デイリー・マネタリー・アフェアーズ 発売日・バックナンバー

全235件中 46 〜 60 件を表示
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.08.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>
 
 **日経平均は前日比316円62銭高
  自律反発狙い。戻り待ちも。

 **HISと地元企業5社がハウステンボス売却
  HISは全株を667億円で香港のPAGに売却、総額は約1000億円。

 **東ガスと九電がサハリン2と契約継続
  新運営会社と契約。東ガスの調達量や価格などは従来通り。

 **ダイキンが広東省で空調機器新工場建設
  投資額は約約350億円、2024年10月に稼働予定。複数拠点で住宅向け空
  調機器生産へ。

 **ANAの冬期北米路線はコロナ前比9割運航へ
  8月は同80%まで回復。欧州も検討中。

 **トヨタ7月世界販売台数は前年同月比7%減
  11か月連続前年割れ。部品供給不足が押し下げ。

 **日産がマーチ国内販売終了
  8月末にタイでの生産終了、40年の歴史に幕。

 **不二家が10月から値上げ
  ネクターなど11品目を7-11%値上げ。

 **7月東京都中古マンション価格は前月比4万円低下
  東京カンティ調査で6302万円と2020年6月以来の値上がりストップ。23
  区は前月比6万円上昇、多摩地区の一部で値下がり。

 **7月PC国内出荷台数は前年同月比6.1%減
  巣ごもり需要反動で16か月連続前年割れ。モバイルノートが25.4%減と
  不調。

 <海外モニター>

 **米ダウは前日比308.12ドル安
  引き締め懸念でナスダックは4%超下落、S&P500は4000割れ。長期金利
  3.12%へ上昇、2年・10年のマイナス格差は34BPへ拡大。

 **米7月非農業部門求人件数は前月比199,000件増
  1123万9000件と4か月ぶり増加。過熱続く米雇用市場。引き締め出遅れ
  鮮明に。

 **米8月CB消費者信頼感指数は前月比7.9ポイント上昇
  103.2と4か月ぶり上昇、市場予想を大幅に上回る。物価上昇ペース鈍化
  で消費者心理向上。

 **中国共産党大会は10月16日開催へ
  北戴河会議でほぼ人事合意との観測。

 **中国の複数大都市がコロナ規制強化
  深?や大連、成都などで封鎖対象拡大。市場に再び打撃の惧れ。

 **ユーロ圏8月景況感指数は前月比1.4ポイント低下
  97.6と1年7か月ぶりの低水準。供給制約・物価上昇で低迷感鮮明に。

 **独8月消費者物価指数速報値は前年同月比8.8%上昇
  7月から伸びが0.3ポイント加速、約50ぶりの高水準に。

 **ユーロ圏国債金利が急上昇
  大幅利上げ観測で独長期金利は11BP上昇し1.50%台に。仏伊もそれぞ
  れ11BP上昇。

 **WTI期近物が大幅反落
  欧米の景気悪化懸念で5.5%下落、91ドル台に。

 **ガスプロムが仏向けガス供給削減
  エンジーに削減通告。契約適用に関する意見の相違。

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  現代金融の遠近法             タックスマンには勝てない
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 米国では求人数が再び増加に転じ、雇用市場の過熱感が一向に改善せず賃金
インフレ定着の印象が強まっている。インフレは増税の一種だという言い方が
ある。企業に拠るコスト転嫁は消費税増税と同じように消費者の懐を痛めるか
らだ。日本でも春以降はその「増税感」が顕著になってきた。10月以降は消費
財からサービスまで幅広く「増税」が行われる予定である。政府のガソリン補
助や小麦価格凍結といった小手先の「減税」では到底相殺しきれない規模の負
担増になるだろう。昨日述べたように、消費者物価指数は2-3%程度の上昇で
あっても生活実感は10%程度の「増税感」になるのではないだろうか。

 その昔、ビートルズに「タックスマン」という楽曲があった。ジョージ・ハ
リソンが当時の英国の増税に不満を抱いて書いた珍しい政治メッセージ曲であ
る。その歌詞の中に「貴方が車を運転するなら道路に増税を、座るなら椅子に
増税を、寒いなら熱源に増税を、散歩するなら足に増税を」といったフレーズ
があった。レコードの売上に課税されることによほどご立腹だったようだが、
現在の世界的インフレの下では、同じように腹を立てている人は少なくないだ
ろう。その処方箋が「金利高に拠る更なる増税と景気後退」であれば、なおさ
らである。

 先週はパウエル議長の発言が世界の耳目を集めた。評価する声もあれば失望
する向きもある。今後は天然ガスという「冬の厳しい増税」が待ち構える欧州
の金融政策の指揮を採るECBにも関心が集まるだろう。スタグフレーション覚
悟の大幅利上げにラガルド総裁が踏み切れるかどうか、見物である。日本でも
新総裁人事を睨みながらの微小な軌道修正のタネが生まれないとも限らない。
リスク資産には逆張り機会浮上との声もあるが、筆者は冬眠体制支持派である。
過去の経験から言っても、粘着性インフレというタフな「タックスマン」とま
ともに勝負して勝てる気はしない。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.07.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>
 
 **日経平均は前日比99円73銭高
  米国株高の流れを引き継ぐも28,000円台では利食い売り。海外市場でドル
  円は134円台に。

 **日米両政府が次世代半導体量産へ共同研究開始
  日本に研究開発拠点新設、試験的製造ライン設置。2025年にも国内で量産
  態勢整備へ。

 **国交省が新幹線に貨物専用車両導入検討へ
  トラック運転手不足対応や脱炭素化加速への狙い。

 **三菱商事が全社員対象にDX研修
  経営陣から海外派遣まで約5600人が対象。希望者には専門分析技術研修
  も。DX人材を内製化、デジタル事業の提案力を底上げへ。

 **トヨタ1-6月期グループ世界販売台数は前年同期比6%減
  513万台と2年ぶりに前年割れ。VWを上回り上半期3年連続首位はキープ。
  アジアでの販売好調。

 **JR東日本はローカル線66区間で赤字
  2019年度営業実績。輸送密度2000人未満の35路線66区間で全区間赤字。
  自治体と協議へ。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比332.04ドル高
  第2四半期マイナス成長で金利低下思惑、続伸。長期金利は2.68%へ低下、
  2年・10年のマイナス格差は19BPへ縮小。

 **米4-6月期実質GDP成長率は前期比年率マイナス0.9%
  1-3月期に続くマイナス成長。住宅投資や在庫投資の減少が影響。個人消
  費は1.0%増。

 **米新規失業保険申請件数は前週比5000件減
  256,000件と市場予想を上回る。着実に切り上がり。

 **米中首脳が4か月ぶり電話会談
  2時間20分掛けて台湾情勢など協議。依然平行線。

 **ユーロ圏7月景況感指数は前月比4.5ポイント低下
  99と市場予想を大幅に下回る。ガス欠で低迷感鮮明に。

 **独7月消費者物価指数は前年同月比8.5%上昇
  減速予想外れ、インフレ加速。

 **ドイツで原発停止見直し論
  地政学の変貌がエネルギー政策を直撃。ロシアに追い詰められたドイツ。

 **ヘッジファンド1-6月運用収益はマイナス5.6%
  HFR調査、債券・株の同時安で上半期として過去最低に。

 **アマゾン4-6月期は2期連続赤字
  売上高は前年同期比7%増、最終損益は20億2800万ドル赤字。EVメーカー株
  式評価損計上で2四半期連続赤字に。

 **アップル4-6月期は7四半期ぶり減益
  売上高は前年同期比2%増、純利益が11%減。iPhoneは販売増キープ。

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  現代金融の遠近法             在庫投資減でマイナス成長
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 FRBが75BP利上げした翌日に米国4-6月期のマイナス成長が発表されるという
チグハグな展開となっているが、来年の利下げを期待する市場にとっては好材
料が追加された格好となり、2年債利回りは2.8%台まで低下、主要株価指数は
揃って1%程度の続伸となった。2期連続のマイナス成長で「テクニカル・リセ
ッション」が意識され、実質的には景気後退には程遠いが、何でも「2023年利
下げ」の材料にしてしまう市場の力学の下で、ドル円もスルスルと134円20銭
台まで低下した。

 実際のGDPの押し下げ要因を探ってみれば、在庫投資の寄与度がマイナス2.0
%と大きく足を引っ張っており、次いで住宅投資や政府支出もマイナス要素と
なっている。企業の設備投資も僅かに減少した。一方個人消費と純輸出はプラ
スを維持しており、全体像から言えば昨年の在庫急増の反動でマイナス成長に
陥った、という印象である。サプライチェーンの混乱で、所謂「ブルウィップ
効果」が小売業などに生じたことが最大の要因だろう。確かに引き締めに拠る
住宅市況悪化、個人消費増の鈍化という面もあるが、まだその影響は軽微であ
るように思われる。

