美容皮膚医学 BEAUTY 発売日・バックナンバー

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3,960円
特集●ボツリヌストキシン治療 最前線!
企画編集/古山登隆

<特集にあたって>

 近年,高齢化社会に伴い,美容医療は注目されている.形態的な加齢変化が解明されるにしたがい,抗加齢治療として,注入治療やスレッドを使った低侵襲でダウンタイムが少なく,術後すぐに日常生活に戻れる簡便なノンサージェーリー治療は増加傾向にある.注入剤治療のなかでもボツリヌストキシンによるシワ治療は,日本の日常診療においてスタンダードな治療法になってきたといえる.
 美容におけるボツリヌストキシンの使用は,2009年1月に米国アラガン社のボツリヌストキシン製剤ボトックスビスタが65歳未満の成人における眉間の表情ジワに美容目的の医薬品として承認され,2016年5月に同じくボトックスビスタが65歳未満の成人における目尻の表情ジワにおいて承認されているが,どのような目的で使用するにせよ,使用する場合は医師本人がその性質や特徴を熟知し,安全な注入を行わなければならない.
 ボツリヌストキシンの治療として,第1には表情筋を減弱化することにより表情ジワに対して行うもの,第2には,筋肉肥大に対して使用し,筋肉を減量させたり,拮抗する筋肉を弱めることで形態を変化させるもの,第3には,多汗症のような機能を変化させるために行うものなどがある.ボツリヌストキシンの注入法・注入目的は日々進化しており,美容医療におけるボツリヌストキシンの貢献度,可能性は果てしなく大きいと考えている.
 この『ボツリヌストキシン治療 最前線!』では,注入のエキスパートである4名の先生方に上顔面・中顔面・下顔面・多汗症の注入法についてご執筆いただいた.また形態学的な加齢現象が各組織の萎縮,それを原因とした下垂,そして筋肉の過緊張が中心であるということが明確になってきている現在,ボツリヌストキシン治療だけでは片手落ちであるという点から,コンビネーション治療は必須である.その治療において造詣の深い3名の先生方に,ヒアルロン酸との併用,糸との併用,ディバイスとの併用による治療方法についてまとめていただいた.また,トピック的な打ち方として3名の先生方に,肩こり,マイクロボトックス,花粉症への注入の仕方を述べていただき,初心者からベテランの先生方まで,参考にしていただけるよう編集した.より安全で効果的な治療の助けとなれば幸いである.


<目次>
〔特集〕
I.総論
 1.歴史・メカニズム/征矢野進一
II.ボツリヌストキシン治療
 1.上顔面/佐藤英明
 2.中顔面/今泉明子
 3.下顔面/加藤聖子
 4.多汗症~満足度を高めるヒント~/西村 雄
III.コンビネーション治療
 1.ボツリヌストキシン+ヒアルロン酸によるコンビネーション治療/古山登隆,井上 香
 2.ボトックスとスレッドリフトの併用/鈴木芳郎
 3.機器照射+ボツリヌストキシン/石川浩一
コラム
 1.肩こり/上原 清
 2.マイクロボトックス/緒方寿夫
 3.花粉症ボトックス/宗雪正美

〔連載〕
弁護医師の法律ケミカルピーリング/田邉 昇
 第7回 説明義務違反~さまざまな裁判例~
3,960円
特集●ケミカルピーリングのコツ
企画編集/戸佐眞弓

