デイリー・マネタリー・アフェアーズ 発売日・バックナンバー

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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.11.30

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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比87円17銭安
  146円台の円高嫌気、一時200円超下落。押し目買いでの反発も限定的。3日続落。

 **訪日客の免税品購入1億円以上が374人
  国内転売の可能性大。免税制度見直しへ。

 **大阪万博にロシアが不参加表明
  ウクライナ問題が万博にも波及。メキシコ、エストニアに次ぐ「欠席」。

 **海外ファンドが妙高高原に2000億円投資
  シンガポールのペイシャンス・キャピタル。世界のスキー人口増加を商機に。

 **住友商事が携帯電話基地局整備
  5G向け基地局を大阪・関西万博で設置後、全国展開へ。

 **トヨタが水素エンジン搭載車の公道実験開始
  まず豪州で。市販化まで「7合目」との感触。また10月世界生産台数は前年同月比
  17%増、うち海外生産は同9%増と、ともに10月として過去最高。

 **トヨタが一部生産ラインを再停止
  再開の矢先に「誤った部品使用」が発覚。

 **ホンダが電動二輪製造開発に5000億円投資
  2020年までに累計30モデル投入、生産効率改善でコスト半減目指す。

 **沖縄パークに銀行団が366億円協調融資
  商工中金アレンジ、地銀や政府系など13機関が「ジャングリア」向け融資に参加。

 **三菱UFJが50歳以上にFA行使制度導入
  自ら異動を志願。融資や運用の経験・知識を活用。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比13.44ドル高
  小動き。長期金利は4.27%へ低下、2年・10年マイナス格差は38BPへ縮小。

 **米7-9月期実質GDP改定値は0.3ポイント上方修正
  前期比年率換算比5.2%増。設備投資や地方政府支出の伸びが上振れ、個人消費
  は下振れ。

 **米地区連銀報告「消費者の支出手控えで経済減速」
  裁量的アイテムや耐久消費財が軟調。5%台の成長からの減速は当たり前。旅行・観光
  業は依然好調。

 **独11月消費者物価指数は前年同月比2.3%上昇
  伸び率は2021年6月以来の低水準。エネルギー価格下落が主導。

 **NZ中銀が政策金利据え置き
  5.5%で現状維持。利上げ再開のリスク高まりを示唆。新政権は中銀権限縮小も検討。

 **OECDが2023年成長見通し下方修正
  0.1ポイント引き下げて2.9%、2024年は2.7%で据え置き。中国は底入れとの指摘。

 **欧州不動産大手シグナが破産手続き
  オーストリアの裁判所に申請。金利上昇、コスト増で資金繰り悪化。

 **アップルがゴールドマンにクレカ提携解消打診
  WSJ報道、預金サービスも提携解消へ。

 **GMが総額100億ドルの自社株買い実施へ
  2024年初から約3割の増配も実施。労組ストやEV事業減速で低迷する株価の梃子入れへ。

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  現代金融の遠近法                     ノーランディング予想━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 今年の米国経済に関しては、ハードランディング説、スタグフレーション説、ソフトランディング説、そしてノーランディング説など、様々なシナリオが描かれてきたが、結局前者の二つは消えて、市場は確率が低いと見られていたソフトランディングのイメージを強めながら、年末へと向かっている。金融引き締めが適切に効いたという見方もあるが、個人的には、エネルギーが下落し、物流などのボトルネック要因が?げ落ちたことによる外生的ショックの緩和が主因であり、内生的なインフレ要因は利上げでも消えていない、という解釈を抱き続けている。即ち、雇用や住宅、財政などの米国内構造にはまだインフレの匂いがプンプンするノーランディング説が筆者にとっては現実的なイメージだ。

 昨日はOECDが世界経済見通しを公表しており、今年も来年も3%割れという低調な予想となってい
る中、米国も今年の2.5%から1.5%に減速する見通しが描かれている。一方で欧米金融機関の予想
を概観すると、楽観的な2.1%予想のゴールドマンから悲観的な1.1%予想のUBSまでかなりバラツキがあり、来年もなかなか予想のコンセンサスが見出しにくい印象を抱いている。OECDの予想はその真ん中であり、無難な見通しと言えそうだが、これまでの米国経済の軌跡や中国・欧州の景気底入れの可能性などを考えると、市場が予想するよりやや高めの成長率となってインフレ率もそれほど下がらない、といった米国の経済像がぼんやりと見えてき始めたような気もしている。

 同国のインフレに関しては何度も書いたので食傷気味であろうが、また一つ気になる点が出てきたので忘れぬように書いておく。住宅の賃料である。米国の消費者物価指数を押し上げてきた「悪」の一つとしての住居費が低下に向かうことでインフレ鈍化が加速する、との見方が早期利下げ論の一角を為しているが、住宅価格の高止まりに拠って全米における住宅の買い手が意気消沈しており、今後賃貸需要がさらに強まって賃料が下がらないどころか上昇する可能性がある、という指摘にも説得力がある。これは、コア・インフレ高止まり予想を正当化することになるかもしれない。まだ仮説に過ぎない、インフレ警戒論者としては、暫くウォッチしておく必要がありそうな気がしている。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.10.31

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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比294円73銭安
  ダウ下落、中東情勢不安、日銀警戒で売り優勢、反落。

 **長期金利が0.89%まで上昇
  日銀警戒で10年3か月ぶり高水準。本日YCC再修正議論との観測でドル円は148円台。

 **補正予算財源に予備費充当
  賃上げ促進の環境整備に。JAXA向け1兆円の宇宙戦略基金も設定。 

 **トヨタ4-9月期世界販売台数は前年同期比9%増
  517万2387台と半期として過去最高、2年ぶりの前年超え。欧米需要旺盛で、国内実績も
  好調。世界生産も同13%増の505万8248台と過去最高に。

 **パナソニック9月中間決算純利益は前年同期比約2.7倍
  2883億円と中間期過去最高。EV電池の米政府補助金が544億円押し上げ。

 **住友電工がメキシコにEV用電池部材工場新設
  2025年6月稼働。投資額や生産規模は非公表。

 **JR東海3月期連結純利益は前期比40%増見通し
  従来予想を上回る。観光需要増で東海道新幹線の利用が想定以上で推移。

 **パチンコのガイアが民事再生法適用申請
  負債総額は単体で約850億円、グループ全体で約1133億円。パチンコ業界では過去最大の
  経営破綻。コロナ禍と電気代高騰で債務返済不能に。

 **マリオットが鳥取砂丘近くに高級ホテル
  2026年度中の開業目指す。鳥取に「潜在的商機」、1泊6万円以上を想定。

<海外モニター>

 **米ダウは前週末比511.37ドル高
  長期金利は4.89%へ上昇、2年・10年マイナス格差は16BPへ縮小。

**イスラエル軍がガザ市郊外まで進軍
  1万人超滞在の病院に退避警告。

 **独7-9月期実質GDPは前期比マイナス0.1%
  家計の購買力低下と金利上昇が重し。第4四半期も望み薄。10月消費者物価指数
  は前年同月比3.0%上昇、前月から1.3ポイント急低下。

 **世銀が原油150ドルのリスクを指摘
  四半期ベースのコモディティ・レポート。メインシナリオは価格低下、中東とウクライナ情勢次
  第で急騰リスクも。

 **恒大集団の清算審理は12月4日に延期
  香港高等法院が決定。再編計画巡り最後の猶予。

 **ウエスタンデジタルが会社2分割を発表
  キオクシアとの統合破談観測、フラッシュメモリー事業スピンオフで上場企業2社に。

 **UAWがGMとも賃上げ合意へ
  ビッグスリーのストライキは46日で終結見通し。

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  現代金融の遠近法                  さて日米金融政策
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 今週は日銀の金融政策決定会合、米国ではFOMCという日米金融政策の方向性を決める重要
な日程が組まれている。先週まではどちらも現状維持との見方が大半だったが、足許の日本の長期
金利上昇ペースから、日銀はYCCの再修正を急がざるを得ない、との見方が強まってきた。これを放置
すれば、天井と想定した1%でまた無駄な防戦をせねばならなくなるのは明白で、25BPでも50BPでも取
り敢えずは引き上る、というドタバタ劇になるのだろうか。さっさと撤廃してしまった方がよほどスッキリ感も
あるが、減税と歳出増に邁進する永田町の意向には逆らえない。為替は取り敢えず円高方向には動
いているが、海外勢の巻き戻しも限定的ではないかと思っている。

 一方で米国では現状維持との見方は変わらず、焦点は12月と1月の判断に向けられている。米国
経済は鈍化見通しが強いが、その時期はどんどん先送りされている状況で、先週発表されたスーパー・
コアPCEも前月比0.4%上昇するなど、景気と物価の基調はまだ強い。今週発表される雇用統計で
はUAWのストの影響で雇用鈍化の印象が強まると見られており、実態を掴むのは難しそうだが、逼迫解
消が視野に入る時期はまだ先の可能性が高そうだ。長期金利も安定には程遠く、ボラティリティの高さ
は年末年始へと持ち越されることだろう。日米ともに、長期金利に関してはまだまだ落ち着かない日々が
続く。激しい値動きを体験した現役時代の記憶が蘇ってくる。

