特集「ハロウィン」
ヨーロッパで始まったハロウィンは、アメリカで今のような子どもたちのお祭りへと発展しました。祖国を離れ、アメリカに移住した人たちが、異国の地でも自分たちの行事を続けていきたいと願ったからでした。そして、今、ハロウィンの行事は、いったん廃れたヨーロッパばかりか、習慣のなかった日本をはじめ世界の国々に、アメリカを象徴する食べ物のハンバーガーと同じように伝えられ、広まっています。もし今年、子どもたちが「トリック・オア・トリート!」と訪ねて来たら、お菓子に添えて折り紙のハンバーガーを渡してみませんか。
①まじょ・山田勝彦
1枚の折り紙でほうきにまたがって、飛ぶ、まじょの姿を折りたくて、あまり難しくならないように考えたので、ほうき部分と首の部分は前後対象にはなりません。右方向に飛ばすには19・20を裏返して折ってください。
ミニ知識・ハロウィン
10月31日。ヨーロッパに住んでいた古代ケルト人のサムハイン祭が起源とされています。これは死の神サムハインをまつり、11月1日の新年と冬を迎える祭りで、この日には死者の魂が家に帰ると信じられていました。この祭りがキリスト教に取り込まれ、万聖節(11月1日)の前夜ということから、All Hallows Even(万聖節前夜祭)が縮まってHalloweenとなりました。
hallowはアングロサクソン語で聖徒(Saint)を意味します。ところで、関東以北の地方では、旧暦10月10日に十日夜(とおかんや)という収穫を祝う祭りがあります。この祭りで子どもたちが歌を歌いながら各家庭を回り、亥の子餅やお金などをもらいます。ハロウィンと似ているところのある行事です。
②リングフォルダー猫・土戸英二
梅本吉広さんの「指輪」をのせるために創った作品です。ビーズなどの指輪をのせる場合は、体におもりを入れるなどの工夫をしてください。
③☆魔女の大釜・青柳祥子
魔女にはまだ会ったことはありませんが、いろんなハーブなどを釜に入れてクツクツと煮込んで薬を作っているイメージがあります。ヘンゼルとグレーテルを食べようとするときも大釜があったような・・・。
④☆バットくん2・植森豊子
前回掲載していただいたバットくんは、羽を閉じてぶら下がっているこうもりでした。今回は羽を広げて飛んでいるところをイメージしました。
⑤レトロなデンキスタンド・川手章子
まだ蛍光灯のスタンドのないころ、私が使っていた電気スタンドに似た作品ができあがりました。本が好きだったので、この下でよく読みました。18・19では厚く重なりますが、がんばって折ってみてくださいネ。
ミニ知識・あかりの日
10月21日。1879(明治12)年のこの日、アメリカのトーマス・エジソンが世界ではじめて実用的な白熱電球を開発しました。この偉業を記念し、灯のありがたさに感謝する日として、日本電気協会や日本電球工業会などが1981(昭和56)年に制定しました。なお、電球は発光部のフィラメントと呼ばれる部分に電流を流して発光させます。エジソンはフィラメントに京都産の竹を焼いて作った炭素を用いたそうです。
⑥読書をする人・青柳祥子
本を読むと賢くなるといいます。これを作ったときに、頭の後ろが少しへこんでいて脳がないように思えたので、慌てて彼に本をもたせました。それがよかったようで、今では読書は彼のライフワークです。
ミニ知識・国民読書年2010
2008年6月、国会で2010年を「国民読書年」とすることが決められました。今年1年を通して、読書を推進するさまざまな行事が行われています。また、毎年10月27日~11月9日の2週間は読書週間です。この期間になったのは1984年からですが、読書を普及させるための活動週間は戦前からあったそうです。
⑦本・デビット・ブリル
1975年に創作を始めて間もない頃の作品出すが、今でも気に入っています。仕事より折り紙が楽しくなって、帰宅途中の列車の中でひらめいたのも懐かしい思い出です。「ボックスプリーツ」の技法を使うことで、たくさんの折りすじをつけないで、容易に作品を作ることができました。
⑧チーズバーガー・セット・能所克志
パンの21・22の角の押しこみが「らしさ」を出します。ラップで包むと本物に見えますよ!そうすれば中の食材をのりづけせずにいろいろ変えられ、お店ごっこも楽しくなります。「エッグを足してください、子ども店長さん!」「ハイ」。
ミニ知識・ハンバーガー
ハンバーグは、1884年ごろアメリカで作られたミンチ肉のステーキ料理で、ドイツのハンブルクのタルタルステーキの系統をひくところから名付けられたと考えられています。これを丸いパンにはさんだものがハンバーガーで、1930年ごろにはハンバーガーのチェーン店ができて、アメリカの代表的な軽食となりました。1950年ごろ、長崎県佐世保市の米軍基地に駐在していたアメリカ人から佐世保の人が教わって作ったのが日本でのハンバーガーの始まりとされ、1971年にはアメリカのファーストフード店のマクドナルドが東京の銀座に第1号店を開きました。
