特集 こどもの日
◆ほのぼのデイケア折り紙
石倉 君代
第9 回 こいのぼり
さわやかな5 月の風にのって空高くおよぐこいのぼり。一緒に風にのれたら気持ちいいかな。子どものころの夢を思い出してみませんか。
木はお好みで何本でもよいです。図は切らない場合用になっていますが、たこの基本形のまま大きさは同じで、小さくしたいときは下部をカットしてみてください。折れる方は大きさを変えて折ってみてください。
二匹のこいのぼりはほんの少しだけ大きさを変えてありますが、同じ大きさでもよいと思います。また、数は多くしても、少なくしてもよいと思います。折りやすいうえに面白みも感じられる作品にしたくて、千代紙柄の洋紙を使っていますが、メッシュ折り紙などを使ってもよい効果が生まれます。
用紙や大きさや構図を工夫して、あなた好みの作品に仕上げてください。
◆紙かみかなえ鼎(三本足の器)
染谷 淳一郎
鼎は古代中国の金属製の器で、通常、3本の脚が付いていたそうです。折りすじは少ないのですが、やや折りにくいところもあります。紙を選んで折ってください。ユニットとしても使えます。(作者)
◆兜Japanese helmet by Ms. Minako ISHIBASHI
石橋 美奈子
男の子たちと新聞紙で折った“かぶと”は幼い日の想い出です。ちょっとおしゃれに、くわ形、しころ、吹ふきかえし返、八はちまんざ幡座も揃って立体的に飾れる作品にしました。平成に入ったころに創作し、毎年季節になると折っています。(作者)
◆ミニ知識
○兜…もともとは菖蒲で作った菖蒲胄を飾るのが端午の節供のならわしでしたが、後に武者の兜や鎧が災いを防ぐとお守りとして飾られます。
○冑と甲…「かぶと」は、本来は「冑」の字を用いましたが、現在、「甲」の字がカブトの意味で使われることがあります。もともとは「甲」をヨロイ、「冑」をカブトと区別して呼んでいましたが、のちに混同されました。
○兜の緒…気持ちを引き締めて用心することを「兜の緒を締める」といいます。飾り兜の兜の緒は、総角結びが用いられていることが多いようです。左の図のように、中心の結びの形によって「人形」とその左右対称の「入形」の2 種類あります。武具には悪霊が入ってこないようにと「人形」で結ぶのが一般的ですが、写真の兜は入形です。
○八幡座…鉢の天辺の孔に付いている飾り金物。孔はもともと烏帽子をかぶせた髻(髪の毛を頭の上で束ねたところ)を出すための孔でした。
◆変り兜Japanese helmet by Mr. Yasuhira TOMINAGA
富永 康平
大きなツノ(鍬くわがた形)のある「変り兜」で、鍬形部分にかぶせ折り、段折り、頂点を
押しこむように折るなどをすると、さらに形の変わった兜になります。大きく丈夫な紙で折って、糊付けや補強をすれば、かぶることもできます。(作者)
◆鬼兜Oni helmet by Mr. Sachio TSUTSUMI
堤 祥雄
2002年の投稿作品「羊頭兜」の変形です。8~15で牙を折り出しますが、外を向き過ぎると、27でかくれてしまいますので注意してください。18で角の角度や27で全体の幅や吹返の形を変えられます。(作者)
◆鯉のぼりの箸袋Carpstreamer chopstick envelope by Mr. Katsuhisa YAMADA
山田 勝久
単純な形なので、目やうろこなど描き込んでも楽しいと思います。(作者)
◆ミニ知識
◇こどもの日…5 月5 日で、もともとは端午の節供の日でした。1948(昭和23)年に、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」として国民の祝日に定められました。
◇端午の節供…端午とはもともとは月の初めの午の日という意味で、五月に限りません。旧暦の五月は現在の六月に当たり、じめじめとして病気がはやり、害虫の被害も多い時期なので古代中国では物忌み(食事や外出などを控え、心身を清めること)の
月とされました。数字の重なる五月五日を端午の節供とし、薬効のある菖蒲や蓬を使って邪
