デイリー・マネタリー・アフェアーズ 発売日・バックナンバー

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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.10.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比705円28銭高
  FOMC無風通過、日米韓のAI関連決算なども好感し3日続伸。

 **高市首相「ガソリン補助金は12月から縮小」
  電気・ガス料金補助は12月再開。チグハグ・ツギハギ、理念なし。

 **トヨタ上半期の世界販売台数は前年同期比4.0%減
  505万9千台と2年ぶり前年割れ。欧米や日本は堅調、中国で25%減と
  大苦戦。スズキが約2割増で2番手に浮上。

 **東電中間営業損益は336億円赤字
  4年ぶりの中間赤字。競争激化で電力販売減、調達単価も上昇。外
  部資本提携の行方に影響も。

 **ANAがソラシド・AIRDO親会社を完全子会社化へ
  中堅航空が初の大手傘下入り、国内線再編。

 **KDDIがロンドンにデータセンター新設
  用地取得に約470億円投資。AI普及に伴う需要取り込み。

 **イオンが埼玉県で次世代物流拠点稼働
  出荷作業自動化などフィジカルAIを初導入。2030年に作業の8割自
  動化を目指す。

 **シャープ栃木工場跡地にデータセンター
  スタック・インフラストラクチャー社が進出。

 **三井住友とSBIが資本業務提携
  ステーブルコイン活用のサービスを共同開発。

 **スカパーJSATがJALと業務提携
  衛星データ活用でクマ出没対策など地域課題解決へ。

 **10月?消費者態度指数は前月比0.4ポイント低下
  35.0と2か月?連続悪化。4つの意識指標?すべて低下。

 **4月以降の個人情報漏洩は延べ約2億6000万人
  個人情報保護委員会の調査結果。ほぼ国民全員との観測も。 

<海外モニター>

 **S&P500は前日比23.59ポイント安
  ハイテク反落。長期金利は4.95%へ低下、2年・10年利回り格差は32
  BPへ拡大。WTIは102ドル台で横ばい。

 **米7-9月期実質GDPは前期比年率3.4%増
  前期から1.2ポイント加速、予想を上回る。個人消費が3.8%増、設
  備投資は12.7%増。

 **米9月PCEコア物価指数は前年同月比3.1%上昇
  0.1ポイント加速し前月比では0.3%上昇。総合指数は前年比3.6%上昇
  と0.2ポイント加速、前月比では0.5%上昇。12月利上げ濃厚に。

 **米新規?失業保険申請件数は前週比1000件減
  194,000件と低水準維持。

 **ECBが政策金利据え置き
  エネルギー上昇の二次的波及は限定的と判断、追加利上げは次回に
  持ち越し。 

 **ラガルド総裁が2027年2月に早期退任へ
  理事会に意向伝達。仏大統領選前に新総裁選出へ。

 **欧州有力ファンドがジャンク債で損失
  アリニ・キャピタルが26%損失、積極投資が裏目に。

 **米ファンド業界がAI計算能力契約の上場申請
  CFTCあてに書簡。計算能力価格・価値変動リスクのヘッジ手段の
  必要性を訴え。

 **年初来の世界債券発行額が過去最高更新
  AIインフラ投資が6倍増と牽引、6.61兆ドルと2025年の年間記録を突
  破、アマゾンは発行額世界4位に急浮上。

 **アマゾン7-9月期は増収減益
  クラウドは好調、AI需要対応で投資が770億ドル超と予想を上回り株
  価は大幅下落。

 **インテル10-12月期売上見通しが予想割れ
  PC向けプロセッサー需要低迷、データセンター向け部品には供給問
  題。株価急落。  

 **マイクロソフトが250億ドルの社債発行
  9年ぶりの大型起債。計10種の米ドル建て社債に4.6倍の応募。

 **VW7-9月期最終損益は46億4800万ユーロ赤字
  前年同期から大幅悪化。販売不振のポルシェで減損計上。

<地政学モニター>

 **中国共産党5中全会が閉幕
  過去最大の33人党籍?奪、習主席は権力基盤固め。

 **NVIDIAのCEOに中国情報機関が接近
NYタイムズ報道。女性工作員に情報流出の可能性。

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 現代金融の遠近法    ECBの舵取りは
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 前日のFRBに続いてECBも金利を据え置き、追加利上げ判断はともに12月に
持ち越されることになった。恐らく日銀も同様であろう。今週の中銀ウィー
クではカナダ中銀の3年ぶりの利上げが目立つ程度で、NZ中銀も据え置きとな
った。とはいえ、利上げモードはまだ中盤戦の様相を呈しており、来週には
豪中銀、英中銀がそれぞれ利上げに向かうと見られている。そして12月には
恐らく日米欧が利上げで揃い踏み、ということになろう。インフレ時代の今
日、さっさと利上げすれば良いのにとも思うが、株価・政治動向はやや不気
味であり、躊躇うのも解らぬではない。

 さてECBで注目されたのは金融政策よりもラガルド総裁の来年2月での退任
表明であった。半年も前から燻っていた噂が、漸く事実として公表された。
来春のフランス大統領選で極右・極左の決選投票が予想されており、総裁選
出協議が面倒なことになる可能性が高い。今のうちに新総裁を、という内部
事情であるが、既に有力候補は前スペイン中銀総裁で現在BIS総支配人のデコ
ス氏とオランダ中銀前総裁のクノット氏に絞られている。さらにECBでは来年
1月退任予定のシュナーベル理事、来年5月任期満了のチーフ・エコノミスト
レーン理事の後任も重要な人事になる。

 欧州は米国と違った意味で金融政策のかじ取りが難しい。経済はドイツを
筆頭に低空飛行が続いており、フランスは国難と言って良いほどの混迷状況
で、産業界はロシア産ガスの供給停止に頭を抱え、一部の国はウクライナ支
援負担増に反対、といった重層的な問題を抱え込んでいる。中国との外交・
経済関係も一筋縄ではいかない。昨今では日中の自動車を排除する保護主義
的な圧力も加わってきた。G7サミットをサボるような国は容赦しない、と誰
かが言ったかどうかは知らないが、欧州が精神的余裕をなくしているのは事
実だ。ECB新総裁の船出も難航必至であろう。
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  【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.09.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比396円35銭安
  地合いは不安定、一時1100円超下落。

 **日本の総人口は1億2297万人
  2025年国勢調査、5年間で317万人減。東京と埼玉、千葉、神奈川で
  30.1%と一極集中加速。

 **政府がレジ改修など1118億円支援
  消費税率引き下げや新給付制度の関連費用で予備費から支出。

 **10月電気ガス料金は全社で値上がり
  政府補助終了、電力10社は過去最高に。

 **三菱商事がカナダでLNG増産
  シェルやペトロナスと生産能力倍増、140億ドル投資。

 **三菱重工が下関造船所に1000億円投資
  商船の建造能力25%増へ。基幹部品の新工場も建設。

 **プロロジスが賃貸型自動倉庫開発
  約1000億円投資。台湾ALPと協業、京都の京田辺市に建設。

 **ドンキが「トイザらス」日本事業買収
  全150店舗を継承、取得総額は100億円規模に。

 **トヨタ8月世界販売台数は前年同月比6%減
  中国市場はガソリン高で23%減。国内は新型車好調で9%増。

 **KDDIがパロアルトと戦略的提携
  米セキュリティー大手と新サービス共同開始。

 **ソフトバンクがメタのAI眼鏡提供開始
  新製品「レイバン・メタ(Gen 3)」はマイクやバッテリー性能向上。

<海外モニター>

 **S&P500は前日比12.85ポイント安
  金利高止まりを嫌気、原油安で下げ幅縮小、長期金利は5.25%へ上昇、
  2年・10年利回り格差は36BPへ拡大。WTIは90ドル台割れ。

 **米長期金利が一時5.29%に
  30年債利回りは5.6%台、2002年以来の高水準に。

 **米政権が戦略石油備蓄を追加放出
  最終分の最大4000万バレル。放出後の備蓄は1982年以来の低水準に。

 **トランプ大統領がAI企業20社と自主規制合意
  昼食会で意見交換、開発責任に関する合意文書に署名。

 **米9月CB消費者信頼感指数は前月比6.7ポイント低下
81.9と2014年4月以来の低水準を記録。エネルギー価格上昇懸念。

 **米8月求人件数は前月比256,000件減
  707万9000件と読酢を下回り5か月ぶりの低水準。

 **米7月全米住宅価格指数は前年同月比1.9%上昇
  S&Pコタリティ・ケース・シラー指数。前月から0.3ポイント加速。

 **中国政府が住宅ローン利払い補助導入
  内需危機、景気下支えへ中銀貸出金利一部引き下げも。

 **英バーナム首相「EU離脱は害多し」
  保守調整策を批判、関係強化案を提示へ。

 **豪中銀が25BP利上げ
  政策金利を4.60%に引き上げ。3会合ぶり利上げ、約15年ぶりの高水準。
  追加利上げも示唆。

 **スイス上院が銀行規制強化案可決
  UBSを巡る鞘当て続く、UBSは国外移転検討との報道も。

 **Anthropic「強力なAIに人類存亡リスク」 
  IPO書類にリスク明示の方針。支出計画は5,180億ドルに。

 **OPEN AIが最新モデル販売延期
  暴走事故多発で安全性確認を優先。IPO延期で300億ドル調達目指す。
  企業評価額は1兆4000億ドルと強気。

<地政学モニター>

 **中国が改正国防動員法を施行
  台湾有事念頭に民間インフラや先端技術などの資源を迅速に軍事転用。
  輸送力確保や軍事物資調達の司令塔組織も立ち上げ。

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  現代金融の遠近法   新局面か先祖返りか
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 9月も最終日、日本で言えば上半期が終わる時期で、海外でも今年は残り
あと1四半期という区切りの季節でもある。東京は雨ばかりで何とも重怠い
日々が続くが、市場も株価や為替は不安定で金利上昇は継続という重苦し
い地合いが続く。経済や市場の主軸となったAIに関しても、暴走リスクや
過剰投資懸念などが纏わりついている。AIを核兵器のアナロジーで語る向
きや新しい生態系として理解しようとする人も増えてきたように思われる。
時代の転換点を感じざるを得ない。

