デイリー・マネタリー・アフェアーズ 発売日・バックナンバー

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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.11.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比85円58銭高
  米国株の大幅高を好感して続伸するも、円高や貿易摩擦懸念で伸び悩み。

 **韓国最高裁が三菱重工業にも賠償命令
  元徴用工訴訟で同社の上告を棄却、2審判決が確定。無力の韓国政府。

 **マクロン大統領が日仏首脳会談要請
  ルノー・日産問題で安倍首相との会談を希望、優位性死守の狙い。

 **日産ケリー容疑者が金融庁の「お墨付き」主張
  金融庁に相談し「役員報酬未記載で問題ないとの回答を得た」と周囲に
  説明。またまた金融庁。

 **ルノー・日産・三菱自がトップ会談
  約1時間の電話会談で方向性確認。思惑はすれ違い。

 **武田薬品は100億ドル規模の資産売却検討
  シャイアー買収。臨時株主総会で有利子負債削減をアピール。
 
 **積水ハウスと米マリオットが「道の駅」隣接ホテル開業へ
  2020年秋からまず5府県で15施設を展開、年間1000室規模で拡大へ。地方
  への訪日客需要増を見込む。

 **アステラス製薬が米国で白血病治療薬の承認取得
  米食品医薬品局(FDA)が経口投与の治療薬「ゾスパタ」を薬事承認。
   
**NECが照明事業から撤退
  LED普及で競争激化、日本みらいキャピタルの新会社に事業譲渡。
 
 **ファミマがブランド統一完了
  「サークルKサンクス」は手仕舞い。業界3強体制がより鮮明に。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比27.59ドル安
  米中首脳会談への警戒感から反落。長期金利は3.03%へ低下、2年・10年
  格差は22BPに縮小。
  
 **米10月コアPCEデフレータは前年同月比1.8%上昇
  伸び率は鈍化。個人消費は前月比0.6%増、個人所得は同0.5%増。

 **米10月中古住宅販売成約指数は前月比2.6%低下
  1月以来の大幅なマイナスに。モーゲージ金利上昇響く。

 **米11月FOMC議事要旨で数人が慎重姿勢
  段階的利上げの適切性では全員一致。一部委員は「政策金利が中立水準
  付近」にあるとの認識表明。

 **トランプ大統領「米露首脳会談は中止」
  ウクライナ問題で判断。最終局面に来たロシア疑惑追及も影響。

 **ECBがイタリア問題の波及を懸念。
  金融安定レビューで他の債務国の借り入れコスト上昇リスクを指摘。米
  国景気サイクルや不動産バブルの兆候にも懸念。

 **独検察当局がドイツ銀行を家宅捜索
  2名の行員がマネロン関与疑惑。

 **IMFが一段の世界経済減速見通し
  貿易戦争で10月の下方修正時点からさらに景気が鈍化した可能性を指摘。
  
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  最近のボヤキ                  金利ガラパゴス
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 FOMC議事要旨は、まるで前日のパウエル議長講演原稿のベースであったかの
ような内容であった。数人が指摘した来年に向けての利上げペースの不透明性
は、経済指標から判断すれば当然の演繹であるが、政策金利と長期金利は別物
であることも頭の隅に置いておきたい。巷間、イールドカーブのフラット化乃
至逆転が景気後退入りを誘うとの見方が一般的になっているが、必ずしもそう
ならない可能性もある。天邪鬼の筆者は、長期金利が上昇圧力を受けるシナリ
オにもそれなりの実現確率を与えるつもりでいる。

 米国において、それほどインフレ期待が高まっていないのは事実だ。物価に
関しても10月のコアPCEデフレータは8か月ぶりの低水準となり、FRBの目標か
ら一時的とはいえ遠ざかっている。米長期金利は一瞬3%を割り込むなど、金
利に対する警戒感は薄れている。景気減速ムードや株価不安定モードの中で
FRBの「ハト派転換」といった報道が加わり、長期金利上昇を意識する声が一
段と掠れることも有り得よう。だが賃金上昇は恐らく継続するだろうし、来年
の関税引き上げの可能性は高く、財政赤字拡大ペースが徐々に加速することも
覚えておきたい。

 そして欧州にも、長期金利上昇要因は微かとはいえ残る。ECBはイタリア財
政不安が他国に飛び火する可能性があると警鐘を鳴らしており、ブレグジット
に関しても英中銀は無秩序な離脱がポンドの暴落を誘ってインフレを呼び込み
利上げを余儀なくされるシナリオを描いている。欧州諸国で長期金利上昇とい
う悪夢の再現は無いとは言えない状況にある。日本に安住していると、金利は
永遠に上がらぬような気になるが、海外は長期金利を動かすマグマに満ちてい
る。飽くまでリスク・シナリオの一つではあるが、金利ガラパゴスになっては
ならない、と自戒を込めて脳裏に焼き付けておこう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.10.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比307円49銭高
  21,000円接近で押し目買いが優勢、年金も買い出動で4日ぶりに反発。上
  海株上昇も追い風に。

**韓国最高裁が新日鉄住金に賠償命令
  元徴用工訴訟問題で1965年の日韓請求権協定を無視、他社にも波及の可能
  性あり、日韓は極度の相互不信段階に。

**金融庁が西武信金に立ち入り検査方針
  不動産投資向け融資で業者の書類改竄発覚。審査体制に問題がありと判断。
  スルガ銀行の余韻は続く。

 **ソニーが2期連続最高益更新見通し
  3月期連結営業利益見通しを前期比18%増の8700億円に上方修正。ゲームや
  音楽、画像センサーが安定利益源に。

 **トヨタと東京海上が自動運転技術高度化で提携
  トヨタが事故対応で集積した情報をビッグデータ分析。

 **川崎重工が鉄道車両事業撤退を視野に
  中間期で赤字転落、再建委員会を設置して事業継続の是非を検討。

 **東京海上が再保険の欧州中核子会社売却
  東京ミレニアム・リーを英系ルネサンス・リーに約1700億円で譲渡。

 **みずほと第一生命が海外インフラ・ファンドを共同運用
  運用残高は1000億円を想定、まず第一生命が200億円投資。

 **シャープが3月期売上目標未達見通し
  中国テレビ販売不振で当初予想から2000億円下方修正。

 **JFEスチールが倉敷高炉1基を年末まで休止
  設備トラブルで業績下方修正。国内年間粗鋼生産量の1%超に相当。

 **9月完全失業率は前月比0.1ポイント低下の2.3%に
  有効求人倍率は前月比0.01ポイント上昇の1.64倍と44年8か月ぶりの高水
  準だが新規求人数は全主要産業で前年割れ。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比431.72ドル高
  下げ過ぎ感に押し目買いで4日ぶり反発。長期金利は3.12%へ上昇、2年・
  10年格差は27BPで横ばい。

 **米CB10月消費者信頼感指数は前月比2.6ポイント上昇
  137.9と4か月連続上昇、2000年9月以来の高水準に。短期の景況見通しも
  2.1ポイント上昇。

 **上海総合指数は前日比26.18ポイント高
  人民元は対ドル6.9684元と2008年5月以来の安値更新。

 **ユーロ圏7-9月期GDPは前期比0.2%増
  前四半期から減速し約4年ぶりの小幅な伸びに。イタリアはゼロ成長、ド
  イツもゼロ成長見通し。

 **ユーロ圏10月景況感指数は前月比1.1ポイント低下
  10か月連続低下で1年5か月ぶりの低水準。ECBの金融政策に影響も。

**独10月CPIは前年同月比2.4%上昇
  2012年2月以来の高水準に。成長失速の半面で物価上昇加速。
 
 **S&P「合意なきブレグジットで英国は景気後退」
  緩やかな景気後退が4-5四半期続くと予想。格付けに影響も。

 **スウェーデンで再選挙の可能性
  9月総選挙で極右躍進、過半数政党なし状態。第1党社会民主労働党は新
  政権断念。

 **メキシコ7-9月期実質GDPは前年同期比2.6%増
  伸び率は前期と同じ。第2次産業が1.1%増と伸びが縮小。

 **アップルが新型「iPad プロ」発売へ
  他の機種と結合性向上、アップル製品販売拡充の狙いも。

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  最近のボヤキ                    黄昏の欧州
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 米国と中国の「グレート・ゲーム」の動向を読み切れないまま、市場は不安
定な動きが続きそうだが、欧州もまた政治経済の揺らぎに直面して景気が失速
しかねない情勢になっている。イタリア連立政権とEUとの予算を巡る反目は容
易に収束しそうになく、ドイツはメルケル首相の求心力低下でレイムダック化
も予想される。CDUの党首に反メルケル派が就任すれば、首相職の続行も難しく
なり、シュローダー時代のように総選挙前倒しといった事態に陥る可能性もあ
るだろう。EUの黄昏も近いかもしれない。