 そんな金利観と中東情勢の悪化懸念を背景に、株式市場ももたついている。昨日の米国株は大幅
下落後の自律反発狙いの買いなどで急反発しているが、先週末にはS&P500が直近ピーク比10%超下
落して調整局面入り、ダウも年初来でマイナスに転落するなど、基調は強くない。7-9月期の決算は予
想以上に良好だったとはいえ、10-12月期や来年の見通しを下方修正するアナリストが増えている、とブ
ルームバーグは報じている。金利高止まり、地政学的緊張の悪影響、そして中国経済の低迷継続という
世界の三大マイナス要因に国内消費の減衰傾向が加われば、米国株のバリエーションも一段下がって長
期投資を考える向きには良い環境になることも想定されよう。ただ下げ相場が行き過ぎることも往々にし
てある。果報は寝て待て、というがその睡眠時間も少し長めに設定しておいて損はないかもしれない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.09.29

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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比499円38銭安
  権利落ちに加えて原油高や米国株不安も重荷に。1か月ぶりに32,000円台割れ、長期金利
  は0.75%へ上昇。

 **東京都が新興企業支援の拠点開設へ
  内外ベンチャーキャピタルや企業、大学、行政向けに「Tokyo Innovation Base」プレオープン。2024
  年5月に本格開業。

 **国交省がタクシー規制緩和
  過疎地での個人タクシー営業が可能に。年齢も80歳未満に引き上げ。乗り合いタクシー事業開
  始も容易に。

 **トヨタ8月世界販売台数は前年同月比10%増
  853,285台と7か月連続増加、8月としては4年ぶりに過去最高更新。北米や国内で伸長、中
  国を除くアジア地域では前年並み。

 **ルノーが日産・三菱自との共同購買契約解消
  部品共通化などの戦略を転換、経営の独自性を尊重へ。

 **SBI新生銀行株を旧村上ファンド系が保有継続か
  エスグラントの9.75%保有が判明、上場廃止後もSBI・政府系とともに株主残留観測。

 **三菱UFJがAI活用の新興企業投資ファンド設立
  海外スタートアップに最大5億ドル投資。

 **8月対中魚介類輸出総額は前年同月比75.7%減
  処理水海洋放出への反発で8月24日から水産物の輸入全面停止。


<海外モニター>

 **米ダウは前日比116.07ドル高
  金利上昇や原油高の一服で3日ぶり反発。長期金利は4.58%へ低下、2年・10年マイナス
  格差は48BPへ縮小。

 **米4-6月期個人消費は大幅下方修正
  GDP確定値は前期比年率2.1%不変。個人消費は1.7%増から0.8%増に大幅下振れ。
  設備投資が7.4%増と1.3ポイント上方修正、輸出と在庫も上振れで相殺。

 **米8月中古住宅販売成約指数は前月比7.1%低下
  71.8と2020年4月以来の低水準に。価格上昇、成約不振のスタグフレーション継続。

 **米新規失業保険申請件数は前週比2000件増
  204,000件と予想を下回る。労働市場は盤石。

 **米政府機関一部閉鎖が濃厚に
  閉鎖回避への交渉難航、依然として合意の目途立たず。

 **中国次期財務部長に藍仏安氏
  劉昆氏が退任、山西省書記が就任へ。

 **ユーロ圏9月景況感指数は前月比0.1ポイント低下
  93.5と5か月連続低下。サービス業、小売業、消費者のマインド悪化。

 **独9月消費者物価指数は前年同月比4.3%上昇 
  エネルギー高騰一服で伸び率は2年ぶり低水準。原油高再燃で先行きには不透明感。

 **英政府が2024年からZEV販売義務化
  自動車メーカーにゼロエミッション車最低22%の販売を義務付け。2030年の80%まで段階
  的に引き上げ。

 **メキシコ中銀は政策金利を11.25%で据え置き
  4会合連続で現状維持。インフレ率は低下、2024年前半には利下げとの観測。

 **オープンAIが消費者向けAI端末開発企業立ち上げへ
  FT紙報道。元米アップルのデザイン責任者、孫社長とベンチャー設立協議。

 **恒大集団の株取引が再停止
  香港取引所で売買停止。上場子会社の恒大物業集団やEVメーカーの恒大新能源汽車
  集団も停止。

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  現代金融の遠近法               米国資本システムの脆弱性
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 米国長期金利の行方についてはまだ明確なコンセンサスはなく、5%に向かうとの悲観派から当面
は4%台後半での推移が継続との慎重派、足許の動きはクレージーと見る楽観派がそれぞれの主張
を繰り出している。いずれにせよ、こうした不安定な動きが投資家の不安感を増幅させるだけで、また
金融事故のリスクが高まることも事実である。3月の米国地銀破綻連鎖は何とか局所的な危機で
収まったが、米国資本システムにおける火種は燻ったままであり、早期利下げ観測が遠のいた以上、
シナリオ修正がもたらすマネー循環の変化が、緩和継続気分に染まった脆弱なシステムを動揺させ
る可能性はゼロではなかろう。

 いま金融当局が最大の懸念を示しているのが、まさに米国債市場におけるハイ・レバレッジのベー
シス取引である。ヘッジファンドに拠るポジションが急増しているのは公式統計から明らかであり、コロ
ナ禍で起きたような急激なアンワインドに拠る市場大変動の再来が警戒されている。ゴールドマンなど
はリスクは限定的だと主張しているが、何が起こるのか解らないのが相場である。絶対安全と思われ
ていたMMFが金融危機の際に元本割れしたことも忘れないでおきたい。MMFは何度も制度改革され
てきたが、それでもCPやCDなどを組み込むリザーブ型MMFに関しては、クレジット市場不安などを背景
に解約急増で元本割れが起きる可能性は有る。

 また、商業用不動産融資やレバレッジド・ローンを組み込んだファンドの集中的解約に対する脆
弱性も注意すべきだろう。英国市場では昨年来大手が運営するファンドの動向が注目されており、
米国市場でも景気失速の兆候が明らかになればリスクは高まる。昨日発表された米4-6月期GDP
確定値における個人消費の大幅下方修正は、下半期以降への警戒シグナルだと読んでも良いよ
うに思われる。眉唾のソフトランディング説はまだ健在で、失業なきインフレ鈍化のイメージを抱き続
ける人も少なくないが、百歩譲って米国経済の堅調さは暫く継続すると仮定するにしても、だから
と言って資本システムが健康だとは限らない。緩和長期化がばら撒いた危機のタネは、至る所に
開花を待って潜んでいることを忘れるべきではない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.08.31

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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比106円49銭高
  先物買いが継続、戻り待ち売りとの攻防で上げ幅縮小。

 **田村日銀委員「2%目標実現が明確に視界に」
  北海道で講演。不確実性も残る現状では緩和継続が適切、との判断も。

 **ガソリン価格が最高値更新
  全国平均は前週比1.9円高のリッター185.6円。円安・補助金縮小で15週連続上
  昇。岸田首相は「補助拡大で10月には175円台」と表明。 

 **金融庁が損保ジャパンの責任追及へ
  ビッグモーター取引再開時に不正の可能性を認識。

 **SBI証券と楽天証券が日本株売買手数料ゼロに
  国内初の無料、9月から。米国流ネット売買無料拡大の可能性も。

 **グーグルが日本語でも「生成AI検索」導入
  30日から試験的にサービス開始。希望する利用者の閲覧ソフトやアプリに機能提供。

 **KDDIとスペースXが衛星・スマホ直接通信サービス開始へ
  スターリンクをauスマホで利用、2024年から。

 **西武池袋店は本日全館休業
  セブン&アイが西武・そごう売却を本日決定、債権900億円放棄へ。約5000人の雇用
  を守る姿勢見せるも労組はスト決行。

 **トヨタ7月世界生産台数は前年同月比15%増
  809,400台と7か月連続増。7月としては8年ぶり過去最高更新。中国では生産・販
  売ともに前年割れ。2023年世界生産計画は約1020万台に。

 **北陸新幹線の金沢・敦賀は3月16日開業へ
  JR西日本・東日本が発表。東京・敦賀間を最速3時間8分で。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比37.57ドル高
  金利上昇懸念緩和で小幅続伸。長期金利は4.11%へ低下、2年・10年マイナス格差
  は76BPで横ばい。

 **米8月ADP民間就業者数は前月比177,000人増
  予想を下回り雇用逼迫緩和を示唆。教育・医療、物流は堅調、娯楽は鈍化。賃金は
  前年同月比5.9%増。

 **米8月中古住宅販売成約指数は前月比0.9%上昇
  77.6と予想外に2か月連続のプラス。

 **米4-6月期実質GDP改定値は前期比年率2.1%増
  設備投資下振れで0.3ポイント下方修正。個人消費は1.7%増と0.1ポイント上振れ。

 **中国が「一帯一路」首脳会議開催へ
  ロシアなど関係国に通知。10月17日に北京市内で開催予定。

 **独8月消費者物価指数は前年同月比6.4%上昇
  予想ほど低下せず。スペインでは同2.4%と2か月連続の加速。

 **独政権が中小企業減税など新経済対策を閣議決定
  320億ユーロ規模の税負担軽減で環境投資・研究開発を支援。

 **2023年スマホ世界出荷台数は前年比4.7%減見通し
  IDCが11億5000万台と下方修正、過去10年間で最低に。

 **碧桂園1-6月期最終損益は約1兆円規模に
  489億元と過去最大の赤字計上。負債総額は1兆3642億元。

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  現代金融の遠近法                  金価値の再考
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 国内での金価格がグラム10,000円台に乗せたことが話題になっている。筆者は金には
昔から強い関心があり、金融史を学び始めた一つのきっかけが金に潜む魅力を理解したい
という願望であった。金は制度的には「廃貨」されたことになっているが、富の保存手段とし
ては何千年もの歴史を持っており、その辺の信用通貨とは出来が違うのである。大昔の話
だが、銀行に入って2年目のボーナスではクルーガーランド金貨を買ったこともある。本格的に
金投資を始めたのは日銀が量的緩和を始めた時期であった。当時はグラム2500円くらい
であったと記憶している。ニクソン・ショックのころはたしか700円台であった。

