デイリー・マネタリー・アフェアーズ 発売日・バックナンバー

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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.05.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比306円29銭安
  SGB大幅安で一時1100円超下落。中東情勢悪化懸念も逆風で反落。

 **日本3-5月原油輸入量は前年同期比47%減
  ナフサは58%減と中東依存リスク鮮明に。主要輸入国で減少率は最大。

 **高市政権が「つなぎ国債」検討へ
  骨太の方針に明記、財源不足で苦肉の策。市場理解が課題に。

 **政府・与党が食料品消費税「実質ゼロ」案検討
  1%へ減税後にその分を補助金で還元する案が浮上。

 **メガバンクがOPEN AI最新モデルへのアクセス権取得へ
  アンソロピックの「ミュトス」に匹敵、サイバー攻撃防御に活用。

 **トヨタ4月世界販売は前年同月比3.1%減
  生産は過去最高更新するも中東輸出が91.7%減と不振。次世代EVセ
  ダン開発中止、SUV型などに資源集中。

 **日本ペイントが塗料世界3位に買収提案
  世界首位のシャーウィン・ウィリアムズと共同で総額2兆円規模でアク
  ゾ・ノーベルに提示、アクゾは拒絶。

 **NGKが2030年度までに2500億円投資
  半導体製造基幹部品や高速通信向け製品の開発へ。EV関連事業縮小で軌
  道修正。

 **堀場製作所が排ガスPM自動計測装置を発売
  作業工数を9割削減、測定精度も向上。

 **ハンズ渋谷店跡地にヒューリックがホテル
  建物解体、インバウンド狙い2030年以降に開業見通し。

 <海外モニター>

 **S&P500は前日比43.31ポイント高
  米・イラン停戦延長期待。長期金利は4.46%へ低下、2年・10年利回り格
  差は44BPへ縮小。WTIは情報錯綜で乱高下。

 **米4月PCE物価指数は前年同月比3.8%上昇
  予想通りで上昇率は2023年5月以来の高水準に。コア指数は同3.3%上昇
  し伸びは0.1ポイント加速。

 **米1-3月期実質GDP改定値は年率1.6%増
  速報値から0.4ポイント下方修正。在庫投資と個人消費が下振れ。企業利
  益も0.9%増止まり。

 **米4月コア資本財受注は前月比1.1%減
  予想外の減少、AI支出が需要下支え出荷は0.4%増。

 **米4月新築住宅販売件数が前月比6.2%低下
  年率換算62万2000戸と失速。前年同月比では11.3%減。販売価格中央値
  は422,500ドルと前月比8.0%上昇。

 **米4月個人貯蓄率は前月比0.6ポイント低下
  2.6%と約4年ぶりの低水準。物価高に所得増が追いつかず消費息切れ
  懸念。

 **米新規失業保険申請は前週比5000件増
  215,000件と小幅増、レイオフは低水準維持。

 **ECBが4月会合議事要旨を公開
  複数参加者が「利上げ提案には反対せず」と発言。6月利上げは確実。

 **アンソロピックの企業価値評価額が9650億ドルに
  OPEN AIを初めて上回る。新規調達は650億ドル、評価額は2月の2.5倍
  に拡大。「ミュトス級」のAIを数週間で一般公開へ。

 **エクソンモービルがテキサス州へ本社移転
  株主訴訟や提案がしにくい経営側に有利な州に。

 <地政学モニター>

 **米軍がイラン軍事拠点・無人機を攻撃
  イランは米空軍基地に報復攻撃、クウェートにも弾道ミサイル発射。

 **米政権「対イラン停戦60日間延長で合意」
  その間に核問題を協議する「覚書」で実務者間合意、トランプ大統領
  は「数日間」熟考へ。

 **イスラエル軍がレバノン首都空爆
  ベイルート近郊への攻撃は約3週間ぶり。停戦は事実上崩壊。

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 現代金融の遠近法     停戦期待と長期金利━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
米国とイランの交渉実務者間において停戦を60日延長する案で合意したと報
じられている。あとはトランプ大統領の決裁待ちのようだが、停戦したい気分
と党内タカ派からのプレッシャーで板挟みになり、なかなか踏ん切りがつかな
い様子も伝えられている。4月以降、発言がコロコロ変わるのも結局は米国優位
での戦闘が続けられなくなったからだ。史上最悪と罵ったオバマ政権の対イラ
ン政策と殆ど同じ状況に嵌まり込んでおり、にっちもさっちもいかなくなった
醜態を世界に晒し続けている。これが本当の史上最悪である。

 ともあれ、いすれは妥協を含めた停戦へという市場の読みは間違ってはいな
いだろう。問題はエネルギー供給の正常化であり、以前から同業界が指摘して
いるようにこれを正確に読むことは難しい。ブレントやWTIが先行指標にならな
いことは既に書いた通りだ。気になるのはエネルギー危機の後遺症としての各
国の長期金利動向である。米10年債利回りはWTIに反応して低下しているが、こ
れはターム・プレミアムを正確に表していないという相場観は変わらない。景
気減速を先取りしたような動きだとも考えられるが、インフレと財政赤字拡大
を踏まえれば、いま長期債を買う動機は乏しい。それはどの国でも同じだろう。
 
 興味深い記事がFT紙に掲載されていた。今年に入ってユーロ圏ではユーロ以
外の通貨建てで国債を発行する国が増えているらしい。ドルやスイスフランに
加えて豪ドルや人民元などで資金調達を多様化している、という。それはECBが
国債の買い手でなくなったことを反映しているのかもしれないが、他地域での
投資家を開拓しておかないと今後の調達が安定しないという危機感の表れでも
あろう。世界的に債務は急速に拡大中である。その牽引役は米国政府だ。そん
なクラウディング・アウトが世界の長期金利を引き上げつつある、というのも
一つのニュー・ノーマルなのかもしれない。くわばら。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.04.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **東京市場は休場
  原油高やFRBのタカ派姿勢背景にドル円は約3週間ぶり160円台に。

 **連合会長が労働時間規制緩和に苦言
  メーデー中央大会で高市発言を批判。

 **国交省が6月から軽タクシー解禁
  女性運転手起用で交通空白の解消狙う。

 **信越化学が通期業績予想を保留
  ナフサ由来製品の供給制約で通期業績を合理的に予測することは
  困難だと表明。

 **三菱自動車がHV国内生産・販売へ
  2028年から。PHV集中策を転換。

 **香港系PAGが2兆円規模の対日投資へ
  不動産やプライベートエクイティー中心に新規投資。

 <海外モニター>

 **S&P500は前日比2.85ポイント安
  原油高・利下げ観測後退で小幅続落。長期金利は4.43%へ上昇、2年・
  10年利回り格差は48BPへ縮小。

 **WTIは108ドル台に上昇
  ホルムズ海峡封鎖長期化懸念でブレントは118ドル台に、

 **FRBは3会合連続で金利据え置き
  イラン情勢注視、将来的な緩和バイアス表記には3名が反対。パウエ
  ル議長は当面理事残留方針。

 **米3月コア資本財受注は前月比3.3%増
  予想を上回る大幅増、AI投資が牽引。出荷も同1.2%増と好調維持。

 **米3月住宅着工件数は前月比10.8%増
  年率換算150万2000戸と1年3か月ぶり高水準。

 **米3月モノ貿易赤字は前月比5.3%増
  879億ドルと予想以上に拡大。自動車輸入が11.0%急増。

 **米上院銀行委員会がウォーシュ氏人事承認
  本会議を経て5月FRB新議長に就任へ。

 **中国が5月からエネルギー輸出再開へ
  ジェット燃料、ガソリン、ディーゼルなど。世界的燃料不足を大幅緩
  和する可能性。

 **カナダ中銀は4会合連続金利据え置き
  イラン情勢の影響見極め、政策金利は2.25%で現状維持。

 **独4月消費者物価指数は前年同月比2.9%上昇
  エネルギー高で伸びは0.1ポイント加速。コア指数は2.3%上昇と0.2ポ
  イント鈍化。

 **EU「メタは13歳未満のSNS利用防止できず」
  デジタルサービス法違反にあたるとの暫定的見解。

 **ADBがアジア新興国成長見通し引き下げ
  中東情勢悪化で2026年予想を5.1%から4.7%に下方修正。

 **アマゾン1-3月期純利益は前年同期比77%増
  AI普及でクラウド部門の利益拡大、予想を上回る好決算。

 **アルファベット1-3月期純利益は前年同期比81%増
  売上高は22%増と増収増益、クラウド事業が63%増収。

 ***マイクロソフト1-3月期純利益は前年同期比23増
  売上高は18%増。業務ソフトにアンソロピックが浸食、苦戦。

 **メタが通期AI設備投資予測引き上げ
  1250億-1450億ドルと巨額投資継続、25年比ではほぼ倍増。株価下落。

 **ウーバーがホテル予約に参入
  エクスペディアと提携、日本でも展開予定。

 <地政学モニター>

 **トランプ大統領「イラン封鎖長期化に備え」
  核問題先送りを拒否、側近に経済的圧力強化を指示、とWSJ報道。

 **米国防総省「対イラン戦費は250億ドル」
  初の包括試算、今後も拡大へ。

 **ロシアが大規模火災で非常事態宣言
  ウクライナが黒海沿岸石油拠点に無人機攻撃。石油製品流出で環境被
  害のリスクも。

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 現代金融の遠近法     5月は波乱相場も
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 FRBは予想通り政策金利誘導レンジを現状維持としたが、3名の地区連銀総
裁が利下げ再開を巡る文言に反対、ミラン理事は相変わらずの利下げ主張で
合計四名が草案に反対するという分裂症状を呈する結果となった。中東情勢
を巡るインフレは一時的なのか、2021年の物価動向を巡って致命的に判断を
誤ったFRBの苦い経験を踏まえれば、クリーブランド連銀ハマック総裁、ミ
ネアポリス連銀カシュカリ総裁、ダラス連銀ローガン総裁が緩和バイアスに
対して反論したのも頷けよう。現時点で利上げの緊急性は無いが、利下げに
言及するのも不適切だろう。

