デイリー・マネタリー・アフェアーズ 発売日・バックナンバー

全240件中 16 〜 30 件を表示
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.07.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比19円85銭安
  FOMCや日銀政策委員会など前に様子見ムード、4日続落。

 **与野党が旧暫定税率の年内廃止合意
  ガソリン減税の代替財源で協議へ。

 **トヨタ1-6月世界販売台数は前年同期比5.5%増
  515万9282台と4年ぶりに過去最高。北米HVや中国EVなど好調。
  ホンダは同7.1%増、マツダは同3.9%増、日産は同0.2%減。

 **日産4-6月期連結最終損益は1157億円赤字
  4四半期連続赤字。工場閉鎖や関税で赤字拡大。

 **三井物産と商船三井が英国整備港買収
  数百億円で共同買収。浮体式洋上風力整備ノウハウ取得、供
  給網強化へ。

 **ANA・JAL4-6月期売上高はともに過去最高
  インバウンド需要堅調で国際線が牽引。国内線はコスト増で
  収益環境が急速に悪化。

 **川崎重工が特殊ボイラーを台湾で初受注
  廃棄物を燃料とするサーマルリサイクル発電用。

 **キヤノンが半導体露光装置の新製造棟開所
  同装置新工場は21年ぶり。新たな用途で従来型装置に再脚光。

 **東電が福島原発デブリ除去へ9000億円
  3月期に一部損失計上、収益圧迫。

 **AI開発のオルツが民事再生法適用申請
  売上高過剰計上、負債額は約24億円。経営実態ほぼゼロで上場
  廃止へ。

 <海外モニター>

 **米S&P500は前日比7.96ポイント安
  利下げ期待やや後退で続落。長期金利は4.37%へ上昇、2年・10年
  利回り格差は44BPへ縮小。

 **FRBは政策金利据え置き
  ウォラー理事とボウマン副議長が反対票。理事2名の反対は32年ぶり。
  景気判断下方修正、パウエル議長は「9月は未定」と言質与えず。

 **米4-6月期実質GDP速報値は年率換算前期比3.0%増
  前期からプラス成長に戻り、予想を上回る成長に。輸入30.3%減が
  主因、消費も1.4%増と堅調。

 **米7月ADP民間雇用者数は前月比104,00人増
  予想を上回る。医療・教育を除くすべての業界で増加。

 **米6月中古住宅販売成約指数は前月比0.8%低下
  上昇予想に反して低下。住宅市況不調。

 **米財務省が中長期債発行規模据え置き示唆
  2026年まで短期債に依存する方針、買い戻しは強化。

 **トランプ大統領「インドに25%関税」
  8月1日の新税率発動延期なしと表明。ロシアからの原油輸入に不満。
  ブラジルには50%関税の大統領令、発動は1週間猶予。

 **トランプ大統領がデミニミス停止の大統領令に署名
  8月29日以降、800ドル以下のすべての輸入品に関税適用。

 **中国人民銀行調査「消費者が悲観的見通し」
  4-6月期は所得・雇用・物価へ悲観、消費意欲はコロナ禍以来の
  最弱水準に。

 **ユーロ圏4-6月期実質GDP速報値は前期比0.1%増
  伸びは前期から0.5ポイント縮小。ドイツが0.1%減。フランスは0.3%増、
  スペインは0.7%増とまちまち。

 **カナダ中銀は金利据え置き
  3会合連続で2.75%に現状維持。関税交渉不透明、3つの経済見通
  し提示。

 **豪4-6月消費者物価指数トリム平均は前期比0.6%上昇
  前期から0.1ポイント鈍化、前年同期比では2.7%上昇と0.2ポイ
  ントの減速。8月利下げ期待浮上。

 **メキシコ4-6月実質GDP速報値は前四半期比0.7%増
  2四半期連続プラス、駆け込みで輸出急増、消費も回復。

 **メルセデスが米国内でのEV販売中止
  米政権の控除廃止で米国生産車は全車輸出へ。

 **マイクロソフト4-6月期は10四半期連続増収増益
  売上高は前年同期比18%増、純利益は同24%増。クラウド好調。

 **メタ4-6月期は9四半期連続増収増益
  売上高は前年同期比22%増、純利益は同36%増。ネット広告好調。

 <地政学モニター>

 **ロシア「米制裁の効果は疑問」
  一定の免疫が出来ていると大統領府が表明。

 **中国共産党が10月に4中全会開催へ
  5か年計画議論、足許では雇用に危機感。

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  現代金融の遠近法      FRBの金利据え置き
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 FRBは予想通り政策金利を据え置き、理事二人の反対もまた予想通りであった。
景気判断自体は下向きで、パウエル議長も雇用の鈍化の兆しがあると認め、今後
重要なのは失業率だと述べているが、関税に拠る不透明感は払拭出来ないとの認
識は変わっておらず「9月も未定だ」とややタカ派的な姿勢を見せている。トラン
プ大統領の「圧力」が逆効果になっている感も無きにしも非ず、である。議長は
関税がもたらす物価への影響は短期的との見方があると説明しながらも、飽くま
でも様子見に徹する、という方針であり、ドルは全面高となってユーロは続落、
ドル円もまた150円に近付いてきた。

 パウエル議長が依怙地になっているのも解らぬではない。株価指数が最高値を
更新し、ジャンク債やレバレッジド・ローンの市場にもユーフォリアが伝搬して
おり、金融環境はまさに「超緩和」の状態にあるからだ。低格付け企業も好条件
で新規調達やリファイナンスが出来るのだから、政策金利が高過ぎるといった不
満は一切出てこないのである。長期金利上昇を防ごうと、財務省も短期債での調
達に依存する姑息な手法に傾斜しており「金融環境緩和」を手助けしているのが
実態である。ここで利下げすれば、まさにバブル助長となりかねない。反対票を
投じた理事二人の視座から、この景色はすっかり抜け落ちているようだ。

 とはいえ、秋以降は住宅に加えて雇用も悪化することが予想されるので、年内
に利下げに向かう可能性はあるだろう。次期FRB議長の人事観測もいよいよ強まっ
て、利下げ機運がより鮮明になるかもしれない。そうした中で、金融市場に漂う
フロスがバブルに転じていくリスクには留意しておこう。そして米国だけでなく
昨日4-6月期のGDPが発表されたユーロ圏の景気動向や、本日決定会合が開催され
る日銀、米中間の怪しげな関税期限延長、新興国への関税の影響度、米露間の地
政学的緊張など、頭の中がオーバーフローしそうな材料が満載である。米大手ハ
イテク決算も気になるところだ。夏バテの消化不良にならぬよう、時間を掛けて
慎重に情勢を見極めたいものである。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.06.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比566円21銭高
  4日続伸で40,000円台回復、年初来高値を更新。

 **米通商交渉は進展せず
  赤沢再生相は帰国。トランプ大統領は「不公平」との認識反復、日本車
  関税削減や期限延長に否定的。

 **中国が日本産水産物の輸入再開
  29日に即日実施、福島や東京など10都県は除外。

 **金融庁がデータセンター設備の一部をREIT運用対象に
  REIT投資の選択肢を拡大。企業の資本効率改善へ。

 **トヨタ5月世界販売が過去最高に
  前年同月比7%増の89万台。HVが牽引、海外販売は7%増。

 **パイオニアが台湾液晶パネル大手の傘下に
  イノラックスの子会社による買収を受け容れ。買収額は1636億円。

 **ゼンショーが海外3000店出店へ
  国内約3倍の店舗数に。

 **三菱UFJ銀行子会社が電力小売り参入
  メガバンク系で初。地銀では山陰合銀が先行。

 **H2A最終号機打ち上げ成功
  50号機で有終の美、H3にバトンタッチ。

 **6月都区部消費者物価コア指数は前年同月比3.1%上昇
  4か月ぶりに伸びが縮小、水道料金の基本料金無償化が押し下げ。

 **3月末時点の家計金融資産残高は前年同期比0.3%増
  株安や円高で2195兆円と伸び悩み。株式等は同3.9%減の268兆円、投信は
  同8.8%増の131兆円。

 **5月有効求人倍率は前月比0.02ポイント低下
  1.24倍と3か月ぶり低下。インフレ対策で新たな収入源要求。完全失業率
  は2.5%で横ばい。

 <海外モニター>

 **米S&Pは前日比32.05ポイント高
  関税・中東懸念の後退で最高値更新。長期金利は4.28%へ上昇、2年・10
  年利回り格差は53BPで横ばい。

 **米5月PCEコア物価指数は前年同月比2.7%上昇
  予想を上回り0.1ポイント加速、サービス価格が3.4%上昇。前月比の伸び
  は0.2%。総合指数の上昇率は前月比0.1%、前年同月比2.3%。

 **米5月個人消費支出は前月比0.1%減
  増加予想を下回り消費不振が浮き彫りに。個人所得も同0.4%減と一転し
  減少に。

 **大手米銀がFRBのストレステスト合格
  対象の22行すべてが厳しい環境でも強固な資本水準を維持。

 **トランプ大統領「カナダとの通商交渉は即時終了」
  デジタル税に反発、1週間以内に新たな関税公表と表明。

 **米NY市長選民主党予備選で左派若手候補が勝利
  イスラム教徒にして過激な社会主義者のマムダニ氏。草の根運動が奏功。

 **中国5月工業部門企業利益は前年同月比9.1%減
  前月までの2か月連続増加から一転大幅マイナスに。1-5月期でも前年同
  期比1.1%減とマイナスに。

 **EUがCPTPPとの連携強化へ
  フォンデアライエン欧州委員長が表明、自由貿易体制維持へアジアとの
  結びつき重視。

 **フランスとスペインのインフレ率は小幅加速
  フランス6月消費者物価指数はサービス価格加速で前年同月比0.8%上昇。
  スペインは同2.2%上昇。

 **メタがデータセンター建設へ290億ドル調達
  FT報道。AI戦略巻き返しへ設備投資や企業買収協議を急加速。

 **OPEN AIがグーグル半導体を使用
 エヌビディア依存から脱却、同社クラウドサービスも利用へ。 

 <地政学モニター>

 **トランプ大統領がイラン制裁緩和検討中止
  ハメネイ師の勝利宣言に反発。ウラン濃縮能力が残っていれば再び空爆
  する考えも。

 **イランがIAEA核施設視察拒否の姿勢
  IAEAは数か月で濃縮ウラン生産可能との認識。

 **ウクライナが対人地雷禁止条約離脱
  戦争の現実が要求、ロシアと対等に。

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  現代金融の遠近法      スタグフレーションと長期金利
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 中東不安が薄れ、AI関連需要への期待も蘇って、米国株が上昇気流に乗って
いる。S&P500とナスダックは揃って過去最高値を更新、利下げ観測や関税先送
りといった材料も加わって、慎重論は吹き飛んでしまった。日本株にもその流
れが押し寄せて日経平均は真空地帯を駆け上がるように4万円台を回復し、年末
に向けて一段の上昇を予想する声が強まってきた。株価上昇は大歓迎であるが、
世界各国の実体経済や地政学に不安がいくつも残る中での強気相場には常に留
意しておく必要もあろう。

