美容皮膚医学 BEAUTY 発売日・バックナンバー

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4,400円
特集●治療に苦慮するざ瘡患者をどう診る?
企画編集/堀内祐紀


<特集にあたって>

 どこまで関わり,どこまで治し,どこまで伴走できるのか.
 いま,ざ瘡治療が私たちに問いを投げかけている.
 新規治療薬やデバイスが次々と登場し,ざ瘡治療の選択肢はかつてないほど広がっている.一方で,思うように改善しない患者,再燃を繰り返す患者,治療に疲弊し不信感を抱く患者に,日常診療で向き合っている医師も少なくない.治療が進化した今だからこそ,私たちは改めて問い直す必要がある「ざ瘡治療の本質とは何か」.
 本特集では,保険診療を診療の軸に据え,耐性菌という現実的課題,漢方治療の位置づけ,IPLや各種エネルギーデバイスの活用,ニキビ跡治療,栄養・スキンケア指導に至るまで,多角的な視点からざ瘡治療の現在地を整理した.美容医療に頼らず,どこまで治せるのかを真摯に追求する診療姿勢,重症例において避けて通れない耐性菌への向き合い方,そして治療効果を左右する「患者理解」と「伝え方」.
 さらに本特集では,マンガを用いた患者啓発や,ざ瘡治療とは切り離せない,非常に重要な看護師との連携にも光を当てた.ざ瘡は単なる皮膚疾患ではなく,患者の生活や心理,自己評価に深く関わる慢性疾患である.どこまで関わるのか,どこまで伴走するのか,その我々の姿勢そのものが,治療の質を決定する.
 「ざ瘡を本気で治したい」.
 その強い思いを共有するエキスパートが集い,工夫し,積み重ねてきた臨床経験を惜しみなく共有してくれた.本特集が,治療に苦慮するざ瘡患者と向き合うすべての医師にとって,明日からの診療を,確かに前へと進める一助となることを願っている.

(堀内祐紀)


<目次>

1.難治性ざ瘡における耐性菌問題の臨床的意義とその最新動向/中南秀将
2.どこまで行ける? ざ瘡保険治療/石田和加
3.難治性ざ瘡に対する漢方治療/毛山 剛
4.体幹ざ瘡/身原京美
5.看護師連携/千葉真美
6.患者啓発・コミュニケーション/佐治なぎさ
7.難治性ざ瘡に対するIPL治療/川添 剛
8.ざ瘡に対する1726 nmレーザー治療/坪内利江子
9.難治性ざ瘡に対するAGNES治療/矢田佳子
10.難治性ざ瘡に対するZO SKIN HEALTH/田中倫子
11.ざ瘡後瘢痕に対する治療/大原奈津恵
12.ざ瘡と栄養/真弓 愛
4,400円
特集●白癬を俯瞰する
企画編集/原田和俊


<特集にあたって>

 白癬は白癬菌(皮膚糸状菌:表皮角質層に感染する真菌)による表在性の皮膚感染症である.患者数は多く,足白癬および爪白癬で皮膚科を受診する患者は皮膚科で治療されるすべての皮膚疾患の11.3%を占める.潜在患者はさらに多いと考えられ,2023年に行われた皮膚科医による調査に基づく推計によれば,日本人の13.7%は足白癬,7.9%は爪白癬に罹患している.きわめて多くの白癬患者が白癬に罹患していることを知らないまま,日常生活を送っているのである.
 白癬は真菌による感染症である.したがって,適切に対処しなければ,ヒトからヒトへ感染が拡大する.足白癬患者から撒布された白癬菌は湿潤した環境,たとえばサウナ,温泉の脱衣場などで生存しつづけ,白癬菌を踏みつけたヒトの足の角質層へ侵入していく.さらに,家庭内に持ち込まれた白癬菌は風呂のバスマットなどで増殖し,家族内感染を引き起こす.また近年,日本人は猫や犬を,ネズミ退治や番犬としての役割を期待する小動物ではなく,家族の一員として認識するようになってきている.ヒトとペットの接触時間が増加することによって,動物から白癬が感染する機会も増えている.とくに,動物由来の白癬菌は炎症反応を引き起こすため,湿疹と誤診されやすい.
 このように,白癬菌に感染していることを気づかずに生活を営む患者も多い一方,皮膚に出現した発疹を水虫と思い込んでいる患者も一定数存在する.そのような患者は,手湿疹による鱗屑や接触皮膚炎,アトピー性皮膚炎で生じた紅斑,丘疹,掌蹠膿疱症による膿疱を,白癬の感染によって生じた病変と自己判断し,過度に悩んだり,OTCの水虫の薬を塗布することで症状を増悪させたりしている.
 このように,白癬は,診断や治療に対する患者ニーズが高く,罹患患者も多いことから,皮膚科学の重要な診療・研究領域であり,皮膚科医はこの疾患の診断,治療について,研究を継続してきた.本特集では,皮膚のトラブルを第一線で対処している美容皮膚科医の先生方が,現在の白癬の診断・治療を俯瞰できることを目的として企画された.
 本特集を最初から順番に紐解いていただければ,白癬の疫学,白癬を引き起こす真菌の特徴および形態,白癬の診断と治療,そして白癬の予防法を復習しながら,白癬を俯瞰することができる.本企画の特徴として,美容皮膚科では「顔」を診察することが多いと思われることから,顔面白癬の項目を設けた.また,誤診されやすい動物由来の白癬に関しても解説することとした.さらに,爪の変色・変形を爪白癬と診断され,無効な治療法を施行されている患者も少なくない.これらの疾患は皮膚科専門医でも誤診する可能性がある,ピットフォールである.
 美容皮膚科を受診し,美を追求する患者のなかにも,水虫をはじめとする,皮膚疾患に悩む患者は多いと思われる.本特集が先生方の診療の幅を広げることに役立てば幸いである.