 ユーロ圏の経済には昨年のような勢いがない。ドラギ総裁は年初の景気鈍化
を一時的と捉える強気の姿勢で金融政策の軌道修正に向かったが、予想通り経
済成長ペースは鈍化を続け、昨日発表された7-9月期GDPや10月の景況感指数は
ともに低迷色が鮮明になっている。いま市場は中国の経済動向に対する懸念を
強めているが、ユーロ圏も例外ではないだろう。そしてEU離脱を巡って迷走中
の英国に対しては、S&Pがリセッション入りの可能性を突き付けている。ユーロ
やポンドは買えない通貨になった。

 ドルは勢いを取り戻して対円では113円台を回復し、人民元は対ドル7元目前
まで売り込まれている。米国株にもやや下げ過ぎ感が出ており、昨日は漸く反
発した。米国では鬼門となった長期金利が落ち着いており、中国や欧州のよう
な差し迫った景気失速懸念もないことから、徐々に市場は安定化すると思われ
るが、トランプ大統領の狂気的挙動は「計算できないリスク」なので、油断大
敵である。米国市場でのリスク・ポジションはまだ半減に止めておきたい。む
しろ、過熱感などありもしないのに主体性無く売り込まれた日本株の方が、押
し目買いにはまだマシなように思えている。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.09.28
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比237円05銭安
  米株安につられ安、9日ぶりに下落。円安一服感も売り材料に。海外では
  急反発。

 **日米貿易交渉が実質的にスタート
  二国間関税交渉へ譲歩。農産品でトランプ・ペース鮮明に。

 **安部首相は10月2日に内閣改造表明
  麻生・菅氏ら「取り巻き」は留任、石破派の斎藤農相は「追放」へ。まさ
  に相撲協会と相似形。

 **ビッグデータの取引所が10月始動へ
  企業が業務用データを売買。JTBなど5社が多言語対応の医療機関位置情報
  など売却。観光会社が主な買い手に。

 **帝人が住宅建材事業に参入
  炭素繊維を木材内部に組み込み高強度の新建材を開発。

 **星野リゾートが台湾に進出
  「星のや」を2019年夏に開業、海外運営はタヒチ、バリに次ぎ3番目。軽井
  沢には若者向け新ホテル。

 **トヨタがアジアでコネクティッド事業拡大
  グラブへの出資を足掛かりにペース加速。シンガポールでは全車両に自社
  通信システムを搭載へ。

 **日本郵便はが物流新会社を設立へ
  出荷や在庫の管理から配送までの一括受託狙う。

 **IHIの愛知工場が11月に閉鎖へ
  採算悪化、国内屈指の造船拠点が45年の歴史に幕。

 **東北電力が女川原発1号機廃炉検討
  社長が廃炉に言及、耐震強化困難と判断。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比54.65ドル高
  ハイテク牽引で買い戻し。長期金利は3.06%へ低下、2年・10年格差は
  22.2BPに縮小。

 **米8月コア資本財受注は前月比0.5%減
  5か月ぶり減少。貿易摩擦による設備投資意欲低下との観測も。

 **米8月中古住宅仮契約住宅販売指数は前月比1.8%低下
  2か月連続低下、前年同月比では2.3%低下と8か月連続前年割れ。住宅は
  不調継続。

 **米SECがテスラのマスクCEOを提訴
株式非公開化で虚偽の投稿、市場を欺いたと判断。

 **ユーロ圏9月景況感指数は前月比0.7ポイント低下
  貿易戦争や政治的不安定化を背景に失速気味。

 **EUが「合意なきブレグジット」対応で協議開始
  非公開会合で英国除く各国EU大使が議論。医薬品や航空便など対象か。

 **イタリア政府が2019年経済・財政計画で合意
  財政赤字比率はGDP比2.4%とEUルール順守へ。トリア財務相の削減目標は
  未達。

 **中国8月工業部門企業利益は前年同月比9.2%増
  4か月連続で伸びが鈍化。 債務は同6.6%増と拡大基調継続。

 **ブラジル国営石油会が巨額の罰金支払へ
  ペトロブラスが収賄・粉飾会計などの罰金総額8億5300万ドル支払いへ。
 
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  最近のボヤキ                 トランプリスク再考
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 FOMC後に下げたドルや株式は一夜明けて反転、ドル円は113円台に上伸して
株式市場では停滞気味だったハイテク株に買い戻しが入って反発している。新
興国市場でもアルゼンチンがIMF融資枠増額に成功、トルコの大手銀行が外貨
建て資金調達枠を更新し、それぞれ通貨は反発を見せており、年初来大幅に売
り込まれて来た中国株にも見直し買いが入るなど、安定化気配が見えている。
米国の長期金利上昇もパウエル議長の慎重な発言で一服し、リスク資産には落
ち着きが戻ってきたように見える。

 だが落ち着かないのがトランプ大統領とその周辺だ。中国には中間選挙への
政治介入だと暴言を吐き、カナダには首脳会談を拒絶すると宣告、日本には大
量の防衛装備品を買わせると意気込んでいる。イランに対して側近は政権転覆
計画を進めていると報じらており、大統領が最高裁判事候補に推すスキャンダ
ル塗れのカバナー氏は公聴会で防戦に追われる一方だ。市場はこうしたトラン
プ暴風雨に慣れっこになってしまった感もあるが、中期的に見れば、米国経済
にとってこれほど有害な大統領も居ないだろう、と思わざるを得ない。唯一の
救いはFRBに関する人事が常識的だったことだけである。

 景気循環増幅型政策としての減税や歳出拡大が駄作であることは明白だが、
関税政策もまた愚策であり、中東での対イラン制裁もいずれ原油価格上昇とい
う迷惑な結果をもたらすだろう。中国封じ込めの対中政策は逆に米国孤立化を
招いており、ドル覇権の終わりの始まりを滲ませている。以前も書いたように
中間選挙で共和党が大敗すれば失地回復への焦りで更に暴走する可能性もある。
いまの市場は嵐の前の静けさに過ぎないかもしれない。勿論、実体経済が急激
に落ち込む気配はないのであまり悲観的になる必要はないが、米大統領が引き
起こすテール・リスクは甘く見ない方が賢明なように思われる。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.08.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比21円28銭高
  米株高、円安で8日続伸するも23,000円の壁厚く、中国株軟調で伸び悩
  み。

 **経産省「折衝記録残すな」
  政治家らの発言を記録せぬよう指示した内部文書を毎日新聞が入手。
  公文書隠しの腐りきった行政府。

 **JXTGなど3社がイラン産原油輸入停止見通し
  米国のイラン制裁再開方針を「遵守」。コスト増で一段のガソリン高も。

 **ワコールとデサントが包括的業務提携契約
  アパレル業界苦境、女性向け新ブランドや海外販路相互利用などに活路。

 **東洋電機製造が超電導蓄電システム開発参画
  JR東日本の超電導技術を活用、世界初の実用化へ。
 
 **マツダの7月国内生産台数は前年同月比30.9%減
  西日本豪雨で物流網混乱、部品調達遅れで国内工場操業一時停止、生産
  に悪影響。

 **ダイハツが京都工場大規模改築へ
  老朽化工程の刷新に350億円投資。生産能力は不変。

 **ダスキンとナックが資本・業務提携
  ダスキンがフランチャイズチェーン最大加盟店のナックに第三者割当で
  約54億円出資。

 **大垣共立銀行が人材紹介業参入へ
  ビズリーチと提携、取引先への管理職候補紹介へ中途採用人材データベ
  ース活用。

 **スルガ銀行会長に資金不正流用の疑い
  金融庁検査で判明、数十億円に上る裏金作りか。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比137.65ドル安
アルゼンチン・ペソ下落、対中関税発動見通しなどで下落。長期金利は
  2.86%へ低下、2年・10年格差は20.5BPで不変。

