版]880円

月刊おりがみ 467号 (発売日2014年06月01日)

日本折紙協会
特集「たなばた」 

「♪さ~さ~の~は~さ~らさら~♪」
『おっノアちゃん、ゴキゲンだねえ』
「二番、歌える?」
『もちろんさ! ♪ご~し~き~の~た~んざく~♪ でしょ?』
「ハイここで問題です...

月刊おりがみ 467号 (発売日2014年06月01日)

日本折紙協会
特集「たなばた」 

「♪さ~さ~の~は~さ~らさら~♪」
『おっノアちゃん、ゴキゲンだねえ』
「二番、歌える?」
『もちろんさ! ♪ご~し~き~の~た~んざく~♪ でしょ?』
「ハイここで問題です...

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目次

特集「たなばた」 

「♪さ~さ~の~は~さ~らさら~♪」
『おっノアちゃん、ゴキゲンだねえ』
「二番、歌える?」
『もちろんさ! ♪ご~し~き~の~た~んざく~♪ でしょ?』
「ハイここで問題です。ここでいう五色とは、なに色でしょうか」
『ええっ? 考えたことなかったよ…ボクの故郷の五色沼は不思議な青緑色だけど…』
「故郷って…新事実発覚!? まあそれは置いといて、青、赤、黄、白、黒の五色。覚えといてね。
で、なぜこの色かというと…」
『おっと、そっから先は今月号のミニ知識におまかせしたらいいんでないの(あっ、ちょっとクニの訛りが)…ところでノアちゃん、ユーはどんなお願いごとをしたんだ~い?(アレ、訛りを隠そうとしたらヘンなコトに)』
「“かわうそが元気でいますように”に決まってるじゃないの!」
『かわうそ? なんで?』

①ちょうちん、七夕かざり・石橋美奈子
七夕飾りは願いごとの短冊におりがみ作品も吊ると華やかになりますね。この輪っかも4 枚組みで吊ったり、ドーナツ形の穴にもうひと組みつないで輪っかつなぎにもして楽しんでください。

②七夕リース・住田則子
私の町の「放課後子供教室」では、毎年、七夕飾りを作ります。一人ずつ笹をもらい、思い思いの飾りや願い事を書いた短冊をつるします。みんな笑顔で、お手伝いの私たち大人にとっても楽しい時間です。

③井桁組みの薬玉・小宮はじめ
単体での完成時は頼りないものですが、「井桁組み」を組むときのように互いにさしこむと「カチッ」としっかりします。そんなところを楽しんでいただきたいですね。

④おりひめ、ひこぼし・川手章子
七夕のひこぼしとおりひめのお話を改めて読み、いろいろな行事には物語りがあり、季節ごとに味わっていきたいと思いました。日常に色どりを加えてくれる折り紙ってすばらしい! 折り紙と出会えてよかった!

⑤うし・笠原邦彦
これは、実際の牛の姿を折ったものではなく、民芸品の牛の置き物の姿を写したもの。この頃、何でも目に映るものを「おりがみ化」していたようで、なつかしいような、恥ずかしいような思いを覚えるものです。

⑥流れ星・松野幸彦
うしろ側もすっきりしているのが「良」です。バリエーションで、「星のたんざくまたはくんしょう」(写真右)ができます。

⑦鶴の器・住田則子
伝承の「おり鶴」をアレンジして、小さな器を作ってみました。15cm角の大きさの紙で折ると、ちょうどあめ玉が一つ入るくらいのサイズです。余談ですが、「おり鶴」はすごいです。私は以前から「ノーベル平和賞」をあげたいくらいの作品だと思っています。

~おってあそぼう~
豚の基本形×2で吹きゴマ・青柳祥子
この形の吹き独楽は、いつも風船基本形6つで作っていましたが、豚の基本形2つでもできることに気づきました。2色の色の組み合わせで、きれいなオーナメント(飾り)にもなります

⑧富士山・松野幸彦
『459 号』の影山早苗さん作の「富士山のメッセージカード」に影響され、富士山を作ってみました。影山さんの作品のように、表裏同じ作りにしたかったのですが…。簡単そうに見えるのにちょっと難しく、表面のみになります。