⑨さんま・松野幸彦
「397号」でも松野さん創作の「さんま」(写真小)を掲載しています。その作品は今月号P33のおりがみインフォメーションで紹介している「ぶたの基本形」から作られています。折りくらべてみてください。(編)
ミニ知識・サンマ
秋風とともにやってきて、晩秋にもっとも脂が乗りおいしくなります。背側が青黒く、腹側が銀白色の細長い体が刀を連想させることから、「秋刀魚」の字が当てられています。ビタミン豊富で栄養価も高く、また、血液の流れをよくし、病気予防の効果もあると考えられていますが、昔は下賎な魚として扱われ、文献に登場するのも江戸時代になってからだそうです。江戸時代半ばごろ「安くて長きはさんまなり」と書いて売る魚屋が評判となり、庶民の間で好んで食べられるようになったそうです。
⑩とんがり帽子(Pointed hat)伝承
⑪☆きのこ・浅井かづゑ
雨の日、森の中では、小さな生き物たちが、雨宿りするために「きのこ」を探しているんじゃないかしら・・・。そんな想像をしながら、かわいい「きのこ」を考えてみました。
ミニ知識・参考図書
「年中行事事典」(三省堂)、「世界大百科事典」(平凡社)、「この日何の日」(秀和システム)、「365日記念日事典」「ヨーロッパの祝祭日の謎を解く」(創元社)、「ヨーロッパの祭と伝承」(早稲田大学出版部)、「食で知ろう季節の行事」(長崎出版)、「木の実とハンバーガー」(日本放送出版協会)
支部だより
~日本折紙博物館での浦和支部展~
浦和支部「さくら草クラブ」支部長 黒岩琢磨
3月1日(月)から6月2日(水)まで、遠く離れた加賀の日本折紙博物館で、香川支部に続いて浦和支部展を開きました。色紙、くす玉、箱などが飾られる通常の折り紙展からの脱却を狙い、支部が10余年間に制作したパネル21面を展示しました。このパネルのサイズは幅91cm、高さ75.5cmで、木枠を山口甫江会員の御主人に作っていただいた力作です。
テーマは童謡・唱歌で、作詞を基本に私がイメージイラストを描き、それを折り紙で表現することに衆知を集めて制作しました。
パネル、イメージイラスト、歌詞の3点を同時展示し、さらに親しみを持たれるように・・・と私が工夫した「いきいき小人Ⅱ」を10人程、色々なポーズを折り上げ適宜配置しました。その他に、与えられたスペースに合わせて工夫ができる「サファリ」を展示。河を渡るシマウマやそれを襲うワニ、チーターに追われるガゼルの群れ、ライオンや象の家族などを生き生きと表現しました。
<みんなの作品展>
~5教室合同作品展「楽しい折り紙展」~ 窪田八重子(広島県)
5月21日(金)~24日(月)、呉市そごうデパートのイベントプラザにおいて、私が講師をしております折り紙教室5教室(白寿会、折鶴会、紙風船、たんぽぽ、折ひめ)の合同作品展を開催いたしました。なにしろ前回の作品展から7年目、あのときには「これが最後」と決心し、またみなさんもそのつもりで頑張ったものでした。ところが最近1番新しいクラスの方々(前回の作品展を見て参加された方々ばかり)の精進ぶりを目にし、感じるにつけ、「ああ、この方たちにも作品展を経験させてあげたいなぁ」という思いが募ってきました。とても大変だけれど作品作りの充実した日々で得られるいろいろな想い出や達成感、そしてたくさんの方々に見ていただくことのうれしさ、喜び・・・こんな思いをこの方たちにも味わってもらいたい、そしてあらためて折り紙の素晴らしさを感じてもらいたい・・・との思いを抑えられなくなり、「もう1度だけ」と作品展開催を決めてしまいました。うれしいことに各教室の方々も大賛成、「楽しい折り紙展」として開催することになりました。
今回は各教室ごとに自分たちでテーマを決め、作品も研究作成ということになりました。これは高齢の私の体調などを考え、なるべく私の負担を軽く・・・というみなさんの優しい心づかいで本当にありがたく、またほとんど経験者ばかりなので私も安心しておまかせしてアドバイスに徹し、もっぱら新しいクラスの方たちの指導に頑張りながらの日々でした。
おかげさまで期間中は連日大盛況で、マスコミ報道もあって平均500名の方々が毎日来場してくださいました。「これが折り紙なの。すごいねぇ!!素晴らしい」、「美しい、楽しい作品ばかり。夢が広がるね!!」など賞賛の嵐で、みなで「やってよかったね」と喜び合いました。
作品は「紙風船グループ」はキャラクター大集合と、私の数少ない創作作品を作品集としてみなさん全員で、「たんぽぽグループ」は下げ物で四季の飾りや折々の風景を、「白寿会」も美しく楽しい歳時記を、「折鶴会」はさすが古参で素晴らしい色紙や立体作品の数々、そして新人クラス「折りひめ」は扇面に各自が1枚ずつ四季の花々を、そして3枚のパネルにおさめました。もう1つは呉市の公園でお花畑と楽しむ人々、子どもたちを表現した大きな立体作品を作成、新聞にも掲載され、大感激でございました。あと半年で卒寿を迎える私は、折り紙と歩んできて本当に幸せとつくづく思い、感謝でいっぱいでございました。
