目次
特集●注入治療―トラブルを予防するためには―
企画編集/征矢野進一
<特集にあたって>
近年,多種類の注入剤が出現して,市場にて販売されている.注入治療は実施に使用器具が少なく,ダウンタイムが短いため,美容医療では治療手段として非常に多くなってきている.手術療法でないと治しにくいものがあるが,それ以外の症例は注入治療などで患者の満足を得られることが多い.
注入剤成分の種類としては,コラーゲン・ヒアルロン酸・自己脂肪,多血小板血漿(PRP),ポリカプロラクトン,アガロースなどとさまざまだが,手技が簡単に行えることが,トラブルを生じる原因ともなっている.今回上記注入剤の専門家の先生方に,注意すべき点やトラブルを予防する方法を解説していただくという趣旨で執筆を依頼した.
ヒアルロン酸が現在治療で最も多く使われているために,トラブルも最も多い.この項目は複数の先生方に依頼した.施術者ごとに治療方法,投与方法などは違うため,あえて同じ注入剤でも多くの専門家に執筆を依頼した.
注入剤は1986年にウシ由来コラーゲンが初めて日本国内で承認を受け,その後1997年からヒアルロン酸製剤が世界で販売を開始され,ついでボツリヌストキシンや他の注入剤が使用され始めた.
コラーゲンは濃度がさまざまあり,使用する部位や適応で効果が違ってくる.下眼瞼のような薄い皮膚に高濃度のコラーゲン注入剤を注入すると白く凹凸などが出現する.逆は効果がみられない.ウシ由来コラーゲンの使用にあたっては皮内テストが必須で,低い確率だがアレルギー反応を起こすことがある.またヒアルロン酸製品には架橋程度が違うものが存在して,使用方法が違ってくるが,投与方法や使用部位によっては予定以上に膨隆することや,他の重大な副作用(たとえば失明など)が起きることがある.ボツリヌストキシンも想定していた作用以外に他の反応が出ることがある.額や眉間に注入して眼瞼下垂などを起こすことがある.自己脂肪の注入は,本人の組織なので問題がなさそうであるが,注入方法により効果がみられないことや,血管への誤投与で流域の循環障害を起こすこともある.PRPFは同時に投与することがある線維芽細胞増殖因子などの影響で変形をきたすことが知られている.ポリカプロラクトンは生分解性ポリエステルで,またアガロースは多糖体系注入剤であるが,両者ともに凹凸や発赤などを起こすこともある.
このようにさまざまな副作用などが起こりうるが,各分野の専門家に特徴や適応,手技などを解説していただくことにより安全で効果的な治療の参考となれば本書が発刊される意義があると思っている.
征矢野進一(神田美容外科形成外科医院 院長)
<目次>
1.ヒアルロン酸注入のトラブル予防1/岡田 雅,衣笠哲雄
2.ヒアルロン酸注入のトラブル予防2―真皮内微細注入におけるヒアルロン酸製材と注射針の選択―/一瀬晃洋
3.ヒアルロン酸注入のトラブル予防3/今泉明子
4.ヒアルロン酸注入のトラブル予防4/福嶋康二郎
5.ポリカプロラクトン注入のトラブル予防/池田欣生
6.ボツリヌストキシン治療のトラブル予防1/古山恵理,古山登隆
7.ボツリヌストキシン治療のトラブル予防2/白壁聖亜
8.コラーゲン治療のトラブル予防/征矢野進一
9.PRPF治療のトラブル予防/亀井康二,木村哲治
10.脂肪注入術のトラブルとその予防/市田正成
11.アガロース注入のトラブル予防/西谷直輝
企画編集/征矢野進一
<特集にあたって>
近年,多種類の注入剤が出現して,市場にて販売されている.注入治療は実施に使用器具が少なく,ダウンタイムが短いため,美容医療では治療手段として非常に多くなってきている.手術療法でないと治しにくいものがあるが,それ以外の症例は注入治療などで患者の満足を得られることが多い.
注入剤成分の種類としては,コラーゲン・ヒアルロン酸・自己脂肪,多血小板血漿(PRP),ポリカプロラクトン,アガロースなどとさまざまだが,手技が簡単に行えることが,トラブルを生じる原因ともなっている.今回上記注入剤の専門家の先生方に,注意すべき点やトラブルを予防する方法を解説していただくという趣旨で執筆を依頼した.
ヒアルロン酸が現在治療で最も多く使われているために,トラブルも最も多い.この項目は複数の先生方に依頼した.施術者ごとに治療方法,投与方法などは違うため,あえて同じ注入剤でも多くの専門家に執筆を依頼した.
注入剤は1986年にウシ由来コラーゲンが初めて日本国内で承認を受け,その後1997年からヒアルロン酸製剤が世界で販売を開始され,ついでボツリヌストキシンや他の注入剤が使用され始めた.
コラーゲンは濃度がさまざまあり,使用する部位や適応で効果が違ってくる.下眼瞼のような薄い皮膚に高濃度のコラーゲン注入剤を注入すると白く凹凸などが出現する.逆は効果がみられない.ウシ由来コラーゲンの使用にあたっては皮内テストが必須で,低い確率だがアレルギー反応を起こすことがある.またヒアルロン酸製品には架橋程度が違うものが存在して,使用方法が違ってくるが,投与方法や使用部位によっては予定以上に膨隆することや,他の重大な副作用(たとえば失明など)が起きることがある.ボツリヌストキシンも想定していた作用以外に他の反応が出ることがある.額や眉間に注入して眼瞼下垂などを起こすことがある.自己脂肪の注入は,本人の組織なので問題がなさそうであるが,注入方法により効果がみられないことや,血管への誤投与で流域の循環障害を起こすこともある.PRPFは同時に投与することがある線維芽細胞増殖因子などの影響で変形をきたすことが知られている.ポリカプロラクトンは生分解性ポリエステルで,またアガロースは多糖体系注入剤であるが,両者ともに凹凸や発赤などを起こすこともある.
このようにさまざまな副作用などが起こりうるが,各分野の専門家に特徴や適応,手技などを解説していただくことにより安全で効果的な治療の参考となれば本書が発刊される意義があると思っている.
征矢野進一(神田美容外科形成外科医院 院長)
<目次>
1.ヒアルロン酸注入のトラブル予防1/岡田 雅,衣笠哲雄
2.ヒアルロン酸注入のトラブル予防2―真皮内微細注入におけるヒアルロン酸製材と注射針の選択―/一瀬晃洋
3.ヒアルロン酸注入のトラブル予防3/今泉明子
4.ヒアルロン酸注入のトラブル予防4/福嶋康二郎
5.ポリカプロラクトン注入のトラブル予防/池田欣生
6.ボツリヌストキシン治療のトラブル予防1/古山恵理,古山登隆
7.ボツリヌストキシン治療のトラブル予防2/白壁聖亜
8.コラーゲン治療のトラブル予防/征矢野進一
9.PRPF治療のトラブル予防/亀井康二,木村哲治
10.脂肪注入術のトラブルとその予防/市田正成
11.アガロース注入のトラブル予防/西谷直輝
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