⑨昼顔・田中稔憲
朝顔とは違った雑草の強さを表現しました。つたは細長い紙を巻いてこよりにして3 本作ります。

⑩とべバッタ!、クマゼミ・半田丈直
幼児親子教室用にといくつか簡単なムシを考えました。「とべバッタ」は竹川先生のすばらしいバッタをアレンジさせていただきました。「クマゼミ」は、伝承作品のセミのイメージを一新したくて考えました。

⑪ちいさいおうち・山梨竜子
容れ物になっているので小物入れやプレゼントとして使えます。

【ミニ知識】
☆星伝説…中国の古代王朝の後漢時代(25年~ 220年)に生まれたとされる伝説です。天帝の娘、織女星と牛飼いの牽牛星は夫婦の仲がよすぎて仕事も手につかなくなったので、天帝の怒りを買い、天の川を境に東西に引き裂かれてしまいました。二人の深い悲しみに、一年に一度だけ七夕の日に会うことを許され、二人は鵲が羽を連ねてかける橋をわたって会います。織女星はこと座のベガ、牽牛星はわし座のアルタイルの漢名で、和名では織おりひめ姫、彦星とそれぞれ呼ばれています。アルタイルとベガ、そして、中国では頭と尾を逆にして、鵲に見立てられた白鳥座のデネブの3 つの星を結んでできる形は「夏の大三角形」と呼ばれています。旧暦7 月7 日の夜には天の川が南北に走り、ちょうど真南の線上に月がかかります。この月に照らされ、一年に一度だけ夕方から深夜にかけ地上からは天の川が見えなくなり、天の川に隔てられた織女と牽牛が会えることになると昔の人々は考えていました。

☆七夕…7月7日。中国から星伝説と、短冊に歌や文字を書いて裁縫や書道の上達を願う乞巧奠(乞巧は巧を乞うこと、奠は神仏に物を供えて祭ること)が伝わって、日本で古来からの棚機女神話(水辺に張り出した仮小屋の中の棚で、神の来訪を待って神衣を織る聖女)の禊の風習と結びついて、七夕の行事になりました。中国から「しちせき」として伝わった七夕を「たなばた」と呼ぶようになったのは、この風習が由来だからです。笹竹に七夕飾りをするのは江戸時代になって始められました。

☆五色の短冊…五色とは中国の陰陽五行説に基づいた東・春を表す青、南・夏を表す赤、西・秋を表す白、北・冬を表す黒、中央・土用(立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前の18日間)を表す黄です。陰陽五行説は、すべての具体的な存在は、相反する二つの性質を持つものの調和から成っていると考え、その積極的な方を「陽」、消極的な方を「陰」と名づけたものです。

◇セミ…鳴き声が夏の風物詩となっていますが、鳴くのはオスだけです。メスを呼び寄せるためで、敵から集団で身を守る効果もあると考えられています。オスには、空っぽの腹の中にV字形の大きな筋肉(発音筋)があり、この筋肉が伸び縮みをして背中側にある発音膜を震わすと音が出て共鳴し、大きな音になります。松尾芭蕉の俳句「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」は、梅雨の晴れ間にニイニイゼミの澄んだ声が聞こえてくる情景を詠んだものとされています。クマゼミは日本では一番大きなセミで、関東から南の地域にいます。午前中にシャーシャーとにぎやかに鳴きます。セミは漢方薬として利用されているほか、東南アジアでは油いためや空揚げにして食べられますが、羽が透明なものはおいしく、アブラゼミのような不透明なものはまずいそうです。

◇山開き…7 月1 日は富士山の山開きです。江戸時代には、この日に山に登って御来光(山の頂上からおがむ日の出)を仰ぐ行事が盛んになりました。古来、人々は神霊が宿る場所として山をあがめてきました。富士山をはじめとする霊山には、通常、僧侶や山伏(野山にこもって修行する行者)などしか立ち入ることができませんでしたが、夏の一定期間に限って一般の人々にも入山が許可され、山開きはその年はじめて山岳の神と交流する日でした。山開きの日には白装束に金剛杖を持った行者が「六根清浄」を唱えながら登ります。「六根」とは「眼耳鼻舌身意」(意は心のこと)を総称する仏教語です。「どっこいしょ」という掛け声はこの「六根清浄」に由来するともいわれています。