 FRB議長人事は、米司法省がパウエル議長への刑事訴訟を取り下げたことで
人事案反対のティリス上院議員が賛成に転じ、銀行委員会を通過して本会議
での採決が可能になり、急展開することになった。これで議長のバトンタッ
チに道筋が見え、次回FOMCはウォーシュ新議長が手綱を握ることになりそう
だ。FRBは当面現状維持する他に選択肢は無さそうだが、利下げを迫るトラン
プ大統領に新議長がどんなメッセージを伝えることになるのか、世界中が注
目することだろう。パウエル議長の理事残留宣言も、政権寄りの理事送り込
みを阻止する戦術だと思われる。FRBの独立性を巡る緊張感はまだ続きそうな
気配である。

 日銀、FRBに続いてECBや英中銀も政策金利据え置きが濃厚だが、金融政策
を悩ませている米国とイランのホルムズ海峡を巡る睨み合いは解消される見
込みが立たず、ブレントは一時2月末以降で最高値となる120ドル台を突破し、
WTIも108ドル台へと上伸した。戦況と同時に現物の需給逼迫も意識されつつ
あり、エネルギー不足は今後さらに本格化する可能性が高い。AI投資と業績
期待で反騰してきた米国株も耐久力が試されることになろう。注目の米長期
金利は遂に4.5%台を目指して動き始め、ドル円もあっさりと160円台に乗せた。
5月は一気に波乱相場へと変質することも予想されよう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.03.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比1487円22銭安
  米国の地上戦を警戒、一時2800円超下落。3日大幅続落で下値模索。トリプ
  ル安の地合いに。

 **高市首相が予算案年度内成立断念
  参院の壁、独り相撲で強行的政権運営に綻び。

 **30年物国債利回りは3.790%へ上昇
  1月21日以来の高水準。20年物国債利回りは3.305%。

 **東証REIT指数が8か月ぶり低水準
  年度末の債券との合わせ切りで需給悪化。

 **三村財務官「そろそろ断固たる措置検討」
  ドル円160円台で口先介入。投機的とは言い難いドル高地合い。

 **日銀が「主な意見」公表
  物価上ぶれリスクを指摘する声が続出、対応が後手に回る恐れへの言及も。
  利上げ検討を訴える声が大勢に。

 **植田総裁「利上げ遅れ物価高なら長期金利上振れ」
  4月利上げを意識、利上げ反対の高市政権に抵抗。

 **三井化学や三菱ケミカルがナフサ代替調達へ
  アフリカなど中東以外の調達模索。
  
 **トヨタ2月世界生産台数は前年同月比4%減
  SUVの「RAV4」新型モデルへのラインの切り替えで北米生産が減少。物流滞
  留のため減産も。世界販売は同3.3%減。

 **オムロンが電子部品事業を分社化
  1933年創業当時からの事業をカーライルに売却へ。事業価値は810億円。

 **マネックス証券が職場NISAに本格参入
  給与天引きで利用可能、第1弾としてNTTグループ約100社の14万人に提供。


 <海外モニター>

 **S&P500は前週末比25.13ポイント安
  原油高を警戒、3日続落。長期金利は4.35%へ低下、2年・10年利回り格差
  は52BPへ拡大。

 **WTI価格は100ドル超え
  トランプ大統領の対イラン威嚇発言を嫌気、一時105ドル台に。

 **パウエル議長「中長期インフレ期待は抑制」
  利上げ観測後退、長期金利は一時10BP低下。

 **独3月消費者物価指数は前年同月?2.8%上昇
  エネルギー価格急騰で0.8ポイント加速、コア指数は同2.5%上昇と横ばい。

 **OpenAIが動画Sora撤退
  新モデル「Spud」開発着手、電力代高騰など背景に「AI使い放題」に幕。

 **エア・カナダCEOが引責退任へ
  死亡事故の弔意でフランス語不使用が波紋。

 <地政学モニター>

 **トランプ大統領「イランの石油を奪う」
  カーグ島の占拠検討を明言。 

 **米国が湾岸諸国にイラン攻撃戦費負担要求へ
  ウラン回収作戦も浮上。

 **イラン戦争の被害が軍事関連拠点以外に拡大
  中東各地のテレビ局、大学、化学工場など民間施設も被弾。

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 現代金融の遠近法    米国インフレ期待の安定
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 トランプ大統領はイランとの協議は順調で彼らは要求の90%を呑んだと言っ
てみたり、カーグ島を完全破壊してイランの石油を奪うと言ってみたり、何だ
か信用のおけない上司が居酒屋で支離滅裂に愚痴っているのを聞いているよう
な印象だ。戦況はホルムズ海峡を武器化したイラン優勢へと傾いており、防衛
武器や兵士の不足が指摘され始めたイスラエルも自暴自棄になりつつある。エ
ネルギー戦争という意味ではイランが勝利しているの明白で、勝利宣言の口実
を掴めないトランプ大統領に出口戦略はない。まさにベトナム戦争を彷彿させ
る展開である。

 市場はエネルギー供給不足という未曽有の危機に直面し、経済観や金利観を
揺さぶられているが、債券市場は株式市場ほどに動揺していないことが特筆さ
れよう。パウエル議長が指摘したように、中長期インフレ率は安定しており、
SWAP市場での5year/5yearのフォワード・レートは2.1%前後で落ち着いている。
2月末の戦闘開始以来、水準はさほど変化していない。10年債利回りは4.40%台
へと上昇しているが、これも急上昇とはいえないレベルである。派手な上下動
を繰り返した末に調整局圏入りした株式市場とはえらい違いだが、いつまでそ
の安定が堅持されるのかは解らない。コスト転嫁の時期は迫っている。

 欧州でもシュナーベルECB専務理事が性急に利上げする状況ではないと述べ
て、利上げ観測を牽制している。確かに原油価格上昇がもたらす二次的影響は
まだ誰にも解らないし、物価上昇が実体経済に影響を及ぼすタイミングも計り
きれない。とはいえ、インフレ・リスクが上振れ方向にあることは間違いない。
欧米債券市場はまだ不安定と見ておきたい。一方で中立水準から大幅にズレて
いる日本はやや異なる環境にある。利上げ待ったなしの状況で、植田日銀は遂
に「特殊要因の影響を除いた消費者物価指数」を発表することで戦闘モードに
入ったようにも見える。利上げ嫌いの政権との戦いが、イラン戦争のように泥
沼化しないことを祈るばかりである。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.02.27
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比170円27銭高
米国株高、利上げ観測後退、円安で一時初の59,000円台に。過熱感
  意識され上げ幅縮小。

 **高田審議委員「物価が予想以上に上振れするリスクも」
  中長期インフレ期待上昇に言及、日銀のハト派傾斜に牽制球。

 **財務省「3年後に国債費10兆円増」
  後年度影響試算、金利上昇で41.3兆円に大幅増。利払い費は26年度
  の13.0兆円から29年度は21.6兆円に。

 **JBIC林総裁「対米投資第1弾への融資は未決定」
  融資可能たがまだ作業が必要、リスクだらけとの認識表明。

 **三菱地所が電通銀座ビル取得
  1月30日付で取得、高級ホテルの開発検討。

 **東京ガスが対米投融資計画参加検討
  ガス火力に関心。

 **楽天が事業再編協議開始を発表
  傘下の楽天銀行やクレジットカード、証券業など金融子会社対象に。

 **INPEXがインドネシア事業開発で環境承認取得
  子会社を通じオペレーターの役割を担う。

 **2025年出生数は705,809人
  厚労省発表。10年連続で過去最少、少子化に歯止め掛からず。東京
  は9年ぶりに増加。

 <海外モニター>

 **S&P500は前日比37.27ポイント安
  Nvidia好決算も追い風とならず。長期金利は4.02%へ低下、2年・10年
  利回り格差は57BPへ縮小。

 **米新規失業保険申請件数は前週比4000件増
  212,00件と予想を下回る。継続受給者数は183万3000人に減少。

 **米30年物住宅固定ローン金利が6%割れ
  フレディマックのデータで平均5.98%と2022年9月以来の低水準に。

 **イタリア7-12月輸出額が日本を上回る
  半期ベースで初。需要安定の高級アパレルや食品で出荷増。

 **メキシコへの直接投資は4年連続過去最高更新
  2025年通年で前年比10.8%増、初の400億ドル超え。関税圧力を受け
  ながらも高水準を維持。全体の4割弱は米国企業。

 **ECBが外貨準備で円保有増
  2025年財務状況発表。円建て資産が前年比36%増、ドル離れ。

 **ノルウェーSWFがポートフォリオ管理にAI活用
  メディアや外部データ提供会社が見落としていたリスクを検知。潜
  在的な損失を回避。

 **2026年スマホ市場は前年比13%減見通し
  IDC出荷台数予測は約11億台、メモリー半導体不足。

 **アンソロピックが新興企業買収
  バーセプトのノウハウ取得、「クロード」がコンピューター操作
  する技術を開発。

 **ステランティス2025年通期損益は223億6800万ユーロ赤字
  世界的なEV販売軟調で巨額損失計上。
 
 <地政学モニター>

 **米・イランが3回目の協議開催
  進展あるも合意に至らず、対話は来週も継続。米国は軍事態勢を
  強化。

 **中国が軍出身9人の全人代代表資格剥奪
  常務委員会が解任、習主席の軍粛正拡大。

 **イスラエルとインドが防衛関係を強化へ
  テロ対策や安全保障分野で連携、経済協力も視野に。

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 現代金融の遠近法   AI雑感
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 先日発表されたNvidiaの11-1月期決算は飛ぶ鳥を射落とすような好業績で
あったが、それでも株価は下落し、米国株市場は昨年のようなイケイケ・ム
ードには程遠い地合いに転じている。AI関連投資への過剰投資懸念は根強い
ようだ。何といっても大手4社の今年の投資計画総額は6,600億ドル、円換算
で100兆円越えという水準は、日本の国家予算並みである。借金大国の日本は
国債で賄いながらなんとか帳尻を合わせているが、米ハイパー・スケーラー
も自己資金では足りなくなってきたようで、どことなく共通点を感じたりも
する。