 もっとも、そんな構造転換が新しい局面なのか先祖返りなのか、判断し
にくい印象もある。政策金利判断に関して植田総裁は「新局面入り」とい
う表現を使ったが、ある意味では金利が異常局面から元に戻ろうとしてい
るだけのような気もする。日本の政策金利が5%といった時代が来るとはあ
まり思わないが、2-3%といった水準は、筆者のようなロートルにとっては
別に違和感はないし、長期金利が4%に上昇するといわれても特に驚きはな
い。そういう意識に早く慣れるのに越したことは無いかもしれない。

 だが戻って欲しくない先祖返りもある。ナショナリズム、ブロック化、
経済の国家統制、といった現政権に付き纏うムードは明らかに大正末期・
昭和初期と同期するものだ。当時は戦時体制強化の為に経済・資源強化が
利用され、ラジオや新聞を使って国家総動員ムードを醸成していった。国
家予算で経済を牽引し、SNSを使って無知な国民を扇動しようとする政策
は、当時とよく似ているところがある。米国がAIを政府のコントロール下
に置こうとしているのも似たようなものだ。元全共闘代表の山本義隆氏は
これを「テクノファシズム」という言葉で諫めている。相場を読む人にと
って、時代の趨勢を敏感に読み取ることもまた大切な作業であろう。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ  2026.08.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比273円58銭高
  ウォーシュ議長発言でドル円160円台に。

 **政府は新規国債発行額を40兆円程度を目安に
  2027年度予算編成。長期金利上昇を警戒。

 **財務省「7月末の為替介入は総額15兆3993億円」
  4-5月の11兆7349億円を上回り過去最大。効果限定的。

 **金融庁がソニー生命に立ち入り検査
  プルデンシャルに続く不祥事で処分検討へ。

 **ホンダ・日産が新型車に共同開発ソフト搭載へ
  中核となる車載OSや車載コンピューターを共通化。

 **ソニーとガンホーが資本業務提携
  286億円でガンホー株22.9%取得、筆頭株主に。ゲームの共同開発など
  で連携。

 **カシオがインドで時計販売店7割増へ
  2030年を目途に店舗数を130店規模に。南部ベンガルールで現地生産
  も拡大。

 **ユニクロが国内出店戦略見直し
  通常店出店抑制、都市部に集中的に出店。旗艦店を10年内目途に2倍
  の約20店まで拡大。店舗は量から質へ。

 **HISが米旅行会社買収
  アメリカン・リング・トラベルを167万ドルで。北米への欧州客取り
  込み強へ。

<海外モニター>

 **S&P500は前日比19.23ポイント安
利上げ観測拡大で下落。長期金利は4.73%へ上昇、2年・10年利回り格
  差は38BPへ縮小。WTIは83ドル台で横ばい。

**ウォーシュ議長「インフレ続けばやるべき仕事がある」
  利上げに含み、具体論には言及せず。

**トランプ大統領「ベネズエラ石油の権益獲得」
  協定締結、650億バレル以上と主張。

 **上海がオフショア債市場テコ入れへ
  補助金や投資規制緩和で自由貿易試験区活性化へ。

 **カナダ4-6月期実質GDPは前期比3.3%増、
  輸出と内需が堅調、2023年以来の高い伸び。米関税は懸念材料。

 **アイスランドはEU加盟交渉再開せず
  国民投票で反対多数、主権や漁業の権益を脅かすと反対。

**アンソロピックが一審で米政府に勝訴
  連保地裁が国防総省のリスク指定に違法判決。一方でソニー傘下の音
  楽出版などが楽曲無断学習で同社やCEOを提訴。

 **NASAが「ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡」打ち上げ
  Space Xのファルコンヘビーで打ち上げ、宇宙最大の謎に迫る。

<地政学モニター>

 **ロシアがウクライナ弾薬庫攻撃
  首都近郊にドローン、37人死亡。

**NATOがロシアのバルト3国攻撃を警戒
  限定的攻撃で欧州の集団防衛を試す可能性。CIA長官の訪露で警戒感
  浮上。

 **米国がエジプト大手銀UAE支店に制裁
  「バンク・ミスル」。イラン資金源の遮断狙う。

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  現代金融の遠近法   米国利上げ近し
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 世界の耳目を集めたジャクソンホールでの講演で、ウォーシュ議長はかな
り意識的に利上げの必要性を認めた。9月利上げに直接言及した訳ではなく、
フォワードガイダンス廃止の基本方針を守りながらも、基調インフレ率が目
標に向かっていると?確信できなければまだやるべきことがある、という言葉
は、金融環境を引き締め的と表現するのは難しいという判断とともに「利上
げシグナル」であったと見做すのが現実的だろう。市場も9月利上げは有り得
るという方向に傾斜してきた。まあ物価動向を見れば歴然だろう。

 同議長のコミュニケーション法に関しては様々な評価が与えられているが、
議長自身も市場も新しい土壌に慣れるまでには時間が掛かりそうだ。それで
も低金利しか頭の無いトランプ大統領の圧力を跳ねのけて利上げの必要性を
暗示的にせよ主張した意味は、独立性維持という点で評価すべきだろう。一
方で氷見野副総裁の講演も利上げの必要性を強く打ち出したものではあった
が、9月実施の可能性にまでは踏み込まなかった。いずれの発言も明示性には
欠けるが、微妙な情勢のFRBと周回遅れの日銀では意味がまるで違う。政治と
の距離感は実に深刻な問題だ。それは怪しい財政問題とも無縁ではない。

 とはいえ、ECBも含めて9月は「利上げ月」になる可能性が強く、長期金利
や株価の動向が不安定になることも予想される。米国株市場ではNvidia業績
への期待とAI息切れ懸念の綱引きがしばらく続きそうだが、債券市場で長期
金利が一段高となれば、一波乱あっても不思議ではあるまい。またトランプ
政権がイラン二次制裁、中国、そしてカナダと無益な「関税闘争」を再開し
たことも金融市場にとって望ましい姿とは言えない。関税に優位的な意味は
なく、自国経済を傷付ける可能性もあることへの学習効果が全くないのが今
日の米国だ。他国の事ながら、中間選挙でかの国の良心が復活することを祈
るばかりである。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.07.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比433円24銭高
  アドテスト好決算でAI期待復活、一時1400円超上昇するも戻り売りに
  上げ幅縮小。

 **ドル円が一時157円台に
  為替介入の観測、日銀会合発表直前に通貨防衛。NY連銀がレート・チ
  ェックとの報道も。

**高市首相が食料品消費税率1%引き下げ指示
  来年4月から2年間。給付を組み合わせた「実質ゼロ」で年間5兆円の
  財政の穴。異論噴出の中で強行、赤字国債必至か。

 **片山財務相「もはやシーリングはない」
  政府が来年度概算要求基準を閣議了解。新たな投資枠では予算要求
  上限を設けず青天井。

 **トヨタ上半期世界販売台数は前年同期比2.9%減
  上半期の減少は2年ぶり。中東や中国での販売落ち込み。7年連続で
  世界首位はキープ。インド好調のスズキが初の日本車2位に浮上。

 **東京エレクトロンが4-9月期連結純利益予想引き上げ
  前年比44.4%増の3490億円に上方修正。需要?拡大の勢いは一段と加速。

 **ソニーがタムロンに買収提案
  フィジカルAIに同社のカメラ技術転用を検討。
 
 **7月消費者態度指数は前月比1.1ポイント上昇
  内閣府は基調判断を「持ち直し」へ上方修正。 

<海外モニター>

 **S&P500は前日比121.48ポイント高
  マイクロソフトが牽引、ハイテク急反発。長期金利は4.68%へ低下、2
  年・10年利回り格差は43BPへ拡大。WTIは83ドル台で推移。

 **米6月PCE物価コア指数は前年同月比3.3%上昇
  総合指数は同3.7%上昇、ガソリン安で伸びが鈍化。

 **米4-6月期実質GDPは前期比年率換算1.5%増
  予想を大幅に下回り前期の2.1%増から減速。個人消費は3.2%増、設備
  投資は8.4%増と堅調。政府支出減や輸出減が押し下げ要因に。

 **中国共産党は10月に「5中全会」開催へ
  来秋の党大会にらみ引き締め、規律徹底を協議。

 **英中銀は政策金利据え置き
  5会合連続で3.75%現状維持。9人中3人が利上げ主張。

 **ユーロ圏4-6月実質GDPは前期比0.4%増
  予想を上回り1年以上ぶりの高い伸びに。ドイツは0.2%増と予想を上回
  る。仏伊も0.2%増、スペインは0.7%増。

 **独7月消費者物価指数は前年同月比で2.8%上昇
  0.4ポイント加速で3か月ぶりの高水準。燃料価格軽減措置終了、イラ
  ン情勢再悪化で原油価格反発。スペインも3.8%上昇と加速。

 **メキシコ4-6月期実質GDPは前期比1.5%増
  W杯効果などで2四半期ぶりプラスに。

 **1-6月世界M&A総額は前年同期比50%増
  2兆8473億ドルと5年ぶり過去最高、AI開発競争激化で買収活性化、大
  型化の傾向も。

 **アマゾン4-6月期増収増益
  クラウド売上高が前年同期比37%増と予想を上回る。利益も3.4倍に。

 **アップル4-6月期は増収増益
  iPhone堅調、中国事業とサービス事業の売上高は予想を下回る。

<地政学モニター>

 **フーシ派幹部「サウジ船舶を直接攻撃対象に」
  日本など第三国船舶は許可制を示唆。

 **サウジが紅海安全保障確保へ多国籍連合結成
  湾岸・中東14か国で構成、クウェート、バーレーン、カタール、パキ
  スタン、トルコ、エジプトなどが参加。

 **米ミネソタ州水道施設にサイバー攻撃
  30か所以上が対象に。イラン関与の可能性。

 **ポーランドの露ミサイル着弾か
  NATO欧州軍司令官と対応協議。

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  現代金融の遠近法   通貨防衛国ニッポン
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 昨晩は為替介入が入ったと見えて、ドル円は163円台から158円台割れまで5円
程度下落した。その動きは前回の4-5月の介入時とほぼ同じであり、金額的にも
同程度のタマとなったかもしれない。当局は何もコメントしないだろうが、本日
の日銀金融政策決定会合での発表を前に、円安が進むことを懸念しての介入であ
った可能性が高い。高市首相の強引な食品消費税減税が債券安・円安を加速する
おそれもあり、先手を打ってドル円165円突破を防ごうとする通貨防衛だ、と見
做して差し支えないだろう。いやはや。