 一方で物価面では4-6月期のコアPCEは前年同期比4.4%上昇と鈍化しており、
この傾向は今後も続くと思われる。FRBはCPIよりもPCEを重視しているのは周
知の通りであるが、生活面でいえば現時点ではコアより総合指数の方が重要
であろう。総合指数は同7.1%上昇と前期から横ばいである。インフレ率に関
してはやはり粘着性を考慮しておくべきとの考えは変わらない。このGDPで利
上げペースが鈍化するとの見方もあるが、先日のパウエル議長の発言からは
その可能性を読み取ることは出来ない。FF金利が市場の想定以上に引き上げ
られるリスクは全く消えていないように思われる。GDPも下半期は1%前後の
成長に戻るのではないか。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.06.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>
 
 **日経平均は前日比244円87銭安
  米国株安を受けて値嵩株や半導体関連に売り。5日ぶり反落。ドル円は
  海外市場で一時137円台に。

 **今年の株主総会集中率は26%に低下
  昨日のピークで約600社、1983年集計開始以来最低に。分散進む。

 **トヨタ5月世界販売は前年同月比9.4%減
  9か月連続前年割れ。生産は同5.3%減と2か月連続減少。

 **富士フイルムが欧米で2000億円投資
  バイオ医薬品の生産4倍増へ。がん治療などで需要増。

 **東京ドームが周辺施設改装に200億円投資
  ホテル客室の一部を長期滞在型アパートに切り替え。エンタメ施設導入
  も検討。

 **地銀4行がシルチェスターの増配要求拒否
  京都、岩手、滋賀、中国の株主総会で特別配当に関する議案をいずれも
  否決。

 **大手電力3社が8月電気料金値上げ
  東電の平均価格は9118円と前年比約3割上昇。

 **5月小売販売額は前年同月比3.6%増
  3か月連続増加。百貨店など各種商品小売業が20.7%増、燃料が15.0%増、
  織物・衣服は11.8%増と好調。

 **6月消費者態度指数は前月比2.0ポイント低下
  32.1と3か月ぶり悪化。電気代や食料品などの価格上昇で。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比82.32ドル高
  方向感なくS&P500やナスダックは3道続落。長期金利は3.09%へ低下、2年・
  10年格差は5BPへ縮小。

 **米1-3月期実質GDP確定値は前期比年率換算1.6%減
  改定値から0.1ポイント下方修正。個人消費が1.8%増と下振れ。企業の設備
  投資や在庫投資は上振れ。

 **パウエル議長「米経済は引き締めに耐性」
  米欧中銀トップ討論会で利上げ優先姿勢を強調。

 **ドイツ6月消費者物価指数速報値は前年同月比8.2%上昇
  上昇率は5月から0.5ポイント鈍化。

 **スペイン6月消費者物価指数上昇率は前年同月比10.0%
  市場予想を大幅に上回り前月から1.5ポイント加速、一気に二桁上昇へ。

 **テスラら米国内の自動運転拠点を閉鎖
  全社的リストラの一環、200人解雇へ。

 **ゴールドマンが消費者金融で損失予想
  予想以上の苦戦で年間12億ドル超との見通し。

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  現代金融の遠近法             FRBの利上げ停止シナリオ
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 パウエル議長は、昨日のECB主催中銀フォーラムにおいて「物価安定回復に
失敗すれば経済減速よりも重大なリスクを招くことになる」と述べ「景気より
物価」のスタンスを明確にした。遅ればせながら正しい方向への傾斜を強めて
おり、こうしたアピールだけでも経済鈍化・物価安定に繋がる、と評価する声
もある。恐らく、コロナ禍の際に「ジャンク債まで買う」と言って市場を安定
化させ、実際にはFRBは殆ど買わないままに相場や経済が安定化したことを念
頭に置いているのだろう。

 確かに米国の利上げはまだ途に就いたばかりだが、為替市場では先走るよう
なドル買いが起こり、住宅市場はやや失速し始めている。株安に拠る逆資産効
果を指摘する向きもある。通常、金利政策の効果は1年ほど掛かると見られてい
るが、昨今ではメッセージ効果がその期間を短縮しているとすれば、それほど
大幅な利上げをしなくても経済は自律的にインフレ抑制に向かう、というロジ
ックかもしれない。だが、執拗なインフレ定着の気配が濃い今日、そう易々と
問屋がおろすとは思えない。金利政策の上下効果には非対称のところもあるだ
ろう。

 機関投資家の中には、違う意味で米国の利上げが中途半端に終わる可能性を
指摘する声もある。急速な景気後退に耐えられなくなってインフレが終息する
前に利上げを停止する、という読みである。現在の米国経済を眺めれば、大幅
なリセッションに陥るとは思えないが、仮に個人消費行動が急変することがあ
れば、確率は低いながらも、一気に深いマイナス成長に落ち込むことも有るか
もしれない。その際にはFRBが右往左往する可能性もあろう。メッセージ効果
で利上げが不要になるという説は信じがたいが、FRBが戸惑って利上げ判断を
保留してしまうリスクは無いとは言えないだろう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.05.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>
 
 **日経平均は前週末比587円75銭高
  米国のインフレ懸念後退や上海市の景気対策を好感、大幅続伸。

 **黒田総裁「円安の要因は金融政策ではない」
  馬耳東風、緩和継続姿勢を堅持。

 **厚労省がJ&Jワクチン承認へ
  専門部会が結論。国内で5例目のコロナ・ワクチンに。

 **トヨタ4月世界生産台数は前年同月比9%減
  69万2259台と3か月ぶり前年割れ。中国都市封鎖や半導体不足で再び減産。   
  国内・海外ともに9%減。

 **JR東海がリニア「神奈川県駅」公開
  品川駅の次。相模原市の地下約30メートルに。

 **マルハニチロが家庭用冷凍食品値上げ
  134品の出荷価格を8月1日納品分から約5-28%引き上げ。2月に続く値上げ。

 **キリンが飲料127品目を値上げ
  10月納品分から希望小売価格を一律20円値上げへ。

 **LCC統合で「リージョナルプラスウイングス」に
  エア・ドゥとソラシドエア共同設立持ち株会社。「地域の翼」として統合。

 **ふくおかFGがデジタルバンクのシステム外販へ
  「みんなの銀行」のネット決済機能を低価格で提供。

 **東大やパナソニックが呼気での個人認識技術開発
  人工嗅覚センサーと機械学習の組み合わせ。生体認証への活用も。
   
<海外モニター>

 **米国市場は休場
  メモリアル・デー。英独など欧州株は続伸。

 **米ガソリン平均小売価格が過去最高更新
  30日時点で1ガロン4.619ドルと前年比52%高。ブレントは一時120ドル超え、
  WTI期近物も大幅続伸。

 **独5月消費者物価指数は前年同月比8.7%上昇
  エネルギー・食品の価格上昇止まらず過去最高のインフレ率に。長期金利
  急上昇。スペインのインフレ率も予想以上に加速。

 **ロシアが外貨建て国債利払いに新方式検討
  海外債権者がロシア国内に口座開設、詳細は不明。

 **トルコがウクライナ穀物輸出協力へ
  ロシアもトルコとの協議開始。

 **コロンビア大統領選挙は左派候補が首位
  6月に決選投票、ベネズエラ国交回復への傾斜で対米関係変化も。

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  現代金融の遠近法              原油価格は一段高
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 米国では5月の最終月曜日は「メモリアル・デイ」として、戦争で亡くなっ
た人々を追悼する。だが欧州では想定外の戦争が起きて未だに多くの血が流れ
ている。仲介役の存在しない戦争の着地点は見えないまま、経済の不透明感も
消えない。穀物輸送ではトルコの関与で再開も期待されるが、エネルギーに関
しては展望が開けず、原油もガスも石炭も需給が逼迫したままである。昨日は
ブレントが一時120ドルを超え、WTI期近物も117ドル台に上伸するなど、市場
に広がり始めたインフレ・ピーク期待を揺さぶりそうな気配となっている。

 昨日の原油価格上昇は、上海の都市封鎖解除による需要回復といった観測に
加え、米国でのドライブ・シーズン到来、欧州でのロシア産石油禁輸への動き
など複合的な要因が重なったものだろう。OPEC PLUSにおいてもサウジは米国
よりロシアに気を遣う態度が明白で、大幅増産への期待は持てない。一時は景
気後退懸念で原油需要も後退といった見方もあったが、足許でのリセッション
への警戒は過剰な悲観論であることは明らかで、少なくとも当面、原油需要が
急速に衰えることはないように思われる。