(原田和俊)


<目次>

1.白癬の疫学~Foot check 2023の結果から見えてきたこと~/畑 康樹
2.皮膚真菌症を引き起こすカビ/野口博光
3.白癬の診断法(足白癬,爪白癬)/石田久哉
4.爪白癬と間違えやすい疾患/江上将平
5.足白癬の治療/佐藤友隆
6.爪白癬の治療/福田知雄
7.子どもの白癬/加倉井真樹
8.顔面白癬/大田美智
9.ペットから感染する白癬/乃木田礼佳
10.手白癬/鈴木理紗
11.白癬の予防/福山國太郎
4,400円
特集●肝斑―エキスパートの治療戦略を知る―
企画編集/木村有太子


<特集にあたって>

 肝斑は,美容皮膚科診療において最も頻繁に遭遇する色素性疾患の一つであり,その治療は今なお多くの臨床家を悩ませています.紫外線や女性ホルモンの関与は古くから知られていますが,近年の研究では,慢性的な紫外線曝露による光老化が表皮・真皮構造に影響を及ぼし,メラニン生成を促進すること,さらにバリア機能の破綻,基底膜損傷,真皮の慢性炎症や血管増生が病態形成に深く関与していることが明らかとなってきました.
 このように,肝斑は単なる表皮の色素沈着ではなく,真皮を含めた多層的な異常を背景とする複合的疾患として理解する必要があります.したがって,治療も単一の方法では不十分であり,スキンケア・内服・外用・機器による治療・再生医療的アプローチを組み合わせた,総合的かつ段階的な治療戦略が求められます.
 本特集「肝斑―エキスパートの治療戦略を知る―」では,日々の臨床現場で数多くの肝斑患者を診療しているエキスパートの先生方にご執筆をお願いしました.肝斑の病態から,スキンケア指導や内服療法,美白剤やレチノイド外用療法,ケミカルピーリング,エレクトロポレーション,レーザー,IPL,マイクロニードルRF,さらにはPLA製剤を用いた再生的アプローチまで,肝斑治療のあらゆる角度から最新の知見と実践的手法を紹介しています.
 いずれの論稿も,単なる技術解説にとどまらず,病態の理解に基づいた治療選択の考え方や安全かつ効果的な併用の工夫など,日常診療に直結する内容が充実しています.とくに,近年注目される真皮の炎症制御や基底膜修復を意識した治療方針,さらには再生医療的観点からのアプローチについては,今後の肝斑治療の方向性を示す貴重な示唆に富んでいます.
 本特集は,これまでの「メラニンを抑える治療」から一歩進んだ,皮膚構造そのものを整える新しい肝斑治療の時代を象徴する一冊となりました.各執筆者の先生方が積み重ねてこられた臨床経験と知見が結集した内容であり,肝斑治療をより深く理解し,実践の質を高めたいすべての先生方にとって必ずお役に立てるものと確信しています.
 肝斑という一見ありふれた疾患のなかに,皮膚科学・美容医療の本質が凝縮されています.ぜひ本特集を通じて,肝斑治療の今とこれからを感じ取っていただければ幸いです.
 最後に,本特集の執筆にあたり,貴重な知見と臨床経験を惜しみなくご提供くださった先生方に,心より感謝申し上げます.お忙しい日々のなかで原稿をご執筆いただいたご尽力に深く御礼申し上げます.

(木村有太子)


<目次>

1.肝斑の基本的な知識と病態/船坂陽子
2.肝斑に対するスキンケア指導/奥村千香
3.肝斑に対する内服療法:トラネキサム酸を中心に/木村有太子
4.肝斑に対する美白剤による治療/下田貴子
5.肝斑に対するトレチノイン,レチノール治療/大仁田亜紀
6.ケミカルピーリングによる肝斑治療/小林美和
7.エレクトロポレーションを肝斑治療に使う/佐々木 豪
8.肝斑に対するレーザー治療/日景聡子
9.IPLを肝斑治療に使う/山本晴代
10.Micro needle RFを肝斑治療に使う/伊東秀記
11.PLA製剤を肝斑治療に使う/吉澤秀和
4,400円
特集●ライフステージに寄り添う美容医療
企画編集/足立真由美,川田 暁


<特集にあたって>

 日本美容外科学会(JSAPS)の2019年の報告では,世界的には外科的施術数が約40%を占めるが,日本ではわずか15.4%である.日本の美容手術数は,世界で行われている美容手術のわずかに2.3%であるが,非外科的施術は10%を超える施術が日本で行われていることになる.さらに美容手術の内訳でも大きな特徴がみられ,世界的には,顔の手術は4割で,乳房が3割,躯幹・四肢が3割を占める.すなわち,体形に関する美容手術が過半数を占める.しかし,日本では顔の美容手術数が9割を占め,乳房と躯幹・四肢はそれぞれ5%ずつしかない.すなわち日本人の美容の関心が,極端に顔に偏っていることが示されている.
 2020年以降からは,「フェムテック」=女性特有の健康課題(月経・妊娠・出産・更年期・性機能・腟ケアなど)を,テクノロジーや医療で支援する製品やサービスが急速に拡大し,婦人科・美容クリニック双方で「フェムケア」を導入する施設が全国的に拡大しており,各ライフステージの悩みにもデリケートゾーンの悩みがピックアップされるようになった.
 また,美容医療は女性だけではなく男性も利用が進み,近年は緩やかに増加傾向にある.美容医療は,今や特別なものではなく,日常的なセルフケアの一環として利用されており,今後も,技術やサービスの進化により,世代を問わず,より多くの人々が自分らしい美しさを追及できる時代が続くと考えられる.またテクノロジーの進化とともに,より個別化・多様化が進み,AIを活用した肌診断や,再生医療技術の応用など,新たな施術や治療が登場し,患者の悩みにより細かく応え,さらに進化すると思われる.
 そのような美容医療について,今回は「ライフステージに寄り添う美容医療」という切り口で特集を組んだ.思春期・成人期・更年期・老年期など各ライフステージにおいては特有の悩みがある.思春期,成人期には肌や容姿の悩みが目立ち,それらは美容医療のみで解決できることも多いが,更年期には婦人科の悩みがプラスされてくる.老年期においては,体の不調や機能低下が進み,美容医療だけでなく再生医療の活用が必要になってくる.
 本特集では,今後我々が経験するであろう患者の悩みや要求に対して,必要な知見と治療法を詳しく解説していただくよう,各分野のスペシャリストの先生方に執筆を依頼した.明日からでも患者に共有できる情報を具体的に供覧していただいたので,読者の方々は参考にされ診療に生かしていただければ幸いである.