 相場牽引役の米国では5月のPCE物価指数が発表されたが、筆者が注目したのは
サービス価格の高止まりである。個人消費支出が1月以来の前月比マイナスと予
想に反して減少したのは、自動車の駆け込み購入減少に加えて、旅行や外食、通
信などサービス部門の裁量的支出が減少したことが響いているが、その割に価格
が下がっていないことは、米国内のスタグフレーション的傾向が強まっているこ
とを示唆しているように思われる。米雇用市場に関しても、失業保険継続受給者
数の足許の増加は明らかに環境の変調を示しており、物価高止まりと景気悪化の
並走という状況が定着してきたことが窺われる。

 関税交渉でもトランプ政権の思い通りには動いていないことが明らかで、中国
には持久戦に持ち込まれ、日本とは交渉が行き詰まり、欧州に関しては対話の目
途が立たぬ状況だ。カナダとは喧嘩別れしそうな気配である。関税効果が表れぬ
うちに利下げが始まり、その後に相互関税発動で物価上昇という悲惨な状況にな
りはしないか、と懸念している人も少なくないだろう。減税法案自体は四苦八苦
しながら上院での可決を目指し、独立記念日までに下院で修正案を可決する姿勢
を維持しているが、これも承認されれば10年間で3兆ドル超の大幅財政赤字拡大が
確定である。さて後半戦の米長期金利はどう動くだろうか。株も為替もその動向
次第であろう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.05.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比710円58銭高
  エヌビディア好決算や米関税懸念後退で大幅反発、ドル円は一時146円
  台に上伸するも海外では144円台に逆戻り

 **備蓄米は販売直後に売り切れ
  楽天など即座にネット完売。コンビニ3社は「落選」。

 **中国が日本産水産物輸入再開へ
  両政府が手続き開始で合意。

 **NTTがSBIに1100億円出資へ
  出資比率は1割弱の見通し。個人向け金融事業中心に連携強化、公的資
  金返済にも目途。

 **ルネサスがEV用次世代パワー半導体生産断念
  EV販売鈍化で市況悪化。中国勢は低価格で攻勢、採算困難と判断。

 **日産が米国工場で希望退職募集
  ミシシッピ州工場や米法人事務部門が対象、2万人削減計画の一環。

 **トヨタ4月世界販売台数は前年同月比10.0%増
  米国で値上げ警戒の駆け込み需要。世界生産は同7.8%増。

 **国内乗用車メーカー8社の4月世界生産は前年同月比1%増
  3か月連続増。追加関税発動での影響は軽微。国内生産は4%増と4か月
  連続増。

 **いわき信用組合に業務改善命令
  東北財務局が旧経営陣の不正融資長期隠蔽認定、

 **4月国内建設受注額は前年同月比47%増
  2兆269億円と2か月連続増。民間非製造業が好調、大阪IR関連工事も押
  し上げ。

 **5月消費者態度指数は前月比1.6ポイント高
  32.8と6か月ぶり改善。基調判断は弱含みで据え置き。

<海外モニター>

 **米S&P500は前日比23.62ポイント高
  半導体や利下げ期待で堅調、上値は重い展開。長期金利は4.42%へ低下、
  2年・10年利回り格差は48BPへ縮小。

 **米1-3月期実質GDP改定値は前期比年率0.2%減
  速報値から0.1ポイント上方修正。個人消費は1.2%増と0.6ポイント下振
  れで約2年ぶりの低い伸びに。

 **米新規失業保険申請件数は前週比14,000件増
  240,000件と予想を上回り2021年11月以来の高水準に。失業増のサインか。

 **米4月中古住宅販売成約指数は前月比6.3%低下
  予想を大幅に下回る。住宅ローン金利が市況を左右、春の住宅販売シー
  ズンは期待外れ。

 **米国際貿易裁判所「関税は大統領権限逸脱」
  トランプ関税差し止め命令。控訴裁は違法判断の一時的執行差し止め。
  米政権は最高裁への上告も視野に。

 **トランプ大統領とパウエル議長が面会
  第2次政権で初の直接面談、利下げ要求に対し議長は金融政策運営で政
  治的配慮をしないと伝達。

 **米政府が中国留学生ビザを「積極的取り消し」
  発給基準も見直し。対中強硬派が政権内で巻き返しへ。

 **マスク氏が米特別政府職員離任へ
  政権離れへ手続き開始。

 **エヌビディアが上海に研究施設開設へ
  FT報道、米議会に安全保障上の重大な懸念を引き起こすとの反発も。

 **テスラがテキサスで自動運転タクシー開始か
  6月2日にオースティンで開始との報道。

 **2025年スマホ世界出荷台数予想は下振れ
  米調査会社IDCが2024年比で2.3%増から0.6%増へと下方修正。トランプ関
  税で景気停滞、消費者支出鈍化との見通し。

<地政学モニター>

 **プーチン大統領と安倍昭恵氏が面会
  露報道官発表、関係改善のサインとの観測浮上。

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  現代金融の遠近法    関税、そしてターム・プレミアム     
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 米国の貿易裁判所が「トランプ関税は違法」との判断を示したことで、市場で
は一時株やドルの買戻しが進んだ。訴訟はニューヨーク州など民主党主導の自治
体と、中小企業グループとが個別に行っていたもので、連邦地裁に相当する同裁
判所が申し立てを支持したことから、米政府は即座に控訴裁判所に控訴し、同裁
判所は違法判断を一時的に差し止めて、関税の当面の効力を認める判断を下して
いる。メディアには「トランプ政権に大打撃」といった論調も流れたが、即座に
関税交渉が停止される訳ではなく、最終判断は最高裁に委ねられる可能性もある。
また仮に違法判断が下されても、関税続行への道は残されている。

 今回の貿易裁判所の違法判断は、トランプ大統領が関税措置を正当化するため
に国際緊急経済権限法(IEEPA)を適用したことに対するもので、通商拡大法232
条や通商法301条など異なる権限に基づいて発動された鉄鋼・アルミ、自動車への
関税には影響が及ばない。従って、同政権にしてみればこうした他の法律に基づ
く関税を拡大すれば良いだけの話である。関税が停止される、というのは残念な
がらぬか喜びであろう。司法判断の行方には注目しておきたいが、それがトラン
プ関税の基本方針を崩すほどのものにはならないように思われる。関税と減税は
今後も市場の攪乱要因であり続けるだろう。

 足許の個人的な関心は、各国の超長期国債の利回り動向である。日本では20年
から40年までの超長期国債に買いが入らなくなっており、米国でも30年国債の入
札などへの海外勢の参加意欲が低下していると見られている。欧州でも利回り上
昇の傾向が強まってきた。世界的にターム・プレミアムが拡大していると言って
良いだろう。それは関税に拠る景気懸念や財政支出拡大に拠る財政悪化懸念、地
政学的不安、インフレ高止まり観測といった複合的なリスク感覚を反映している。
こうなると「どこかでまた金融事故が起こるかも」といった不気味さも滲んでく
る。株式市場は既にリプライシングを終えたと断言するほどの勇気は、まだない。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.04.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **東京市場は休場

 **イオンが全国でフランス・フェア開始
  イオン・イオンスタイル・マックスバリュなど約5000店舗で554品目を
  取り扱い。大型連休で来店増見込む。

 **QR決済からLINEペイが撤退
  乱立から大手集約への動き。

<海外モニター>

 **米S&P500は前日比32.08ポイント高
  好決算や関税緩和期待に続伸。長期金利は4.18%へ低下、2年・10年利回り
  格差は52BPへ縮小。

 **米3月求人件数は前月比288,000件減
  719万2000件と昨年9月以来の低水準。労働需要の減退示唆。

 **米4月CB消費者信頼感指数は前月比7.9ポイント減
  86.0と5か月連続悪化で約5年ぶり低水準。期待指数は同12.5ポイント低
  下の54.4と2011年10月以来の低水準。

 **米3月モノ貿易赤字は前月比9.6%増
  1620億ドルと駆け込み輸入急増で過去最高に。消費財輸入は27.5%増。
  1-3月期GDPはマイナス予想も。

 **全米2月住宅価格指数は前年同月比3.9%上昇
  S&Pコアロジック・ケースシラー指数。前月比では0.3%上昇、過去最高。
  在庫逼迫の中西部で価格高騰。

 **トランプ大統領が自動車・部品関税負担軽減
  米国内生産の完成車対象に輸入部品の関税を一部免除。

 **ベッセント財務長官「減税法案は7月4日までの成立目指す」
  議会の調整は難航、期限を設けて決着促す。

 **カナダ総選挙で与党・自由党が勝利
  カーニー首相続投、「反トランプ」の強硬姿勢に支持集まる。過半数確
  保は微妙な情勢。

 **UPSが2万人人員削減へ
  関税に拠る物流需要縮小・アマゾン宅配需要減少に備えコスト削減。

 **アマゾンが初の商用衛星打ち上げ成功
  高速ネット通信提供へ先行するスペースXを追い上げ。関税費用表示の計
  画は政権からの圧力で撤回。

 **メタが対話型の専用AIアプリを提供
  最新生成AIモデル「Llama4」を搭載、ChatGPTに対抗。

 **OPEN AIがCHAT GPTに買い物機能追加
  検索機能強化の一環、グーグルと競合も。

<地政学モニター>

 **プーチン大統領が米停戦説得を拒否
  ウクライナ4州完全支配は不可欠と主張。和平交渉進展せず。

 **日比首脳が情報保護協定の締結方針合意
  中国軍の動向監視で連携へ。

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  現代金融の遠近法       トランプ大統領への逆風
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 トランプ大統領が自動車・部品に関する関税措置を一部免除すると発表、なし
崩し的に狂気の関税方針が修正されつつある。合意を急ぐのは米国も同じであっ
て、日本やインドの名前を挙げて協議の進展をアピールしているが、中国はトラ
ンプ大統領の「習主席から電話」との発言を全面否定し、対話するならまず関税
撤廃を、との姿勢を崩していない。中国は対米輸出で打撃を被る企業への金融支
援や今後の金融緩和方針を発表、対米輸入に関しては主流の農産物やエネルギー
は代替先の確保が容易だとして「米国無しでもやっていける」と国民を鼓舞して
いる。?せ我慢の印象は拭えないが、対米強硬姿勢の看板は降ろさない。