 米国ではインフレピークを唱える人が増えてきたが、欧州ではドイツやスペ
インでの物価上昇が5月も予想以上のペースとなったことが判明し、長期金利
は上昇、ECBへの利上げ圧力も日々増している。ロシア産石油禁輸の早期合意
は難しそうだが、暫定的な妥協案でハンガリーなどを説得する交渉は続いてお
り、何らかの形式を整えることは不可能ではないだろう。そうしたヘッドライ
ンに市場が反応すれば、エネルギー価格の一段高も有り得る。地政学リスクは
いまやマクロ経済分析に欠かせない大変動要因となった。FRBも、米国のイン
フレ率が1-2年で2%台に戻るなどとは、もはや考えていないことだろう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.04.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>
 
 **日経平均は前日比461円27銭高
  日銀緩和継続方針を歓迎。円安加速でドル円は約20年ぶりの131円台に。

 **日銀が「指し値オペ」を原則毎営業日実施へ
  2022年度消費者物価指数上昇率見通しは1月から0.8ポイント引き上げ
  1.9%に。

 **日本商工会議所調査「中小企業の53%は円安デメリット」
  会員約2000社から回答。輸入原材料・燃料の価格高騰に拍車。中小企業
  の経営への打撃鮮明に。

 **東電3月期純利益は前年比96.9%減
  コスト増で56億円と不振。賠償・廃炉費用調達へ値上げや税投入などの
  可能性も。

 **JTがロシア事業売却検討
  タバコで4割近いシェアを持つJT。事業環境悪化、国際的批判など踏まえ
  判断へ。

**国内大手5行が住宅ローン金利引き上げ
  固定型10年最優遇金利は長期金利上昇基調で全行が見直し。三井住友は
  1.50%に引き上げ。

 **3月新設住宅着工戸数は前年同月比6.0%増
  76,120戸と13か月連続増加。持ち家は9.4%減と4か月連続減少。貸家は
  18.6%増、分譲は6.0%増と明暗。

 **3月小売業販売額は前年同月比0.9%増
  2か月ぶりにプラス転。百貨店やコンビニなどで増加。

 **2月電子部品出荷額は前年同月比12%増
  18か月連続増加。自動車向けなどの出荷好調継続。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比614.46ドル高
  ハイテクに買い。長期金利は2.83%で横ばい、2年・10年格差は23BPへ縮小。

 **米1-3月期実質GDPは前期比1.4%金減
  昨年10-12月期の大幅増からの反動、7四半期ぶりマイナス成長。個人消
  費は2.7%増。輸入増と在庫減がマイナスの主因に。

 **WTI期近物が3%超急伸
  ドイツがロシア産原油禁輸に前向きとの報道に逼迫懸念。

 **独4月消費者物価指数は前年同月比7.8%上昇
  EU基準で予想を上回る上昇、1990年代初頭の統計開始以降で最高。

 **中央アフリカがビットコインを法定通貨に
  エルサルバドルに次いで世界で2番目。

 **アマゾン1-3月期は赤字決算
  売上高は前年同期比7%増、最終損益は38億4400万ドル赤字。出資する新
  EVメーカーの株式評価損計上、7年ぶりの赤字に。

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  現代金融の遠近法                 止まらぬ円安
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 日銀の頑固な長期金利抑制方針に、市場は安心して円を売っている。ドル円
はあっさりと130円台を突破した後、躊躇うことなく131円台まで一気に駆け抜
けた。円売りを止める材料は介入以外になさそうだが、介入は財務省の円安警
戒と黒田総裁の円安容認方針との矛盾を世界に露呈するだけである。意固地に
なった総裁は、10年債の0.25%での指値オペを常態化させる方針で、1992年の
英中銀によるポンド防衛に似た雰囲気も醸成されつつある。あの当時は、ソロ
ス氏とドラッケンミラー氏の猛攻に英中銀は白旗を挙げた。

 今回、海外勢を中心とするオペ応札と日銀の無限買入れがどこまで続くのか
世界も注目する事だろう。為替と違って国債の量は有言だけに、力業でいえば
無限大のバランスシートを持つ日銀が敗北する確率は低い。だがそれで良いの
かどうかは全く別問題だ。急変する経済「戦況」に目もくれず、ひたすら「物
価メーター」だけを凝視する老将軍の姿に、亡国の前兆を感じる人も少なくな
いかもしれない。日本と米国は状況が違うのは確かだが、昨年来同じことを言
い続けてきたECBでさえ、下半期での利上げが確実視されるようになった。

 10年近くも同じ仕事をしていると、変化への判断に疎くなるのかもしれない
が、まあ余計な詮索はしないでおこう。今後は投機筋のキャリー取引や投資家
の円離れだけでなく、一般人もこぞって外貨預金や外債・外株投資へと雪崩を
打って円売りが進む「キャピタル・フライト」が起き始める可能性に留意して
おく必要もあろう。メディアは「資産防衛」の術として、いずれ大々的に「円
売り推奨」を始めることだろう。それが円安の最終局面となる可能性もあるが、
最終的に円や日銀に対する信頼度低下が国内に幅広く定着していくことも想定
されよう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.03.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比225円17銭安
過熱感で利食い先行、配当落ちや円安一服も下げ材料に。一時500円超
  の下落。

 **日銀が臨時の追加買いオペ
  2年ぶりの臨時オペで。買い入れ総額は合計約2兆3000億円と9年ぶりの
  規模に。

 **ドル円が121円台に急落
  黒田総裁と岸田首相の会談で円安対応との思惑。

 **トヨタ2月世界生産台数は前年同月比10.9%増
  74万996台と2か月ぶりに前年比増加。海外生産が2月の過去最高更新。国
  内生産も回復中。

 **ANAが春休み・GWで臨時便増加
  国内路線復調傾向。前年同期の60便から約9倍の510便に。

 **東電が原子力部門の一部を柏崎に移転
  テロ対策不備相次ぎ本社と現場を一体化へ。自治体の信頼回復狙う。

 **新電力大手イーレックスがベトナムで3000億円投資
  2035年までにバイオマス発電所を20基以上新設へ。

 **新電力会社の倒産が急増
  2021年度に14件発生、過去最多を大幅更新。電力小売事業からの撤退や新
  規申し込み停止も相次ぐ。

 **2月の小売業販売額は前年同月比0.8%減
  5か月ぶりマイナス。百貨店や家電大型専門店が減少。オミクロン株感染
  拡大や気温低下で低下。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比65.38ドル安
  停戦期待後退、原油反発で5日ぶり反落。、長期金利は2.36%へ低下、2年・
  10年格差は5BPへ拡大。

 **米3月ADP民間雇用者数は前月比455,000人増
  前月は486,000人増に上方修正。1-3月合計で約150万人増、幅広く増加。

 **米SEが「SPAC」への開示規制強化案
  業績見通しの誇張を防ぐ措置。「空箱上場」にメス。
 
 **ドイツがガス消費の「早期警戒」発動
  供給不足を警戒。プーチン大統領はユーロ支払い容認へ。

 **ECBレーン専務理事「年内利上げも」
  チーフエコノミストが遂に利上げの可能性に言及。

 **ロシアのインフレ率が前年同月比15.66%に
  前週の14.53%から上昇、2015年9月以来の高水準。2月は9.15%。

 **チリ中銀が政策金利を1.5%引き上げ
  6会合連続利上げで7.0%に。2月消費者物価指数は前年同月比7.8%上昇、約
  13年ぶりのインフレ率に。

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  最近のボヤキ                  種々、リスク再考
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 米国債市場の逆イールドが米国の景気後退をもたらすかどうか、が世界のホ
ットな話題になっているが、債券投資家の間ではそれほど新しくない話題でも
ある。5年債と10年債に続き、2年債と10年債でも一時的に逆イールドが発生し
ており、確かにリセッションのシグナルと捉えられても不思議ではないが、今
回のマクロ経済状況には過去とは異なる点もある。また3か月と10年の利回り
ではイールドカーブに著変は無く、パウエル議長が注目していると述べた3か
月物利回りのSPOTとFORWARDの差は逆方向を示している。

 当面、米国経済に差し迫った景気後退のリスクは無さそうに思われるが、警
戒材料が無い訳ではない。戦争の収束に関しても、どういう形で終わるのかは
素人判断の域を超える。ロシア発の金融危機は起こらないかもしれないが、何
処に時限爆弾が隠れているのかまだ判然としないところもある。エネルギー価
格は簡単には下がらないだろうが、どこまで上昇するのかは判断が付きかねる。
FRBの引き締めだけでなくECBにも利上げムードが高まっており、市場反応も気
になるところだ。そこに中国のリスクも加わってくる。逆イールドに過剰反応
する必要はないにしても、楽観は禁物である。特に中国不動産には引き続き警
戒しておきたい。

 ロシアの戦争に耳目が集まって中国経済が抱えるリスクへの関心度が低下し
ているような印象があるが、それは危険な兆候である。中国がロシア・ウクラ
イナの問題に踏み込めなかった理由はいろいろあるだろうが、不動産問題で尻
に火が付いて余裕をなくしている可能性もあるのではないか、と勘繰っている。
不動産開発大手の多くが「決算発表不能」に陥っているのは、コロナ禍の所為
というよりも欧米の大手監査法人が逃げ出しているからだろう。彼等は隠れ債
務の多さに怖気づいたのかもしれない。世界経済にとって戦争は深刻な問題だ
が、過剰債務もまた重大な問題であることは言うまでも無かろう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.02.28
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比505円68銭高
  ナスダック反発を好感、買い戻し優勢。6日ぶり反発。

