▼特集
◇山形浩生・堀茂樹・栗原裕一郎 <『21世紀の資本』をいかに読むべきか>
★2013年にフランスで発売され、翌年英語版の出版直後にアメリカで大ベストセラーとなったトマ・ピケティの『21世紀の資本』。この邦訳がみすず書房から上梓された。日本でも既に好調な売れ行きで、Amazon.comの総合部門においてもベストテン入りし、700頁を超える学術書としては異例のヒットを続けている。また解説本や入門書なども邦訳刊行と同時に出版された。日本でも2014年夏から、雑誌などで特集が組まれ、「ピケティ・ショック」とも評された。『21世紀の資本』は果たしていかに読まれるべきなのか。訳者のひとりである山形浩生氏と、早くから同書に注目した慶應義塾大学総合政策学部教授・堀茂樹氏、『本当の経済の話をしよう』の著書を持つ栗原裕一郎氏(若田部昌澄氏との共著)、3人に話をしてもらった。
※トマ・ピケティ=パリ経済学校経済学教授、社会科学高等研究院経済学教授。社会科学高等研究院およびロンドン経済学校で博士号を取得後、MITで教鞭をとる。著者多数。経済発展と所得分配の相互作用について、主要な歴史的、理論的研究を成し遂げる。1971年生。
※やまがた・ひろお氏=東京大学大学院修士課程およびMIT不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務し、途上国援助義務のかたわら、翻訳および各種の文章執筆を行う。著書に「貧乏人の経済学」など。1964年生。
※ほり・しげき氏=慶應義塾大学総合政策学部教授。アンスティチュ・フランセ東京講師、翻訳家。慶應義塾大学大学院修士課程修了。訳書に「文盲 アゴタ・クリストフ自伝」「悪童日記」など。1952年生。
※くりはら・ゆういちろう氏=評論家。東京大学除籍。著書に「<盗作>の文学史」など。1965年生。
▼今週の読物
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<第31回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<稲刈りのあと>1973年 シリーズ「村へ」
■2面
◆特集=上橋菜穂子氏インタビュー・『鹿の王』(KADOKAWA)の世界
■4面
◆論調<1月>/羽根次郎
◎国民―国家の対応性の練り直し グローバル化の時代に求められるもの
※はね・じろう氏=明治大学政治経済学専任講師。主な研究領域は東アジア辺疆問題、現代中国社会論、中国民族論。10年間の中国天津市での生活体験を踏まえた独特な中国・アジア論を展開。1974年生。神奈川県横浜市出身。
■5面
◆文芸<1月>/倉本さおり
◎エンタメ/純文学の現在 越境の豊かなバリエーション
※くらもと・さおり氏=ライター。文芸誌や週刊誌、新聞にて書評、インタビュー、コラムなどを担当。『週刊金曜日』書評委員。『本の雑誌』新刊をめったくたガイド(海外文学)担当。1979年生。
▼今週の書評
■4面<学術 思想>
◆編:井手英策・諸富徹・小西砂千夫『日本財政の現代史1 -- 土建国家の時代 1960~85年』『日本財政の現代史2 -- バブルとその崩壊 1986~2000年』『日本財政の現代史3 -- 構造改革とその行き詰まり 2001年~』(有斐閣)
評:金子勝(かねこ・まさる氏=慶應義塾大学教授・経済学専攻)
◆著:ルイーズ・マクレイノルズ『〈遊ぶ〉ロシア: 帝政末期の余暇と商業文化』(法政大学出版局)
評:貝澤哉(かいざわ・はじめ氏=早稲田大学教授・ロシア文学専攻)
■5面<文学 芸術>
◆著:飯塚英一『評伝 マーク・トウェイン I アメリカ建国と作家の誕生』(彩流社)
評:石原剛(いしはら・つよし氏=早稲田大学教授・アメリカ文学・文化専攻)
◆著:都甲幸治『生き延びるための世界文学 21世紀の24冊』(新潮社)
評:蜂飼耳(はちかい・みみ氏=詩人)
■6面<読物 文化>
◆著:横尾忠則、篠山紀信『記憶の遠近術〜篠山紀信、横尾忠則を撮る』(芸術新聞社)
評:矢崎泰久(やざき・やすひさ氏=編集者・フリージャーナリスト)
◆著:白山眞理『〈報道写真〉と戦争: 1930-1960』(吉川弘文館)
評:岩尾光代(いわお・みつよ氏=ジャーナリスト)
◆著:切通理作『本多猪四郎 無冠の巨匠』(洋泉社)
評:北島明弘(きたじま・あきひろ氏=映画評論家)
◆著:逢坂剛『ハリウッド美人帖』(七つ森書館)
評:千葉伸夫(ちば・のぶお氏=作家)
■9面<学術 読物>
◆著:西田谷洋『テクストの修辞学―文学理論、教科書教材、石川・愛知の近代文学の研究』(翰林書房)
評:日比嘉高(ひび・よしたか氏=名古屋大学大学院准教授・近現代日本文学・文化研究専攻)
◆著:マザーテレサ『マザーテレサ 来て、わたしの光になりなさい!』(女子パウロ会)
評:石田昭義(いしだ・あきよし氏=地の塩書房主)
■10面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<第172回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎厚かましく我がままに 無手勝流に、駄作を!
