デイリー・マネタリー・アフェアーズ 発売日・バックナンバー

全235件中 121 〜 135 件を表示
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2016.05.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比233円28銭高
  円安基調、増税見送りで4日続伸、17,000円台回復。

 **消費税増税は2年延期で衆参同日選も見送り
  安倍首相が麻生財務相を説得。ご都合主義全開。

 **パナソニックがTV用液晶パネル生産から撤退
  赤字継続で決断。9月末で姫路工場での生産を停止。

 **関電が7月から首都圏で電力小売り開始
  上新電機など3社とも提携。管内需給安定で進撃体制へ。

 **自動車8社の4月国内生産は前年同月比9.3%減
  熊本地震や三菱自動車の燃費偽装問題で。
 
 **三菱自動車の4月世界生産は前年同月比11.5%減
  燃費偽装問題で国内での軽生産が42.3減。再建目途は立たず。

 **4月小売業販売額は前年同月比0.8%減
  2か月連続で前年割れ。燃料小売業が減少、家電・デジタル製品販売も
  不振。基調判断は据え置き。
  
<海外モニター>

 **NYダウは休場
  メモリアルデー。欧州株は堅調維持。ドル円は111円台に上伸。

 **ユーロ圏5月景況感指数は前月比0.7ポイント上昇
  4か月ぶりの高水準に。小売りや建設業の景況感が改善。

 **ドイツ5月消費者物価指数は前年同月日横ばい
  マイナス予想を覆し、前月比では0.4%上昇。

 **人民元が5年3か月ぶりの安値に
  基準レートは6.5784元。ドル高で元安が進行。

 **4月世界航空需要は前年同月比4.6%増
  2015年1月以来の弱い伸び。ブラッセル同時爆発攻撃が重しに。

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  最近のボヤキ                 日米の政治リスク  
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 米国市場は休場だが、米国大統領選に向けた戦いに休日は無い。民主党のサ
ンダース氏は、指名が獲得できなくても無所属で第三の候補として出馬すると
いった観測が浮上、優勢だったクリントン氏は新たなメール疑惑に関する国務
省の報告書が公表されて釈明に追われている。一方、確定申告書の公開を拒み
続けるトランプ氏には非難も人気も集まるという異常現象が続いており、世論
調査でも両者拮抗との結果が相次いでいる。

 トランプ氏が得意とする誹謗中傷戦術も、クリントン氏に向けてヒートアッ
プしてきた。嫌気のさした人々がトランプ陣営を離れ、今では選挙中軸スタッ
フの数が70人しかいない、と報じられているが、同氏は「800人ものスタッフを
抱えるクリントン陣営よりよほど効率的だ」と反撃し、自分こそが政府の効率
運営の適任者だと言って憚らない。モノは言いようである。但し、スタッフの
乏しさは、政策立案の能力の乏しさの裏返しでもあろう。米国の政治リスクは
21世紀最大の「地政学リスク」に転じかねない。FRBも当てにならない。

 とはいえ、他国の心配をしている場合ではないかもしれない。内外にコミッ
トした消費税増税先送りを釈明も無く決断し、財政再建を自ら放棄しながらも
財政健全化目標はそのまま維持するという「不合格答案」を書いて平然として
いる首相の姿は、そのまま現在の日本の等身大の醜い像であろう。市場には警
告を発する機能も無く、たとえ格下げされたとしても、何の影響も出ないだろ
う。海外市場から見れば、日本もまた政治リスクに塗れた国である。筆者が海
外で資産運用を行って居れば、間違いなく日本はアンダーウェートの対象であ
る。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2016.04.28
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

**日経平均は前日比62円79銭安
  日米の金融政策待ち。アップル関連には売り。海外市場では反発。

 **4月財務局長会議では景気判断据え置き
  緩やかに回復との認識。熊本地震の影響は注視。

 **シャープが1000人規模のリストラ検討
  鴻海精密工業の人員原則維持方針は修正へ。固定費圧縮は不可避と判断、
  太陽電池事業が対象に。

 **米当局が三菱自動車に燃費追試要求へ
  偽装を問題視。海外でも不信感台頭。同社の業績見通し公表は見送りへ。

 **JR上場3社に業績減速感
  今期は連結営業利益減少見通し。稼ぎ頭の新幹線運輸収入が鈍化。

 **SMBCが系列証券子会社統合へ
  SMBC日興証券とSMBCフレンド証券。国内個人投資家向けビジネス強化。
  時代とともに消える「日興」。

 **GPIF高橋理事長「現行ポートフォリオを尊重」
  国内債減や日本株増には動かず、と表明。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比51.23ドル高
  FOMCに気迷いムード、ナスダックは続落、長期金利は1.85%へ低下。

 **FOMCは政策現状維持
  海外経済や市場へのリスク懸念後退の一方で、国内景気は鈍化と判断。
  利上げにはまだ高いハードル。

 **米3月仮契約住宅販売指数は前月比1.4%上昇
  2か月連続上昇で10か月ぶりの高水準。

 **WTI期近物が大幅続伸
  昨年11月以降初の45ドル台で引け。米国の原油生産減少が鮮明に。

 **メルケル首相がECB批判
  マイナス金利が脆弱な欧州銀行への逆風と指摘。従来のECB支持から
  姿勢を転換。英国だけでない欧州リスク。

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  最近のボヤキ                 利上げ出来ないFRB
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 FOMCは予想通り利上げを見送ったが、その総括判断として海外経済や資本市
場から国内経済へとリスクの対象をシフトしたことが極めて重要である。メデ
ィアには「6月利上げの可能性を残した」といった報道が見られるが、今回の議
論の本質を抽出するとすれば、米国内経済への懸念だと言って良いだろう。雇
用は好調だが個人消費の頭打ちが政策判断を困らせているように映る。ここ数
か月で株式市場は大幅上昇したが、消費はついてこれない。

 海外や市場のリスク懸念への言及が消えたといって、リスクまでが消えた訳
ではない。FOMCは中国問題をやや過小評価している。欧州にも、英国のEU離脱
だけでなく、メルケル首相のECB批判、スペイン総選挙やり直し、ギリシアの
債務不安再燃といった材料が目白押しとなっている。それに加えて、米国内の
景況感が今一つとなれば、6月利上げに踏み切るにはよほどのポジティブ・サ
プライズが必要だろう。普通に考えれば、当面は利上げ議論など出来ない。米
国債券市場はその点、冷静である。

 そして市場の眼は日銀の政策決定会合に移る。株式市場は追加緩和を当然の
ように要求しており、マイナス金利の深掘りも、マイナス金利での銀行への貸
出も、もう織り込んでしまった。だが、それがいったい何の役に立つのかとい
う議論は置き去りにされて、政策行為の有無だけが政治家や市場の評価の対象
になり、訳の分からない国民は蚊帳の外である。これほど世論とかけ離れた経
済政策も例が無い。それが非伝統的政策なのだ、という声が本石町から聞こえ
てきそうだが「伝統からの脱却」を叫んで崩れてしまった例は幾らでもある。 
FRBも日銀もそしてECBも、謙虚さからどんどん離れる一方だ。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2016.03.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比224円57銭安
  円高で下げ幅拡大。通貨高に弱い日本株を露呈。