 米中の我慢比べにも限界があり、いずれ各国と同様に大幅な譲歩も見られよう
が、トランプ政権時に自由貿易に戻ることは想定し難く、関税も含めた冷戦は続
くことになるだろう。そして本物の戦争の停戦期待も怪しくなってきた。トラン
プ大統領はプーチン大統領とウマが合うと思い込んでいたようだが、政治力では
プーチン大統領の方が一枚も二枚も上手であり、欧米の足並みの乱れを利用して
とことんロシアの有利な条件を引き出すまでは停戦には応じない雰囲気である。
またイランとの核交渉が躓けばイスラエルが暴発する恐れもある。停戦という同
大統領への唯一の期待も、怪しいムードに陥り始めている。

 米国内の経済にも低迷感が広がってきた。先行した心理指数などソフト・デー
タの悪化に、ハード・データが追随し始めている。中古住宅や資本財受注などの
鈍化に加えて、今後はデ・ミニミス撤廃に拠る中国製品価格急騰で消費や物流へ
の影響も出てくるだろう。雇用はまだ堅調といわれるが、悪化は時間の問題のよ
うにも思われる。1-3月期の米国はマイナス成長との見方が強まっており、FRBが
当面動けないのも明白で、同大統領への支持率は今後も下がり続けるだろう。カ
ナダ総選挙勝利で続投が決まったカーニー首相は対米強硬姿勢を貫くと見られる。
米政権への逆風は内外から吹き荒れる可能性も出てきた。株価や債券は安定しつ
つあるがそれも目先の話であって、市場が米国に対して一度抱いてしまった不信
感や失望感は、そう簡単には消えないだろう。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ   2025.03.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比679円64銭安
  関税懸念で一時900円超下落。配当落ちも下押し要因に。

 **金融庁が暗号通貨を金融商品に
  金融商品取引法改正で法的に位置づけ。インサイダー取引規制を
  新設。

 **三井住友海上とあいおい損保合併へ
  東京海上日動を抜き売上首位に。同グループでのシェア争い限界。
  三井住友は米損保大手WRバークレーに40億ドル出資。

 **日産とホンダがタイ工場一時停止
  ミャンマー大地震。生産再開、トヨタも稼働継続。

 **SBGが全米でAI装備工場集積の産業団地構想
  米政権と1兆ドル超の投資計画視野に。なぜ日本でなく米国に。

 **スズキ2月世界生産は前年同月比1%減
  4か月ぶりマイナス。インドは2月として過去最高、日本が9%減。

 **日産の今期販売計画達成は困難に
  2月世界販売は前年同月比7.8%減、中国では25%減。

 **スカイマークが5年ぶり国際線再参入
  神戸空港とアジア圏のチャーター便運航へ。インバウンド取り込み。

 **「すき家」が全店で4日間閉店へ
  1月みそ汁にネズミ、3月ゴキブリ。論外。

 **4月電気・ガス料金は全社で値上がり
  補助終了と再エネ賦課金増額で。

 **3月都区部消費者物価コア指数は前年同月比2.4%上昇
  2か月ぶりに伸び率が拡大。

 **2月国内建設受注額は前年同月比2%減
  3か月ぶりマイナス。官公庁の受注が13%減、民間受注額は4%増。

<海外モニター>

 **米S&P500は前日比112.37ポイント安
  関税不安で大幅下落。長期金利は4.26%へ低下、2年・10年利回り
  格差は34BPへ縮小。

 **米2月PCEコア物価指数は前年同月比2.8%上昇
  前月比は0.4%上昇とともに加速。予想を上回る伸び。総合指数の
  伸びは前年比2.5%、前月比0.3%。

 **米2月個人消費支出は前月比0.4%増
  前月の0.3%減から持ち直し。予想は下回る。

 **米3月ミシガン大調査確報値でインフレ期待大幅上昇
  消費者1年先予想インフレ率は5.0%と速報値から更に0.1ポイント上ブ
  レ、5年先も同0.2ポイント上ブレの4.1%に。

 **トランプ大統領が露産石油への二次的関税示唆
  ゼレンスキー大統領排除示唆のプーチン大統領にご立腹、停戦交渉
  停滞に苛立ち。自身は3期目を狙う発言も。

 **ベッセント財務長官「対露制裁解除を検討中」
  SWIFTネットワークに再接続も選択肢に。

 **中国国有大手4行が10兆円の資本増強
  政府が特別国債で調達し資本注入。不動産リスク対策。中国建設銀
  行、中国銀行、交通銀行、中国郵政貯蓄銀行が計画公表。

 **英2月小売売上高は前月比1.0%増
  減少予想に反して増加、ホームセンターが好調。

 **マスク氏のAI開発企業がXを買収
  xAIが450億ドルで全株取得。統合で高度なAIとSNSを一体経営。

 **中国カントリー・ガーデン2024年最終損益は約6800億円赤字
  信用不安で顧客離れが止まらず、売上高は前期比37%減。...

<地政学モニター>

 **中欧通商トップが貿易問題で会談
  欧州委員会セフコビッチ委員が王商務相と「公平な競争条件」など
  協議。対米意識を共有、経済で接近する欧中。

 **プーチン大統領がウクライナ暫定統治案提示
  選挙実施と重要協定署名の必要性を主張。

 **イスラエル軍がベイルート近郊空爆
  ヒズボラとの停戦後初のレバノン首都攻撃。

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  現代金融の遠近法             米国のスタグフレーション
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 米国ではトランプ関税の余波で景気失速感が高まってきたのと同時にイン
フレ高止まりも明白になって、経済は袋小路に陥ろうとしている。3月のPCEコ
ア物価指数は前年比、前月比ともに加速して、相互関税や自動車関税などの
発動前に、既に物価上昇の波が押し寄せてきたことを示している。コア指数が
年率3%台に乗せるのは時間の問題のように思われ、FOMCの物価見通しが依
然として甘い可能性を暗示している。SF連銀デリー総裁はそれでも年内2回利
下げが適切と述べているが、そうした見方は徐々に後退する可能性もあろう。

 ミシガン大の調査でも家計のインフレ予想は急上昇しているが、FRBのハト派
は家計の心理などあてにならない、と思っているフシがある。確かに市場のブレ
ーク・イーブン・レートは5年で2.6%、10年で2.3%近辺で落ち着いている。但し
どちらが正しいのか断定することは難しい。市場は景気失速を過大に重視して
名目金利を押し下げている可能性もある。いずれにせよ、物価目標における「ラ
スト・ワンマイル」において、昨年来ペースが息切れしてしまったことは明らかだ。
米国の足許のインフレ期待は上振れリスクを含んだ3%前後、と見るのが正しい
ように思われる。

 そのインフレ感に基づいて米国の潜在成長率を1.5%程度と見るならば、中立
金利は4.5%であって、現行の政策金利はほぼ中立的と見ることも出来よう。利
下げの余地などない、というのが筆者の変わらぬ金利観である。景気が悪くな
れば利下げするのが当然だというのは、スタグフレーションの惨事を知らない
世代の幻想であろう。スタグフレーションに金融政策は無力である。だからこそ
最悪の事態を避けるのが中銀の責務であった筈だが、昨年FRBは勇み足的に
利下げを加速してしまった。タカ派の筆者にはどうにも解せない判断であった
が、結局的にトランプ氏勝利とともに、米国経済は拙いシナリオへの道へ迷い
込もうとしているように見える。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.02.28
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比113円80銭高
  先物買いで3日ぶり反発。エヌビディア決算の反応は限定的、伸び悩み。

 **長期金利が3日ぶりに1.4%台
  三村財務官発言と弱めの2年物国債入札が売り材料に。米長期金利上昇も影響。

 **政府が高額療養費引き上げ一時凍結で調整
  制度見直しにがん患者らが反発、立憲民主党も対決姿勢。与野党協議体立ち上
  げも検討。年金制度改革案も先送りの可能性。 

 **日産が内田社長交代で準備
  経営悪化やホンダ交渉失敗で引責へ。4月に幹部人事刷新予定。

 **セブン創業家の買収案が頓挫
  伊藤忠撤退で計画断念、非公開化は振り出しに。株価は一時12%安。

 **トヨタ1月世界生産台数は前年同月比6%増
  1年ぶりに前年上回り同月として過去最高更新、SUVなど好調。国内生産は22%増。

 **1月国内建設受注額は前年同月比7%増
  2か月連続プラス。1月単月では過去10年で最高額に。民間大型案件が
  押し上げ。


<海外モニター>

 **米S&P500は前日比94.48ポイント安
  関税懸念で反落。長期金利は4.28%へ上昇、2年・10年利回り格差は21BPへ拡大。

 **米10-12月期GDP改定値は前期比2.3%増
  予想通り速報値と変わらず。PCEコア指数は前年同期比2.7%上昇と0.2ポイント
  上振れ。

 **米1月コア資本財受注は前月比0.8%増
  予想を上回り設備投資の回復を示唆。一方で同出荷は0.3%減。

 **米1月中古住宅販売成約指数は前月比4.6%低下
  70.6と予想を下回る低迷。寒波・高価格・高金利。

 **米新規失業保険申請件数は前週比22,000件増
  242,00件と予想を上回る。寒波による積雪で中西部・東部のレイオフ増加、首都
  圏では政府機関との取引業者が人員削減。
 
 **トランプ大統領「中国に10%追加関税」
  3月4日から上乗せの方針。カナダとメキシコにも同日から25%の関税発動。

 **ECB議事要旨「インフレにも警戒」
  一段の金融緩和を示唆しつつも慎重さが必要と指摘。エネルギーコスト上昇、
  ユーロ安、米国との貿易戦争などに懸念。

 **オーストリアで第一党除く樹立政権
  極右派自由党を除く中道3党が連立協議で合意。

 **マイクロソフトがAI半導体輸出規制見直し要請
  イスラエルなど約120か国に対する数量制限は中国に有利と警告。

 **アマゾンが生成AI「アレクサ」発表
  当初計画から1年遅れ。コンサートやレストランの予約も可能に。

 **全米でテスラ不買運動
  過激な政治的発言や強引なリストラに抗議。長期化の可能性も。
 
 **メルセデス・ベンツが中国で最大15%の人員削減計画
  競争激化に直面、金融・販売部門中心にリストラ実施へ。

<地政学モニター>

 **トランプ大統領「台湾問題はノーコメント」
  「中国と良い関係を築く」との考えで曖昧戦略を維持。

 **米政府高官「米ウ協定案に資金援助保証は含まれず」
  平和維持部隊への米軍参加も否定。

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  現代金融の遠近法            タリフマン健在
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 トランプ大統領が就任してからもう1か月以上経つのに、まだ世界のトップニュースは
同大統領の言動である。これほど「持続性」があるのは、経済から外交まで大胆な改革が
進行中であるのと同時にその発言に一慣性がなく真意が掴み難いことも寄与しているのだ
ろう。単なる気分屋なのか意図的なのかは解らないが、関税に関しても「中国に関税を掛
けたくない」と言いながら来週には10%の上乗せを、カナダとメキシコに対しては1か月
先送りすると発言しながら昨日は翻意して予定通り発動する方針を、それぞれ表明してい
る。何とも言い難いが、結局本質は「タリフマン」なのであろう。