 **厚労省が雇用調整助成金特例を延長
  6月末まで2年超の特例に。「出口戦略」見えず。

 **塩野義がコロナ飲み薬を承認申請
  「早期承認制度」の適用要請。日本メーカー初。

 **トヨタ1月世界生産台数は前年同月比15%減
  63万台と2か月ぶり前年割れ。オミクロン株や半導体不足で減産。国内生
  産は32%減、海外生産は7%減。大手8社合計は前年比9.88%減。

 **日本旅行の12月期連結決算は6億円の最終黒字
  旅行需要低迷を自治体ワクチン接種関連業務受託でカバー、2期ぶり黒
  字転換。

 **シダックスが消費者向け事業から撤退
  子会社売却、ジム・カルチャー教室からも撤退。給食など法人向けに集
  中へ。

 **アジア開発キャピタルが東京機械買収から撤退
  32%を新聞6社に売却、持分は約8%に低下。読売が筆頭株主に。

 **楽天三木谷氏がウクライナ政府に10億円
  個人としてウクライナ大使館通じ寄付。

 **1月全国ホテル平均稼働率は44.1%
  英STR調査で4か月ぶり50%割れ。オミクロン株拡大が打撃。高級ホテル
  は高水準の平均単価維持。 


<海外モニター>

 **米ダウは前日比834.92ドル高
  ロシア停戦観測やFRB引き締めペース緩和期待で続伸。長期金利は1.97%
  へ低下、2年・10年格差は38Pで横ばい。

 **ウクライナがロシアとの停戦交渉に合意
  ベラルーシ国境で前提条件なしに交渉へ。ロシアはキエフへの進路確保
  との歩道も。

 **欧米がロシアのSWIFT排除へ
  独伊が反対取り下げ「部分的排除」、日本も参加。米国は露中銀への制
  裁も検討。

 **S&Pがロシア国債格下げ
  経済制裁の影響を勘案、外貨建てをBBB-からBB+とジャンク債に。ウクラ
  イナ国債もBからB-に格下げ。

 **EUが露航空会社の離着陸禁止
  上空の通過も禁止。プライベートジェットなども対象に。

 **ロシア核抑止部隊は「高度な警戒態勢」
  プーチン大統領が任務遂行の為の体制移行を国防相らに指示。

 **米1月PCEデフレーターは前年同月比6.1%上昇
  1982年2月以来の高水準。コア指数も同5.2%上昇、1983年4月以来の伸び。
  インフレ加速で利上げペースも加速へ。

 **米1月個人消費支出は前月比2.1%増
  10か月ぶりの大幅増加、個人消費は好調維持。

 **米1月コア資本財受注は前月比0.9%増
  伸び率が加速。同出荷も1.9%増と設備投資も好調。  

 **バイデン米大統領の支持率が過去最低更新
  WAPO・ABC共同調査で37%に低下。ウクライナ対応不支持は47%に。

 **ユーロ圏2月景況感指数は前月比1.3ポイント上昇
  114.0と予想以上の改善。ウクライナ・リスクで再反転も。

 **英BPがロスネフチの株式売却へ
  19.75%の保有株を処分。同社との合弁事業も全て解消、ロシア撤退。

 **恒大集団が複数の不動産開発プロジェクト売却
  合計4件の権利を信託会社に譲渡、約70億元の債務返済に。

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  最近のボヤキ               世界経済の変貌        
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 2018年に始まった米中の「新冷戦」は時間座標が止まったままだが、ウクラ
イナを巡る西欧とロシアとの溝は、急展開して最悪の事態に陥ってしまった。
露軍の首都への本格侵攻が始まり、欧米は「金融核兵器」と呼ばれるSWIFTで
の制裁に踏み切った。これに反応してロシアは本物の「核兵器」をちらつかせ
る始末である。ウクライナはロシアとの交渉に応じたようだが、円滑に停戦に
向かうかどうかは解らない。仲介役が不在である以上、仮に停戦合意がなされ
ても局部的衝突が頻発することを防ぐ手立てもない。

 SWIFTは送金システムではなく情報システムなので、排除されても実務的な
決済が停止されるとは限らない。対象外の銀行や第三者の仲介など、抜け道も
ある。議論から抜け落ちているのは、一番困るのは送金する側だということだ。
ガス代金など受け取り側のロシアは、相手が払わないならガス供給を止めるだ
けである。従ってこの制裁は「返り血」の方が怖い。或いはロシアは暗号通貨
やステーブル・コインなどのデジタル決済を要求するようになるかもしれない。
もう20世紀ではないので、こうした旧来型の金融制裁効果も不透明である。

 むしろ、エネルギーや食品などの価格上昇で世界のインフレがさらに悪化す
る方が問題だろう。原油は既に100ドル近辺だが、先高観も強い。黒海が封鎖
状況なので小麦など穀物価格も急騰するだろう。さらに海上運送や物流の停滞
も悪化の気配を見せている。西欧諸国とロシアとの「デカップリング」は不可
避の情勢で、ロシア経済はマイナス成長に陥るかもしれないが、先進国だって
同じである。ロシアとあまり経済関係の無い米国への影響はインフレだけで済
みそうだが、日本や欧州は成長鈍化を伴うミニ・スタグフレーションのリスク
を背負うことになるだろう。中国は漁夫の利を得るだろうか。いやはや、欧米
のロシアとの交渉失敗のツケは甚大である。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2022.01.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比547円04銭高
  前日の相場に下げ過ぎ感。値頃感や円安で押し目買いやショートカバー。
  4日ぶり反発。