 **政府が訪日外国人に新目標
  観光戦略は2030年に6000万人。従来目標から大幅に上積み。

 **大手信託銀行がファンドの現金部分に手数料
  4月中旬から開始。事実上のマイナス金利適用。

 **王将フードサービスで不適切取引発覚
  株価急落。特定企業経営者との間で約260億円の不適切な不動産売買。

 **東芝が白物事業売却で最終合意
  美的集団に約537億円で譲渡へ。

 **2月鉱工業生産指数は前月比6.2%低下
  2か月ぶりの低下、2012年11月以来の低水準に。トヨタの計画減産や海外
経済減速による電子部品・生産機械の大幅減が響く。
 
<海外モニター>

 **NYダウは前日比83.55ドル高
  利上げ観測後退で安心感。長期金利は1.83%へ上昇。ドルは下落基調。

 **米3月ADP非農業部門雇用者数は前月比200,000人増
  商業・運輸・公益部門で雇用増。製造業も回復。

 **ブラックロックが約400人の人員削減へ
  過去最大の3%相当のリストラ。資産運用業にも冷風。

 **ADBの2016年アジアGDP伸び率見通し5.7%
  2015年実績比0.2ポイント低下、15年ぶりの低水準に。先進国の景気鈍
  化や中国経済の失速で。

 **仏オランド大統領が憲法改正断念
  テロ対策の国籍?奪や非常事態宣言規定などに与党内でも反対論。健全
  な議論。

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  最近のボヤキ               米国の生産性低下
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 イエレン議長のハト派的姿勢にサプライズという報道が目立っているが、同
議長がFOMCの中で最も景気動向分析に優れたエコノミストだということはあま
り関心が払われていないようだ。SF連銀総裁時代からその分析には定評があっ
たが、2006-7年の頃のFOMCでは市場動向に関して最も敏感に反応していたのが
イエレン氏であり、最も鈍感だったのが当時のバーナンキ議長であった。その
事実をベースに考えると、同氏はハト派というよりリアリストと定義した方が
良いだろう。

 外野席が何を言おうと、議長は物価動向に自信が芽生えるまで利上げはしな
いだろう。前に述べたように、利上げ判断にドット・プロットなど関係ないの
である。そして、雇用が増えても物価だけでなく成長率にも繋がらないことが
明確になってきた。これは生産性の問題でもあるが、市場主義の米国ですら生
産性が低下していることには、もっと光を当てるべきだろう。英エコノミスト
が組んだ特集に拠れば、それは競争の低下が主因である、という。市場主義と
言いながら、21世紀の米国経済は既得権益が蔓延る特権主義の経済構造に陥っ
ているようだ。

 規制強化やロビイングなどを通じた利益保護主義化は、機関投資家にとって
も都合の良いものだ。つまり企業経営と投資家と政府が一体化して利益の寡占
構造を作り上げ、労働分配率を押し下げて、利益率だけは高水準を維持し、株
価は金融緩和に助けられて上昇を続けるのである。この論理から一般的な労働
者や消費者は排除される。その恨み節がサンダース支持やトランプ旋風へと連
なっているのだろう。公平な競争によるアメリカンドリーム実現という憧憬は
もはや米国流の今昔物語なのかもしれない。生産性の停滞が技術面だけの問題
でないことは、イエレン議長も承知済みなのだろう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2016.02.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比48円07銭高
  一時300円超の上昇となるも買いは続かず失速。長期金利はマイナス0.075
  %まで低下。

**シャープと鴻海が交渉期限延長
  偶発債務問題が重大な懸念材料に。買収に暗雲。

 **三菱商事と三菱東京UFJが大型ファンド立ち上げ
  1000億円の事業再編支援ファンド。スピンオフ企業や承継問題を抱える中
  小企業などを対象に。

 **日産が最大4000億円の自社株買い
  発行済み株式数の6.7%に相当、消却へ。

 **日立が風力発電の新工場建設へ
  2017年目途に風力発電機の生産能力倍増。内外での温暖化対策が追い風に。

 **ブリヂストンはカナダで280億円投資
  新たな大型タイヤ向け生産設備導入で生産能力2割増。

 **マツダがミニバン開発・生産から撤退
  経営資源を多目的スポーツ車に。中堅は車種絞り込みへ。

 **資生堂が髪の毛の再生臨床研究開始へ
  再生医療の技術を活用、2018年に事業化の方針。頼みます。

 **住友不動産がマンション全棟建て替え提案
  鉄筋切断疑惑の横浜マンション。三井不動産に追随。

 **2015年国勢調査で初の人口減
  日本の総人口は1億2711万47人と2010年前回調査比94万7305人減少。大阪
  など39道府県で人口減、東京圏へ一極集中。

 **1月コアCPIは前年同月比横ばい
  6か月ぶり。エネルギー関連品目が下振れ。コアコアも0.7%上昇と前月か
  ら伸びが0.1ポイント縮小。

 **東電の旧経営陣3人を強制起訴
  福島原発事故。指定弁護士が業務上過失致死傷罪で在宅起訴。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比57.32ドル安
  原油連動相場。ナスダックは3日続伸、長期金利は1.77%へ上昇。

 **米第4四半期GDP改定値は前期比年率1.0%増
  速報値から0.3ポイント上方修正。輸出と設備投資は前期比マイナスに。
  
 **米1月コアPCEデフレーターは前年同月比1.7%上昇
1年半ぶりの高い伸び率に。賃金増でサービス価格上昇。

 **米1月個人消費支出は前月比0.5%増
  個人所得も0.5%増加、ともに市場予想を上回る。
 
**G20共同声明「金融市場混乱で政策総動員」
  具体的な協調策は無し。新興国の資金流出規制は9月サミットへの課題。
  通貨安競争回避で日本の円安誘導が議論のタネに。

 **イラク首都で連続爆弾テロ発生
  バグダッド北東部の屋外市場で70人が死亡、100人以上が負傷。ISが犯
  行声明発表。

 **イラン国会選は穏健・改革派が躍進
  保守強硬派に勝利。ロウハニ政権の外交路線を評価。

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  最近のボヤキ                 G20とフィンテック
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 G20財務相・中銀総裁会議の共同声明では、金融政策への偏重を避け、通貨
切り下げ競争を回避するとの方向性が示されたが、市場安定化策や財政政策
などの協調策への表明はなく、新興国の資本規制への具体策を協議する見取り
図が示されたに止まった。まあこんなものだろう、というのが正直な感想であ
り特に失望感もないが、日本の金融(通貨)政策への懸念が表明されたという
点は、今後の政策への制約条件となる可能性もあろう。

 人民元に対する問題ではなく日本円が槍玉に上がったというのは議長国と
しての手腕なのかもしれない。だがその点を割り引いてみても、やはり非現
実的なインフレ目標に拘泥するあまりに金融政策が暴走しがちな日本、とい
う印象が海外にも伝わっているのだろう。ユーロ圏もそうではないか、とい
う声もある筈だが、それが抑制されているのは恐らく中国と欧州の結託の成
果だろう。米国でもヒラリー候補のように円安誘導を政治的論点に挙げる動
きが出ている。