 **米7月コアPCEデフレータは前年同月比2.0%上昇
  前月の1.9%からアップ、ヘッドラインは2.3%上昇。個人所得は前月比
  0.3%増、個人消費は0.4%増。

 **トランプ大統領は対中追加関税に前向き
  9月6日のパブコメ締め切りと同時に2,000億ドルの関税発表との観測。

 **中国国務院が減税策公表
  貿易戦争対策で企業コストを150億元以上削減。

 **アルゼンチンが政策金利60%に利上げ
  通貨防衛へ緊急利上げ。ペソは下げ止まらず最低値更新、対ドル41ペソ
  台に。
 
 **トルコリラも一時5%安
  中銀副総裁辞任報道で対ドル6.8リラと再び最安値圏に下落。

 **アップルが来月12日に新製品発表会
  iPhone Xの新製品との観測。

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  最近のボヤキ                 新興国売りへの警戒
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 米国ダウが最高値に迫ったりナスダックやS&P500が最高値を更新したりする
一方で、新興国には厳しい風が吹き続け、昨日はアルゼンチンが政策金利を15
%引き上げて60%にすると発表、前日のIMFへの融資前倒し要請に続く対応に迫
られている。それでもペソは下げ止まらず、トルコでも中銀副総裁の自民観測
やエルドアン大統領の対米強硬姿勢を受けて、先般の最安値に迫る水準に急落
している。新興国通貨売りの波は、ブラジルやロシア、インド、インドネシア、
南アなどにも及んでいる。

 中国の人民元も例外ではない。中国は他の新興国と違って対外債務問題や経
常赤字問題には無縁だが、折からの景気減速に加えて、米国との貿易戦争長期
化への思惑が元先安感を醸成しており、かつ同国政府には元安容認の姿勢も感
じられることから、2015年、2016年に続く「人民元波乱」が起こるかも、と身
構える向きも少なくない。人民銀行は元急落阻止への措置を採っているが、そ
れも相場反転を意識したものではなく、下落スピード調整の施策のように思わ
れる。中国はもはや「経常黒字大国」ではないことも、元高への期待を希薄化
させている。

 新興国売りは通貨だけに限られたものではなく、株や債券にも見られる現象
だ。特に国債や社債の利回りは、先進国が低位水準に止まっているのに対し、
新興国は上昇中というコントラストが鮮明だ。主要新興国では2006-7年の危機
前の利回り水準に近付いており、一部の国では当時をかなり上回っている。こ
うした高金利は変動利付債や借換えにおけるコスト増となって、益々経済を苦
しめる可能性がある。アルゼンチン・ペソやトルコ・リラの急落が局地戦に終
わるのか、新興国連鎖危機に繋がるのか、現時点では後者の確率はまだ低いと
思っているが、秋以降の成り行きは要経過観察項目である。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.07.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比167円91銭安
  日銀決定会合に警戒感。買い材料欠く展開。

 **日銀が0.100%で指し値オペ実施
  長期金利が0.11%に上昇、出動は先週金曜から2営業日連続で今月3回目。
 
 **日露がカムチャツカ半島にLNG積み替え基地を建設検討
  ロシアが北極圏北部ヤマルでLNG本格生産、調達先多角化へ日本も協調。
  丸紅や商船三井など参加検討。

 **日立「英原発中止なら最大約2700億円の損失」
  着工可否は来年中に判断。中止決定遅延の場合は損失は更に拡大見通し。

 **ソフトバンク子会社が米データ管理企業を買収
  ARMがトレジャーデータを約6億ドルで傘下に。データ・ビジネスへ。

 **日生命が海外オルタナに2000億円投資計画
  低金利で今年度も前年並みのオルタな投資配分に。

 **楽天が「ぐるなび」と資本業務提携
  同社株の一部を約40億円で買い取り9.99%保有の第2位株主に。外食デー
  タに照準。

 **りそな傘下銀行一部店舗で平日を定休日に
  少人数での効率経営とはコスト削減優先の顧客無視。

 **首都圏大型物流施設空室率が2四半期ぶりに低下
  CBRE調査で6月末は5.3%と3月末比1.6ポイント低下。新規供給面積が前
  四半期の3割程度に鈍化。

 **6月小売業販売額は前年同月比1.8%増
  8か月連続増加。、医薬品、化粧品、飲食料品、燃料など堅調、自動車、
  衣服などは減少。
 
<海外モニター>

 **NYダウは前週末比144.23ドル安
  ハイテク株続落で心理悪化、長期金利は2.97%へ上昇、2年・10年格差は
  31BPに拡大。

 **米6月仮契約住宅販売指数は前月比0.9%上昇
  106.9と3か月ぶり上昇するも前年同月比では2.5%低下と6か月連続前年
  割れ。

 **米国務長官「インド太平洋地域でインフラファンド」
  「自由で開かれたインド太平洋戦略」の柱として中国の「一帯一路」に
  対抗。

 **米携帯3位のTモバイルUSがノキアと提携へ
  5G通信網構築へ通信機器供給やソフトウエア提供に35億ドル支払い。

 **ユーロ圏7月景況感指数は前月比0.2ポイント低下
  112.1と7か月連続低下。業況判断指数は11か月ぶりの低水準に。貿易摩
  擦が重荷に。

 **英メイ首相の支持率急落
  英スカイ世論調査で78%が政府対応批判。首相支持率も24%と3月から
  17ポイント低下。

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  最近のボヤキ                   米国株の逃避先
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 米国市場ではFacebook Shockが尾を引き、ハイテク全般への売り圧力が強ま
って相場の全体観を冷やしている。好決算や高い成長率も所詮はバックミラー
に映った過去の光景であり、フロントグラスには貿易摩擦、利上げ懸念、景気
サイクル、中間選挙といった不透明材料がざわついている。唯一の楽しみであ
ったハイテクへの夢が潰されたとあっては、実体経済が堅調とはいえ、株式市
場が動揺するのも無理はないだろう。暴落への投資余力を残す、という慎重姿
勢は維持しておきたい。

 投資に関しては、割高な米国株から割安な新興国株にウェイトを移すべきと
言った論調も出ている。だが新興国はまだ通貨の動揺が終息したとは言えず、
特に中国に関しては米国との貿易戦争への懸念が強まる中で、対ドルで下落し
続ける人民元、ピークから20%以上も下落した上海株、そしてデフォルト増が
囁かれる社債という三つのアキレス腱を持つ。成長ペースが鈍化する中で新興
国株に向かうのはやや勇気の要る話だが、割高で心理悪化中の米国株より割安
でこれ以上悪材料が出そうにない新興国株の方が安全、という逆張り思考はそ
れなりに説得力を持つのかもしれない。

 そして新興国株とともに逃避先になりそうなのはやはり米国債だろう。ヘッ
ジベースの日本の投資家は欧州国債に目が向いているが、一部はヘッジ無しで
の米長期債投資に向かっているらしい。米国金融政策も今後4-5回の利上げで確
定とまでは言えそうにない。もっとも、不透明感で言えばやはり日銀の方が格
上だ。本日、何が飛び出すのか分らないし、昨日の指値オペの真意も良く解ら
ない。総裁の意地もあろうし官邸の意向もあろう。奇妙なパラメータばかりに
囲まれた「解の無い方程式」は、安倍三選が確実視される中では、いつまでも
本石町に据え置かれることになるのだろうか。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.06.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比1円38銭安
  下落スタート、一時200円超下落するも日銀ETF期待などで下げ幅縮小。
  取引高は低迷。

 **日本W杯で薄氷の決勝進出決定
  祝西野ジャパン。とはいえ目的達成に手段選ばず、のモヤモヤ感も。

 **若田部副総裁「金融政策に限界はない」
  追加緩和の可能性にも言及、市場には手詰まり感が醸成中。

 **ホンダがアシモの開発中止
  基礎研究は終了、介護用など実用的なロボット開発にシフト。

 **丸紅子会社が中小企業投資ファンド設立
  アイ・シグマ・キャピタルが300億円規模で。

 **みずほ証券のシステム障害は昨日昼に漸く解消
  ネット取引が2日半停止、適切な情報開示も出来ず信頼失墜。

**大手電力10社・都市ガス大手4社が8月値上げへ
  電気・ガス料金は原油やLNGなどの価格上昇で全社値上げに。

 **5月小売販売額は前年同月比0.6%増
  7か月連続増加、燃料小売業が13.4%増と牽引。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比98.46ドル高
  自律反発気味に三指数ともに上昇、長期金利は2.83%と強含むも2年・10
  年格差は32BPまで縮小。