<特集にあたって>

 ケミカルピーリングは,現在の一般的皮膚科治療の1つとして多くの医療機関で施行されています.日本におけるピーリングの歴史はフェノール薬剤から始まり,黄色人種には禁忌であるというものが,私たちの先輩の世代の常識でした.しかし,1995年ごろ,米国においてグリコール酸の薬剤が黄色人種でも安全で有効性があることが確認され,汎用されるようになり,日本国内でも本格的に導入され始めました.また2001年より日本皮膚科学会でガイドラインの整備が行われ自費診療として認知され,2008年にEBMを重視した改正の第3版が出版されるまでになりました.この20年間に,尋常性ざ瘡に対する治療には過酸化ベンゾイル製剤が承認され,シミやシワのアンチエイジング治療においても,新しい医療機器の導入など目まぐるしく変化を遂げてきました.しかしそのような画期的治療をもってしても,なお治療に難渋するケースは少なくなく,日常診療でケミカルピーリングを組み合わせているのが現状であります.
 今回,ケミカルピーリングにこれから取り組む先生方にはハンドブックとして,長年取り組まれている先生方には,これからより一層の満足度の高い治療への一助として役に立てていただきたく特集を組みました.
 特集にあたり,ケミカルピーリング基礎的総論,各論については,長年,大学病院などで研究豊富な先生方にお願いし,今までのご経験,工夫などすべてをオープンにしていただきたくお願いいたしました.とくに各論では,薬剤をグリコール酸,サリチル酸,トレチノイン酸に絞り安全で有効なピーリングの解説をお願いしました.
 またそれに加え,長年,精力的にケミカルピーリング治療を行っている先生方には,それぞれのオリジナルな工夫についても教えていただきたくご依頼しました.
 ケミカルピーリング治療は,これからも安全で有効性の高い治療として,患者さんのQOLを上げるものと確信しております.


<目次>

〔特集〕
I.ケミカルピーリングの基礎知識
 ガイドラインから臨床治療への取り入れ方/戸佐眞弓
II.主要薬剤別の手技および注意点
 1.グリコール酸ピーリング/船坂陽子
 2.サリチル酸ピーリング/上田説子,大日輝記
 3.レチノイン酸(トレチノイン)ピーリング/菊地克子
III.私の工夫
 1.ニキビ/上中智香子
 2.肝斑・シミ/中田元子
 3.シワ/大久保 麗
 4.過敏症肌への治療経験/具志明代

〔連載〕
弁護医師の法律ケミカルピーリング/田邉 昇
 第6回 医療刑事事件と同意の話
3,960円
特集●最新!ニキビ治療薬,治療法の使い分け
企画編集/小林美和

<特集にあたって>
 ざ瘡治療薬が増えたおかげで,多くの患者はガイドラインに沿った治療方針で症状を抑えることができるようになりました.しかし,重症や難治で標準治療だけでは症状コントロールが難しい症例や,外用薬に対する忍容性が低く治療法に悩む症例などもあります.また,保険診療だけでは患者が望むような改善が得られにくく,美容診療へ繋げていく例も少なくありません.
 今回の特集では,まず標準治療薬を使いこなすこと,そして重症例や難治例への治療選択肢を広げること,さらに予防から治療後まで総合的に対応できることを目標として設定しました.幸いにも,それぞれの分野で最も相応しい先生方を執筆陣に迎えることができ,ざ瘡治療で知りたかったことが,この1冊に集約されました。
 第1章では,ざ瘡の病態と,ざ瘡治療外用薬の特性を確認し,効果的に使用するための基本的な考え方をまとめていただきました.とくに抗菌薬の適正使用については,第2章で薬理学,細菌学の視点から詳しく解説していただいています.ここでは,学生の頃に学んだ薬剤耐性菌についての知識をアップデートし,耐性菌を増やさない抗菌薬の使い方を再確認したいと思います.
 第3章から第5章では,ざ瘡用外用薬で治療を行うにあたり,薬剤選択や注意点,また外用指導をどのように行っていくかを具体的な例を挙げながら紹介しています.メディカルスタッフや保護者を巻き込んで,ざ瘡治療を進めていきます.
 第6章では,嚢腫性ざ瘡や集簇性ざ瘡を含めた重症例,難治例に対応するために,どのような治療が追加できそうなのかを紹介していただき,第7章ではとくにざ瘡治療における漢方薬処方について提案していただきました.
 第8章では,尋常性ざ瘡との鑑別が難しく,混在する場合もあるニキビダニざ瘡とマラセチア毛包炎について解説いただきました.実はよく知らなかったニキビダニ,マラセチアについて知ることで,あらためて疾患を理解し,治療に臨みたいです.
 第9章と第10章では,自由診療を含めて治療の幅を広げられるように,ケミカルピーリング,レーザー療法を,より効果的に取り入れるための知見をまとめていただいています.
 第11章では,患者が悩むざ瘡後紅斑や瘢痕の病態をわかりやすく解説していただき,予防と早期治療の重要性について述べていただきました.第12章では,患者とうまくコミュニケーションをとるコツと,生活指導の極意を惜しみなく紹介していただいています.第13章では,化粧品のプロから,ニキビ用化粧品について解説していただきました.ざ瘡治療を円滑に行うヒントを受け取りたいと思います.
 最後に,多忙のなか,ざ瘡治療の隅々まで行き届く話題を提供してくださった執筆各位に深く感謝いたします.