 関税の影響としてのインフレは、懸念されるほどの影響はないとの米政府や一部エコノ
ミストらの主張に従うように、米国市場では「物価より景気」といった警戒モードのシフ
トが見られているが、筆者には何だか嘘論に騙されているような気がしないでもない。確
かに第一期トランプ政権での対中関税がインフレを引き起こすことは無かったが、当時と
現在では世界的なインフレ構造が一変してしまっている。トランプ大統領再登場以前にも
米国のインフレ再燃が懸念されていたことを思えば、関税発動でさらにインフレ期待を刺
激し実際に物価上昇に繋がることは不可避ではないか、という思いは変わらない。

 昨日発表された米国第4四半期GDP改定値は速報値から変化はなかったが、コアPCE物価
指数は上振れており、サービス・インフレが上向いていることを示している。1月の数値は
やや鈍化が見込まれているが、インフレ抑制という見方に転じることは無いだろう。一方で
景気に関しても悪化しているのは心理指標であって、実際の行動パターンはこれから発表さ
れる「ハード・データ」で確認するしかない。その状況次第で、警戒すべきはインフレなの
か、スタグフレーションなのか、という座標軸が浮上することも想定される。いずれにして
も今年はあまりハッピーな展開になりそうにない、というのが現時点における我流の米国経
済見通しである。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2025.01.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比99円19銭高
  値がさ半導体関連株が持ち直しで続伸するも円高や利食いで伸び悩み。

 **財務省「2028年度国債費は35.3兆円」
  2025年度よりも7.1兆円増との試算。利払い費は10.5兆円から一気に16.1兆円へ。

 **厚労省「外国人労働者は過去最多の230万2587人」
  昨年10月時点で前年12.4%増の25万3912人増。介護や建設業など「特定技能」
  が20万人超に。

 **SFGがOPNE AIに最大250億ドル投資検討
  初期段階の協議。最大出資者になる可能性も。

 **フジテレビの広告収入は233億円下振れ
  CM出稿見合わせ続出で3月期は赤字転落不可避に。

 **トヨタの2024年世界販売台数は5年連続世界首位
  グループ全体で前年比3.7%減の1082万台。トヨタ単独でも1015万台と
  2年連続1000万台超え。海外販売は過去最高、HV好調。

 **日産が米国3工場で早期退職者募集
  販売不振で生産調整、4月から実施へ。

 **双日が豪インフラ開発会社買収
  トンネルや道路、病院など開発のカペラ・キャピタルを約450億円で。
  同社最大級のM&A案件に。

 **楽天証券が東証上場方針取り下げ
  みずほとの連携を優先。

 **海外大手ファンドが非上場インフラ投資商品投入
  富裕層市場拡大を見込みプライベート市場商品提供。

<海外モニター>

 **米S&P500は前日比31.86ポイント高
  IBMなど決算好感で堅調推移。長期金利は4.53%へ低下、2年・10年利回り格
  差は32BPで横ばい。

 **米10-12月期実質GDP速報値は前期比年率2.3%増
  前期の3.1%から減速、予想を下回る。個人消費は4.2%増と好調、住宅投資も
  5.3%増と回復。設備投資が2.2%減。

 **米12月中古住宅販売成約指数は前月比5.5%低下
  74.2と予想を下回る。住宅ローン上昇と高い物件価格が影響、上昇一服。

 **米新規失業保険申請件数は前週比16,000件減
  207,000件と予想を下回る。労働市場依然堅調。

 **トランプ大統領がカナダ・メキシコへの関税意向
  フェンタニルを含む複数の理由。

 **ユーロ圏10-12月期実質GDPは前期比年率0.1%増
  前期の1.6%から大幅鈍化。独仏はマイナス成長に。

 **ECBが25BP幅利下げ
  4会合連続、予想通り。インフレ鈍化と景気減速で今後も利下げ継続姿勢。

 **ブラジル中銀が100BP利上げ
  政策金利を13.25%に引き上げ。2会合連続で大幅利上げ。ガリポロ新
  総裁はインフレ抑制方針。次回も同幅の利上げを示唆。

 **メキシコ10-12月期実質GDP速報値は前四半期比0.6%減
  前四半期の1.1%増から失速、約3年ぶりのマイナスに。第1次産業が8.9%減と
  不調。トランプ関税にも懸念。

 **南ア中銀が3会合連続利下げ
  政策金利を25BP引き下げて7.50%に。一方でインフレには警戒感。

 **アップル10-12月期売上高は前年同期比4%増
  純利益は7%増と増収増益。iPhone売上高は市場予想を下回る。

 **ブラックストーン10-12月期純利益は前年同期比4.6倍
  7億300万ドル。プライベート部門好調、運用残高も2%増で過去最高更新。

<地政学モニター>

 **イスラエルでUNRWAの活動禁止法施行
  ガザ地区など食料、物資の搬入に影響。

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  現代金融の遠近法            欧米の「格差」拡大
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 ECBは予想通り4会合連続での利下げを決定、昨年6月以降では通算5回目の利下げと
なった。預金ファシリティ金利は2.75%とピークから125BP低下、声明では特定の金利
の道筋を事前に約束することはしないと強調してはいるが、まだまだ高水準というのが
市場コンセンサスであり、ラガルド総裁も利下げ継続の可能性を示唆している。同日発
表されたユーロ圏の10-12月期GDPも冴えない数値であり、ドイツは前期比マイナス0.2
%、フランスもマイナス0.1%といずれも失速しており、景況感浮上の兆しは見えないま
まだ。今年はあと1%程度の利下げ余地がある、と見ておきたい。ユーロドルのパリティ
予想も変わらない。

 ECBに関しては特段ほかにコメントすべきことはないが、ちょっと気になったのはチ
ェコ中銀のビットコイン購入論だ。チェコはユーロを導入していないが、EUの一員とし
ECBの理事会メンバーである。そのチェコ中銀のミフル総裁がビットコインにお熱を上
げて保有資産の一部に組み入れることを提案、同国政府は懸念を表明して決定を持ち越
したが、同総裁はECBにも提案して却下されている。中銀総裁が暗号通貨に肩入れする
のは異例だが、米国ではトランプ大統領が署名した大統領令で暗号通貨の国家備蓄など
を検討するとしているのだから、単なる笑い話では済まない段階に来ているのも事実だ
ろう。物差しの基準は至る所で変わり始めている。

 その米国の10-12月期実質GDPは拡大ペースがやや鈍化したとはいえ、個人消費は絶
好調である。低所得層には高金利負担が鮮明になっているが、中間層は依然として懐に
余裕があるようだ。雇用安定と株価に代表される資産効果で消費は拡大、インフレ高止
まりで利下げの必要の無さが浮き彫りとなっている。欧米の景況感落差は一段と鮮明に
なってきたと見て良いだろう。その米国経済の好調さはいつまで続くのか、と聞かれる
機会も増えたが、正直言うと確信が持てなくなっている。当初は今年下半期に失速開始
し株価も夏頃ピークアウトと読んでいたが、その時期はもう少し後ずれする可能性もあ
るだろう。これの従来の物差しが役に立たなくなりつつ一例なのかもしれない。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2024.12.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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 本年最終号です。来年は1月3日スタート予定です。

<国内モニター>

 **日経平均は前週末比386円62銭安
  大納会は米国株安で値嵩株に売り、4日ぶり下落。終値では35年ぶりに高値更新
  するも40,000円台維持出来ず。

 **SBIが旧村上ファンド系からSBI新生銀行全株式買い取り
  約500億円で取得、株主はSBIグループと政府系だけに。公的資金返済計画加速へ。

 **野村証券は非管理職賃上げを平均7%程度に
  2025年度の国内賃金計画、全体では平均3%程度を見込む。

 **イオンがパート時給を平均7%引き上げへ
  待遇改善で人手確保。消費底上げ狙いも。

 **2024年東証上場廃止は94社
  2013年の経営統合以降最多、上場企業数は1社減の3842社と初の減少。

<海外モニター>

 **米ダウは前週末比418.48ドル安
  利食いに押されサンタ・ラリー期待後退。長期金利は4.54%へ低下、2年・10年利回
  り格差は29BPへ縮小。

 **米11月中古住宅販売成約指数は前月比2.2%上昇
  79と4か月連続上昇で2023年2月以来の高水準。住宅ローン低下期待に見切り。

 **NY市場は来年1月9日休場に
  カーター元米大統領の国葬、功績に敬意。

 **中国1-11月対米貿易比率は11.2%に低下
  2001年のWTO加盟以降で最低、通年でも最低の見通し。

 **中国政府が地方政府に困窮者向け支援強化を指示
  春節に向けて救済金の支給や一時手当の増額など経済支援。

 **仏ロンバール新経済財務相「財政赤字はGDP比5%よりやや上」
  2025年予算案。成長を守るために目標を微調整。今年の6%超からは縮小方針。

<地政学モニター>

 **韓国捜査当局が尹大統領の逮捕状請求
  弁護士は反発、裁判所判断が焦点に。

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  現代金融の遠近法            「インフレ・財政」両睨み
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 2024年も本日で終了、世界中で金利、為替、株価が良く動いたが、金やビットコインな
どの上昇も目立った年であった。そして政治では日本も含めて主要国の既存政党が苦戦し、
政権交代した国も少なくなかった。インフレへの対応が遅れたことが主因ではあるが、一
方で現代の世論が「減税や財政支出を歓迎する一方で増税を一切拒絶する」という傾向を
強め、それにポピュリズムが乗っかる構造が定着してしまったことも、一因と言って良い
かもしれない。20世紀にはその矛盾を経済成長が埋めてくれたが、低成長の現代社会では
それも覚束ない。かくして財政赤字と公的債務のマグマは噴火に向って蓄積ペースを一段
と加速することになるだろう。