(足立真由美)


<目次>

1.人生100年時代の美容医療/足立真由美
2.美容医療で知っておくべきアレルギー性皮膚疾患/足立厚子
3.最新の痤瘡治療/黒川一郎
4.痤瘡・あざなどのカバーメイクアップ/山本晴代
5.シミ治療/菱川美紀
6.肌育・肌質改善治療/梁川厚子
7.ボツリヌストキシン治療/佐藤もも子
8.10歳若返る目周りの治療/朝村真一
9.腟のアンチエイジング(Er:YAGレーザー)/宮崎綾子
10.産婦人科医師による本物のフェムテック/宮本亜希子
11.乳房・乳頭のアンチエイジング/伊谷善仁
12.再生医療でエイジングは怖くない/鈴木健一郎,古賀祥嗣
4,400円
特集●思春期の肌トラブルを知る,診る
企画編集/島田辰彦

<特集にあたって>

 社会環境や生活環境が急激に変化するなか,子どもの健康課題は複雑,多様化してきた.とくに思春期は,心身ともに小児から成人になるために急激な変化をする時期で,身体の成長に心がついていかずに不安定な気分になりやすい時期でもある.他人との違いに敏感であり,外観に影響のある皮膚病に罹患した子どもたちの苦悩は想像以上である.
 また,インターネット,SNSなどの発展により,皮膚病やスキンケアに関する情報を簡単に入手できるようになったが,その内容は玉石混合であり必ずしも正しい情報ばかりとは言い難く,そのような内容を信じて間違ったスキンケアや対応を行って生じる皮膚トラブルを日常診療で診ることが増えてきている.
 そのような現状を変えるには,形成外科や美容皮膚科の先生にはなじみが少ないと思われる学校保健活動が大切である.学校保健は,世界に誇れる我が国独自の活動であり,文部科学省のホームページを見ると「学校保健とは,学校における保健管理と保健教育」と載っており,皮膚科的には,皮膚疾患の早期発見と適切な治療および皮膚科に関する正しい知識の普及となる.
 思春期に問題となることの多い皮膚疾患として,アトピー性皮膚炎については,新しい治療薬剤から学校生活の注意点までを,思春期以降にほとんどの子どもが一度は罹患するニキビに関しては,罹患した子どもたちの悩みやガイドラインを準拠した治療の現状での課題についてまとめていただいた.また,テストで緊張すると答案用紙が汗で滲んで破れてしまったりする手掌多汗症や,薄着をする夏場の脇汗で悩まされる腋窩多汗症をはじめとする原発性局所多汗症と関連するニオイや汗疱などについて解説をお願いした.さらに,きれいになろうと思って行ったのに正しいスキンケアに対する知識をもたないために発症するおしゃれ障害,アルバイトなどで手荒れを生じると経皮感作されて食物アレルギーを引き起こす危険性,爪の役割を考えずに爪を切って引き起こされる爪疾患,正しいサイズの適正な靴を正しく履かないために生じる足のトラブルについても紹介してもらい,皮膚病を引き起こさないためスキンケアについても解説をお願いした.
 今回は,各分野に造詣の深い方々に執筆をお願いしたので,皆さんの知識のアップデートの一助となれば幸いである.また,執筆をお引き受けくださった先生方にこの場を借りて感謝申し上げる.


<目次>

1.皮膚科の学校保健活動/鈴木洋介
2.子どもたちのおしゃれによる皮膚トラブル/岡村理栄子
3.手荒れと経皮感作/二村恭子
4.爪のケアと疾患/安木良博
5.足育/今井亜希子
6.ニキビ/林 伸和
7.原発性局所多汗症/藤本智子
8.アトピー性皮膚炎―学校生活での注意点など―/大川 司
9.アトピー性皮膚炎の外用療法/竹内 聡
10.アトピー性皮膚炎の全身療法/江川形平
11.スキンケア/野村有子
12.スキンケア製品―思春期のスキンケアの基本と指導のポイント―/松中 浩
13.太陽紫外線防御対策/島田辰彦
4,400円
特集●「ほうれい線が気になるんですが…」と言われたら
企画編集/田中亜希子