 **米第1四半期GDP確報値は前期比年率2.0%増
  改定値2.2%から下方修正。個人消費が約5年ぶりの弱い伸びに。

 **WTI期近物が3日続伸
  米在庫縮小やイラン輸出減思惑で一時74ドル台まで上昇、3年7か月ぶり
  の高値更新。

 **米露首脳会談は7月16日にフィンランドで開催
  首都ヘルシンキで。11月米議会中間選挙へのアピール材料に。

 **トランプ大統領がケリー首席補佐官の解任検討
  思惑が再浮上、後任にマルバニーOMB局長らの名前も。

 **EUサミットでイタリアが台風の目に
  移民・難民問題協議はコンテ首相の強硬姿勢に紛糾。記者会見中止。

 **ユーロ圏6月景況感指数は前月比0.2ポイント低下
  5月の112.5から112.3へ。消費者信頼感と建設部門景況感が落ち込み。

 **独6月CPI上昇率は前年同月比2.1%
サービス価格の伸びが鈍化、先月から伸び率減速。

 **アマゾンが医薬品通販に参入
  新興企業ピルパック買収で医薬品販売に本格参入。ドラッグストア関連
  株は下落。

 **アップルとサムスン電子が知財紛争で和解
  米カリフォルニア州地裁に通知、7年間の闘争にピリオド。

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  最近のボヤキ                 欧州と中国にも注目
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 この1か月間、市場はトランプ大統領の通商政策、特に中国に対する関税や
投資規制の方針に振り回されてきた。どこまで本気なのか分かりにくい予測不
能性は株価の腰を砕き、マネーの債券市場への逃避を促している。だが貿易問
題が米国経済に与える影響を測りにくいのも事実である。楽観派がいうほど軽
微だとは思わないが、悲観派が語るほどには深刻ではないかもしれない。だが
投資や消費に与える心理が冷え込むのを避けることは出来ないだろう。要する
に悪材料であることに変わりはない。

 だが、市場に対する脅威はトランプ・リスクだけではない。欧州では予想通
り、燻っていた火種が懸念材料となりつつある。イタリアのコンテ首相はEU首
脳会談においてメルケル独首相が提案する移民・難民問題の処理に噛み付き、
ダブリン方式は時代遅れだとしてイタリアへの帰国を断固拒絶する構えを見せ
ている。スペインやフランスに続きギリシアもドイツを擁護する姿勢を示して
いるが、イタリアは妥協の余地を見せずに議論は紛糾、予定されていた記者会
見もキャンセルとなった。

 この調子ではEUサミットで共有予算やブレグジット協議など出来る筈も無く
更には今月中に移民・難民問題を決着させねば連立政権が揺らぎかねないドイ
ツの政局へと発展する可能性が高くなる。この欧州の揺らぎを止められる政治
家は何処にも見当たらない。そして中国でも社債市場に続き株式市場も弱気相
場入りし、人民元が急落地合いとなる怪しげなムードが漂い始めている。元安
は当局の誘導との見方もあるが、この全体的な「中国売り」は米中貿易摩擦だ
けでなく国内景気失速懸念を反映したものだろう。欧州、中国ともに成長懸念
が生じ、米国も消費・投資に慎重に転じるとなれば、下半期にもひと波乱の予
感は強まるばかりである。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.05.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比339円91銭安
  イタリア懸念で続落、ドル円も108円台で一時22,000円割れ。

 **大阪地検特捜部が佐川氏不起訴へ
  司法府も立法府も強権行政府に歯が立たず。国民不在の泥棒政治は続く。

 **NECがアマゾンのクラウドサービス導入支援組織新設
  自社サーバーからクラウドに移行する企業を支援。コンサルからシステム
  構築、運用まで一貫体制。

 **パナソニックが業務用監視カメラ製造部門売却へ
  国内トップシェア誇るも中国メーカー台頭でギブアップ。

 **オリックスが欧州で再生可能エネルギー事業参入
  数件のM&Aを検討中。数千億円の案件も。

 **三菱商事が豪州炭鉱の一部を双日に売却
  製鉄用の石炭生産、売却額は約80億円。

 **キヤノンがフィルムカメラ販売終了
  デジカメ普及で販売数量減少。80年のカメラ史に幕。

 **シダックスがカラオケボックス運営事業撤退
  自力立て直しは困難と判断、給食などフード事業に経営資源集中へ。

 **レギュラーガソリン全国平均が150円越え
  6週連続値上がりで一気に151.0円に。3年5か月ぶりの水準。
 
 **4月小売業販売額は前年同月比1.6%増
  6か月連続増加だが燃料小売業以外は伸び悩み。

 **5月一般世帯消費者態度指数前月比0.2ポイント上昇
  暮らし向きや雇用環境が改善、基調判断は「弱含み」で据え置き。

 **1-4月ゴルフ場倒産件数が13件に
  帝国データ。昨年1年間の12件を上回り2008年の28件を超える倒産
  ペース。若者離れ、接待離れ。  

<海外モニター>

 **NYダウは前日比306.33ドル高
  イタリア不安を消化し反発。長期金利は2.83%へ上昇。
  
 **米1-3月期GDP改定値は前期比年率換算で2.2%増
  速報値から0.1ポイント下振れ。設備投資は上振れ、個人消費、住宅投資、
  輸出が下振れ。

 **米地区連銀経済報告「製造業好調、個人消費は減退」
  経済は緩やかに拡大したとの総括判断。賃金の伸びは依然として緩慢。

 **米5月ADP民間雇用者数は前月比178,000人増
  予想下回り、前月の雇用増も41,000人下方修正。求人需要にやや変化。

 **OECDが世界経済見通し下方修正
  貿易摩擦懸念で2018年は3.8%と3月時点から0.1ポイント引き下げ。

 **アップルiPhone新モデルに有機EL採用か
  韓国報道。日本メーカーには逆風との指摘も。

 **世界のスマホ市場の飽和が鮮明に
  米調査会社IDCの2018年出荷台数見通しは前年比0.2%減。2年連続で前
  年割れ予想。

 **ブラジル1-3月期GDPは前期比0.4%増
  5四半期連続プラスだが減速感も。トラック運転手ストライキも打撃。
  国営石油ペトロブラスでも一部でストライキ発生。

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  最近のボヤキ                  米国消費に不安感
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 市場のイタリア不安は過剰反応との思惑から欧米市場では売られ過ぎの反動
が起きているが、懸念の余韻は残っている。イタリアにポピュリズム政権が誕
生する動きは、大統領にも市場にも止められないだろう。本件はイタリアの個
別材料というよりも共同体としてのEUの脆弱性を映し出しているものであり、
ギリシア問題よりも根が深い。反ユーロを掲げる国の国債をユーロの守護神で
あるECBが支援する道理もない。取り敢えず目先の市場の動揺は収まるにして
も、欧州の時限爆弾は時を刻み続けるだろう。

 欧州には米国との関係変化という逆風も吹いているが、その米国も政治や経
済が盤石という訳ではない。前者は処方の施しようがないが、後者に関しては
第1四半期のGDP下方修正に見られるように、減税で恩恵を受けた企業の設備投
資だけが活況で、個人消費、住宅投資、純輸出にはやや陰りが見られる。特に
消費に関しては、ベージュブックでも勢いの鈍化が指摘されている。やはり金
利上昇とガソリン価格上昇が徐々に影響し始めている。不動産価格上昇で資産
効果というシナリオも、さほど効かなくなった。

 先般の世界潮流にも書いたが、米国では10年前に比べて不動産などの資産保
有分布が高齢者に大きく傾斜しており、消費活動の盛んな世代は不動産に無縁
になりつつある。従って住宅担保での消費活動があまり活性化しなくなった、
というのがここ10年間の米国消費の構造変化であるらしい。その上でカードロ
ーンの利用が増え、金利上昇でコスト増という圧迫を受ける。賃金もそれほど
上がらない。ニュースを見れば政権の保護主義で輸入品価格は上昇しそうだ、
という話題が聞こえる。消費拡大どころではない。それでもFRBは利上げを続け
る様子であり、景気の行く先は徐々に鮮明になっていくことだろう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.04.27
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比104円29銭高
  米国株反発、ドル円109円台推移に上昇するも利食いに頭打ち。