 無論、AIの潜在性と日本の潜在成長力を同じ土俵で比べる訳にはいかない
が、AIの無限の可能性はリスクと裏腹であり、いま巷間話題になっているよ
うなAI脅威説も強ち空想小説とは言い切れないし、生産性向上にも自ずと限
界があるやもしれぬ。AI音痴の筆者には何が正しいのか想像する力もないが、
いまの米国株市場を見ていると、いつもの「過大評価と過小評価の往来」が
今回も起きているように思われる。AIの将来像を巡る論争は尽きないだろう。
暫くはボラティリティの高い相場が続く、と割り切って眺めるしかなさそう
だ。

 さてAIではすっかり米国と中国に置いて行かれた日本では、政治の焦点は
消費税減税や給付付き税額控除を議論する「国民会議」という「新しい国会
もどき」に充てられている。これも何だか正統性のあるようでなさそうなト
ランプ大統領の「平和評議会」の二番煎じみたいに聞こえる。視野狭窄気味
の日本は急変する地政学やAI革命に果たして対応できるのか、という疑念は
消えないままだ。メディアも経済学者も大局観を忘れたかのように、重箱の
隅を突く視点に囚われてしまっている。米国ではAIと雇用の関係と金融政策
の関連についてFRBの面々が様々なコメントを発し始めている。そんな議論に
おいても、日本は周回遅れになってしまうのだろうか。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.01.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比16円89銭高
  アドバンテストに買い集中、物色広がらず。

**金価格がグラム30,000円突破
  驚異の急騰、4か月で10,000円上昇。先物はサーキット・ブレーカー
  発動。危うい世相反映。

 **トヨタが6年連続世界販売首位
  トランプ関税でも米国でHV好調。グループ全体でも4.6%増の1,132万
  台と過去最高で「一強」鮮明に。

 **スズキの2025年世界販売は初の日産越え
  インド好調で1%増、内外不振で4%減の日産を抜きホンダに次ぐ国内
  3位に浮上。 

 **東京建物がデータセンター開発参入
  1000億円投資、大阪に大型施設。

 **2025年民間コメ輸入が前年比95倍に急増
  過去最多、年間需要量の1.5%程度。「令和の米騒動」で国産米より
  安価に。

 **1月消費者態度指数は前月比0.7ポイント高
  37.9と2か月ぶり上昇。基調判断は「持ち直し」で据え置き。

 <海外モニター>

 **S&P500は前日比9.02ポイント安
ハイテク軟調。長期金利は4.24%へ低下、2年・10年利回り格差は68BP
  へ拡大。
 
 **米11月貿易赤字は前月比94.6%増
  568億ドルと赤字幅は4か月ぶりに拡大。輸出が3.6%減、輸入は5.0%増。
  医薬品や資本財などの輸入が増加。対中赤字は6.7%減。

 **米新規失業保険申請件数は前週比1000件減
  209,000件と予想を上回るも低水準続く。継続受給者数は182万7000人
  と38,000人減少。

 **米財務省報告書から日銀引き締め要求削除
  半期ごとの外国為替政策報告書を公表。円安是正要求に変化。

 **中国春節は前年比5%増の延べ95億人が移動
  海外は韓国やタイが人気。日本は圏外に。

 **スイスフランが大幅高に
  「唯一の安全通貨」で、対ドルは10年ぶり、対ユーロは11年ぶりの
  高値に。金は5600台まで急騰後に5300ドル台に反落。

 **ブラジル中銀が政策金利据え置き
  15%で5会合連続現状維持、全会一致で決定。次回会合では利下げ
  に転じる可能性を示唆。

 **アップル10-12月期売上高は前年同期比16%増
  純利益も16%増と増収増益、ともに過去最高に。新型iPhoneが好調。

**IBMが欧米市場で70億ドル超の起債へ
  ドル建てとユーロ建て。ハイテク業界のAI・データセンター投資拡大
  の一環。

 <地政学モニター>

 **スロバキア首相「トランプ大統領の精神状態は危険」
  複数欧種首脳との非公式会談で発言、とポリティコ報道。

 **英首相が8年ぶり訪中
  スターマー首相が習主席と会談、経済中心に関係再構築。

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  現代金融の遠近法     FRBの新議長は?
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 トランプ大統領はFRB次期議長指名に関し、昨秋から「近々発表する」と言い
続けて未発表のまま現在に至っている。今週も発表されず「来週発表」とも報じ
られているが、大幅利下げを要求する同大統領は「居るはずも無い人材を探して
いる」と揶揄されるなど、決めかねている状況が浮き彫りになっている。ハセッ
トNEC委員長が候補から外れ、ウォラー理事も恐らく選考から漏れており、ブラ
ックロックのリーダー氏がウォルシュ前理事を一歩リード、という状況らしい。
賭けサイトでも、リーダー氏の指名確率が40%とトップになっている。

 リーダー氏が以前利下げの必要性を強く訴えてきたことはよく知られているが、
現在でも金利はまだ高過ぎると考えているかどうかは解らない。むしろ債券市場
を熟知している実務家なので、海外勢のドル離れが波及するいまの米国債市場の
不安定さに危機感を抱いている可能性もあろう。FRBの内部事情に疎いという弱点
があり、合議制のまとめ役としての調整力も未知数ではあるが、市場は同氏を歓
迎するかもしれない。ただ、過去にはFRBは国債管理政策に対して低金利で支援す
べきといったニュアンスでの発言をしたこともあり、FRBの独立性に関しては不安
が残る、と指摘する声もある。

 その点に関し、政府のFRB攻撃を正面から受けたパウエル議長は、議長の座を降
りたあとも組織防衛の為に理事として残る選択肢を捨てていないようだ。誰が新
議長になったとしても「トランプ組」に拠る支配意欲に抵抗する力が必要だ、と
いう認識であろう。かくして政府の息が掛かった利下げ要求と利下げ不要との主
張が正面衝突する構図が5月以降にはより鮮明になる。中間選挙を睨んだ攻防に発
展しつつ、その後は利下げ派と利上げ派の本格戦闘状態に陥る可能性もあるだろ
う。一方日本では、本石町内の対立と本石町と永田町の争いと言う美しくもない
二重対立構造が生まれることも予想される。いずれも「公共政策」とは名ばかり
の、政争の道具に落ちぶれつつあるように見える。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.12.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比187円44銭安
  米株安受けて続落、大納会は50,339円48銭と何とか5万円台維持。
  年間では10,444円高、26.18%上昇。

 **長期金利は2.07%で引け
  来年も上昇基調継続見通し、さて何処まで。

 **SBGがOPEN AIへの追加出資完了
225億ドル追加で同社への出資金額は累計347億ドルと出資比率約
  11%の大株主に。アーム株式担保に資金調達。

 **スズキが2026年度から国内EV生産開始
  軽EV生産で国内生産100万台体制維持。

 **大手5銀行が1月から住宅ローン固定金利引き上げ
  メガバンク10年固定基準金利平均は5.15%、最優遇金利は2.63%。
  変動金利も来春に引き上げ。

 <海外モニター>

 **米S&P500は前日比9.50ポイント安
  利下げ期待後退で小幅続落。長期金利は4.13%へ上昇、2年・10年
  利回り格差は68BPへ拡大。

 **米シカゴ連銀「12月失業率は4.6%」
  11月公式データから横ばいとの推計。

 **FOMC議事要旨は意見対立露呈
  利下げ決定は微妙、12月会合後は据え置くべきとの意見も。

 **TSMCが2ナノ半導体の量産開始
  台湾2か所で10-12月期中としていた計画に沿う体制確立。

 **メタが中国発のAI企業Manus買収
  シンガポールに開発拠点、高度な「AIエージェント」を手掛ける
 「第二のDeepSeek」と注目。

 **NVIDIがイスラエルのAI企業買収検討
  AI21ラボを最大30億ドルで。協議は最終段階との報道。

 **テスラ2025年世界販売台数は前年比8.3%減見通し
  164万752台で2年連続減少に。

 <地政学モニター>

 **中国軍90機が中間線越境
  台湾を取り囲んで演習、計22隻の中国軍艦艇や公船も。

 **ロシアがベラルーシに核搭載可能ミサイル配備
  欧州全域への攻撃能力強化。

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  現代金融の遠近法    「あるべき論」と「現実の相場」
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 2025年の国内政治経済を振り返れば、まず石破首相退陣・高市首相就任
というビッグニュースがあった。株式市場は好感、債券市場は警戒、為替
市場は円売りという明確な反応が印象に残る。それは来年にも持ち越され
るだろうが、株価は米国とAI次第でもあり、日経平均が6万円を目指すのか
頭打ちになるのか、筆者にはどちらも有り得るという曖昧な相場観しかな
い。日銀の利上げペースも気になるところだが、これも円安次第というし
かなく、時期の予想は占いみたいなものだ。重要なのは到達点だが、これ
にも外部からの圧力変数が多過ぎる。

 「あるべき論」でいえば、財政は健全化路線を取り戻すべきで、政府は
民間投資への補助役に徹するべきで、対中関係の改善に早急に取り組むべ
きで、日銀は早々に1.5%まで利上げして円安・インフレに歯止めを掛ける
べきであろう。だがそのどれ一つも達成できない事が確実な世界で生きる
しかないという現実論をもとに考えれば、インフレ対応でリスク資産投資
と海外投資を増やして生活防衛を図ろうとするのは当然だろう。「貯蓄か
ら投資へ」という崇高で尊いスローガンは、インフレから身を守る為の防
衛策という偏狭な理屈で理解すべき表題に変わってしまった。情けない。

 とはいえ2026年も市場のボラティリティが高い年になりそうだ。AIブー
ムには浮沈が不可避と思われ、株価の大幅下落と急激な反発といった激し
い展開も予想される。FRBの金融政策はインフレ・失業・トランプという
三要素が入り乱れる複雑な様相を呈するだろう。そこに財政懸念が加わる
ことで、米長期金利が今年のような平穏な地合いを維持することも難しい
かもしれない。当然ながらそうした事情は為替市場に直接響く。「あるべ
き論」からは程遠い高市リスクを反映しながら、ドル円が162円を超える
可能性ありという予想だけは、当面堅持しておきたい。


 皆さま、今年もご愛読まことに有難うございました。来年は1月5日から
再開予定です。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 それではどうぞ、良いお年をお迎えください。