小林美和
(医療法人 こばやし皮膚科クリニック 副院長)

<目次>
〔特集〕
1. 薬剤の特性から考えるざ瘡治療薬の使い分け/谷岡未樹
2. 薬剤耐性菌をつくらない抗菌薬の使い方/中瀬恵亮,野口雅久
3. アダパレン製剤,過酸化ベンゾイル製剤の効果と副作用/小林美和
4. メディカルスタッフと連携する外用指導/渡辺雅子
5. 小・中学生のざ瘡治療/下田貴子
6. 最重症の尋常性ざ瘡,嚢腫性ざ瘡,集簇性ざ瘡の治療/黒川一郎
7. 漢方薬によるざ瘡治療/野本真由美
8. ニキビダニざ瘡,マラセチア毛包炎/田邉 洋
9. ケミカルピーリングの効果を上げる工夫/上中智香子
10. ざ瘡治療におけるレーザー療法/吉田亜希
11. ざ瘡による炎症後紅斑,瘢痕の予防と治療を考える/山ざき研志
12. きめ細やかな生活指導/野村有子
13.ニキビ肌用化粧品とは/村上有美

〔連載〕
弁護医師Rの法律ケミカルピーリング/田邉 昇
 第5回 医療水準論:医療訴訟のロジック
3,960円
【特集】美容皮膚科診療のポイント
企画編集/尾見徳弥

〈特集にあたって〉
 美容皮膚科は海外のみならず日本においても大きな拡がりをみせ,消費者の間でもプチ整形などとして喧伝されています.この要素として,1)1990年代からのレーザー・光線治療器の技術的進歩があります.従来の装置と比べても高い効果を有し副作用も少ない装置が理論的な裏づけのもとで開発されてきました.また,2)厚労省も従来「美容医療は医師個人の裁量権で…」「自費診療で…」という方向性で,美容に用いる機器もほとんどが医師の個人輸入でしたが,消費者ニーズの高まりとともにボツリヌス菌毒素による腋窩多汗症の治療が保険適応となったり,レーザー脱毛,痩身,美顔の装置が医療機器として認可されるなど国による法整備が進んでいることもあります.
 これに伴って,日本美容皮膚科学会の会員数はほぼ2500名に達し,学術大会の参加者も1000名を超えるなど,医師の間での美容皮膚科治療も大きな関心を生じています.また,日本皮膚科学会も2008年からは悪性腫瘍とともに美容皮膚科について皮膚科専門医の上段組織として美容皮膚科・レーザー指導専門医制度を創設しました.
 このような時代背景のなかで美容皮膚科に関する書籍はたくさん出版されています.レーザー,フィラー,美顔,たるみ,痩身など美容皮膚科に関する書籍は学会場の書籍ブースでも3割近くに及んでいます.
 一方で治療の普及に伴って,さまざまな健康被害も生じており(社)日本美容医療責任共済会へ患者トラブルとして報告される件数は,2010年21件から年々増加しており2015年53件と倍以上になっています.また,2011年,2015年の2回にわたって消費者委員会は厚労省ならびに消費者庁に対して美容医療のとくに広告に関して建議を提出しており,2017年医療法改正とともに広告規制が強化されました.
 これらのトラブルのなかには,医師個人の資質の問題ももちろんありますが,医師の知識不足からの施術によるトラブルも見受けられます.この理由としてメーカーサイドが機器や施術の十分な資料提供や技術説明をしないまま,導入をすすめているという背景もあります.
 今回,この特集を企画するにあたっては,対象をある程度,美容皮膚科施術を経験したことがある方や知識のある方としました.そして従来の書籍とは違った角度からみた治療施術についての原稿をその道のエキスパートの先生方に依頼しています.とくに今回,欧米で脚光を浴びている婦人科領域のrejuvenation治療,消費者の間でブームとなっている機能性化粧品,マーケティング面からみた美容皮膚科に関しての項を加えました.
 この特集が従来の知識の補完となって,さらに一歩踏み込んだ知識の習得につなげられ,より充実した美容皮膚科領域の治療に役立てれば幸甚です.