 G20では英国のEU離脱シナリオも経済リスクに挙げられていたが、むしろ
英中銀のカーニー総裁がFSBのトップとしてフィンテックのリスクについて
精査が必要と述べていたことに個人的には興味を覚えた。米国では既に融資
や資産運用などの分野でIT業界の存在感が増しているが、恐らくその参入ス
ピードは加速の一途を辿るだろう。NYタイムズ紙は、既に経済指標のリアル
タイム分析でシステムがエコノミストやアナリストの存在を脅かしていると
報じている。中銀の方々には申し訳ないが、現状のようなダッチロールを続
けていれば、そのうち金融政策も機械に任せておいた方が無難だと思われる
ような時代が来てしまうかもしれない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2016.01.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比122円47銭安
  右往左往の一日。円安進行も買い材料とならず、日銀待ち。

 **甘利大臣が閣僚辞任
  AAA(安倍・麻生・甘利)の一角崩壊で首相に大打撃、との内外論調。後
  任大臣の資質にも疑問の声。
 
 **鴻海精密工業が新たなシャープ再建案
  主力銀行所有の2000億円の優先株買い取り。償却前提の機構案より有利。

 **東急が原宿に大型商業施設建設へ
  総事業費は400億円程度、「広域渋谷圏」で訪日客や若者世代を取り込む
  戦略。

 **慶応と野村が共同ベンチャー投資へ
  宇宙開発から微生物研究まで10年間で100億円。

 **タニタが家庭への弁当宅配開始へ
  給食事業のレパストと提携、首都圏で「からだ倶楽部」開始。

 **12月小売業販売額は前年同月比1.1%減
  2か月連続マイナス。経産省は基調判断据え置き。2015通年は前年比0.4%
  減と4年ぶり減少。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比125.18ドル高
  本日は原油高に反応。こちらも右往左往。長期金利は1.98%と再び2%
  割れ。

 **米12月耐久財のコア受注は前月比4.3%減
  コア資本財出荷も同0.2%減と不調。ヘッドラインは5.1%減と1年4か月
  ぶりの大幅減。

 **米12月中古住宅販売成約指数は前月比0.1%上昇
  予想を大幅に下回る伸び。前月分も1.1%低下に下方修正。

 **ロシアが原油協調減産協議の姿勢
  ノワク・エネルギー相がOPECとの協議に前向き姿勢。WTI期近物は34.80
  ドルまで反騰するもOPECは協議観測否定。

 **独連銀総裁「インフレ率は一時的にマイナスに」
  ユーロ圏の物価動向に警戒感。見通し引き下げを示唆。

 **韓国ポスコが初の最終赤字
  中国の過剰生産が世界鉄鋼大手の業績悪化に拍車。

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  最近のボヤキ               利上げ停止とリスクテイク 
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 米国株は現金なもので、一昨日は無視された原油価格の上昇が昨日は株価反
発の主因となっている。ロシアが減産に歩み寄りを見せたことは、確かに大き
な材料であり、OPECとの水面下の交渉が昨年から続いていたことを仄めかすも
のとも言える。予断は許さないが、産油国の焦燥感からすれば、原油価格の20
ドル台が底値圏であることはほぼ見えてきたように思われる。これでFRBが利上
げ停止に舵を切れば、一時的にリスクテイク復活という期待感も出てくるかも
しれない。

 3月利上げに関しては、一昨日のFOMC声明文からは直接的なヒントは得られな
いが、行間には苦悩が滲んでいるように見える。主流派にも利上げへの躊躇が
あることは事実だろう。一方で、NBERのフェルドシュタイン所長のように、株
価などに配慮せず利上げを続行すべきだ主張する声も根強い。割高な株価など
下落して当然、という見方である。それは一面では正論であるが、資産経済が
懐深く波及してしまった米国経済にはなかなか受容されない考え方だろう。さ
らに、ドルが国際通貨であることの責任を放棄した姿勢でもある。

 自国さえ良ければ、という米国流の保守はいまトランプ氏への支持に凝縮さ
れている。一部イスラム社会の米国への憎しみの原因が自国にもあるという歴
史的・社会的背景を無視した思想である。FRBも基本的にはそういうDNAを承継
しているが、流石に昨今の世界経済を考えれば他国経済は無視という姿勢を貫
くことは難しくなった。それは評価に値しようが、巨大な相手が「資本主義も
どき」の国々であることが悩ましい。利上げを停止したところで、中国をはじ
めとする新興国経済の健全化が進むとは限らない。いったい何処でリスクを採
るべきか、投資家もまた極めて難しい判断局面に立たされている。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2015.12.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比108円88銭高
  値ごろ感からの買いで2日連続上昇。大納会に向けて仄かな期待感。
 
 **ホンダが国内新車販売500万台回復見通し
  消費増税前の駆け込み需要期待。一方では増税先送り懸念も。

 **企業の銀行預金増加率が過去最高に
  年初から10月末までに8兆円超増加。売上高増の一方で設備投資や
  賃金の伸びは限定的。

 **2015年社債発行額は9年ぶり低水準
  前年比20%減の6兆8482億円。企業の手元資金は潤沢、投資機会も
  低迷。来年も低空飛行の見通し。 

<海外モニター>

 **NY市場は前日比192.71ドル高
  海外株高や原油反発を好感。長期金利は2.31%へ上昇。

 **米12月CB消費者信頼感指数は上昇
  前月の92.6から96.5に。雇用増やガソリン安などが背景に。

 **米10月S&P Case Shiller住宅価格指数は上昇
  主要20都市圏で前年同月比5.5%上昇。前月から伸びがやや加速。

 **中国が人民元安容認姿勢
  オフショアで対ドル6.58台まで下落。人民元行の中心レートも2011年6月
  以来の低水準に設定。

**イラクがラマディ奪還
  政府軍立て直しでISから解放。ISはリビアで拡大路線へ。

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  最近のボヤキ                 過去3年間の清算を
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 年の瀬に、今年も平和裏に過ごせたことを感謝しながら、国家が少しずつ妙
な方向へと姿を変えていくことに抵抗できない個人の無力も感じている。学生
時代は敷かれたレールに反抗し、社会人になっても会社に文句を言い続けて結
局は独立の道を選んでしまったが、幾ら好きになれなくても国家という存在か
ら背を向けることは難しい。その重みに、個人だけでなく国債をはじめとする
資本市場も潰されようとしている。

 国家とは税金というオプション料を払えば権利を守ってくれるものだと思っ
ていたが、現在の国家はオプション料を徴収しながら憲法を無視して権利さえ
奪い取りかねない強圧的な政府に乗っ取られてしまった。だがそんな国家像で
も良いと思っている人が少なくない中での軌道修正は難しい。来年以降も抑圧
された憂鬱が続くことを覚悟せねばならないのだろうか。そして、踏みにじら
れた資本市場とともに、出口のない金融政策や低成長経済を憂う日々が続くの
だろうか。

