▼特集▼
◇小沢弘明・中田瑞穂・網谷龍介鼎談<20世紀ヨーロッパ史の「古典」に>
マーク・マゾワー『暗黒の大陸』をめぐって
★現代の〈ヨーロッパ〉はいかにしてかたちづくられたのか。ヨーロッパ大陸の20世紀は、二度の大戦に見舞われながら、いかなる歴史を歩んできたのか。政治・経済・社会・民族・福祉・性など多角的なテーマから分析した大著『暗黒の大陸 ヨーロッパの20世紀』(マーク・マゾワー著、未來社)が翻訳出版された。原書が刊行されてから、長らく翻訳が待たれていた一冊である。現代ヨーロッパ史を考える上での「古典」になりうべき名著であり、世界十数カ国で翻訳されてきた。千葉大学教授・小沢弘明氏と、本書の翻訳を担当した明治学院大学教授・中田瑞穂氏、津田塾大学教授・網谷龍介氏に鼎談をしてもらった。
<コンテンツ>
1:偶然のバランスによって
2:戦後のグラデーション
3:民主主義・自由・人権
4:ネオリベラリズム
5:歴史家の手技が生きる
6:「ネーション」とは何か
★マーク・マゾワー氏=コロンビア大学教授・歴史学専攻。特にギリシャを中心とするバルカン近代史、20世紀ヨーロッパ史、国際関係史を専門とする。邦訳に『国際協調の先駆者たち』『国連と帝国』。一九五八年生。
★おざわ・ひろあき氏=千葉大学教授・副学長・中東欧史専攻。東京大学大学院単位取得満期退学。共編に『移動と革命 ディアスポラたちの「世界史」』など。一九五八年生。
★なかだ・みずほ氏=明治学院大学教授・中東欧の政治史・比較政治専攻。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(法学)。著書に『農民と労働者の民主主義―戦間期チェコスロヴァキア政治史』。一九六八年生。
★あみや・りょうすけ氏=津田塾大学教授・現代ヨーロッパ政治・EUの政治専攻。東京大学大学院修士課程修了。共編著に『ヨーロッパのデモクラシー』。一九六八年生。
▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<第85回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<盲目の父と娘>1997年 シリーズ「1990年代北京」
★90年代はじめの北京は、今の超高層ビルの北京とは違って、古い四合院と迷路のような路地がつづく胡同ばかりで、古い歴史の面影を残す大都会だった。…続きは本紙へ
■3面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<228回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎肉体と精神の総合期。社会復帰の練習。非現実に忍び込む現実。
◆連載=漢字点心<第169回>/円満字 二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「汁」
◆連載=現代短歌むしめがね<第25回>コンピュータ編/山田 航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎あっ、ビデオになってた、って君の声の短い動画だ、海の/千種創一『砂丘律』(2015)
◆フォイト&アート=
◎著:ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』(西村書店)
◆著者から読者へ=
◎死はインターネットで学べる/古田雄介(ふるた・ゆうすけ氏=雑誌記者)
著:古田雄介『故人サイト』(社会評論社)
◆連載=読写!<第37回>/岩尾光代(いわお・みつよ氏=ジャーナリスト)
★青島封鎖艦隊に属して出征し大膽なる快飛行を試みて青島の空をかすめ敵の心膽を寒からしめたる和田大尉搭乗の海軍飛行機が母船若宮丸に帰着せし処なり。(「写真通信」大正4年2月号)
■7面
◆小林康夫講演会「若者よ、都市を捨てて、本を読もう―いま、寺山修司を回転させる」
★一月二十日、東京・千代田区立日比谷図書文化館で、小林康夫氏(青山学院大学特任教授)の講演会「若者よ、都市(まち)を捨てて、本を読もう―いま、寺山修司を回転させる」が開催された(主催=公益財団法人上廣倫理財団/共催=千代田区立日比谷図書文化館)。上廣・日比谷ライブラリーレクチャー「本を読むことの愉しさ、深さ、おそろしさ」(全3回)の第1回目。第2回は2月10日(対談=朝吹真理子・小林康夫)、第3回は3月2日(対談=黛まどか・小林康夫)、同館で行なわれる。講演の模様を、寺山修司の話を中心にレポートする。
◆台湾ブックショップ・ツアー★ その1 本と本屋の可能性を探る旅/西山雅子(にしやま・まさこ氏=フリー編集者)
■8面
◆受賞=
◎第31回梓会出版文化賞 贈賞式開催
◆紀伊国屋じんぶん大賞2016 読者と選ぶ人文書ベスト30
◆出版メモ=
◎著:大下 英治『専横のカリスマ 渡邉恒雄』(さくら舎)
◎著:ジェローム・シュシャン『ターゲット ゴディバはなぜ売上2倍を5年間で達成したのか?』(高橋書店)
◎著:高橋 一清『芥川賞・直木賞をとる!: あなたも作家になれる』(河出文庫)
◆連載=田原総一朗の取材ノート/田原総一朗(たはら・そういちろう氏=ドキュメンタリー作家)
◎検察、警察がなぜ動かないのか
▼今週の書評▼
■4面
◆吉本隆明著『思想の機軸とわが軌跡』(文化科学高等研究院出版局)
◆吉本隆明×山本哲士対話篇『思想を読む 世界を読む』(文化科学高等研究院出版局)
評:藤井貞和(ふじい・さだかず氏=立正大学非常勤講師・国文学専攻)
◆マルクス・ガブリエル/スラヴォイ・ジジェク著『神話・狂気・哄笑』(堀之内出版)
評:中川明才(なかがわ・あきとし氏=同志社大学准教授・哲学専攻)
◆小野健吉著『日本庭園の歴史と文化』(吉川弘文館)
評:片平 幸(かたひら・みゆき氏=桃山学院大学准教授・日本文化・比較文化専攻)
■5面
◆絲山秋子著『薄情』(新潮社)
評:八木寧子(やぎ・やすこ氏=文芸批評家)
◆野村喜和夫著『証言と抒情』(白水社)
評:西原大輔(にしはら・だいすけ氏=詩人・広島大学大学院教授・比較文学専攻)
◆車谷長吉著『蟲息山房から』(新書館)
評:井口時男(いぐち・ときお氏=文芸評論家)
◆尾高修也著『谷崎潤一郎 没後五十年』(作品社)
評:立石弘道(たていし・ひろみち氏=日本大学大学院講師・現代英国文学/比較文化・文学専攻)
■6面
◆鈴木一誌・戸田ツトム著『デザインの種』(大月書店)
評:鈴木了二(すずき・りょうじ氏=建築家)
◆宮下和夫著『弓立社という出版思想』(論創社)
評:野上 暁(のがみ・あきら氏=評論家)
◆立花雄一著『横山源之助伝』(日本経済評論社)
評:楜沢 健(くるみさわ・けん氏=文芸評論家)
◆アンドレ・バザン著『オーソン・ウェルズ』(インスクリプト)
評:野崎 歓(のざき・かん氏=フランス文学者・東京大学教授)
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