-まず筋肉を鍛えようと思う動機、筋肉の魅力はどんなところでしょうか-
「西洋ではギリシャ神話に筋骨隆々な神々がたくさん出てきますよね。体を鍛えることの文化的な背景には、神々のような肉体に近づきたいという"思い"が あると思いますね。あとはヨーロッパや欧米では男らしさの基準の中に鍛えられたがっしりとした体というイメージがあり、それがかっこよくて美 しいというのが一般的なんです。日本とは違い、女性も単にスリムな人よりビヨンセのようにメリハリのあるボディが支持されていますね」
-しかし筋トレというと、どうしても体力的にも精神的にも厳しくて辛い修行のようなイメージがあるのです が-
「そのイメージは日本独特のものなんです。技能ばかりを磨こうとする体育の授業や、長時間のきつい練習を行う部活の弊害だと思いますよ。運動するのが辛 いというイメージが定着しているのは実は日本特有のもので、本来運動はもっと楽しいものなんです。だから世界の中では日本がかなり特殊で、ヨー ロッパでは生活の中にふつうにスポーツがあって、先進国では音楽やファッションを楽しむのと同じように、フィットネスは生活を豊かにしてくれるものと して取り入れられていますね」
-河辺さんご自身も体を鍛えられているんですか?-
「これまでトレーニング雑誌の編集を30年ほどやってきましたが、やはり忙しくなると医者の不養生と同じで運動ができない時期がありました。し かし、3年ほど前にパーソナルトレーニングの雑誌を作ることになり、自身も体験してみようとパーソナルトレーナーに指導を受けるようになったんで す。今でも週1程度のペースで全身を動かすエクササイズを20種類くらい行っていますね」
オフィスにこんなトレーニング設備が!
ここで撮影が行われることもあるそう。
オフィスにこんなトレーニング設備が!
ここで撮影が行われることもあるそう。
-20種類も!でもわざわざプロに教わる必要があるのでしょうか?-
「どんなエクササイズやスポーツも、まずは正しいフォームを覚えることがとても重要なんです。日本ではお金を払ってスポーツを教わるという感覚がま だまだ薄いのですが、本や写真を見ても自分では正しくできているかはわからないし、実はできていないことのほうが多い。せっかくのエクササイズも正しい 動きができていないと、効果が出なかったり逆に体を痛めたりする原因になってしまうんです。それを指導してくれるのがパーソナルトレーナーで、 普段の動きでは使わない内側の筋肉(インナーマッスル)を目覚めさせることにより、いわば体の"免疫力"が向上しますし、病気にもなりにくい体を作ること ができるんです。アメリカではマドンナなどのセレブだけではなく、一般人でもトレーナーをつけている人は多いですよ」
-確かに、ジムは忙しさで通えなくなるとストレスばかりが増えるし(筆者も経験済み)、自分ひとりだと心 が折れてしまいますね-
「パーソナルトレーニングの良いところは、個人個人にあった指導を受けられることですね。日頃あまり使わない筋肉を使い、本来備わっている人体の機能 を高めることができるんです。これからの時代は生活が忙しいからこそ、それぞれの生活にフィットネスをどう取り入れるかが重要になってくると思い ます。私もやるようになってからはやはり安心感がありますよ。それに普段から毎朝2、30分程度のストレッチも行うようになりました」
※ここで筆者が半年前にギックリ腰になったことを話すと、腰痛を改善防ぐエクササイズ方法を 教えてくださる河辺さん。早速実践いたします!!
『季刊パーソナルトレーニング』
2009年春号(あほうせん)
2625円(税込み)
※ここで筆者が半年前にギックリ腰になったことを話すと、腰痛を改善防ぐエクササイズ方法を 教えてくださる河辺さん。早速実践いたします!!
『季刊パーソナルトレーニング』
2009年春号(あほうせん)
2625円(税込み)
-『マッスル』という言葉のイメージで、体をムキムキに鍛えあげることばかりを想像してい たのですが、もっと生活や健康に密着したものなんですね-
「『マッスルフィットネス』はあくまで筋肉づくりを中心としたフィットネスライフスタイルを提唱しているんです。子供時代に植えつけら れた「スポーツは辛いもの」という記憶を一度リセットして、音楽やファッションのように、個人個人が自分にとって気持ちのいいフィットネスを選んで楽し むという、フィットネスの新しいイメージを持ってほしいですね」
アメリカでは、1980年代より、フィット ネスクラブを中心にパーソナルトレーナーという職業が生まれ、数万人以上のプロが活動しています。日本でも、ここ数年、パーソナルトレーナーが急 速に増えてきましたが、2008年に創刊した季刊『パーソナルトレーニング』は、パーソナルトレーナーとしてのプロの技術を磨くための専門誌で す。クライアント一人ひとりの"フィットネス・ライフスタイル"をサポートし、快適で豊かな生活を演出するのが、パーソナルトレーナーの仕事です。
アメリカでは、1980年代より、フィット ネスクラブを中心にパーソナルトレーナーという職業が生まれ、数万人以上のプロが活動しています。日本でも、ここ数年、パーソナルトレーナーが急 速に増えてきましたが、2008年に創刊した季刊『パーソナルトレーニング』は、パーソナルトレーナーとしてのプロの技術を磨くための専門誌で す。クライアント一人ひとりの"フィットネス・ライフスタイル"をサポートし、快適で豊かな生活を演出するのが、パーソナルトレーナーの仕事です。
(2009年08月)