 米国にもドル売り要因はあったかもしれない。ウォーシュ議長の煮え切らない
「実質ハト派的言動」や4-6月期GDP成長率の減速、PCE物価指数の伸び鈍化など、
こじ付けようと思えば材料は無くはないが、やはり介入だと見るのが無難だろう。
介入を待ち望んでコストの高いドル売り・円買いポジションを辛抱強く積み上げ
てきたFX投資家には朗報であっただろうが、これでもう円買いのインセンティブ
は無くなった。逆にドル買いの機会を与えられた投機筋は再び165円を目指して
ドル買いを始めるだろう。時間稼ぎの介入という意味では前回と全く同じ展開に
なるのではないかと思われる。

 この時期の介入には、外為特会の含み益を確定して来年度の一般会計に組み入
れ、食品消費税の減税財源にしようといった企みがあった、と邪推する人も居る
だろう。前回の介入時には、1ドルあたりの為替差益が約50円と推計されており、
約750億ドルの介入で3.8兆円程度の実現益が出た計算だ。今回も同程度となれば
理屈の上では減税の財源になり得るかもしれない。こればかりは下衆の勘ぐりに
過ぎないので何とも言えないが、強引な政治には強引な手段が付き物である。過
去の遺産を食い潰して体面を保とうとする没落者の印象は拭えない。やはり暫く
は淡々と円と債券を売り続けるしかないように思われる。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.06.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比107円23銭高
  AI・半導体への警戒感の一方で内需株が受け皿に。ドル円は一時39
  年ぶりの161円978銭に。

 **中国が40日本企業・団体を規制リストに
  20企業・団体を輸出規制リスト、別の20企業・団体を監視対象リス
  トに追加。  

 **政府が対日外国投資委員会立ち上げ
  見本版のCFIUSで重要技術の流出などを防ぐ狙い。

 **トヨタ5月世界販売台数は前年同月比7%減
  ガソリン価格高騰で中国が32%減。

 **ホンダがユーロ建て社債発行へ
  総額は4000億円超、部品メーカーへの補償金支払いやHVへの投資に
  充当。3年、6年、10年の3本起債。

 **東京駅八重洲口高層ビルはケネディクスに優先交渉権
  GIC保有の「パシフィックセンチュリープレイス丸の内」。応札額
  は2300億円規模。

 **自動運転開発のティアフォーが上場へ
  7月22日に東証グロース市場に。競争激化で想定時価総額は700億円
  と直近の評価額を下回る。

<海外モニター>

 **S&P500は前週末比86.41ポイント高
  ハイテク反発。長期金利は4.38%へ上昇、2年・10年利回り格差は27
  BPへ縮小。WTIは70ドル台で推移。

 **米連邦最高裁がクック理事解任認めず
  FRBの独立性を擁護。一方で他の独立政府機関の委員解任権限は大
  幅に拡大。

 **中国がAIサイバーセキュリティで米国に並ぶ
  「Z.ai」が今月新型AIモデル公開、「ミュトス」に匹敵。

 **EUと中国が閣僚級貿易協議開催へ
  摩擦解消に向け集中的に議論。10月までに具体的成果目指す。

 **EUが少額輸入品に3ユーロ関税
  中国EC商品の大量流入を防ぐ狙い。

**英国で「戦時国債」復活論が浮上
  バーナム氏が検討との報道。調達資金は防衛分野に充当、相続税
  の対象外に。

 **パランティアがNVIDIAと米政府向けAI開発
  先端の特注AIモデルで提携、安全保障へ活用。

 **アマゾンのプライムデー消費額は前年比9.3%増
  264億ドルとアドビ予想上回る。後払い決済も拡大。

 **韓国サムスン電子とSK Hynixが大型投資
  韓国内で約83兆円相当の投資で半導体工場を計4基新設。メモリー
  半導体生産能力を5年以内に倍増へ。

 <地政学モニター>

 **米・イランが攻撃応酬停止で合意
  アクシオス報道。トランプ米大統領はドーハでの協議と表明、イ
  ランは停戦協議否定。事態沈静化には疑問符。

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  現代金融の遠近法   米国経済の強さと弱点
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 サッカーW杯は実に残念な決勝トーナメント初戦敗退となったが、日本の力
が着実に上がっているのは素人目にも解る。伸びしろがあるのはとても頼もし
いことだ。その一方で日本円は着実に力が落ちており、昨日は遂に39年ぶりの
対ドル安値を付け、何処で介入が出るのかを探るような展開になっている。最
近の介入は、ヘタレのボクサーにタオルを投げ込むような印象もあり、その観
客の態度は警戒というよりも敗北への期待に近いのかもしれない。何とも情け
ない話である。FRBの利上げ観測を背景に、ドルは少しずつ水準を切り上げて
いくことだろう。

 米国経済の腰は想定以上に強い。昨年は雇用不安に見舞われ、年初は消費低
迷リスクが囁かれていたが、失業率や新規失業保険申請件数は低水準で、家計
はトランプ減税での還付金にも救われてきた。確かにガソリン高は逆風であり
借入返済滞納も目立ってきたが、雇用が安定しているうちは危険な状況にはな
るまい。ミクロの問題は多いが、マクロでは意外に上手く回っており、インフ
レ対策として利上げを行う事へのハードルは政治以外高くなさそうだ。ウォー
シュ議長の本質はタカ派であった、といった論評も最近よく見かけるようにな
った。

 但し米国に弱点があるとすれば、浮かれ過ぎたAI・半導体ブームであろう。
株価はもう暫く安泰かもしれないが、フロスからバブルへという印象は拭い切
れていない。先週はBISが報告書でAIバブル崩壊、インフレ、財政ストレスとい
った要因を最も憂慮すべき脅威だと警告し、そのリスクの再評価は2008年と同
程度の規模の破壊的影響をもたらす可能性がある、と指摘している。やや大袈
裟な表現ではあるが、市場が地政学リスクの克服を経てAI・インフレ・財政の
三大リスクを過小評価しているのは事実だろう。いきなり危機が発生するとは
思えないが、マグマが溜まりつつあることは折に触れて思い出すのが賢明なよ
うに思われる。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.05.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比306円29銭安
  SGB大幅安で一時1100円超下落。中東情勢悪化懸念も逆風で反落。

 **日本3-5月原油輸入量は前年同期比47%減
  ナフサは58%減と中東依存リスク鮮明に。主要輸入国で減少率は最大。

 **高市政権が「つなぎ国債」検討へ
  骨太の方針に明記、財源不足で苦肉の策。市場理解が課題に。

 **政府・与党が食料品消費税「実質ゼロ」案検討
  1%へ減税後にその分を補助金で還元する案が浮上。

 **メガバンクがOPEN AI最新モデルへのアクセス権取得へ
  アンソロピックの「ミュトス」に匹敵、サイバー攻撃防御に活用。

 **トヨタ4月世界販売は前年同月比3.1%減
  生産は過去最高更新するも中東輸出が91.7%減と不振。次世代EVセ
  ダン開発中止、SUV型などに資源集中。

 **日本ペイントが塗料世界3位に買収提案
  世界首位のシャーウィン・ウィリアムズと共同で総額2兆円規模でアク
  ゾ・ノーベルに提示、アクゾは拒絶。

 **NGKが2030年度までに2500億円投資
  半導体製造基幹部品や高速通信向け製品の開発へ。EV関連事業縮小で軌
  道修正。

 **堀場製作所が排ガスPM自動計測装置を発売
  作業工数を9割削減、測定精度も向上。

 **ハンズ渋谷店跡地にヒューリックがホテル
  建物解体、インバウンド狙い2030年以降に開業見通し。

 <海外モニター>

 **S&P500は前日比43.31ポイント高
  米・イラン停戦延長期待。長期金利は4.46%へ低下、2年・10年利回り格
  差は44BPへ縮小。WTIは情報錯綜で乱高下。

 **米4月PCE物価指数は前年同月比3.8%上昇
  予想通りで上昇率は2023年5月以来の高水準に。コア指数は同3.3%上昇
  し伸びは0.1ポイント加速。

 **米1-3月期実質GDP改定値は年率1.6%増
  速報値から0.4ポイント下方修正。在庫投資と個人消費が下振れ。企業利
  益も0.9%増止まり。

 **米4月コア資本財受注は前月比1.1%減
  予想外の減少、AI支出が需要下支え出荷は0.4%増。

 **米4月新築住宅販売件数が前月比6.2%低下
  年率換算62万2000戸と失速。前年同月比では11.3%減。販売価格中央値
  は422,500ドルと前月比8.0%上昇。

 **米4月個人貯蓄率は前月比0.6ポイント低下
  2.6%と約4年ぶりの低水準。物価高に所得増が追いつかず消費息切れ
  懸念。

 **米新規失業保険申請は前週比5000件増
  215,000件と小幅増、レイオフは低水準維持。

 **ECBが4月会合議事要旨を公開
  複数参加者が「利上げ提案には反対せず」と発言。6月利上げは確実。

 **アンソロピックの企業価値評価額が9650億ドルに
  OPEN AIを初めて上回る。新規調達は650億ドル、評価額は2月の2.5倍
  に拡大。「ミュトス級」のAIを数週間で一般公開へ。

 **エクソンモービルがテキサス州へ本社移転
  株主訴訟や提案がしにくい経営側に有利な州に。

 <地政学モニター>

 **米軍がイラン軍事拠点・無人機を攻撃
  イランは米空軍基地に報復攻撃、クウェートにも弾道ミサイル発射。

 **米政権「対イラン停戦60日間延長で合意」
  その間に核問題を協議する「覚書」で実務者間合意、トランプ大統領
  は「数日間」熟考へ。

 **イスラエル軍がレバノン首都空爆
  ベイルート近郊への攻撃は約3週間ぶり。停戦は事実上崩壊。

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 現代金融の遠近法     停戦期待と長期金利━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
米国とイランの交渉実務者間において停戦を60日延長する案で合意したと報
じられている。あとはトランプ大統領の決裁待ちのようだが、停戦したい気分
と党内タカ派からのプレッシャーで板挟みになり、なかなか踏ん切りがつかな
い様子も伝えられている。4月以降、発言がコロコロ変わるのも結局は米国優位
での戦闘が続けられなくなったからだ。史上最悪と罵ったオバマ政権の対イラ
ン政策と殆ど同じ状況に嵌まり込んでおり、にっちもさっちもいかなくなった
醜態を世界に晒し続けている。これが本当の史上最悪である。

