目次
特集:がん患者のココロを支える
≪特集の目次≫
■特集にあたって(大西 秀樹)
■「がん」の告知と治療・ケアの意思決定支援
・悪い知らせの伝え方とその後のフォロー(藤森 麻衣子)
・早期緩和ケア介入の意義とアドバンス・ケア・プランニングの実践ポイント(木澤 義之 ほか)
・がん治療の効果とその伝え方(小野寺 恵子 ほか)
・がん患者の包括的アセスメントとチーム医療の実践(小川 朝生)
■痛みを訴えるがん患者への“ケミカルコーピング”
・がん疼痛とケミカルコーピングの考え方(高木 雄亮 ほか)
・ケミカルコーピングとオピオイド依存・乱用の評価とその対応(権 哲 ほか)
■がん患者における精神症状の理解と対応のエッセンス
・がん患者の精神症状の特徴とその評価(明智 龍男)
・がん患者の精神症状に対する薬物治療戦略(山田 了士 ほか)
・がん患者に対する向精神薬の薬学的管理(竹野 伸洋 ほか)
・がんサバイバーの心理・精神症状とそのマネジメント(竹内 恵美 ほか)
■がん患者を取り巻く社会・経済的問題
・がん治療における患者の経済的負担とその影響(濃沼 信夫)
・がん患者の「経済的な悩み」への支援(賢見 卓也)
・がん治療と就労の両立支援(石川 睦弓 ほか)
■対応が難しいケースへのアプローチ
・怒り・否認を示す患者(遠藤 麻惠 ほか)
・「死にたい」と訴える患者(上村 恵一)
・要求の多い患者(筒井 順子 ほか)
■“第2の患者”がん患者の家族・遺族への支援
・がん患者の家族の負担評価と対応(木下 寛也)
・がん患者家族・遺族の心のケア(石田 真弓 ほか)
≪シリーズ≫
■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
それは原因? それとも結果?
(矢吹 拓)
■Dr.ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
女子力も免疫力もハラスメントだろうか ~Note 4. 「免疫」を言い換える~
(市原 真)
■医療従事者のギモンや困ったに答える!特許のキホン
(黒田 薫)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
夢は夢ならず! Dreams come true !
~「夢」と「理想」は人類の宝である!「 夢」は生きていくエネルギーになるが,この世における最期を迎える際にもエネルギーになる!~
(中野 重行)
■緩和ケアでの問題解決力を磨く!薬剤師のための5ステップ実践ガイド
多発性骨髄腫患者のしびれと便秘,どう対応すればいいの?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)
■薬立つブレイクスルー!メディカル・レコード書き方講座
初回面談時の指導記録
(寺沢 匡史/田中 佐季)
■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
大腸菌菌血症の治療を検討せよ!
(望月 敬浩/倉井 華子)
≪巻頭言≫
がんという病気は私たちの日常生活に突然割り込み,平穏に過ぎると思っていた人生は幻想にすぎないと伝えてくる.患者さんは病気から生還できるか,家庭や仕事はどうなるのか思い悩む.それにもかかわらず,治療と日常を両立させねばならない.たとえ治療がうまく行っても,機能障害や再発の不安がつきまとう.人生は不確実だという事実に直面する.患者さんの抱える問題は果てしなく大きい.
家族も同様だ.愛する人ががんになったことで命の問題に直面し,かつ看病を行いながら家庭の調整役を担わねばならない.小さな子供がいると,病気の伝え方も大きな問題となる.一度に大きな負担がかぶさってくる.
がんが進行し,命に限りが見えたとき,死の淵に立たされた患者さんや家族の苦しみはとてつもなく大きい.愛する人の亡き後,遺された遺族の悲しみは想像を絶するものがある.がんという病気は,いつの時でも患者さんと家族の心に負荷をかけてしまうのだ.
生と死の問題に直面した患者さんや家族から相談を受ける医療従事者の負担も大きい.患者さんから「つらい」「こんな状態で生きていたくない」と訴えられたとき,治癒が見込めない患者さんに「治るよね」と確認を求められたとき,子供への伝え方を相談されたとき,そして愛する人が亡くなったと伝えられたとき.一つひとつが難問だ.
どうすればよいか.
大切なのは,苦しんでいる人に真摯に向き合うことだ.ただ,それだけでは十分ではない.患者さんと家族の精神状態と対応に関する正確な知識と技術が欠かせない.誤った援助は病気に苦しむ患者さんや家族を傷つけることになりかねない.だから私たちは常に学び続ける必要がある.最近の臨床と研究の進歩はこれらの問題に対する解決方法の鍵を提供してくれる.完全な解決につながらなくても患者さんの安心感につながることも可能だ.
本特集はがんという病気に罹患したことで苦しむ患者さんと家族に対し,医療従事者が備えておくべき知識と技能を提供している.がんの告知から,治療中,終末期,そして遺族に至るまでのあらゆる段階で生じる問題に対応している.執筆者はこの分野の第一線で活躍している医療従事者である.本特集を熟読して最新の知識を身に付け,目の前にいる患者さんに応用してほしい.きっと患者さんと家族の心に響くものがある.その姿を見たとき,医療者としての自分が一歩前進したことを感じるだろう.