                        編集人

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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ  2025.11.28
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比608円03銭高
  ハイテク株高で続伸。1週間ぶり50,000円台回復、一服感も。

 **野口審議委員「利上げは慎重に」
  為替や資産価格の動向も注視。

**ブレークイーブンレートが上昇
  10年物BEIは1.673%と12年ぶりの高水準。高市リスクを反映、市場の
  インフレ期待が上昇。

 **トランプ大統領「中国を刺激しないように」
  高市首相に助言とWSJ報道。米中関係への影響に懸念、事態鎮静化の
  必要性に言及。官房長官は否定に躍起。

 **ウナギの取引規制案は否決
  ワシントン条約委が7割輸入の日本に配慮。

 **トヨタ10月世界生産台数が過去最高に
  北米でHVが好調、前年同月比3.8%増。世界販売は2.1%増。

 **マンダムがMBOのTOB価格引き上げ
  1株2520円に約3割上積み。村上氏の長女らとも応募契約。

 **MS&ADが国内損保人員1割削減へ
  傘下損保合併で採用抑制、4000人削減で海外事業に注力。

 **ガソリン全国平均小売価格は前週比1円安
  リッター168円80銭と3週連続で下落、2年半ぶりの安値に。石油元売
  り各社への補助金増額。

 **10月国内パソコン出荷台数は前年同月比30%増
  ウィンドウズ10のサポート終了で買い替え需要継続。

 **10月国内建設受注額は前年同月比5%減
  3か月ぶり減少。大型案件少なく民間は18%減。

 <海外モニター>

 **米国市場は休場
  サンクス・ギビング・デー。

 **中国10月工業利益は前年同月比5.5%減
  3か月ぶりに減少、内需低迷や輸出鈍化を背景に。1-10月は前年同期
  比1.9%増と1.3ポイント鈍化。

 **ECB10月議事要旨「利下げ急がず」
  一部当局者から利下げサイクル終了との見方も。

 **中国スポーツ用品大手が独プーマ買収検討
  「アンタ」が筆頭株主ピノー家保有約30%の株式購入目指す。

 **中国不動産大手が社債元本返済延期か
  万科企業が12月償還社債の元本返済に苦慮、銀行2行が融資要請を拒
  否、社債利回り急騰。

 **伊レオナルドが対空防衛システム開発構想発表
  陸海空それぞれの領域の防衛装備品を相互接続、多層的防衛体制へ。
  
 **7-9月世界IPO総額は前年同期比2.1倍
  LSEG集計で501億ドルと急増。米国市場でAIや宇宙分野が増加、中国
  やインドでの大型上場も寄与。

 <地政学モニター>

 **プーチン大統領は米ウ和平案拒否へ
  ウクライナ指導部との署名は無意味と発言、武力でドンバス制圧の
  脅しも。

 **フランスが志願兵制を創設へ
  2035年までに5万人目標、ロシアの脅威に対応。

 **トランプ大統領「南アはG20加盟国として不相応」
  来年のG20から排除の考え示す。サミット強行採択に不満。

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  現代金融の遠近法    日米経済政策の評価
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 香港の大埔地区での高層マンション火災は他人事とも思えない惨事である。
1980年代の話ではあるが、香港勤務となって香港島の高層マンション群一角の
20階に住んでいたことがあった。同僚から、消防車の水は10階までしか届かな
い、という忠告を受けていたことを思い出す。竹を組む独特の建築・修繕方法
にも驚いたものだ。当時は笑い話で済んだが、こうした事故は何処でも起こり
得る。安全基準では香港と比較にならない日本のタワマンには無縁、という人
も居るようだが、それはトラス・ショックは高市政権には無関係、と断定する
のと似たようなものだろう。

 年中行事となった補正予算も大型化し、インフレ時代の火に油を注ぐような
財政出動で、当初予算の意味も何だか良く解らなくなってきた。先日、我がド
田舎高校の東京同窓会が150名規模で開かれ、会長として仕切った際に多くの
先輩・同期・後輩と話す機会があったが、ほぼ全員が「反高市」であった。ま
あ石破氏の地元圏であることも影響しているが、こうした外交・経済両面にお
ける批判の凄まじさと、メディアが報じる同政権支持率の高さとのギャップが
未だに理解できないでいる。単に「若者が解っていない」だけでは説明が付か
ない。1940年代もそうだったのだろうか。

 市場もまた明確なメッセージを出せないでいる。当初筆者もトリプル安加速
を懸念していたが、クロス円に比べてドル円での動きは鈍く、国債利回り上昇
は超長期債に限られており、株価は米国株につられて反発地合いにある。ひょ
っとして市場も「国債発行増に拠る成長戦略」を買っているのだろうか、と思
いたくなるような展開だ。単に危うい政策への反応速度が遅いだけなのか、或
いは本当にプラス効果が期待出来るのか、という診断は、トランプ大統領の政
策評価とも共通するものである。社会を分断させたという意味でも共通してい
る日米首脳の経済政策診断の答えが出るのは、いずれも来年あたりなのかもし
れない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.10.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比17円96銭高
  日銀利上げ見送りや米中緊張緩和観測で2日連続の最高値更新。ド
  ル円は153円台後半へ上昇。
 
 **日銀は政策金利据え置き
  0.50%で現状維持。前回同様に2委員が反対。インフレ経済への後
  手鮮明に。

 **植田総裁「もう少しデータ見たい」
  毎回同じ発言の繰り返し。高市政権下での慎重姿勢と見方も。

 **日銀が2025年度成長見通しを0.7%に引き上げ
  展望リポート公表。7月時点から0.1ポイント上方修正。3年間の消
  費者物価コア指数上昇率は0.7%、1.8%、2.0%と据え置き。

 **2024年度法人申告所得額が前年度比4.1%増)
  国税庁発表、102兆3381億円と初の100兆円越え、申告税額は7.6%増
  の18兆7139億円とバブル期越え。

 **大和ハウスが住友電設買収
  約3000億円でTOB実施、住友電工は全株売却へ。

 **川崎重工がNY地下鉄から車両15億ドル受注
  米国内で新型車両製造、2028-30年に納入へ。

 **第一三共が次世代薬開発へ国内に最新研究施設新設
  投資額は約900億円で2027年12月完成予定。高市政権のバイオ創薬国
  内振興に対応。

 **日立がAIで送配電設備保守メンテナンス
  2030年までに10億ドル超投資。グローバルで5000人超を育成へ。

 **住友電工が住友理工を完全子会社化へ
  自動車用防振ゴム・ホース製造。TOBなどで全株取得。

 **京セラが日本航空電子工業と資本業務提携
  NEが保有株を取得、約600億円規模に。設計ノウハウを生かして共
  同開発へ。

 **栗田工業が納期30%縮小の水処理施設開発
  先端半導体など電子産業向け。技術開発・販売の新会社も立ち上げ。

 **日産の通期営業損益は2750億円赤字見通し
  5年ぶりの赤字予想。関税と半導体供給懸念、売上も下方修正。
  
 **アイリスオーヤマが清掃ロボット開発
  法人向け「JILBY」を来年発売、労働力不足解消目指す。


 <海外モニター>

 **米S&P500は前日比61.87ポイント安
  AI過剰投資に警戒感。長期金利は4.10%へ上昇、2年・10年利回り格差は
  49BPへ拡大。金は続伸。

 **トランプ大統領「対中麻薬関税10%削減」
  米中首脳会議後に表明、中国はレアアース規制1年延期、大豆も購入再開
  へ。合意というよりも休戦延長。

 **EBが3会合連続で金利据え置き
  予想通り政策金利を2.0%で現状維持。利下げ局面終了の気配。

 **ユーロ圏7-9月期実質GDPは前期比0.2%増
  年率換算0.9%増と前期を上回る。ドイツ、イタリアはゼロ成長。フランス
  が0.5%増、スペインが0.6%増と牽引。

 **独10月消費者物価指数は前年同月比2.3%上昇
  前月から0.1ポイント減速。インフレは鈍化傾向。

 **ECBが2029年にもデジタルユーロ発行へ
  主要中銀で初。EU)の法整備を前提に2027年から試験運用開始。

 **メキシコ7-9月期実質GDは前四半期比0.3%減
  3四半期ぶりマイナス。関税の影響で製造業など第2次産業が1.5%減。

 **オープンAIがIPO準備へ
  企業価値評価額を1兆ドルと試算。2026年にも申請の可能性。

 **メタ株が一時14%下落
  設備投資額上場修正で過剰投資懸念。300億ドルの社債発行で債務増への
  警戒感も。

 **アマゾンとアップルの7-9月期は増収増益
  予想を上回る業績。アマゾンはクラウド、アップルはiPhone17がそれぞ
  れ好調。

 **ブラックロック融資先に売掛金不正疑惑
  疑惑の米通信企業2社は既に破産、組成のパリバも損失計上か。

 <地政学モニター>

 **オランダ総選挙で極右がトップ陥落へ
  反移民で自由党躍進するも政治混乱招く。中道左派の民主党が最
  多議席を獲得。

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  現代金融の遠近法     ECBと日銀の「据え置き」違い
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 FRB、日銀、ECBと今週の中銀ウィークは「予想通り」となり、米国は利下
げ、日本とユーロ圏は金利据え置きとなった。ECBの判断はインフレ再燃を
懸念する妥当な判断であったと思われるが、日本の現状維持は想定されたと
はいえ、インフレ進行中の国の政策判断としては落第点もいいところだろう。
植田総裁の説明は、昭和流にいえばまるで「壊れたレコード」で、説得力の
ない利上げ先送りに円は売り込まれ、ドル円は154円台、ユーロ円は178円台
まで戻っている。新政権への政治的配慮は見え見えだ。

 日銀は12月には利上げするとの見方が依然として強いものの、それまでに
「新たなデータ」と「永田町のムード」そして「米国株市況」という三変数
に異変が生じれば、来年へのズレ込みの可能性も否定できない。日本経済の
基調が急変することは無さそうだが、継ぎ接ぎ連立政権の操縦には不安要素
がお菊、米国株もAI祭りの終焉g近付いてきたような雰囲気もあり、年末に
向けて大幅な調整が入るリスクは上昇中と見ている。オラクルのCDSプレミア
ム急上昇に続く昨日のメタの急落は過剰投資警戒シグナルの第一報と思われ、
マイクロソフトの下落も設備投資増額への懸念が表面化した感もある。