 別に2025年の悲観論を展開しようとも思わないが、インフレだけに目を向けていた局面
から、インフレと財政の両面に目配りする必要がある局面に来たことは自覚しておいて損
はあるまい。米国も「トランプ政権だから」という訳ではなく、社会保障費、防衛費、国
債利子などの増加要因が政権を問わず構造的に赤字拡大ペースを加速させていく。ドイツ
も景気浮揚のために来年には恐らく「デット・ブレーキ」を外さざるを得なくなるだろう。
政局混迷のフランスも、緊縮予算では政治が持たなくなっている。中国もある程度の財政
支出は不可避の情勢だ。来年以降は、各国の財政においても「日本化」が一段と進むこと
になるだろう。借金だらけの世界に、市場は何処まで耐性を持ち得るだろうか。これは永
遠の謎でもある。

 暗い話は別として、年末にある忘年会でほろ酔いに任せて「ビックリ予想をやろう」と
いうことになった。石破長期政権化説や日経平均6万円説、某自動車企業破綻説、米国株30
%暴落説などいろいろ話題が出た中で、筆者の思い付きは「トランプとマスクの物別れ」
と「ドル円180円」であったが、皆からそんなのはビックリではない、と揶揄されてしま
った。アルコールの所為か、ビックリというなら「ドル円は100円か200円だ」という声も
あった。忘年会という席に免じて「放談」としてお許し願いたいが、まあ100円という可
能性はもう暫く無いだろう。来年は日銀も0.75%辺りまで利上げするだろうが、もうその
程度は織り込み済みでたいした円買い材料には成らないように思われる。但しドル高の持
続性にも確かに疑問は感じないでもない。金や暗号通貨の動き次第では、財政問題に絡め
て信用通貨を巡る問題が提起されることも無いとは言えないだろう。


 本年も駄文・雑文にお付き合い頂き、まことに有難うございました。コメントを頂く機
会も増え、大変感謝しております。来年もよろしくご指導のほどお願い申し上げます。
皆さまどうぞ良い年をお迎え下さい。

                             編集人 倉都康行

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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2024.11.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比214円09銭高
  売り一巡後は押し目買いに3日ぶり反発。米国の対中半導体規制への楽観的報道も
  後押し。ドル円は151円台に。

 **2024年度補正予算案で6兆6900億円の国債発行
  一般会計歳出総額約13兆9400億円の約半分。

 **読売新聞社が新株価指数を創設
  来年3月から公表、上場333銘柄で構成。同比率の「等ウェート型」を採用。

 **ユニチカが私的整理へ
  繊維事業売却、官民ファンド傘下で再生へ。銀行に金融支援要請、債権放棄など870
  億円規模に。

 **東京ガスはROE8%を上回る水準目指す
  非効率な資産売却で成長投資、中期経営計画以上の水準に。エリオットを意識。

 **西部ガスが3基目のLNGタンク増設へ
  脱炭素で需要拡大。投資額は約500億円に。

 **トヨタ10月世界販売台数は前年同月比1%増
  5か月ぶりに増加、同月として過去最高更新。インドなどでSUV好調。

 **資生堂が美容部員の縦割り撤廃
  配置見直しで百貨店・量販店兼務、効率化へ。

 **三菱UFJがウェルスナビ買収へ
  投資一任サービスのロボアド最大手にTOB、全株取得へ。

 **新幹線「のぞみ」の自由席削減へ
  来春から1編成あたり3両から2両に。ネット予約で指定席のニーズ高まる。

<海外モニター>

 **米国はサンクスギビング・デイで休場
  欧州株は総じて小幅高。

 **独11月消費者物価指数は前年同月比2.4%上昇
  市場予想を下回るもコア指数の伸びは同3.0%と加速。インフレ高止まり懸念も。

 **仏バルニエ首相が2025年度予算案で野党に譲歩
  電気料金消費税引き上げ見送り。RNはさらなる要求へ。政局混迷で長期金利は一時3%
  超えでギリシアを上回る場面も。

 **豪中銀ブロック総裁「コアインフレ率は高過ぎる」
  講演で「利下げ検討は無い」と明言。「物価の持続可能な回帰は2026年」との持論を
  堅持。正論。

 **豪議会が16歳未満のSNS利用禁止法案可決
  世界で最も厳格なSNS規制法、施行は約1年後の予定。ハイテク企業が違反すれば50億
  円規模の罰金。

 **韓国中銀が2会合連続利下げ
  景気減速に対応、政策金利を0.25%引き下げ3.00%に。2024年成長率見通しを
  2.4%から2.2%へ下方修正。

 **露ルーブルが急落
  対ドルで114ルーブルまで大幅下落。米国の経済制裁の影響、物価高は長期化へ。

 **OPECプラスがオンライン会合延期
  12月1日予定を5日に延期。

<地政学モニター>

 **トランプ氏がウクライナ特使に退役中将ケロッグ氏指名
  1期目の副大統領国家安全保障担当顧問。戦争終結を主導。

 **ロシア軍がウクライナ電力施設攻撃
  大規模なミサイル攻撃で100万世帯が停電。英米ミサイル利用への報復、首都への新型
  ミサイル攻撃も示唆。

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  現代金融の遠近法           安全保障と財政懸念
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 世界中が来年のトランプ政権誕生への警戒感に包まれている。追加関税で名指しされた
カナダとメキシコは両首脳がそれぞれトランプ氏と電話会談を行って解決への糸口を見出
そうとしており、中国も貿易戦争に勝者は居ないと主張して再考を促している。また今後
追加関税のリスクに直面する可能性が高い欧州でも、ラガルドECB総裁が米国からの輸入
を増やして報復関税への進展を避けるべきだと述べている。だが先日のトランプ氏の発言
では「不均衡是正」ではなく「違法薬物や不法移民」がメインテーマになっていた。それ
は、第一期とはやや違う雰囲気も感じさせる。

 トランプ氏が関税を重視していることに変わりはないが、各国にはそれ以上の要求を突
きつける可能性があるということだろう。ラガルド総裁の言うように米国からLNGや防衛
備品を買い増しすれば良いと言った発想では、トランプ氏との認識の溝を埋めることは出
来ないだろう。それは日本も同じである。恐らく欧州と同様に安全保障面での発想の転換
を要求されることだろう。欧州ではそれを察知したように英独がEUの壁を越えて軍事協力
を進めるトリニティ協定を締結した。ウクライナ問題解決への動きは既に水面下で始まっ
ているように見える。その次はアジアだ。防衛オタクの石破首相の誕生は時代の要請でも
あったのかもしれない。

 だがその石破首相も内政においては野党の要望を聞き入れざるを得ず、財政赤字拡大と
国債増発という破滅の道を歩みつつある。欧州に目を転じてみれば、同じような政治的境
遇にあるフランスのバルニエ首相が予算案で行き詰まり、同国10年債利回りが3%を超えて
ギリシアのそれを上回る事態に発展している。フランス経済がギリシア経済より劣後して
いるとは思わないが、欧州市場は2012年のユーロ危機や2022年のトラス危機を忘れてはい
いない。我々が現役時代に体験したリベラル的グローバリゼーションの時代は完全に終焉
し、露骨な保護主義を背景とするブロック経済へと移行する中で定着し始めた低成長とイ
ンフレ高止まりという構造の下で、財政問題がクローズアップされつつあるようにも見え
る。日本はその点でも例外ではないだろう。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2024.10.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比373円71銭高
  米ナスダック最高値更新を背景に半導体関連に買い、3日続伸。

 **自民党は特別国会を11月11日召集方針
  会期4日間で召集日に衆参両院本会議で首相指名選挙実施、同党は多数派工作継続。
  30年ぶり決選投票の公算大。

 **国民民主党が自公と政策協議入り
  経済対策へ「手取り増」盛り込み検討。石破政権は「部分連合」へ。
 
 **中小企業庁が悪質なM&Aに警告
  事業承継でトラブル多発、M&A仲介や助言に関わった15社に再発防止指示。登録
  業者不認可も示唆。

 **トヨタ上期世界販売は前年同期比2.8%減
  認証不正や日中低迷で2年ぶり前年割れ。世界生産も同7.0%減と4年ぶり前年割れ。
  ホンダ・日産も前年割れ。

 **三菱電機が米工場の送配電網用開閉器製造工場新設へ
  生産能力を倍増、兵庫の工場でも同機器生産ライン効率化。内外で約160億円投資。

 **オリエンタルランド9月中間最終利益は前年同期比16.5%減
  テーマパークの入園者数が減少。コロナ禍後の需要一服、猛暑の影響も。

 **三菱地所が「エレベータ内広告」企業買収
  オフィスビルでの広告投影事業を本格化。50億円以上を投資。

 **10月消費者態度指数は前月比0.7ポイント低下
  36.2と5か月ぶりマイナスに。内閣府は基調判断据え置き。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比91.51ドル安
  スーパーマイクロ大幅下落が重石、ハイテク決算待ちで様子見も。長期金利は4.30%
  へ上昇、2年・10年利回り格差は13BPへ縮小。