 いや、そんなに落ち込む必要はないかもしれない。アベノミクスは馬脚を現
し、一般の人々も安倍政権の経済政策の怪しさに気付き始めている。円安が救
世主にはなれなかったことも判明した。一人当たりGDPで日本が順位を大きく下
げたのも、行き過ぎた円安の所為だということは自明だろう。円の水準にもう
少しプライドを持ちたいものである。株価が多少もたついても、民間企業が独
自の成長戦略で稼ぐ力を取り戻せば良いのである。経済の基本は個人と企業で
あり政府ではない。来年は、アベノミクスと日銀追加緩和という二つの単語を
捨てることで、過去3年間の清算を図りたいものである。

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 本年も「毒舌交じりコラム」のご愛読を有難うございました。皆様のご健康と
 ご多幸をお祈り申し上げます。来年も宜しくお願い致します。
 それでは、どうぞ良いお年をお迎えください。 (編集人)
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2015.11.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比60円47銭安
  買い先行するも勢い続かず下落。政策期待で下値も堅く2万円台回復期待
  は継続。

 **首相が2015年年度補正予算案編成指示
  介護施設整備やTPP発効に備えた農業の支援策など柱に3兆円規模で。

 **7-9月期需給ギャップはマイナス1.6%
  内閣府試算で4-6月期のマイナス1.3%からマイナス幅拡大。

 **自民税調が太陽光減税打ち切り方針
  予想を上回るペースで普及。

 **日生が大型私募リート組成へ
  運用資産3000億円で最大規模を目指す。利回りは4%目標に。

**ローソンがスリーエフに出資へ
  資本業務提携で基本合意。最大5%取得、共同で仕入れや商品開発へ。

 **10月全国消費者物価コア指数は前年同月比0.1%下落
  3か月連続低下。エネルギー価格下落が続く。
 
 **10月実質家計支出は前年同月比2.4%減
  2か月連続減少。自動車、パソコン、テレビなどいずれも低迷。

 **10月完全失業率前月比0.3改善
  3.1%と1995年7月以来の低水準に。

 **2014年度銀行の不動産業向新規融資が10兆円超
  日銀統計。7年ぶり高水準で信金も初の2兆円突破。開発業者やREIT向け
  融資が牽引。 
 
<海外モニター>

 **NYダウは前営業日比14.90ドル安
  原油安でエネルギー関連が下落。年末商戦不安で小売株も軟調。長期金利
  は2.22%へ低下。

 **米「ブラック・フライデー」は静かな滑り出し
  ネット販売は堅調だが実店舗販売は振るわず。

 **ユーロ圏11月景況感指数は約4年ぶり高水準
  予想を上回るもテロの影響は未反映。

**ロシアがトルコに経済制裁発動
  トルコ産品の輸入制限などプーチン大統領は強硬姿勢。企業関係者ら26人
  も拘束。

 **ポルトガル新政権が経済計画承認
  来年の財政赤字目標をGDP比1.6%から2.8%に大幅緩和。

**ブラジル大統領が再び訪日中止
  ペトロブラス疑惑で政界・金融界の大物逮捕。政権にも暗い影。

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  最近のボヤキ                ブラジルと日本
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 ロシアのトルコ制裁発動で対IS攻撃の構図が揺らいできたが、ブラジルのス
キャンダルも深刻な政治経済問題になりつつある。同国ルセフ大統領の来日が
再び延期された理由として、議会での予算関連審議を優先と報じられているが
先週ペトロブラスの汚職事件で金融界と政界の大物が逮捕されたことが影響し
ているのは確実だ。特に後者に関し、有力上院議員が、逮捕された被告人の救
済に関与していたことが発覚、大統領にも直接疑惑が及んできた以上、外遊な
どやっていられなくなった、というのが実状だろう。
 
 罷免の可能性も燻り続けて居る中で、同大統領の一寸先は闇の状況だ。景気
後退の続くブラジルでの政治の不安定性は、投資家にとっても良い材料ではな
い。だが一つの明るい要素は、こうした逮捕劇を加速させているのが同国の汚
職構造を一掃させようとしている若いエリート層であることだ、とFT紙は報じ
ている。大統領が罷免される確率はまだ低いと見られているが、少なくとも権
益を狙う政治と企業の癒着関係を斬り捨てようとする洗浄力が存在することは、
ブラジルの潜在性を担保するものであろう。

 翻って日本では政治と経済界の結託が復活しつつある。利権政治とまで批判
するつもりは無いが、国家主義的な経済への移行という意味では、まるでロシ
アや中国のような経済構造へと変質し始めている印象も受ける。日本には、憲
法違反した政治家を市民が罷免できる仕組みもなく、若いエリート層は歯向か
うことなく従順に目先の仕事をこなすことで私的安定を得ようとしているよう
に見える。それで何が悪い、といった開き直りには、返す言葉も無い。不動産
以外に日本に長期的な投資機会が乏しいことを、あらためて感じ始めている。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2015.10.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比32円69銭高
  緩和観測後退、やや円高推移で一時100円近く下落するも買い根強く反発。

 **日銀が物価見通し下方修正へ
  展望リポートで達成時期先送り。 

 **塩野義がインフルエンザ新薬実用化へ
  世界初の「1日で治療」。2018年にも。

 **特許訴訟でアサヒビールが勝訴
  ノンアルコールビール市場での熾烈な戦い。東京地裁がサントリーの請求
  棄却。

 **富士通がパソコンと携帯端末事業を分社化
  100%子会社を2社新設へ。経営の意思決定を迅速化。

 **パナソニックが中国の液晶テレビ事業を売却
  三洋電機の事業を現地家電大手に売却で合意。

 **東洋ゴムが100億円超の特別損失を追加計上へ
  免震ゴムの性能偽装問題への対応。今期3度目の業績予想下方修正。黒字
  は確保の見通し。

 **9月鉱工業生産指数は前月比1.0%上昇
  97.3と3か月ぶりに改善。予想を大幅に上回り、追加緩和期待が後退。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比23.72ドル安
  決算や利上げ意識で失速。長期金利は2.17%へ上昇、金は急落。

 **米7-9月期GDP成長率は前期比1.5%
  4-6月期の3.9%から大幅減速。消費は堅調だが在庫減が下押し。企業の
  景況感冷え込み。

 **米9月米仮契約住宅販売指数が前月比2.3%低下
  2か月連続低下。在庫不足や金融市場の不安定化が背景に。

 **ドイツ銀行が人員を約3割削減へ
  投資銀部門縮小や10か国での業務閉鎖で29,000人をリストラ。資産も
  圧縮へ。

 **中国が「一人っ子政策」を撤廃
  五中全会で決定。成長下支え狙い方針大転換。

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  最近のボヤキ             FRB、日銀それぞれのプライド   
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 米国の7-9月期GDPは前期比1.5%増と4-6月期に比べれば大幅なペース鈍化だ
が、在庫が膨らんだところを減らした結果であって、均してみればまずまずの
水準と言えそうだ。消費が3.2%増と堅調であることも、FRBが先日示した通り
である。だが4-6月期に比べて7-9月期が上向いたとはとても言えないことも確
かである。従って、利上げ条件としてイエレン議長が言うような「よりよい改
善状況」が見られたかといえば答えは「NO」である。