大西 秀樹
埼玉医科大学国際医療センター 精神腫瘍科 教授
≪特集の目次≫
■特集にあたって(大西 秀樹)
■「がん」の告知と治療・ケアの意思決定支援
・悪い知らせの伝え方とその後のフォロー(藤森 麻衣子)
・早期緩和ケア介入の意義とアドバンス・ケア・プランニングの実践ポイント(木澤 義之 ほか)
・がん治療の効果とその伝え方(小野寺 恵子 ほか)
・がん患者の包括的アセスメントとチーム医療の実践(小川 朝生)
■痛みを訴えるがん患者への“ケミカルコーピング”
・がん疼痛とケミカルコーピングの考え方(高木 雄亮 ほか)
・ケミカルコーピングとオピオイド依存・乱用の評価とその対応(権 哲 ほか)
■がん患者における精神症状の理解と対応のエッセンス
・がん患者の精神症状の特徴とその評価(明智 龍男)
・がん患者の精神症状に対する薬物治療戦略(山田 了士 ほか)
・がん患者に対する向精神薬の薬学的管理(竹野 伸洋 ほか)
・がんサバイバーの心理・精神症状とそのマネジメント(竹内 恵美 ほか)
■がん患者を取り巻く社会・経済的問題
・がん治療における患者の経済的負担とその影響(濃沼 信夫)
・がん患者の「経済的な悩み」への支援(賢見 卓也)
・がん治療と就労の両立支援(石川 睦弓 ほか)
■対応が難しいケースへのアプローチ
・怒り・否認を示す患者(遠藤 麻惠 ほか)
・「死にたい」と訴える患者(上村 恵一)
・要求の多い患者(筒井 順子 ほか)
■“第2の患者”がん患者の家族・遺族への支援
・がん患者の家族の負担評価と対応(木下 寛也)
・がん患者家族・遺族の心のケア(石田 真弓 ほか)
≪シリーズ≫
■「治療」「薬局」合同連載 ポリファーマシー “処方整理力”を鍛える!
それは原因? それとも結果?
(矢吹 拓)
■Dr.ヤンデルの言葉のネタ帳 ~“病院ことば”の,じっくり,例えば,結局は~
女子力も免疫力もハラスメントだろうか ~Note 4. 「免疫」を言い換える~
(市原 真)
■医療従事者のギモンや困ったに答える!特許のキホン
(黒田 薫)
■医療マンダラ ~思考と感性のセンスを磨く~
夢は夢ならず! Dreams come true !
~「夢」と「理想」は人類の宝である!「 夢」は生きていくエネルギーになるが,この世における最期を迎える際にもエネルギーになる!~
(中野 重行)
■緩和ケアでの問題解決力を磨く!薬剤師のための5ステップ実践ガイド
多発性骨髄腫患者のしびれと便秘,どう対応すればいいの?
(伊勢 雄也/片山 志郎/鈴木 規仁/岡村 由美子)
■薬立つブレイクスルー!メディカル・レコード書き方講座
初回面談時の指導記録
(寺沢 匡史/田中 佐季)
■プロフェッショナルEYE 専門薬剤師からみた勘所
大腸菌菌血症の治療を検討せよ!
(望月 敬浩/倉井 華子)
≪巻頭言≫
がんという病気は私たちの日常生活に突然割り込み,平穏に過ぎると思っていた人生は幻想にすぎないと伝えてくる.患者さんは病気から生還できるか,家庭や仕事はどうなるのか思い悩む.それにもかかわらず,治療と日常を両立させねばならない.たとえ治療がうまく行っても,機能障害や再発の不安がつきまとう.人生は不確実だという事実に直面する.患者さんの抱える問題は果てしなく大きい.
家族も同様だ.愛する人ががんになったことで命の問題に直面し,かつ看病を行いながら家庭の調整役を担わねばならない.小さな子供がいると,病気の伝え方も大きな問題となる.一度に大きな負担がかぶさってくる.
がんが進行し,命に限りが見えたとき,死の淵に立たされた患者さんや家族の苦しみはとてつもなく大きい.愛する人の亡き後,遺された遺族の悲しみは想像を絶するものがある.がんという病気は,いつの時でも患者さんと家族の心に負荷をかけてしまうのだ.
生と死の問題に直面した患者さんや家族から相談を受ける医療従事者の負担も大きい.患者さんから「つらい」「こんな状態で生きていたくない」と訴えられたとき,治癒が見込めない患者さんに「治るよね」と確認を求められたとき,子供への伝え方を相談されたとき,そして愛する人が亡くなったと伝えられたとき.一つひとつが難問だ.
どうすればよいか.
大切なのは,苦しんでいる人に真摯に向き合うことだ.ただ,それだけでは十分ではない.患者さんと家族の精神状態と対応に関する正確な知識と技術が欠かせない.誤った援助は病気に苦しむ患者さんや家族を傷つけることになりかねない.だから私たちは常に学び続ける必要がある.最近の臨床と研究の進歩はこれらの問題に対する解決方法の鍵を提供してくれる.完全な解決につながらなくても患者さんの安心感につながることも可能だ.
本特集はがんという病気に罹患したことで苦しむ患者さんと家族に対し,医療従事者が備えておくべき知識と技能を提供している.がんの告知から,治療中,終末期,そして遺族に至るまでのあらゆる段階で生じる問題に対応している.執筆者はこの分野の第一線で活躍している医療従事者である.本特集を熟読して最新の知識を身に付け,目の前にいる患者さんに応用してほしい.きっと患者さんと家族の心に響くものがある.その姿を見たとき,医療者としての自分が一歩前進したことを感じるだろう.
大西 秀樹
埼玉医科大学国際医療センター 精神腫瘍科 教授
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