 金には利息が無いのでゼロ金利時代から有金利時代へシフトする過程では魅力が急減
すると言われているが、市場では2000ドル台に接近する動きも見られている。国内では円安
で弾みが付いているが、ドルベースでも結構しぶとい値動きをとなっているのが興味深い。金は
誰の債務でもなく簡単には「増量」出来ないという点も長所と言われてきた。特に今後各国
の財政赤字問題に焦点が当たり始めれば、金選好を強める投資家が増えるかもしれない。
また、ドルに拠る金融制裁を振りかざす米国に辟易している新興国が「BRICS拡大」を通じて
金準備の増強を協調して図る可能性もあるかもしれない。勿論、金は急落するリスクも抱えて
いることは言うまでもない。

 ドル覇権が急低下するという説には乗らないが、決済の利用比率や準備に占める割合が
徐々に低下してくのは止められないだろう。金が再び主役になるという話ではない。国際金融
システムも史的変遷過程にある一つの体系に過ぎない。金価値がドル信認低下と比例してい
ることは、ニクソン・ショック以降の半世紀にわたって実証されてきた。客観的価値の裏付けのな
い金はいつか暴落するとも言われてきたが、歴史を振り返れば、金に絶対的価値を見出す人が
少なくないことも明白だろう。信用通貨は確かに便利だが、意図的に操作され、有事には脆く、
下落が始まると止まらないこともある。ドルや米国債は安全資産と言われるが、それは現代的
な幻想に過ぎない可能性を、筆者が学んだ金融史は示唆しているように思われる。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.07.31

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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比131円93銭安
  YCCショックで輸出関連に売り圧力、海外勢の売りで一時850円下落するも押し目買
  いに下げ幅縮小。ドル円も乱高下の末に138円割れ寸前から141円台に。

 **日銀が長期金利上限突破を容認
  長期金利の指し値オペを1%に引き上げ、事実上のYCC修正。物価見通しは2023年度
  2.5%へ大幅上方修正。2024年度は1.9%と小幅引き上げ。

 **長期金利が0.5%突破
  日銀政策修正で上限超え、0.575%まで上昇。約9年ぶりの水準に。

 **厚労省が最低賃金全国平均1002円に
  中央最低賃金審議会小委員会が取り纏め。過去最大の引き上げ額に。

 **金融庁がビッグモーターと損保大手に報告徴求命令
  保険の取り扱い調査へ事実関係の説明や関連資料の提出を要求。

 **7月都区部消費者物価コア指数は前年同月比3.0%上昇
  電気・ガス代など低下で伸びは2か月ぶり縮小。食品や日用品は依然高い伸びで
  コアコアは4.0%上昇と0.2ポイント加速。

 **東京国税局が三越伊勢丹に7億円追徴課税
  約6億4000万円の申告漏れ指摘。免税販売でパスポート確認せず。

 **国内レジャー施設の43.2%が入場券値上げ
  帝国データバンク調査、190施設中82施設が値上げ実施又は検討中。

 **オリエンタルランドの4-6月期連結純利益が過去最高に
  前年同期比2.3倍の274億円。開業40周年イベントが貢献、売上高は43%増の1406億
  円、営業利益は2.3倍の386億円と過去最高。

 **トヨタグループが上半期世界販売台数で首位に
  前年比5.5%増の541万9841台とVWを上回り4年連続で上半期首位。世界生産台数
  は同10%増の562万台と過去最高を更新。

 **トヨタが保有KDDI株の一部売却方針
  1/5程度の約2500億円を売却。政策保有株売却で電動化シフトに資金充当。

 **アサヒが外食事業から撤退
  なだ万やビール園などの事業売却、酒類事業に経営資源集中。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比176.57ドル高
  インフレ鈍化を好感。長期金利は3.95へ低下、2年・10年マイナス格差は93BPで横ばい。

 **米6月コアPCE物価指数は前年同月比4.1%上昇
  伸びが縮小、前月比は0.2%上昇。総合指数上昇率は前年比3.0%、前月比0.2%
  上昇。個人消費支出は前月比0.5%増、個人所得は同0.3%増。

 **米4-6月雇用コスト指数は前期比1.0%上昇
  2年ぶり低水準に。前年比でも4.5%上昇と鈍化。

 **米7月ミシガン大消費者信頼感指数は前月比7.2ポイント上昇
  確定値は71.6と2021年10月以来の高水準。1年先インフレ期待は3.4%と前月から
  0.1ポイント上昇。

 **WTI期近物が3か月ぶり高値
  米国景況感堅調で需給改善期待に一時80.70ドルまで上伸。

 **中国が消費者向け産業の後押し計画発表
  軽工業の成長を促進、小規模企業の資金調達支援へ証券取引所の成長促進策も
  導入。

 **中国6月末住宅ローン残高は前年比0.7%減
  38兆6000億元と2008年統計開始以来初の減少。景気不安で前倒し返済拡大。

 **ECB「域内銀行の財務は安定」
  ストレステスト結果公表。「深刻な景気低迷にも耐えられる」と総括するも最悪シナリオで
  は3行が資本不足と判定。

 **独4-6月期実質GDP速報値は前期比横ばい
  3四半期ぶりマイナス成長回避。景気低迷感は払拭出来ず。7月消費者物価指数上
  昇率は前年同月比6.5%、コアも同5.5%と前月からともに0.3ポイント減速。

 **英中銀がバーナンキ氏に経済予測手法見直し委託
  インフレ抑制失敗への批判緩和策。

 **サウジがウクライナ和平国際会議を開催へ
  WSJが来月開催と報道。欧米やグローバルサウスの高官招待、ロシアは不参加。

 **メキシコ財務省が国営ぺメックスに資本注入
  1000億ドル超の巨額債務負担軽減へ約50億ドル規模の支援。

 **トルコ政府が中銀副総裁3人交代と発表
  米NY連銀勤務経験のあるエコノミストらを任命。引き締め転換の一環か。

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  現代金融の遠近法                日米それぞれの「緩和」
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 日銀は「情報リーク」通りに金利操作に柔軟性を採り入れ、長期金利の固定範囲を緩めて
1%までの上昇余地を形成することになった。市場は消化不良を起こして為替は乱高下、株価
も急落後に急反発するなど、YCCの実質的な修正なのか、緩和基調の中での微調整なのか、
皆目見当が付かないままに植田総裁の記者会見を迎えることになった。市場では金利正常化
への第一歩と見做した向きが多く、事実上の利上げだというヒトも居たようだが、総裁発言から
はそうしたニュアンスは感じられない。案の定、東京で138円台割れ寸前まで下落したドル円は
海外市場では141円に戻ってしまった。
 
 確かに今回の解釈は様々有り得よう。だが、野球の投手が投じた球筋を見て球種を探るより、
そのボールの握り方を見る方が投球意図が明確になることを思えば、やはり総裁が何度も繰り返
している物価の見方を視座に据えて解釈するのが現実的であろう。足許の物価上昇の読みは間
違えたが、今後低下するのは確実で、最大の予測の難関はその後だ、というのが基本認識であ
る。低下後に再上昇するのか自信がない、という総裁の発言は展望レポートにそのまま反映され
ており、2024年の物価見通しは僅かながら下方修正されている。従って、このシナリオの下で金利
正常化だとか事実上の利上げだとかいう結論を出すのは、適当ではないだろう。愚策の手直しと
いうくらいが、存外正しい観察結果なのかもしれない。ただ、その幾らか甘いように思われる物価
判断が正しいのかどうかは別問題だ。

 さて米国では6月のPCEデフレーターが総合・コアともに順調に低下して、インフレ鈍化期待を益
々高めることになった。「利上げはもうない」「景気は堅調」というムードが市場に行き渡り、米国
株式市場はゴルディロックス状態で、14連騰を阻まれたダウも仕切り直しとばかり反発している。
夏枯れの中でその流れに歯向かうのは危険な状態になっているが、視線を年末にまで向けてみれ
ば、原油相場や食糧価格の再上昇という物価反転への懸念、そして余剰貯蓄消滅や学資ロー
ン返済再開などの消費への影響といった難しいハードルが幾つか待ち構えている状況が見えてくる。
さらに「利上げ効果の浸透」という不気味な要素もある。もう一つ、ついでに言えば株価や社債の
安定化という「金融環境の緩和」がインフレを再燃させるリスクもある。最後のポイントは、ソフトラ
ンディング期待の盲点と言っても良いかもしれない。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.06.30

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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比40円15銭高
  先物主導で続伸するも高値警戒で上げ幅は限定的。

