月刊おりがみ 502号 (発売日2017年05月01日) 表紙
  • 雑誌:月刊おりがみ
  • 出版社:日本折紙協会
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月1日
  • 参考価格:[紙版]880円
月刊おりがみ 502号 (発売日2017年05月01日) 表紙
  • 雑誌:月刊おりがみ
  • 出版社:日本折紙協会
  • 発行間隔:月刊
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  • 参考価格:[紙版]880円

月刊おりがみ 502号 (発売日2017年05月01日)

日本折紙協会
特集 雨を楽しもう

◆季節の窓辺
朝日 勇

連載 第10 回 
緑色の雨 
Green rain
てるてる坊主やアジサイが、雨に揺れています。雨音に合わせて、軽やかにワルツを踊っているようです。緑色のジャケ...

月刊おりがみ 502号 (発売日2017年05月01日)

日本折紙協会
特集 雨を楽しもう

◆季節の窓辺
朝日 勇

連載 第10 回 
緑色の雨 
Green rain
てるてる坊主やアジサイが、雨に揺れています。雨音に合わせて、軽やかにワルツを踊っているようです。緑色のジャケ...

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目次

特集 雨を楽しもう

◆季節の窓辺
朝日 勇

連載 第10 回 
緑色の雨 
Green rain
てるてる坊主やアジサイが、雨に揺れています。雨音に合わせて、軽やかにワルツを踊っているようです。緑色のジャケットをまとって、私も仲間に入れてもらおうかしら!


◆マンドリンMandolin by Ms. Yo- ko ISONO
磯野 陽子

マンドリンの音色が大好きで作りました。べっ甲部分(爪があたるところ)にこだわりました。52の谷線は弦になります。いったんできあがりまで作ったあとに平面まで戻して折ると、折りやすいと思います。(作者)


◆傘Umbrella by Ms. Sho- ko AOYAGI
青柳祥子

ちょっとかわいい傘を作りたいと思いました。正面に隙間本当は裏の白を出して透明を表現したかったのですが、それは無理でした。今の小さいお子様の傘は、傘の真ん中が透明になっていて、外からも自分からも顔が見えるようになっています。ですからその隙間に、銀のおりがみとか白いおりがみとかさしこんでも面白いかもしれません。(作者)



◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 19 かたつむり 松野幸彦 
Snail by Mr.Yukihiko MATSUNO


梅雨の季節の人気者のかたつむり。カラは、もう少し大きくもできるのですが、折りやすさを優先して、このサイズにしました。(作者)
Snails are very popular during the rainy season. The size of the shell
can be a little bigger, but I chose this size to make it easy to fold.   
                        (Author)


◆花のコースターFlower coaster by Mr. Akira KAWAMURA
川村 晟

私の折り紙作品の基本的な考え方は、「切らない」「糊付けしない」の2点です。ユニット作品も、できあがりを引っ張って、壊れるようでは不合格です。(作者)



◆かえるFrog by Mr. Katsuhisa YAMADA
山田 勝久

ユニークな表情のかえるです。手や足が長いので、ポーズの変化を楽しむことができる作品です。



◆ミニ知識
○マンドリン…木製で全長60cm ほどの撥弦楽器(指、爪、撥で弦をはじいて鳴らす楽器)で、胴体の背が丸く盛り上がっています。もともとはリュートに起源を持つ、イタリアの民族楽器で、19 世紀後半に改良が行われ、現在の形になりました。金属製の弦が8 本(2 本ずつ同音の弦が4対)が張ってあり、ピックを用いて演奏します。日本には明治時代に輸入されました。ヘッドや音口の形、義甲板の装飾などさまざまなデザインのものがあります。右の写真は磯野陽子さん愛用のマンドリンです。
○楽器の日…6 月6 日。「芸事の稽古はじめは、6 歳の6 月6 日にする」という古くからの習わしがあります。数を親指からじゅんに折って数えると6は小指が立つ形で表すので、「子が立つ」と縁起がよく、上達が早いと人々は信じてきました。この習わしにちなんで、1970 年に全国楽器協会(全国の楽器製造・卸・小売業者相互の連携と親和・協調を図り、楽器業界の発展と音楽文化の向上を目的とする組織)が制定しました。



◆両面あじさいDouble faced hydrangea by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子

色が移り変わるあじさいを表現したいと思い作りました。花は2色違う色を使うことをおすすめします。葉は折りすじが多くなるので、折り図をよく見て折り進めてください。(作者)