<ワールド オリガミ レポート>
~コロンビアで講師を経験~ 渡邊寛子(宮城県)
2007年4月より2009年3月まで、独立行政法人国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊事業に参加し、青少年活動という職種で南米のコロンビア共和国に派遣されました。ボゴタ青少年保護局フロリダ校という寄宿生学校で折り紙を教えました。生徒たちは元ストリートチルドレンです。
コロンビア人は日本文化に興味があり、折り紙は「ORIGAMI」とそのままの言葉で浸透しています。書店には折り紙のコーナーがあり、本が数十冊売られています。デパートで折り紙教室が開かれることもありました。
コロンビアの学校は半日で終わりますが寄宿生学校は子どもたちの生活の場でもあるので、学校教育を半日、職業教育を半日していました。私は職業教育部門の先生となり、絵画、陶芸、手芸、ガラス工芸、演劇、ダンスなどの先生方に混ざって折り紙を教えました。JICAの書類には「レクリエーション等を通して情操教育を行う」とあり、当初、学校や折り紙の先生になる心構えはありませんでしたが、上司が書かせる私の書類はいつも「折り紙教室:渡邊寛子先生」と書かれており、こんなに希望されているなら折り紙の先生になろうと決心しました。持っていた折り紙の本は、JICA駒ケ根訓練所で購入した日本折紙協会の「おりがみ4か国語テキスト」でいした。
日本から折り紙や切り絵の本などをたくさん送ってもらい、夜な夜な折り紙の勉強をしながら子どもたちに教えました。カリキュラムは月曜~金曜の7:30~12:00(途中休憩30分)、13:00~16:45(途中休憩15分)。土曜日は午前のみです。午前のクラスと午後のクラスの2クラスを担当しました。約3か月ごとにクラス替えをしますが、希望制で、不人気な教室の先生はリストラされます。私の場合、1年5か月延長してくれた女の子がいました。1クラス平均10名で、少ない時は3名、多い時は約30名いました。
解説が理解できない本もあり、日本の折り紙をきちんと伝承できないこともありましたが、子どもたちは折り紙の魅力にひかれ、1枚で作る作品から、30枚で作る多面体まで制作し、完成時には満面の笑みを浮かべ、生きる意欲を増していました。
彼らは月に一度、日曜日や祝日に家族の元に帰ったり、友達や親せきを訪ねます。彼らはその日に大好きな人へ手紙を添えてプレゼントをしたいのですが、折り紙は最適でした。「折り紙を覚えたら、紙だけで大好きな人に一生のプレゼントができるよ」と言った途端、子どもたちの目の色が輝き、躍起になって折り方を覚えていました。
2年という限られた期間で、私の活動の成果が目に見えてわかるものではありません。楽しく夢中になっていた分、帰国時はとても辛かった。しかし過去にはしたくありません。そのような思いから日本折紙協会の会員になりました。私が教えた子どもたちが、今でも作品を誰かにプレゼントしたり、折り方を教えたりしていて、将来大人になり親となったら、我が子にオモチャとして折り紙を与え、温かな家庭を築くことを願っています。
~オリガミ USA コンベンション2010 参加レポート~
中島 進理事(写真右)、小宮はじめさん(左)の強いお誘いを受けOrigami USAのコンベンションに始めて参加しました。私を含め総勢20名の団体でしたが、今回は私の初参加のレポートとされていただきます。
ニューヨーク・ニューアークリバティー空港に到着、ルスアン・べスマンさん(米)とコリン・ロウさん(英)のお迎えを受けホテルに直行。到着後すぐに移動して、Origami USAによる日本人歓迎の夕食会に招かれ、そこで日本折紙学会のメンバーとも合流しました。
ニューヨーク滞在中宿泊したホテルウォルコットは、近くにエンパイアステートビルがあり目印になります。コンベンション会場となるF.I.T.はホテルの西に位置し、徒歩で10分程、曲がる交差点は1か所だけなので、迷うことはありません。
<6月25日(金)>
ニューヨーク市内観光の後、いよいよコンベンション会場に。通訳の近藤さんに手伝ってもらい受付を済ませ、物販会場に行き参加登録の際に注文した商品を受け取りました。開会中参加者を迎え入れる大会場では初参加者を対象にしたオリエンテーションがありました。
<6月26日(土)>
コンベンション初日は展示会場を中心に会場の様子を見て廻りました。案内表示はあるのですが、フロアーが違ったり、建物が違ったりするので、最初はまごつきます。物販会場では、注文用紙に書いて係りの方に商品を揃えてもらいます。商品見本会場と物販会場は別の部屋でした。