 それでも市場の利上げ観測が強いのは、ファンダメンタルズの議論ではなく
FRBのプライドを重視しているからかもしれない。年内利上げが出来ないとな
ればFRBの信認に傷が付く、市場の不透明性を生んだとの批判を払拭せねばなら
ない、といった実体経済と関係の無い根拠で利上げに向かうという可能性は確
かに存在する。仮に12月中旬までの経済指標が劇的に改善しない場合、利上げ
する理由はそれくらいしかないだろう。それはバーナンキ前議長が積み上げた
過剰緩和が招いた裏目の結果と言って良さそうだ。

 さて本日は日銀の出番であり、緩和期待は大きく後退したと言いながら、何
かやるかも、という警戒感は残っている。前回の記者会見からそれほど日数が
経っておらず、突然な豹変は考えにくいが、黒田総裁への風当たりも内外で厳
しくなってきたのは事実だ。FT紙は、自身の間違いを認めるか、自身の目標を
達成する為に果敢に行動するのか、どちらか決めないと信認問題に発展する、
と苛立ちのコメントを寄せている。だがプライドの高い総裁は馬耳東風と受け
流し「来年には目標達成」という先送りで、今回もお茶を濁すことになるので
はないか。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2015.09.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比714円27銭安
  1月以来の17,000円台割れ。中国懸念に投資心理冷え込む。

 **商船三井が特損250億円計上へ
  第一中央汽船の経営破綻で関連会社評価損。

 **みずほが米資産運用会社に約16%出資
  アジア株特化のマシューズ・アジアを持ち分法適用会社に。
 
 **8月国内乗用車8社の世界生産実績は前年同月比1.9%増
  3か月連続増。北米需要堅調で海外の新車生産増が寄与。国内生産
  は不調。

 **インドネシアが中国高速鉄道採用
  中国が資金負担。なりふり構わぬ受注攻勢で日本を振り切る。
 
<海外モニター>

 **NYダウは前日比47.24ドル高
  反発力は限定的でナスダックは続落。長期金利は2.06%へ低下。

 **米CB9月消費者信頼感指数は前月比1.7ポイント上昇
  103.0と8か月ぶり高水準。一方で景況見通しは0.6ポイント低下。

 **米7月S&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比5.0%上昇
  主要20都市。前月比でも0.6%上昇。堅調地合い継続。

 **ユーロ圏9月景況感指数は前月比1.5ポイント改善
  104.1から105.6へ予想外の上昇。サービス業と鉱工業が改善。

 **独9月CPIが8か月ぶりマイナスに
  EU基準で前年同月比0.2%低下。ECBに追加緩和圧力。

 **インド準備銀行が利下げ
  レポ金利を0.50%引き下げて6.75%に。本年の利下げは4回目。

 **イラン大統領が米国の中東戦略を批判
  国連総会演説でシリアやイラク、イエメンなどの内戦は米軍事介入が
  原因だと批判。

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  最近のボヤキ               低迷ムード払拭の一手   
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 8月以来世界的な規模で市場に拡散された嫌なムードを一掃するのは容易で
はない。どこを見ても不安材料ばかり、と感じている人も少なくないだろう。
今年前半まで続いた「悪い材料は政策期待が吹き飛ばす」という妙な魔力も
消えてしまった。日銀やECBが追加緩和実施へと追い込まれるのは時間の問題
だろうが、米国の「年内利上げ」という口先介入と、中国のドル売り介入に
よる実質的引き締めが、既に緩和期待効果を相殺してしまったようにも見える。

 英国では英中銀チーフエコノミストのホールデン理事がマイナス金利や現
金廃止論を唱え始め、労働党の新党首に就任したコービン氏はヘリコプター・
マネーを主張している。後者で興味深いのは、紙幣ばらまきではなくインフ
ラ投資に英中銀がファイナンスする「People’s QE」が盛り込まれていること
だ。詳細は明日の日経NBOに掲載するコラムに書く予定だが、奇妙な財政ファ
イナンスだと批判する前に、その意味をもう少し吟味する必要があろう。

 因みにコービン党首にはスティグリッツ教授とピケティ教授が経済顧問とし
てアドバイスすることになった、とロイターが報じている。左派系エコノミス
トが漸く実体経済にモノ申す機会を得たようだ。もちろん英労働党は政権から
遠く、現実問題として関与する訳ではないが、金持ち優遇の保守系社会を批判
する政治経済の動きは今後欧州だけでなく米国にも広がると見る向きもある。
そして民意を無視する政権が続く日本にも、いずれその波が押し寄せる可能性
は小さくないだろう。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2015.08.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比561円88銭高
  米株高、上海株堅調で大幅続伸。戻り売りは限定的。

**国会前で約12万人の安保法案反対デモ
  車道を埋め尽くす国民。報じない大手御用メディア。

**シャープが本社ビルをNTT都市開発に売却へ
  売却入札に10社超が参加、2度目の入札で決定。商業施設とマンションの
  用地に。シャープは移転先を模索。

 **三菱地所が東京駅前に高層ビル建築へ
  400メートル級であべのハルカス抜き日本一の計画。内外金融機関誘致。
  箱モノ金融センター構想。

 **クボタがIT駆使の効率的農業を全国展開へ
  2019年までに農業生産法人を15社設立、生産性の大幅向上目指す。

 **スズキがVWとの提携解消へ
  国際商業会議所国際仲裁裁判所が仲裁判断。スズキは株買戻しへ。 

 **ローソンがスリーエフと資本業務提携交渉
  スリーエフの株式5%程度を取得へ。年内正式合意を目指す。

 **トヨタが1-7月で世界販売首位に復帰
  VWが中国で苦戦。トヨタには天津事件で不透明感も。

 **パナソニックが大阪・京都の2工場閉鎖へ
  照明器具生産効率化へ9月末に閉鎖し他工場に移管。

 **阪大設立ベンチャーファンドにメガバンク出資
  出資額は3行合計で18億円。再生医療など産業育成。

 **USJ沖縄は年間300万人来場見通し
  経済効果は10年間で1兆円と試算。雇用は約1000人。

 **新国立競技場の計画は1550億円に
  工期あやふやで財源は不明、原案責任追及も曖昧。

 **財務省がビール系の税額統一へ
  減税狙いの開発競争が進む発泡酒・第3のビールを増税。

**7月コア消費者物価指数は前年同月比横ばい
  正確にはマイナス転落。8月は公表数字もマイナス予想。焦る日銀。

 **7月実質家計消費支出は前年同月比0.2%減
  猛暑でも2か月連続減少。不要不急の支出を抑える一般家計。

 **7月有効求人倍率は前月比0.02ポイント上昇
  1.21倍と23年5か月ぶりの高水準。企業収益改善で求人増。完全失業率
  は0.1ポイント低下の3.3%に。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比11.76ドル安
  利上げ意識再燃で反騰一服するもナスダック、S&P500は続伸。長期金利
  は2.18%で横ばい。