◆青ひげ公の城Bluebeard’s Castle by Mr. Ed SULLIVAN
Ed SULLIVAN

青ひげ公は、17世紀、フランスのシャルル・ペローによる童話の登場人物で、不気味な青ひげをはやす男です。基本のユニット(2種類)、小塔、屋根の4種類のユニットを使います。すべて同じ大きさの紙で折ります。作品が掲載されている書籍では両面同色の10cmほどの大きさが勧められています。


◆二そう船ケースDouble boat case by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

二そう並んだ船が立つ状態のケースに思われました。折り工程はシンプルですが、シンプルなだけ、力強さがあるように思われました。お豆を並べると、エンドウ豆のようでもあります。(作者)


●ミニ知識参考図書:『花と樹の事典』(柏書房)、『花おりおり』(朝日新聞社)、『植物と行事⦆その由来を推理する』(朝日新聞社)、『植物ごよみ』(朝日新聞社)、『いま読むペロー「昔話」』(羽鳥書店)、『ペロー童話集』(新書館)、『ポプラディア』(ポプラ社)、『エッセンシャル・ディクショナリー音楽用語・作曲家』(ヤマハミュージックメディア)、『楽器のはなし』(共同通信社)、『年中行事を体験する』(中央公論新社)、『和ごよみと四季の暮らし』(日本文芸社)、『年中行事事典』(三省堂)、『大辞泉』(小学館)、『学習国語百科事典』(三省堂)、『朝日新聞』(朝日新聞社)、『世界大百科事典』(平凡社)



◆読者広場

 「おひな箱」、「パンダふうとう」、「リボンの買い物袋」がよかったです。昨年、初めて地方のシンポジウムに参加して、川井淑子先生をお見かけしました。おだやかでニコニコと温かいお人柄を感じていました。何年か前、病院のボランティアショップに「ふくろう」の折り紙を飾るために許可をお願いしたところ、「どうぞ使ってください」というやさしい言葉をいただいたことを思い出します。ご冥福をお祈りいたします。
東京都 磯野さん


 「ようこそフレーベルランドへ」がとっても素敵です。童話の世界のようですね。「パンダふうとう」は封筒だけど、3 つ並べるとかわいい壁面飾りになるなーと思いました。3 月11 日はパンダ発見の日なんですね…。今年度のPTA のお役目の終わり、ホッとしています。折り紙と手芸の時間も増えて、うれしいです。クロスステッチが大好きなんです。
愛知県 田中さん



◆みんなの作品展

地区文化祭に出展
   鶴嶋ひろみさん(埼玉県)

 2016年11月12日(日)・13日(日)に高坂丘陵市民活動センターで開催された東松山市高坂丘陵地区の文化祭に、今回も参加することができました。楽しんで折り紙をしている姿を見てとっていただけますでしょうか?私も「おりがみカーニバル」ではまさかの3年連続で賞をいただきました。これからもお子さんからお年寄りまでみなさんで折り紙を楽しんでいきたいと思います。


図書館で飾りつけ「北条五代」「ふしぎの国のアリス」「ガリバー旅行記」 鳥居恵美子さん(神奈川県)

月1回と隔月1回の折り紙教室を開講し、小田原市の図書館の壁を折り紙で飾るボランティアをしています。市内から集まった女性ばかりの18人前後のメンバーで行っています。
 2016年9月のテーマは「北条五代」でした。戦国時代に小田原城を拠点として百年栄えたといわれる、北条早雲を一代目とする一族のことで、小田原市では小田原城をリニューアルオープンしたり、10月には北条一族のつながりで東京都八王子市と埼玉県寄居町とで姉妹都市盟約を締結したりして、歴史的機運が高まっていた中で、この飾りつけの企画が持ち上がりました。
 図書館には、月ごとに換える壁飾りの他に半年ごとに換える幼児コーナーの飾りがあります。こちらは主に童話を題材にしてきました。
 2015年夏の飾りは、「ふしぎの国のアリス」。いつか「アリス」を飾りたいというのは、私の長い間の夢でした。企画段階ではとても不安でしたが、あれよあれよという間にできてしまい、ほとんどの場面を一堂に飾りきれたことに、ただ驚きました。メンバーの力がうまく結集したのでしょう、皆で長く続けてきたご褒美かなと思いました。半年後、外すのが惜しくて、もう半年延長しました。
 2016年の「ガリバー旅行記」は「アリス」のプレッシャーを受けながら奮闘した作品です。大男が横たわる図は幼児に刺激的過ぎないかと心配しましたが、やわらかな印象に抑えることができたと思います。