<6月27日(日)>
教室に参加しました。作品と時間割表と見比べながら、私は1時間枠(やさしめ)の教室を3つ取りました。先生の仕草を追えば難しいことはないのですが、英語が苦手な分、見落とすまいと真剣でした。夜には大きな紙を使った競技があり、作品の制作と発表で夜遅くまで盛り上がりました。
<6月28日(月)>
最終日、日中はコンベンションを離れ、ニューヨーク市内をひとり見学して歩きました。午後7時からはファイナルパーティーに参加。ウエンディ・ザイクナー会長のご挨拶、ゲスト作家ローマン・ディアズ氏(ウルグアイ)の紹介があり、初参加者の通過儀式でしょうか、「初参加者」と書いたリボンを名札から剥ぎ取るセレモニーがありました。
初めての参加でしたが、通訳の方や親切に教えてくれる方が参加しているので心配ありません。以前日本でお会いした方にも再会することができ、肩の力を抜いて参加できる心地良いコンベンションでした。(専務理事 佐野友・記)
<おたより>
~小学校で壁面飾り制作~ 丸中直子(兵庫県)
小学校で図書ボランティアをしています。今年の1月から3月まで「壁面飾り」を担当することになりました。折紙講師になってまだ日も浅く、アイディアもテクニックも何もなく、本当に悩みました。約1.2m×3mの大きな掲示板・・・、3か月飾っていてもおかしくないもの・・・、難しい仕事でしたが、ボランティアのメンバーのお手伝いもあって、とてもすばらしいものができました。シクラメンと雪(くわばらさよこさん創作「雪のコースター」:「412号」)、スイセン、梅とうぐいす、チューリップです。いかがでしょうか?できあがった時は感動して涙が・・・。子どもたちも喜んでくれて、先生方にも好評でした。折り紙でいろんなつながりが深まったような気がします。
~スイスの子どもたちと~ 中島豊子(スイス)
私が折り紙を始めたのは、チューリッヒの子ども病院のリハビリセンターでのボランティアがきっかけでした。
手足の麻痺や、重度の障害を持っている子も多く、折り紙ができる子はわずかでいしたが、冬の寒い時期、長い病院での療養生活に、何かを作る楽しみを見つけてくれた子もいました。できるだけ簡単で、作ってうれしくなるようなもの、ずっとお守りのように持っていたいもの、病気の子どもたちが希望をもつことができるものを教えることができればと考えていました。
今は自分の本業が忙しく、このボランティアはお休みしていますが、月1回、近くの天然素材のおもちゃのお店で、子どものための簡単折り紙教室を開いています。写真は6月16日(水)、折り紙は全く初めての子どもたちでしたが、とても熱心で、2時間の間にいろいろな作品を折り、家に持ち帰りました。
月刊「おりがみ」から、たくさんのアイディアをもらいました。いつもありがとうございます。
「和紙の里めぐり」(新連載3)
~土佐和紙~ 高知県 吾川郡いの町 ほか
<気候・風土>
いの町は高知県の中央、高知市の西隣に位置し、四国の吉野川・四万十川と並ぶ清流の仁淀川に沿った町で、「紙をすく いのは水辺の ふりし町」と郷土の俳人森木茶雷(もりきさらい)の句にも詠われているように、古くから「紙の町」として知られ発展してきました。
水質全国第4位(1999年)、治水・電源開発のための施設やキャンプ客、釣り人など水辺利用率第1位(2002年)になっておりその高い水質、豊富な水量は現在でも紙を漉くのに非常に適している事がわかります。1908年に紙を中心地に運ぶために開発したチンチン電車(土佐電鉄)は日本最古で、今ものどかに、いの町まで走っています。
<紙の歴史>
平安時代の927年、「延喜式」という書物の中に土佐から中央に紙が献上されたという記述があり、1591年には、安芸三郎左衛門家友、その叔母にあたる養甫尼(ようほに)、新之丞(しんのじょう)の三人により、土佐七色紙を創製し藩主の山内一豊公が幕府に献上、勝手に紙を漉くことを禁止するなど厳しい管理下で御用紙制度が始まりました。1826年、幕末の頃、土佐藩の御用紙漉きの家に生まれた吉井源太が、幕末に紙漉用具の大型化を図り、その後は抄紙方法の改良や、土佐典具帖紙など様々な種類の紙を開発するなど、和紙の飛躍的な発展の基礎を築きあげ、明治中頃には全国一の生産量を誇りました。その土佐典具帖紙が1973年、土佐清張紙が1977年にそれぞれ無形文化財に選択され、土佐和紙が1976年に国の伝統工芸品に指定され、その土佐和紙の振興を図るため1985年に土佐和紙伝統産業館(いの町紙の博物館)がオープンしました。
2001年には「カゲロウの羽」とも称される比類のない極薄紙(厚さ0・03mm)土佐典具帖紙を漉かれている濱田幸雄氏が重要無形文化財(人間国宝)に認定されました。