 **米7-9月期実質GDP速報値は前期比年率2.8%増
  予想を下回り減速するも堅調維持。個人消費は3.7%増と加速、好調。

 **米10月ADP民間雇用者数は前月比233,000人増
  予想を大幅に上回る。製造業は19,000人減、他の全業種では雇用者数増。採用活動
  は堅調、弾力性も。

 **米9月中古住宅販売仮契約指数は前月比7.4%上昇
  75.8と予想を大幅に上回り半年ぶり高水準。一時的金利低下や在庫改善など背景に。

 **中国が有人宇宙船「神舟19号」打ち上げ
  2050年までの宇宙計画に沿った科学実験。地球外生命体の探索を目標に。
 
 **ユーロ圏7-9月期実質GDPは前期比0.4%増
  年率換算1.5%と予想を上回る。パリ五輪の一時的特需が寄与、ドイツは同0.2%増と
  予想以上の伸び。ユーロ反発。

 **独10月消費者物価指数は前年同月比2.4%上昇
  予想を上回り前月から0.6ポイントの大幅加速。

 **欧州委員会が中国製EVへの追加関税導入を正式決定
  今後5年、従来の10%に7.8-35.3%を上乗せ。昨日から適用開始。

 **英リーブス財務相が予算案発表
  400億ポンド増税方針を明らかに。規模は数十年ぶり。前政権の負の遺産に対応、
  公共サービス再建へ国債大量増発は必至。

 **豪9月消費者物価指数は前年同月比2.1%上昇
  前月から0.8ポイント減速、2021年7月以来の低い伸びに政府のエネルギー関連補助
  金で低下。7-9月トリムCPI平均は前期比0.8%上昇と高止まり。

 **メキシコ7-9月期実質GDPは前四半期比1.0%増
  干ばつの影響が消え第一次産業が回復、好調な個人消費も後押し。前期から伸びが
  加速。

 **OPECプラスが自主減産緩和延期検討か
  ロイター報道。原油価格下落に対応、WTIは反発。

 **サウジSWFは海外投資を縮小へ
  PIFが対外運用シェアを2020年のピーク30%から18-20%に引き下げ方針。

 **マイクロソフト7-9月期は増収増益
  売上高は前年同期比16%増、純利益は同11%増。クラウド事業と「オフィス」事業が
  牽引。

 **メタ7-9月期売上高は前年同期比19%増
  AI寄与で広告収入拡大、10-12月売上見通しも市場予想を上廻る。純利益は同35%増。

 **スーパー・マイクロの監査法人が辞任
  ガバナンスと透明性に懸念票みえ、株価は30%下落。

 **VW7-9月期営業利益は前年同期比42%減
  EV不振や中国苦戦など乗用車部門低迷とモデル刷新のコスト高が響く。

 **中国BYD7-9月期売上高は前年同期比24%増
  新型PHVを相次いで投入、純利益は11%増。

<地政学モニター>

 **ロシアが戦略核兵器使用想定の演習実施
  ICBMや戦略爆撃機などを使用。プーチン大統領はオンラインで参加。

 **北朝鮮が核実験の可能性
  ICBM発射準備完了、米大統領選前後に実施との観測。ロシアに戦術核などの技術
  移転要請の可能性も。

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  現代金融の遠近法          米欧経済を概観する
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 米国の7-9月期実質GDPは前期比年率2.8%増と、4-6月期の3.0%成長からやや減速し
市場予想を下回ったとはいえ、何でこんなに強いのかなァ、という驚きと羨望の数字で
あることは間違いない。個人消費は大幅に加速し、成長を牽引している。春頃から主要
メディアは高金利で米国の消費が失速したとか、カードの弁済延滞が増えたとか、住宅
購入意欲が失せたとか、盛んに報じていたが、信じるに値しない報道であったことは明
らかだ。米国経済の奥は深い。利上げの効果は極めて薄かった、という持説は堅持して
おきたい。一部に脆弱性が認められるのは事実だが、欧州や中国との成長格差は半端で
はない。

 とはいえ、欧州にも少しばかり光明が見えて来たかもしれない。ユーロ圏の7-9月期
実質GDPは前期比0.4%増と予想を上回り、年率では1.5%増と2年ぶりの高い伸びとな
った。パリ五輪の特需とも言われているが、ドイツが0.2%増と予想外のプラスとなっ
て前期のマイナスから復調し、テクニカル・リセッションを免れたことも大きい。底打
ち下かどうかは解らないが、先般発表されたIFO業況期待指数もサービス業の改善で6月
以来の高水準となっており、利下げ期待で最悪期を脱しつつあるようにも見える。予断
は許さないが、インフレ率が反発していることも併せ、ユーロ圏の経済見通しも少し修
正する必要があるかもしれない。

 因みに英国では注目された予算案が発表され、リーブス財務相は前政権が残した財政
赤字の穴埋めに400億ポンドの増税が必要と明言するとともに、国債大量増発の可能性
も示唆した。債券市場には厳しい逆風だが、財政再建が無視されがちな今日において毅
然とした態度で大企業や富裕層を対象とする増税方針を示したことは「歳入なき大型減
税」で大荒れとなったトラス政権の教訓を踏まえた一種の危機管理策だと言って良いだ
ろう。一方の米国では、危機管理からは程遠く法人減税を主張するトランプ氏が闘いを
優位に進めており、それが長期金利上昇とともにドル高を誘引している。財政や倫理が
不健全でも成長さえしていればマネーは集まる、というのは「世界通貨国」の特権とは
いえ、何とも不合理な経済構図である。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2024.09.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比903円93銭高
  「高市トレード」の円安が株価押し上げ。ドル円は一時146円台、石破氏勝利で
  一転142円台に。株価も急反落。

 **自民党総裁に石破茂氏
  決選投票で高市氏を逆転。過剰な保守姿勢に党内でも警戒感。補正予算で物価高
  対策検討の方針示す。衆院選は「10月15日公示・27日投開票」へ。

 **財務相に加藤元官房長官、外相に岩屋元防衛相
  防衛相は中谷氏が再登板。経済産業相には武藤元経産副大臣、経済再生相に赤沢
  財務副大臣。

 **トヨタ8月世界生産台数は前年同月比11%減
  7か月連続前年割れ。認証不正による国内工場生産停止や北米でのリコールが
  響く。国内生産は22%減、海外生産は6%減。

 **富士フイルムが次世代半導体材料開発生産拠点新設へ
  静岡県の拠点に約130億円投資を投じて新棟建設、1ナノ台半導体向け材料を供給。
 
 **SBIが台湾半導体PSMCとの提携解消
  PSMCから提携解消要請、EV需要見誤る。宮城県での半導体工場計画は維持、新
  たな提携先摸索の方針。

 **JALが再雇用シニアの年収維持
  10月に再雇用制度改定、高評価者は1000万円超。

 **9月都区部消費者物価コア指数は前年同月比2.0%上昇
  伸びが5か月ぶりに縮小。補助金再開で電気・ガス代上昇幅が縮小。11月以降は
  不透明。

 **8月国内建設受注額は前年同月比4%増
  工事単価上昇で2か月連続プラス。大型案件減少で伸びは鈍化。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比137.89ドル高
  ナスダックは下落とまちまち。長期金利は3.76%へ低下、2年・10年利回り格差は
  18BPに拡大。

 **米8月PCEコア物価指数は前年同月比2.7%上昇
  前月から加速、前月比の伸びは0.1%に鈍化。総合指数は前年比2.2%へ鈍化
  個人消費支出は0.2%増。

 **米MMFに先週1291億ドル流入
  過去1年半で最多、過去10年で5番目の高水準。利下げにもかかわらず短期に大量
  資金が流入。株式には254億ドル、債券には127億ドル流入。

 **中国8月工業利益は前年同月比17.8%減
  昨年4月以来の大幅減。製造業低迷続く。1-8月期では前年同期比0.5%増。

 **中国主要3都市が住宅購入規制を緩和へ
  政府の最新てこ入れ策を実行。広州は規制を全撤廃、上海と深?は郊外住宅購入へ
  の条件緩和。

 **ユーロ圏1年後物価上昇率予想は2.7%
  ECB調査。前月から0.1ポイント低下、2021年9月以来の低水準。3年先も2.3%と
  0.1ポイント低下。

 **仏・西で9月インフレ率が1%台に
  フランスは前年同月比1.5%、スペインは同1.7%とともに予想を下回る。ECBの
  今月利下げ観測強まる。

 **墺国民議会選で極右政党が第一党に
  親ロシアの自由党。与党の国民党は第二党に転落。

 **VWが12月通期売上高見通しを下方修正
  増収予想一転、前期から23億ユーロ減収見込み、EV販売不振。

<地政学モニター>

 **イスラエルがヒズボラ本部を空爆
  爆弾80発以上投下、指導者ナスララ師を殺害。イエメンでも港湾と発電所を空爆、
  フーシ派の攻撃に報復。

 **イラン最高指導者が報復宣言
  アリ・ハメネイ師が声明発表、イスラエルに「壊滅的な打撃」を予告。
 
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  現代金融の遠近法           石破新総裁への期待
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 石破茂氏が自民党総裁選で勝利した。同郷人として個人的に応援してきたこともあり、
年代もほぼ同じで「アンチ・アベノミクス」という点でも共感を抱いていたので、今後
の政治運営に期待するところ大である。腐敗した自民党体質を少しでも浄化させること
が出来るのも、石破氏くらいだろう。高市氏有利と見て燥いでいた市場は、円高・株安
の逆流となりそうだが、中長期的に見れば、アベノミクスの余韻が払拭されて金利の正
常化が進むことは大変結構な事であり、新総裁就任を歓迎したい。党内バランスへの配
慮でジグザグ運営になる場面もあろうが、奮闘を期待したい。

 さて海外市場では米国の8月PCE物価指数が発表され、前月比でコア・総合ともに伸び
が0.1%に止まったことで、インフレ沈静化への期待が一段と高まっている。前年比では
コアが2.7%へと加速、総合指数が2.2%へと鈍化というコントラストが見られるが、これ
はエネルギー価格低下と住居費高止まりという要因、そして財価格が下落しサービス価格
が上昇という対照的な現象で説明できるだろう。全体としては落ち着いた印象だが、FRB
の物価目標に達するにはサービス価格が十分に低下し切って居ない。利下げ幅は25BPへ
と移行する可能性が高いと見ておきたい。

 一方でユーロ圏ではインフレ率低下がより鮮明になっている。フランスやスペインの
8月消費者物価指数は2%台を割り込み、ドイツ程ではないにせよ、景気の冷え込みが懸
念されるようになった。ECB調査に拠る域内インフレ率予想も低下しており、ECBも今
月の利下げは不可避の情勢だ。欧米ともに方向性は同じであるが、実体経済の勢いには
大きな差がある。それは9月のPMIでも観測されている。然るに為替市場ではユーロドル
が依然として1.11ドル台に保たれているのは不思議な気もする。ドル円は勿論最大の注
目点だが、欧州政治経済にやや不安が見られる中では、ユーロドルにもちょっと気を配
っておきたい。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2024.08.30
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比9円23銭安
  エヌヴィディア決算発表後の米国株安で反落。押し目買いで一時プラスに浮上するも伸び
  悩み。

 **日本製鉄がUSスチール向け13億ドルの追加投資計画
  労組などから買収計画への理解を取り付ける狙い。熱延設備の新設・更新や
  高炉の改修など。

 **トヨタ7月国内生産は前年同月比微増
  30万9118台と2か月ぶりに増加、プリウス再開が台数押し上げ。

 **阪急阪神不動産がH2Oと千里中央駅東側再開発へ
  百貨店と商業施設の敷地を一体化し交流拠点に。

 **東電が送電網増強へ4700億円投資
  データセンターや半導体工場の増加に対応、大型変電所新増設へ。

 **テルモが自社株を海外市場で売り出し
  三菱UFJ銀行など7社の保有株。4.9%相当の7321万1900株、約2028億円規模に。

 **アシックスが野球用品から撤退
  グラブやバット、ウェアなど2025年9月で販売終了、シューズは継続。

 **トレンドマイクロが約96億円の法人税申告漏れ
  東京国税局の税務調査。オランダ子会社経由の「タックスヘイブン対策税制」
  を適用。

 **三菱UFJ銀行が電力先物市場に参入
  取引業者としての資格取得、電力取引企業向けサービス提供の新興企業にも49%出資。

 **きらやか銀行が200億円の公的資金返済延期へ
  9月末の期限を13年延長で金融庁と最終調整。

 **国内投資家が8月4週連続で外債買い越し
  昨年9月以来最長、月間買越額は6兆8300億円と2007年9月に次ぐ規模になる見通し。
  ヘッジ無し投資が円高抑制要因に。

 **8月消費者態度指数は前月比横ばい
  基調判断は据え置き。「収入の増え方」は2か月連続悪化、改善傾向停止。

 **7月新規貸出約定平均金利は0.794%に上昇
  日銀発表、地銀平均は0.918%と2018年10月以来の高水準。

 **7月国内建設受注額は前年同月比62%増
  2か月ぶりプラス、7月としては過去20年で最高に。民間の大型受注が相次ぐ。
  工事単価上昇も寄与。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比243.63ドル高
  景況感好感し最高値更新、ナスダックは続落。長期金利は3.87%へ上昇、2年・10年マイナ
  ス格差は3BPへ縮小。