 米国経済には、AIバブル懸念のほかにもプライべート・クレジットにおけ
る与信管理の甘さという欠陥がある。ゴキブリはぞろぞろと見つかり始めた。
昨日も米通信企業の不正で融資先と思しきパリバやブラックロックが損失に
直面していると報じられている。在庫や売掛金を二重担保にする手法が横行
しているのは確実であり、これが局部的な不正に止まれば良いが、どの程度
広まっているのかを把握することは現時点では難しい。ファンドなどノンバ
ンクと銀行とは強固に接着しており、好調な経済基調に水を差す可能性も無
いとはいえなくなってきた。時間が経過するほど米国の経済・市場の不透明
さは増すだろう。日銀も、待てば海路の日よりあり、という訳にはいかない
かもしれない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.09.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比311円24円安
  約300円は配当落ち。実質的には横ばい。

 **9月月例経済報告「消費と投資の判断引き上げ」
  個人消費は1年1か月ぶり、設備投資は1年6か月ぶり。基調判断は
  据え置き。

 **金価格がグラム2万円突破
  米国不信・ドル不安に上昇持続。

 **野口委員「政策金利調整の必要性」
  状況の見極めが必要な局面との認識も。ハト派委員が姿勢転換、
  ドル円148円台に。

 **日産が「横浜F・マリノス」売却検討
  サッカークラブ運営撤退、約75%の保有株をIT大手などに打診。

 **トヨタ8月世界販売台数は前年同月比2.2%増
  米国では7月から値上げするもHV需要は堅調、中国でもEV好調。

 **三菱ケミカルが希望退職募集
  人数定めず構造改革、費用は約300億円計上へ。

 **サントリーが「金麦」をビールに格上げへ
  来秋の酒税低下を商機に、ブランド名変えず一新。

 **ソニーFGがスピンオフ上場
  日本初の「パーシャルスピンオフ」で初値205円。

 **千葉銀行と千葉興銀が27年経営統合を正式発表
  共同株式移転による持ち株方式で会社設立、2行が傘下に。連結
  総資産は25兆円規模、全国第2位に。

 **8月国内建設受注額は前年同月比39%増
  2か月ぶりプラス、都心部オフィスビル開発が牽引。

 <海外モニター>

 **米S&P500は前週末比17.51ポイント高
  政府機関閉鎖懸念の中、AI関連株主導で反発。長期金利は4.14%
  へ低下、2年・10年利回り格差は52BPへ縮小。

 **金価格が3800ドル突破
  米政府閉鎖への懸念も買い材料、大幅高で最高値更新。

 **米8月中古住宅販売成約指数は前月比4%上昇
  74.7と予想を上回り5か月ぶり高水準。住宅ローン金利低下が追
  い風に。

 **トランプ大統領「映画・家具への新関税検討」
  米国外で製作された映画に100%、家具に高関税の意向。

 **米SEC委員長「半年ごとの企業決算を早期実現へ」
  アトキンス委員長がFT紙に寄稿、トランプ提案に前向き。

 **中国共産党が10月20-23日に4中総会
  2030年までの5か年計画を審議。

 **英中銀ラムスデン副総裁「追加利下げ可能」
  雇用市場軟化、賃金上昇率は正常化との認識示す。
 
 **ルフトハンザが4000人削減
  管理部門対象、全従業員の4%相当。業務自動化に対応。

 **米ゲーム大手EAが株式非公開化
  シルバーレイクやサウジSWFのPIFなどがLBO実施。買収額は約550億
  ドルで過去最大のLBO案件に。

 <地政学モニター>

 **ネタニヤフ首相とトランプ大統領が会談
  停戦協議、米提案のガザ統治20項目でほぼ合意、ハマスに受諾迫る。

 **イスラエル入植地で150社超が活動
  国連報告書。ヨルダン川西岸入植地で建設、不動産、鉱業など
  中心に違法な事業活動拡大。

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  現代金融の遠近法    日本の新首相と財政規律
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 石破首相退陣を受けた自民党総裁選がいよいよ週末に迫り、連日のように
5名の候補者の言動が報道されている。小泉氏なのか、林氏なのか、高市氏
なのか、状況は流動的なようだが、逆に言えばそれだけ「石破おろし」の必
然性が無かったことを証明しているようなものだ。周囲の誰に聞いても「自
民党は終わった」という声しか返ってこないのも当然だろう。かくして野党
の圧力に圧されて財政規律の緩和は進行し、赤字拡大・債務拡大への道を辿
って行くのも時間の問題だろう。利上げへの抵抗感も強まることだろう。

 あれは3年前、英国で保守党の混乱を収束させるべく登場したトラス首相は
クワーテング財務相と組んで「財源無き大型減税」をぶち上げた。「ミニ・
バジェット」と言われたその財政拡張政策でポンドは急落、国債利回りも高
騰するなど大混乱に陥って同財務相は史上最短の38日で解任され、同首相も
在任期間49日という不名誉な首相最短記録を打ち立ててしまった。口さがな
いメディアが「スーパーで売ってるレタスの賞味期限ほど短い」と揶揄した
のは記憶に新しい。それは英国政治上でのトラウマにもなって、その後のス
ナク政権、そして今日のスターマー労働党政権の財政運営にも影響を及ぼし
ている。

 日本で同じような状況が即座に発生するとは思えないが、財政という問題
は少しでもボタンを掛け違えるととんでもない惨事を引き起こす。ユーロ危
機を招いたギリシア財政を覚えている人も少なくないだろう。日本では国内
貯蓄で公的債務が賄われているから、日本の利払い費シェアはそんなに高く
ないから、といった安心論は徐々に足許から崩れ始めているのが現状だ。外
国人の国債保有比率は12%を超えたと見られ、利払い費も利上げに伴って増え
る。日本の政治を見ていると、真剣に財政事情を懸念している人は数えるほ
どしか居ないように思われる。新首相の下での市場波乱リスクは、高まるこ
とはあっても低下することは無いだろう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.08.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比308円52銭高
  売り一巡後は押し目買いが優勢。バークシャーの商事株買い増しで
  商社株上昇、全体を牽引。

 **赤沢再生相が訪米中止
  事前協議が整わず、断念。

 **日鉄が米国で電炉方式製鉄所建設へ
  USスチールが40億ドル投資。日鉄の技術支援で競争力取り戻す。

 **トヨタ7月の世界販売台数は前年同月比5%増
  899,499台と同月として過去最高更新。値上げした米国で需要堅調。  

 **日本企業連合12社が米核融合スタートアップに出資
  物産や商事などがコモンウェルス・フュージョン・システムズ
  に総額数十億円出資。

 **大和証券とあおぞら銀行が企業再生ファンド
  200億円規模。2024年の資本提携から初の共同事業に。

 **住友ゴムが米AI新興バイアダクトを買収
  車両故障予知に強み、約150億円で傘下に。クルマの故障予知サービス
  に進出。
 
 **セブン&アイが海外に2兆円規模投資へ
  2025-30年度の計画で過去6年間の2倍に。欧州・南米への進出も。

 **KKRが投資先保有オフィスビルをリートに売却
  計14物件をKJRマネジメント運用の日本都市ファンド投資法人に約686
  億円で。

 **川崎重工が燃費性能検査データ改ざんの疑い
  潜水艦エンジンの一部で検査不正の可能性、と防衛省に報告。

 **「東京おもちゃショー」開幕
  東京ビッグサイトに国内外211社が出展。AI対話型ロボットや親子兼用
  キャラクター玩具など展開。

 **1-6月海外勢の不動産購入額は前年同期比2倍
  CBRE調査で1兆円超と過去最高に。物価高に伴う賃料上昇期待。

 **9月電気・ガス料金が全社で値上がり 
  府補助金の減額影響。

 **7月国内建設受注額は前年同月比30%減
5か月ぶり前年割れ。製造業の大型案件が減少。


 <海外モニター>

 **米S&P500は前日比20.46ポイント高
  良好な経済指標を好感。長期金利は4.21%へ低下、2年・10年利回り格差
  は57BPへ縮小。

 **米7月中古住宅販売成約指数は前月比0.4%低下
  予想を下回り2か月連続低下。買い渋り継続。

 **米新規失業保険申請件数は前週比5000件減
  229,00件と予想を下回る。継続受給者は195.4万人に減少。企業は大規模
  な人員削減に慎重姿勢。

 **米4-6月期GDP改定値は3.3%増に上方修正
  0.3ポイント上振れ。設備投資が5.7%増と大幅改善。個人消費は1.6%増
  と0.2ポイント上方修正。

 **FRBクック理事がトランプ大統領提訴
  解任通告は違法、中銀独立性への攻撃と主張。ワシントン連邦地裁は
  29日から緊急審理開始。

 **EUが米工業製品関税撤廃手続き開始
  農産品の優遇措置も。自動車関税引き下げ要求、約束違反なら停止。

 **ECB議事要旨「インフレ見通しで見解相違」
  インフレ下振れ懸念の委員、サービス価格高水準と財政拡張懸念の委員。

 **メキシコが対中関税引き上げ検討
  米政権との関税交渉の糸口模索。2026年度歳出予算案に盛り込む方向で
  調整との報道。

 **欧州自動車大手5社1-6月期は総崩れ
  全社ともに最終損益前年同期比減益或いは赤字転落。トランプ関税が
  打撃、厳しい経営環境に。

 <地政学モニター>

 **ロシアがキエフ大規模攻撃
  ドローン・ミサイル攻撃で18人死亡、EU代表部建物に被害も。

 **英仏独がイランへの国連制裁復活手続き開始
  「核合意」でイランに重大な違反と国連安全保障理事会に通知。

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  現代金融の遠近法      日米のインフレ懸念
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 米国の4-6月期GDOP改定値は設備投資の大幅上振れで速報値から上方修正さ
れた。個人消費も僅かながら上振れており、バックミラーに移った数字である
とはいえ、米国経済の腰の強さを印象付けている。懸念されている雇用に関し
ても、失業保険申請件数をみるとまだ失業増の気配は確認されておらず、むし
ろ企業は労働者確保の姿勢を強めていると見られる。移民減で労働供給量が減
っているので、解雇した後の採用難を警戒しての動きであろう。それはコロナ
禍の際に得た教訓でもあろう。FRBの雇用懸念は時期尚早かもしれない。