**政府が「年収の壁解消」へ助成案
  当面の対応として雇用保険から一人50万円を拠出。付け焼刃。

 **政府が大規模洋上風力の第2弾公募へ
  伊藤忠商事や東京ガスなどが応札検討。対象は長崎・新潟・秋田の4海域。

 **ニトリが全国300店にEV充電網整備
  100%再エネ由来の電気を供給、2024年末までに750基稼働へ。

 **トヨタ5月世界生産台数は前年同月比33%増
  5か月連続増加、5月として過去最高更新。半導体供給回復、生産能力増強で
  北米やアジアで生産拡大。

 **ソフトバンクが生成AIを独自開発へ
  スパコン整備し、金融や医療などの分野特化型として提供検討。

 **ソニーが静岡県湖西市の工場閉鎖へ
  業務用ビデオカメラ生産を愛知県幸田町の工場に集約。
 
 **京都銀行が英ファンドの特別配当提案否決
  株主総会でシルチェスターの要求を拒絶。

 **EUが日本産食品輸入規制完全撤廃へ
  福島県産水産物など放射性物質検査証明を不要に。

 **6月消費者態度指数は前月比0.2ポイント上昇
  36.2と4か月連続上昇。賃上げで収入・雇用見方が改善。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比269.76ドル高
  力強い経済指標を好感。長期金利は3.84%へ上昇、2年・10年マイナス格差は103
  BPへ拡大。

 **米1-3月期実質GDP確定値は前期比年率換算2.0%増
  改定値から0.7ポイントの大幅上方修正。個人消費が4.2%増と7四半期ぶり高水準。
  設備投資は0.6%増と0.8ポイント下振れ、住宅投資は4.0%減と1.4ポイント上振れ。

 **米5月中古住宅販売成約指数は前月比2.7%低下
  在庫不足で年初来最低水準に。4地域のうち3地域で低下。

 **米新規失業保険申請件数は前週比26,000件減
  239,000件と予想を下回る。総受給者数は前週比19,000人減の174万2000人。

 **米金融監督当局が商業用不動産支援を要請
  金融機関にローン支払い猶予や部分返済など異例の支援要請の共同声明発表。

 **独6月消費者物価指数上昇率は前年同月比6.8%
  スペインは1.6%と急低下で対照的。

 **ハンガリー議会がスウェーデンNATO加盟批准延期
  トルコも批准せず、加盟は先送り濃厚。

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  現代金融の遠近法                  米欧日の経済格差 
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 米国経済の力強さを1-3月期GDP確報値があらためて印象付けている。前期比の成長率
は2.0%と改定値から0.7ポイントもの上振れとなった。大幅に上方修正された個人消費が
牽引したもので、住宅市況の回復も支えとなっている。昨日「誤算」について若干イチャモンを
付けたが、これこそ経済にとっては嬉しい誤算だろう。バックミラーに映った統計に過ぎないことは
事実だが、コアインフレの粘着性もこれで納得できるというものだ。雇用逼迫と余剰貯蓄の効
果はてきめんである。FF金利は5%台では済まないかもしれない。

 一方、リセッションに陥ったユーロ圏では、景気や物価に関する主要国の温度差が激しいの
が悩みのタネであろう。景気後退とインフレの双方で足を引っ張っているのはドイツである。マイナ
ス成長からの脱却はまだ視野に入らず、物価に関しても昨日発表された6月の消費者物価指
数は前月比6.8%と再拡大、コア指数も5.8%と伸びが加速している。一方でスペインは1.6
%上昇と急低下しており、イタリアも6.7%と鈍化を見せている。本日ユーロ圏の指数が発表さ
れるが、仮に鈍化していても、ドイツの状況を見ればECBは利上げ継続姿勢を止める訳にはいか
ないだろう。

 英中銀も含めて「ECBフォーラム」では欧米中銀の利上げ継続大合唱の雰囲気だったようだ。
そんな中で円安の背景を問われた植田総裁は、その三中銀の金融政策に言及してみせたが、
日銀の慎重姿勢が最大の要因であることは誰の目にも明らかだろう。ドル円は昨日145円台目
前まで上昇した。介入警戒感は強いが、昨年に比べれば円安は必ずしも「急激」とは言い難く、
150円までは無風といった大胆な声も散見される。昨年の円安には驚きもあったが、今年の円安
に関しては誰もサプライズ感を抱いていないように思われる。貿易赤字の解消やYCC撤廃で多少
は円高にブレるだろうが、基調的な円安時代の定着は否定しようがなくなってきた。これもまた経
済格差の象徴なのだろう。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.05.31

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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比94円64銭高
  利食いに押されて反落するも下値堅く小反発。

 **植田総裁「今年度後半と来年度以降の物価見通しはかなり不確実」
  持続的・安定的な物価目標達成には「まだ間がある」と緩和継続方針。

 **財務省・金融庁・日銀が情報交換会
  円安進行で幹部会談、いつもの相場牽制。

 **5月東証上場企業自社株買いは約3.2兆円超
  2004年以降で過去最高に。資本効率改善が株価を後押し。

 **日野自動車と三菱ふそうが経営統合へ
  親会社のトヨタとダイムラーが共同出資で持株会社設立、完全子会社に。規模拡
  大で先進技術への投資加速。

 **ANAがNFT取引に参入
  航空会社初の非代替性トークン・プラットフォーム開設。3D航空機2種類販売へ。

 **「らくらくホン」のFCNTが経営破綻
  東京地裁が民事再生手続き開始申し立を受理。スマホ出荷で国内3位、負債総額は
  1300億円程度。競争激化と円安で資金繰り悪化。

 **自動車大手8社の4月世界生産台数は前年同月比14.5%増
  190万539台でと3か月連続で増加。半導体不足解消で反動増。

 **4月有効求人倍率は前月比横ばい
  求人見送りも散見、1.32倍に。完全失業率は前月比0.2ポイント低下の2.6%。


<海外モニター>

 **米国市場は前週末比50.56ドル安
  米議会の行方を警戒、ナスダックは続伸。長期金利は3.69%へ低下、2年・10年マ
  イナス格差は77BPへ拡大。 

 **米5月CB消費者信頼感指数は前月比1.4ポイント低下
  102.3と2か月連続マイナス、2022年11月以来の低水準。強まる景気懸念。

 **米3月全米住宅価格は前月比1.3%上昇
  S&Pコアロジック・ケース・シラー指数は2か月連続プラス。上昇率は10か月ぶりの幅に。

 **マスク氏が中国外相と会談
  対立激化の最中に訪中。「デカップリングや供給網分断に反対」と表明。

 **ロシアがウクライナ4州で地方選挙実施へ
  ドネツク州など支配の既成事実化を狙う。

 **ギリシアは6月25日に再選挙へ
  安定政権樹立へ与党・新民主主義党(ND)の単独過半数が焦点に。

 **エヌビディア時価総額は一時1兆ドル突破
  最高値更新で半導体初の大台。過熱感も。

 **ゴールドマンが追加人員削減計画
  昨年9月以来3回目のリストラ。上級職も対象に。

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  現代金融の遠近法                エヌビディア雑感 
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 エヌビディアの時価総額が一時1兆ドルを超えて、アップル、マイクロソフト、アマゾン、アルフ
ァベットに次ぐ「1兆ドル・クラブ」の仲間入りを果たした。創業30年での快挙に、米ハイテク企
業の凄みを感じない訳にはいかない。当初はニッチ部門であった3Dグラフィック画像ビジネスに
特化し、OpenAIが火をつけたChatGPTブームに乗って市場を席巻するに至った。サプライヤー
として勝ち馬を選択するのは難しいが、トレンドさえ掴めれば大勝ち出来る典型例だと言って
良いだろう。まさに「新コンピュータ時代」であるが、日本勢がその意味でも「お零れ頂戴組」に
しかなれなくなったのが残念である。

 とはいえ、昨今の生成AIブームに末恐ろしさを感じる人も少なくないだろう。既に米法曹界
ではフェイクな情報への危機感が示されている様子であり、政治・経済から日常生活に至るま
で、何を信じて良いのか判らなくなる時代がもうそこまで来ている、という印象である。筆者もこ
れまで何度かchatGPTを試してみたが、言語的にはOKでも内容があまりにみすぼらしくて、仕
事にはまだ使えない感じを抱いている。ただ、意図的な悪用だけでなく、善意での濫用も可能
になることを考えれば、脅威的な道具になり得ることは自明だ。ルールを作っても情報的犯罪は
抑えられないだろう。情報産業である金融市場も、新たな「敵」に翻弄されるかもしれない。

 米国では早速、2024年の大統領選に向けたフェイク情報合戦が始まりそうな気配である。
共和党では注目されたデサンティス氏が名乗りを挙げたが、トランプ氏には全く歯が立たない
情勢である。トランプ氏が得意のSNS戦法でデサンティス攻撃を強めているのが奏功していると
言われているが、ここにフェイク情報が投入されれば、報復も含めた情報戦争に陥る可能性
もあろう。投機筋がそうした混乱に乗じてフェイク情報で市場を描き回すことも想定される。金
融政策や財政政策などを真面目に分析しようとしても、基礎となるデータが信用出来なくな
ればお手上げである。エヌビディアの株が上がって日本株にも追い風が吹いた、と手放しで喜
べない理由はそこにある。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.04.28

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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比41円21銭高
  決算本格化、好業績期待で小幅高。