 **萩生田経産相「ガソリンでさらなる追加策も」 
  金額5円の補助金では不十分との認識。ガソリン税一部軽減も視野に。

 **公正取引委員会がIPO価格決定に「独禁法違反の惧れ」
  証券会社主導の慣行にメス。低水準設定で調達サイドに利益減少リスク。

 **トヨタ2021年世界販売は1049万5千台
  前年比10.1%増で2年ぶり1000万台超え。2年連続世界首位。半導体不足で
  2019年は下回る。

 **中部電力が8年ぶり赤字転落へ
  2022年3月期通期純損益予想を450億円赤字と下方修正。火力発電燃料費が
  上昇、卸電力市場でも調達価格高騰。

 **東京メトロが有楽町線と南北線の延伸申請
  東西線の混雑緩和など視野に2030年代半ばの開業目指す。

 **ビックカメラが家電メーカー販売員受け入れ廃止へ
  自社従業員を販売員に転換、5年めどに段階的に切り替え。

 **SFGがクラウレCOO退任を発表
  再建のプロで孫会長の側近の一人。報酬巡り対立。

 **セガがゲームセンター事業から完全撤退
  経営悪化、娯楽事業展開のGENDAが取得。

 **那須温泉ファミリースキー場が営業休止へ
  利用客減少で那須町の財政負担増。事実上の閉鎖で活用法を検討。

 **2021年東京23区はネット14,828人転出
  2014年以降で初の「転出超過」。コロナ禍で郊外へ。

 **2021年成田国際線旅客数は前年比74%減
  189万3477人と1978年開港以来過去最低に。国際航空貨物量は過去最高。

 **IMF報告書「日本は利下げも」
  物価上昇の勢いが弱いままなら利下げが第一の選択肢、と診断。へえ。


<海外モニター>

 **米ダウは前日比564.69ドル高 
ハイテク買い戻しで4日ぶり反発。長期金利は1.77%へ低下、2年・10年
  格差は61BPで横ばい。

 **米アトランタ連銀総裁「50BP利上げも」
  ボスティック総裁がFT紙インタビューで発言。市場観測気球。

 **米12月コアPCEデフレーターは前年同月比4.9%上昇
  1983年9月以来の高水準。総合指数上昇率も同5.8%と39年5か月ぶり高
  水準。個人消費支出は前月比0.6%減、個人所得は同0.3%増。

 **米10-12月期雇用コスト指数は前期比1.0%上昇
  労働市場逼迫、前年同期比では4.0%上昇と20年ぶりの伸び。

 **米1月ミシガン大消費者態度指数は前月比3.4ポイント低下
  確報値は67.2と10年2か月ぶり低水準。インフレ懸念。

 **中国1月製造業PMI前月比0.2ポイント低下
  国家統計局発表、50.1と3か月ぶり下落。IHS/Markitの同指数も前月比
  1.8ポイント低い49.1に。5オミクロン株で中小零細企業は受注不足。

 **中国2021年地方土地使用権売却収入は前年比3.5%増
  不動産規制強化で2020年までの2ケタ増から大幅失速、6年ぶり低水準。

 **独10-12月期はマイナス成長に
  実質GDP速報値は前期比0.7%低下。個人消費が大幅な落ち込み、供給
  制約の影響も。通年成長率は2.8%。

 **仏10-12月期実質GDは前期比0.7%増
  厳しい行動制限回避で消費など堅調。21年通期成長率は前年比7.0%と
  52年ぶりの高成長。

 **ユーロ圏1月景況感指数は前月比1.1ポイント低下
  112.7と悪化、製造業とサービス業がいずれも低調。

 **イタリアのマッタレッラ大統領再選
  後任選出が難航、8回目の投票で決着し続投へ。ドラギ首相は留任。

 **コロンビア中銀が1%利上げ
  インフレ加速で利上げ幅を拡大。追加利上げも不可避の情勢。

 **シンガポールDBSがシティの台湾リテール買収
  純資産価値に加えて約810億円のプレミアム。台湾の外銀で最大手に。

 **2021年中国スマホ出荷台数は前年比1.1%増
  米IDC調査で5年ぶりに増加。2020年急減の反動増。vivoが初の首位。ファ
  ーウェイは圏外に転落。

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  最近のボヤキ                 ウクライナ・リスク          
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 米国の利上げ予想は日々変化し、3月以降年内4回利上げから7回利上げまで
様々な見方が散在している。利上げ幅に関しても、アトランタ連銀のボスティ
ック総裁が50BP利上げに言及したことで、大幅利上げはもはやサプライズでは
なくなった。そして保有資産の縮小に関しては、6月以降に長期債を中心に削
減を進めて住宅ローン金利引き上げを誘う、といった観測も出始めている。そ
の保有水準は2024年末までに7兆ドル以下へ、といった試算も出ている。だが
現時点ではまだメイン・シナリオの予想も付かない。不透明とはまさにこの事
だろう。

 ウクライナ情勢も五里霧中である。緊迫、と各メディアは報じるが、どの程
度の緊迫なのかは判然としない。ロシアが国境近くに2014年のクリミア併合の
際よりも大規模な10万人超の兵を派遣しているのは事実だが、プーチン大統領
の意図は本人以外には解らない。メディアが報じるのはバイデン政権の「喧伝」
のみである。欧州でも英国のように米国の「煽り」に同調する国もあれば、独
仏伊のように刺激を避けようとする国もある。当事者のウクライナに至っては
差し迫った侵攻リスクはないとの判断で、米国にトーンダウンするよう要請し
ている。北京五輪が終わるまでは何も起きない可能性もある。

 侵攻リスクが高いのは事実だろう。人気落ち目のプーチン大統領にはクリミ
ア併合で得た国内での高い評価の記憶が残る。ロシアの選択肢はウクライナ併
合という妄想的大作戦から、欧米の譲歩を引き出す陽動作戦まで多数にわたる。
その中でベストな「コスト・ベネフィット」を考えるのがプーチン流のゲーム
の理論だろう。確率が高いのは、国境近くドンバス地域での小規模な紛争なの
かもしれないが、それでも軍事衝突が起きれば原油、農産物、株、そして金融
システムなど市場経済には一定の影響が及ぶだろう。ロシアと言えば1998年の
LTCM危機が思い浮かぶ。遠い世界の話ではあるが、米国金融政策や中国不動産
とともに地政学を最重要リスクとして捉えておく必要はあるだろう。
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【MAFS Daily Magazine】
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2021.12.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比162円28銭安
  米国のハイテク株下落や配当権利落ちで下押し。戻り待ちの売りも。

 **イオンに拠るキャンドゥTOBが成立
  同社社長らの資産管理会社も子会社化、イオン保有株式比率は51.16%に。
  友好的買収で連結子会社化。

 **HISの10月期連結決算は過去最大の赤字に
  最終利益が500億円赤字。旅行需要低迷で2期連続赤字。子会社の不正補助
  金受給も重荷に。

 **正月向け魚介類価格が高騰
  海水温上昇で稚魚不漁、海外消費増も影響。ブリやカニは2倍に。

 **2021年上場企業の倒産はゼロ見通し
  1964年以降で7回目、5年ぶり。公的支援などで破綻回避。会社解散や清算
  などグループ再編は進捗。


<海外モニター>

 **米ダウは前日比90.42ドル高
  景気回復期待に小幅続伸、ハイテクは続落。長期金利は1.56%へ上昇、
  2年・10年格差は79BPへ拡大。

 **米11月中古住宅販売仮契約指数は前月比2.2%低下
  122.4と予想外の低下。在庫不足や販売価格高騰が重し、4地域全てで
  低下。

 **ユーロ圏11月企業向け融資は前年同月比2.9%増
  3か月連続で伸び加速。家計向け融資も同4.2%増と安定基調。
 
 **米英仏で感染者数が過去最多に
  米国は26万5000人、英国は18万3000人、フランスも20万人突破。大半が
  オミクロン株。

 **ロシアとベラルーシが合同軍事演習実施へ
  首脳会談で合意。来春にベラルーシ領内で。

 **WTI期近物が続伸
  米国の原油・ガソリン在庫減少で一時77.37ドルまで上伸。

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  最近のボヤキ                 エネルギー地政学
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 2021年もまたコロナに振り回される1年であったが、国内ではみずほや東芝、
三菱電機など大企業の不祥事が相次ぎ、AIやデジタル化などでの立ち遅れが
鮮明になり、脱炭素でも出遅れ感が目立つなど、冴えない状況が浮き彫りにな
った年でもあった。金融支援のお陰で企業倒産は限定的であったが、今後の成
長ストーリーが描けなければ、そのツケはいずれ回ってくるだろう。円安がも
たらした危機感の希薄化が、経済的劣化症状となって表れる日も近いかもしれ
ない。全く以て、よろしくない傾向だ。

 海外市場ではインフレが話題にならぬ日は無かったが、来年も物価問題は各
国中銀や経営者、そして投資家を悩ませ続けるだろう。そして脱炭素への動き
はさらに加速するかもしれない。エネルギー問題は環境面から語られることが
多いが、国際政治の勢力構図治にも直結する。最近のロシアの強気に代表され
るように、脱炭素は新しい地政学を生み出そうとしているのである。原油や石
炭の時代が終わるのではなく、再生エネルギーへの転換過渡期においては、化
石燃料を持っている国が強みを持つことは明らかだ。2050年にカーボン・ニュ
ートラルといっても、まだ石油やガスへの依存依存度は一定水準を保っている
ことだろう。

 今年の欧州は「エネルギーのロシア依存」という弱みを曝け出したと言える
だろう。地政学での不利な立場は変わるまい。その点、日本はエネルギー地政
学で敗戦した国であるが故に、効率化で生き延びてきた。今回の脱炭素でもそ
の真価が問われることになる。幸い、水素技術に関しては世界の先端を走って
いる。日本経済に一縷の望みがあるとすれば水素関連技術かな、と素人なりに
考えている。トヨタがEVオンリーの戦略を採っていないのも一理あろう。日本
の技術立国の看板を支えるのが再生エネルギーだとすれば、それが地政学上で
の堅牢な地位を担保してくれる可能性もある、と前向きに考えて年を越すこと
にしよう。

 今年も1年、ご愛読を有難うございました。来年は1月4日から配信再開の予
定です。それではご購読者の皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さい。

                          編集人 倉都
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2021.11.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前週末比467円70銭安
  オミクロン型警戒で続落。自律反転力無し。