尾見徳弥
(クイーンズスクエアメディカルセンター 皮膚科 部長,日本医科大学皮膚科 客員教授)

〈目次〉
1.皮膚レーザー治療の原理と基礎
2.メラニン色素性疾患に対するレーザー治療
3. 血管腫・血管奇形に対するレーザー治療
4. 閉経後性器尿路症候群の病態と治療:レーザーによるrejuvenation治療を含めて
5. レーザー・ホワイトライト(光)脱毛:最近の話題
6. 脱毛症に対する新しい治療法
7. PRP治療:適応拡大を目指して
8. フィラー注入:近年のトレンドと施術手技
9. 培養皮膚を用いた美容治療
10. ケミカルピーリング
11. 機能性化粧品
12. 化粧品の安全性に関して:検査法(代替法)
13.化粧品の安全性:倫理審査委員会
14.医療機関における美容医療の経済効果

【連載】
  弁護医師®の法律ケミカルピーリング
 第4回 医療訴訟のアクターたち
3,960円
【特集】季節に応じた正しいスキンケア〔冬編〕~健やかな肌を守るために~
企画編集/関東裕美

〈特集にあたって〉
 スキンケアの基本は洗顔・保湿そして光老化対策とされ,文化的生活を営む私たちは出生時から生きている間は男性も女性も快適な生活を送るためには忘れてはいけない生活習慣である.乳児期のスキンケアをすることで食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の発症リスクが下がることが明らかにされている.成長とともに皮脂分泌機能が亢進するようになると,自分は乾燥肌なのか脂性肌なのか,その両者が混在していて扱いにくい皮膚なのかを自身で把握して適切なスキンケアができれば皮膚の健康は維持できる.ところが自身の皮膚状況の判断ができずに思春期ニキビ対策として過剰な洗顔をすると,ニキビは悪化し皮膚炎が発症してしまうことがある.また化粧を落とすための洗顔方法が習慣化して,中高年になっても20代の頃と同じような洗顔方法を続けていることによる皮膚障害も日常診療で経験する.各自の皮膚状況に応じて季節の影響を配慮した的確なスキンケアをすることで皮膚の健康が維持される.皮膚疾患の発症を防ぐためにも年齢に応じて変化している皮膚機能を観察し,季節に応じた正しい皮膚の手入れをすることが望まれる.
 皮膚のケアは生活に対するケアでもあり,各自の食生活や睡眠,精神的健康のみでなく住居環境の整理整頓,清潔さが保たれないと健康皮膚の維持は難しい.年齢や環境,成長に応じて,あるいは心身の病的状態で皮膚機能は異なるので,スキンケアは日々の条件により臨機応変に対応すべきである.アトピー性皮膚炎の標準治療は医療的には確立されているものの,ステロイド外用剤治療に対する誤解があり,いまだに患者もしくはその家族を惑わせる原因になっている.医療機関,製薬会社,化粧品企業などによる情報からアトピー性皮膚炎をはじめとする脆弱皮膚のスキンケア指導も熱心に行われているが,いまだに誤った情報が蔓延しているようでもある.病的皮膚を隠すための化粧は時に治療に匹敵すると考えているが,今なお皮膚科医から化粧を禁止されたと訴え医師との信頼関係も築けないまま治療を放棄してしまう患者を診ることがある.老若男女,皮膚の健康度に関係なく,我々の生活を豊かにしてくれる化粧品は文化的な人間生活に不可欠なものになっている.高齢化社会のなかで過剰な化粧品使用や美容治療で生じる皮膚障害もあるが,健康な皮膚であると思ってスキンケアをせず無防備な状態が続くと皮膚老化は進んでしまう.老化した皮膚を守る膜は温度湿度環境の変化で機能が減弱し,空中に浮遊するさまざまなアレルゲンの進入を阻止できなくなることも予想される.文化的生活のなかで年間を通じて乾燥対策が必要になっているが,冬季乾燥時期にはより細やかな対応が必要になる.この特集では皮膚科医師,美容医療医師,薬剤師,化学者それぞれの立場から健康な皮膚を守るための専門的なご意見をいただいている.