 **米7月コアPCEデフレータは前年同月比1.2%上昇
  物価に依然として勢いなし。個人消費支出は前月比0.3%増、個人所得は
  同0.4%増。

 **フィッシャー副議長「利上げは慎重に判断」
  中国リスクを従来以上に注視。物価はいずれ上昇と楽観論継続。

 **ブラジルは景気後退局面入り
  4-6月期GDP成長率は前期比1.9%減と2四半期連続マイナス成長。雇用悪
  化やインフレ加速で消費停滞。

 **中国が株買い支え策を放棄か
  FT紙報道。「市場荒らし」の犯人捜しを優先。やれやれ。

 **世界経済見通し引き下げ相次ぐ
  中国懸念でCitigroupが3.3%から3.1%へ下方修正。Moody’sはG20見通し
  を3.1%から2.8%へ。他社も見直し作業。

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  最近のボヤキ                FRBの10月利上げ説         
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 株価が落ち着くとすぐさま米国利上げの有無へと話題が変わる。市場の警戒
感とやらもこの程度のものかとも思うが、フィッシャー副議長のジャクソン・
ホール演説では確かにまだ利上げ議論が燻ぶっていることが窺われる。9月は
ないだろうが10月にはあるかも、といった観測が浮上しているのは理解できな
くもない。だが8月雇用統計が良くて利上げ懸念で再び株価が崩れた場合には、
FRBはどう対応するのだろう、と訝ったりもする。

 米国内の雰囲気を一言でいえば「中国リスクは制御可能」「まずは米国内優
先」という楽観論と現実論であろう。株価は確かに暴落したが主な機関投資家
が売っているようには見えない。急速な戻りは、むしろ調整局面到来を見込ん
で既に売っていたファンドの買戻しが入ったよういも思われる。それは量的緩
和の副作用を冷静に見ていた投資家の勝ち、ということでもある。中国経済不
安は、その意味では絶好の材料になったのかもしれない。

 従って、FRBが中国リスクをそれほど重視しない可能性もある。自国経済の
基盤が堅調だという自負もある。フィッシャー副議長はドル高と原油安という
インフレ率低迷の原因もいずれ消える、と述べている。だが中国発のデフレへ
の警戒感が全く見られないのは奇妙なことである。市場が発する期待インフレ
率は5年ぶりの低水準に落ち込んでいる。物価への非現実感は日銀の姿勢にも
共通するものだ。確かに株式市場の中国懸念は過剰反応だったかもしれないが、
物価に関する中国懸念は逆にかなり過小評価されているような気がしないでも
ない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2015.07.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比219円92銭高
  欧米株高や好決算で5日ぶりの上昇。ドル円124円台の円安も好感。
 
 **出光興産が昭和シェルの筆頭株主に
  ロイヤル・ダッチ・シェルから約3割の株式取得で合意、経営統合へ。

 **JFEがベトナム大型製鉄事業に出資
  台湾のプラスチックグループが進めるプロジェクトに5%出資。出資額は
  約270億円。

 **セブン&アイとファストリが業務提携
  商品企画から製造・販売、物流まで。新ブランド立ち上げへ。

 **ソニー4-6月期営業利益は前年同期比39%増
  画像センサーやゲームソフトが好調。高付加価値モデルへの転換も進捗。

 **東京ガスが東北電力と提携へ
  大口需要家向けの電力販売。首都圏に電力供給会社を新設し東電に対抗。

**サークルKが東南アジア撤退
  4か国600店舗。ファミマとの統合控え、米国サークルKストアーズに合弁
  会社株売却。  

 **6月自動車生産台数は前年同月比5.3%減
  12か月連続減少。乗用車が6.1%減、軽は25.2%減、トラックは1.8%減。

**6月鉱工業生産指数は前月比0.8%上昇
  2か月ぶり上昇するも4-6月期では前期比1.5%低下。在庫調整進まず、経
  産省は基調判断据え置き。 

<海外モニター>

 **NYダウは前日比5.41ドル安
  燻る業績懸念。ナスダックとS&Pは小幅続伸。長期金利は2.26%へ低下
  するもドルは堅調地合いを維持。

 **米4-6月期GDPは前期比2.3%増
  1-3月は上方修正。個人消費は回復するも設備投資は減少。勢いはいま
  一つ。

 **ギリシアが8月2日に党内投票実施か
  与党内対立解消に苦しむチプラス首相。IMFは新規融資に慎重姿勢。

 **ブラジル中銀が政策金利0.5%引き上げ
  インフレ加速に対応、7会合連続利上げで景気鈍化は不可避に。

 **BNPパリバが投資銀行事業の再編検討
  証券部門でコスト20%削減との観測。

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  最近のボヤキ              中国リスクに怯える企業   
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 米国の4-6月期GDP成長率は2.3%と予想を下回る結果となった。統計の年次改
定によって1-3月期はマイナス成長からプラス0.6%へと修正されたが、いずれ
にしてもメディアが報じるような「好調さ」とは程遠い印象である。個人消費
が2.9%増となったのは悪天候の反動からすれば当然である。むしろ、住宅を除
いた設備投資が0.6%減と振るわない方に目が行く。業績不振が目立つ企業決算
を考えれば、投資意欲の急回復は望めないだろう。ここでの利上げはやはりリ
スクが高い、との考えは変わらない。

 日本ではある自動車メーカーの幹部が中国市場での急失速に懸念を示す発言
をしていたが、欧米でも中国リスクに言及する企業が増えてきた、とFT紙は報
じている。決算発表にあたり、下半期の中国における売上不振が業績悪化に繋
がる恐れがある、と表明している大手企業は少なくない。中国は依然として期
待の星ではあるが「約束された地ではない」とある欧州企業のエコノミストは
述べている。撤退という選択は出来ないが、いつ前進出来るのかも解らない、
というフラストレーションが容赦なく現代資本社会を襲う。

 上海株はまだ下落基調が続いている。素人の信用買いポジションが整理され
るまではダラダラ相場が続くのだろう。株が下落したから消費が落ちるという
構図ではなく、景気が低迷しているのに株価を持ち上げたというところに中国
経済の失点がある。まあ中国リスクに関してはもう数年前から指摘され来たこ
とであり、オオカミ少年と言われながらもその分析はやはり正しかったのだ、
と認識するのが適切だろう。日本国債懸念という、もう一つのオオカミ少年の
警告もいつかは当たるのかもしれない。資本社会とはそんなものである。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2015.06.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比596円20銭安
  ギリシア問題で急落、全面安。上海株急落も下げを加速。今年最大の下げ
  幅に。