 **野党審議拒否で国会空転続く
  日本政治力の劣化・低下も止まらず。
 
 **野田総務相「異次元緩和は不要」
  ブルムバーグ報道。日銀は2%の物価目標は撤回すべきとの考え、9月自民
  党総裁選出馬を意識。

 **トヨタ2017年度世界販売台数は前年度比1.9%増
  過去最高の1044万1000台。但し首位独VWとの差は拡大。

 **日本電産がEV駆動用モーターで中国市場参入
  浙江省に新工場建設、300億円投資。環境規制対応で基幹部品需要増。

 **岩谷産業が国内100か所目の水素ステーション
  岡山市に商業用水素ステーション開設。同社では23か所目。

 **任天堂の業績が急回復
  「ニンテンドースイッチ」大ヒット。「一本足打法」には不安も。

 **生乳価格上昇で各社が家庭用チーズ値上げへ
  雪印と森永は5月から、明治は6月から。

 **2017年度建設機械出荷額は前年度比17.6%増
  3年ぶり増加。輸出が32.1%増と好調、資源開発向けトラクターなどの需要
  が拡大、欧米住宅向けを油圧ショベルも堅調。国内は0.3%減。

 **3月末首都圏大型物流施設空室率が2四半期ぶり上昇
  CBRE調査で6.9%と2017年末比2ポイント上昇。

 **2019年春卒業大学生の求人倍率は前年比0.1ポイント上昇
  1.88倍と7年連続上昇。民間求人総数が前年比58,000人増、就職希望学生は
  微増で売り手市場続く。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比238.51ドル高
  ハイテク決算好感し急反発、ナスダックも大幅高。長期金利は2.98%へ
  低下。

 **米3月コア資本財受注は前月比0.1%減
  同出荷も0.7%減と設備投資にやや失速感。民間航空機増でヘッドライン
  は2.6%増。

 **米上院がポンペオCIA長官の国務長官指名承認
  数週間にわたる激論の末に漸く本会議で承認。前途多難。

 **ドラギ総裁「景気鈍化は一時的」
  QE終了への軌道は維持。保護主義の行方には懸念、ユーロ続落で市場に
  は疑心暗鬼も。

 **ドイツ銀行が投資銀行業務縮小へ
  約20年来の野望に決別。米国人員数約10,300人の10%削減へ。

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  最近のボヤキ                   ECBは正しいか
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 ECB定例理事会後の記者会見におけるドラギ総裁の景気認識は、年初来の失
速を一時的と受け止めるもので、インフレ見通しにも変化は無いとして、QE終
了に向けた地ならし方針を継続することをあらためてアピールしている。だが
経済指標の軟化は「予想外」であったことを認め、保護主義の傾向への懸念に
も言及するなど、軌道修正路線に新たな不透明感が加わってきたことは明白で
あろう。ガイダンスの微調整も6月ではなく7月までずれ込み、という観測にも
根拠がないとは言えない。

 ECBの金融政策に対する市場コンセンサスは9月からTapering始めて12月に終
了、といったシナリオであろうが、一部には買入れが来年3月まで継続するとの
見方も浮上している。そんな中でユーロドルは先週の1.24ドル台から1.20台ま
での上下動の後に再び下落傾向を強めるなど、ドル・ユーロの金利差思惑が相
場に反映されつつある。ドラギ総裁の見立て通り春以降は景気が持ち直すこと
も有り得ようが、日本と同様にユーロ圏も潜在成長率を上回る成長で供給サイ
ドの制約が生まれており、成長ペースに頭打ち傾向が見え始めるのは自然の成
り行きでもあろう。

 ユーロ圏には政治リスクも残る。ドイツの政権弱体化だけでなくイタリアで
も政権樹立の見通しが立たず、政党間での足の引っ張り合いが終わらない。反
EU的な政権への道筋が、いずれユーロ圏の時限爆弾になる可能性もあるだろう。
マクロン大統領が一人気を吐いて訪米し、トランプ大統領との奇妙な友好関係
を演じて見せているが、英エコノミスト誌はこの外交を「Charm Offensive」と
いう皮肉な表現で醒めた見方をしている。日米の政治はフラフラしっ放しだが
英国でも政権が末期症状を見せ始め、ユーロ圏も不安定な状況が続く。景気が
下向きになれば、こうした政治リスクは大きな代償を伴うことになるかもしれ
ない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.03.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比127円77銭高
  円安好感で上伸するも上値追いなく伸び悩み。半導体関連には売り圧力。

 **国交省がゼネコン大手4社を指名停止処分
  リニア談合事件で大成、鹿島、大林組、清水に4か月の処分。

 **東京都「都内旧耐震物件は震度6強で3割倒壊」
  旧耐震基準建築物の耐震診断結果を公表。道玄坂共同ビルにも危険性。

 **ソフトバンクがスイス・リー株式取得へ
  再保険大手の25%を約96億ドル相当で。

 **富士フイルムが再生医療関連企業2社を買収
  JXTGホールディングスから約8億ドルで。ヘルスケア事業に注力。

 **東京ミッドタウン日比谷が開業
  三井不動産。米国人気レストランなど60テナントが入居。最新シネマコン
  プレックスなども。

 **新生銀行が社員の兼業・副業容認へ
  大手銀行で初の取り組み。主客逆転あるかも。

 **2月小売販売額は前年同月比1.6%増
  4か月連続増加。原油高で石油製品販売額が好調。スマホや高付加価値家電
  の販売も堅調。 
 
<海外モニター>

 **NYダウは前日比254.69ドル高
  ハイテク反発で投資心理やや改善、長期金利は2.74%へ低下。
 
 **米2月コアPCEデフレーターは前年同月比1.6%上昇
  着実に上昇、来月以降は携帯通信料要因外れで一段の上昇予想も。

 **米2月個人消費支出は前月比0.2%増
  勢いは緩慢、税還付遅延も影響。個人所得は0.4%増。
 
 **米ミシガン大3月消費者態度指数確報値は前月比0.7ポイント上昇
  101.4と2004年1月以来の高水準。減税などで安心感。

 **米国の対中制裁は6月に発表
  ライトハイザーUSTR代表。パブコメ期間の2か月間に対中交渉。

 **独3月消費者物価指数は前年同月比1.5%上昇
  2017年12月以降で最大の上昇率。ユーロ圏も上昇見通し。

 **ロシアが報復措置を発表
  米外交官60名追放、サンクトペテルブルク米領事館も閉鎖へ。

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  最近のボヤキ                  市場不安は継続中
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 米国の2月コアPCEデフレータが前年同月比1.6%へ上昇、来月には携帯通信
料の要因が剥げ落ちるので1.9%程度に上昇するとの見方が大勢だ。いずれFRB
の目標値である2.0%に届く可能性が高そうだが、それにしては長期金利は殆
ど反応しておらず、2.7%台での小康状態となっている。3月末までに3%を一
時的にせよ超えるかなと思っていたので、この動きはやや想定外でもある。市
場はインフレ率上昇には限界ありと感じているのか、株価に相当根強い不安感
があるのか、単に鈍感なのか、最近はこの手のよく分らぬことが多い。

 米政権の貿易政策の狙いも判然とせず、貿易赤字の削減にしては鉄鋼・アル
ミ関税は中途半端であり、対中戦術としての正確な狙いも分かりにくい。真の
目的は貿易収支ではなく先端技術の中国流出を食い止める、ということなのだ
ろうが、それがどこまで可能なのかも不明である。鮮明なのは米国の焦燥感で
あろう。中国に経済力で追い抜かれるのは時間の問題で、企業力でも主要産業
のトップの座を奪われかねない、という焦りが一連の報道から感じ取れる。国
内雇用確保や安全保障など表向きの看板で、むしろ米国流の「保身術」と考え
た方がわかり易い。  

 保身術では米国に負けない日本の政権は「森友問題はお終い」と片付けてよ
うとしている。司法が動かぬ限り、政権の腐食は正されないだろう。支持率が
20%程度まで下がれば流石に首相も動揺するだろうが、トランプ政権と同様に
コアな支持層が存続する限りは、これ以上の進展はないかもしれない。北朝鮮
リスクの後退や政権動揺の収束など、円買い要因は薄れて為替市場もひとまず
落ち着きそうな展開ではあるが、昨日も述べたように、欧米から中東そして東
アジアとあちこちで波乱材料が目立ち始めている。来週からの新年度も、息を
抜けない市場展開が続きそうな予感がしている。