 **岸田首相「30日から外国人入国全面禁止」
  オミクロン株で緊急避難的な予防措置。日本人帰国者対象の水際対策
  も強化。

 **トヨタの10月国内生産は前年同月比50.9%減
  3か月連続で前年割れ。半導体不足で世界生産も25.8減。

 **日産が「全固体電池」を2028年度に実用化へ
  今後5年で約2兆円投資、EV開発を加速。新型電池で巻き返し。

 **サントリーが「山崎」など値上げ
  来年4月1日出荷分から8ブランド計31商品を5-28%値上げ。コスト増。

 **国内製薬企業がオミクロン対応開始
  塩野義製薬はオミクロン対応ワクチンの開発を検討、第一三共は開発
  中ワクチンの有効性確認。タカラバイオは新たな検査薬開発へ。

 **10月国内建設受注額は前年同月比4.2%増
  官公庁工事は10.2%減と低迷、民間は輸送用機械など製造業が大幅増
  で11.3%増。

 **10月小売業販売額は前年同月比0.9%増
  緊急事態宣言解除で3か月ぶり増加。百貨店が2.5%増、家電大型専門
  店が1.9%増など好調。

 **2021年IPO数は前年比33社増見通し
  東証が126社との予想を発表。2006年の188社以来の水準、マザーズが
  最高の94社に。

<海外モニター>

 **米ダウは前週末比236.60ドル高
  先週末は過剰反応との見方から反発。長期金利は1.51%へ上昇、2年・10
  年格差は101BPへ拡大。

 **バイデン大統領「経済封鎖は想定せず」
  パニックの必要はない、と不安鎮静化。

 **米サイバーマンデー売上は前年並み
  アドビ推計で102-113億ドルと横ばい。セール前倒しで消費分散。 

 **米10月中古住宅販売成約指数は前月比7.5%上昇
  10か月ぶり高水準を回復、需要は安定。 

 **ユーロ圏11月景況感指数は前月比1.1ポイント低下
  117.5と感染第4波への不安で楽観的な見方が後退。
 
 **独11月消費者物価指数は前年同月比5.2%上昇
  約30年ぶりの上昇幅。EUベースのHICPでは6.0%上昇。エネルギー以外にも
  広がる物価上昇。

 **テスラが上海工場生産能力引き上げへ
  今年中に限界、最大12億ドルの投資を計画との報道。

 **オミクロン株感染は10か国超に
  カナダ、デンマーク、チェコ、スウェーデン、スペイン、ポルトガルなど
  でも検出。  

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  最近のボヤキ                 経済・市場への影響度
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 オミクロン株の感染地域が広がり、不安感も拡大中だが、一方で各国政府の
水際対策、製薬会社の対応なども早期に着手されており、危機対応は数歩前進
した感もある。欧米株市場では先週末の急落場面から押し目買いも入って反発
を見せており、原油価格もやや持ち直している。2020年の株価急落場面と比べ
れば市場も早めに安定を取り戻すかもしれない。まだオミクロン株の全貌が見
えない時点で勇み足をしてはいけないが、実体経済に与える影響はさほど悲観
的になる必要はないかもしれない。

 確かに運輸・観光・宿泊といった産業には逆風が吹き続けるだろうが、マク
ロな経済シナリオを一変させるゲーム・チェンジャーになる確率はそれほど高
くないとの見方が、欧米金融機関から示され始めている。リスク・シナリオを
準備することは必要だが、先週まで話題を独り占めしていた「インフレ」の脅
威がオミクロン株に拠って吹き飛ばされることは無さそうにも思われる。市場
では米国の利上げシナリオ修正の動きも見られるが、それもやや早とちりのよ
うな気がしないでもない。

 オミクロン株のような新型株がこれからも発現して経済の一部を痛めつける
としても、健全・豊潤なバランスシートを擁する家計・企業の消費や投資が減
衰しない限り、エネルギーや物流、住宅、雇用などの逼迫感はそれほど弱まら
ないだろう。FRBなど中銀のインフレ対応が続くとすれば、従来のような「株
は急落すれば買い」といった行動の正当化も怪しくなる。今回の反発地合いは
もう少し続くだろうが、最高値を更新していく力があるのか、やや疑問である。
オミクロン株は、金融相場が終幕に近付いていることを告げるカタリストのよ
うな存在なのかもしれない。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2021.10.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比278円15銭安
  不振決算など材料に続落。選挙前に様子見機運も。

 **日銀が2021年度成長率見通しを下方修正
  3.4%に引き下げ。延々と緩和継続、バラマキ合戦をサポート。ガバナンス
  も効かず。

 **政府が大規模イベント人数制限緩和へ
  11月1日から適用。「上限5千人」または「収容定員50%以内」のいずれか
  多い方に。

 **トヨタ9月世界生産は前年同月比39.1%減
  アジアでの部品調達難や半導体不足で2か月連続前年割れ。世界販売台数
  も同16.4%減、国内販売も36.5%減と1年ぶりマイナス。

 **ソニー4-9月期売上高は3期ぶり過去最高に
  ゲームや音楽業が好調、営業利益も2期連続の最高益達成。

 **パナソニックが3月期連結利益見通し上方修正
  前期比45%増の2400億円と従来予想を300億円引き上げ。電子部品が堅調。

 **三井物産が米国大型賃貸住宅を現地不動産会社に売却
  売却額は1億5600万ドル、3月期に固定資産売却益計上へ。

 **オリエンタルランドは2期連続赤字見通し
  3月期純損失は175億円と予想。時短や人数制限で不振脱せず。来春「東
  京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテル」開業。

 **日本海洋掘削が会社更生計画
  投資ファンドのアスパラントがスポンサーに。油田掘削を洋上風力に
  転用する計画。

 **新生銀行がSBI以外の株主に普通株付与へ
  1株当たり普通株0.8株の買収防衛策を11月25臨時株主総会に諮る方針。
  SBI社長は「金を返さないのは泥棒と一緒」と猛批判。

 **大手電力・ガス全社が4か月連続値上げへ
  12月の上げ幅が確定。東電など年初からの値上げ額は1000円超に。


<海外モニター>

 **米ダウは前日比239.79ドル高
  好決算でナスダックも最高値更新。長期金利は1.57%へ上昇、2年・10年
  格差は108BPへ拡大。

 **米7-9月期実質GDP速報値は前期比年率換算2.0%増
  前期から大幅鈍化、市場予想も下回る。デルタ株感染拡大で個人消費が伸
  び悩み、供給制約も加わって減速。

 **バイデン大統領「歳出法案規模は1.75兆ドルに」
  早期採決優先で当初想定から半減、増税案も大幅修正。党内論争の決着は
  不透明。

 **米シカゴ市がベーシックインカム試験導入
  低所得者市民5000人を対象に月500ドル支給、格差是正を目指す。導入コ
  ストは約3100万ドルに。

 **ECBは金融政策現状維持
  ラガルド総裁は「物価上昇は一時的」のマントラ堅持、一部の政策当局者
  からは異論も。

**欧州委員会がエヌビディアのアーム買収計画本格調査
  EU競争法に基づき2022年3月15日までに判断。英競争当局も懸念。

 **豪中銀が利回り目標防衛せず
  3年国債利回りが0.1%の目標突破し0.25%へ。金利上昇を容認。

 **ブラジル中銀が1.5%利上げ
  6会合連続利上げで政策金利は7.75%に。インフレ加速に苦慮、追加利上
  げも確実に。

 **アップル7-9月期売上高は前年同期比29%増
  利益は62%増と過去最高更新。供給制約で「iPhone」の売上高は市場予想
  を下回る。

 **アマゾン7-9月期売上高は前年同期比15%増
  ネット通販減速や人件費増で利益は同50%減。6四半期ぶりの減益に。

 **シェルに大株主が会社分割案
  アクティヴィストのThrid Pointが石油と再生エネルギーの分割を提案。

 **フェイスブックが社名を「メタ」に変更
  仮想空間「メタバース」へ巨額投資、イメージ刷新へ。

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  最近のボヤキ                  コロナ禍と脱炭素  
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 米国の7-9月期GDP速報値は前期比年率2.0%と上半期の6%台から大幅に失速
した。デルタ株の感染拡大に拠る消費鈍化や供給制約に拠る生産減が足を引っ
張ったと見られるが、財政支出の引き揚げやハリケーンも少なからず影響した
ようだ。もっとも消費や投資の力が減衰している訳ではなく、景気回復基調が
頓挫している兆候もない。金融政策の修正方針に変更はないと思われるが、財
政政策に関してはまだ不安定な飛行が続いており、米議会で早期決着を狙うバ
イデン大統領や民主党指導部の思い通りに事は進まないかもしれない。

 昨日同大統領は、3.5兆ドル規模の歳出法案の規模を1.75兆ドルに半減する
ことで党上層部と合意した、と発表した。上院議員2名の反対で行き詰ってい
た法案審議を再開すべく、規模の縮小や増税方法の変更で対応を図ったものだ
が、党内が100%合意した訳ではなさそうだ。左派は規模の大幅縮小に反発し
ており、新たな増税方法も議員の総意ではない。また下院民主党はインフラ法
案との同時採決を目指しているが、上院民主党には同法案への反対論もある。
このチグハグさを解消するのは容易ではない。バイデン大統領はCOP26出席が
迫っていたので、かなり焦った印象もある。

 そのCOP26も、総論賛成・各論反対の協議となりそうだ。脱炭素は必要不可
欠な行動だが、その理想への傾斜が足許のエネルギー価格急上昇を招いている可
能性もある。供給不足は2023年まで続くといった論調が増え始めた中で、イン
フレが一時的という主張も説得力を失いつつあり、エネルギー価格の上昇は新
興国や途上国にとっても厳しい物価上昇要因となってきた。コロナ禍と脱炭素
は、世界経済に高次で複雑な方程式をもたらしている。国際政治にしかその解
決力はなさそうだが、強大な米中が対立したままでは、米財政法案と同様に解
法への道筋を見つけるのもかなり困難な作業になるだろう。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2021.09.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比639円67銭安
  米長期金利上昇で一時850円超下落。打たれ弱さを露呈。