 **米4-6月期実質GDP改定値は前期比3.0%増
  速報値から0.2ポイント上方修正。個人消費が2.9%増と0.6ポイントの大幅上振れ。設備投
  資、在庫、純輸出、住宅投資、政府支出は下方修正。

 **米7月中古住宅販売仮契約指数は前月比5.5%低下
  70.2と2001年統計開始以来最低に。前年同月比では8.5%低下。

 **米新規失業保険申請件数は前週比2000件減
  231,000件と予想以上に減少、低水準継続。

 **独8月消費者物価指数は前年同月比2.0%上昇
  予想を下回り2021年3月以来の伸び率鈍化。ECBの利下げ方針に追い風。

 **アップルとエヌビディアがオープンAIと投資交渉
  資金源多様化、同社評価額は1000億ドル強となる見通し。

 **シェルが探査・開発部門で20%の人員削減へ
  効率性と収益性向上への取り組み。油井事業などに影響も。

<地政学モニター>

 **イスラエルがヨルダン川西岸で2日連続攻撃
  過去20年で最大規模の軍事作戦。

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  現代金融の遠近法             米国経済畏るべし  
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 世界中が注目したエヌヴィディアの決算は、何処から見ても凄いの一言に尽きるが、市場を満足
させるには至らず、逆に言えば米国市場はそれ以上の業績を期待する過剰で異様なプライシングが
横行していたことをあらためて示すこととなった。大波乱はなかったにせよ、実態と虚像の乖離が
ここまで進むと相場も魔物である。機関投資家が株価ヘッジとして金買いに走るのも理解出来よう。
従来の株価ヘッジ手段であった債券の逆相関にいま一つ信頼感がないからだ。既に米国債利回りは
大幅な利下げを織り込んでしまった。今後の財政赤字拡大やインフレ率の高止まりなどのリスクを
展望すれば、可能性はさほど〓くないとは思うが、2022年のような株と債券の同時下落がいずれ再
来しないとも限るまい。金に拠るヘッジはまだまだ続きそうだ。

 さて実体経済面に目を移せば、米国4-6月期GDPの改定値は個人消費の大幅な上振れで3.0%増へ
と上方修正されたことが特筆される。小売決算などで消費低迷が強調されてきたが、先般書いたよ
うに、低所得層向けビジネスと高所得層向けのビジネスの二極化において、メディアが前者だけを
取り上げることで、景気減速イメージが先行してきた印象が否めない。7-9月期に関しても、アトラ
ンタ連銀のGDPNOWは前期比2.0%増、計測を再開したNY連銀のNOWCASTは1.94%増と、それぞ
れ堅調なペースの予測となっている。設備投資や住宅投資などには陰りも見られるが、個人消費が
牽引する経済成長は、まだ余力を保っているのかもしれない。米国経済畏るべし、である。

 それに比べると、中国や欧州は全く精彩を欠いたままである。中国では雇用や不動産を巡る抗議
活動件数が大幅に増えている、といったデータも出てきた。雇用市場の低迷で膨大な新卒学生を吸
収できない状況が続き、不動産問題解消は程遠く国民の不満は募るばかり、という経済的失策の構
図は危うい。ドイツもロシア産ガスが途切れた地政学上のマイナス・インパクトが予想以上に強く、
低迷脱出への手掛かりが掴めないままである。ロシアを甘く見て米国に追随したツケでもあろう。
両国の失策はいずれも日本への教訓でもある。経済政策の方向性を間違え、エネルギー政策で躓け
ば、何とか低空飛行を保っている日本経済も失速しかねない。自民党総裁選はそういうリスクを背
負っているのに、魑魅魍魎的に跋扈する当事者らにそうした緊張感が微塵も感じられないのは、実
に空恐ろしい事である。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2024.07.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週日比57円32銭高
  半導体関連に買い、引けにかけて反発。海外市場では利上げ観測で反落。

 **日経報道「日銀が利上げ検討」
  量的引き締めと同時に政策金利0.25%引き上げも。さて。

 **三村新財務官「円安のデメリット目立つ」
  ブルームバーグ取材で輸入物価に懸念。

 **トヨタグループ上半期世界販売台数は5年連続首位
  516万2442台でVWの434万8千台を上回る。前年同期比は4.7%減、認証不正による
  生産停止や中国での価格競争激化などが響き2年ぶり減少。

 **オリエンタルランド4-6月期純利益は前年同期比11%減
  新エリア開業で入園者数は伸びるも人件費や減価償却費などが重荷に。

 **新NISAは半年で購入額7.5兆円超
  主要ネット証券5社集計で旧NISA時代実績の4倍に相当。日本個別株には4割流入。

 **6月有効求人倍率前月比0.01ポイント低下
  1.23倍と3カ月連続低下。コスト増で求人手控えの動き。完全失業率は2.5%で前月
  比0.1ポイント低下、5か月ぶり改善。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比203.40ドル高
  ナスダックは下落とまちまち。長期金利は4.14%へ低下、2年・10年マイナス格差は23BP
  で横ばい。

 **米7月CB消費者信頼感指数は前月比2.5ポイント上昇
  100.3と大幅改善、期待指数は1月以来の高水準、現況指数は約3年ぶり低水準。インフレ
  期待は横ばい。

 **米6月求人件数はは前月比46,000件減
  818万4000件と予想を上回る。製造業や建設業は減少、飲食・宿泊や物流は増加と
  まちまち。解雇件数は前月比175,000件減。離職率は2.1%で不変。

 **米5月住宅価格指数は前年同月比5.7%上昇
  伸び率は鈍化、2023年7月以来最小に。高金利で需要抑制、前月比は横ばい。

 **ユーロ圏4-6月期実質GDPは前期比0.3%増
  年率換算は1.0%増と2四半期連続プラス。ドイツは0.1%減と2四半期ぶりにマイナス成長。
  フランスは0.3%増、イタリアは0.2%増。

 **メキシコ4-6月実質GDPは前年同期比1.1%増
  伸び率は鈍化。

 **マイクロソフト4-6月期は6四半期連続増収増益
  売上高は前年同期比15%増、純利益は10%増。生成AIクラウド事業の成長は鈍化、株価は
  大幅下落。

 **テスラが185万台リコール
  意図せずボンネットが開く不具合。

<地政学モニター>

 **イスラエルがレバノン首都を攻撃
  ネタニヤフ首相がヒズボラへ報復明言、ベイルート攻撃。米国は自制要請。

 **米国が中国・香港5人・7社に追加制裁
  イランの武器製造を支援と判断。

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  現代金融の遠近法            日銀利上げとドル円
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 日経新聞の金融政策リークにはいつも不快感が伴う。今回もまた「利上げ検討」報道で、永田町
からの情報漏れを報道したのではないかと思われる。筆者を含めて市場には利上げは秋以降との見
方が多かったように見えるが、結局は永田町からの圧力で円安阻止の為の利上げを押し切られるこ
とになるのかもしれない。米国でもトランプ氏が利下げ圧力を掛け続けているが、同氏は政権外の
人物である。一方で事実上の利上げ要求発言を行った河野氏や茂木氏は政治の中心軸に坐する政治
家である。岸田首相にも異例の円安言及があった。その圧力に抗する力は本石町にはない。市場と
の十分な対話無きまま本日利上げ実施となれば、政治的な「円安阻止判断」と勘繰られても仕方が
あるまい。

 利上げは兎も角、個人的な意見ではあるが、やはりドル円160円台はオーバーシュートであった
ように思われる。155円を過ぎてからの円安は明確な投機主導であり、これが巻き返されつつある
状況では、先般も書いたようにいずれ150円台割れを目撃することになるような気がしている。そ
の後は米国金利次第であるが、今回はそれほど利下げ幅が大きくない可能性に鑑みれば、145円あ
たりでボトムアウト、といったイメージも浮かぶ。為替の予想ほど当たらぬものは無いが、取り敢
えずの相場観としては、ドル円のレンジは「145-155円」あたりを想定している。ただそれも大統
領選までの話であって、その結果次第ではまたシナリオの想定は変わってくるだろう。

 さてその米国金利の行方であるが、秋以降に利下げが始まるとして、FRBはどこまでFF金利を
引き下げるつもりなのか、全く分からない状況である。今はとにかく利下げ判断に足るデータを
求める作業で手一杯のようだ。パウエル議長は雇用市場への懸念を強めているが、今一つ説得力
がない。NY連銀のウィリアムズ総裁は中立金利の水準は変わっていないとの主張を続け、金利に
は大幅な低下余地があることを示唆しているが、これまた納得感が乏しい。ここ数年、市場は金
利低下を読み続けてきたが、結果的には5.25-5.50%という高金利が1年以上も続き、未だに潜在
成長率を上回る成長を続けていることの意味を、もう少し考えても良さそうな気がしている。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2024.06.26
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比368円50銭高
  米国の景気敏感株高を受けてバリュー株に買い、2か月ぶりの高値。