 ★ 新年度は4月9日(月)より開始となります。★

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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.02.28
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比236円23銭高
  投資家心理改善、反発出遅れ感も。海外市場では反落。

 **三菱重工とJAXAがH2A打ち上げ
  政府の情報収集衛星「光学6号機」を予定通り切り離し、32回連続成功。

 **中部電と大ガスが共同出資会社を設立
  折半出資、首都圏で電力・ガス販売。顧客300万件獲得目標。

 **メガバンク3行が漸く「QRコード決済」に参入
  規格統一しシステムを共同開発、中国勢に大幅遅延。

**スルガ銀がシェアハウス融資で事実上の返済猶予へ
  賃料不払いで約1000人のオーナーが借金返済不能に。融資実態調査中は
  法的手段とらず。貸し手責任大。

 **三井物産がチリで自動車リース事業に参入
  約110億円投資で現地企業に49%出資。周辺国への展開も検討。自動車の
  デジタル化に伴う新需要創出に対応。

 **アマゾンジャパンが「協力金」要求
  物流費上昇やシステム更新費用増で食品・日用品メーカーに要求。いずれ
  は消費者負担か。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比299.24ドル安
  FRB議長証言で債券安・株安ムード。長期金利は2.90%へ上昇。

 **パウエル議長「景気拡大で緩やかな利上げ」
  議会証言で経済・物価に自信示す。市場はタカ派的と判断、強まる4回利
  上げ観測。

 **米2月CB消費者信頼感指数は前月比6.5ポイント上昇
  130.8と17年3か月ぶりの高水準。労働市場堅調で先行きに楽観。

 **米1月コア資本財受注は前月比0.2%減
  2か月連続落ち込み。同出荷額は0.1%増。第一四半期成長率やや鈍化か。

 **米12月主要20都市住宅価格指数は前年同月比6.3%上昇
  S&Pコアロジック・ケース・シラー指数。上昇率は0.1ポイント鈍化するも
  在庫不足で上昇基調継続。

 **ユーロ圏2月景況感指数は前月比0.8ポイント低下
  2か月連続低下。サービス業以外の指数がすべて鈍化。

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  最近のボヤキ               パウエル議長の「過信」
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 パウエルFRB議長は、下院議会証言で米国経済の拡大や物価上昇への自信を
示したことで「継続的な利上げ」は年間4回利上げと同義だ、と見做されたよ
うだ。12月以降に景気への自信を深めたとの発言は、明らかに減税を意識した
ものだ。物価目標の達成も視野に入ったとのニュアンスが、昨日の筆者の相場
観とは正反対に「債券安・株安・ドル高」をもたらしている。議長就任と同時
に起きた株価の急落に関しても、経済への影響は限定的で政策判断に殆ど影響
はない、との姿勢が読み取れる。

 実務家らしい率直な物言いには好感が持てるが、今後2年間は経済拡大が続
くといった発言にはやや軽率な印象も抱く。足許の米国の景況感が強靭である
ことは確かだが「ファンダメンタルズは万全」という判断は危険であろう。ト
ランプ大統領がその良好なファンダメンタルズを傷つける方向で走り出してい
るからだ。減税や歳出拡大という財政赤字拡大要因に加え、中国との貿易紛争
やNAFTAの崩壊を招きかねない保護主義への傾斜が危険信号であることに言及し
なかったのは、議長の政治との距離の近さを示唆するものである。

 そもそも米国経済が好調というときに忘れられているのが、家計貯蓄率の低
下傾向である。昨年末は2.1%という歴史的な低水準に落ち込んでおり、国内の
旺盛な投資需要を支えられない状況になっている。海外資金に依存せねばなら
ない度合いは急上昇中だが、米国債は金利上昇、ドルは先安観、外交は非協力
的という状況で、海外資金を惹きつけられ続けるかどうか、という難題を背負
っているのが現在の米国の実像である。議長の証言はそうした問いを避けたと
いう意味では「無難」ではあったが、海外投資家が抱き始めた米国の「国難」
がもたらすリスクには、議長も無関心では居られまい。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2018.01.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比337円37銭安
  欧米長期金利上昇やアップル懸念で海外勢が売り、国内勢も耐え切れず売
り。年初の勢いは何処へ。
  
 **ゆうちょ銀行とかんぽ生命が新運用会社設立へ
  1000億円規模のファンド「JPインベストメント」を通じベンチャー投資。
  積極運用へ転換。ゆうちょ銀が50%、かんぽが25%出資。

**日産三菱・ルノー連合の2017年の世界販売が2位に
  前年比6.5%増で初の1000万台突破。トヨタは6年ぶり3位。

 **NECが国内で3000人の希望退職募集
  国内従業員数の約4%相当。海外展開に出遅れ業績伸び悩み。

 **パナソニックが中国で野菜事業に本格参入
  蘇州で高付加価値の野菜の生産・販売。安全性を売り物に。

 **星野リゾートが京都で新宿泊施設開発へ
  宇治茶産地の和束町と協定、日本遺産の茶畑景観を観光資源に。

 **2017年完全失業率は2.8%に
  1994年以来23年ぶりに3%割れ。有効求人倍率も1.50倍と44年ぶりの高
  水準。

 **2017年小売業販売額は前年比1.9%増
  3年ぶりに増加。新型車販売増や石油製品の価格上昇で。

 **12月全世帯実質消費支出は前年同月比0.1%減
  予想を下回り3か月ぶり減少。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比362.59ドル安
  ヘルスケアショックで大幅続落、原油安も嫌気し8か月ぶりの下げ幅。長
  期金利は2.72%へ上昇。

 **アマゾン・JPモルガン・バークシャーがヘルスケア会社設立へ
  医療費削減へ米国内従業員約100万人をを対象に新会社。

 **米1月CB消費者信頼感指数は前月比2.3ポイント上昇
  125.4と2か月ぶり上昇。減税の影響は不透明。

 **ブラックストーンがトムソン・ロイター事業買収へ
  金融・リスク部門買収で交渉入り。買収額は170億ドル超に。

 **ユーロ圏第4四半期GDP速報値は前期比0.6%増
  通年では前年比2.5%増と10年ぶりの高水準に。

 **独1月消費者物価指数速報値は前年同月比1.4%上昇
  予想下回る。エネルギー価格上昇が鈍化、前月比では1.0%低下。

 **メキシコ2017年実質GDP速報値は前年比2.1%増
2016年の2.9%、2015年の3.3%を下回る。原油生産停滞で石油産業が不
  振。2018年見通しは2.3%増。

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  最近のボヤキ                   逆張り機会
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 米国の長期金利上昇を意識した昨日のアジア株は大幅下落、日本も5日続落
となって欧州市場でも下落幅が拡大した。そして米国ではアマゾンなど3社が
新ヘルスケア会社を設立すると発表、既存関連企業に売りが殺到して米国株も
大幅続落となっている。良い材料しかなかったこれまでと違い、新たな不透明
材料に対して市場は神経質になっている。長期金利上昇は確かにその一つだが、
2.7%程度ではそれほどのインパクトにはならないだろう。大幅調整の時期は
まだ先ではないかと思っている。

 また数時間後にトランプ大統領の一般教書演説が始まる予定であり、ここで
今年の目玉としてインフラ投資増額を表明すると見られている。好景気時の減
税とインフラ投資拡大は債券市場にとって「魔のコンビメーション」であるが、
これを株式市場が好感することも有り得るだろう。米国経済には不透明感が強
まりつつあるが、まだピーク観は感じられない。気になる統計は頭打ちの自動
車販売と低下する貯蓄率、増加の一途を辿る企業債務といったところだが、ま
だ景気の腰折れを示唆するほどではない。当面、世界の実体経済は巡航速度を
守りそうだ。

 とはいえ株価のバリュエーション調整を懸念するのは当然だろう。ゴールド
マンは今後数か月で10-20%の調整局面があると見ている。日本市場でも、能
天気な株価上昇継続予想はやや影を潜めそうな雰囲気である。もっとも一定の
下押し場面があったとしても、それが弱気相場に転じる局面とは限らない、と
いうのが足許のコンセンサスであろう。世界同時好況のシナリオが急変しない
限り、急落場面では着実に下値拾いが入る。当面はやや株価低迷が続くだろう
が、少なくとも現時点ではまだ逆張りが効きそうな感じではある。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2017.12.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比127円23銭安
  半導体に買いが入るも北朝鮮リスクで失速、ドル円も112円台に。地政学
  に弱い日本株。