◆支部だより

新支部設立ごあいさつ
栃木県北部支部「桜和」 支部長 宇佐美 健たけし/栃木県


この度、栃木県北部支部「桜おうわ和」を設立いたしました。第1回の支部会は4月16日(日)です。
 栃木県北部地区は折り紙人口が少ないのが実情で、今まで折り紙教室を10年間開きながら普及に努めてまいり、お陰様で今年4名の生徒が認定講師になられました。これを期にますます活動の輪を広げるため、支部を設立いたしました。
 設立時は11名でスタートいたしますが、みなさまよろしくお願いいたします。
〔活動記録〕
日時:2017年3月10日(金) 
   PM1:30~3:30
参加者:栃木県町立那須中学校
1年生(60名)
講師:宇佐美 健 
助手:坂井美知子、信太寿美子、
   池田貞子
内容:基本の折り鶴・平和の鶴・
   連鶴「妹背山」


◆おりがみニュース(『501 号』World Origami Report の続報です)

なんと! インドのティッシュの商品名は〈ORIGAMI〉!! 
鈴木恵美子(茨城県)

 昨年1 1 月、インドの折り紙展示・講習会(主催:折り紙クラブ・ORITAI、後援:JAF)で最終日の作品を搬出するときに、折り紙フラワー約160本を1本ずつ、ティッシュにくるんで、大きなスーツケースに収納する際、日本でくるんだ紙では足りなくなり、ORITAIメンバーの方々が「ティッシュを買ってきます」と、買ってきて下さった箱を見て私は「オーッ!ORIGAMIと書いてありますよ!」と大声を出しました。 皆さんもそのメーカーは、初めてなのか、一緒に驚きました。私は「箱だけでしたか? 他にはなかったですか?」と聞くと、また、快くお買い物に行ってくださり、ポケットティッシュやロール式のキッチンペーパーも、買ってきて下さいました。
 「インドで、ORI GAMI とネーミングした商品に出会えるなんて、なんと、幸せなこと」
 私はスーツケースにたくさん積めて帰国しました。
 そして2回も呼んでいただいたお礼状の終わりに「もし、聞けたら、メーカーに、どうしてORIGAMIとネーミングしたのか聞いてくださると嬉しいのですが…、あのティシュが正方形なので、カットせずに折り紙用に使えます」と付け加えました。

インドの明日仁見さんから、すぐに回答のe-mailが来ました。
We were looking for a name for our
tissue products company and since
producing napkins involved folding
paper, we named the company after
the Japanese art of paper folding.
(ティッシュ製造会社にふさわしいネーミングを考えていたところ、やはりナプキンは紙をたたんで作られるので、紙をたたむという日本の文化「折り紙」という名前にしようと考えた。)
 明日さんたちも、正方形のティッシュに大喜びで、さっそく、伝承の『はす』を折ったとその後も報告をいただき、ますます嬉しくなりました。



◆World 0rigami Report
ロシアでの折り紙交流
小倉隆子、大島美代子、夏秋洋子、藤本祐子


2016年9月にロシアのサンクトペテルブルグで折り紙交流をしてきました。旅全体を通して、2015年の東京のシンポジウムに参加され、日本語も堪能なエカテリーナさんのお世話になり、素敵な経験をさせていただくことができました。
 15日(木)に出国、フィンランドのヘルシンキ経由だったこともあり、2日間ヘルシンキの街に立ち寄りました。広い国土に人口約550万人。ラッシュや雑踏とも無縁の首都でし
た。仕事は早い人では4時には終えて、6時7時にはお店も閉まってしまうそうです。
 また市民の憩いの森では、ブルーベリーなども自由に採ることができて、本当の豊かさについて考えさせられました。一方、世界一物価が高いことも実感!
 17日(土)に列車でロシア、サンクトペテルブルグに入りました。街全体が世界遺産というだけあって建物がどれも趣があり素敵でした。世界的に有名なエルミタージュ美術館がある街で、美術館では絵画のみならず、天井や床の装飾、色使いの素晴らしさに圧倒されました。
 初日に2015年シンポジウムに参加のイワン君と母親のナタリーさん一家に森のきのこ狩りに案内していただきました。街に住む多くの人が森に別荘を持っていて、木になった果実を食べたり、きのこを採ったり、木の実などでジャムやケーキを作る生活を普通にしている、ということでした。羨ましいですね! 
 街にはコンビニはなく、買い物は不便ということでしたが、手作りのお料理は温かくて、自然のままのりんごの味も素朴で美味しかったです。ロシアという国に持っていた認識がずいぶん変わりました。
 19日(月)に露日友好協会で、折り紙のマスタークラスの講習を行い、30名ほどの方たちに折り紙を講習しました。持参の作品を展示し、順番に講習。親子で参加の方達もいてみなさん楽しんでくださいました。
 参加した大人はほぼ全員が折り紙の先生で学校などで指導しているとのこと。そして国から公務員の資格を与えられているとの話で、「折紙講師」が立派な職業として社会的に認
められていることがわかりました。
必ずしも収入につながるわけではないそうですが…。