 **海外インフラ投資官民ファンドの累積赤字が1千億円に
  海外交通・都市開発事業支援機構。設立10年で世界各国の事業失敗相次ぐ。

 **総務省がふるさと納税のルール見直し
  ポイント付与の仲介サイトに拠る寄付募集を来年10月から禁止。経費増加で主旨逸脱。

 **国交省がダイハツに3車種リコール要求
  基準適合性満たさずと判断。

 **三井住友海上が欧州拠点再編へ
  損保サービス提供のベルギーとドイツの現地法人を合併。欧州で上位5位内を目指す。

 **三菱UFJがタイのスマホ決済最大手に約310億円出資
  「アセンドマネー」と連携。アユタヤ銀行での個人向け金融を強化。

 **コニカミノルタが米子会社の統合基幹システム事業売却
  4年連続最終赤字、非中核事業を切り離し構造改革急ぐ。

 **千代田化工が赤字転落見通し
  今期純損益は160億円の赤字に。米LNG事業で引当金計上、340億円下方修正。

 **5月企業向けサービス価格指数は前年同月比2.5%上昇
  4月から伸び率が0.2ポイント縮小。宿泊サービスの伸び率が縮小。人件費上昇の価格反
  映は継続中。

 **5月PC出荷台数は前年同月比31.5%増
  出荷金額は同30.5%増と台数・金額ともに4か月連続プラス。在宅向けノートPCが台数
  44.7%、出荷50%増と買い替え需要が牽引。

 **5月全国スーパー販売総額は前年同月比0.1%増
  主力の食料品は2.2%増。節約志向で購入点数は減少継続、価格上昇で販売額押し上げ。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比299.05ドル安
  景気減速感や金利警戒感で反落。ナスダックは反発。長期金利は4.25%へ上昇、2年・10
  年マイナス格差は48BPで横ばい。

 **米6月CB消費者信頼感指数は前月比0.9ポイント低下
  100.4と2か月ぶりマイナス。所得や事業環境に対する短期的見通しが悪化。

 **米4月FHFA住宅価格指数は前年同月比6.3%上昇
  前月から0.4ポイント鈍化ペース、住宅在庫は僅かに増加。S&Pコアロジック・ケース・シラ
  ー指数も同6.3%上昇と鈍化。

 **EUがマイクロソフト「TEAMS」はEU競争法違反との見解
  オンライン会議用アプリ。同社に異議告知書を送付、改善要求。制裁金の可能性も。

 **カナダ5月消費者物価指数は前年同月比2.9%上昇
  伸びは0.2ポイント加速、サービス価格上昇で予想を上回る。前月比でも0.6%上昇、コア
  指数も加速で追加利下げに高いハードル。
  
 **アップルとメタがAIで提携協議
  「アップル・インテリジェンス」にメタの生成AIを組み入れ。

<地政学モニター>

 **EUがウクライナ加盟交渉開始
  ハンガリーなどの反対で協議長期化の可能性。

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  現代金融の遠近法             変曲点がいっぱい
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 米国のインフレ率については、今週金曜に発表される5月のPCEデフレーターが継続的な物価の低
下傾向を示すと予想されており、市場は9月そして12月の利下げと来年以降の段階的な利下げへのシ
ナリオを堅持すると見られるが、FOMC内のタカ派が見通しを転換するほどの数値には恐らくならな
いだろう。昨日発表されたカナダの消費者物価指数のように、利下げした直後にインフレ率が加速す
るという、中銀にとっては厄介な状況が生まれることもある。そうした危険な事象がFRBの金利観に
影響を与える可能性もあろう。唯我独尊的に追加利下げを遂行するスイス中銀はやや例外的存在であ
り、参考にはなるまい。

 昨日はクック理事がいずれは利下げ時期が来ると発言した一方で、ボウマン理事は利上げの選択肢
を捨てる気はない、とタカ派的主張を維持している。前回のFOMCで年内利下げ無しとの見通しを示
したメンバーが四名いたが、そのうちの一人が同理事であったことはまず間違いないだろう。利上げ
がメインシナリオでないにせよ、まだそのオプションを手許に持っている委員に投票権があるという
事実は頭に入れておきたい。個人消費や住宅市場、そして雇用市場に「変曲点が到来」といった見方
も浮上中だが、それは即座にインフレ率が低下することを意味しない。景況と物価のタイムラグが経
済に更なる変調をきたすリスクは小さくない。

 そして米大統領選挙に関しても、どちらが勝っても市場は混乱といった読みが散見されるようにな
った。トランプ氏勝利の場合のボラティリティ上昇は不可避だろうが、現時点での接戦州の世論調査
はほぼ同氏有利との状況にある。バイデン氏再選となれば「経済的予測可能性」の面から市場は安定
化という見方が大勢ではあるが、敗北を認めないトランプ氏の行動は予測不能であり、内戦といった
過激な事態にはならないにしても、社会的混乱を引き起こす可能性は十分ある。また共和党の内部分
裂や議会対応などに不測の自体が生じる、と見る歴史学者も居る。どっちもどっち、ということだろ
うか。「新枢軸」が結束しつつある中で、米国、英国、フランス、そして日本の内政は内輪揉めばか
りで民主主義の脆弱性を露呈しまくっている。市場にとって、政治の変曲点も他人事ではあるまい。

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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2024.05.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比502円74銭安
  米国株安に国内金利不安で一時900円超下落。先物買戻しで下げ幅は縮小。長期金利
  は1.10%へ上昇。

 **経産省がラピダス向け融資に政府保証検討
  最先端半導体量産に向け5兆円規模の融資を支援。法案審議を目指す。

 **来春からiPhoneにマイナカード搭載へ
  グーグルのアンドロイド端末に続く。50%超のシェアで普及加速へ。

 **タクシー以外のライドシェアは議論継続へ
  国交省の意向反映、全面解禁は当面見送り。

 **野村不動産とJR東日本が芝浦で複合開発
  「ブルーフロント芝浦」に2棟の高層ビル。オフィスや高級ホテル、商業施設などで
  構成。

 **豊田自動織機「希少金属使わず水素製造」
  ニッケル系合金材で電極の新技術開発。水素製造装置コストを2割削減。

 **オリックスが国内最大規模の蓄電所建設へ
  米原市に。一般家庭約4万8千世帯の1日分の電気を蓄積。

 **S&Pが楽天の格付け見通し引き上げ
  BB見通しをネガティブから安定的へ。携帯赤字縮小、設備投資削減、社債償還資金
  手当てなどを評価。
 
 **日産が米国販売旧型モデルで運転禁止警告へ
  エアバッグ問題で約8万4000台の所有者を対象にリコールへ。

 **トヨタ4月世界生産は前年同月比4%減
  世界販売は微減でともに3か月連続前年割れ。新型プリウス生産停止が響く。

 **ふくおかFGが「みんなの銀行」撤退検討
  デジタル銀行赤字体質から脱却できず。今年度内にも判断。

 **東京・大阪のマンション価格上昇率が世界首位に
  不動研の4月「国際不動産価格賃料指数」で昨年10月比それぞれ1.5%上昇。国際的な
  割安感と円安を受けて海外マネー流入、国内富裕層も参戦。

 **7月請求から電気・都市ガス料金が大幅アップ
  政府の補助金終了で前者が値上げ方針。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比330.06ドル安
  セールスフォース急落でムード悪化、続落。長期金利は4.55%へ低下、2年・10年マイ
  ナス格差は38BPへ拡大。
 
 **米1-3月期実質GDP改定値は前期比年率1.3%増
  速報値から0.3ポイント下振れ、予想通り。個人消費が2.5%増から2.0%増に下方修正。 

 **米4月中古住宅販売成約指数は前月比7.7%低下
  72.3と2020年4月以来の低水準。住宅ローン金利上昇が響き全地域で低下。

 **米新規失業保険申請件数は前週比3,000件増
  219,000件と予想を上回るも依然として労働市場は堅調。

 **NY連銀ウィリアムズ総裁「コアPCEは年末までに2.5%近辺に低下」
  来年には2%に近づくとの見通し、利下げは急がずとの方針表明。

 **トランプ氏に有罪評決
  陪審団が34件の罪状全てで有罪と判断、トランプ氏は控訴へ。

 **OPECプラスが減産延長へ非公式協議
  今年後半に延長する是非を議論、6月2日のオンライン会合で最終合意へ。来年への延長
  の可能性も。

 **中国がPwCに最大規模の罰金検討
  恒大集団の甘い監査巡り懲罰的課金へ。一部業務停止も視野に。

 **NZ財務相が4年間の減税策発表
  低・中所得世帯を対象に147億NZドル規模で実施。政権の選挙公約実現へ。追加の借り
  入れの必要なしと表明。

 **BYDがPHV2車種を約220万円から発売
  燃費高性能の新技術搭載で2100キロメートル走行。

<地政学モニター>

 **イラン政府系メディア「フーシ派にミサイル製造技術提供」
  異例の明示的な軍事支援報道。対艦弾道ミサイルで紅海での商船攻撃をサポート。
  益々通れぬスエズ運河。

 **NATO事務総長「欧米兵器でロシア攻撃容認を」
  外相会合の基調講演で発言。バイデン大統領が一部容認との報道も。

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  現代金融の遠近法           世界的な金利観修正
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 米国の長期金利が上昇し、米国株上昇の勢いが削がれている。同金利は昨日は4.6%台から
4.5%台へとやや低下したが、株価はあまり反応せず、主要指数は続落となった。シカゴのFF
金利先物市場では年内利下げは1回以上との見方が持続しているが、債券市場にはやや諦め
ムードが強まってきたようにも思われる。年初には年内6回利下げとの見方が溢れていたこと
を考えると大きな金利観の変化であるが、株式市場のバリュエーションにはそれが十分反映
されていないようにも思われる。米国株の割高修正という意味ではまだ調整が終わっていな
いのだろう。とはいえ、株価は金利と違って理屈通りに動かないのも事実である。

 金利に関して言えば、年初来からの利下げ思惑の修正という意味では欧州も同じであり、
英国では年内1.75%程度の利下げ期待から現在では0.5%程度へ、同様にユーロ圏でも1.75
%の利下げ期待から0.75%程度へと、それぞれ大きく変化している。今後インフレ率が高
止まりするようならまた期待は縮小するかもしれない。総じて言えることは、コロナ禍と
地政学、脱炭素の三要素が様々なルートで物価動向に構造的変化を与えたということだろ
う。それは今年だけでなく来年以降にも引き継がれる問題だ。金利予測は筆者の現役時代
よりも数倍難しくなったように思われる。故に市場がノイズに振り回されるリスクが数倍
高まった、といっても過言ではないかもしれない。

 日本では逆に、利下げ予想ではなく利上げ予想が修正を迫られている。年初はせいぜい
年内0.1%程度の利上げとの見方が主流であったが、いまや0.5%くらいまでは有り得る、
との予想に変化してきた。これも大きな金利観修正と言って良い。その背景にあるのは物
価ではなく円安であろう。日銀が発表した4月の基調的インフレ指標は三指標すべて2%を
割り込んでいる。利上げ圧力は為替市場からきているのは明らかだ。その先行き不透明感
から長期金利も目途が付きにくくなった。ドル円が再び160円を突破しても、度重なるイエ
レン財務長官からの苦言を勘案すれば、介入はやりにくい。黒田時代のツケは想像以上に
負担が重そうな気がする。「雪隠詰め」という言葉は今の日銀の為にある、と言えば、品
がないと怒られるだろうか。
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