気(病気を引き起こすもとになると考えられた毒気)をはらう行事が行われました。 それが日本に伝わり、田植え前の女性たちが菖蒲と蓬で葺いた屋根の下で、身を清めるという女性の祭に結びついて、菖蒲湯に入って厄よけをする風習が生まれました。武士の時代となり、菖蒲が「尚武(武事を尊ぶこと)」と音が同じであることから、江戸時代には男の子の成長を願う祭へと変わっていきました。
◇薬玉…昔、宮中では端午の節供のとき、香料や蓬や菖蒲などの薬草を錦の袋につめて鞠
形にし、五色(青・黄・赤・白・黒)の糸をたらした薬玉が飾られていました。邪気をはらい長生きを願うための飾り物で、中国から伝えられ、柱や簾に掛けたり、身に着けたりしていました。現在、イベントなどで使われる薬玉の由来です。
◇鯉幟…もともとは幟の脇に付けられる「まねき」という装飾品で小さな紙製のものでしたが、江戸時代半ばごろから大きな吹き流しの形のものが作られるようになりました。都市に住む庶民の間で、中国の黄河上流にある竜門の急流を登った鯉が竜になるという登竜門の伝説にあやかって、縁起のよい鯉の形の吹き流しを子どもの成長と出世を願って飾るようになったと考えられています。なお、現在の一般的な鯉幟は竿の先端に籠玉と矢車があり、
吹き流し、真鯉(黒い鯉)、緋鯉(赤い鯉)、子鯉(青い鯉)を順に結んでいますが、元来は頂部に付けていた風車や杉の葉や目籠などに意味があって、神様の依代や忌み籠りの家の標示だったと考えられています。
◇柏餅…柏は落葉樹ですが、葉がなかなか落ちず、春に若い葉が出る直前に落葉することから、跡継ぎが絶えない縁起のよい木と考えられていました。柏の葉でくるんだ餅が端午の節供に供えられました。今月号の表紙では3 枚組みの「飾り」を柏餅に見立てています。
◇愛鳥週間(バードウィーク)…5 月10 日~ 16 日。1950(昭和25)年、野鳥を愛護する目的で、夏鳥がやって来るこの季節に制定されました。
◇母の日…5 月の第二日曜日。アメリカで母親を亡くした女性が、生前、母親が好んだ白いカーネーションをキリスト教の教会に捧げたのがきっかけとなって生まれた記念日です。1912 年からアメリカではこの日が祝日となっていて、日本でも第二次世界大戦前からキリスト教会が広め始めました。
●ミニ知識参考図書:『世界大百科事典』(平凡社)、『大辞泉』(小学館)、『戦国武将変わり兜図鑑』(新人物往来社)、『浮世絵でみる年中行事』(山川出版社)、『浮世絵で読む、江戸の四季とならわし』(NHK出版)、『江戸ごよみ十二ケ月』(人文社)、『日本の歳時記京都』(小学館)、『花と樹の事典』(柏書房)、『日本人のしきたり』(青春出版社)、『おりおりに和暦のあるくらし』(角川書店)、『おうちで楽しむにほんの行事』(技術評論社)
◆扇飾りFolding fan by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子
いろいろな行事の脇役として飾っていただけたら嬉しいです。柄物の紙で折ると、模様がどう出るか分からないので最後に広げるとき、わくわくします。(作者)
◆脳 トレ折り紙
⑤体積の学習 石橋 美奈子
今回はいきなりの算数の問題に、「 えっ?えっー! ムリ!」と拒絶反応を示された方もいらっしゃると思います。
体積の学習は、もののかさの表し方で、小学校の高学年の算数で取り組みます。算数や数学に苦手意識を持っていると、先の問題に後ずさりしたくなる気持ちもわかります。
そんなときは、算数の問題としての数字を気にすることなく、図の形だけをよくご覧になってください。階段状のふみ台、展示台ですね。今月号の兜飾りにもぴったりです。飾り台を折るつもりでまず折ってみましょう。このふみ台は少し工夫すると右の写真のように「長イス」にもなります。
「ふみ台」の折り紙でよいウォーミングアップができましたね。脳が暖まってきたはずです。そろそろ算数を始めてみませんか。小学校で学ぶ算数は脳の活性にとてもよい働きをするのです。
◆カーネーションCarnation by Ms. Minako ISHIBASHI
石橋 美奈子
母の日を前にしたころ、店先の赤やピンクのカーネーションを求めてじっくり観察して仕上げました。(作者)
◆もうすぐハイハイThe baby will be crawling soon by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子