 **三菱商事がグループ内石油関連事業を統合
  新会社「三菱商事エネルギー」を設立、経営効率化目指す。

 **あおぞら銀行とGMOがネット銀行設立へ
  公的資金を完済、信託銀行をフルバンキングに衣替えで金融とITの融合へ。

 **メガバンクが巨額資本調達へ
  三井住友が永久劣後債で2000億円、みずほも1000億円の調達計画。

 **東大関連ベンチャーが200社突破
  企業価値は1兆円超、東大の特許収入は2013年度に過去最多の6億円超。

 **5月自動車国内生産は前年同月比17.1%
  トヨタは14.1%減、ホンダは45.6%減など全体的に低調。日産は8.0%増。
 
 **5月鉱工業生産指数前月比2.2%低下
  乗用車や電子部品の生産減で2か月ぶり低下。基調判断は5か月ぶりに下方
  修正。

 **3月末家計金融資産残高が過去最高を更新
  日銀資金循環統計。前年同期比5.2%増の1708兆円。株式や投資信託の価格
  上昇で。


<海外モニター>

 **NYダウは前週末比350.33ドル安
  ギリシア懸念でほぼ全面安。長期金利は2.33%へ低下。

 **ギリシア政府は本日支払せず
  IMFへの不払いは確実に。IMFは「デフォルト」との表現を回避。

 **ユンケル欧州委員長「ギリシア国民はイエスを」
  週末の国民投票に緊縮策支持を訴える。メルケル首相は合意なら第3弾の
  支援実施も支持と発言。

 **S&PがギリシアをCCC-に格下げ
  50%の確率でユーロ圏離脱と判断。見通しはネガティブ。

 **米5月中古住宅販売仮契約指数は前月比0.9%上昇
  5か月連続上昇で9年1か月ぶりの高水準に。

 **独6月CPIは前年同月比0.1%上昇
  2月以来の低水準に逆戻り。物価底上げ期待は時期尚早か。

 **AIIB設立で50カ国が署名
  中国が約30%出資。26.06%の投票権で拒否権も保有。年内運営開始を目
  指す。

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  最近のボヤキ                待機マネー出動か   
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 日本株、上海株、欧州株そして米国株とギリシアが引き起こした津波が世界
一周してまた東京に戻ってくる。メディア報道はデフォルトとユーロ離脱の一
色で、目先の投資心理が冷え込むのも当然だろう。EUも7月5日の国民投票次第
という雰囲気になってきた。緊縮策が支持されればチプラス首相も辞任するし
かないだろう。反対多数となれば同首相が更に威勢を強めて脅しを掛け、泥沼
の状態が続く可能性もある。最後はメルケル首相とドラギ総裁の政治判断だ。

 問題はIMFへの返済期日の本日ではなく、7月20日のECB保有国債の満期であろ
う。IMFへの支払いは既に先月不履行を起こしており、今回が初めてではない。
支援期日と支払期日が重なったので6月30日が注目されたということかもしれな
いが、IMFはデフォルトという言葉を使わないと述べており、格付け会社もIMF
への支払不能をデフォルト認定しないと述べている。EU側が「交渉はオープン」
と述べているのは、まだユーロ離脱までには距離があると考えているからだ。

 長期投資の観点からすれば株価急落も悪くない話かもしれない。半身の姿勢
を採っていた人々にとっては「待機マネー」の出動時期でもあろう。但し、ギ
リシア問題が明日以降、新たな段階に入るのは事実であり警戒感を解く訳には
いかない。複雑怪奇な欧州では、日々刻々と情勢が変わる可能性がある。だが
あまり目先の動向に囚われて、長期的課題を見逃してはならない。ギリシア問
題は同時にユーロとEUの問題でもある。この政治経済システムを脆弱と見るか
しぶといと見るか、価値判断は分かれようが、短期と長期の両面で物事を解釈
する訓練には、絶好の勉強材料でもある。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2015.05.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比78円88銭高
  円安一服や中国株安で上げ幅縮小するも27年ぶりの10日連騰。プチ・バブ
  ルへの道。

 **ドル円が12年半振りの水準に
  2002年12月以来の124円30銭台。遥か彼方の記憶。

 **スカイマークが本日再生計画案提出へ
  社長には政投銀市江役常務執行役員の案。7月の債権者集会に向けて調整
  開始。

 **楽天証券が米FX会社の香港法人買収へ
  FXCM香港法人を約40億円で。

 **新生銀行が消費者金融で新ブランド立ち上げへ
  新社長が表明。公的資金の早期完済にも意欲。

 **自動車4月国内生産は総じて減少
  増税で軽が不振。トヨタは前年同月比3.0%減、ホンダは34.1%減、三菱
  は15.8%減。マツダは11.4%減。日産は3.0%増と堅調。

<海外モニター>

 **NYダウは前日比36.87ドル安
  燻る利上げ懸念とギリシア不安。中国株急落も嫌気。長期金利は2.13%
  で横ばい。

 **米4月中古住宅仮契約住宅販売指数は前月比3.4%上昇
  4か月連続上昇で前年同月比では14.0%上昇。 

 **ラガルドIMF専務理事「ギリシアのユーロ離脱は有り得る」
  独紙インタビュー。現況では追加支援しない方針を再確認。

 **中国で4社目のデフォルト発生
  飲料容器メーカーの珠海中富が28日の国内社債償還不能に。

 **FIFA汚職関連で大手金融機関も調査
  英米12行が対象に。贈収賄にからむマネロンへの関与疑惑。

 **G7財務相・中央銀行総裁会議開幕
  ドル高やギリシア問題など不透明要因への認識で一致。

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  最近のボヤキ                 中国株急落の背景
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 日本株は円安に浮かれたように続伸しているが、欧州はギリシア不安を再確
認し、米国は中国株急落を嫌気して、それぞれ下落している。何が正常かを判
断することは難しいが、悪材料にはそれなりに気を遣って然るべきだろう。欧
州では「ギリシア政府だけが楽観している」との声が専らであるが、株式市場
では「日本だけが楽観している」と言われそうな雰囲気だ。まあ久々に10連騰
もしたのだから、少し休んでもバチは当たるまい。

 昨日のトピックスといえばやはり中国株の急落だろう。上海が6.5%、深セン
が5.5%という厳しい下落率を記録しているが、それぞれ過去10番目、3番目と
なる数値である。中国株のバブル化は指摘されて久しいが、その原動力となっ
たのは素人国内投資家である。海外勢は「三十六計逃げるに如かず」とばかり
に中国市場から遠ざかっていたようだ。それは、1980年代の日本株を髣髴させ
るものでもある。 

 昨日は証券会社が信用取引の条件を強化したことや、当局が銀行に対して株
保有高をチェックしているとの噂が出たことなどが売りの契機となったようだ。
また政府系ファンドが主要銀行株を売却したことも売りを加速した、とFT紙は
報じている。高値警戒感を抱いているのは、政府も同じなのだろう。もっとも、
過熱気味の市場に適度に水を浴びせることも当局の仕事である。永田町は株価
を引き上げることしか考えていないようだが、それが構造改革や財政再建をサ
ボる為の手段だと市井に悟られるのも、時間の問題かもしれない。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2015.04.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比75円63銭高
  祝日や日銀政策決定会合を前に伸び悩む。上値追いには慎重姿勢。