**トヨタ2022年度世界生産・販売最高更新
  部品の調達難緩和、生産は前年度比6.5%増、販売は同1.0%%増。

 **ホンダとGSユアサが国内電池工場に4000億円投資
  電池や部材の開発へ共同出資で新会社設立、経産省が1500億円補助へ。

 **キリンが豪州健康食品大手を買収
  ブラックモアズを約1692億円で全株取得、完全子会社に。ヘルスサイエンス分野を
  強化。

 **九州電力が2000億円の資本増強へ
  日経報道。優先株発行、みずほと政投銀がそれぞれ800億円、三菱UFJが400億
  円引き受けか。

 **三井住友がジェフリーズ持ち分引き上げ
  戦略的資本・業務提携を深化、保有比率を4.5%から最大15%まで。

 **三菱UFJが振込手数料990円に引き上げ
  10月2日から窓口・ATMで他行向け引上げ。

 **ユニゾ社債610億円が債務不履行状態に
  国内公募でのデフォルトは2017年のタカタ以来。

 **2022年度国内建設受注額は前年度比8.4%増
  過去20年で最高。サプライチェーン国内回帰で半導体など大型設
  備投資増加。安全保障関連も好調。

 <海外モニター>

 **米ダウは前日比524.29ドル高
  ハイテク期待で大幅反発。長期金利は3.53%へ上昇、2年・10年マイナス格差は55
  BPへ拡大。

 **米1-3月期実質GDPは前期比1.1%増
  プラス幅は前期から縮小、予想を下回る。個人消費は3.7%増と堅調、設備投資や
  在庫が低調。コアPCE物価指数は4.9%上昇、1年ぶりの高い伸び。

 **米3月中古住宅販売仮契約指数は前月比5.2%低下
  78.9と4か月ぶり低水準、上昇予想に反してマイナスに。在庫不足が制約に。

 **米新規失業保険申請件数は前週比16,000件減
  230,000件と3週間ぶり減少。

 **中国1-3月工業利益は前年同期比21.4%減
  1-2月の22.9%減からやや改善。3月単月では前年同月比19.2%減。回復
  はだ定着せず。

 **独政府が化学品の対中輸出制限を協議
  先端半導体製造に必要な部材やサービスを断ち切る措置。メルクやBASFなどに拠る中国
  販売に制限検討。

 **トルコ中銀は政策金利据え置き
  2会合連続で現状維持。インフレ率は依然として50%超。5月14日には大統領選と
  議会選。

 **アマゾン1-3月期売上高は前年同期比9%増
  す営業利益は同30%増の増収増益。クラウド事業は減速、費用は抑制。

 **インテル1-3月期売上高は前年同期比36%減
  最終損益は27億5800万ドル赤字。PC需要低迷、データセンター向けも不振、2四半期連
  続での最終赤字。

 **米ギャップが新たに約1800人削減
  昨年9月の500人削減に次ぐリストラ。

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  現代金融の遠近法                米国GDPの中身
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 米国の1-3月期GDP速報値が発表され、成長率は年率換算で前期比1.1%増と昨
年10-12月期の2.6%から急速にペースダウン、2%前後の市場予想を大幅に下回る結果
となった。これだけ見ると、米国の景気減速は鮮明だと言えそうだが、個人消費が3.7%
増と前期の1.0%増から大幅に伸びていることを見れば、まだ力強さを残しているとも言え
るだろう。余剰貯穀はまだ残っており、雇用市場も堅調である。銀行不安も消費意欲の
低下をもたらしているようには見えない。

 さらにインフレ指標を見れば、PCEデフレーターは総合で4.2%、コアは4.9%とともに予
想を上回っており、特に後者は伸びが加速して1年ぶりの高水準になっている。とてもFRB
が予想(期待?)する年末3.5%といった水準には低下しそうにない。年内利下げ予想
は論外であるだけでなく、5月に利上げ打ち止めする余裕があるのだろうか、とも疑いたくな
る数字である。PCEの3月単月の数字は本日発表されるので、債券市場はあらためてその
内容を吟味せざるを得なくなるだろう。日銀が現状維持となれば、円安に弾みがつく可
能性もある。

 消費とインフレという引き締め要因が目立つとは言え、成長率を引き下げた設備投資と
在庫投資を無視することも出来ない。いずれも利上げ効果に拠る消費減退を見込んでの
低迷や縮小だろうと思われる。大企業中心とする人員削減がハイテク・金融から小売など
サービス業にも及び始めており、企業が逆風に備え始めているのは明白だ。株式市場は予
想ほど悪化しなかった1-3月期の好決算を歓迎しているが、先を見据えれば、売上を楽観
することは危険だ。概して言えば、1-3月期のGDPはミニ・スタグフレーションへの道程がより明
確になってきたように思われる。英エコノミスト誌の言う「モナリザ」の表情が、微笑から冷笑に
変化し始めたことを示唆している、と言っても良いかもしれない。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.03.31

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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比100円85銭安
  配当落ちで反落。ハイテク買いが下支え。

 **東証がPBR1倍割れ1800社に改善策開示要請
  個別企業だけの問題なのか。

 **4月予定の値上げ品目は4892品目
  帝国データ調査。年初累計では14,000品目超に。

 **公取委が電力各社に総計1010億円の課徴金
  独禁法違反の中国電、中部電、中部電力ミライズ、九電に過去最高の納付命令。

 **新東名高速の一部に自動運転車用レーン設置へ
  夜のトラックで「レベル4」実用化を想定。省人化技術活用。

 **トヨタ2月世界販売台数は前年同月比10.3%増
  773,271台と3か月ぶり増加、2月として過去最高を記録。半導体不足で新車納車
  遅延は解消せず。

 **ホンダが自転車電動アシストのシステム開発
  スマホ利用の「スマチャリ」。従来の電動アシスト自転車より2-3割安価に。

 **ANAとJALが伊藤忠から再生燃料を初調達
  伊藤忠がフィンランドのネステからSAの原液輸入しジェット燃料と混合。

 **LINE銀行は準備会社も清算へ
  みずほと共同事業断念を正式発表。

 **2月都心6区中古マンション平均価格は前月比0.7%上昇
  東京カンティ調査で73万円高の1億38万円。3か月ぶり1億円台で最高値更新。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比141.43ドル高
  ハイテク堅調で続伸、PCE発表前に上値は限定的。金利は3.56%へ低下、2年・10年
  マイナス格差は55BPへ拡大。

 **米NY大陪審がトランプ前大統領を起訴
  米主要メディア報道。初の大統領経験者起訴、次期出馬に大打撃。

 **米10-12月期GDP成長率確定値は2.6%
  0.1ポイント下振れ。企業利益が2020年第4四半期以来の大幅マイナスに。

 **米新規失業保険申請件数は前週比7000件増
  198,00件と3週間ぶりに増加た。それでもまだ低水準。
 
 **独3月消費者物価指数は前年同月比7.8%上昇
  伸び率は大幅鈍化、市場予想は上回る。資源高は一服するも食品・サービスの価格
  は高騰。スペインも総合指数は3.1%、コア指数は7.5%と伸びに大幅な落差。

 **ユーロ圏3月景況感指数は前月比0.3ポイント低下
  99.3と予想を下回る。製造業が大幅に悪化。

 **メキシコ中銀が25BP利上げ
  政策金利を11.25%に引き上げ。インフレ率低下で利上げ幅縮小。

 **ディズニーがマーベル会長を解雇
  アクティビストに肩入れ、CEOらと確執。

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  現代金融の遠近法             「2%の物価目標」再考
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 昨年来の欧米諸国における「インフレ抑制」は今年は「コア・インフレ抑制」への切り替え
が進行中である。米国では総合指数上昇率の鈍化が続く一方でコア指数では加速してお
り、パウエル議長もサービス価格に重点を置いて「住宅を除くコア」を意識した発言が増えて
いるが、ユーロ圏でもその構図は同じである。昨日発表されたドイツとスペインの消費者物価
指数は、それぞれ資源安を背景に総合指数は明確に鈍化しているが、コア指数の伸びは一
段と上向いている。特にスペインの落差は激しい。

 コロナ禍とウクライナ戦争で世界的にインフレ率上昇が顕著になり、コロナ禍の収束過程
ではインフレの二重構造が浮き彫りになってきた。金融政策は、欧米どちらもコアインフレの鎮
静化を最優先せざるを得ず、市場期待とは裏腹にまだ政策金利は上昇余地があるとともに
高止まりするシナリオは簡単には崩れないように思われる。但し「2%の物価目標」を追い掛け
続ける事の正当性は薄れつつあるようにも思われる。そうした厳しい目標は必要以上に景気
を減退させ、またどこかで金融事故を発生させるリスクを高めてしまうからだ。手綱さばきは想
像以上に難しい。

 そもそも米地銀の金融事故やクレディスイスの経営難は、超低金利の長期化が生んだリ
スクテイクの失敗であるが、もう一歩踏み込んで、超低金利の長期化を生んだのは「2%の物
価目標」であった、と考えても良いように思われる。なかなか目標に達しないことで緩和が過
剰になり、民間のリスク感覚麻痺を生んで金融不安の種がばら撒かれた、という仮説もあな
がち間違いではないだろう。過剰緩和の土壌で生まれた事故の種が急激な引き締めで「開
花」してしまったのだ。それは緩和時期に指摘されていたリスクでもある。たまたま米地銀での
「開花宣言」となったが、世界中にそうした種の成長が進んでいるような気がして、あまり愉快
ではない。思えば昨秋の英国市場パニックもその一つであった。硬直的で視野狭窄に陥った
インタゲの欠陥は、もっと冷徹に分析されて良いのではないだろうか。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.02.28
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比29円52銭安
  米国株安で売り優勢、ハイテク株下落。円安で押し目買いも。