◇ヒルガオ(昼顔)…アサガオに似た、淡いピンク色の花を夏に咲かせます。アサガオのように朝開き、午後にはしぼむ1日花ですが、正午過ぎても咲いているのでヒルガオと呼ばれています。咢状に見えるものは2枚の苞葉で、これが小さな咢を包んでいます。この苞葉はヒルガオの学名の属名カリステギア(咢覆われているという意味)の由来になっています。葉の形は鉾形や鏃形で長さ5 ~ 10cm、葉のわきから花枝を出して、ラッパ形の花を上向きに咲かせます。ヒルガオの歴史はアサガオより古く、古代エジプトで描かれました。ヒルガオの花は鑑賞栽培されませんでしたが、若芽は野菜として食用とされ、全草を乾かしたものは漢方で狗狗秧という、利尿、強壮薬として用いられます。なお、ヒルガオ科の植物で有名なものにサツマイモがあります。

●ミニ知識参考図書:『年中行事事典』(三省堂)、『和のしきたり』(日本文芸社)、『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(日本文芸社)、『浮世絵でみる年中行事』(山川出版社)、『記念日・祝日の事典』(東京堂出版)、『七夕の紙衣と人形』(ナカニシヤ出版)、『子ども図鑑自然とくらしと遊びを楽しむ12ケ月』(合同出版)、『昆虫のふしぎ』(ポプラ社)、『花おりおり』(朝日新聞社)、『柳宗民の雑草ノオト』(毎日新聞社)、『夏の花』(北隆館)、『大字源』(角川書店)、『世界大百科事典』(平凡社)、『総合百科辞典ポプラディア』(小学館)

【読者の広場】『464号』宛てのお便りをご紹介します

今年から始まった大橋晧也先生の連載「新オリガミツリー」は、月刊『おりがみ』が届くと一番に見ます。毎回感じるのは「折り紙の基本形ってこんなに幅広いものだったか」と思うと同時に「少ない折り工程でここまで作品の芸術性を追求することができるのか?!」という驚きです。「折り図のミカタ」の連載を読むのは断念してしまいましたが、「新オリガミツリー」の連載は今度こそ終わるまでという気持ちになれます。魅力があり、「自分もこんな創作を少しでもできたらいいのになぁ」とあこがれます。この連載、毎月毎月充実したものになってほしいです。あきるのが早い自分にとってこんなにはまるのは「福祉と折り紙」の連載以来です。
大阪府 児玉 功さん

 「2013 年おりがみカーニバル入賞作品紹介・3」のアイディア賞「平和へのあゆみ」(青柳祥子さん制作)がよかったです。折り紙でこのような表現ができることに感心しました。「新オリガミツリー」、このような系統的な図を見たのは初めてです。「ウミガメ」も思っていたより楽に折れてうれしかったです。連載「雑誌『小国民』にみる折り紙」に歴史を感じました。今月号は春らしくてつい折りたくなる作品が多くて楽しかったです。3~ 5歳の孫と一緒に折れる作品、折り方のコツなどを紹介していただけるとうれしいです。作品が図面通りきちんと折れたこと、折り紙の奥深さを知ったことがおもしろかったです。
愛知県 高浪公子さん

 3月に日本折紙協会へ入会しました。去年のゴールデンウィークに「おりがみミュージアム」へ行き、思っていたより小さな空間の中に目を見はる物ばかりで、長居をしてたくさんの本を買って帰りました。今年もまたゴールデンウィークに行く予定です。娘も私同様に折り紙が大好きで今から楽しみにしています。「おりがみ頭の体操」も娘(11歳)が折ったものです。親子で月刊誌のほとんどのものを折って飾っています。1つ残念なことに大切な月刊『おりがみ』が2つ折りにされて線が残っていることです。配達の人がバイクに乗っているときに折り曲げているのを見ました。ポストに入れるときだけ平らにしても…もう遅いです。何とかならないものでしょうか?!
神奈川県 鈴木照美さん ※娘さん:美璃さん

●第23回「平和のオブジェ」折り鶴制作に今年も参加
相馬効子さん(東京都)