 労働市場の構造を変えつつある外国人生まれ労働者の急減は、消費減でディ
ス・インフレを引き起こすのでこれまた利下げ要因だという主張が大勢ではあ
るが、移民労働者の多くは農業部門で働いてきたことを考えれば、農業は人出
不足となって賃金上昇、コスト増という物価高要因になることも想定される。
昨今の米国物価指数においては食品価格の上昇が目立っているが、それは既に
人出不足に拠るインフレ現象が生じ始めたのかもしれない。断定的には言えな
いが、移民政策は雇用や消費の下振れだけでなく、物価の上振れをもたらしつ
つあるという想定も必要になりそうだ。

 さて日本の食品もコメ騒動に牽引されながら価格上昇傾向が止まらなくなっ
ている。日本の物価上昇の初動は円安がもたらしたものであったが、最近では
気候変動や制度疲労などが新たな要因として浮上してきた。賃金上昇は続いて
いるが物価には追い付かず、庶民の不況感は改善していない。視点を変えてい
えば日本は既にスタグフレーションに陥っているとも言えるだろう。GDPや企業
業績はそれなりの数字を維持しているが、生活実感がそれに伴わず、消費者は
物価上昇と不況感に苛まれている。そのアンバランスは急場しのぎの財政支出
ではなく、AIに拠る生産性向上と適切な金融政策で中期的に解消するしかある
まい。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.07.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比19円85銭安
  FOMCや日銀政策委員会など前に様子見ムード、4日続落。

 **与野党が旧暫定税率の年内廃止合意
  ガソリン減税の代替財源で協議へ。

 **トヨタ1-6月世界販売台数は前年同期比5.5%増
  515万9282台と4年ぶりに過去最高。北米HVや中国EVなど好調。
  ホンダは同7.1%増、マツダは同3.9%増、日産は同0.2%減。

 **日産4-6月期連結最終損益は1157億円赤字
  4四半期連続赤字。工場閉鎖や関税で赤字拡大。

 **三井物産と商船三井が英国整備港買収
  数百億円で共同買収。浮体式洋上風力整備ノウハウ取得、供
  給網強化へ。

 **ANA・JAL4-6月期売上高はともに過去最高
  インバウンド需要堅調で国際線が牽引。国内線はコスト増で
  収益環境が急速に悪化。

 **川崎重工が特殊ボイラーを台湾で初受注
  廃棄物を燃料とするサーマルリサイクル発電用。

 **キヤノンが半導体露光装置の新製造棟開所
  同装置新工場は21年ぶり。新たな用途で従来型装置に再脚光。

 **東電が福島原発デブリ除去へ9000億円
  3月期に一部損失計上、収益圧迫。

 **AI開発のオルツが民事再生法適用申請
  売上高過剰計上、負債額は約24億円。経営実態ほぼゼロで上場
  廃止へ。

 <海外モニター>

 **米S&P500は前日比7.96ポイント安
  利下げ期待やや後退で続落。長期金利は4.37%へ上昇、2年・10年
  利回り格差は44BPへ縮小。

 **FRBは政策金利据え置き
  ウォラー理事とボウマン副議長が反対票。理事2名の反対は32年ぶり。
  景気判断下方修正、パウエル議長は「9月は未定」と言質与えず。

 **米4-6月期実質GDP速報値は年率換算前期比3.0%増
  前期からプラス成長に戻り、予想を上回る成長に。輸入30.3%減が
  主因、消費も1.4%増と堅調。

 **米7月ADP民間雇用者数は前月比104,00人増
  予想を上回る。医療・教育を除くすべての業界で増加。

 **米6月中古住宅販売成約指数は前月比0.8%低下
  上昇予想に反して低下。住宅市況不調。

 **米財務省が中長期債発行規模据え置き示唆
  2026年まで短期債に依存する方針、買い戻しは強化。

 **トランプ大統領「インドに25%関税」
  8月1日の新税率発動延期なしと表明。ロシアからの原油輸入に不満。
  ブラジルには50%関税の大統領令、発動は1週間猶予。

 **トランプ大統領がデミニミス停止の大統領令に署名
  8月29日以降、800ドル以下のすべての輸入品に関税適用。

 **中国人民銀行調査「消費者が悲観的見通し」
  4-6月期は所得・雇用・物価へ悲観、消費意欲はコロナ禍以来の
  最弱水準に。

 **ユーロ圏4-6月期実質GDP速報値は前期比0.1%増
  伸びは前期から0.5ポイント縮小。ドイツが0.1%減。フランスは0.3%増、
  スペインは0.7%増とまちまち。

 **カナダ中銀は金利据え置き
  3会合連続で2.75%に現状維持。関税交渉不透明、3つの経済見通
  し提示。

 **豪4-6月消費者物価指数トリム平均は前期比0.6%上昇
  前期から0.1ポイント鈍化、前年同期比では2.7%上昇と0.2ポイ
  ントの減速。8月利下げ期待浮上。

 **メキシコ4-6月実質GDP速報値は前四半期比0.7%増
  2四半期連続プラス、駆け込みで輸出急増、消費も回復。

 **メルセデスが米国内でのEV販売中止
  米政権の控除廃止で米国生産車は全車輸出へ。

 **マイクロソフト4-6月期は10四半期連続増収増益
  売上高は前年同期比18%増、純利益は同24%増。クラウド好調。

 **メタ4-6月期は9四半期連続増収増益
  売上高は前年同期比22%増、純利益は同36%増。ネット広告好調。

 <地政学モニター>

 **ロシア「米制裁の効果は疑問」
  一定の免疫が出来ていると大統領府が表明。

 **中国共産党が10月に4中全会開催へ
  5か年計画議論、足許では雇用に危機感。

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  現代金融の遠近法      FRBの金利据え置き
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 FRBは予想通り政策金利を据え置き、理事二人の反対もまた予想通りであった。
景気判断自体は下向きで、パウエル議長も雇用の鈍化の兆しがあると認め、今後
重要なのは失業率だと述べているが、関税に拠る不透明感は払拭出来ないとの認
識は変わっておらず「9月も未定だ」とややタカ派的な姿勢を見せている。トラン
プ大統領の「圧力」が逆効果になっている感も無きにしも非ず、である。議長は
関税がもたらす物価への影響は短期的との見方があると説明しながらも、飽くま
でも様子見に徹する、という方針であり、ドルは全面高となってユーロは続落、
ドル円もまた150円に近付いてきた。

 パウエル議長が依怙地になっているのも解らぬではない。株価指数が最高値を
更新し、ジャンク債やレバレッジド・ローンの市場にもユーフォリアが伝搬して
おり、金融環境はまさに「超緩和」の状態にあるからだ。低格付け企業も好条件
で新規調達やリファイナンスが出来るのだから、政策金利が高過ぎるといった不
満は一切出てこないのである。長期金利上昇を防ごうと、財務省も短期債での調
達に依存する姑息な手法に傾斜しており「金融環境緩和」を手助けしているのが
実態である。ここで利下げすれば、まさにバブル助長となりかねない。反対票を
投じた理事二人の視座から、この景色はすっかり抜け落ちているようだ。

 とはいえ、秋以降は住宅に加えて雇用も悪化することが予想されるので、年内
に利下げに向かう可能性はあるだろう。次期FRB議長の人事観測もいよいよ強まっ
て、利下げ機運がより鮮明になるかもしれない。そうした中で、金融市場に漂う
フロスがバブルに転じていくリスクには留意しておこう。そして米国だけでなく
昨日4-6月期のGDPが発表されたユーロ圏の景気動向や、本日決定会合が開催され
る日銀、米中間の怪しげな関税期限延長、新興国への関税の影響度、米露間の地
政学的緊張など、頭の中がオーバーフローしそうな材料が満載である。米大手ハ
イテク決算も気になるところだ。夏バテの消化不良にならぬよう、時間を掛けて
慎重に情勢を見極めたいものである。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.06.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比566円21銭高
  4日続伸で40,000円台回復、年初来高値を更新。

