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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2023.12.29
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本日のフィナンシャル・モニター
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<国内モニター>
**日経平均は前日比141円62銭安
円高が重荷、5日ぶりに反落。ドル円は一時140円25銭と7月以来の水準に。
**東京地検特捜部が柿沢衆院議員を逮捕
江東区長選をめぐる買収容疑など。一連の捜査で逮捕第一号。
**トヨタがダイハツ仕入先・販売先へ全面的に資金支援
補償対象は500社超。補償費用に対して融資準備。
**ジェットスターはストで9便欠航
1500人に影響。長引く労使対立。
**小売りや外食の年始休業拡大
東急ストアは三が日休業、松屋銀座も2日は休業。従業員負担軽減へ。
**11月小売業販売額は前年同月比5.3%増
値上げで食品販売額が増加、自動車納車状況改善も寄与。
**11月鉱工業生産指数は前月比0.9%低下
3か月ぶり低下。基調判断は一進一退で据え置き。小型乗用車、自動車用エンジンな
どが不調。
<海外モニター>
**米ダウは前日比53.58ドル高
利下げ期待で続伸、ナスダックは小反落。長期金利は3.85%へ上昇、2年・10年マイナス
格差は43BPへ縮小。
**米新規失業保険申請件数は前週比12,000件増
218,000件と2週連続増加。まだ低水準。
**米11月中古住宅販売成約指数は前月から横ばい
71.6と統計開始2001年以降で最低続く。在庫不足と高価格が市場圧迫。
**米政府が既存予算で最後の軍事支援
2.5億ドルの武器支援で対ウクライナ予算払底。新予算は越年。勝てないウクライナ。
**中国でコロナ新変異型「JN・1」が増加
WHOが「注目すべき変異株」に指定。年末年始や旧正月で感染拡大も。
**独ザクセン州首相「ウクライナは領土譲渡を」
停戦に向け対露政策転換を訴え。徐々に強まる欧州のウクライナ離れ。
**ヒズボラがイスラエル北部を砲撃
34回以上の砲撃で住宅など破壊。イラン革命防衛隊幹部殺害の報復。泥沼化する
中東情勢、年末年始もウォッチ必至。
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現代金融の遠近法 数値偏重主義の現代経済
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本日は大納会で金融の仕事納めの日でもある。2023年もいろいろな出来事が起きた年であった
が、今年に限らず昨今の社会を眺めているとあちこちで特定の数字に振り回されている印象が否
めない。金融で言えば、主要中銀が掲げる2%の物価目標は金科玉条のご宣託と化し、何を犠牲に
してでも守らねばならない数字に祭上げられている。日本社会では賃上げ5%が新たな国家目標に
なり金融庁が「2000万円」で老後不安を煽った結果、今度は新NISAで「1800万円」が独り歩きし
始めた。東証は「PBR1倍」を金看板に掲げ、各社はROE8%とか10%とかいった数値を経営のKPIに
設定せざるを得なくなった。世の中、数値縛りが横行している。
数値目標で思い出すのは、米銀がROE20%を目指して突っ走り、オフバラ・ビジネスに総攻撃を
掛けてバンカースがデリバティブズで大失敗し、更に大手金融が最終的にサブプライムで撃沈し
た経緯である。中国は5%成長目標に悪戦苦闘し、欧州も固定的債務比率への回帰で自らの首を締
めようとしている。米当局の大手行に対する極度に厳しい自己資本比率ルールも、金融の柔軟性
を奪いつつある。数値が悪いとは言わないが、それだけに目標が集約されると中期的視点を失う。
現代経済は一種のノルマ営業に落ち込んでいるのではないか、とさえ疑いたくなる。数値偏重主
義が視野狭窄の弊害をもたらしかねないことは、警戒すべきだろう。狭窄症など、脊柱管の病だ
けで十分である。
かくいう筆者も、数値塗れの世界であくせく働いてきたので偉そうなことを言える資格は無い。
今から思えば、社会倫理を踏み外しそうになったことは何度もあったように思われる。現場を離
れてから、漸く「数値」と「史観に基づく構造論」とのバランスが取れるようになった。そうし
た私見に基づく視座からすれば、今日の経済や市場が何処か大局観を失っているような気がして
ならない。今年も財政政策や金融政策、そしてアマチュア的なメディア報道や投資家の行動など
にケチを付け続けてきたが、それも地政学的大変動や脱炭素のような歴史的大転換などの構造変
化を軽視して、目先の数値だけを凝視するような小手先の行動に終始していることに不満を抱い
てきたからである。少々毒気を孕んだ偏狭なコラムではあるが、今年も最後までお読み頂いたこ
とに、あらためて感謝申し上げたい。
2023年のデイリー・マネタリー・アフェアーズは本日で最後となります。来年は1月3日から開
始予定です。それでは読者の皆さま、どうぞ良いお年をお迎え下さい。 店主敬白
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