 1913年の関東大震災と1945 年の東京大空襲の犠牲者を偲び制作される「平和のオブジェ」。今年は世界文化遺産に登録された富士山を記念して現在の墨田区内出身者である葛飾北斎の代表作、富獄三十六景 凱風快晴(通称赤富士)が壁面いっぱい描かれました。区の花である桜の花も咲き、平和の象徴である白鳩が小枝をくわえて舞う絵柄は区民の皆さんが折った鶴9万羽でできています。私たちも10年前に295羽から始まった折り鶴も今年は2300羽寄贈することができました。仲間の一人はご家族を戦災で失い、現在は九州で暮らす友人に折り紙を送って折ってもらっていました。先方さまも大変喜んで参加してくださいました。一羽一羽に思いを込め、色々な思いで折った鶴が集まってできた「平和のオブジェ」。改めて平和の誓いを新たにしました。
 3月10日(月)は、新日本フィルハーモニー交響楽団のメンバーによる平和祈念コンサートも開かれ、名誉区民の王 貞治氏や著名人、小中学生の平和を願ったメッセージなども掲示されました(平和メッセージ展は3月20日で終了)。
 壁面は墨田区役所のホールに1年間飾られています。東京おりがみミュージアムやスカイツリー見学の折には少し足を伸ばしてご覧ください。

【支部だより】
日本折紙博物館で支部交流会
金沢支部「金沢おりがみの会」支部長 田中稔憲/石川県

3月29日(土)・30日(日)、石川県加賀市の日本折紙博物館に金沢支部、越前和紙の里支部、大阪支部から会員14名が集まって支部交流会を行いました。
 初日は土戸英二さん、中村二郎さん、山本勝博さん、それから田中が作品を紹介しました。博物館が閉館した後は粟津温泉のおびし荘に場所を移して懇親会を行いました。その後は夜の講習会を持ちました。元常任理事の木下一郎先生の「写真立て」などを折って楽しみました。翌日は朝食後解散の予定でしたが、時間もあるということで、参加できるメンバーは再び博物館に戻って午前中折り紙を楽しみました。
 博物館で支部交流会を持ったのはこれで2度目ですが、他の支部と交流する機会を持つことで、視野も広くなりますし、新しい情報も得られます。それに何より「折り紙の輪」を大きくしていくことに繋がります。 毎年コンベンションも開催していますが、こういった小規模な単位の支部交流会は、準備もさほどにいりませんし、簡単な連絡ですみます。隣県の支部と交流することで意欲的にもなっていけます。他の地域でも計画してみてはいかがでしょうか。

加瀬三郎没後五年写真と作品展
 墨田支部「折り友すみだ」支部長 中村桂一 /東京都

 4月1日(火)~6日(日)、本所地域プラザBIG SHIP 1階イベントホールで、「折り紙作家 加瀬三郎 没後五年写真と作品の展覧会」を、墨田区と墨田区障害者団体連合会の後援を得て開催しました。展示作品は墨田支部が加瀬さんの創作を忠実に再現、加瀬さんと二人で活動された「折り紙外交の会」田島栄次カメラマン撮影による写真とともに、氏の業績を振り返りました。観覧者は200名を超える数にのぼりました。
 展示終了後に行った「偲ぶ会」には39人の方が参加されました。加瀬さんの思い出話に涙あり、笑いありの心あたたまるひとときでした。

【ワールド オリガミ レポート】
ブラジル・サンパウロ折り紙交流 梅本吉広(日本折紙協会大阪支部/大阪府)

派遣依頼の内容が、「病院などにおける折り紙のリハビリ効果」についての話ということでお受けしたのはよいのだが専門家でもないので、現地に到着するまで不安であった。何回も担当の杉田さんと細かいメールのやり取りをしているなかで、3コマの対象がはっきりしてきた。ひとつめは小学校での講演・ワークショップで、こちらは日常授業でもしていることなので、なんら問題はない。ふたつめの大人対象もカルチャーの教室で、これも毎月実施しているので、なんとかなる。問題は、最後の病院内で病気の子ども対象の方であった。どのような症状のどんな児童が参加し、彼らが満足してくれるのかということであった。