 **日銀「主な意見」で金利水準調整検討案も
  経済・物価情勢改善の場合に一人の委員が「調整要否を検討する必要性」
  に言及。

 **三井住友海上が営業部門事務作業の9割をAIで代替
保険契約手続きや情報照会対応などを自動化。職員は営業支援へ。

 **ソフトバンクが米ウーバー株15%取得へ
  WSJ報道。追加取得の可能性も。 

 **野村は米国投資銀行業務強化へ
  社長が体制強化方針。買収も視野に。

 **ヤマトが中国ネット通販大手と提携へ
  京東集団と日本企業の中国全土配送サービス開始。先行する日本郵便に
  対抗。

 **経営統合の関西地銀3行が営業部門400人増へ
  近畿大阪銀行、関西アーバン銀行、みなと銀行。店舗統廃合や事務削減。

 **2018年オフィスビル供給が急増見通し
  再開発計画で都心部の新規大型ビル床面積が今年の3倍に拡大。賃料の下
  落圧力となるか。
 
 **11月鉱工業生産指数速報値は前月比0.6%上昇
  2か月連続上昇。機械類や電子部品の生産好調、経産省は1年ぶりに基調
  判断上方修正。「持ち直し」は22年ぶり。

 **11月小売業販売額は前年同月比2.2%増
  2か月ぶり増加。燃料小売業が11.4%増と好調、自動車小売業も新車効果
  で4.6%増。

 **海外勢が6週間ぶり日本株買い越し
  12月第3週は1224億円買い超。個人は2か月ぶりに売り越し。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比63.21ドル高 
  金融、エネルギーなど堅調でまたまた最高値更新。長期金利は2.43%と
  横ばい。

 **米12月シカゴPMIは前月比3.7ポイント上昇
  67.6と6年9か月ぶりの高水準。生産・新規受注・受注残高が上昇。

 **イタリア議会が解散
  総選挙は3月4日。中道右派連合、民主党、五つの星運動が拮抗。

 **アップルとアマゾンがサウジ事業参入で協議か
  ロイター報道。変貌する中東。

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  最近のボヤキ                  2018年への展望
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 不思議な一年が終わろうとしている。正直言って、米国だけでなく欧州や新
興国がここまで順調な経済拡大ペースを記録するとは思っていなかった。年初、
今年の米国は景気サイクルの終盤に接近、トランプリスクも厄介な存在になり、
欧州は右傾化とブレグジット騒動の下で共同体維持に綻びが出るかもしれない、
と考えていた。中国の成長速度ももう少し鈍化すると予想していた。だが多少
の地政学的な揺れはあったが、経済は過去10年で最も安定的な拡張を見せ、市
場変動率の乏しい中で各資産も上昇基調を維持して越年しそうである。これは
果たして実像なのだろうか。

 各国の強烈な金融緩和がモルヒネ的に効果を挙げたことは事実だろう。数兆
ドル単位のマネーが世界に投じられたのだから、経済と市場に浮力が働くのは
当然である。だが今年は米国に続いてカナダや英国も金融政策を転換し、ECB
もいよいよ来月から軌道修正に入る。日銀は音無しの構えのように見えるが、
流石に来年は変化の年になるだろう。堅調に見える現在の世界経済が、果たし
て金利の変化に耐えられるほどの自律的成長力を取り戻したのかどうかが大き
な着目点になりそうだ。実像と虚像の差異を見極める力も必要である。

 特に、外部経済に完全依存してきた日本の実力を測るのに来年は重要な試金
石になるだろう。上手く立ち回れる可能性はある。変化への適応力を付けた企
業は少なくない。海外投資家の日本株への見直し買いには割安感だけでない理
由がある。だが一方で、構造改革を忘れて権力ゲームに走った政治のツケは残
っている。そして新興企業の立ち遅れ、AIやIoTでの立ち遅れ、フィンテックの
停滞といった状況は、特に今後の中国との競争において深刻な劣後をもたらす
可能性を胚胎している。その昔、金融は欧米と周回遅れと揶揄され続けてきた
が、今度はロボットやAIなど先端産業で米中から周回遅れなどと言われかねな
い。経済の実力は株価だけでは計れない。バフェット流に言うならば、2018年
は「マネーの潮が引いたあと誰が裸で居たのかが解る」年となるのかもしれな
い。

 皆さま、今年もご愛読をどうも有難うございました。来年もまた宜しくお願
い申し上げます。どうぞ、良い年をお迎え下さい。(編集人 倉都)

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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2017.11.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比110円96銭高
  米国株高を好感、北朝鮮リスクに眼が慣れた株式市場。

 **野村HDがプリンシパル投資再開へ
  顧客の事業再編やMBOなどに共同投資、規模は約1,000憶円を想定。

 **東芝がICT子会社で300人の早期退職募集
  東芝デジタルソリューションズ。IoTやAIを除く全部門を縮小。

**東京ディズニーリゾートが拡張計画
  2020年代前半に約3拡大、投資額は約3000億円。競争激化に対応。
 
 **ファミマがフィットネス事業に参入
  1階がコンビニ、2階にスポーツジム。都内に第一号、その後全国展開で
  300店に拡大計画。異業種サービスで集客力底上げ。

 **S&Pが三菱UFJを格下げ
  ハイリスク国・地域への融資拡大でA-に一段階引き下げ。 

 **ビットフライヤーが米国で事業免許取得
  仮想通貨取引所運営やウォレットサービス提供など米国内41州で可能に。

 **10月小売業販売額は前年同月比0.2減
  12か月ぶりに減少。商品、飲料品、機械器具などが低迷。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比101.05ドル高
  減税有望銘柄を物色、利益確定でハイテク急落。ナスダックは大幅下落。
  長期金利は2.38%へ上昇。

 **米第3四半期GDP改定値は年率換算前期比3.3%増
  在庫投資堅調で速報値の3.0%増から上方修正。個人消費はやや下振れ。

 **米10月中古住宅販売仮契約指数は前月比3.5%上昇
  南部がハリケーンからの回復で好調。前年同月比では0.6%減と低迷気味。

 **米地区連銀経済報告「物価圧力強まる」
  全地区で緩やかに拡大、物価上昇の兆しも。

 **ユーロ圏11月景況感指数が2000年以来の高水準
  生産と輸出受注の見通しが改善、業況判断指数も2007年6月以降で最高に。

 **独11月CPIが前年同月比1.8%上昇
  上昇率は前月の1.5から急加速。スピードにやや警戒感。

 **ビットコインが初の10,000ドル突破
  年初来から10倍超、10,100ドルまで上昇後急落。ナスダックはビットコイ
  ン先物を来年上場へ。

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  最近のボヤキ                物価のバタフライ効果
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 米国株市場では減税効果を見込んだバリュー株買い・成長株売りでダウとナ
スダックが対照的な動きを見せている。だが減税に関してはまだ到達点が見え
ておらず、先般上院予算委員会を通過した税制改革法案も本会議を前に新たな
ハードルが生まれているようだ。数名の共和党上院議員が財政赤字拡大懸念が
生じた際には減税を停止するとの条件を要請、永久減税を求める多数派との対
立が浮かび上がってきた。市場の期待感は根強いが、この点は結構揉めそうな
印象である。

 10年間で1.5兆ドルの赤字要因を含む減税案は、そもそも共和党の伝統に馴染
まず、成長要因になるかどうかの議論も置き去りにされているが、トランプ大
統領の圧力と来年の中間選挙という政治力学の下で、強引に採決に向かってい
る。だがイエレン議長が昨日の議会証言で「連邦債務拡大には夜も眠れない」
と強い懸念を表明していることは興味深い。ベージュブックでは、物価上昇の
傾向が徐々に見え始めていると記されており、インフレ懸念と財政赤字懸念と
いう埋もれた材料が長期金利を押し上げれば、低金利の長期化に目が慣れてし
まった市場と経済は少し面食らうだろう。

 筆者はここ数か月で金利上昇リスクを本気で考え始めている。個人的に米国
債券はすべて手仕舞った。株にはまだ未練が残っているが、米国における長期
金利2.3%台はそろそろ正当化出来なくなってきた感がある。3%にまで上昇す
るかどうかは分らないが、長期金利是正の動きが実体経済を揺さぶればFRBの利
上げ方針にも影響するだろう。勿論、物価はそんなに上昇しないかもしれない。
日本も心配する必要はないかもしれない。だがバタフライ効果というカオスの
特徴を現代経済が持つ限り「微小な変化が生む過激な結果」という可能性は常
に心に留めおくべきだ、とも感じ始めている。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2017.10.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比3円22銭高
  利益確定で一時下落に転じるも底堅く小幅ながら3日続伸。