<特集にあたって>

 日本人は非常にほうれい線を気にする民族である.その理由は,日本は漫画文化だからなのではないかと筆者は思っている.漫画の世界では,同じ人物の輪郭を変えることはせずに,加齢を表すために徐々にほうれい線を深く描いていくので,日本人の頭の中には「ほうれい線が深くなる=年を取って見える」という刷り込みができているのではないだろうか?
 しかしながら,実際には骨格的な問題でほうれい線が深い若者もいるし,年齢を重ねてもあまりほうれい線が深くならない中高年もいる.
 今回の特集のねらいは,ほうれい線治療に対するさまざまなアプローチを提示することで,この本を手にしたすべてのドクターが自信をもってほうれい線治療を行えるようになることである.
 ほうれい線が深くなっていく原因はさまざまで,その原因によっても治療法は変わってくる.昔は「ほうれい線が気になります」と言われたら,ほうれい線だけにヒアルロン酸を注入するという方法がとられることがほとんどであった.現在は注入する製剤も多数存在し,注入以外の方法もあるため,ほうれい線が深くなる原因によって,あるいは各医師の得意な治療法によって,ほうれい線に対してどのようにアプローチをするのかが変わってくる.
 たかがほうれい線,されどほうれい線.悩んでいる患者が多いだけに,治療に苦慮している医師も多いと思われる.今回の特集は,まずはじめにほうれい線が深くなる原因について詳しく述べる.その後に,各治療法でどのようなアプローチをするのが効果的なのか?それぞれの治療法が適する患者はどのような特徴があるのか?その治療法において気をつけるべき点は何か?その治療法の合併症とその対策はどのように行うのか?等々について各治療のエキスパート達に述べてもらう.
 筆者自身もさまざまな治療法について深く知り,今行っているアプローチ以外の方法を取り入れるかどうかを検討したい.
 ほうれい線を気にするすべての患者のために,現在治療に苦慮しているドクターたちの手助けとなる一冊になれば幸いである.


<目次>

1.総論─ほうれい線が気になる理由─/田中亜希子
2.スレッドリフトによるほうれい線治療1/小川英朗
3.スレッドリフトによるほうれい線治療2/福澤見菜子
4.PRPによるほうれい線治療/前多一彦
5.ヒアルロン酸によるほうれい線治療/中村光伸
6.PLLA製剤によるほうれい線治療/小宮美慧
7.脂肪注入によるほうれい線治療/大橋昌敬
8.ほうれい線剥離によるほうれい線治療/鈴木彩馨
9.デバイスによるほうれい線治療─最新のアプローチと臨床での工夫─/高 尚威
10.デバイスとヒアルロン酸注入によるほうれい線治療/宮田成章
11.フェイスリフトによるほうれい線治療1/平田 亮
12.フェイスリフトによるほうれい線治療2/山本崇弘
4,400円
特集●アザの治療
企画編集/長濱通子


<特集にあたって>

 皮膚科では,皮膚の色調が異なっていることが主訴となる病態があり,皮膚色が常色ではない色調を示していること,周辺の皮膚と異なる色の状態になっていることを一般的にアザと呼びます.青色,赤色,茶色,黒色,白色など皮膚色が皮膚常色と異なっている状態はさまざまで,いろいろなアザがあります.アザについては迷信もあり,まったく根拠のないことでアザのある人が中傷され,患者さんやその家族が心を痛めたりする事例も多く,皮膚アザは他人に見える病気であることから,アザをもつ患者さんにとっては容姿にかかわることであり,病気によるQOL(quality of life)の低下が大きな問題でした.近年,皮膚美容が社会の大きな関心事であることを考えると,アザの治療は患者さんのQOLを改善するためにとても重要な問題といえます.現在は一部のアザについては遺伝学的な解析が進み,原因がわかってきた疾患もあります.また外科手術療法,レーザー治療,紫外線治療などさまざまな治療法が開発され,アザの種類,大きさ,部位によって治療が選択されるようになってきています.また治療法がない,治療ができないアザについては,病変の色調をメイクでカバーするメディカルメイクによって,患者さんのQOLを高め,社会活動を推進する方法も行われています.
 今回は,まさに皮膚の美容を考える『BEAUTY』という雑誌にふさわしい企画特集として,さまざまな皮膚アザを取り上げました.1章.太田母斑と伊藤母斑,2章.後天性真皮メラノサイトーシス,3章.蒙古斑と異所性蒙古斑,青色母斑,4章.色素性母斑,5章.表皮母斑,6章.扁平母斑とベッカー母斑,7章.乳児血管腫,8章.毛細血管奇形,9章.脱色素性母斑と尋常性白斑について,それぞれエキスパートにアザの病態と治療法の解説を行っていただいております.また10章.メディカルメイクアップについても,その手法や効果について解説していただきました.
 これらの情報が,日々多数の患者さんを診療し,皮膚美容に関心のある先生方の一助となれば幸甚です.


<目次>

1.太田母斑と伊藤母斑/岸 晶子
2.後天性真皮メラノサイトーシス/木村有太子
3.蒙古斑と異所性蒙古斑,青色母斑/長濱通子
4.色素性母斑/山本有紀
5.表皮母斑/田村敦志
6.扁平母斑とベッカー母斑/国本佳代
7.乳児血管腫/三澤 恵
8.毛細血管奇形/北川敬之
9.脱色素性母斑と尋常性白斑/上尾礼子
10.メディカルメイク/山本晴代
4,400円
特集●美容皮膚エキスパートナースの視点
企画編集/野本真由美