<製法(材料、技術)>
土佐典具帖紙は楮を原料とし、土佐和紙ではこの紙しか行わない、こぶりと言う作業(流水中に原料を攪拌)で不純物を取り除いた純粋な100%楮の繊維を使い、目の細かい紗という道具を使い、流し漉きで作られます。
<紙の特徴、用途>
楮(コウゾ)、三椏(ミツマタ)、雁皮(ガンピ)、稲わら、竹などを原料に、流し漉き、溜め漉きなどの技法を使い紙を漉いています。また、紙漉き工場がそれぞれ違う紙を漉いているため、書道用紙、障子紙、版画用紙などその種類の多さが特徴です。代表的な土佐典具帖紙はちぎり絵、ラッピング用から文化財の修復など用途も様々です。
(いの町紙の博物館 技術員 北岡広文)
協会ホームページに折り紙用紙のショッピングカートができました
約400種のラインナップをそろえてお待ちしています!
http://origami-noa.com(トップページへ)
協会ホームページでバックナンバーの折り図を公開
http://origami-noa.com→「こんな本しってる?」→「バックナンバー」で作品名をクリックすると折り図が見られます。「折紙協会」でも検索できます。
※印刷後に配布したり、商業利用は禁じております。
~日本折紙協会(http://origami-noa.com)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。
~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。
~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。
~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。
現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。
3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。
おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。
[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。
[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。
[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。
この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。
来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。
パノラマ作品の最新作は下記の「護ろう世界遺産シリーズ」であり、全39点あります。
1. 世界遺産/WORLD HERITAGE SITE
2. 危機遺産ガラパゴス
3. 動物たちのヨセミテサミット
4. 中央アマゾン自然保全群
5. エジプトのカフラー王・クフ王のピラミッド
6. セレンゲティ国立公園
7. オーストラリアの世界遺産
8. 世界最大のサンゴ礁 グレートバリアリーフ
9. 大熊猫の故郷、四川省臥龍山脈の奥深い森林(大地震前の保護地区です)
10. 世界遺産 万里の長城
11. 柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺
12. 世界文化遺産 国宝姫路城-いま・むかし-
13. 白神山地幻想
14. 京都 秋の金閣寺(鹿苑寺)とその庭園
15. ひだ白川郷の秋
16. 世界遺産・原爆ドーム(旧広島県産業奨励館)
17. 山紫水明に包まれた日光の世界遺産
18. 琉球王国のグスク及び関連遺産群「識名園」
19. 琉球王国のグスク及び関連遺跡群〔首里城・首里城正殿〕
20. 高野山奥の院
21. 世界遺産・自然遺産・しれとこ
22. インド タージマハル
23. ビッグベンにつどう物語りの主人公たち
24. オランダ自然との闘いから、自然との調和に
25. アルプス山脈と登山鉄道。スイスの山合い風景
26. 世界遺産 スペイン コルドバ歴史地区
27. グラン・プラス世界遺産フラワーカーペット
28. 水の都ヴェネツィアの建築とラグーン(潟)
29. ギリシャアクロポリスの丘 パルテノン神殿
30. 発掘されたトロイ遺跡と伝説の木馬
バックパネル・アブスト(ディスプレイ棚)・パーテーション・テーブル・椅子・販売ワゴン・ガラスケース・ストック棚等什器、電源・配線、看板・ポスター・チラシ・入場券、宣伝広告・広報・告知(宣材のポジはご用意致します)等はお願い致します。又、地元教育委員会・マスコミ等の後援も頂けるようお願い致します。