 ともあれ、いすれは妥協を含めた停戦へという市場の読みは間違ってはいな
いだろう。問題はエネルギー供給の正常化であり、以前から同業界が指摘して
いるようにこれを正確に読むことは難しい。ブレントやWTIが先行指標にならな
いことは既に書いた通りだ。気になるのはエネルギー危機の後遺症としての各
国の長期金利動向である。米10年債利回りはWTIに反応して低下しているが、こ
れはターム・プレミアムを正確に表していないという相場観は変わらない。景
気減速を先取りしたような動きだとも考えられるが、インフレと財政赤字拡大
を踏まえれば、いま長期債を買う動機は乏しい。それはどの国でも同じだろう。
 
 興味深い記事がFT紙に掲載されていた。今年に入ってユーロ圏ではユーロ以
外の通貨建てで国債を発行する国が増えているらしい。ドルやスイスフランに
加えて豪ドルや人民元などで資金調達を多様化している、という。それはECBが
国債の買い手でなくなったことを反映しているのかもしれないが、他地域での
投資家を開拓しておかないと今後の調達が安定しないという危機感の表れでも
あろう。世界的に債務は急速に拡大中である。その牽引役は米国政府だ。そん
なクラウディング・アウトが世界の長期金利を引き上げつつある、というのも
一つのニュー・ノーマルなのかもしれない。くわばら。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.04.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **東京市場は休場
  原油高やFRBのタカ派姿勢背景にドル円は約3週間ぶり160円台に。

 **連合会長が労働時間規制緩和に苦言
  メーデー中央大会で高市発言を批判。

 **国交省が6月から軽タクシー解禁
  女性運転手起用で交通空白の解消狙う。

 **信越化学が通期業績予想を保留
  ナフサ由来製品の供給制約で通期業績を合理的に予測することは
  困難だと表明。

 **三菱自動車がHV国内生産・販売へ
  2028年から。PHV集中策を転換。

 **香港系PAGが2兆円規模の対日投資へ
  不動産やプライベートエクイティー中心に新規投資。

 <海外モニター>

 **S&P500は前日比2.85ポイント安
  原油高・利下げ観測後退で小幅続落。長期金利は4.43%へ上昇、2年・
  10年利回り格差は48BPへ縮小。

 **WTIは108ドル台に上昇
  ホルムズ海峡封鎖長期化懸念でブレントは118ドル台に、

 **FRBは3会合連続で金利据え置き
  イラン情勢注視、将来的な緩和バイアス表記には3名が反対。パウエ
  ル議長は当面理事残留方針。

 **米3月コア資本財受注は前月比3.3%増
  予想を上回る大幅増、AI投資が牽引。出荷も同1.2%増と好調維持。

 **米3月住宅着工件数は前月比10.8%増
  年率換算150万2000戸と1年3か月ぶり高水準。

 **米3月モノ貿易赤字は前月比5.3%増
  879億ドルと予想以上に拡大。自動車輸入が11.0%急増。

 **米上院銀行委員会がウォーシュ氏人事承認
  本会議を経て5月FRB新議長に就任へ。

 **中国が5月からエネルギー輸出再開へ
  ジェット燃料、ガソリン、ディーゼルなど。世界的燃料不足を大幅緩
  和する可能性。

 **カナダ中銀は4会合連続金利据え置き
  イラン情勢の影響見極め、政策金利は2.25%で現状維持。

 **独4月消費者物価指数は前年同月比2.9%上昇
  エネルギー高で伸びは0.1ポイント加速。コア指数は2.3%上昇と0.2ポ
  イント鈍化。

 **EU「メタは13歳未満のSNS利用防止できず」
  デジタルサービス法違反にあたるとの暫定的見解。

 **ADBがアジア新興国成長見通し引き下げ
  中東情勢悪化で2026年予想を5.1%から4.7%に下方修正。

 **アマゾン1-3月期純利益は前年同期比77%増
  AI普及でクラウド部門の利益拡大、予想を上回る好決算。

 **アルファベット1-3月期純利益は前年同期比81%増
  売上高は22%増と増収増益、クラウド事業が63%増収。

 ***マイクロソフト1-3月期純利益は前年同期比23増
  売上高は18%増。業務ソフトにアンソロピックが浸食、苦戦。

 **メタが通期AI設備投資予測引き上げ
  1250億-1450億ドルと巨額投資継続、25年比ではほぼ倍増。株価下落。

 **ウーバーがホテル予約に参入
  エクスペディアと提携、日本でも展開予定。

 <地政学モニター>

 **トランプ大統領「イラン封鎖長期化に備え」
  核問題先送りを拒否、側近に経済的圧力強化を指示、とWSJ報道。

 **米国防総省「対イラン戦費は250億ドル」
  初の包括試算、今後も拡大へ。

 **ロシアが大規模火災で非常事態宣言
  ウクライナが黒海沿岸石油拠点に無人機攻撃。石油製品流出で環境被
  害のリスクも。

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 現代金融の遠近法     5月は波乱相場も
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 FRBは予想通り政策金利誘導レンジを現状維持としたが、3名の地区連銀総
裁が利下げ再開を巡る文言に反対、ミラン理事は相変わらずの利下げ主張で
合計四名が草案に反対するという分裂症状を呈する結果となった。中東情勢
を巡るインフレは一時的なのか、2021年の物価動向を巡って致命的に判断を
誤ったFRBの苦い経験を踏まえれば、クリーブランド連銀ハマック総裁、ミ
ネアポリス連銀カシュカリ総裁、ダラス連銀ローガン総裁が緩和バイアスに
対して反論したのも頷けよう。現時点で利上げの緊急性は無いが、利下げに
言及するのも不適切だろう。

 FRB議長人事は、米司法省がパウエル議長への刑事訴訟を取り下げたことで
人事案反対のティリス上院議員が賛成に転じ、銀行委員会を通過して本会議
での採決が可能になり、急展開することになった。これで議長のバトンタッ
チに道筋が見え、次回FOMCはウォーシュ新議長が手綱を握ることになりそう
だ。FRBは当面現状維持する他に選択肢は無さそうだが、利下げを迫るトラン
プ大統領に新議長がどんなメッセージを伝えることになるのか、世界中が注
目することだろう。パウエル議長の理事残留宣言も、政権寄りの理事送り込
みを阻止する戦術だと思われる。FRBの独立性を巡る緊張感はまだ続きそうな
気配である。

 日銀、FRBに続いてECBや英中銀も政策金利据え置きが濃厚だが、金融政策
を悩ませている米国とイランのホルムズ海峡を巡る睨み合いは解消される見
込みが立たず、ブレントは一時2月末以降で最高値となる120ドル台を突破し、
WTIも108ドル台へと上伸した。戦況と同時に現物の需給逼迫も意識されつつ
あり、エネルギー不足は今後さらに本格化する可能性が高い。AI投資と業績
期待で反騰してきた米国株も耐久力が試されることになろう。注目の米長期
金利は遂に4.5%台を目指して動き始め、ドル円もあっさりと160円台に乗せた。
5月は一気に波乱相場へと変質することも予想されよう。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.03.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比1487円22銭安
  米国の地上戦を警戒、一時2800円超下落。3日大幅続落で下値模索。トリプ
  ル安の地合いに。