 **米通商交渉は進展せず
  赤沢再生相は帰国。トランプ大統領は「不公平」との認識反復、日本車
  関税削減や期限延長に否定的。

 **中国が日本産水産物の輸入再開
  29日に即日実施、福島や東京など10都県は除外。

 **金融庁がデータセンター設備の一部をREIT運用対象に
  REIT投資の選択肢を拡大。企業の資本効率改善へ。

 **トヨタ5月世界販売が過去最高に
  前年同月比7%増の89万台。HVが牽引、海外販売は7%増。

 **パイオニアが台湾液晶パネル大手の傘下に
  イノラックスの子会社による買収を受け容れ。買収額は1636億円。

 **ゼンショーが海外3000店出店へ
  国内約3倍の店舗数に。

 **三菱UFJ銀行子会社が電力小売り参入
  メガバンク系で初。地銀では山陰合銀が先行。

 **H2A最終号機打ち上げ成功
  50号機で有終の美、H3にバトンタッチ。

 **6月都区部消費者物価コア指数は前年同月比3.1%上昇
  4か月ぶりに伸びが縮小、水道料金の基本料金無償化が押し下げ。

 **3月末時点の家計金融資産残高は前年同期比0.3%増
  株安や円高で2195兆円と伸び悩み。株式等は同3.9%減の268兆円、投信は
  同8.8%増の131兆円。

 **5月有効求人倍率は前月比0.02ポイント低下
  1.24倍と3か月ぶり低下。インフレ対策で新たな収入源要求。完全失業率
  は2.5%で横ばい。

 <海外モニター>

 **米S&Pは前日比32.05ポイント高
  関税・中東懸念の後退で最高値更新。長期金利は4.28%へ上昇、2年・10
  年利回り格差は53BPで横ばい。

 **米5月PCEコア物価指数は前年同月比2.7%上昇
  予想を上回り0.1ポイント加速、サービス価格が3.4%上昇。前月比の伸び
  は0.2%。総合指数の上昇率は前月比0.1%、前年同月比2.3%。

 **米5月個人消費支出は前月比0.1%減
  増加予想を下回り消費不振が浮き彫りに。個人所得も同0.4%減と一転し
  減少に。

 **大手米銀がFRBのストレステスト合格
  対象の22行すべてが厳しい環境でも強固な資本水準を維持。

 **トランプ大統領「カナダとの通商交渉は即時終了」
  デジタル税に反発、1週間以内に新たな関税公表と表明。

 **米NY市長選民主党予備選で左派若手候補が勝利
  イスラム教徒にして過激な社会主義者のマムダニ氏。草の根運動が奏功。

 **中国5月工業部門企業利益は前年同月比9.1%減
  前月までの2か月連続増加から一転大幅マイナスに。1-5月期でも前年同
  期比1.1%減とマイナスに。

 **EUがCPTPPとの連携強化へ
  フォンデアライエン欧州委員長が表明、自由貿易体制維持へアジアとの
  結びつき重視。

 **フランスとスペインのインフレ率は小幅加速
  フランス6月消費者物価指数はサービス価格加速で前年同月比0.8%上昇。
  スペインは同2.2%上昇。

 **メタがデータセンター建設へ290億ドル調達
  FT報道。AI戦略巻き返しへ設備投資や企業買収協議を急加速。

 **OPEN AIがグーグル半導体を使用
 エヌビディア依存から脱却、同社クラウドサービスも利用へ。 

 <地政学モニター>

 **トランプ大統領がイラン制裁緩和検討中止
  ハメネイ師の勝利宣言に反発。ウラン濃縮能力が残っていれば再び空爆
  する考えも。

 **イランがIAEA核施設視察拒否の姿勢
  IAEAは数か月で濃縮ウラン生産可能との認識。

 **ウクライナが対人地雷禁止条約離脱
  戦争の現実が要求、ロシアと対等に。

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  現代金融の遠近法      スタグフレーションと長期金利
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 中東不安が薄れ、AI関連需要への期待も蘇って、米国株が上昇気流に乗って
いる。S&P500とナスダックは揃って過去最高値を更新、利下げ観測や関税先送
りといった材料も加わって、慎重論は吹き飛んでしまった。日本株にもその流
れが押し寄せて日経平均は真空地帯を駆け上がるように4万円台を回復し、年末
に向けて一段の上昇を予想する声が強まってきた。株価上昇は大歓迎であるが、
世界各国の実体経済や地政学に不安がいくつも残る中での強気相場には常に留
意しておく必要もあろう。

 相場牽引役の米国では5月のPCE物価指数が発表されたが、筆者が注目したのは
サービス価格の高止まりである。個人消費支出が1月以来の前月比マイナスと予
想に反して減少したのは、自動車の駆け込み購入減少に加えて、旅行や外食、通
信などサービス部門の裁量的支出が減少したことが響いているが、その割に価格
が下がっていないことは、米国内のスタグフレーション的傾向が強まっているこ
とを示唆しているように思われる。米雇用市場に関しても、失業保険継続受給者
数の足許の増加は明らかに環境の変調を示しており、物価高止まりと景気悪化の
並走という状況が定着してきたことが窺われる。

 関税交渉でもトランプ政権の思い通りには動いていないことが明らかで、中国
には持久戦に持ち込まれ、日本とは交渉が行き詰まり、欧州に関しては対話の目
途が立たぬ状況だ。カナダとは喧嘩別れしそうな気配である。関税効果が表れぬ
うちに利下げが始まり、その後に相互関税発動で物価上昇という悲惨な状況にな
りはしないか、と懸念している人も少なくないだろう。減税法案自体は四苦八苦
しながら上院での可決を目指し、独立記念日までに下院で修正案を可決する姿勢
を維持しているが、これも承認されれば10年間で3兆ドル超の大幅財政赤字拡大が
確定である。さて後半戦の米長期金利はどう動くだろうか。株も為替もその動向
次第であろう。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.05.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比710円58銭高
  エヌビディア好決算や米関税懸念後退で大幅反発、ドル円は一時146円
  台に上伸するも海外では144円台に逆戻り

 **備蓄米は販売直後に売り切れ
  楽天など即座にネット完売。コンビニ3社は「落選」。

 **中国が日本産水産物輸入再開へ
  両政府が手続き開始で合意。

 **NTTがSBIに1100億円出資へ
  出資比率は1割弱の見通し。個人向け金融事業中心に連携強化、公的資
  金返済にも目途。

 **ルネサスがEV用次世代パワー半導体生産断念
  EV販売鈍化で市況悪化。中国勢は低価格で攻勢、採算困難と判断。

 **日産が米国工場で希望退職募集
  ミシシッピ州工場や米法人事務部門が対象、2万人削減計画の一環。

 **トヨタ4月世界販売台数は前年同月比10.0%増
  米国で値上げ警戒の駆け込み需要。世界生産は同7.8%増。

 **国内乗用車メーカー8社の4月世界生産は前年同月比1%増
  3か月連続増。追加関税発動での影響は軽微。国内生産は4%増と4か月
  連続増。

 **いわき信用組合に業務改善命令
  東北財務局が旧経営陣の不正融資長期隠蔽認定、

 **4月国内建設受注額は前年同月比47%増
  2兆269億円と2か月連続増。民間非製造業が好調、大阪IR関連工事も押
  し上げ。

 **5月消費者態度指数は前月比1.6ポイント高
  32.8と6か月ぶり改善。基調判断は弱含みで据え置き。

<海外モニター>

 **米S&P500は前日比23.62ポイント高
  半導体や利下げ期待で堅調、上値は重い展開。長期金利は4.42%へ低下、
  2年・10年利回り格差は48BPへ縮小。

 **米1-3月期実質GDP改定値は前期比年率0.2%減
  速報値から0.1ポイント上方修正。個人消費は1.2%増と0.6ポイント下振
  れで約2年ぶりの低い伸びに。

 **米新規失業保険申請件数は前週比14,000件増
  240,000件と予想を上回り2021年11月以来の高水準に。失業増のサインか。

 **米4月中古住宅販売成約指数は前月比6.3%低下
  予想を大幅に下回る。住宅ローン金利が市況を左右、春の住宅販売シー
  ズンは期待外れ。

 **米国際貿易裁判所「関税は大統領権限逸脱」
  トランプ関税差し止め命令。控訴裁は違法判断の一時的執行差し止め。
  米政権は最高裁への上告も視野に。

 **トランプ大統領とパウエル議長が面会
  第2次政権で初の直接面談、利下げ要求に対し議長は金融政策運営で政
  治的配慮をしないと伝達。

 **米政府が中国留学生ビザを「積極的取り消し」
  発給基準も見直し。対中強硬派が政権内で巻き返しへ。

 **マスク氏が米特別政府職員離任へ
  政権離れへ手続き開始。

 **エヌビディアが上海に研究施設開設へ
  FT報道、米議会に安全保障上の重大な懸念を引き起こすとの反発も。

 **テスラがテキサスで自動運転タクシー開始か
  6月2日にオースティンで開始との報道。

 **2025年スマホ世界出荷台数予想は下振れ
  米調査会社IDCが2024年比で2.3%増から0.6%増へと下方修正。トランプ関
  税で景気停滞、消費者支出鈍化との見通し。

<地政学モニター>

 **プーチン大統領と安倍昭恵氏が面会
  露報道官発表、関係改善のサインとの観測浮上。

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  現代金融の遠近法    関税、そしてターム・プレミアム     
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 米国の貿易裁判所が「トランプ関税は違法」との判断を示したことで、市場で
は一時株やドルの買戻しが進んだ。訴訟はニューヨーク州など民主党主導の自治
体と、中小企業グループとが個別に行っていたもので、連邦地裁に相当する同裁
判所が申し立てを支持したことから、米政府は即座に控訴裁判所に控訴し、同裁
判所は違法判断を一時的に差し止めて、関税の当面の効力を認める判断を下して
いる。メディアには「トランプ政権に大打撃」といった論調も流れたが、即座に
関税交渉が停止される訳ではなく、最終判断は最高裁に委ねられる可能性もある。
また仮に違法判断が下されても、関税続行への道は残されている。

 今回の貿易裁判所の違法判断は、トランプ大統領が関税措置を正当化するため
に国際緊急経済権限法(IEEPA)を適用したことに対するもので、通商拡大法232
条や通商法301条など異なる権限に基づいて発動された鉄鋼・アルミ、自動車への
関税には影響が及ばない。従って、同政権にしてみればこうした他の法律に基づ
く関税を拡大すれば良いだけの話である。関税が停止される、というのは残念な
がらぬか喜びであろう。司法判断の行方には注目しておきたいが、それがトラン
プ関税の基本方針を崩すほどのものにはならないように思われる。関税と減税は
今後も市場の攪乱要因であり続けるだろう。

 足許の個人的な関心は、各国の超長期国債の利回り動向である。日本では20年
から40年までの超長期国債に買いが入らなくなっており、米国でも30年国債の入
札などへの海外勢の参加意欲が低下していると見られている。欧州でも利回り上
昇の傾向が強まってきた。世界的にターム・プレミアムが拡大していると言って
良いだろう。それは関税に拠る景気懸念や財政支出拡大に拠る財政悪化懸念、地
政学的不安、インフレ高止まり観測といった複合的なリスク感覚を反映している。
こうなると「どこかでまた金融事故が起こるかも」といった不気味さも滲んでく
る。株式市場は既にリプライシングを終えたと断言するほどの勇気は、まだない。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.04.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **東京市場は休場