関東裕美
(東邦大学医療センター大森病院 スキンヘルスセンター 臨床教授)

〈目次〉
1.スキンケア製品,乾燥時期の化粧品による皮膚障害を見逃さないために
 ~皮膚障害早期発見の秘訣~
2.高齢者:乾燥時期のスキンケア~高齢者の乾燥肌:その改善手段と生活指導について~
3.アトピー性皮膚炎患者に対する乾燥時期のスキンケア
4.敏感肌:乾燥時期のスキンケア
5.冬季乾燥時期のニキビ外用剤の使い方とスキンケア
6.レーザー治療前後のスキンケア指導~乾燥時期の注意~
7.美容皮膚科治療中患者への乾燥時期のスキンケア
8.乾燥時期に使用したいスキンケア製品~乾燥環境が皮膚に与える影響~
9.冬のお肌をスキンケアで守る
10.健やかな肌は体内で作る~ビタミンB群栄養機能食品による肌荒れ改善効果~
11.健やかな肌を守る洗顔方法~マヨネーズは水で洗え~
12.保湿のための化粧品成分~洗顔とアンチエイジング~

連載
  弁護医師®の法律ケミカルピーリング
 第3回 刑事・民事事件の法律構成~条文を勉強してみよう~
3,960円
【特集】
注入治療とスレッドリフト
企画編集/征矢野進一

〈特集にあたって〉
 近年,抗老化治療として非手術療法が手術療法より多くなり,注入剤を用いた治療やスレッドリフトなどが行われることが増えた.手術療法でないと治しにくいものがあるが,それ以外の症例は注入治療やスレッドリフトなどで患者さんの満足を得られることが多い.
 額,眉間,目尻,下眼瞼,鼻唇溝,口角,頬,上下口唇などにできるシワは注入治療やスレッドリフトなどで改善できることが多い.手術療法と比較して社会復帰までの時間が圧倒的に短いことが選択される理由の1つである.また頸部や顔面のタルミもスレッドリフトで効果がみられる.また多汗症の治療にもボツリヌストキシンが用いられ,豊胸なども注入治療で効果がみられる.
 注入剤は1986 年にウシ由来コラーゲンが初めて日本国内で承認を受け,その後ヒアルロン酸製剤が世界で販売を開始され,次いでボツリヌストキシンや他の注入剤が使用され始めた.またスレッドも当初は非吸収性材料を用いた糸で製造されていたが,吸収性材料を使ったスレッドも多く販売されている.年々改良を重ねて新しい製品が出現している.入手も比較的容易になってきた.日本国内では承認されていない製品も,医師の個人輸入という方法で新しい製品が使えるので,世界でも一番多くの種類の製品を経験できる.使用に関しては医師本人が十分にその製品の性質や特徴を知って,安全に行わなければならない.
 ただし簡単に行えるように見える治療でも,症例の選択や注入剤の選択またその注入方法により結果は随分異なる.本人の組織以外のものを使用する場合はアレルギー反応を起こすこともある.また過剰投与により思わぬ合併症を起こすこともある.また治療部位の深さや解剖学的な構造をよく知っておく必要がある.適応となる症例の選び方も用いる方法によりかなり異なっている.さらに時間的経過で患部に変化が起きるので,どの程度のフォローアップで次の治療を行うかも重要である.患者さんはもちろん効果が長い治療法を希望するが,吸収が遅いものは副作用も長く続く.持続が長いものを選択するのが必ずしもよいことではない.
 上記の治療に関して,各分野の専門家に特徴,適応,手技などを解説していただくことにより安全で効果的な治療ができるようにしていただければ,本書が発刊される価値が理解されると思われる.