 **高市首相が予算案年度内成立断念
  参院の壁、独り相撲で強行的政権運営に綻び。

 **30年物国債利回りは3.790%へ上昇
  1月21日以来の高水準。20年物国債利回りは3.305%。

 **東証REIT指数が8か月ぶり低水準
  年度末の債券との合わせ切りで需給悪化。

 **三村財務官「そろそろ断固たる措置検討」
  ドル円160円台で口先介入。投機的とは言い難いドル高地合い。

 **日銀が「主な意見」公表
  物価上ぶれリスクを指摘する声が続出、対応が後手に回る恐れへの言及も。
  利上げ検討を訴える声が大勢に。

 **植田総裁「利上げ遅れ物価高なら長期金利上振れ」
  4月利上げを意識、利上げ反対の高市政権に抵抗。

 **三井化学や三菱ケミカルがナフサ代替調達へ
  アフリカなど中東以外の調達模索。
  
 **トヨタ2月世界生産台数は前年同月比4%減
  SUVの「RAV4」新型モデルへのラインの切り替えで北米生産が減少。物流滞
  留のため減産も。世界販売は同3.3%減。

 **オムロンが電子部品事業を分社化
  1933年創業当時からの事業をカーライルに売却へ。事業価値は810億円。

 **マネックス証券が職場NISAに本格参入
  給与天引きで利用可能、第1弾としてNTTグループ約100社の14万人に提供。


 <海外モニター>

 **S&P500は前週末比25.13ポイント安
  原油高を警戒、3日続落。長期金利は4.35%へ低下、2年・10年利回り格差
  は52BPへ拡大。

 **WTI価格は100ドル超え
  トランプ大統領の対イラン威嚇発言を嫌気、一時105ドル台に。

 **パウエル議長「中長期インフレ期待は抑制」
  利上げ観測後退、長期金利は一時10BP低下。

 **独3月消費者物価指数は前年同月?2.8%上昇
  エネルギー価格急騰で0.8ポイント加速、コア指数は同2.5%上昇と横ばい。

 **OpenAIが動画Sora撤退
  新モデル「Spud」開発着手、電力代高騰など背景に「AI使い放題」に幕。

 **エア・カナダCEOが引責退任へ
  死亡事故の弔意でフランス語不使用が波紋。

 <地政学モニター>

 **トランプ大統領「イランの石油を奪う」
  カーグ島の占拠検討を明言。 

 **米国が湾岸諸国にイラン攻撃戦費負担要求へ
  ウラン回収作戦も浮上。

 **イラン戦争の被害が軍事関連拠点以外に拡大
  中東各地のテレビ局、大学、化学工場など民間施設も被弾。

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 現代金融の遠近法    米国インフレ期待の安定
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 トランプ大統領はイランとの協議は順調で彼らは要求の90%を呑んだと言っ
てみたり、カーグ島を完全破壊してイランの石油を奪うと言ってみたり、何だ
か信用のおけない上司が居酒屋で支離滅裂に愚痴っているのを聞いているよう
な印象だ。戦況はホルムズ海峡を武器化したイラン優勢へと傾いており、防衛
武器や兵士の不足が指摘され始めたイスラエルも自暴自棄になりつつある。エ
ネルギー戦争という意味ではイランが勝利しているの明白で、勝利宣言の口実
を掴めないトランプ大統領に出口戦略はない。まさにベトナム戦争を彷彿させ
る展開である。

 市場はエネルギー供給不足という未曽有の危機に直面し、経済観や金利観を
揺さぶられているが、債券市場は株式市場ほどに動揺していないことが特筆さ
れよう。パウエル議長が指摘したように、中長期インフレ率は安定しており、
SWAP市場での5year/5yearのフォワード・レートは2.1%前後で落ち着いている。
2月末の戦闘開始以来、水準はさほど変化していない。10年債利回りは4.40%台
へと上昇しているが、これも急上昇とはいえないレベルである。派手な上下動
を繰り返した末に調整局圏入りした株式市場とはえらい違いだが、いつまでそ
の安定が堅持されるのかは解らない。コスト転嫁の時期は迫っている。

 欧州でもシュナーベルECB専務理事が性急に利上げする状況ではないと述べ
て、利上げ観測を牽制している。確かに原油価格上昇がもたらす二次的影響は
まだ誰にも解らないし、物価上昇が実体経済に影響を及ぼすタイミングも計り
きれない。とはいえ、インフレ・リスクが上振れ方向にあることは間違いない。
欧米債券市場はまだ不安定と見ておきたい。一方で中立水準から大幅にズレて
いる日本はやや異なる環境にある。利上げ待ったなしの状況で、植田日銀は遂
に「特殊要因の影響を除いた消費者物価指数」を発表することで戦闘モードに
入ったようにも見える。利上げ嫌いの政権との戦いが、イラン戦争のように泥
沼化しないことを祈るばかりである。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.02.27
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比170円27銭高
米国株高、利上げ観測後退、円安で一時初の59,000円台に。過熱感
  意識され上げ幅縮小。

 **高田審議委員「物価が予想以上に上振れするリスクも」
  中長期インフレ期待上昇に言及、日銀のハト派傾斜に牽制球。

 **財務省「3年後に国債費10兆円増」
  後年度影響試算、金利上昇で41.3兆円に大幅増。利払い費は26年度
  の13.0兆円から29年度は21.6兆円に。

 **JBIC林総裁「対米投資第1弾への融資は未決定」
  融資可能たがまだ作業が必要、リスクだらけとの認識表明。

 **三菱地所が電通銀座ビル取得
  1月30日付で取得、高級ホテルの開発検討。

 **東京ガスが対米投融資計画参加検討
  ガス火力に関心。

 **楽天が事業再編協議開始を発表
  傘下の楽天銀行やクレジットカード、証券業など金融子会社対象に。

 **INPEXがインドネシア事業開発で環境承認取得
  子会社を通じオペレーターの役割を担う。

 **2025年出生数は705,809人
  厚労省発表。10年連続で過去最少、少子化に歯止め掛からず。東京
  は9年ぶりに増加。

 <海外モニター>

 **S&P500は前日比37.27ポイント安
  Nvidia好決算も追い風とならず。長期金利は4.02%へ低下、2年・10年
  利回り格差は57BPへ縮小。

 **米新規失業保険申請件数は前週比4000件増
  212,00件と予想を下回る。継続受給者数は183万3000人に減少。

 **米30年物住宅固定ローン金利が6%割れ
  フレディマックのデータで平均5.98%と2022年9月以来の低水準に。

 **イタリア7-12月輸出額が日本を上回る
  半期ベースで初。需要安定の高級アパレルや食品で出荷増。

 **メキシコへの直接投資は4年連続過去最高更新
  2025年通年で前年比10.8%増、初の400億ドル超え。関税圧力を受け
  ながらも高水準を維持。全体の4割弱は米国企業。

 **ECBが外貨準備で円保有増
  2025年財務状況発表。円建て資産が前年比36%増、ドル離れ。

 **ノルウェーSWFがポートフォリオ管理にAI活用
  メディアや外部データ提供会社が見落としていたリスクを検知。潜
  在的な損失を回避。

 **2026年スマホ市場は前年比13%減見通し
  IDC出荷台数予測は約11億台、メモリー半導体不足。

 **アンソロピックが新興企業買収
  バーセプトのノウハウ取得、「クロード」がコンピューター操作
  する技術を開発。

 **ステランティス2025年通期損益は223億6800万ユーロ赤字
  世界的なEV販売軟調で巨額損失計上。
 
 <地政学モニター>

 **米・イランが3回目の協議開催
  進展あるも合意に至らず、対話は来週も継続。米国は軍事態勢を
  強化。

 **中国が軍出身9人の全人代代表資格剥奪
  常務委員会が解任、習主席の軍粛正拡大。

 **イスラエルとインドが防衛関係を強化へ
  テロ対策や安全保障分野で連携、経済協力も視野に。

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 現代金融の遠近法   AI雑感
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 先日発表されたNvidiaの11-1月期決算は飛ぶ鳥を射落とすような好業績で
あったが、それでも株価は下落し、米国株市場は昨年のようなイケイケ・ム
ードには程遠い地合いに転じている。AI関連投資への過剰投資懸念は根強い
ようだ。何といっても大手4社の今年の投資計画総額は6,600億ドル、円換算
で100兆円越えという水準は、日本の国家予算並みである。借金大国の日本は
国債で賄いながらなんとか帳尻を合わせているが、米ハイパー・スケーラー
も自己資金では足りなくなってきたようで、どことなく共通点を感じたりも
する。

 無論、AIの潜在性と日本の潜在成長力を同じ土俵で比べる訳にはいかない
が、AIの無限の可能性はリスクと裏腹であり、いま巷間話題になっているよ
うなAI脅威説も強ち空想小説とは言い切れないし、生産性向上にも自ずと限
界があるやもしれぬ。AI音痴の筆者には何が正しいのか想像する力もないが、
いまの米国株市場を見ていると、いつもの「過大評価と過小評価の往来」が
今回も起きているように思われる。AIの将来像を巡る論争は尽きないだろう。
暫くはボラティリティの高い相場が続く、と割り切って眺めるしかなさそう
だ。

 さてAIではすっかり米国と中国に置いて行かれた日本では、政治の焦点は
消費税減税や給付付き税額控除を議論する「国民会議」という「新しい国会
もどき」に充てられている。これも何だか正統性のあるようでなさそうなト
ランプ大統領の「平和評議会」の二番煎じみたいに聞こえる。視野狭窄気味
の日本は急変する地政学やAI革命に果たして対応できるのか、という疑念は
消えないままだ。メディアも経済学者も大局観を忘れたかのように、重箱の
隅を突く視点に囚われてしまっている。米国ではAIと雇用の関係と金融政策
の関連についてFRBの面々が様々なコメントを発し始めている。そんな議論に
おいても、日本は周回遅れになってしまうのだろうか。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.01.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比16円89銭高
  アドバンテストに買い集中、物色広がらず。

