特集テーマ:生成AI×薬剤師 -明日からのしごとに役立つ基本&活用術-
<特集の目次>
■特集にあたって(百 賢二)
■特別座談会
生成AIって実際どうなの?」現場活用のリアル(百 賢二,龍 家圭,酒井 隆全,佐藤 弘康)
■生成AIはこうしてできた!─やさしく理解する技術のしくみ─ (百 賢二 ほか)
■学習者はどのように生成AIと関わるべきか─統合失調症患者の服薬アドヒアランスに関する学習を例に─ (百 賢二)
■今日からできる! 「生成AI」はじめ方ガイド
・臨床家の業務を楽にするかもしれない生成AIの紹介(百 賢二)
・生成AIでやってはいけない5つのこと ─有効な活用のために薬剤師が知っておくべき注意点─(桐生 嘉浩)
・生成AIと上手に会話する方法(龍 家圭)
■業務にプラス! 「生成AI」活用術
・院内で勉強会を開催する─テーマ選定から配布するポスター作成まで─(百 賢二)
・Excelと生成AIを連携してデータ分析・レポート作成をする(龍 家圭)
・学習動画の要約を行う(龍 家圭)
・翻訳機能を活用する(酒井 隆全)
・音声機能を活用して英会話の練習をする(龍 家圭)
・スマートにメールを返信する(龍 家圭)
・議事録を作る(百 賢二 ほか)
■生成AIの活用リテラシー 上手につき合うためのコツ
・収集した健康情報の使い方(石川 悠 ほか)
・研究・調査での使い方(酒井 隆全)
■「生成AI×薬学」の未来 何ができるようになる?
・臨床薬剤師業務における生成AI活用の未来(佐藤 弘康)
・薬剤師とAIが切り拓く新たな医療革新(桐生 嘉浩)
・薬学教育での生成AI活用の可能性と課題(木下 淳)
<シリーズ>
■えびさんぽ
生成AIの活用で医学的ケアの質は改善しますか?
(青島 周一)
■医薬品適正使用・育薬 フラッシュニュース
・セフトリアキソンとランソプラゾール併用で心室性不整脈/心停止のリスク上昇
・体重が増加しやすいSSRI・SNRIは?
(佐藤 宏樹 澤田 康文)
■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
〈第30回〉フェロミア® 顆粒 8.3%
(小嶋 純 米子 真記)
■薬剤師40年目の独り言
後発医薬品とstem
(鎧のない薬剤師)
■タイパUP!誰も教えてくれなかった 臨床業務の段取りお手本ファイル
〈File 03〉吸入デバイスの評価―初回指導偏
(坂野 昌志)
■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
〈第18回〉意外に難しい加味逍遥散の使いどころ 「病名漢方」の一段上を目指す
(津田 篤太郎)
■がん研有明病院薬剤部の ABCセミナーの楽屋話
・食道がんの薬物療法
・支持療法
(渡部 秀一 蓑輪 雄一)
■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
〈肆拾弐ノ型〉抗凝固薬・DOACの特異的中和薬について理解せよ!
(日髙 伸之介)
■薬剤師の1,2,3,4!(ヒフみよ) 大井教授の皮膚×くすり講座
6時限目 皮膚バリア機能の低下を引き起こす疾患
(大井 一弥)
■Gebaita?! 薬剤師の語(カタ)ログ
〈第42回〉ワレワレハイリョウジンダ
(髙島 英滋)
<巻頭言>
2022年末,ChatGPTがリリースされ,公開から2ヵ月でユーザー数が1億人を超えた.その後も急速に普及し,今や世界中の多くの人々が利用する技術となっている.筆者はChatGPTのリリース時,スウェーデンに留学中であった.リリース直後,研究室の教授がChatGPTの話題を出し,その自然な回答に皆が驚かされたことを今でも覚えている.日本語でも試したところ違和感なく使え,スウェーデン人の同僚に驚かれたことが印象的だった.
これまで人類は幾度となく大きな変革を経験してきた.1700年代後半の産業革命,1928年に発見されたペニシリンは1940年代に実用化が進み,第二次世界大戦を契機に急速に普及した.1957年にはスプートニク1号の打ち上げによって宇宙時代が幕を開け,1969年にはARPANETの誕生がインターネットの礎を築いた.2007年にはiPhoneが登場し,スマートフォンの時代が到来した.そして,2022年にChatGPTをはじめとする生成AI技術が一般公開され,AIの新たな時代が始まった.この技術の基盤となる手法は2017年に論文発表されていたが,実用化により私たちの生活は一変しつつある.
時代が変わるたびに,新しい技術や文化は批判を受けてきた.江戸時代の書物にも若者の振る舞いを嘆く記述がみられ,さらにさかのぼれば,古代中国の『論語』や古代エジプトの記録にも同様の記述が存在するそうである.生成AIについても「人が不要になるのではないか」といった不安の声があるが,それは新しいテクノロジーに対する典型的な反応ともいえるだろう.2022年後半は世界的なコロナ禍の最中であり,人々は対面での交流が制限される状況にあった.そのなかで,Zoomに代表されるWeb会議ツールが急速に発展し,当初は「使いづらい」「感情が伝わりにくい」といった否定的な意見が多かったものの,現在では日常生活に欠かせないツールとなった.新しい技術は最初こそ違和感を伴うが,やがて社会に溶け込み,なくてはならないものへと変化していく.
では,生成AIはどうだろうか.現在,「使えない」「推奨されない」といった意見もあるが,実際にはすでに多くの分野で活用され始めている.そして,生成AIに振り回されるのではなく,人がうまく使いこなせるようにするための工夫やノウハウも急速に蓄積されつつある.本特集では,医療現場における生成AIの活用方法について,日頃から実践している専門家の先生方に執筆いただいた.テクノロジーは日々進化し,筆者自身も常に最新の動向を追い続けられているわけではないため,読者のみなさまが本書を手に取る時点では,すでに新たな進展が生まれているかもしれない.その点はご容赦いただきつつ,本特集が少しでもみなさまの実践に役立つことを願っている.
昭和医科大学 統括薬剤部/薬学部 病院薬剤学講座 臨床研究部門 准教授
百 賢二
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