 **パナソニック3月期決算は前年比49%増
  電気自動車向け電池が牽引。企業向けシステムや住宅関連も好調。

 **豊洲新市場への施設が相次ぎ白紙に
  大和ハウスに続いてすしざんまいも辞退。狂い始めた東京都の計画。

 **武田薬品連結最終損益は1000億円規模の赤字見通し
  糖尿病治療薬「アクトス」を巡り大半の原告側と和解。関連費用3000億
  円強の引当金で初の赤字に。

 **伊藤忠が上海でネット通販参入
  日中タイ企業連合で現地企業を買収、今秋にも事業開始へ。

 **ホンダが世界販売600万台目標を取り下げ
  大量リコールが響き「ブランドに傷」。

 **3月自動車輸出台数は前年同月比2.8%増
  2か月ぶりに増加、2014年度は前年度比3.1%減に。同月生産台数は6.5%
減。

 **3月小売業販売額は前年同月比9.7%減
  商業動態統計。下げ幅は1998年3月以来過去2番目の水準に。

<海外モニター>

 **NYダウは気迷い状態に
  火曜は前日比72.17ドル高、水曜は74.61ドル安。決算や増配など好感す
  る一方で景気鈍化も懸念。ナスダックは続落、長期金利は2%台へ上昇。

 **FOMCが米経済状況判断を引き下げ
  6月利上げは排除せず。戸惑う市場。

 **米1-3月期GDPは前期比年率0.2%増
  寒波やドル高などで急減速。個人消費は1.9%増、設備投資は3.4%減。

 **米4月CB消費者信頼感指数は前月比6.2ポイント低下
  95.2と急落し前年12月以来の低水準に。ガソリン安の効果なし。

 **米2月S&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比5.0%上昇
前月から伸びが加速。在庫不足が背景に。

 **独国債利回りが急上昇
  10年債利回りは0.29%へ。ギリシア期待、ユーロ高、4月CPI0.3%上昇
  などを背景に売り圧力。株価も下落。

 **チプラス首相が国民投票実施を示唆
  選挙公約に沿わない妥協はギリシア国民の判断と発言。総選挙は否定。
  Moody’sは同国債をCaa1からCaa2へ引き下げ。

 **中国人民銀行が地方債購入検討か
  FT紙報道。地方自治体にリファイナンス・リスク浮上。中銀が支援体制。

**サウジ国王が異母弟皇太子を解任
  甥を後継に指名、基盤固めと世代交代へ。

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  最近のボヤキ                難しい米国の利上げ
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 米国の1-3月期GDP速報値は、アトランタ連銀の「Nowcast」が予想した通
りの結果となり、ウォール街のエコノミストの「Forecast」が如何に当てにな
らないかを実証してみせた。勿論、3月の数字が固まるにつれて改定値は上昇修
正される可能性が高いが、「Forecast」よりも「Nowcast」という手法の重要
さを日本も実感すべきだろう。まあ技術的な点はさておき、米国経済が独り勝
ちなどと言える状況でないことは数字でも明らかになった。

 FOMC声明文は6月利上げを排除していないとはいえ、足許を見れば6月時点で
インフレ率上昇の気配が確認されるという状況に至ることはほぼ無いと見て良
いだろう。何度も述べた通りだが、9月よりも12月或いは来年へとずれ込む可
能性が高いとの見方は変えていない。特に、原油価格の下落が全く個人消費を
刺激しなかったことは大いに注目すべきだろう。米国家計の行動様式はやはり
金融危機を境目に変わったのかもしれない。

 米国では失業率は下がったが雇用の緩みは消えず就業者も気を抜けない。可
処分所得の増加は貯蓄へ回す。借金も極力増やさない。若者は家を買わなくな
った。企業も設備投資ではなくM&Aや自社株買いへと資金を回す。こうした家計
や企業の経済意識変化が低成長の長期化をもたらす。利上げはそんなに容易い
ことではない。そして大量のマネーが蠢く市場でFRBが望むようなレベルに金利
を引き上げることの技術的な難しさも存在する。過去の利上げと同じ土壌で利
上げを想像すべきではないようにも思える。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2015.03.31

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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比125円77銭高
  米株高・中国株高などを背景に内需株が上昇。

 **富士フイルムが米iPS細胞生産企業を買収
  ナスダック上場の「セルラーダイナミックスインターナショナル」を約
  3億ドルで。

 **ホンダが軽スポーツカー「S660」公開
  4月2日に発売。価格は198万-218万円。若者の車離れを止められるか。

 **ANAが南米・アフリカ・中央アジア就航へ
新社長が新国際路線に意欲。

 **出光興産が千葉製油所処理能力を1割削減へ
  経産省の業界指導を先取りして供給過剰に対応。

 **2月鉱工業生産指数速報値は前月比3.4%低下
  3か月ぶりに低下。設備機械や小型乗用車が低迷。基調判断は据え置き。

 **2月建設機械出荷額は前年同月比1.0%増
  欧米向け輸出好調で19か月連続増加。国内は3.8%減。

 **安倍首相「日銀に物価の説明責任」
  首相には「アベノリスク」の説明責任。


<海外モニター>

 **NYダウは前日比263.65ドル高
  寄り付きから堅調。中国・欧州株高やM&Aを好感。長期金利は1.95%と
  強含み。

 **米2月個人消費支出は前月比0.1%増
  3か月ぶりの増加。個人所得は前月比0.4%増。

 **米2月中古住宅成約指数は前月比3.1%上昇
  2013年6月以来の高水準。

 **原油価格は続落
  イラン核協議の期限を意識、供給増懸念で下落。
 
 **ギリシア問題進展せず
  改革案リストは未提示。オズボーン英財務相が同国のユーロ圏離脱リス
  ク上昇と警告。ユーロは下落。  

 **中国4大銀行不良債権が前年比36%増
  12月期利益の増加ペース減速。これでもまだ過大評価。

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  最近のボヤキ                怪しい中国株市場
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 先週の嫌なムードを吹き飛ばすかのように、欧米株は上昇基調を取り戻して
いる。欧州ではギリシアのユーロ圏離脱リスクが上昇中、米国でも成長速度が
鈍化中といったネガティブな材料はあるが、やはり底流で金融緩和が支える力
は大きい。昨日はそこに中国による追加緩和期待も加わってきた。周総裁の発
言は、近々3回目の利下げも有り得るとのニュアンスを含んでいる。中国株の急
伸が欧米市場に与えたインパクトも小さくあるまい。

 もっとも、中国株の上昇はマクロ経済の動向に逆流している感が強い。景気
減速は明白であり、大手銀行決算にもそれが鮮明に表れている。四大銀行の不
良債権額は前年比36%増というが、1%台の不良債権比率は「有り得ない」水準
であり、実態は10%以上だという指摘の方が説得力がある。そんな中での株価
上昇は、おっかなくて見ていられない気もする。相場に正しいも誤りも無いと
言う人は多いが、中国株市場を見る限りは正常な相場とは思えない。

 今月に入ってからの中国株急騰に関しては、新規口座開設の大半が教育水準
の低い人達であることに注目した分析も見られる。読み書きも出来ない人が相
場の流れに乗って臨場感や昂揚感から信用買いを行っている可能性も高い。既
に不動産市場はピークアウトしており、不動産から株へと資金が流れ始めてい
るところにこうした「非インテリ層」のマネーが加われば、何が起きるかは自
明であろう。中国株の上昇基調はまだ暫く続きそうだが、隣国で何が起きてい
るのかを把握しておくことは重要だろう。
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