目次
特集:頻用漢方薬の使いこなし -典型レシピ・奥の手レシピ-
≪特集の目次≫
■特集にあたって
・頻用処方薬の典型レシピ・奥の手レシピ(千福 貞博)
■漢方薬の特徴を的確に伝えることができますか?(千福 貞博)
■頻用漢方薬レクチャー 基本の「典型レシピ」
・大建中湯(飯塚 徳男)
・牛車腎気丸(伊藤 友一)
・抑肝散(八幡 曉直)
・六君子湯(志水 倫子 ほか)
・芍薬甘草湯(福原 慎也)
・葛根湯(貝沼 茂三郎)
・麦門冬湯(境 修平)
・補中益気湯(浅羽 宏一)
・五苓散(來村 昌紀)
・加味逍遙散(西田 欣広)
・人参養栄湯(今村 友裕)
・半夏瀉心湯(米永 一理)
■頻用漢方薬レクチャー 自在に扱う「奥の手レシピ」━処方の選択肢を広げる!
・大建中湯(飯塚 徳男)
・牛車腎気丸(伊藤 友一)
・抑肝散(八幡 曉直)
・六君子湯(鈴木 甫 ほか)
・芍薬甘草湯(福原 慎也)
・葛根湯(貝沼 茂三郎)
・麦門冬湯(境 修平)
・補中益気湯(浅羽 宏一)
・五苓散(來村 昌紀)
・加味逍遙散(西田 欣広)
・人参養栄湯(今村 友裕)
・半夏瀉心湯(米永 一理)
Exercise
シリーズ
■えびさんぽ
漢方製剤は効果がありますか?
(青島 周一)
■くすりのかたち外伝わかる! 使える!
まいにち薬会話〈第8回〉
「混ぜないでください」(後編)
(浅井 考介 柴田 奈央)
■喫茶よりみち
薬剤師の知っ得リテラシー〈Scene #08〉
「ウイルス対策製品」って実際どうなの?~行政が動いた事例から考える~
(井出 和希)
■薬剤師力の型新たな思考と行動プランを手に入れろ!〈捌ノ型〉
薬物相互作用のマネジメントは添付文書の先を追及せよ!
(山口 諒 大野 能之)
■薬剤師が三ツ星シェフ-業務に活きる!活かせる!
経静脈栄養のホントのところ- 番外編 リハビリテーション栄養と薬剤師③
〜これから必ず求められる視点〜
(東 敬一朗)
■腫瘍薬学ハイライト
免疫チェックポイント阻害薬とその耐性獲得機構
(川西 正祐)
■薬剤部門管理者・ミドルマネジャーのためのBSC活用入門〈第5回〉
急性期病院の薬剤部における応用
~正しく作らなければ,正しく使えない~
(大幸 淳)
■Gebaita?! 薬剤師の語ログ〈第8回〉
拒薬の因数分解
(篠田 康孝)
■現場で働く薬剤師のための臨床薬学研究のオモテ・ウラ〈第8回〉
業務環境のオモテ・ウラ②〜お金とうまく付き合う技法〜
(大井 一弥)
■医薬品適正使用・育薬フラッシュニュース
・剤形選択の方法でアドヒアランスが異なる
・高齢でも降圧薬による治療は有効
(佐藤 宏樹 澤田 康文)
≪巻頭言≫
筆者は漢方薬を使う医師に3段階のレベルを考えている.
レベル1:症状・西洋病名を基本に処方決定する
レベル2:上記に漢方の身体所見の「脈診・舌診・腹診」を加える
レベル3:古典の漢方理論,現代漢方薬理学理論,EBMを考慮する
レベル1の処方箋は素人の発想と大差はなく,「かぜだから葛根湯」「フレイル(frailty)だから人参養栄湯」となる.その説明や養生の指導に薬剤師が苦慮することは少ない.しかし,その効果を具体的に解説できると有用性が増す.これが本特集:各論の前半にある「典型レシピ」の項目である.
一方,レベル2,3の処方箋では,使用目的が判然としないことがある.これに対して,おざなりに薬剤情報を提供すると,患者は不信感をつのらせて薬効が低下することもある.西洋薬で考えると,カルシウム拮抗薬のベラパミルが適応外使用で「群発頭痛・片頭痛」にも投与される(文献1).本治療法は欧米の内科書に従来から記載(文献2)があるし,薬理学的にも簡単に納得できるので,循環器疾患でなく頭痛目的に処方されても説明には困らない.翻って,漢方薬は西洋薬のように,常に理論的に作用機序を告げられるわけではない.例えば,添付文書で柴胡桂枝湯の効能をみると,流感など急性上気道炎の薬剤かと思いきや,胃潰瘍,胆石,膵炎,肝障害と消化器疾患が羅列されている.適応疾患の「守備範囲」が広すぎるのである.そこで「熟練漢方医の意図を見抜く」,これが特集後半の「奥の手レシピ」の項目である.
以上をふまえて,著名な実践的漢方医に頻用12方剤の解説をいただいた.
古典落語の枕に「葛根湯医者」というものがある.頭痛で葛根湯.腹痛でも葛根湯,神経痛でも,眼病でも,あげくには付添看護人にまで,となる.最後は冗談としても,他はレベル2,3の処方箋であれば小咄ではなく,十分に納得なのである.
センプククリニック 院長/大阪医科薬科大学 臨床教育教授
千福 貞博
引用文献
(文献1) 島田和幸ほか編:今日の治療薬2022. 南江堂, p.680, 2022.