<目次>

1.特集にあたって─今,美容看護師の育成がなぜ必要なのか─/野本真由美
2.美容皮膚エキスパートナース育成協会会員へのアンケートから見えること/堀内祐紀
3.尋常性痤瘡患者の薬剤使用効果と看護師としての役割/河野沙織
4.皮膚科診療所を受診する患者が美容医療に求めること/橘 未来
5.毎日のスキンケアは皮膚を変える―デバイス治療の前にできること―/松田美紀
6.CO2フラクショナルレーザー治療の看護―治療選択におけるSDMを用いたサポートについて―/酒井真由美
7.ニードルRFによる痤瘡治療とアフターケアの大切さ/荒井穂香
8.異なる3波長を使用したIPLによる痤瘡治療―急性炎症期からの早期介入による肌質改善―/福沢 牧
9.HIFUのカスタマイズ治療と注入治療のコンビネーション治療の実際/飯塚長閑
10.予防皮膚医療―健康な皮膚を育む―/金城麻衣
11.色素性疾患は外用療法でどこまで治療できるか/木許結菜
12.一周回って新しい老舗治療「絶縁針脱毛」─伝統的脱毛法の魅力とは─/佐藤しのぶ,宮内智恵理
4,400円
特集●とことん,接触皮膚炎
企画編集/関東裕美


<特集にあたって>

 日常診療で接触皮膚炎(かぶれ)は皮膚科医のみでなく,多くの医師が遭遇することがある皮膚炎である.発症経過から急性・慢性,臨床像から刺激性・アレルギー性,またまれではあるが原因物質に光線が曝露されて発症する光毒性,光アレルギー性の症例がある.強感作物質の曝露が続いてしまうと全身性に拡大増悪し,職業性関与があると慢性遷延性になり重症化してしまう症例もある.日常生活のなかで私たちの皮膚に直接接触する物質のみでなく,空気中に飛散する物質の接触でも発症し,患者が原因を把握している場合もあるが,種々の検索をしても原因確認が難しいことも多い.想定外の原因により慢性化し,色素沈着型症例,白斑型症例の報告もある.また,種々の皮膚疾患や内臓疾患の影響で皮膚のバリア機能が正常でなくなると,接触皮膚炎発症リスクが高まってしまう.さらに,既存のアレルゲンによる接触皮膚炎に加え,豊かな生活のなかで新たに種々の化学物質が私たちの身の回り製品に使用され新たな化学物質が原因で接触皮膚炎が発症する可能性がある.本特集は,この古くて新しい接触皮膚炎について,「とことん」(徹底的に)追及し,まとめたものである.
 新しいアレルゲンの追求はパッチテストにより確認できることがあるので,日本接触皮膚炎研究班(JCDRG)ではパッチテスト普及目的に日本各地でパッチテストハンズオンセミナー(皮膚アレルギー検査手技の指導)を行ってきた.現在では皮膚科学会総会をはじめ支部総会でもパッチテストハンズオンセミナーと題し多くの皮膚科医が参加する機会が増えてきている.また毎年開催される日本皮膚免疫アレルギー学会でJCDRG班員が交代で本邦の標準アレルゲンパッチテスト陽性率を報告している.数年来,上位5種アレルゲン陽性率はほぼ変わりなく,金,ニッケル,コバルト,パラフェニレンジアミン,ウルシオールである.金属アレルゲンの陽性率が上位を占めるのは世界的な動向であるが,欧米では香料アレルゲン,殺菌成分アレルゲンが上位を占めるのに比べ,本邦では染毛剤アレルギーとウルシアレルギーが特徴的であるということになろう.
 本特集では比較的新しく報告され啓発したいと思う報告を選択して原稿依頼をお願いしたつもりである.専門的に熱心に原因追及に取り組んでくださっている先生方の投稿原稿を私も読者として興味深く拝読させていただいた.多くの先生方に的確な情報を提供できたものと確信している.

関東裕美(稲田堤ひふ科クリニック)


<目次>

I.総論
1.接触皮膚炎/中田土起丈
2.接触皮膚炎症候群と全身性接触皮膚炎/伊藤明子

II.各論:化粧品
1.染毛剤皮膚炎の多彩な臨床像と原因検索について/西岡和恵
2.オールインワン化粧品による接触皮膚炎/中田土起丈,杉山真理子
3.メイク製品によるアレルギー性接触皮膚炎/峠岡理沙
4.化粧品皮膚炎─原因成分の追求について─/角田孝彦

III.各論:医薬品
1.医薬品と化粧品の共通成分によるアレルギー性接触皮膚炎について/神﨑美玲
2.市販外用薬による接触皮膚炎/伊藤 崇
3.痔疾患用外用剤による接触皮膚炎症候群/金子華子

IV.各論:家庭用品
1.界面活性剤による接触皮膚炎/飯島茂子
2.アクリル樹脂による接触皮膚炎/渡部裕子
3.ストッキングによる接触皮膚炎/竹原友貴
4.家庭用品による接触皮膚炎─製品分析で原因確認できた症例について─/足立厚子
5.奄美大島における植物性接触皮膚炎について/馬場まゆみ
6.職業性接触皮膚炎/杉浦真理子,杉浦啓二
4,400円
特集●肌質を改善する―ハリ,ツヤ,テクスチャー―
企画編集/谷 祐子