 **日銀がETF709億円買い入れ
  この相場で買う必要があるのか。本格的思考停止。

 **ソフトバンクが携帯2社統合断念
  独テレコムとの交渉難航、スプリントとTモバイルUSの経営統合協議打ち切
  りへ。

 **日立が熟練技術者の技をAIで再現
  自動車用鋼板の薄延化工程を自動化。新事業立ち上げへ。

 **富士通がレノボとPC事業統合で最終合意へ
  レノボが富士通子会社に過半出資し合弁事業に移行。レノボが主導権。
 
 **神戸製鋼は中間配当中止へ
  データ改竄問題で業績への影響は約100億円と公表、3月期最終損益は「未
  定」に。メガバンク3行は社債償還に500億円融資へ。

 **9月国内自動車8社の世界生産実績は前年同月比2.2%増
  国内生産は1.9%増、海外生産は2.3%増と内外での生産増ペースを維持。
 
 **9月小売業販売額は前年同月比2.2%増
  自動車販売が引き続き好調で約7年ぶりの11か月連続増加。 

<海外モニター>

 **NYダウは前週末比85.45ドル安
  下院が段階的法人税引き下げ協議の報を嫌気、ロシア疑惑も売り材料。
  長期金利は2.36%へ低下、ドル下落。大統領は11月2日にFRB議長指名へ。

 **米特別検察官が元トランプ選対本部長らを起訴
  マネロンや脱税などの罪。ロシア疑惑には繋がらず。

 **米主要ハイテク株は堅調継続
  iPhone X好調のアップルは上場来高値、アマゾンも続伸でべゾス氏が世
  界一の大富豪に。

 **米9月コアPCEデフレーターは前月比横ばい
  伸び率が1.3%と停滞継続。名目はエネルギー価格上昇で1.6%上昇。

 **米9月個人消費支出は前月比1.0%増
  約8年ぶりの高い伸び。ハリケーン被害で自動車などに買い替え特需。

 **ユーロ圏10月景況感指数は2001年1月以来の高水準
  前月比0.9ポイント上昇の114.2。ドイツが2.1ポイント上昇と牽引。

**カタロニア州首相が出国
  中央政府が反乱罪で起訴へ。亡命申請の可能性も。

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  最近のボヤキ               横ばいの米国コアPCE指数
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 米下院は法人税率を現行35%から来年以降3%ずつ引き下げて2022年に20%
とする案を協議している、と報じられている。11月1日に歳入委員会が法案を
公表するようだが、ホワイトハウスは未検討だとの認識を示している。その背
景には、財源不足問題があるのかもしれない。実体経済への効果が疑問視され
て居る中で、議会の協議が紆余曲折する可能性もあるが、減税議論自体は粛々
と進むことだろう。FRB議長もすんなりとパウエル理事に決まりそうな感じに
なってきた。

 それよりも、個人的には物価動向の方が気になっている。昨日発表されたコ
アPCEデフレーターの前年同月比伸び率は前月比横ばいの1.3%で、全く動意が
見られない。低迷するインフレ期待の下で、利上げを継続することへの懸念が
強まる一方、果たして我々が見ている物価指数は本当に実態的な物価動向を表
しているのか、という点も気になっている。平均時給の伸び率に関しても、SF
連銀は実態より2%程度低い水準だ、とその統計の構造欠陥を指摘しているの
が注目される。

 フィリップスカーブは死んだ、という推測に対し、異なる物価指数や賃金指
数を採ると曲線はまだ生きていることが解る、という反論も出てきた。ゴール
ドマンは、米国南西部の幾つかの州では同曲線が観測し得る、と述べている。
雇用とインフレの関係は崩れたのか、或いは一時的に雲隠れしているだけなの
か、まだ客観的な判断が付かない中で、債券市場とFRBとの認識対立は長期化し
そうな気配である。もっとも、その不確実性が株式市場の追い風になっている
背景の一つでもあり、両者の関係式の姿が鮮明になるにつれて株価動向が大き
く変化するリスクには、十分留意しておきたい。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2017.09.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比96円06銭高
  米国株高や総選挙思惑から3日ぶりに上昇。上値は限定的。

 **衆院解散、総選挙へ
  10月22日投開票。安倍信任選挙は「自民党VS.希望の党」の様相に。

 **トヨタ・マツダ・デンソーがEV開発会社設立へ
  量産型EVの開発加速。トヨタに出遅れ危機感も。

 **東芝が日米韓連合と「東芝メモリ」売却契約
  売却額は2兆円。債務超過解消で東証上場維持へ。ベインは2020年にもIPO
  計画との報道も。

 **ヤマト運輸がアマゾンと値上げで大筋合意
  人手不足で値上げ幅は4割超に。物流コスト再配分が本格化。

 **スシローと元気寿司が経営統合へ
  5位元気寿司の株主コメ卸最大手神明が主導。スシローに3割出資で統合策。
  海外の事業展開も加速。

 **東電・JXTG・大阪ガスが都市ガス事業で提携
  共同出資会社設立、川崎市で都市ガス製造開始。東京ガスの対抗軸に。

 **三越伊勢丹が松戸店閉店へ
  赤字継続、松戸市の赤字支援策を議会が否決。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比40.49ドル高
  減税策に期待と懸念が交差。長期金利は2.31%で横ばい。ドルは小反落。

 **米4-6月期GDP確定値は前期比3.1%増
  0.1ポイント上方修正。7-9月期は2%台の見通し。

 **NFTA再交渉の年内合意に不安
  第3回会合で中小企業対策が決着、競争政策など前進と総括。一方で
  域内部品調達比率などの対立は解けず。 

 **BoAはパリに拠点移設か
  トレーディング部門用に1000人規模のオフィス確保交渉開始。

 **米投資会社がWH買収検討へ
  ブラックストーンやサーベラスが食指。買収額は約40億ドルとの報道も。

 **中国が乗用車の一定割合をNEVに
  新エネルギー車の生産・輸入を義務づけ。国内勢サポートの意図も。

 **中国が国内の北朝鮮系合弁企業の閉鎖命令
  制裁の着実な履行をアピール。習政権の本気度もチラリ。

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  最近のボヤキ              景気拡大中の財政赤字拡大
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 総選挙が安倍首相と小池都知事の対立となったことは、日本のリベラルの衰
退を象徴するものであり、原発稼働だけが焦点になると右傾化という病巣が隠
されたまま政治の劣化が加速するような気もしている。民進党の解党は自然な
成り行きであったが、その先にもう少し健全な流れを期待したい。その意味で
は、メルケル氏に敗れて下野を決めた独SPDが中道左派の立て直しの時期を獲得
したことは参考事例になり得よう。今回は無理であっても、胡散臭い日本会議
から訣別した政権運営力のある対立軸の誕生が待たれるところだ。

 安倍首相が財政再建を事実上放棄し、小池都知事は消費税凍結を主張するな
ど、市場を殺した日銀の財政ファイナンスは政治に大きな力を与えることにな
った。一方で米国ではFRBが保有資産縮小を開始する予定だが、トランプ大統領
と共和党は財源無き減税に突き進む姿勢を明確にしている。だがその減税効果
は景気後退時のレーガン減税やブッシュ減税と違って効果は薄いとの見方が大
勢である。大統領は中間層に大きなプラスと述べていたが、財務長官は「目玉
は法人減税だ」と馬鹿正直に喋って、馬脚を現している。

 米国の税制改革の狙いが企業と富裕層であることは明白である。政権は景気
拡大で税収が増えて赤字は削減されると夢物語を語っているが、米国の過去の
大型減税後に赤字が縮小したことはない、とNYタイムズ紙は述べている。流石
に年内の税制改革可決を楽観視する声は少ないが、政治の方向性が日本と同様
に財政赤字拡大へと向かっていることは否定出来ない。景気拡大中に財政再建
どころか赤字を拡大させる政治とはいったい何なのか、と問い詰めたいところ
ではあるが、社会はそんな疑問も抱いていないようだ。かくして政治が将来の
危機のタネをあちこちにばら撒く、ということになるだろう。
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