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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.05.31
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本日のフィナンシャル・モニター
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<国内モニター>
**日経平均は前週末比94円64銭高
利食いに押されて反落するも下値堅く小反発。
**植田総裁「今年度後半と来年度以降の物価見通しはかなり不確実」
持続的・安定的な物価目標達成には「まだ間がある」と緩和継続方針。
**財務省・金融庁・日銀が情報交換会
円安進行で幹部会談、いつもの相場牽制。
**5月東証上場企業自社株買いは約3.2兆円超
2004年以降で過去最高に。資本効率改善が株価を後押し。
**日野自動車と三菱ふそうが経営統合へ
親会社のトヨタとダイムラーが共同出資で持株会社設立、完全子会社に。規模拡
大で先進技術への投資加速。
**ANAがNFT取引に参入
航空会社初の非代替性トークン・プラットフォーム開設。3D航空機2種類販売へ。
**「らくらくホン」のFCNTが経営破綻
東京地裁が民事再生手続き開始申し立を受理。スマホ出荷で国内3位、負債総額は
1300億円程度。競争激化と円安で資金繰り悪化。
**自動車大手8社の4月世界生産台数は前年同月比14.5%増
190万539台でと3か月連続で増加。半導体不足解消で反動増。
**4月有効求人倍率は前月比横ばい
求人見送りも散見、1.32倍に。完全失業率は前月比0.2ポイント低下の2.6%。
<海外モニター>
**米国市場は前週末比50.56ドル安
米議会の行方を警戒、ナスダックは続伸。長期金利は3.69%へ低下、2年・10年マ
イナス格差は77BPへ拡大。
**米5月CB消費者信頼感指数は前月比1.4ポイント低下
102.3と2か月連続マイナス、2022年11月以来の低水準。強まる景気懸念。
**米3月全米住宅価格は前月比1.3%上昇
S&Pコアロジック・ケース・シラー指数は2か月連続プラス。上昇率は10か月ぶりの幅に。
**マスク氏が中国外相と会談
対立激化の最中に訪中。「デカップリングや供給網分断に反対」と表明。
**ロシアがウクライナ4州で地方選挙実施へ
ドネツク州など支配の既成事実化を狙う。
**ギリシアは6月25日に再選挙へ
安定政権樹立へ与党・新民主主義党(ND)の単独過半数が焦点に。
**エヌビディア時価総額は一時1兆ドル突破
最高値更新で半導体初の大台。過熱感も。
**ゴールドマンが追加人員削減計画
昨年9月以来3回目のリストラ。上級職も対象に。
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現代金融の遠近法 エヌビディア雑感
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エヌビディアの時価総額が一時1兆ドルを超えて、アップル、マイクロソフト、アマゾン、アルフ
ァベットに次ぐ「1兆ドル・クラブ」の仲間入りを果たした。創業30年での快挙に、米ハイテク企
業の凄みを感じない訳にはいかない。当初はニッチ部門であった3Dグラフィック画像ビジネスに
特化し、OpenAIが火をつけたChatGPTブームに乗って市場を席巻するに至った。サプライヤー
として勝ち馬を選択するのは難しいが、トレンドさえ掴めれば大勝ち出来る典型例だと言って
良いだろう。まさに「新コンピュータ時代」であるが、日本勢がその意味でも「お零れ頂戴組」に
しかなれなくなったのが残念である。
とはいえ、昨今の生成AIブームに末恐ろしさを感じる人も少なくないだろう。既に米法曹界
ではフェイクな情報への危機感が示されている様子であり、政治・経済から日常生活に至るま
で、何を信じて良いのか判らなくなる時代がもうそこまで来ている、という印象である。筆者もこ
れまで何度かchatGPTを試してみたが、言語的にはOKでも内容があまりにみすぼらしくて、仕
事にはまだ使えない感じを抱いている。ただ、意図的な悪用だけでなく、善意での濫用も可能
になることを考えれば、脅威的な道具になり得ることは自明だ。ルールを作っても情報的犯罪は
抑えられないだろう。情報産業である金融市場も、新たな「敵」に翻弄されるかもしれない。
米国では早速、2024年の大統領選に向けたフェイク情報合戦が始まりそうな気配である。
共和党では注目されたデサンティス氏が名乗りを挙げたが、トランプ氏には全く歯が立たない
情勢である。トランプ氏が得意のSNS戦法でデサンティス攻撃を強めているのが奏功していると
言われているが、ここにフェイク情報が投入されれば、報復も含めた情報戦争に陥る可能性
もあろう。投機筋がそうした混乱に乗じてフェイク情報で市場を描き回すことも想定される。金
融政策や財政政策などを真面目に分析しようとしても、基礎となるデータが信用出来なくな
ればお手上げである。エヌビディアの株が上がって日本株にも追い風が吹いた、と手放しで喜
べない理由はそこにある。
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