<特集にあたって>

 今,美容皮膚科の領域では,美しい肌を作るための“美肌治療”や肌を育てるための“肌育治療”に注目が集まっています.そもそも肌は顔の大半を占めるため,肌が美しいことは顔全体の印象に大きく影響します.また,年齢や性別にかかわらず,美しい肌は健康を反映するので,潤い・ハリ・弾力・ツヤのある肌が求められます.
 さて,美容医療の業界において肌質そのものを表す用語としてハリ,ツヤ,テクスチャーなどがありますが,これらは実際にどのような肌状態を示しているのか,改めて考えてみましょう.ハリは,肌の健やかさを示す指標であり,コラーゲンやヒアルロン酸などの肌の弾力をつくる細胞外マトリックスがしっかりあり,真皮の状態が良好な状態です.ツヤは皮脂と水分のバランスが取れた状態で,潤いや透明感がみられる肌の状態を示し,角質層が健康であることを意味します.またテクスチャーとは,キメが整っているか,ざらつきがあるか,すべすべでもちっとした密着感があるかなど肌の見た目と触感を表しています.また,もともとの皮膚疾患がなくても,エイジングの影響で角質,表皮,真皮および皮下組織の各層でさまざまなトラブルや変化を起こします.具体的には,シワ,たるみ,シミ,赤ら顔などです.
 肌質改善を目的とした治療とは,線維芽細胞を活性化させ,コラーゲン,エラスチン,ヒアルロン酸などの細胞外マトリックスを増生することであり,その結果,真皮のリジュベネーションにつなげることなのです.そして,表皮~角質層のターンオーバーを正常化させることで保水力が高まり,キメの整った肌が得られるのです.
 つまり,肌質改善治療とは,角質層から真皮に至るわずか4ミリの皮膚が健康的に整っている状態を目指して治療することなのですが,私たち専門家は,どの層にどのような問題があるかを診断したうえで,適切な治療を選択していく必要があります.
 今回の特集では,このような観点に基づいて,より進化した美容機器やスキンケアセラピー,光や超音波などの機器による治療,マイクロニードリング(スキンニードリング),メソセラピー,ヒアルロン酸やECM製剤などの注射療法,スレッド治療,内科的治療などさまざまな角度から肌質改善を目的とした最新の治療方法と知見について各分野の専門家の先生方にご執筆いただき一冊にまとめることができました.明日からの診療にぜひ役立ていただき,美容医療のさらなる発展につなげていただければ幸いです.

谷 祐子(広尾プライム皮膚科 院長)


<目次>

1.キメと質感―スキンケアからのアプローチ―/曽山聖子
2.ハイドロキノン・トレチノインによる美肌治療/佐藤 薫
3.ボツリヌストキシンによる肌質改善/奥村千香
4.肌質を改善するためのケミカルピーリング治療/木村有太子
5.侵襲性の低いDDS治療:エレクトロポレーションおよびマイクロニードリングについて/坪内利江子
6.スキンニードリング/川添 剛
7.美容機器による肌質改善/今野みどり
8.光治療による肌質改善/原 かや
9.超音波機器による治療/奥 謙太郎
10.ショートスレッドによる肌質改善/先山 史
11.肌質改善のためのヒアルロン酸治療/今泉明子
12.ECM製剤,その他注入製剤による肌質改善の実際/梁川厚子
13.血小板由来成長因子によるメソセラピー/谷 祐子
14.サプリメントと点滴療法/溝口 徹
4,400円
特集●美容医療によるざ瘡治療
企画編集/小林美和


<特集にあたって>

 先日,開業して日が浅い皮膚科医の勉強会に参加させていただいたのですが,ニキビの患者さんがこんなに多いなんて驚きました!という声をたくさんうかがいました.研修中や病院勤務中は,合併症を持つ患者や紹介受診の最重症例といった限られた症例の診療だったと思います.ざ瘡患者のほとんどは中等症までの尋常性ざ瘡ですが,「尋常性」のざ瘡でも,標準治療の薬剤を症例によって使い分けながらうまくコントロールしていくのは簡単ではないのが実情です.
 さて,今回のテーマは,保険での標準治療をベースにして,追加で美容治療をするならどんな手法を応用できるのか,というステップアップ編になります.いきなり美容診療ではなく,まずは標準治療.それでも難治な症例は,1章を読んで合併症に伴うざ瘡・ざ瘡様皮疹や薬剤性ざ瘡ではないかをあらためて鑑別しましょう.重症例を診察したら,2章で対応法を確認してください.3 章と4 章は,ガイドラインでも推奨度の高い自由診療です.5章は本邦でも承認が待たれるイソトレチノイン療法について,詳しく紹介していただきました.6章から9章はロングパルス,ピコ秒,炭酸ガス各レーザー機器を,10章と11章はボツリヌストキシン注射,フィラー注入療法をざ瘡,ざ瘡瘢痕の治療にも活用している先生に実際の手技について教えていただきました.12章では治療の補助として期待できる成分を含むスキンケア製品の活用を,13章では臨床研究を踏まえたビタミンCの外用について,14章では患者から質問される食事や栄養について,15章ではざ瘡を隠したい気持ちに寄り添うメイクアップについて解説いただきました.
 日々の診療で本当にお忙しいなか,惜しげもなく知識と技術を披露してくださった執筆者のご厚情には感謝しかありません.そんなざ瘡治療への愛溢れる本誌を,ぜひご堪能ください.

小林美和(こばやし皮膚科クリニック)


<目次>

1.美容医療を勧める前に知っておきたい ざ瘡を伴う全身疾患,薬剤によるざ瘡/佐々木奈津子
2.美容医療を勧める前に知っておきたい 難治性の嚢腫性ざ瘡,集簇性ざ瘡,劇症型ざ瘡/若林麻記子
3.ケミカルピーリングによるざ瘡治療/小林美和
4.フォトダイナミックセラピーによるざ瘡治療/坪内利江子
5.イソトレチノインによるざ瘡治療/鼻岡佳子
6.色素パルスレーザーをざ瘡治療に使う/山本晴代
7.ロングパルスアレキサンドライトレーザーをざ瘡治療に使う/伊東秀記
8.ピコセカンドレーザーをざ瘡瘢痕治療に使う/日景聡子
9.ざ瘡瘢痕に対するCO2フラクショナルレーザー治療について/乗杉 理
10.フィラーをざ瘡瘢痕治療に使う/佐々木 駿
11.ボツリヌストキシンをざ瘡治療に使う/今泉明子
12.スキンケア製品を併用したざ瘡治療/武藤文之介
13.外用ビタミンC を併用したざ瘡治療/黒川一郎
14.食事指導,サプリメントを取り入れたざ瘡治療/中園亜矢子,師井美樹
15.メイクアップ指導を取り入れたざ瘡治療/坂田真理子
4,400円
特集●予防の観点からみる美容医療
企画編集/古山登隆