 **イオンが全国でフランス・フェア開始
  イオン・イオンスタイル・マックスバリュなど約5000店舗で554品目を
  取り扱い。大型連休で来店増見込む。

 **QR決済からLINEペイが撤退
  乱立から大手集約への動き。

<海外モニター>

 **米S&P500は前日比32.08ポイント高
  好決算や関税緩和期待に続伸。長期金利は4.18%へ低下、2年・10年利回り
  格差は52BPへ縮小。

 **米3月求人件数は前月比288,000件減
  719万2000件と昨年9月以来の低水準。労働需要の減退示唆。

 **米4月CB消費者信頼感指数は前月比7.9ポイント減
  86.0と5か月連続悪化で約5年ぶり低水準。期待指数は同12.5ポイント低
  下の54.4と2011年10月以来の低水準。

 **米3月モノ貿易赤字は前月比9.6%増
  1620億ドルと駆け込み輸入急増で過去最高に。消費財輸入は27.5%増。
  1-3月期GDPはマイナス予想も。

 **全米2月住宅価格指数は前年同月比3.9%上昇
  S&Pコアロジック・ケースシラー指数。前月比では0.3%上昇、過去最高。
  在庫逼迫の中西部で価格高騰。

 **トランプ大統領が自動車・部品関税負担軽減
  米国内生産の完成車対象に輸入部品の関税を一部免除。

 **ベッセント財務長官「減税法案は7月4日までの成立目指す」
  議会の調整は難航、期限を設けて決着促す。

 **カナダ総選挙で与党・自由党が勝利
  カーニー首相続投、「反トランプ」の強硬姿勢に支持集まる。過半数確
  保は微妙な情勢。

 **UPSが2万人人員削減へ
  関税に拠る物流需要縮小・アマゾン宅配需要減少に備えコスト削減。

 **アマゾンが初の商用衛星打ち上げ成功
  高速ネット通信提供へ先行するスペースXを追い上げ。関税費用表示の計
  画は政権からの圧力で撤回。

 **メタが対話型の専用AIアプリを提供
  最新生成AIモデル「Llama4」を搭載、ChatGPTに対抗。

 **OPEN AIがCHAT GPTに買い物機能追加
  検索機能強化の一環、グーグルと競合も。

<地政学モニター>

 **プーチン大統領が米停戦説得を拒否
  ウクライナ4州完全支配は不可欠と主張。和平交渉進展せず。

 **日比首脳が情報保護協定の締結方針合意
  中国軍の動向監視で連携へ。

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  現代金融の遠近法       トランプ大統領への逆風
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 トランプ大統領が自動車・部品に関する関税措置を一部免除すると発表、なし
崩し的に狂気の関税方針が修正されつつある。合意を急ぐのは米国も同じであっ
て、日本やインドの名前を挙げて協議の進展をアピールしているが、中国はトラ
ンプ大統領の「習主席から電話」との発言を全面否定し、対話するならまず関税
撤廃を、との姿勢を崩していない。中国は対米輸出で打撃を被る企業への金融支
援や今後の金融緩和方針を発表、対米輸入に関しては主流の農産物やエネルギー
は代替先の確保が容易だとして「米国無しでもやっていける」と国民を鼓舞して
いる。?せ我慢の印象は拭えないが、対米強硬姿勢の看板は降ろさない。

 米中の我慢比べにも限界があり、いずれ各国と同様に大幅な譲歩も見られよう
が、トランプ政権時に自由貿易に戻ることは想定し難く、関税も含めた冷戦は続
くことになるだろう。そして本物の戦争の停戦期待も怪しくなってきた。トラン
プ大統領はプーチン大統領とウマが合うと思い込んでいたようだが、政治力では
プーチン大統領の方が一枚も二枚も上手であり、欧米の足並みの乱れを利用して
とことんロシアの有利な条件を引き出すまでは停戦には応じない雰囲気である。
またイランとの核交渉が躓けばイスラエルが暴発する恐れもある。停戦という同
大統領への唯一の期待も、怪しいムードに陥り始めている。

 米国内の経済にも低迷感が広がってきた。先行した心理指数などソフト・デー
タの悪化に、ハード・データが追随し始めている。中古住宅や資本財受注などの
鈍化に加えて、今後はデ・ミニミス撤廃に拠る中国製品価格急騰で消費や物流へ
の影響も出てくるだろう。雇用はまだ堅調といわれるが、悪化は時間の問題のよ
うにも思われる。1-3月期の米国はマイナス成長との見方が強まっており、FRBが
当面動けないのも明白で、同大統領への支持率は今後も下がり続けるだろう。カ
ナダ総選挙勝利で続投が決まったカーニー首相は対米強硬姿勢を貫くと見られる。
米政権への逆風は内外から吹き荒れる可能性も出てきた。株価や債券は安定しつ
つあるがそれも目先の話であって、市場が米国に対して一度抱いてしまった不信
感や失望感は、そう簡単には消えないだろう。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ   2025.03.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比679円64銭安
  関税懸念で一時900円超下落。配当落ちも下押し要因に。

 **金融庁が暗号通貨を金融商品に
  金融商品取引法改正で法的に位置づけ。インサイダー取引規制を
  新設。

 **三井住友海上とあいおい損保合併へ
  東京海上日動を抜き売上首位に。同グループでのシェア争い限界。
  三井住友は米損保大手WRバークレーに40億ドル出資。

 **日産とホンダがタイ工場一時停止
  ミャンマー大地震。生産再開、トヨタも稼働継続。

 **SBGが全米でAI装備工場集積の産業団地構想
  米政権と1兆ドル超の投資計画視野に。なぜ日本でなく米国に。

 **スズキ2月世界生産は前年同月比1%減
  4か月ぶりマイナス。インドは2月として過去最高、日本が9%減。

 **日産の今期販売計画達成は困難に
  2月世界販売は前年同月比7.8%減、中国では25%減。

 **スカイマークが5年ぶり国際線再参入
  神戸空港とアジア圏のチャーター便運航へ。インバウンド取り込み。

 **「すき家」が全店で4日間閉店へ
  1月みそ汁にネズミ、3月ゴキブリ。論外。

 **4月電気・ガス料金は全社で値上がり
  補助終了と再エネ賦課金増額で。

 **3月都区部消費者物価コア指数は前年同月比2.4%上昇
  2か月ぶりに伸び率が拡大。

 **2月国内建設受注額は前年同月比2%減
  3か月ぶりマイナス。官公庁の受注が13%減、民間受注額は4%増。

<海外モニター>

 **米S&P500は前日比112.37ポイント安
  関税不安で大幅下落。長期金利は4.26%へ低下、2年・10年利回り
  格差は34BPへ縮小。

 **米2月PCEコア物価指数は前年同月比2.8%上昇
  前月比は0.4%上昇とともに加速。予想を上回る伸び。総合指数の
  伸びは前年比2.5%、前月比0.3%。

 **米2月個人消費支出は前月比0.4%増
  前月の0.3%減から持ち直し。予想は下回る。

 **米3月ミシガン大調査確報値でインフレ期待大幅上昇
  消費者1年先予想インフレ率は5.0%と速報値から更に0.1ポイント上ブ
  レ、5年先も同0.2ポイント上ブレの4.1%に。

 **トランプ大統領が露産石油への二次的関税示唆
  ゼレンスキー大統領排除示唆のプーチン大統領にご立腹、停戦交渉
  停滞に苛立ち。自身は3期目を狙う発言も。

 **ベッセント財務長官「対露制裁解除を検討中」
  SWIFTネットワークに再接続も選択肢に。

 **中国国有大手4行が10兆円の資本増強
  政府が特別国債で調達し資本注入。不動産リスク対策。中国建設銀
  行、中国銀行、交通銀行、中国郵政貯蓄銀行が計画公表。

 **英2月小売売上高は前月比1.0%増
  減少予想に反して増加、ホームセンターが好調。

 **マスク氏のAI開発企業がXを買収
  xAIが450億ドルで全株取得。統合で高度なAIとSNSを一体経営。

 **中国カントリー・ガーデン2024年最終損益は約6800億円赤字
  信用不安で顧客離れが止まらず、売上高は前期比37%減。...

<地政学モニター>

 **中欧通商トップが貿易問題で会談
  欧州委員会セフコビッチ委員が王商務相と「公平な競争条件」など
  協議。対米意識を共有、経済で接近する欧中。

 **プーチン大統領がウクライナ暫定統治案提示
  選挙実施と重要協定署名の必要性を主張。

 **イスラエル軍がベイルート近郊空爆
  ヒズボラとの停戦後初のレバノン首都攻撃。

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  現代金融の遠近法             米国のスタグフレーション
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 米国ではトランプ関税の余波で景気失速感が高まってきたのと同時にイン
フレ高止まりも明白になって、経済は袋小路に陥ろうとしている。3月のPCEコ
ア物価指数は前年比、前月比ともに加速して、相互関税や自動車関税などの
発動前に、既に物価上昇の波が押し寄せてきたことを示している。コア指数が
年率3%台に乗せるのは時間の問題のように思われ、FOMCの物価見通しが依
然として甘い可能性を暗示している。SF連銀デリー総裁はそれでも年内2回利
下げが適切と述べているが、そうした見方は徐々に後退する可能性もあろう。

 ミシガン大の調査でも家計のインフレ予想は急上昇しているが、FRBのハト派
は家計の心理などあてにならない、と思っているフシがある。確かに市場のブレ
ーク・イーブン・レートは5年で2.6%、10年で2.3%近辺で落ち着いている。但し
どちらが正しいのか断定することは難しい。市場は景気失速を過大に重視して
名目金利を押し下げている可能性もある。いずれにせよ、物価目標における「ラ
スト・ワンマイル」において、昨年来ペースが息切れしてしまったことは明らかだ。
米国の足許のインフレ期待は上振れリスクを含んだ3%前後、と見るのが正しい
ように思われる。

 そのインフレ感に基づいて米国の潜在成長率を1.5%程度と見るならば、中立
金利は4.5%であって、現行の政策金利はほぼ中立的と見ることも出来よう。利
下げの余地などない、というのが筆者の変わらぬ金利観である。景気が悪くな
れば利下げするのが当然だというのは、スタグフレーションの惨事を知らない
世代の幻想であろう。スタグフレーションに金融政策は無力である。だからこそ
最悪の事態を避けるのが中銀の責務であった筈だが、昨年FRBは勇み足的に
利下げを加速してしまった。タカ派の筆者にはどうにも解せない判断であった
が、結局的にトランプ氏勝利とともに、米国経済は拙いシナリオへの道へ迷い
込もうとしているように見える。
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