 **自民党新総裁に岸田氏
  決選投票、長老依存で圧勝。独自色出せるか。

 **日本製鉄が呉の高炉稼働停止へ
  2023年に閉鎖方針。約2年で全設備停止、解体で60年の歴史に幕。

 **東京ガスが株主還元削減へ
  総還元性向目標を6割から5割に引き下げ脱炭素への投資資金を捻出。

 **トヨタ8月世界生産台数は前年同月比16.2%減
  東南アジアでのデルタ感染、内外工場で一時稼働停止が影響。12か月ぶ
  り前年割れ。世界販売台数は同3.9%増と12か月連続上昇。

 **トヨタ系列販売会社の不正車検は6659台に
  総点検の結果、15社16店舗で確認。対象車は無償で再検査。

 **オンキヨーがハイレゾ配信サイト事業を売却
  フランス「Xandrie」に売却、日本でのサービスは継続へ。

 **GPIFが人民元建て中国債投資見送り
  指数対応を検討するも取引環境などを考慮して判断。

 **かんぽ生命の営業拠点約7割削減へ
  日本郵政が集約方針決定。管理強化で不正販売の再発防止へ。 

<海外モニター>

 **米ダウは前日比90.73ドル高
  値頃感から小反発、ナスダックは4日続落。長期金利は1.52%へ低下、
  2年・10年格差は123BPへ縮小。

 **米8月中古住宅販売仮契約指数は前月比8.1%上昇
  119.5と3か月ぶり上昇、1月以来の高水準。

 **米上院民主党が繋ぎ予算採決へ
  政府機関閉鎖を回避、債務上限問題は未解決のまま。

 **中国恒大集団が傘下地銀株を売却
  盛京銀行の19.93%分を約100億元で。政府系国有企業が取得へ。

 **ユーロ圏9月景況感指数は前月比0.2ポイント上昇
  117.8と小幅改善。製造業の生産見通しは低下。

 **英国エネルギー小売事業者破綻が10社に
  天然ガス価格急上昇に耐えきれず。当局は受け皿探しに奔走。

 **ベトナムが2000年以来初のマイナス成長に
  7-9月期実GDPは前年同期比6.17%減。コロナ感染拡大でロックダウン。  

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  最近のボヤキ                 日米の政治ゲーム
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 自民党総裁に岸田氏が選出されたが、特に市場の話題になる訳でもなく、看
板が変わっただけとの印象は拭えない。得票数でみる世論や地方との大きな認
識落差というよりも「永田町のガラパゴス化」が鮮明になった総裁選であった。
ともあれ、海外市場では日本の政治ゲームに目を向ける余裕もなく、供給懸念、
原油価格、利上げ観測、中国不安、米国政府機関閉鎖、そして米連邦債務上限
問題など、様々な波乱材料の消化に四苦八苦しているのが現状だ。米国長期金
利の再上昇もまだ始まったばかりである。

 昨日、米議会上院では何とかつなぎ予算を民主党単独で可決する動きが出て
きたが、デット・シーリング問題は残ったままだ。イエレン財務長官はあと3週
間ほどで資金が尽きると警告しているが、共和党は民主党案には応じない。い
つもの駆け引きのように思われるが、今回は出口が見えにくく、市場には「ひ
ょっとしてデフォルト」という懸念も強まっている。短期的な混乱で終わる可
能性もあるが、システミックな波乱が起きない保証はない。先進国の金融シス
テムは、国債を「絶対的担保」とすることで回っているからだ。

 テクニカル・デフォルトであっても、米国債が一時的にその状態に陥れば、
担保不適格になる。担保をベースとする資金の円滑な動きは止まり、急激な信
用収縮が起きる。イエレン氏が「金融の安定性が損なわれる」と警告したのは
そういうリスクであろう。10年前にS&Pが米国債格付けを引き下げたのとは比べ
物にならない位の惨劇が起きかねない、という危機感も政治ゲームに専念する
議会には伝わりにくいのだろう。まあ、その意味では日米も五十歩百歩と言っ
て良いかもしれない。明日からの第4四半期に、米国の長期金利があれよあれ
よと上昇していっても不思議ではない。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2021.08.31
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比148円15銭高
  米国株堅調で反発、一時200円超高。買い一巡後は伸び悩み。

 **菅首相が二階幹事長交代決断か
  党の執行部刷新、衆院選は10月17日で調整。

**トヨタ7月世界販売台数は前年同月比14%増
  11か月連続増加、北米中心にSUV好調、同7月としては過去最高に。半導
  体逼迫の響は限定的。

 **日産・三菱が共同開発の新型軽EVを来年度発売へ
  補助金利用で実質的購入価格は約200万円に。1回充電で170キロ前後走行。

 **JTBが福利厚生代行子会社を売却
  JTBベネフィットをベネフィット・ワンに150億円で。旅行事業低迷、売却
  資金で構造改革。

 **阪急阪神のH2Oが関西スーパーマーケット買収へ
  巣ごもり需要で好調なスーパーを傘下に。

**7月小売業販売額は前年同月比2.4%増
  5か月連続増加、前月からプラス幅拡大。ガソリン高で燃料小売業が押し
  上げ。自動車や織物・衣服も堅調。


<海外モニター>

 **米ダウは前日比55.96ドル安
  ナスダックとS&P500は最高値更新。長期金利は1.28%へ低下、2年・10年
  格差は108BPへ縮小。

 **米7月中古住宅販売仮契約指数は前月比1.8%低下
  2か月連続低下。供給制約が重しに。

 **米軍がアフガン撤収完了
  事実上の敗走、テロのリスクを残したまま撤退。

 **ユーロ圏8月景況感指数は前月比1.5ポイント低下
  予想下回り今年初の低下。インフレ圧力に警戒感。

 **独8月消費者物価指数は前年同月比3.4%上昇
  企業がコスト高を製品価格に転嫁。2008年以来の高水準。

 **独三候補のテレビ討論会はSPDショルツ氏勝利
  世論調査で首位に、CDU/CSUのラシェット氏は緑の党のベアボック氏を下
  回る3位。

 **北朝鮮が核施設を再稼働か
  IAEAが報告書で兆候を指摘。2018年12月以来。

 **中銀4-6月金ネット購入は200トン
  WGC発表、2年ぶり高水準。新興国の米国債務やインフレへの懸念背景に。

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  最近のボヤキ                  インフレと債務水準
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 先週末のパウエル議長の講演を株式市場が高く評価する一方、債券市場には
やや困惑した反応も見られている。利上げ思惑を一蹴したことでハイテク株が
急反発し、長期金利も低下しているが、債券投資家の中には筆者同様に議長の
インフレ警戒が不十分との見方も少なくないようだ。IMFチーフ・エコノミス
トのゴピナース氏は、市場混乱を回避したことは新興国経済にとって朗報だと
歓迎する一方で、FRBの予想以上に高インフレが定着すればかなり厄介なこと
になる、との懸念も示している。そのアンビバレンスこそが市場の不透明感を
象徴している。

 米国ではインフレ率が高止まりする気配を見せ始めているが、欧州でもドイ
ツのCPIが2008年以来の高水準となり、警戒感が強まっている。ユーロ圏の景況
感指数においては販売価格予想が過去最高の伸びとなっており、こちらも金融
当局が反復する「一時的」との説明が苦しくなり始めている。そもそもサプラ
イ・チェーンの問題は世界の問題であり、米国の生産者物価が上昇するなら中
国や欧州でも同様に上昇するのは当然だ。問題は製品への価格転嫁で、日本や
中国ではまだ顕在化していないが、欧米では既に転嫁が始まっている。

 仮に金利が動き出せば、記録的な水準に達している世界の官民債務水準とい
う問題が蠢き出す。債務問題は新興国に限らない。先進国でも日本の公的債務 
を筆頭に、米国の官民債務もかなりの水準に膨れ上がっていることは何度も指
摘した通りである。幸いなことに、主要国債には中銀という受け皿があり、民
間債務に関しても内部留保の厚さでレバレッジ比率が抑制されたり、低金利で
債務負担が軽減されたりしているので、問題が表面化しなくなっている。そん
な状況で、債務に対する市場の懸念はかなり希薄化している印象を受けるが、
それは「持続可能な社会なのか」と問われると、自信をもってイエスとは答え
られないのが現状である。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2021.07.30
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比200円76銭高
  米国ハイテク株高を受けて半導体が堅調。アジア株反発も追い風。