 **半導体ラピダスが北海道千歳市に工場新設へ
  2020年代後半の量産化へ5兆円規模の投資計画。

 **トヨタ1月世界販売は前年同月比5.6%減
  米中市場が部品不足で不振、70万台と2か月連続前年割れ。国内は3か月ぶ
  りに回復。

 **日産がEV対応に2兆円投資方針
  2022-26年度に電動化投資拡大、2030年度までにEV15車種など23車種の新
  型電動車投入へ。欧州の電動化率目標は98%に引き上げ。 

 **日本郵政がゆうちょ銀行株式を売却へ
  3月にも出資比率を89%から60%程度に引き下げ。売却額は1兆円超見通し。

 **富士通ゼネラルの買収候補に3社
  二次入札へKKR、ベイン、ニーベの海外勢の争いに。
  
 **東芝株が12日続落
  JIPが買収資金の1兆円調達できない可能性浮上、との報道。

 **ANAとJALが国内線でセール実施へ
  ANAは平日片道7000円 JALは6600円と大盤振る舞い。

 **そごう・西武元社員と労組が売却差し止め仮処分申請
  フォートレスへの売却で東京地裁に申し立て。

 **1月外食売上高は前年同月比15.3%増
  営業制限なく2019年1月比でも4.2%増。値上げで客単価も上昇。

<海外モニター>

 **米ダウは前週末比72.17ドル高
  自律反発狙いや押し目買いで反発。長期金利は3.92%へ低下、2年・10
  年マイナス格差は86BPで横ばい。

 **米1月コア資本財受注は前月比0.8%増
  市場予想を大幅に上回る伸び。出荷も同1.1%増。

 **米1月中古住宅販売成約指数は前月比8.1%上昇
  2020年6月以来の伸び。住宅ローン金利低下が寄与。

 **中国2月16都市新築住宅販売は前月比31.9%増
  中国指数研究院調査で1月の34.3減から急回復。中小都市で需要拡大。

 **海外資本の中国投資が18年ぶり低水準
  2022年下期は前期比73%減。米中対立激化や習主席不信が背景に。

 **英とEUが北アイルランド問題解決で合意
  通商ルールを巡る摩擦。物流の障壁軽減へ。

 **エリクソンが世界全体で8500人削減へ
  スウェーデン通信機器大手が北米などで大規模な縮小計画。

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  現代金融の遠近法             絶好調の米経済指標に注意
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 米国の1月経済指標は仰天の雇用統計から始まって、CPIやPPI、小売売上高、
住宅販売、PCEデフレーター、そして昨日発表されたコア資本財受注・出荷と、
予想を超える数字の連発である。インフレ懸念で不振と見られていた個人消費
は引き続き堅調だ。そしてあまり目立たないが、米企業の設備投資も積極的な
拡大が続いている。FOMC議事要旨では投資減退と記されていたが、10-12月期
のGDPでは速報値から大幅に上方修正されていた。GDPに占めるシェアは個人消
費より小さいが、大企業はヒトを減らしながらも、ソフトウェアなどにはふん
だんにカネを使っているのである。

 企業が投資を進めているのは日欧なども同じである。その背景には、AI活用
や脱炭素という時代の要請がある。またヒト代替のロボット使用、グローバル
サプライチェーンの見直し、旧時代のインフラ刷新といった需要もある。最近
ではこれらに「軍需」が加わり始めている。地政学は一般的には経済へのマイ
ナス作用が大きいが、一部企業にとっては「特需」になる。かくして設備投資
はコンスタントに拡大し、一定のペースで経済全体を底支えすることになるよ
うに思われる。但し、その多くは結果的に生産コスト上昇に繋がり易い。

 ただ、こうして米国経済の好調な指標を眺めていると「出来過ぎ感」も否め
ない。1月は全米で異例の暖冬であった、という点も割引いておく必要がある
かもしれない。経済活動の急拡大の反動が2月以降に出てくることも警戒すべ
き、といった指摘も散見される。景気後退シナリオをいま持ち出す必要もない
だろうが、「データ」を重視しながら一方で「アネクドータル」な話題にも気
を配りながら、冷静な目で経済を分析することが必要だ。気候変動が激しくな
った今日では、一層そうした複眼術が必要になると思われる。データ次第とい
いながら失敗を続ける当局の轍を踏んではなるまい。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.01.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比50円84銭高
  米中の株高が支え。一時的円高にも反応薄。

 **令和臨調が政府・日銀共同声明見直し提案
  金融政策柔軟化へ2%物価目標を長期的目標に。ドル円は一時129円20銭
  台まで低下、その後は130円台回復。

 **東京都への「転入超過」が3年ぶりに拡大
  2022年は38,023人と前年比倍増。22道県で流出拡大。コロナ禍の影響が
  希薄化。

 **日産とルノーが日産株出資交渉で合意
  ルノーが43%を15%まで引き下げ、資本関係は対等に。

 **トヨタグループが2022年世界新車販売で3年連続首位
  前年比微減の1048万台。VWを抑え首位キープ。

 **ENEOSが水素の常温輸送技術を実用化へ
  実証設備を2月に稼働、2025年度にも装置を大型化。川崎重工は超低温で
  の水素輸送大型運搬船を開発。

 **オリエンタルランドが利益8倍増予想
  3月期純利益は前期比8.4倍の681億円見通し。政府の旅行支援で客数増、
  客単価も拡大。

 **ヤマダが中古家電再利用の工場新設
  リユース年間生産台数の6割増目指す。

 **関電の高浜4号機が自動停止
  検出器から異常警報、放射線の影響なしと説明。原因不明。

<海外モニター>

 **米ダウは前週末比260.99ドル安
  FOMC警戒で下落。長期金利は3.55%へ上昇、2年・10年マイナス格差は
  70BPで横ばい。

 **ユーロ圏1月景況感指数は前月比2.8ポイント上昇
  99.9と昨年6月以来の高水準。消費者と企業のインフレ期待も大幅低下。

 **独10-12月実質GDPは前期比0.2%縮小
  予想を下回るマイナス成長。リセッション懸念払拭出来ず。

 **印アダニ・グループへUAEが投資
  空売り屋ヒンデンブルグの不正会計・株価操縦指摘に反論、投資家繋ぎ
  止めへ。

 **フィリップスが追加人員削減へ
  新たに約6000人、2022年10月発表分と合わせ13%相当の1万人に。

 **フォードがEV「マスタング・マッハE」値下げ
  平均4500ドル引き下げでテスラに対抗。

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  現代金融の遠近法            日本の先送り、米国の先走り
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 昨日は「令和臨調」とう聞きなれない組織のアコード見直し提案を受けて、
ドル円が1円下落した。どういう話なのか良く掴めないまま、相場も徐々に切
り返して130円台に戻っている。昨年6月に出来た「令和国民会議」という体制
らしいが、不勉強のせいか、興味がないせいか、全く存じ上げませんでしたと
いうしかないその組織の発表は、別に目新しいものでもなく、市場思惑そのも
のの内容なので、相場が切り返したのも当然だろう。まあIMFの政策修正提案
も似たようなものである。

 換言すれば、それだけ金融政策の修正が大幅に遅れている、ということでも
あろう。総裁人事を待って歪みを長期化させるのもどうかと思うが、それが日
本社会の限界である。体裁を整える為に実害の拡大を許容する空気は、政府・
日銀だけでなく企業や自治体などにも蔓延している、日本病の症状の一つと言
えるだろう。筆者は愚策はさっさと撤廃した方が良いとは思うが、外堀を埋め
てコンセンサスを醸成しながらコラテラル・ダメージを最小化するのだ、とい
う反論もあるだろう。とはいえ、市場にそれが通用するのかどうかは全く解ら
ない。先送りが逆効果になることも有り得る。

 さて日本と違って利上げが急速に進んだ米国市場では、FRBの意に反して年
初来の株価は堅調に推移しており、昨年の悪夢を払拭してリターンを取り戻そ
うとやや先走りし始めた印象もある。流石に昨日はFOMCへの警戒感で上昇ペー
スが一服しているが、ナスダックは年初来二桁上昇と好調で、ソフト・ランデ
ィング期待はじわじわと市場に行き渡り始めているようだが、そんなに簡単な
話ではないとの思いは消えない。昨年インフレを過小評価した米国市場は、今
年は景気後退リスクを甘く見ているような気もする。昨日のドル円のように、
今年の相場は往ったり来たりを繰り返し、大したリターンが得られないことに
なるのかもしれない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.12.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比246円83銭安
  米国株安や中国コロナ感染拡大が重荷。一時26,000円台割れ。

 **日銀が臨時国債買いオペ
  残存期間1年超3年以下が1000億円、3年超5年以下が1000億円、5年超10年
  以下が1000億円。連日の中長期指し値オペも。形振り構わず。

 **日銀が異例の2年資金供給
  ゼロ金利で1兆円。国債利回り低下狙う。

 **ふるさと納税で25%の自治体が赤字に
  返礼品や仲介業者のコスト肥大で穴埋めは交付税。制度疲弊が露呈。

 **損保会社がロシア海域での船舶保険継続へ
  LNG輸入減を懸念し政府が圧力、方針転換。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比345.09ドル高
  金利上昇一服で買い戻し。長期金利は3.83%へ低下、2年・10年マイナ
  ス格差は54BPへ拡大。