■3月18日(火)サンパウロ大学教育学部付属校(日本の5年生にあたる)
 学校の図書館や各教室などの施設見学のあと、午後5時から授業の1コマをあてていただいた。午後5時とは遅い時間から始まると思ったら、ブラジルの小学校は、午前と午後の2部制という話であった。治安や生活指導のためか、廊下のコーナーにトランシーバーを持った人がいるのが気になった。通訳はブラジルだけでなく日本でもおなじみの折り紙・切り絵作家の金ヶ江真理さんにお世話になる。ブラジル行きに同行した、香川支部長の坂本整子さんにお手伝いいただいた。
 挨拶のあと、折り紙のけん玉やブーメランやかみつきT-Rexのパフォーマンス折り紙などで興味を引いたあと、折り紙で「ひっくりカエル」の講習をした。このカエルはただ飛び上がるだけでなく空中で回転するのだ。
15cm角の画用紙程度でちょうど1回転する。できあがったカエルを机の上で遊ぶ子どもたちは大喜びだ。その後、私の創作折り紙の指輪やネックレスや遊ぶ折り紙を見て、最後は全員ひっくりカエルを手に持って写真撮影をした。それからも、サインをせがまれたり、大盛況のうちに終了した。何より子どもたちの笑顔がとても素敵だ。

■3月19日(水)三重県人会でのワークショップ2コマ 今回の山場の日がやってきた。スクリーンには、持参した私の2007年の個展「ときめき・きらめき・おどろきの折り紙展」のDVD(土戸英二さん作)を流し続けることにした。待ち時間や早く終わった人が退屈しない配慮だ。参加は午前50名、午後50名の定員いっぱいであった。挨拶のあと、伝承の折り鶴を発展させた自作の「鶴に扇」や「結びユニットの鶴」60枚組みなどを紹介した。
 講習に「イラットキューブ」を選んだわけは6枚組みで時間内に仕上げ可能ということと、ユニット好きで能力の高い人は、ボンドなしで仕上げてもらうということからだ。折りはやさしいが、組むのは難しい。いらいらする人はボンドを使って組み立てることになる。ユニットなどくす玉の作品は外国の人に人気がある。ただ、この準備してもらった用紙は、12cm角ではなく15cm角なので、ボンドなしでは手のなかに入りづらいので組み立てにくいものとなった。休憩中、サンパウロ新聞の取材とTV局のインタビューもありあわただしい。
 午後の2コマ目は「誕生石」と「ブレスレット」なので、時間の制約があるので、挨拶もそこそこに取りかかった。誕生石は、これまでもっとも多く折った作品のひとつで、難しくはないのだが、何せ小さいので、大きな紙で練習したあと、本番用の小さい紙で折った。表が銀で裏が赤の紙で折るのだが、途中で「ウルトラマンが登場しますよ」などと言って笑いをとる。思いのほか人気が高かったようで、さすが世界でも有数の宝石産出国の人たちだ。その後、この折りから発展してできたブレスレットを講習した。講習後、雑誌の取材もあった。

■3月20日(木)GRAACC病院(子ども専門のガン病院)
 恐竜のおもちゃや綺麗な着替えのドレスなどいっぱいの遊び道具のある病院の待合室に通された。待ってくれていたのは、点滴を付けたままの指輪をいっぱいはめた男の子など子ども4人とその母親と支援のスタッフなど、20名あまりの人数だ。暑かったけれど、約束通り白衣に白髪のドクターXに変身して、折り紙を開始する。パフォーマンス折り紙のけん玉やブーメランやかみつきT-Rexの紹介をして、ひっくりカエルの講習をした。ひっくりカエルの動きに大興奮。そして、奥田光雄さん作のきつねを講習する。加瀬三郎さん命名の「ハローフォックス」として有名な作品だ。次に指輪の好きな男の子がいたので予定していなかった指輪を急きょ入れることにした。子どもたちが折り紙によっていやされたというより、私の方が子どもたちの折り紙に取り組む姿や笑顔でいやされたといった方が正しい。足を骨折している男の子は、ギプスをつけたまま、私の折り紙のけん玉に興味を持って、技が決まるまで根気強く取り組んだ。剣先に玉が入ったとき、一斉に拍手が起こった。彼らの病気が一日でも早く快癒し、折り紙をブラジルに広めてほしいと願わずにはいられなかった。
 何より私が嬉しかったことは、木下一郎さんが日頃よく話されていたブラジルでの折り紙の先駆者ポール今村さんに会うことができたことだ。彼からジョン・モントロールさんの作品など数点をいただいた。帰り際に病院のスタッフから「毎週来てほしい」と言われた。できることならそうしたいと思った。