 **全国のコロナ感染者数が10,000人超に
  五輪はメダルラッシュ、第五波は感染ラッシュ。病床使用率も上昇中。

 **厚労省がアストラゼネカ・ワクチン検討
  公的接種で中年層への使用を審議会分科会で判断へ。ワクチン不足で軌
  道修正。

 **2020年度ふるさと納税額が過去最高に
  巣ごもり長期化で返礼品期待増、約6725億円と前年比約1.4倍に。

 **トヨタ1-6月グループ世界販売台数が過去最高に
  前年同期比31%増の約546万台。米中を中心に回復、2年連続世界首位に。
  世界生産は35%増の約529万台、海外生産は47%増の317万台。

 **三井住友とJBICがロシアLNG事業に融資
  ガス大手ノバテクの北極海計画「アークティックLNG2」に2000億円規模
  の協調融資。

 **三菱UFJがスマホ金融で異業種提携
  大和証券や東京海上、フィンテック企業などと一体開発へ。

 **SBGが保ウーバー株4500万株売却
  売却額は約21億ドルに相当、DiDiに拠る損失穴埋めへ。

 **ソニー「プレステ5」販売台数が1000万台突破
家庭用ゲーム機として歴代最速ペース。

 **JR西日本が普通電車127本削減へ
  ダイヤ改正一部前倒しで10月から昼間の時間帯を中心に実施。

 **船井電機が秀和システムの傘下に
  TOB成立。海外でのテレビ販売低迷で業績悪化、非上場化を正式決定。

 **菅首相が追加経済対策指示へ
  30兆円規模の衆院選対策。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比153.60ドル高
  景気回復期待に3日ぶり反発。長期金利は1.27%へ上昇、2年・10年格差
  は106BPへ拡大。

 **米4-6月期実質GDPは前期比年率6.5%増
  コロナ前水準を回復するも予想を下回る。個人消費は堅調、住宅投資や
  在庫が低迷。

 **米新規失業保険申請件数は前週比24,000件減少
  2週ぶり減少するも400,000件と高止まり。

 **ユーロ圏7月景況感指数は前月比1.1ポイント上昇
  119と1985年の統計開始以来最高に。

 **独7月消費者物価指数は前年同月比3.8%上昇
  付加価値減税反動やエネルギー価格上昇が影響。強まるインフレ警戒感。

 **英FCAが上場企業に新指針案公表
  多様性確保へ取締役の40%以上を女性に、また少なくとも1人は白人以
  外に。

 **イスラエルは60歳以上にワクチン3回目接種へ
  2回接種後の中和抗体減少確認。デルタ株対応へ。

 **タリバーン代表団が訪中
  王外相と会談、中国は平和プロセスへの支援表明。

 **アマゾンの4-6月期売上高は予想に届かず
  7-9月の見通しも市場予想下回り時間外で株価下落。

 **ロビンフッドIPO価格は38ドルに
  需要低調で仮条件レンジの下限に設定。取引低調で終値も8%安。

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  最近のボヤキ                長期金利と経済の不均衡
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 米国の4-6月期実質GDP成長率は、期中では前期比年率10%以上の二桁も期待
されていたが、蓋を開けてみれば6.5%と1-3月期を僅かに上回る程度のペース
に止まった。コロナ以前の経済水準に戻ったのは流石に米国経済の底力である
が、牽引したのは現金給付に支えられた個人消費であり、投資面では今一つの
印象も受ける。設備投資はボトルネックに拠る供給不足などで計画通りに進捗
せず、住宅価格の高騰で住宅関連投資は大幅減となり、在庫水準も減少してい
る。問題は下半期の行方である。

 強気筋は、7-12月に7.5%程度の成長を予想し年間で7%の成長達成は可能だ
と見ているようだが、弱気派はデルタ株拡大や財政政策の一部停止の影響で下
半期はむしろ失速する、との見通しを示している。だがここから極端なシナリ
オは想定し辛く、恐らくは上半期と同様のペースで進むことになるだろう。金
融政策も継続し、急速なペース・ダウンもないがオーバー・ヒートもない状況
が続きそうな気配である。だが、景気が過熱しないからといって物価が落ち着
く保証はない。インフレ率はまだ上昇余地を残している。

 米国の長期金利は1.2%台での推移が続いている。テーパリング議論も曖昧で
デルタ株の感染ピークも見えず、という不透明感が安全資産への指向を強めて
いるという解釈もあるが、やはりFRBの大量購入が金利水準を歪めているという
構図も忘れてはなるまい。市場には、テーパリングの先延ばしは財政政策への
支援策に過ぎない、という根強い不信論もある。メディアはあまり報じなくな
ったが、米国の財政赤字拡大ペースを考えると、金利上昇は政治的タブーであ
るとも言えよう。だが、こうした長期金利と経済のアンランスは、とても「持続可能」
とは思えない。
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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2021.06.30
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比235円41銭安
  ダウ下落を嫌気、デルタ株拡大にも警戒感。

 **3月期決算上場企業の628社が株主総会
  ピークは全体の27.3%と1993年以来の低水準に。

 **電通が港区本社ビルを売却へ
  売却額は3000億円規模、12月期連結決算で約890億円の譲渡益計上。売却
  後はリースバック。

 **トヨタ5月世界生産台数は前年同月比83%増
  前年の反動で大幅増、2019年5月の水準には未達。海外生産は93%増、米国
  では約5倍に。国内生産は64%増。世界販売は45%増。

 **富士フイルムがバイオ医薬品に900億円投資
  開発製造受託拠点を増強。米国でワクチン原薬生産能力を倍増、英国では
  遺伝子治療原薬生産能力を向上。

 **三菱電機が鉄道車両用空調設備でデータ偽装
  出荷の際に架空のデータを使用。30年以上継続の疑いも。

 **ANAが2021年度夏冬ボーナス見送り
  労働組合と合意、1962年以降で初。支出抑制継続。

 **ANA傘下のLCCピーチが債務超過に
  3月期は295億円の最終赤字。3年連続赤字で216億円の債務超過。

 **グルメ杵屋がネット通信販売事業に参入
  食品販売ウェブサイト立ち上げ、まずスイーツ販売。70店舗閉鎖で通販
  事業に望み。

 **5月小売業販売額は前年同月比8.2%増 
  昨年の反動で3か月連続増加、2019年比では5.3%減。

 **5月完全失業率前月比0.2ポイント悪化
  3.0%へ上昇、3%台は5か月ぶり。有効求人倍率は1.09倍で横ばい。 

 **英IISS報告書「日本のサイバー能力は最低グループ」
  3段階で最も低い「第3グループ」に位置づけ。第1グループの米国、第2
  グループの英国、中国、ロシアなどよりも下。

<海外モニター>

 **米ダウは前日比9.05ドル高
  小動き。長期金利は1.48%で横ばい、2年・10年格差は122BPで不変。

 **米6月CB消費者信頼感指数は前月比7.3ポイント上昇
  127.3と1年3か月ぶり高水準。「現在」「短期」ともに大幅上昇。

 **米4月20都市住宅価格指数が前年同月比14.9%上昇
  S&Pコアロジック・ケース・シラー指数。2005年12月以来の伸び率に。

 **中国でインフラ投資対象のREI市場が始動
  9本が同時上場、時価総額は計約5550億円に。将来性大との期待感。

 **ユーロ圏6月景況感指数は21年ぶり高水準
  117.9と5か月連続上昇、サービス業が牽引。

 **JPモルガンがESGフィンテック企業買収
  オープンインベンスト。社会貢献の商品やサービスを拡充。

 **UBSが大半の従業員にハイブリッド勤務許可へ
  リモートワークと出社を組み合わせ。欧州勢と米銀勢の差が鮮明に。

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  最近のボヤキ                  米国長期金利予想
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 市場は週末の米国雇用統計を前に様子見ムードが強まっている。同国の労働
市場に関しては、予想ほど雇用が伸びないとの見方と着実に改善しているとの
見方が交錯する中で、緩みに関してもまだ失業者が多いとの指摘もあればミス
マッチで意外に逼迫しているという観測もある。どうも焦点が定まらない印象
であり、コンセンサスの出来にくい物価動向とともに金融政策の不透明感を強
めている。金曜の数字や解釈如何でテーパリング観測もまた変化するかもしれ
ない。

 筆者は下半期もインフレ率上昇・長期金利上昇のイメージを維持したままだ
が、市場には景気鈍化で長期金利低下という正反対の予想も浮上しており、一
部には長期金利が1%近くまで低下するといった予想を公表している金融機関も
ある。コロナ感染再拡大、財政支援打ち切り、インフラ投資の大幅縮小、中東
地政学の揺らぎなどの要因に加え、FRBの早期軌道修正見通しから消費が鈍化す
るといった要素も挙げて、インフレ期待が急速に萎むという相場観である。か
なり極端なシナリオだが、勿論その確率はゼロではない。

 とはいえ、これもリスク・シナリオの域を出ないように思われる。米国経済
の腰は強く、消費者のインフレ期待というのも相当にいい加減な数字であり、
需要予測にはあまり役に立たないだろう。財政効果の低減は事実であろうが、
昨年来の超大型支出の余韻はまだ続くと見るのが妥当なのではないか。サプラ
イサイドの制約もまだ続く。サマーズ氏の言うような5%近いインフレになる
かどうかは不明だが、恐らく4%前後のコアPCEが1年近く続く可能性はあるだ
ろう。従って、世界的な長期金利上昇のシナリオもまだ変更する必要はないと
考えている。
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