 **米新規失業保険申請は前週比9000件増
  225,000件と低水準継続。雇用は堅調なまま越年。

 **米政府が台湾への対戦車兵器システム売却承認
  売却総額は1億8000万ドルの見積もり。米議会は超党派で台湾支持。

 **ロシア軍が大規模ミサイル攻撃
  ウクライナ全土対象。迎撃ミサイルが目標外れてベラルーシに。同国参
  戦の契機にも。
 
 **EU「中国からの渡航者に検査・隔離は不要」
  欧州疾病予防管理センターはEUの免疫力が高いと判断。

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  現代金融の遠近法              アベノミクスからの脱皮
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 1年の終わりを振り返る、と言っても年々記憶力が揺らいでいるので、正確
な描写が難しい。円安や物価上昇といった漠然としたイメージはあるが、メデ
ィアなどの報道でやっと北京五輪や安倍氏襲撃事件などを思い出す程度で、む
しろ単年の記憶よりも中長期のトレンドの方が印象に残る。「アベノミクスか
ら10年」というのもその一つだ。民主党が自爆して自民党が復活、日銀への猛
批判を通じて極度の金融緩和への道筋を開いたのが、丁度10年前であった。あ
るメディアに市場目線からアベノミクス批判を書いて猛反撃を食らった記憶も
ある。

 今でこそ「失われた10年」というフレーズを聞くことは無くなったが、この
10年間こそが「Lost Decade」の形容に相応しかったかもしれない。日本だけ
の話ではないが、過剰なマネーにどっぷり浸かって改革・革新意欲を失くした
日本は、一人当たりGDPでアジア諸国に抜かれ、デジタル化も周回遅れとなり、
市場機能も崩れて、地政学的な存在感も無くなってしまった。政治も経済も三
流国に堕ち、衰退途上国とも揶揄されるようになった。それらがすべてアベノ
ミクスの所為だとは言わないが、金融緩和だけに依存したその施策の副次的影
響度は小さくなかったと思われる。

 世界は戦争とインフレに悩まされる日々が続く。来年もFRBは執拗な物価高
と堅調な雇用という状況に悩まされ続けるだろう。ECBや英中銀の政策金利模
索も簡単に答えは出ないだろう。そして日銀も市場との闘いに圧されっぱなし
の展開が続く可能性が高い。日本経済は何とかコロナ禍以前の経済規模に戻る
という期待感が強いが、僅かな賃上げに望みを託す程度の経済では先が思いや
られる。経済構造の大改革といった壮大な構想が聞かれなくなって久しい。そ
れもアベノミクスで経済感覚が麻痺した副作用なのだろうか。2023年は「失わ
れた10年」からの完全脱皮を果たして期待出来るだろうか。

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 本年もご愛読をまことに有難うございました。「ボヤキ」から「遠近法」に名
前は変わりましたが、中身は全く変わらずのボヤキ節でした。来年も引き続き
宜しくご愛顧のほど、お願い致します。皆様どうぞ良いお年をお迎え下さい。

  編集人 倉都

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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.11.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>
 
 **日経平均は前日末134円99銭安
  中国情勢や米国ハイテク下落を嫌気し一時250円超下落。

 **防衛費財源に赤字国債論浮上
  自民党会合は「増税反対」の大合唱。戦時国債復活の兆し。財政制度審
  議会は岸田首相の「GDP比2%」に議論不足と異例の言及。

 **政府が「カーボンプライシング」導入へ
  2030年代の本格導入検討。排出量の多い企業に課金、脱炭素企業を支援。

 **東ガスなど4社が米国で合成メタン生産へ
  大ガス、東邦ガス、三菱商事の4社。H2とCO2から製造し、液化して日本
  に輸入。都市ガス3社国内供給量の1%相当を確保へ。

 **日本電産がイタリア工作機械メーカー買収へ
  老舗のPAMAを約150億円で傘下に。欧州販路拡大を狙う。

 **トヨタ10月世界生産は前年同月比23%増
  販売台数は23%増といずれも3か月連続増加。北米での増産が寄与。

 **ホンダが武漢工場で稼働停止
  合弁の東風本田汽車。外出制限で従業員出社不能に。トヨタやヤマハな
  ども生産調整。

 **エーザイ株が急落
  アルツハイマー治療薬「レカネマブ」治験で死亡との報道。

 **10月小売業販売額は前年同月比4.3%増
  外出機会増で8か月連続増加。

 **10月国内建設受注額は前年同月比9.7%増
  民間向けオフィスビル発注が堅調、娯楽・商業施設の大型案件も好調。

 **10月有効求人倍率は前月比0.01ポイント上昇
  1.35倍と10か月連続改善。宿泊・飲食サービス業中心に求人増。完全失
  業率は2.6%で横ばい。
 
<海外モニター>

 **米ダウは前日比3.07ドル高
  中国懸念和らぎ小幅反発。長期金利はは3.76%へ上昇、2年・10年のマイ
  ナス格差は74BPへ縮小。

 **米「サイバーマンデー」売上げは前年比5.8%増
  アドビ集計で113億ドルと予想を上回る。大幅値引きが奏功。感謝祭から
  5日間の買い物客は約2億人に。

 **米11月CB消費者信頼感指数は前月比2ポイント低下
  100.2と2か月連続低下。ガソリン価格上昇が重し。

 **米9月20都市住宅価格指数は前年同月比10.4%上昇
  S&Pコアロジック・ケースシラー指数。前月比では1.24%低下で3か月連
  続の低下。

 **中国が高齢者のワクチン接種強化へ
  経済本格再開の鍵と位置付け。

 **独11月消費者物価指数は前年同月比11.3%上昇
  伸び率は0.3ポイント鈍化、国内基準では10.0%上昇と0.4ポイント鈍化。
  エネルギーは下落、食品は上昇継続。

 **英スナク首相「対中関係の黄金時代は終焉」
  外交演説で中国の権威主義を批判。

 **原油価格が続伸
  抗議拡大で中国ゼロコロナ見直し期待。

 **世界の半導体市場は4年ぶりに縮小へ
  業界団体の2023年売上高見通しは2022年比4%減。

 **RBCがHSBCのカナダ部門買収
  135億カナダ・ドルで合意。顧客基盤を拡大。

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  現代金融の遠近法                 不透明感満載
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 昨今の市場を取り巻く環境は、いつになく不透明感に満ちている。昨年の今
頃は欧米でのインフレ率上昇傾向が明確であり、金融政策の方向性がほぼ確実
に描けていた。経済や市場の見通しも描き易い状況にあった。地政学での激変
は予測不能であったが、それでも経済動向や相場の地合いを大きく変えるもの
ではなく、ベクトルが強化されたに過ぎなかった。だが現時点では世界の物価
動向や中国経済の行方、原油価格の先行き、金融政策のペースなど、どれをと
っても確実性の高いシナリオが描きにくい。

 物価に関しては、確かに世界的にピーク感が芽生えつつあるように思われる
が、どの程度のペースダウンになるのか、予測に自信のある人は少ないだろう。
FRBやECBなどの内部で意見が分かれるのもむべなるかな、である。エネルギー
は低下傾向にあると言っても、米国では戦略備蓄の弾が切れて価格は再び上昇
傾向にある。ゼロコロナに拠る中国経済鈍化で原油価格は下落してきたが、同
国政府が妥協的姿勢を見せたり、産油国が減産検討したりすれば、一気に景色
が変わるだろう。消費行動の予想も難題である。 

 こうした不透明感の下で、機関投資家もアロケーションに悩んでいることだ
ろう。10月から始まった米国株のラリーは2か月近く続いてきたが、丁度2か月
で終わった6月開始のベアラリーと同様に、そろそろ終わるかもしれない。12
月FOMCのドット・チャートで示されるメンバー予想が市場ムードに水を差す可
能性もあろう。因みにウォール街の株価予想は軒並み「底値は来年前半」とい
うシナリオである。これだけ不透明要因があれば、おいそれとリスクテイクに
向かうプロも多くあるまい。債券市場や為替市場でも当分は綱引き状態が続き
そうな気配である。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.10.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>
 
 **日経平均は前日比240円04銭安
  米国ハイテク失速や香港株下落を嫌気。

 **日銀は大規模な金融緩和継続
  2022年度物価上昇率見通しを2.9%に引き上げ。2023年度以降は伸びが鈍
  化との予想は変えず。時代遅れの黒田節。

 **岸田首相「平均家庭に45,000円支援」
  総合経済対策を閣議決定。一気に4兆円積み増し。「聞く力」全開で自民
  の要求丸呑み。

 **厚労省がパートの厚生年金要件緩和検討へ
  短時間労働者の従業員数「51人以上」要件撤廃も視野に。

 **2021年度労働分配率は前年度比5.7ポイント低下
  62.6%と1990年度以来の低水準。企業は内部留保や配当に傾斜。

 **西武と住友商事が所沢駅周辺再開発
  西口の商業施設概要を発表。約150店舗誘致で2024年秋に開業予定。

 **トヨタ4-9月世界販売台数は前年同期比2%減
  474万2280台と2年ぶり前年割れ。半導体不足で国内低迷、海外は堅調。

 **中部電と中国電が過去最大の赤字見通し
  調達コスト急騰、来春から企業向け料金値上げへ。

 **中国CICが目黒雅叙園売却へ
  入札でカナダ投資ファンドのブルックフィールドが最有力候補に。売却
  額は約1800億円の見通し。

 **10月東京都区部消費者物価コア指数は前年同月比3.4%
  1982年6月以来40年4か月ぶりの伸びでも日銀は動かず。 

 **9月有効求人倍率は前月比0.02ポイント上昇
  1.34倍と9か月連続改善。宿泊・飲食サービス業などで求人増。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比828.52ドル高
  アップルなどの決算好感。長期金利は4.02%へ上昇、2年・10年のマイナ
  ス格差は39BPへ拡大。