サンクトペテルブルグ折紙協会は女性中心の会で、会長のアンナ先生はNOAのシンポジウムのほか、スペインのコンベンションなどにも参加されており、日本折紙協会はじめ海外との積極的な交流も求められています。また、ソコロワさんは幼児教育の専門家で子ども向けの易しい折り紙の本も出版されています。今年18歳のイワンくんも折り紙を仕事に活かせないか進路を考えているようでした。
 ロシアでの折り紙の広がりを目にし、日本でも折り紙の楽しさを周りに伝え、広めていくことが私たち講師の勤めであることを再認識しました。関係をつないでこられた小倉さんはじめ、ロシアの方たちに深く感謝いたします。

記:藤本祐子



◆和紙ものがたり
連載〔第34 回〕油団

「油団」とは耳慣れない言葉ですが、紙を貼り重ねて油を塗った敷物です。絵が描かれることもあったそうです。座るとひんやりと心地よいので夏に使われ、それ以外の季節は内側を中にして巻いて保管します。LIXIL ギャラリー(東京都中央区)で開催された、暮らしの中
にいきる和紙用品をテーマにした『紙のみぞ知る用と美 展』(会期2016.12.8-2017.2.25)で、現在も作られていることを知りました。
福井県鯖江市の表具店「紅屋 紅陽堂」だけが、伝統の技を守っています。「紅屋 紅陽堂」の牧野友美さんと鯖江商工会議所にご協力いただいて、油団を紹介します。


○作り続ける理由

今回、お話を伺った牧野さんは、1917(大正6)年から続く表具店「紅屋 紅陽堂」の3 代目店主です。1955(昭和30)年から1965(昭和40)年ごろは高度経済成長期でもあり、油団の注文も多く、作る表具店も福井県には多くありましたが、現在は紅屋紅陽堂一軒のみとなりました。製造に高度な技術と手間を必要とし、6 畳を毎日3 人で作業しても、1か月はかかるそうです。日本の家屋から座敷が減り、さらに家電製品のおかげで、夏の暑さをしのぐ苦労も少なくなったので、需要もわずかしかありません。価格は8 畳用で100万円ほどです。
 「どうして作り続けているのですか」との問いに、「よく尋ねられるのですが、自分がいいものだと思っているから作っています。油団に一度寝っころがってみないと私が言っていることはわからないと思います。私が作っているのは、高価な伝統工芸品ではなく、普段使いの家庭用品なのです」と牧野さんは答えられました。
 確かに価格は安くはありませんが、使い主が糠袋での乾拭きなど手入れを欠かさずに大切に扱うと、風合いも機能性もよくなっていき、100 年もの長い年月使える製品なのだそうです。



○油団の起源

つるんとした見た目や、ひんやりとした感触で、夏の涼感用品として使われ、暑い季節が過ぎると巻いてしまっておく油団は、江戸時代には作られ始め、当時から高級品で、良家や料亭などで使われていたようです。1885(明治18)年、柳田幾作 著の『貿易備考』(大蔵省記録局 編)には、奈良県、福井県、愛知県、新潟県、埼玉県、東京府(現、東京都)が産地としてあげられていて、輸出品でもありました。

 油団の歴史について書かれた資料は少ないのですが、牧野さんは起源を朝鮮半島の温突紙と考えられています。オンドルは床下に煙道を作り、焚いた火の煙を通して部屋を暖める暖房装置で、床に張る楮紙の、堅く丈夫な敷物が温突紙です。ただし温突紙は一年じゅう敷きっぱなしですが、油団はしまうために巻く必要があります。


○油団に使われる紙

日本で最初の製紙の記述は『日本書紀』にある610 年ですが、福井県はその100 年前から紙漉きが行われていたという伝説が残る土地です。紙漉き1500 年という誇りがあり、今でも製紙業は盛んで、「越前和紙」というブランド名もあります。紅屋紅陽堂では、越前和紙の楮紙と雁皮紙(雁皮が原料で、紙肌の美しさと丈夫さとを併せ持つ紙)を貼り合わせて、油団を製造します。