**金価格がグラム30,000円突破
  驚異の急騰、4か月で10,000円上昇。先物はサーキット・ブレーカー
  発動。危うい世相反映。

 **トヨタが6年連続世界販売首位
  トランプ関税でも米国でHV好調。グループ全体でも4.6%増の1,132万
  台と過去最高で「一強」鮮明に。

 **スズキの2025年世界販売は初の日産越え
  インド好調で1%増、内外不振で4%減の日産を抜きホンダに次ぐ国内
  3位に浮上。 

 **東京建物がデータセンター開発参入
  1000億円投資、大阪に大型施設。

 **2025年民間コメ輸入が前年比95倍に急増
  過去最多、年間需要量の1.5%程度。「令和の米騒動」で国産米より
  安価に。

 **1月消費者態度指数は前月比0.7ポイント高
  37.9と2か月ぶり上昇。基調判断は「持ち直し」で据え置き。

 <海外モニター>

 **S&P500は前日比9.02ポイント安
ハイテク軟調。長期金利は4.24%へ低下、2年・10年利回り格差は68BP
  へ拡大。
 
 **米11月貿易赤字は前月比94.6%増
  568億ドルと赤字幅は4か月ぶりに拡大。輸出が3.6%減、輸入は5.0%増。
  医薬品や資本財などの輸入が増加。対中赤字は6.7%減。

 **米新規失業保険申請件数は前週比1000件減
  209,000件と予想を上回るも低水準続く。継続受給者数は182万7000人
  と38,000人減少。

 **米財務省報告書から日銀引き締め要求削除
  半期ごとの外国為替政策報告書を公表。円安是正要求に変化。

 **中国春節は前年比5%増の延べ95億人が移動
  海外は韓国やタイが人気。日本は圏外に。

 **スイスフランが大幅高に
  「唯一の安全通貨」で、対ドルは10年ぶり、対ユーロは11年ぶりの
  高値に。金は5600台まで急騰後に5300ドル台に反落。

 **ブラジル中銀が政策金利据え置き
  15%で5会合連続現状維持、全会一致で決定。次回会合では利下げ
  に転じる可能性を示唆。

 **アップル10-12月期売上高は前年同期比16%増
  純利益も16%増と増収増益、ともに過去最高に。新型iPhoneが好調。

**IBMが欧米市場で70億ドル超の起債へ
  ドル建てとユーロ建て。ハイテク業界のAI・データセンター投資拡大
  の一環。

 <地政学モニター>

 **スロバキア首相「トランプ大統領の精神状態は危険」
  複数欧種首脳との非公式会談で発言、とポリティコ報道。

 **英首相が8年ぶり訪中
  スターマー首相が習主席と会談、経済中心に関係再構築。

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  現代金融の遠近法     FRBの新議長は?
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 トランプ大統領はFRB次期議長指名に関し、昨秋から「近々発表する」と言い
続けて未発表のまま現在に至っている。今週も発表されず「来週発表」とも報じ
られているが、大幅利下げを要求する同大統領は「居るはずも無い人材を探して
いる」と揶揄されるなど、決めかねている状況が浮き彫りになっている。ハセッ
トNEC委員長が候補から外れ、ウォラー理事も恐らく選考から漏れており、ブラ
ックロックのリーダー氏がウォルシュ前理事を一歩リード、という状況らしい。
賭けサイトでも、リーダー氏の指名確率が40%とトップになっている。

 リーダー氏が以前利下げの必要性を強く訴えてきたことはよく知られているが、
現在でも金利はまだ高過ぎると考えているかどうかは解らない。むしろ債券市場
を熟知している実務家なので、海外勢のドル離れが波及するいまの米国債市場の
不安定さに危機感を抱いている可能性もあろう。FRBの内部事情に疎いという弱点
があり、合議制のまとめ役としての調整力も未知数ではあるが、市場は同氏を歓
迎するかもしれない。ただ、過去にはFRBは国債管理政策に対して低金利で支援す
べきといったニュアンスでの発言をしたこともあり、FRBの独立性に関しては不安
が残る、と指摘する声もある。

 その点に関し、政府のFRB攻撃を正面から受けたパウエル議長は、議長の座を降
りたあとも組織防衛の為に理事として残る選択肢を捨てていないようだ。誰が新
議長になったとしても「トランプ組」に拠る支配意欲に抵抗する力が必要だ、と
いう認識であろう。かくして政府の息が掛かった利下げ要求と利下げ不要との主
張が正面衝突する構図が5月以降にはより鮮明になる。中間選挙を睨んだ攻防に発
展しつつ、その後は利下げ派と利上げ派の本格戦闘状態に陥る可能性もあるだろ
う。一方日本では、本石町内の対立と本石町と永田町の争いと言う美しくもない
二重対立構造が生まれることも予想される。いずれも「公共政策」とは名ばかり
の、政争の道具に落ちぶれつつあるように見える。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.12.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比187円44銭安
  米株安受けて続落、大納会は50,339円48銭と何とか5万円台維持。
  年間では10,444円高、26.18%上昇。

 **長期金利は2.07%で引け
  来年も上昇基調継続見通し、さて何処まで。

 **SBGがOPEN AIへの追加出資完了
225億ドル追加で同社への出資金額は累計347億ドルと出資比率約
  11%の大株主に。アーム株式担保に資金調達。

 **スズキが2026年度から国内EV生産開始
  軽EV生産で国内生産100万台体制維持。

 **大手5銀行が1月から住宅ローン固定金利引き上げ
  メガバンク10年固定基準金利平均は5.15%、最優遇金利は2.63%。
  変動金利も来春に引き上げ。

 <海外モニター>

 **米S&P500は前日比9.50ポイント安
  利下げ期待後退で小幅続落。長期金利は4.13%へ上昇、2年・10年
  利回り格差は68BPへ拡大。

 **米シカゴ連銀「12月失業率は4.6%」
  11月公式データから横ばいとの推計。

 **FOMC議事要旨は意見対立露呈
  利下げ決定は微妙、12月会合後は据え置くべきとの意見も。

 **TSMCが2ナノ半導体の量産開始
  台湾2か所で10-12月期中としていた計画に沿う体制確立。

 **メタが中国発のAI企業Manus買収
  シンガポールに開発拠点、高度な「AIエージェント」を手掛ける
 「第二のDeepSeek」と注目。

 **NVIDIがイスラエルのAI企業買収検討
  AI21ラボを最大30億ドルで。協議は最終段階との報道。

 **テスラ2025年世界販売台数は前年比8.3%減見通し
  164万752台で2年連続減少に。

 <地政学モニター>

 **中国軍90機が中間線越境
  台湾を取り囲んで演習、計22隻の中国軍艦艇や公船も。

 **ロシアがベラルーシに核搭載可能ミサイル配備
  欧州全域への攻撃能力強化。

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  現代金融の遠近法    「あるべき論」と「現実の相場」
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 2025年の国内政治経済を振り返れば、まず石破首相退陣・高市首相就任
というビッグニュースがあった。株式市場は好感、債券市場は警戒、為替
市場は円売りという明確な反応が印象に残る。それは来年にも持ち越され
るだろうが、株価は米国とAI次第でもあり、日経平均が6万円を目指すのか
頭打ちになるのか、筆者にはどちらも有り得るという曖昧な相場観しかな
い。日銀の利上げペースも気になるところだが、これも円安次第というし
かなく、時期の予想は占いみたいなものだ。重要なのは到達点だが、これ
にも外部からの圧力変数が多過ぎる。

 「あるべき論」でいえば、財政は健全化路線を取り戻すべきで、政府は
民間投資への補助役に徹するべきで、対中関係の改善に早急に取り組むべ
きで、日銀は早々に1.5%まで利上げして円安・インフレに歯止めを掛ける
べきであろう。だがそのどれ一つも達成できない事が確実な世界で生きる
しかないという現実論をもとに考えれば、インフレ対応でリスク資産投資
と海外投資を増やして生活防衛を図ろうとするのは当然だろう。「貯蓄か
ら投資へ」という崇高で尊いスローガンは、インフレから身を守る為の防
衛策という偏狭な理屈で理解すべき表題に変わってしまった。情けない。

 とはいえ2026年も市場のボラティリティが高い年になりそうだ。AIブー
ムには浮沈が不可避と思われ、株価の大幅下落と急激な反発といった激し
い展開も予想される。FRBの金融政策はインフレ・失業・トランプという
三要素が入り乱れる複雑な様相を呈するだろう。そこに財政懸念が加わる
ことで、米長期金利が今年のような平穏な地合いを維持することも難しい
かもしれない。当然ながらそうした事情は為替市場に直接響く。「あるべ
き論」からは程遠い高市リスクを反映しながら、ドル円が162円を超える
可能性ありという予想だけは、当面堅持しておきたい。


 皆さま、今年もご愛読まことに有難うございました。来年は1月5日から
再開予定です。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 それではどうぞ、良いお年をお迎えください。

                        編集人

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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ  2025.11.28
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比608円03銭高
  ハイテク株高で続伸。1週間ぶり50,000円台回復、一服感も。

 **野口審議委員「利上げは慎重に」
  為替や資産価格の動向も注視。

**ブレークイーブンレートが上昇
  10年物BEIは1.673%と12年ぶりの高水準。高市リスクを反映、市場の
  インフレ期待が上昇。

 **トランプ大統領「中国を刺激しないように」
  高市首相に助言とWSJ報道。米中関係への影響に懸念、事態鎮静化の
  必要性に言及。官房長官は否定に躍起。

 **ウナギの取引規制案は否決
  ワシントン条約委が7割輸入の日本に配慮。

 **トヨタ10月世界生産台数が過去最高に
  北米でHVが好調、前年同月比3.8%増。世界販売は2.1%増。

 **マンダムがMBOのTOB価格引き上げ
  1株2520円に約3割上積み。村上氏の長女らとも応募契約。

 **MS&ADが国内損保人員1割削減へ
  傘下損保合併で採用抑制、4000人削減で海外事業に注力。

 **ガソリン全国平均小売価格は前週比1円安
  リッター168円80銭と3週連続で下落、2年半ぶりの安値に。石油元売
  り各社への補助金増額。

 **10月国内パソコン出荷台数は前年同月比30%増
  ウィンドウズ10のサポート終了で買い替え需要継続。

 **10月国内建設受注額は前年同月比5%減
  3か月ぶり減少。大型案件少なく民間は18%減。

 <海外モニター>

 **米国市場は休場
  サンクス・ギビング・デー。

 **中国10月工業利益は前年同月比5.5%減
  3か月ぶりに減少、内需低迷や輸出鈍化を背景に。1-10月は前年同期
  比1.9%増と1.3ポイント鈍化。

 **ECB10月議事要旨「利下げ急がず」
  一部当局者から利下げサイクル終了との見方も。

 **中国スポーツ用品大手が独プーマ買収検討
  「アンタ」が筆頭株主ピノー家保有約30%の株式購入目指す。

 **中国不動産大手が社債元本返済延期か
  万科企業が12月償還社債の元本返済に苦慮、銀行2行が融資要請を拒
  否、社債利回り急騰。

 **伊レオナルドが対空防衛システム開発構想発表
  陸海空それぞれの領域の防衛装備品を相互接続、多層的防衛体制へ。
  
 **7-9月世界IPO総額は前年同期比2.1倍
  LSEG集計で501億ドルと急増。米国市場でAIや宇宙分野が増加、中国
  やインドでの大型上場も寄与。

 <地政学モニター>

 **プーチン大統領は米ウ和平案拒否へ
  ウクライナ指導部との署名は無意味と発言、武力でドンバス制圧の
  脅しも。

 **フランスが志願兵制を創設へ
  2035年までに5万人目標、ロシアの脅威に対応。

 **トランプ大統領「南アはG20加盟国として不相応」
  来年のG20から排除の考え示す。サミット強行採択に不満。

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  現代金融の遠近法    日米経済政策の評価
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 香港の大埔地区での高層マンション火災は他人事とも思えない惨事である。
1980年代の話ではあるが、香港勤務となって香港島の高層マンション群一角の
20階に住んでいたことがあった。同僚から、消防車の水は10階までしか届かな
い、という忠告を受けていたことを思い出す。竹を組む独特の建築・修繕方法
にも驚いたものだ。当時は笑い話で済んだが、こうした事故は何処でも起こり
得る。安全基準では香港と比較にならない日本のタワマンには無縁、という人
も居るようだが、それはトラス・ショックは高市政権には無関係、と断定する
のと似たようなものだろう。