 **米9月コアPCEデフレーターは前年同月比5.1%上昇
  8月の4.9%上昇から加速。前月比でも0.5%上昇。総合指数は前年同月比
  6.2%上昇、前月比も0.3%上昇と前月から横ばい。

 **米7-9月期雇用コスト指数は前期比1.2%上昇
  前年同期比は5.0%上昇、歴史的高水準を維持。労働市場逼迫、インフレ
  抑制への道険し。

 **米9月中古住宅販売成約指数は前月比10.2%低下
  79.5と急低下。7%超えの30年固定金利で住宅不況深刻化。

 **米ミシガン大調査のインフレ予想は再上昇
  9月確定値で1年先は5.0%と前月比0.3ポイント上昇、5年先も2.9%と同
  0.2ポイント上昇。

 **独7-9月期実質GDPは前期比0.3%増
  速報値。個人消費持ち直しでマイナス成長回避。先行きには不安感。
  10月消費者物価指数は前年同月比11.6%上昇。

 **EUがガソリン車新車販売を2035年までに禁止へ
  欧州理事会と欧州議会が合意。HVやPHVも対象に。

 **ロシア中銀は政策金利据え置き
  7.5%で現状維持。インフレ率上昇ペースは鈍化。

 **ロシアがウクライナ穀物輸出合意を停止
  クリミアへのドローン攻撃へ反発。英国が協力と批判。

 **ブラジル大統領選決選投票開始
  左派のルラ元大統領の優位変わらず。
  
 **マスク氏のツイッター買収完了
  攻防決着、440億ドルのドタバタ買収劇が閉幕。銀行団は130億ドルの
  ローン引受、売り裁きに暗雲も。

 **シティグループが露リテール貸出債権売却
  ロシア撤退完了に向け同国ウラルシブに譲渡。
  
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  現代金融の遠近法                ニュー・ノーマル
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 米国市場で最近よく聞かれるのが「過度な利上げ懸念」というフレーズであ
る。「過度」が不要な景気後退を招くとして、利上げ幅縮小や利上げペース鈍
化といった期待感を生み「ベアラリー第二幕」を演出している。だが「過度」
という際に、何を以て「正常」と定義しているのかさっぱり分らない。過去の
ペースと比べて、というのは全く意味がない。米国インフレの現状を踏まえれ
ば現在の引締めは「過度」どころか「甘い」というのが筆者の見立てである。
先週末発表されたコアPCEデフレーターは、その見方を支えている。

 既に公表済みの生産者物価指数、消費者物価指数はともに米国の物価上昇圧
力が強まっていることを示していた。コアPCE物価指数も加速している。株式
市場は「臭い物に蓋」とばかり、経済指標から目を背けて好決算だけを見てい
るようだが、米国の物価動向は深刻だ。日本の物価も黒田総裁が語るほど楽観
出来るとは思わないが、米国の場合は「ディマンド・プル」型の色彩が強いだ
けに、需要を大幅に抑制しない限り家計負担は増すばかりだ。バイデン政権が
進める戦略備蓄放出に拠るガソリン対策だけでは、民主党は中間選挙に勝てそ
うにない。

 米国は自家製インフレで悩み、欧州は地政学インフレに振り回され、日本は
円安インフレで青息吐息である。これを「ニュー・ノーマル」などと片づける
には抵抗があるが、もっと構造的な課題を抱え込んだのが中国経済だろう。こ
ちらはインフレではなく政治体制の問題だ。経済成長よりイデオロギー・国家
安全保障優先といった印象を与える習主席3期目政権の下で、企業や投資家ら
が安心して中期戦略を立てられる筈もない。一党独裁基盤の担保が成長ではな
く強権に置き換えられたことに対し、もっと警戒感を抱くべきだろう。筆者の
中国観も大きく変わった。これこそ「ニュー・ノーマル」と表現して良い変化
なのかもしれない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.09.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>
 
 **日経平均は前日比248円07銭高
  米国株反発を受けて上昇、主力株買い戻し。

**10月値上げで家計負担は年68,760円増
帝国データ調査で約6500品目値上げ。日銀は円安無視。

 **三菱重工が電力4社と新型原子炉開発へ
  既存の軽水炉をベースに「革新軽水炉」を共同開発、2030年代半ばの実
  用化目指す。

 **日本郵船が秋田に大規模人材育成拠点設置計画
  洋上風力の技術者不足に対応。東北電力や秋田県、男鹿海洋高とも連携。

 **トヨタ8月世界販売台数は前年同月比4%増
  77万7047台と12か月ぶりに増加。世界生産は8月として過去最高に。海外
  販売は9%増と2か月ぶり増加。アジアが牽引、国内や欧米は不振。

 **NTTが京都にデータセンター建設
  投資額は約400億円。大容量通信サービス需要に対応。2025年開始へ。

 **ビジョン・ファンドが人員削減開始
  損失拡大で全従業員の30%との観測。

 **パナソニック子会社で法令違反22,000件以上
  エアコンなど設置工事で資格者を配置しない違反が多発。

 **コクヨが保有ぺんてる株をプラスに売却
  事業連携進まず46%の全株を譲渡。ぺんてるはプラスの子会社に。

 **8月首都圏中古マンション平均価格は前月比28万円高
  東京カンティ調査、0.6%上昇の4758万円と16か月連続値上がり。秋の引
  越しシーズン見据えて取引活発。

 <海外モニター>

 **米ダウは前日比458.13ドル安
  金利不安で反落、アップルが下げ主導。長期金利は3.78%へ上昇、2年・
  10年のマイナス格差は41BPへ拡大。

 **米新規失業保険申請件数は前週比16,000件減
  193,000件と4月末以来5か月ぶりの低水準に。雇用は引き続き逼迫。

 **中国大型連休旅行は低調見通し
  10月1日から国慶節。ゼロコロナの重圧。

 **ドイツ政府がガス価格抑制策導入
  対策規模は最大2000億ユーロだ。ガス料金上限設定へ方針転換。

 **独9月消費者物価指数は前年同月比10.9%上昇
  1997年以降で過去最高。幅広い品目が値上がり。国内基準は10.0%上昇
  と1951年以来の伸び率に。

 **プーチン大統領がウクライナ2州を独立国家承認
  親露派の要請に応じて併合正当化、条約調印予定。

 **トルコ大統領が追加利下げ要求
  年末までに一桁台の政策金利を、と迫るエルドアン大統領。インフレ率
  は80%超。

 **メキシコ中銀が0.75%利上げ
  11会合連続利上げで政策金利を9.25%に引き上げ。0.75%は3会合連続。

 **コロンビア中銀が1.0%利上げ
  9会合連続利上げで政策金利を10%に引き上げ。

 **アマゾンが米物流従業員初任給を約6%引き上げ
  需給逼迫で10月から時給19ドル超に。人材採用で優位に。

 **メタは人材採用凍結
  経営陣が社員集会で方針伝達。幅広い事業で予算減の見通し。広告事
  業減速でコスト削減へ。

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  現代金融の遠近法                米国の実質金利
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 英中銀に拠る弥縫的な国債再購入による金利低下が株価反発を誘ったのも束
の間、米国株は結局下落基調に戻って値崩れ状態となっている。下値の目途は
付かず、リスク資産受難の時代は暫く続きそうだ。やはり「冬眠」は最適の判
断であった。昨今、FRB関係者からの利上げ発言が相次いでいることも相場の
冷え込みを増幅している。FF金利は年末までにあと125BP引き上げというイメー
ジも定着しつつある。だが市場の話題はあまりに名目水準だけに囚われている
ようにも思われる。

 インフレ抑制に向けて重要な指標となるのは名目金利ではなく実質金利であ
ろう。実質ベースの金利は正確に計測しにくいが、かなり大胆に言えばインフ
レ率が8%の状態で政策金利が4%という現状は、実質ベースではマイナス4%で
あり、これを「インフレ対策」と呼べないのは明らかだ。コア指数を取ってみ
ても、まだ実質ではマイナス金利である。もっとも、インフレ上昇期にコア指
数を重視するのは1970年代の過ちを繰り返すことだ、との指摘もある。いま米
国はまだ景気刺激的な状況にあるとの警告に、逼迫した雇用市場を見れば反論
も出来まい。

 10年債など米国長期金利の実質ベースでいえば確かにプラス領域にある。物
価連動債の利回りは10年で1.3%と、年初のマイナス1.0%レベルから急上昇し
ており、約12年ぶりのレベルにまで来た。それは名目金利が急上昇する一方で、
ガソリン価格低下でインフレ期待が一服しているという状況が背景にある。そ
れでも8%台のインフレ率を考えればまだ上昇余地はありそうだ。賃金や家賃
の状況次第では再び期待インフレ率が上向く可能性もあろう。ともあれ米国の
金利は実体経済に照らせばまだ低すぎると見るなら、リスク資産のリプライシ
グも終了まではまだほど遠い、とも言えるだろう。
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