20では21となることをイメージして折ってみてくださいね。テレビのCMなどで赤ちゃんが出てくる場面では思わず、“ニコッ!!”としてしまいます。そして元気で育つようにね…と心の中で願います。(作者)
◆三角コインケース(スタンド)
川手 章子
折る工程も楽しみながら仕上げてみました。ちょっとした五百円玉貯金にいいかも…。ちなみに、私たち夫婦は一年間の五百円玉貯金を年末に仲よく山わけして、楽しんでいます。五百円玉でお釣りが多くもらえるように計算して普段の買い物をしています。(作者)
◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 7 飾り(Decoration/Hexahedron)
モリー・カーン(author:Ms.Molly KAHN)
この作品は『おりがみ3号』(1975年発行)で紹介されました。同じ大きさの3枚の紙で作るユニット作品です。くみあわせるとき、初めから奥までさしこまないで、3のようにまん中に穴があくように3枚をくんでから、きっちりとさしこむようにすると、美しくしあがります。
This model is included in “Monthly magazine ORIGAMI No. 3”(published in 1975). This modular origami is made up of three sheets of paper of the same size. Assembling three pieces while inserting respective flaps half the way (as is shown in the diagram of step 3, having some space in the middle of three pieces) and then inserting them completely make this model more beautiful.
◆おってあそぼう!!
スーイスーイ水鳥 斎藤 静夫
Waterbird swimming smoothly by Mr. Shizuo SAITO
かつて子供たちの遊び道具のほとんどが手作りであった。その手作り遊びの楽しさを経験してもらいたいと思った作品です。(作者)
◆読者の広場
「おりがみギャラリー」のいろいろな作品に脱帽。特に目を引いたのが「みのりの秋」です。じゃばら折りだけでこんなにおいしく果物を表現できるなんて最高。とってもおいしそう。私は立体的なお花が大好きです。花びんに生けることができるような大輪の花をぜひご紹介ください。
大阪府 福岡美智子さん
連載「ほのぼのデイケア折り紙」は毎月楽しみにしています。友人と老人ホームへ折り紙ボランティアに行っていますので、大変参考になります。今月号も私にはむずかしくてなかなか折れません。それでも何回も何回も折っていくうちに少しずつ前に進んで行きます。そうして折れたときは本当に感激です。
愛知県 酒井澄美さん
◆World 0rigami Report
●ギリシャの美術館で折り紙講習と作品展 藤井苑子(東京都)
昨年はNOAの折紙シンポジウム(2015.10/10-12)に参加いたしませんで、大変申し訳ございませんでした。実は、9月21日(月)~10月21日(水)、ギリシャに出かけることになっておりました。2014年にたくさんの浮世絵が発表※されたコルフ島がメインになっておりました。その時の写真を少し送らせていただきます。
私はこのようなお城のような会場とはまったく知らず、この年日本での展示会用に制作した、私の尊敬する故河合豊彰氏のシンデレラ姫を白い彫刻の好きなことから白で制作していた作品を持参していきました。
かけ降りて来るシンデレラ姫が見えるような階段でした。私はもちろんのこと、他の方々からもびっくりされました。
折り紙を続けておりまして、すばらしい思い出ができました。協会の皆様方にも何かとお世話になり本当に感謝しております。
●南フランスで折り紙のお店
Marjolaine Chamayou( フランス)