 年中行事となった補正予算も大型化し、インフレ時代の火に油を注ぐような
財政出動で、当初予算の意味も何だか良く解らなくなってきた。先日、我がド
田舎高校の東京同窓会が150名規模で開かれ、会長として仕切った際に多くの
先輩・同期・後輩と話す機会があったが、ほぼ全員が「反高市」であった。ま
あ石破氏の地元圏であることも影響しているが、こうした外交・経済両面にお
ける批判の凄まじさと、メディアが報じる同政権支持率の高さとのギャップが
未だに理解できないでいる。単に「若者が解っていない」だけでは説明が付か
ない。1940年代もそうだったのだろうか。

 市場もまた明確なメッセージを出せないでいる。当初筆者もトリプル安加速
を懸念していたが、クロス円に比べてドル円での動きは鈍く、国債利回り上昇
は超長期債に限られており、株価は米国株につられて反発地合いにある。ひょ
っとして市場も「国債発行増に拠る成長戦略」を買っているのだろうか、と思
いたくなるような展開だ。単に危うい政策への反応速度が遅いだけなのか、或
いは本当にプラス効果が期待出来るのか、という診断は、トランプ大統領の政
策評価とも共通するものである。社会を分断させたという意味でも共通してい
る日米首脳の経済政策診断の答えが出るのは、いずれも来年あたりなのかもし
れない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.10.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比17円96銭高
  日銀利上げ見送りや米中緊張緩和観測で2日連続の最高値更新。ド
  ル円は153円台後半へ上昇。
 
 **日銀は政策金利据え置き
  0.50%で現状維持。前回同様に2委員が反対。インフレ経済への後
  手鮮明に。

 **植田総裁「もう少しデータ見たい」
  毎回同じ発言の繰り返し。高市政権下での慎重姿勢と見方も。

 **日銀が2025年度成長見通しを0.7%に引き上げ
  展望リポート公表。7月時点から0.1ポイント上方修正。3年間の消
  費者物価コア指数上昇率は0.7%、1.8%、2.0%と据え置き。

 **2024年度法人申告所得額が前年度比4.1%増)
  国税庁発表、102兆3381億円と初の100兆円越え、申告税額は7.6%増
  の18兆7139億円とバブル期越え。

 **大和ハウスが住友電設買収
  約3000億円でTOB実施、住友電工は全株売却へ。

 **川崎重工がNY地下鉄から車両15億ドル受注
  米国内で新型車両製造、2028-30年に納入へ。

 **第一三共が次世代薬開発へ国内に最新研究施設新設
  投資額は約900億円で2027年12月完成予定。高市政権のバイオ創薬国
  内振興に対応。

 **日立がAIで送配電設備保守メンテナンス
  2030年までに10億ドル超投資。グローバルで5000人超を育成へ。

 **住友電工が住友理工を完全子会社化へ
  自動車用防振ゴム・ホース製造。TOBなどで全株取得。

 **京セラが日本航空電子工業と資本業務提携
  NEが保有株を取得、約600億円規模に。設計ノウハウを生かして共
  同開発へ。

 **栗田工業が納期30%縮小の水処理施設開発
  先端半導体など電子産業向け。技術開発・販売の新会社も立ち上げ。

 **日産の通期営業損益は2750億円赤字見通し
  5年ぶりの赤字予想。関税と半導体供給懸念、売上も下方修正。
  
 **アイリスオーヤマが清掃ロボット開発
  法人向け「JILBY」を来年発売、労働力不足解消目指す。


 <海外モニター>

 **米S&P500は前日比61.87ポイント安
  AI過剰投資に警戒感。長期金利は4.10%へ上昇、2年・10年利回り格差は
  49BPへ拡大。金は続伸。

 **トランプ大統領「対中麻薬関税10%削減」
  米中首脳会議後に表明、中国はレアアース規制1年延期、大豆も購入再開
  へ。合意というよりも休戦延長。

 **EBが3会合連続で金利据え置き
  予想通り政策金利を2.0%で現状維持。利下げ局面終了の気配。

 **ユーロ圏7-9月期実質GDPは前期比0.2%増
  年率換算0.9%増と前期を上回る。ドイツ、イタリアはゼロ成長。フランス
  が0.5%増、スペインが0.6%増と牽引。

 **独10月消費者物価指数は前年同月比2.3%上昇
  前月から0.1ポイント減速。インフレは鈍化傾向。

 **ECBが2029年にもデジタルユーロ発行へ
  主要中銀で初。EU)の法整備を前提に2027年から試験運用開始。

 **メキシコ7-9月期実質GDは前四半期比0.3%減
  3四半期ぶりマイナス。関税の影響で製造業など第2次産業が1.5%減。

 **オープンAIがIPO準備へ
  企業価値評価額を1兆ドルと試算。2026年にも申請の可能性。

 **メタ株が一時14%下落
  設備投資額上場修正で過剰投資懸念。300億ドルの社債発行で債務増への
  警戒感も。

 **アマゾンとアップルの7-9月期は増収増益
  予想を上回る業績。アマゾンはクラウド、アップルはiPhone17がそれぞ
  れ好調。

 **ブラックロック融資先に売掛金不正疑惑
  疑惑の米通信企業2社は既に破産、組成のパリバも損失計上か。

 <地政学モニター>

 **オランダ総選挙で極右がトップ陥落へ
  反移民で自由党躍進するも政治混乱招く。中道左派の民主党が最
  多議席を獲得。

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  現代金融の遠近法     ECBと日銀の「据え置き」違い
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 FRB、日銀、ECBと今週の中銀ウィークは「予想通り」となり、米国は利下
げ、日本とユーロ圏は金利据え置きとなった。ECBの判断はインフレ再燃を
懸念する妥当な判断であったと思われるが、日本の現状維持は想定されたと
はいえ、インフレ進行中の国の政策判断としては落第点もいいところだろう。
植田総裁の説明は、昭和流にいえばまるで「壊れたレコード」で、説得力の
ない利上げ先送りに円は売り込まれ、ドル円は154円台、ユーロ円は178円台
まで戻っている。新政権への政治的配慮は見え見えだ。

 日銀は12月には利上げするとの見方が依然として強いものの、それまでに
「新たなデータ」と「永田町のムード」そして「米国株市況」という三変数
に異変が生じれば、来年へのズレ込みの可能性も否定できない。日本経済の
基調が急変することは無さそうだが、継ぎ接ぎ連立政権の操縦には不安要素
がお菊、米国株もAI祭りの終焉g近付いてきたような雰囲気もあり、年末に
向けて大幅な調整が入るリスクは上昇中と見ている。オラクルのCDSプレミア
ム急上昇に続く昨日のメタの急落は過剰投資警戒シグナルの第一報と思われ、
マイクロソフトの下落も設備投資増額への懸念が表面化した感もある。

 米国経済には、AIバブル懸念のほかにもプライべート・クレジットにおけ
る与信管理の甘さという欠陥がある。ゴキブリはぞろぞろと見つかり始めた。
昨日も米通信企業の不正で融資先と思しきパリバやブラックロックが損失に
直面していると報じられている。在庫や売掛金を二重担保にする手法が横行
しているのは確実であり、これが局部的な不正に止まれば良いが、どの程度
広まっているのかを把握することは現時点では難しい。ファンドなどノンバ
ンクと銀行とは強固に接着しており、好調な経済基調に水を差す可能性も無
いとはいえなくなってきた。時間が経過するほど米国の経済・市場の不透明
さは増すだろう。日銀も、待てば海路の日よりあり、という訳にはいかない
かもしれない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.09.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比311円24円安
  約300円は配当落ち。実質的には横ばい。