<特集にあたって>

 人生100年時代.
 これからは,健康とともに見た目の若さも当然,重要となってくる.そのためには美容医療も大変有効な手段の1つといえる.
 病気が予防医療,早期発見,早期治療と,可能なかぎり早期の対応にシフトしてきているのと同様に,形態学的加齢現象も早い段階からの予防や治療が,それぞれの患者の人生100年時代のウェルビーイングに有効であると考えている.
 ただ,現実的にはまだ形態学的加齢現象に対して,予防という発想での治療プランは少ない.
 しかし今後,形態学的加齢現象も,進行してから大きな治療をする時代ではなくなってくると考えている.形態学的加齢現象に対して,予防的な観点から,早期発見を中心とし,さらに早期治療を
行うことは急務である.
 本特集はおそらく,高齢化社会を迎える日本において,形態学的加齢現象に対して予防や早期発見,早期治療に重点を置いた大変重要な,初めての書になると信じている.
 今回,それぞれエキスパートの先生方に,この難しいテーマをお願いし,ご執筆をいただいた.ここに感謝の意を表したい.

古山登隆(自由が丘クリニック 理事長)


<目次>

1.総論─形態学的加齢現象のメカニズムと治療手法─/古山登隆
2-1.〔シワ〕上顔面のシワ/當山拓也
2-2.〔シワ〕下顔面のシワ/篠原秀勝
3-1.〔たるみ〕上顔面のたるみ/兵頭徹也
3-2.〔たるみ〕下顔面のたるみ/石井秀典
4.シミの治療はまず予防から/堀内祐紀
5.肌質/今泉明子
6.上まぶたのたるみ:容貌への影響と予防/大慈弥裕之
7.体型/平田恵理
8.骨・筋肉/秋本峰克
9.毛髪/武田 啓
4,400円
特集●ボツリヌストキシン治療―ここまでできる!達人の技を知る―
企画編集/今泉明子

<特集にあたって>

 近年,エイジングに対して非侵襲性治療を希望する患者が増加傾向にあり,そのなかでも注目されている治療の1つにボツリヌストキシン治療が挙げられる.ボツリヌストキシン治療は,安全かつ短時間で効果を得られる満足度の高い治療といえるが,すべての患者に適しているとは限らず,適応を厳密に評価し,正確な技術で注入することが望ましい.
 わが国では,2009年に65歳未満の成人における眉間の表情ジワ,2018年に目尻の表情ジワを適応としてA型ボツリヌス毒素製剤(ボトックスビスタ)が厚生労働省の薬事承認を取得して以来,安全に効果を実感できる治療として知られている.シワ治療はもとより,多汗症治療・肥大した筋肉の改善・皮膚引き締め効果によるフェイスライン治療などにも年齢・性別を問わず,現在では80か国以上で応用されている人気のある治療である.本治療は,効果が明確にわかる治療である一方で,部位・注入量を誤ると一過性ではあるが患者の苦痛を伴ってしまう.そのため薬剤の基礎的知識だけでなく,実際の治療に関わる筋肉の解剖学的構造,協調筋・拮抗筋などボツリヌストキシン治療の特性をしっかりと理解する必要がある,じつは奥の深い治療であると考えている.
 本特集では,顔面のみならず肩・下腿などボディに対するボツリヌストキシン治療について解剖学的要素を踏まえ,エキスパートドクターに解説していただく.また,熟練者の本治療によるトラブルシューティングを含めたコミュニケーションスキルも読み応えのあるものとなっている.ボツリヌストキシン治療は近い将来,さらに厚生労働省の薬事承認を得る部位が増えると期待されているため,治療を始めたばかりの先生方はもちろんのこと,経験が多くある先生方にもさらにスキルを向上していただけるよう実用的で網羅的にボツリヌストキシン治療の魅力を伝える1冊になれば幸いである.

今泉明子(医療法人社団青泉会 今泉スキンクリニック 院長)


<目次>

1.ボツリヌストキシン治療の基礎知識/今泉明子
2.コミュニケーションスキルとトラブルシューティング/佐藤もも子
3.顔面のボツリヌストキシン美容治療に必要な解剖/井上詠子
4-1.〔顔面のシワ〕上顔面/市原佑紀
4-2.〔顔面のシワ〕中顔面/西田美穂,西田 真
4-3.〔顔面のシワ〕下顔面/兵頭徹也
4-4.〔顔面のリフトアップ〕スキンボトックス/白 夏林
5.ボツリヌストキシンによる痩身/岩田勇児
6.ボツリヌストキシン注射とのコンビネーション治療(顔編)/堀内祐紀
4,400円
特集●赤ら顔の治療戦略を考える
企画編集/中野俊二