フランス南部、ラングドック・ルシヨン地方のLe V ルビガンiganで折り紙のお店を運営しています。取り扱っているのは、折り紙作品を加工した小物やアクセサリーなどです。子どもたちのためにワークショップも開催しています。
NOAの折紙講師の資格取得もめざしています。
昨年改装したお店、活動のサイトもぜひご覧ください。
◆支部だより
第21回九州コンベンションIN宮崎
浜田 勇/長崎県
ANAホリデイ・インリゾート宮崎(旧:青島パームビーチホテル)で1/23(土)・24(日)に70人(韓国より参加の2人を含む)の参加で行われました。
今回のコンベンションは実質的には宮崎市レクリエーション協会の
主催で行われたので、最初に、レクリエーションの手遊びから始まり講習会に入っていきました。
講習会は、レクリエーション→折紙、折紙→レクリエーションというようなプログラム内容がたくさんありました。紙コップ、紙皿、テープを使ったりと、普段の講習会とは雰囲気が違うものでした。
韓国の折紙のような作品。大げさにいうと異文化交流です。今後の折紙活動の刺激になった人も多かったかと思いました。懇親会には、ひょっとこ踊りが披露され、滑稽な風貌がたまらず参加者の笑いが止まりませんでした。多くの人が大雪で帰路が大変でした。でもよい、記憶に残るコンベンョンでした。
◆みんなの作品展
NHK 文化センター川越教室 やさしい折り紙作品展 高山鈴子(東京都)
2015年12月17日(木)~20日(日)、NHK文化センター川越教室やさしい折紙の作品展を行いました。
永年お世話になった会場(アトレ)が3月閉鎖となったので今回から本川越駅徒歩5分の所にある国の登録有形文化財、小江戸蔵くらり里の展示蔵での開催となりました。
内部は土壁に囲まれ和の雰囲気、折り紙にはピッタリの場所。会場変更にもかかわらず地元埼玉県をはじめ、東京、神奈川、静岡、千葉、栃木、茨城と連日多くの方々にご来場いただきまして、会場の折り紙教室も楽しんでいただきました。会員一同心より感謝しております。誌上をお借りしましてお礼申し上げます。ありがとうございました。
◆~おりがみ教室とは~◆
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。
[折り紙教室料金表]
1.講師報酬:講師1名につき、12,600円(拘束3時間以内・対象40名まで)
※対象60名まで2名、80名まで3名、100名まで4名の講師が必要です。
※標準的な時間割は、講習1コマ45分(2作品)、準備・休憩15分です。
2.超過料:3時間を越える1時間毎に講師1名につき、2,100円を加算
3.材料費(折り紙):実費(一人100円程度+会場宛送料)※そちらで用意する場合は不要。
4.教材費(教本等):実費(内容により不要)
5.講師交通費:実費
6.講師昼食代:実費(時間帯による)
7.講師宿泊費:実費(日程による)
8.管理費:上記1~7の合計金額の50%がマネージメント料として加算されます。
※上記料金は消費税込み
※折り紙教室料金のご請求とお支払いについて
折り紙教室実施後、講師が協会に提出する「折り紙教室実施報告書」に基づき請求書を作成し、ご送付申し上げますので、ご検収の上日本折紙協会へお支払いください。
※講師への報酬等は日本折紙協会から講師にお支払いいたします。
折り紙教室でご準備いただくもの
1.予定参加人数分の机とイスをご用意ください。
2.入門証等の証明パスが必要な場合は、手続き方法と通用口をお知らせください。
3.宿泊を必要とする場合は、宿泊場所の手配の有無をお知らせください。
4.講師の人数に応じた講師控え室を教室付近にご用意ください。
5.作品展示をご希望の場合は、事前にご相談ください(別料金)。
教室時間割(プログラム)その他ご不明・ご要望は担当佐野までお気軽にご相談ください。
TEL:03-3262-4764 / FAX:03-3262-4479
日本折紙協会の公式メールマガジンです。全国のおりがみイベントを告知しています。
http://www.mag2.com/m/0000023495.html
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