 **9月月例経済報告「消費と投資の判断引き上げ」
  個人消費は1年1か月ぶり、設備投資は1年6か月ぶり。基調判断は
  据え置き。

 **金価格がグラム2万円突破
  米国不信・ドル不安に上昇持続。

 **野口委員「政策金利調整の必要性」
  状況の見極めが必要な局面との認識も。ハト派委員が姿勢転換、
  ドル円148円台に。

 **日産が「横浜F・マリノス」売却検討
  サッカークラブ運営撤退、約75%の保有株をIT大手などに打診。

 **トヨタ8月世界販売台数は前年同月比2.2%増
  米国では7月から値上げするもHV需要は堅調、中国でもEV好調。

 **三菱ケミカルが希望退職募集
  人数定めず構造改革、費用は約300億円計上へ。

 **サントリーが「金麦」をビールに格上げへ
  来秋の酒税低下を商機に、ブランド名変えず一新。

 **ソニーFGがスピンオフ上場
  日本初の「パーシャルスピンオフ」で初値205円。

 **千葉銀行と千葉興銀が27年経営統合を正式発表
  共同株式移転による持ち株方式で会社設立、2行が傘下に。連結
  総資産は25兆円規模、全国第2位に。

 **8月国内建設受注額は前年同月比39%増
  2か月ぶりプラス、都心部オフィスビル開発が牽引。

 <海外モニター>

 **米S&P500は前週末比17.51ポイント高
  政府機関閉鎖懸念の中、AI関連株主導で反発。長期金利は4.14%
  へ低下、2年・10年利回り格差は52BPへ縮小。

 **金価格が3800ドル突破
  米政府閉鎖への懸念も買い材料、大幅高で最高値更新。

 **米8月中古住宅販売成約指数は前月比4%上昇
  74.7と予想を上回り5か月ぶり高水準。住宅ローン金利低下が追
  い風に。

 **トランプ大統領「映画・家具への新関税検討」
  米国外で製作された映画に100%、家具に高関税の意向。

 **米SEC委員長「半年ごとの企業決算を早期実現へ」
  アトキンス委員長がFT紙に寄稿、トランプ提案に前向き。

 **中国共産党が10月20-23日に4中総会
  2030年までの5か年計画を審議。

 **英中銀ラムスデン副総裁「追加利下げ可能」
  雇用市場軟化、賃金上昇率は正常化との認識示す。
 
 **ルフトハンザが4000人削減
  管理部門対象、全従業員の4%相当。業務自動化に対応。

 **米ゲーム大手EAが株式非公開化
  シルバーレイクやサウジSWFのPIFなどがLBO実施。買収額は約550億
  ドルで過去最大のLBO案件に。

 <地政学モニター>

 **ネタニヤフ首相とトランプ大統領が会談
  停戦協議、米提案のガザ統治20項目でほぼ合意、ハマスに受諾迫る。

 **イスラエル入植地で150社超が活動
  国連報告書。ヨルダン川西岸入植地で建設、不動産、鉱業など
  中心に違法な事業活動拡大。

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  現代金融の遠近法    日本の新首相と財政規律
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 石破首相退陣を受けた自民党総裁選がいよいよ週末に迫り、連日のように
5名の候補者の言動が報道されている。小泉氏なのか、林氏なのか、高市氏
なのか、状況は流動的なようだが、逆に言えばそれだけ「石破おろし」の必
然性が無かったことを証明しているようなものだ。周囲の誰に聞いても「自
民党は終わった」という声しか返ってこないのも当然だろう。かくして野党
の圧力に圧されて財政規律の緩和は進行し、赤字拡大・債務拡大への道を辿
って行くのも時間の問題だろう。利上げへの抵抗感も強まることだろう。

 あれは3年前、英国で保守党の混乱を収束させるべく登場したトラス首相は
クワーテング財務相と組んで「財源無き大型減税」をぶち上げた。「ミニ・
バジェット」と言われたその財政拡張政策でポンドは急落、国債利回りも高
騰するなど大混乱に陥って同財務相は史上最短の38日で解任され、同首相も
在任期間49日という不名誉な首相最短記録を打ち立ててしまった。口さがな
いメディアが「スーパーで売ってるレタスの賞味期限ほど短い」と揶揄した
のは記憶に新しい。それは英国政治上でのトラウマにもなって、その後のス
ナク政権、そして今日のスターマー労働党政権の財政運営にも影響を及ぼし
ている。

 日本で同じような状況が即座に発生するとは思えないが、財政という問題
は少しでもボタンを掛け違えるととんでもない惨事を引き起こす。ユーロ危
機を招いたギリシア財政を覚えている人も少なくないだろう。日本では国内
貯蓄で公的債務が賄われているから、日本の利払い費シェアはそんなに高く
ないから、といった安心論は徐々に足許から崩れ始めているのが現状だ。外
国人の国債保有比率は12%を超えたと見られ、利払い費も利上げに伴って増え
る。日本の政治を見ていると、真剣に財政事情を懸念している人は数えるほ
どしか居ないように思われる。新首相の下での市場波乱リスクは、高まるこ
とはあっても低下することは無いだろう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.08.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比308円52銭高
  売り一巡後は押し目買いが優勢。バークシャーの商事株買い増しで
  商社株上昇、全体を牽引。

 **赤沢再生相が訪米中止
  事前協議が整わず、断念。

 **日鉄が米国で電炉方式製鉄所建設へ
  USスチールが40億ドル投資。日鉄の技術支援で競争力取り戻す。

 **トヨタ7月の世界販売台数は前年同月比5%増
  899,499台と同月として過去最高更新。値上げした米国で需要堅調。  

 **日本企業連合12社が米核融合スタートアップに出資
  物産や商事などがコモンウェルス・フュージョン・システムズ
  に総額数十億円出資。

 **大和証券とあおぞら銀行が企業再生ファンド
  200億円規模。2024年の資本提携から初の共同事業に。

 **住友ゴムが米AI新興バイアダクトを買収
  車両故障予知に強み、約150億円で傘下に。クルマの故障予知サービス
  に進出。
 
 **セブン&アイが海外に2兆円規模投資へ
  2025-30年度の計画で過去6年間の2倍に。欧州・南米への進出も。

 **KKRが投資先保有オフィスビルをリートに売却
  計14物件をKJRマネジメント運用の日本都市ファンド投資法人に約686
  億円で。

 **川崎重工が燃費性能検査データ改ざんの疑い
  潜水艦エンジンの一部で検査不正の可能性、と防衛省に報告。

 **「東京おもちゃショー」開幕
  東京ビッグサイトに国内外211社が出展。AI対話型ロボットや親子兼用
  キャラクター玩具など展開。

 **1-6月海外勢の不動産購入額は前年同期比2倍
  CBRE調査で1兆円超と過去最高に。物価高に伴う賃料上昇期待。

 **9月電気・ガス料金が全社で値上がり 
  府補助金の減額影響。

 **7月国内建設受注額は前年同月比30%減
5か月ぶり前年割れ。製造業の大型案件が減少。


 <海外モニター>

 **米S&P500は前日比20.46ポイント高
  良好な経済指標を好感。長期金利は4.21%へ低下、2年・10年利回り格差
  は57BPへ縮小。

 **米7月中古住宅販売成約指数は前月比0.4%低下
  予想を下回り2か月連続低下。買い渋り継続。

 **米新規失業保険申請件数は前週比5000件減
  229,00件と予想を下回る。継続受給者は195.4万人に減少。企業は大規模
  な人員削減に慎重姿勢。

 **米4-6月期GDP改定値は3.3%増に上方修正
  0.3ポイント上振れ。設備投資が5.7%増と大幅改善。個人消費は1.6%増
  と0.2ポイント上方修正。

 **FRBクック理事がトランプ大統領提訴
  解任通告は違法、中銀独立性への攻撃と主張。ワシントン連邦地裁は
  29日から緊急審理開始。

 **EUが米工業製品関税撤廃手続き開始
  農産品の優遇措置も。自動車関税引き下げ要求、約束違反なら停止。

 **ECB議事要旨「インフレ見通しで見解相違」
  インフレ下振れ懸念の委員、サービス価格高水準と財政拡張懸念の委員。

 **メキシコが対中関税引き上げ検討
  米政権との関税交渉の糸口模索。2026年度歳出予算案に盛り込む方向で
  調整との報道。

 **欧州自動車大手5社1-6月期は総崩れ
  全社ともに最終損益前年同期比減益或いは赤字転落。トランプ関税が
  打撃、厳しい経営環境に。

 <地政学モニター>

 **ロシアがキエフ大規模攻撃
  ドローン・ミサイル攻撃で18人死亡、EU代表部建物に被害も。

 **英仏独がイランへの国連制裁復活手続き開始
  「核合意」でイランに重大な違反と国連安全保障理事会に通知。

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  現代金融の遠近法      日米のインフレ懸念
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 米国の4-6月期GDOP改定値は設備投資の大幅上振れで速報値から上方修正さ
れた。個人消費も僅かながら上振れており、バックミラーに移った数字である
とはいえ、米国経済の腰の強さを印象付けている。懸念されている雇用に関し
ても、失業保険申請件数をみるとまだ失業増の気配は確認されておらず、むし
ろ企業は労働者確保の姿勢を強めていると見られる。移民減で労働供給量が減
っているので、解雇した後の採用難を警戒しての動きであろう。それはコロナ
禍の際に得た教訓でもあろう。FRBの雇用懸念は時期尚早かもしれない。

 労働市場の構造を変えつつある外国人生まれ労働者の急減は、消費減でディ
ス・インフレを引き起こすのでこれまた利下げ要因だという主張が大勢ではあ
るが、移民労働者の多くは農業部門で働いてきたことを考えれば、農業は人出
不足となって賃金上昇、コスト増という物価高要因になることも想定される。
昨今の米国物価指数においては食品価格の上昇が目立っているが、それは既に
人出不足に拠るインフレ現象が生じ始めたのかもしれない。断定的には言えな
いが、移民政策は雇用や消費の下振れだけでなく、物価の上振れをもたらしつ
つあるという想定も必要になりそうだ。

 さて日本の食品もコメ騒動に牽引されながら価格上昇傾向が止まらなくなっ
ている。日本の物価上昇の初動は円安がもたらしたものであったが、最近では
気候変動や制度疲労などが新たな要因として浮上してきた。賃金上昇は続いて
いるが物価には追い付かず、庶民の不況感は改善していない。視点を変えてい
えば日本は既にスタグフレーションに陥っているとも言えるだろう。GDPや企業
業績はそれなりの数字を維持しているが、生活実感がそれに伴わず、消費者は
物価上昇と不況感に苛まれている。そのアンバランスは急場しのぎの財政支出
ではなく、AIに拠る生産性向上と適切な金融政策で中期的に解消するしかある
まい。
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