■3月21日(金)三重県人会 追加のワークショップ
 当初は、この日はフリーの日の予定であったのに、「イラットキューブ」の申し込みが多くて、午前中追加されたプログラムに取り組んだ。ポール今村さんの甥も参加されていた。参加者の声として、「もう午後は講習はないのか」「指輪の講習も受けたかった」「来週も来てください」など、まだまだ、折り足りなかったようだ。
***今回のワークショップの取り組みに、サンパウロ日本文化センターの深野所長、担当の杉田さんはじめ多くのスタッフの方々の細かい配慮で、時差ボケあり休みなしの4日間5講座をこなすことができました。また、私の気まぐれな説明に4日間とも誠実に通訳してくれた金ヶ江さん、後半体調を崩しながらもよくサポートしていただき、多くの作品を提供いただきました坂本さんにお礼申し上げます。
 病院での体験は、私の折り紙人生の新しい1ページを開いてくれたようです。

雑誌『小国民』にみる折り紙 連載〈第18回〉
‒今と江戸をつないだ明治‒ 岡村昌夫

【蝉せみ】
 『小国民』の明治27(1894)年2月(第3号)には伝承の「せみ」が掲載されています。この作品は伝承折り紙の代表的なものの一つで※1、「兜」と同じように折って、そのクワガタの部分でハネを作りますが、そのほかの細部の仕上げの形はいろいろバリエーションがあって、一定していません。勝手に好きなように折れば良いと言ってもよいくらいに、各資料ごとに違った形をしています。ほとんどの工程が「ぐらい折り」で、基準を決めにくいからでもあるでしょうが、この虫が、姿よりも、鳴き声で私たちと関わりが深いからなのでしょう。
 「蝉」は日本の夏を代表するような、鳴く虫ですが、鳴く時期や時刻などによっても種類が異なり、地域によっても、大きさや、色も形も、鳴き声もかなり違う種類があります。大型のものでは「アブラゼミ」「ミンミンゼミ」が一般的ですが、伝承折り紙では、写実的な種類の違いを表現することはありません。
 この『小国民』の記事では「ミンミン然(ぜん)たる蝉」と、漢文のもじり的表現がされていますが、これは必ずしも「ミンミンゼミ」を指しているわけではなく「みんみん」とは、この虫の一般的な鳴き声を表したものと思います。
「みーんみんみん」と鳴く「ミンミンゼミ」は、「じいじい」と高音で鳴く「アブラゼミ」よりも、細めの身体付きをしています。「アブラゼミ」のハネは不透明なのが特徴で、これは世界の蝉の中でも、珍しいそうですが、伝承折り紙では、色による区別はしませんでした。
 『折紙と図画』(明治41年)は、4種類もバリエーションを掲載していますが、「その一」だけは「肩かたか掛けの基本」(正方形を二つに折った三角形)から作り、他は普通に「兜」から折っています。ただ、この本にしては、この作品の折り図は部分の比率が不正確に描かれてていますので、途中の図は参考程度にし、左下に掲載の再現作品は、完成図になるべく近づけた形に仕上げてあります。
 おもしろいことには、江戸時代の『かやら草』※2をはじめ、以上に引用した全ての例が、紙をひねるようにして、目を作るように指示しています。当然「和紙」を使用していた時代の、常識的な技術でした。ところが、例外として、葛くずはら原勾こうとう当さん※3の作った蝉だけは、その「目」を作っていませんでした。
 勾当さんは、三歳の時失明しましたので、虫なども、手で触って形を確認したはずです。そのため、触れば跳ねて逃げてしまう「カエル」は両足を突っ張った形に作っていました(本誌『400号』参照)。「セミ」の場合も、頭と背中の境目の段差を作っていますし、口のあたりや、足までも折り出そうとしています。それなのに「目」を無視しているのです。そういえば、勾当遺品折り紙の中には、普通は「目」も付けることの多い「蟹」など他の作品にも、「目」を付けたものは全くありません。私は、その事実に気づいたとき、その心の悲しさに胸を突かれました。そして全身全霊で折り続けた勾当さんを思い、我が身を反省せずにはいられませんでした。