◆連載=『週刊コウロン』波乱短命顛末記<第75回>/水口義朗(みずぐち・よしろう氏=文芸評論家)
◎黒メガネの野坂昭如の煙に巻かれ 『エロ事師たち』以来54年の人生の並木道
◆連載=漢字点心<第115回>/円満字二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
「暮」
◆連載=文芸同人誌評/白川正芳(しらかわ・まさよし氏=文芸評論家)
◎農村が直面する問題を描く(著:水木亮『ブナのささやき』)
◎65年毎月刊行、同人誌の鏡(著:棚橋鏡代『活力とは』)
◆連載=ニュー・エイジ登場
著:田中慶子『どんなムチャぶりにも、いつも笑顔で?!―日雇い派遣のケータイ販売イベントコンパニオンという労働』(松籟社)
※たなか・けいこ氏=広島国際学院大学非常勤講師、立命館大学衣笠総合研究機構客員協力研究員。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了(博士(学術))。専攻は社会学、感情労働論。7年間日雇い派遣の携帯電話販売イベントコンパニオンに従事。1983(昭和58)年生。
11面
◆特集=不死鳥のごとく蘇る批評精神と文学運動 企画展『運動族・花田清輝 骨を斬らせて肉を斬る』を終えて
花田清輝店ワーキンググループ(田代ゆき、田中芳秀)に聞く
★花田清輝の没後40年にあたる昨2014年、11月6日~12月14日までの39日間、福岡市立文学館企画展「運動族・花田清輝 骨を斬らせて肉を斬る」が、同文学館と福岡市総合図書館とのふたつの会場をつないで開催された。あわせて関連イベントとして、濱本聰さん(下関市立美術館館長)によるトーク、読書講座「花田清輝を読む」全3回、トーク「花田清輝×われわれ」がもたれ、九州内外の参加者による活発な討議がなされた。企画から準備まで、丹念に編まれた『図録』だけでなく企画展に添うように出された『花田清輝批評集』(忘羊社)、さらに企画展を現在進行形で伝え続けた『日刊 七』の制作にあたったワーキンググループの田代ゆきさん(文学館嘱託)と田中芳秀さん(編集者)に話を伺った。(取材・文責=前田年昭)
◆「フォーラム 子どもたちの未来のために」レポート(野上暁)
◆野間文芸三賞贈呈式開催
12面
◆トピック=大和ハウス生活フォーラム 「食べる」ということ/森彰英
※もり・あきひで氏=フリーライター
◆出版メモ=
◎『2014農村と読書 第69回全国農村読書調査結果報告』
◎著:俵万智『そだちノート』(アリス館)
◎著:林木林『二番目の悪者』(小さい書房)
◎著:佐原洋子『向島百花園のスーパーレディ一代記 花も盛りの88歳!』(メディアファクトリー)
◎著:蛭田正次『蛭田家のルーツと私の人生回顧録』(文芸社)
◇新春特集 新書のすすめ 日本、東京、2014年から2015年へ! <作家・猪瀬直樹さんが新書を買う>MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店
★「週刊読読書人」新年恒例「新書特集・新書のすすめ」をお届けします。一面「新書を買う」では、作家の猪瀬直樹さんに2014年を振り返りながら新書を選書いただきました。二面以降には、新書の著者自身が自著について語る「私のモチーフ」、2014年と2015年を繋ぐ新書棚をリアル書店二店舗に作っていただく「新書棚つくりました!」、各社新書編集部による「売行き好調の10点」リストとその中から特に一冊ずつを紹介、また近くに刊行予定の新書一冊を「近刊ピックアップ」として挙げていただきました。今が見える、最新の新書情報をお楽しみください。
■一面
◆作家・猪瀬直樹さんが新書を買う
★今年の「新書を買う」に登場いただいたのは、作家の猪瀬直樹さん。東京工業大学特任教授、東京都副知事、東京都知事を経る。その著作は第18回大宅壮一ノンフィクション賞受賞の『ミカドの肖像』、96年度文藝春秋読者賞受賞の『日本国の研究』、2002年、小泉首相より道路関係四公団民営化推進委員会委員に任命され、その戦いを記した『道路の権力』『道路の決着』他多数。最新刊の『さようならと言ってなかった わが愛 わが罪』では、五輪招致秘話や5000万円の真実など、波乱の2013年と、妻との40余年の日々を記す。その猪瀬さんに、MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店で新書を選んでいただいた。
▼2014年→2015年を繋ぐ <新書棚つくりました!!>/久美堂小田急店▼
★紙面とリアル書店を繋ぐ「新書棚つくりました!!」特集に、来年70周年を迎える久美堂小田急店(東京都町田市)と、2014年11月にオープンしたばかりのかもめブックス(東京・神楽坂)にご協力いただいた。2014年も多くのニュースがあり、たくさんの新書が刊行された。その中で、ゆく年を振り返り、くる年を想いつつ、実際に棚を作っていただいた。棚は2015年初旬まで、同書店に置かれている。好対照な二店舗。近くにお出かけの際には、ぜひ立ち寄って、書店員さんと新書・その他について話をしてみてください。
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