【巻頭特集】
黄昏に雄飛した最後の龍
四式重爆撃機「飛龍」
日本陸軍は昭和14年(1939年)末、三菱にキ21(九七式重爆)やキ49(一〇〇式重爆)の後継となる重爆撃機の研究を内示、昭和16年(1941年)2月にキ67として試作を発注した。キ67への要求は、爆弾搭載500kgで行動半径1,000km、最大速度550km/hを発揮する軽快な高速爆撃機で、主任務は従来通り、敵航空基地を叩く航空撃滅戦や敵地上軍への攻撃である。キ67の試作機は昭和17年12月に完成。たび重なる改修の結果、最大速度537km/hを発揮するに至り、四式重爆として採用され、昭和19年3月から量産機が完成し始めた。
戦術爆撃機としては優れた性能を備えていたため、四式戦闘機「疾風」と並んで「大東亜決戦機」として期待された四式重爆は、まず雷撃機として実戦参加、昭和19年10月の台湾沖航空戦で初陣を飾った。その後も大戦末期の絶望的状況の中で対艦攻撃、航空基地攻撃などに奮闘したものの、戦局を変えるまでの活躍は収めていない。
本特集では陸軍最後の重爆撃機として敢闘した四式重爆を、開発経緯、メカ、各タイプ、戦歴、運用など多方面から解説していこう。
【第二特集】
米海軍最後にして最強最速の巨大戦艦
アイオワ級戦艦
アメリカ海軍は第二次ロンドン条約の下で、16インチ砲(40.6cm砲)9門を搭載する、基準排水量35,000トン級の新型戦艦ノースカロライナ級、サウスダコタ級を建造した。続いてサウスダコタ級以上の攻防力を持ち、速力30ノット以上を発揮する45,000トン級の「高速戦艦」アイオワ級の建造を決定、1939年度、1940年度に2隻ずつ発注した。それが1943年~44年に竣工した「アイオワ」「ニュージャージー」「ミズーリ」「ウィスコンシン」である。
アイオワ級は長砲身16インチ砲9門による絶大な破壊力、重厚な装甲防御、最大33ノットを発揮可能な機動力、充実した電子装備と対空火力などを備え、まさに万能戦艦と呼ぶにふさわしい軍艦だった。単純な攻防力では日本の大和型戦艦に一歩劣るが、総合的に見れば第二次大戦最良の戦艦だったと言える。
4隻は太平洋戦線中盤から参戦、待ち望んだ日本戦艦との決戦の機会は得られなかったが、高速を持ってして空母機動部隊の護衛に活躍、さらに地上への艦砲射撃で威力を発揮。そして終戦時、「ミズーリ」が降伏調印式の会場となったことでも有名となった。
第二次大戦後、他の戦艦が軒並み引退していく中、アイオワ級は休眠を経ながらも幾度も復活。朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争と圧倒的な存在感を見せたのである。
この特集では、半世紀にわたって君臨した海上の覇王、アイオワ級4隻の全貌を探っていく。
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