~日本折紙協会とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

パノラマ作品の最新作は下記の「護ろう世界遺産シリーズ」であり、全39点あります。
1. 世界遺産/WORLD HERITAGE SITE
2. 危機遺産ガラパゴス
3. 動物たちのヨセミテサミット
4. 中央アマゾン自然保全群
5. エジプトのカフラー王・クフ王のピラミッド
6. セレンゲティ国立公園
7. オーストラリアの世界遺産
8. 世界最大のサンゴ礁 グレートバリアリーフ
9. 大熊猫の故郷、四川省臥龍山脈の奥深い森林(大地震前の保護地区です)
10. 世界遺産 万里の長城
11. 柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺
12. 世界文化遺産 国宝姫路城-いま・むかし-
13. 白神山地幻想
14. 京都 秋の金閣寺(鹿苑寺)とその庭園
15. ひだ白川郷の秋
16. 世界遺産・原爆ドーム(旧広島県産業奨励館)
17. 山紫水明に包まれた日光の世界遺産
18. 琉球王国のグスク及び関連遺産群「識名園」
19. 琉球王国のグスク及び関連遺跡群〔首里城・首里城正殿〕
20. 高野山奥の院
21. 世界遺産・自然遺産・しれとこ
22. インド タージマハル
23. ビッグベンにつどう物語りの主人公たち
24. オランダ自然との闘いから、自然との調和に
25. アルプス山脈と登山鉄道。スイスの山合い風景
26. 世界遺産 スペイン コルドバ歴史地区
27. グラン・プラス世界遺産フラワーカーペット
28. 水の都ヴェネツィアの建築とラグーン(潟)
29. ギリシャアクロポリスの丘 パルテノン神殿
30. 発掘されたトロイ遺跡と伝説の木馬

バックパネル・アブスト(ディスプレイ棚)・パーテーション・テーブル・椅子・販売ワゴン・ガラスケース・ストック棚等什器、電源・配線、看板・ポスター・チラシ・入場券、宣伝広告・広報・告知(宣材のポジはご用意致します)等はお願い致します。又、地元教育委員会・マスコミ等の後援も頂けるようお願い致します。
開催費用は、開催時期・開催期間・開催場所・内容等の条件によりご相談の上お見積りさせて頂きますが、おりがみブース全作品と個人作品展示、おりがみ教室、販売コーナーを設置した場合(フル装備)の最終的なご予算は「7桁」になるとお考えください。
「おりがみブース」は折り紙で制作した繊細な立体作品ですので、傷付かないようにダンボールで覆い、1個が2m弱の立方体になります。また運送方法にも細心の注意が必要となり、チャーター便で他荷物と混載せずに運ぶため、運送コストが通常よりもかかります。

展示作品数は会場スペースやご予算に応じて調整できますので、実施期間、会場の場所と規模、おりがみブースの展示数、おりがみ教室の実施日・時間・対象人数等と全体のご予算につきましては、お気軽に担当佐野までご相談ください。

日本折紙協会事務局
おりがみ展担当 佐野
TEL:03-3625-1161 / FAX:03-3625-1162


~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

~NOAブックスとは~
日本折紙協会では、月刊「おりがみ」のほか、折り紙専門書籍を発刊しています。
購入をご希望の方は、日本折紙協会のHP(http://www.origami-noa.jp/)の「ショッピング」のページで表紙画像をクリックすると、アマゾンの購入サイトへジャンプできます。代金引換やコンビニ払い等の各種お支払い方法で購入できます。

~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,100円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

おりがみ4か国語テキストは、折紙協会のホームページ(折紙協会で検索)経由で購入できるほか(代引き・コンビニ払い)、郵便局にある払込取扱票の通信欄に「テキスト1冊」とご記入の上、テキスト代1,020円+送料290円=1,310円を下記へ郵便振替で送金していただければ入金日より約1週間でお届けいたします。
口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

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商品情報・内容

■ 季節にあった折り紙の折り方がたくさん載った楽しい雑誌「月刊おりがみ」毎年の行事にあわせた内容を特集します

幼稚園、保育園の壁紙飾りや教材として、また、四季折々の暮らしを飾り、ゆとりある豊かな気持ちを育み子どもから大人まで楽しめます。

無料サンプル

■ 436号 (2011年11月01日発売)

436号 (2011年11月01日発売)をまるごと1冊ご覧いただけます

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