目次
金時鐘の詩
水村紀行
石牟礼道子の句
シベリア出兵は後藤新平の失敗か?
ワシーリー・モロジャコフ
●鶴見和子さん歿後三年
鶴見和子 山姥を生きる 【晩期三歌集読解】
中路正恒
来日特別対談
ケインズ主義からケインズへ
【『ケインズの闘い』をめぐって】
ジル・ドスタレール(通訳・訳=中野佳裕)
松原隆一郎
【特集】 「プラスチック・ワード」とは何か
プラスチック・ワードとは何か
ウヴェ・ペルクゼン(訳=糟谷啓介)
プラスチック・ワードの「発見」
【メキシコでのイリイチとの対話――『多形態 メキシコ日記』抄】
ウヴェ・ペルクゼン(訳=安川晴基)
生命――最悪のプラスチック・ワード
イバン・イリイチ(聞き手=デイヴィッド・ケイリー/訳=高島和哉)
〈日常に侵入するプラスチック・ワード〉
遺伝子――話しことばに潜む“遺伝子”の象徴的パワー
シルヤ・ザメルスキー(訳=和田知代)
効 用――「効用」は有用ではない
サジェイ・サミュエル(訳=高島和哉)
改 革――大学のハビトゥス
石井洋二郎
プロジェクト――未来を〈待つ〉ために
宇野重規
責 任――責任概念と近代個人主義
小坂井敏晶
生 命――「いのち」の定義
竹内敏晴
所 有――市場信仰の根源を問い直す
立岩真也
ストレス――引き受けることの喪失
三砂ちづる
支 援――「支援」と「福祉」の制度化
芹沢俊介
リスク――金融危機の底流にあるもの
三神万里子
〈『プラスチック・ワード』を読む〉
「人間の生きる条件」についての哲学
北川東子
言語による独裁制と植民地化
西川長夫
プラスチック・インテリの跳梁跋扈
新保祐司
「プラスチック・ワード」と国民国家
山本哲郎
プラスチック・ワードと世界の自動記述
塚原史
道具そのものからの発想【プラスチック・ワードから離れて】
柏木博
王様は裸だ!
太田阿利佐
〈来日特別対談〉
『一九八四年』から「プラスチック・ワード」へ
【グローバリゼーションに抗する言語批判】
ウヴェ・ペルクゼン+糟谷啓介(通訳・訳=木村護郎クリストフ)
ドイツ語圏言語批判の系譜とカール・クラウス
安川晴基
図像の世界市場(抄)
ウヴェ・ペルクゼン(訳=眞鍋正紀)
●なぜ、今、森崎和江か
【小特集】「森崎和江」を読む
精神史の旅【明日へと生きる】 森崎和江
森崎和江の世界 鈴木英生
原母への旅立ち【出会いの頃】 河野信子
母なるひとに 斎明寺以玖子
森崎和江と詩 高橋順子
ことばの地平 うりうひさこ
詩人・森崎和江 坂口博
玄界灘を仰ぎ見て 朴才暎
森崎和江【愛される強さ】 三砂ちづる
炭鉱の主婦と女坑夫 水溜真由美
記憶の目覚め【植民地朝鮮を語る人びととの出会いを通じて】 松井理恵
背中を洗い流す言葉 茶園梨加
〈書物の時空〉
●新連載
粕谷一希 明治メディア史散策 第1回 再考すべき人々
●名著探訪
大沢文夫 『挑戦する勇気』(羽生善治著)
高橋英夫 『音楽と音楽家』(シューマン著・吉田秀和訳)
安丸良夫 『弁証法的理性批判』(サルトル著)
●書 評
村井良太 『輿論と世論』(佐藤卓己著)
輿論と世論と戦後日本――現代を貫く眼差しと日本のデモクラシー
早尾貴紀 『救済の星』(ローゼンツヴァイク著)
他者との共生の思想的先駆
●寄稿
●第5回「ゆいまーる・琉球の自治」(於・沖永良部島)報告
松島泰勝 琉球史を世界史の中で捉える
王敏 望郷・ふるさと志向・愛国心
伊藤 綾 いま歴史を語るということ
【F・アルトーグ『「歴史」の体制』をめぐって
●連載
●古文書から見た榎本武揚――思想と信条 2
合田一道 戊辰の嵐に、立つ
●近代日本のアジア外交の軌跡 6
小倉和夫 中国・朝鮮の民衆運動と日本外交
●水の都市論――大阪からの思考 7
橋爪紳也 災い
●伝承学素描 14
能澤壽彦 古代丹波からの布石
読者の声
執筆者紹介
次号予告
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商品情報・内容
- 出版社:藤原書店
- 発行間隔:季刊
■ 新しい時代に向けてトータルな知の総合を企図する学芸総合誌! 多くの読者の皆様方からのご支持をいただき、創刊10周年!
われわれはいったいどこに立っているのか、どこへ行こうとしているのか。われわれは先の見えない混沌の中にいる。今こそ、世界史のダイナミズムのうちに、みずからが存在していることを自覚しなければならない。学問の真の目的は、現実をどう認識するか、にある。しかし現実は、諸学の狭隘な視野を越えるトータルな知と、大地に立って物事の本質を掴む歴史意識において、はじめて姿を現すものなのである。今われわれが混沌の中にいるとすれば、それは、歴史に向かいあう主体のあり方を顕示する学の不在を示している。必要なのは、学の総合と、学における歴史意識の回復である。そして、それは作り手と読み手の問題意識、現実認識、すなわち歴史認識が、より直接的に反映されうる総合誌においてこそ、試みられるにふさわしい企図であろう。現実を、歴史を、「全体」として捉えるようなトータルな知をこの雑誌で提示していきたい。
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