開催費用は、開催時期・開催期間・開催場所・内容等の条件によりご相談の上お見積りさせて頂きますが、おりがみブース全作品と個人作品展示、おりがみ教室、販売コーナーを設置した場合(フル装備)の最終的なご予算は「7桁」になるとお考えください。
「おりがみブース」は折り紙で制作した繊細な立体作品ですので、傷付かないようにダンボールで覆い、1個が2m弱の立方体になります。また運送方法にも細心の注意が必要となり、チャーター便で他荷物と混載せずに運ぶため、運送コストが通常よりもかかります。
展示作品数は会場スペースやご予算に応じて調整できますので、実施期間、会場の場所と規模、おりがみブースの展示数、おりがみ教室の実施日・時間・対象人数等と全体のご予算につきましては、お気軽に担当佐野までご相談ください。
日本折紙協会事務局
おりがみ展担当 佐野
TEL (03) 3262-4764
FAX (03) 3262-4479
~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。
~NOAブックスとは~
日本折紙協会では、月刊「おりがみ」のほか、折り紙専門書籍を発刊しています。
購入をご希望の方は、日本折紙協会のHP(http://origami-noa.com)の「こんな本知ってる?」のページで表紙画像をクリックすると、アマゾンの購入サイトへジャンプできます。代金引換やコンビニ払い等の各種お支払い方法で購入できます。
~おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。
~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)
「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,100円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。
おりがみ4か国語テキストは、折紙協会のホームページ(折紙協会で検索)経由で購入できるほか(代引き・コンビニ払い)、郵便局にある払込取扱票の通信欄に「テキスト1冊」とご記入の上、テキスト代1,020円+送料290円=1,310円を下記へ郵便振替で送金していただければ入金日より約1週間でお届けいたします。
口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会」
~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。
~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。
[折り紙教室料金表]
1.講師報酬:講師1名につき、12,600円(拘束3時間以内・対象40名まで)
※対象60名まで2名、80名まで3名、100名まで4名の講師が必要です。
※標準的な時間割は、講習1コマ45分(2作品)、準備・休憩15分です。
2.超過料:3時間を越える1時間毎に講師1名につき、2,100円を加算
3.材料費(折り紙):実費(一人100円程度+会場宛送料)※そちらで用意する場合は不要。
4.教材費(教本等):実費(内容により不要)
5.講師交通費:実費
6.講師昼食代:実費(時間帯による)
7.講師宿泊費:実費(日程による)
8.管理費:上記1~7の合計金額の50%がマネージメント料として加算されます。
※上記料金は消費税込み
※折り紙教室料金のご請求とお支払いについて
折り紙教室実施後、講師が協会に提出する「折り紙教室実施報告書」に基づき請求書を作成し、ご送付申し上げますので、ご検収の上日本折紙協会へお支払いください。
※講師への報酬等は日本折紙協会から講師にお支払いいたします。
折り紙教室でご準備いただくもの
1.予定参加人数分の机とイスをご用意ください。
2.入門証等の証明パスが必要な場合は、手続き方法と通用口をお知らせください。
3.宿泊を必要とする場合は、宿泊場所の手配の有無をお知らせください。
4.講師の人数に応じた講師控え室を教室付近にご用意ください。
5.作品展示をご希望の場合は、事前にご相談ください(別料金)。
教室時間割(プログラム)その他ご不明・ご要望は担当佐野までお気軽にご相談ください。
TEL:03-3262-4764 / FAX:03-3262-4479
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http://www.mag2.com/m/0000023495.html
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