まず、油団台(和紙に柿渋を塗ったもの)に、雁皮紙の表を下にし継ぎ貼りします。この雁皮紙が表側になりますが、その上に楮100%の生漉紙(白く滑らかにするための土粉などを加えずトロロアオイなどのネリを入れるだけで漉いた紙)を貼ります。巻き解きしやすいように、紙の目は巻く方向に対し横目になるように貼っていきますが、強度も必要なので中央部分には縦目の紙を貼ります。貼るたびに打ち刷毛で繊維が絡まるように強く叩きます。この工程を繰り返し、必要な大きさが3 層重なるようにします。最終的に15 枚ほどの和紙が貼り重ねられて約3mm の厚さになります。
 「耳曲げ」という端の処理をして、防虫、防腐、毛羽押さえのために裏側に柿渋を撒きます。

 一方、表側には、熱した荏胡麻油を布を使って二度塗りします。荏胡麻油は荏胡麻の種から採った乾性油です。紙は水とも油とも相性がよく、油が繊維のすき間に浸み込んで、防水性が高まり、堅く丈夫になります。薄い黄色の状態で仕上がった油団が使い込んでいくうちに色に変化するのは、荏胡麻油が酸化するからです。
 油を塗ったあとは、屋根の上で1日天日干しです。敵は鳥の糞。落とされると台なしです。
 仕上げにコーティングするために豆腐一丁(8 畳分)をつぶして、木綿の布で表面にすり込んで乾拭きします。浮き出た繊維が大豆たんぱく質で固まってこすれとれ、よりつやが出て、滑らかになります。
 実は油団がひんやりとする理由ははっきりとはわかっていないのだそうです。昔から人々は用意できる材料で工夫しながら、紙でさまざまな生活用品を作ってきました。牧野さんのように、よいものだから作ろうと努力する人たちによって製造の技術が継承されているのです。


参考資料:『和紙 紙のみぞ知る用と美』(LIXIL出版)、『鯖江商工会議所ホームページ』、『日本伝統文化振興機構ホームページ』、『紙の文化誌』(丸善)、『紙の民具』(筑摩書房)、『トコトンやさしい紙の本』(日刊工業新聞社)、『紙の文化事典』(朝倉書店)、『和紙の見分け方』(東京美術)、『和紙と洋紙』(紙の博物館)、『和紙博物誌』(淡交社)、『和紙生活誌1・2』(雄松堂書店)、『和紙文化研究辞典』(法政大学出版局)、『和紙の手帖II』(全国手すき和紙連合会)、『世界大百科事典』(平凡社)、『日本大百科全書』(小学館)



◆~おりがみ教室とは~◆
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。

[折り紙教室料金表]
1.講師報酬:講師1名につき、12,600円(拘束3時間以内・対象40名まで)
※対象60名まで2名、80名まで3名、100名まで4名の講師が必要です。
※標準的な時間割は、講習1コマ45分(2作品)、準備・休憩15分です。

2.超過料:3時間を越える1時間毎に講師1名につき、2,100円を加算
3.材料費(折り紙):実費(一人100円程度+会場宛送料)※そちらで用意する場合は不要。
4.教材費(教本等):実費(内容により不要)
5.講師交通費:実費
6.講師昼食代:実費(時間帯による)
7.講師宿泊費:実費(日程による)
8.管理費:上記1~7の合計金額の50%がマネージメント料として加算されます。
※上記料金は消費税込み

※折り紙教室料金のご請求とお支払いについて
折り紙教室実施後、講師が協会に提出する「折り紙教室実施報告書」に基づき請求書を作成し、ご送付申し上げますので、ご検収の上日本折紙協会へお支払いください。
※講師への報酬等は日本折紙協会から講師にお支払いいたします。

折り紙教室でご準備いただくもの
1.予定参加人数分の机とイスをご用意ください。
2.入門証等の証明パスが必要な場合は、手続き方法と通用口をお知らせください。
3.宿泊を必要とする場合は、宿泊場所の手配の有無をお知らせください。
4.講師の人数に応じた講師控え室を教室付近にご用意ください。
5.作品展示をご希望の場合は、事前にご相談ください(別料金)。


教室時間割(プログラム)その他ご不明・ご要望は担当佐野までお気軽にご相談ください。
TEL:03-3262-4764 / FAX:03-3262-4479

日本折紙協会の公式メールマガジンです。全国のおりがみイベントを告知しています。
http://www.mag2.com/m/0000023495.html

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