<特集にあたって>

 皮膚科・美容皮膚科の診療を長年行っていると顔面の潮紅や紅斑を主症状として来院する方も多い.多くの方はアトピー性皮膚炎,脂漏性皮膚炎,接触皮膚炎といった湿疹皮膚炎群によるものであるが,なかには,重症のざ瘡,ざ瘡に湿疹病巣の混在,赤ら顔に丘疹や膿疱が混ざった酒さ様皮膚炎,長年の紫外線曝露やステロイド外用剤連用により生じる顔面の萎縮と毛細血管拡張症,頬部・顎部から頸部に広がるpoikilodermaなども混じり多彩である.皮膚科医にとって多くは鑑別が容易な疾患であるが,外用剤をはじめ治療の選択には苦慮することも多く,時には,薬価収載されていないものを選択する場合もある.また,角質層著減により被刺激性が高じたと思われる潮紅,寒暖差や過緊張あるいは更年期障害で観察されるホットフラッシュ,その他にも紫外線曝露,香粧品使用の有無,スキンケアの良し悪しといった複合的な要因により予想以上に症状の遷延や再燃を認める例もあり,患者・医療者ともに悩ませられることも多い.
 この特集では各疾患について造詣の深い先生方に,疾患ごとにその症状,病因,治療についてご執筆いただいた.皮膚科医にはなじみ深い疾患でも形成外科や美容外科の先生方にとっては接する機会が少ない疾患もあると思われるので,鑑別や治療の一助になると幸いである.また,湿疹皮膚炎以外の赤ら顔対策について美容皮膚科・形成外科領域ではどのような治療が行われるのかをエキスパートの先生方に宿題報告をお願いした.面倒な依頼を受諾していただいた各先生方にこの場をお借りして深謝申し上げる.

中野俊二(中野医院 院長)


<目次>

Ⅰ.赤ら顔を呈す主な皮膚病
1.赤ら顔・赤鬼様顔貌に陥ったアトピー性皮膚炎/武岡伸太郎
2.酒さ・ステロイド酒さおよび口囲皮膚炎・酒さ様皮膚炎のアプローチ/山崎研志
3.重症ざ瘡,ざ瘡に伴う赤ら顔治療/小林美和
4.脂漏性皮膚炎/乾 重樹
5.毛細血管拡張症・Poikiloderma/岩崎泰政
6.更年期障害に伴うホットフラッシュ/藤﨑 碧,児玉由紀

Ⅱ.先生ならどうする?赤ら顔治療戦略
1.ロングパルスダイレーザー治療を中心として/中野俊二
2.ロングパルスNd:YAGレーザー(Green Genesis)を中心として/真弓 愛
3.IPLによる赤ら顔の治療/根岸 圭
4.漢方療法を中心に/堤 碧
5.イオン導入,超音波導入,エレクトロポレーションを中心に/坪内利江子
4,400円
特集●とことん,レーザー治療―シミ・くすみを診る―
企画編集/河野太郎


<特集にあたって>

 美容皮膚科領域でのシミ・くすみのレーザー治療は,脱毛レーザーと並ぶ大きな柱です.シミといえばメラニン,メラニンといえばルビーレーザーで,1990年初めごろまではノーマルモードルビーレーザーが治療の中心でした.老人性色素斑の治療効果は高かったのですが,エンドポイントの見極めが難しく,真皮メラノサイトーシスの治療もできなかったことから,1990年代半ばごろからQスイッチルビーレーザーがその主役の座につきました.その後,本邦では,シミ・くすみのレーザー治療といえばQスイッチレーザー治療一択で,医療側も患者側も治療の選択の幅が少ない時代が続きました.その後,最小限のダウンタイムで,合併症の少ない低出力のQスイッチYAGレーザー治療を繰り返す治療法やロングパルスのレーザーフェイシャルなどが開発され,別なアプローチでシミ・くすみ治療を行うようになりました.2004年にフラクショナルレーザー,2012年にはピコ秒レーザーといった新しい治療機が次々と開発され,シミ・くすみのレーザー治療のバリエーションは大いに広がり,近年では,どの治療を選ぶか,医療側も患者側も選択肢が多くて悩むほどとなってきました.
 今までのシミ・くすみ治療の特集では,診断と種々の治療法を取り上げてきていましたが,今回は,レーザー治療のみに限定しただけでなく,疾患別でなく,機器を中心としたシミ・くすみ治療に特化した内容としました.
 現在,頻用されている治療機器のみならず,データがまだ揃っていない最新の治療機器も含めています.各レーザー機器に対しては,その方面の第一線で活躍されているレーザーエキスパートの先生方とこれからの活躍が期待できる次世代の先生方に執筆をお願いしております.現在の混沌としたシミ・くすみのレーザー治療の大海を進むうえの羅針盤となる一冊となれば幸いです.

河野太郎(東海大学 医学部 外科学系 形成外科学 教授)


<目次>

1.炭酸ガスレーザー治療/尾崎 峰
2.ノーマルパルスレーザーによる老人性色素斑の治療/今川孝太郎
3.ロングパルスアレキサンドライトレーザー治療/小林直隆
4.Qスイッチルビーレーザー治療/王丸陽光,王丸光一
5.Qスイッチアレキサンドライトレーザー治療/長濱通子
6.532/1064nm QスイッチNd:YAGレーザー治療/黄 聖琥
7.フラクショナルQスイッチルビーレーザー治療/原 かや
8.532nmピコ秒レーザー治療/中野俊二
9.730nm/1064nmピコ秒レーザー治療/中田元子
10.755nmピコ秒レーザー治療/奥 謙太郎
11.1064nmピコ秒レーザー治療/大道和佳,菅原 順
12.フラクショナル1064nmピコ秒レーザー治療/西堀公治
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商品情報・内容

  • 出版社:医学出版
  • 発行間隔:隔月刊
  • 発売日:奇数月25日前後発売

■ エビデンスに基づく知識から最新トピックスまで!美容皮膚科領域のニーズに応える専門誌

近年、美容皮膚科領域の治療は大きく発展し、その重要性は増しつつある。社会的にも広く受け入れられてきているが、一方で健康被害などの問題も生じている。今こそ、美容皮膚科領域の進歩と問題点に向き合う、新たな雑誌が必要とされている。本誌はそのようなニーズに応える雑誌を目指し、毎号さまざまなテーマを大ボリュームの特集形式で取り上げ、深く切り込んでいく。また、フルカラーの豊富な図版・写真で、ビジュアル的にもわかりやすく情報を伝えていく。

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