征矢野進一
(神田美容外科形成外科医院 院長)

〈目次〉
1.コラーゲンの注入
2.ヒアルロン酸の注入:真皮内微細注入
3.ヒアルロン酸の注入:皮下組織
4.脂肪注入:顔面への施術
5.脂肪注入:豊胸の施術
6.ボツリヌストキシン注射
7.PRPF:PRP+b-FGFの注入
8.PRPの注入
9.アクアフィリング®の豊胸
10.スレッド治療:コグなし
11.スレッド治療:コグ付き
12.ヒアルロン酸製剤注入のトラブル
13.注入とスレッド治療の副作用

【連載】
弁護医師®の法律ケミカルピーリング
第2回 医療訴訟の統計的概要~医療裁判って増えてるんですか?~
3,960円
【特集】
美容皮膚科外来の実践
~美容皮膚科領域の治療技術の進歩~
企画編集/川田 暁

〈特集にあたって〉
 皮膚科領域において美容皮膚科の重要性は増しつつある.治療対象となる病態としては,シミ・シワ・たるみ・ざ瘡など幅広いものがある.また治療方法としても,レーザー治療,光治療,注射,化粧品などの外用薬,内服薬などきわめて多岐にわたる.美容皮膚科の学会である「日本美容皮膚科学会」は,美容皮膚科学に関する研究および,その研究成果の普及,ならびに会員相互の支援,交流,連絡等を主たる目的として活動を行ってきた.会員数も増加傾向にあり,2017年ですでに2300人を超えている.このような状況のなかで,美容皮膚科専門誌である『BEAUTY』が発刊されることはきわめて意義が大きいと思われる.そこで本号では,美容皮膚科のさまざまな治療方法の最新の情報をわかりやすく解説することを目的とした.執筆は各治療方法における,有数の専門家の方々に依頼した.本号によって読者の方々には最新治療に触れることができると確信している.

川田 暁
(近畿大学医学部 皮膚科 教授,日本美容皮膚科学会 理事長)

〈目次〉
1.シミのレーザー・IPL治療
2.シワのレーザー・高周波・超音波治療
3.炭酸ガスレーザー
4.フラクショナルレーザー ~その理論と治療技術の進歩~
5.Intense Pulsed Light(IPL)
6.脱毛の手法 ~レーザー・ホワイトライト脱毛の基礎と実践~
7.シワの注射治療1:ボトックス
   ~ボトックスによるシワ治療の最近の進歩について~
8.シワの注射治療2:フィラー
9.たるみの機器治療
10.ざ瘡の治療
11.美白外用剤
12.抗シワ化粧品
13.ケミカルピーリング
14.ファンデーション

【連載】
 弁護医師®の法律ケミカルピーリング
 第1回 医師も歩けば法律にあたる
おすすめの購読プラン

商品情報・内容

  • 出版社:医学出版
  • 発行間隔:隔月刊
  • 発売日:奇数月25日前後発売

■ エビデンスに基づく知識から最新トピックスまで!美容皮膚科領域のニーズに応える専門誌

近年、美容皮膚科領域の治療は大きく発展し、その重要性は増しつつある。社会的にも広く受け入れられてきているが、一方で健康被害などの問題も生じている。今こそ、美容皮膚科領域の進歩と問題点に向き合う、新たな雑誌が必要とされている。本誌はそのようなニーズに応える雑誌を目指し、毎号さまざまなテーマを大ボリュームの特集形式で取り上げ、深く切り込んでいく。また、フルカラーの豊富な図版・写真で、ビジュアル的にもわかりやすく情報を伝えていく。

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