(文献2) Niel HR et al:Harrison’s Principles of Internal Medicine, 13th edition. McGraw-hill, p70, 1994.
≪特集の目次≫
■特集にあたって
・頻用処方薬の典型レシピ・奥の手レシピ(千福 貞博)
■漢方薬の特徴を的確に伝えることができますか?(千福 貞博)
■頻用漢方薬レクチャー 基本の「典型レシピ」
・大建中湯(飯塚 徳男)
・牛車腎気丸(伊藤 友一)
・抑肝散(八幡 曉直)
・六君子湯(志水 倫子 ほか)
・芍薬甘草湯(福原 慎也)
・葛根湯(貝沼 茂三郎)
・麦門冬湯(境 修平)
・補中益気湯(浅羽 宏一)
・五苓散(來村 昌紀)
・加味逍遙散(西田 欣広)
・人参養栄湯(今村 友裕)
・半夏瀉心湯(米永 一理)
■頻用漢方薬レクチャー 自在に扱う「奥の手レシピ」━処方の選択肢を広げる!
・大建中湯(飯塚 徳男)
・牛車腎気丸(伊藤 友一)
・抑肝散(八幡 曉直)
・六君子湯(鈴木 甫 ほか)
・芍薬甘草湯(福原 慎也)
・葛根湯(貝沼 茂三郎)
・麦門冬湯(境 修平)
・補中益気湯(浅羽 宏一)
・五苓散(來村 昌紀)
・加味逍遙散(西田 欣広)
・人参養栄湯(今村 友裕)
・半夏瀉心湯(米永 一理)
Exercise
シリーズ
■えびさんぽ
漢方製剤は効果がありますか?
(青島 周一)
■くすりのかたち外伝わかる! 使える!
まいにち薬会話〈第8回〉
「混ぜないでください」(後編)
(浅井 考介 柴田 奈央)
■喫茶よりみち
薬剤師の知っ得リテラシー〈Scene #08〉
「ウイルス対策製品」って実際どうなの?~行政が動いた事例から考える~
(井出 和希)
■薬剤師力の型新たな思考と行動プランを手に入れろ!〈捌ノ型〉
薬物相互作用のマネジメントは添付文書の先を追及せよ!
(山口 諒 大野 能之)
■薬剤師が三ツ星シェフ-業務に活きる!活かせる!
経静脈栄養のホントのところ- 番外編 リハビリテーション栄養と薬剤師③
〜これから必ず求められる視点〜
(東 敬一朗)
■腫瘍薬学ハイライト
免疫チェックポイント阻害薬とその耐性獲得機構
(川西 正祐)
■薬剤部門管理者・ミドルマネジャーのためのBSC活用入門〈第5回〉
急性期病院の薬剤部における応用
~正しく作らなければ,正しく使えない~
(大幸 淳)
■Gebaita?! 薬剤師の語ログ〈第8回〉
拒薬の因数分解
(篠田 康孝)
■現場で働く薬剤師のための臨床薬学研究のオモテ・ウラ〈第8回〉
業務環境のオモテ・ウラ②〜お金とうまく付き合う技法〜
(大井 一弥)
■医薬品適正使用・育薬フラッシュニュース
・剤形選択の方法でアドヒアランスが異なる
・高齢でも降圧薬による治療は有効
(佐藤 宏樹 澤田 康文)
≪巻頭言≫
筆者は漢方薬を使う医師に3段階のレベルを考えている.
レベル1:症状・西洋病名を基本に処方決定する
レベル2:上記に漢方の身体所見の「脈診・舌診・腹診」を加える
レベル3:古典の漢方理論,現代漢方薬理学理論,EBMを考慮する
レベル1の処方箋は素人の発想と大差はなく,「かぜだから葛根湯」「フレイル(frailty)だから人参養栄湯」となる.その説明や養生の指導に薬剤師が苦慮することは少ない.しかし,その効果を具体的に解説できると有用性が増す.これが本特集:各論の前半にある「典型レシピ」の項目である.
一方,レベル2,3の処方箋では,使用目的が判然としないことがある.これに対して,おざなりに薬剤情報を提供すると,患者は不信感をつのらせて薬効が低下することもある.西洋薬で考えると,カルシウム拮抗薬のベラパミルが適応外使用で「群発頭痛・片頭痛」にも投与される(文献1).本治療法は欧米の内科書に従来から記載(文献2)があるし,薬理学的にも簡単に納得できるので,循環器疾患でなく頭痛目的に処方されても説明には困らない.翻って,漢方薬は西洋薬のように,常に理論的に作用機序を告げられるわけではない.例えば,添付文書で柴胡桂枝湯の効能をみると,流感など急性上気道炎の薬剤かと思いきや,胃潰瘍,胆石,膵炎,肝障害と消化器疾患が羅列されている.適応疾患の「守備範囲」が広すぎるのである.そこで「熟練漢方医の意図を見抜く」,これが特集後半の「奥の手レシピ」の項目である.
以上をふまえて,著名な実践的漢方医に頻用12方剤の解説をいただいた.
古典落語の枕に「葛根湯医者」というものがある.頭痛で葛根湯.腹痛でも葛根湯,神経痛でも,眼病でも,あげくには付添看護人にまで,となる.最後は冗談としても,他はレベル2,3の処方箋であれば小咄ではなく,十分に納得なのである.
センプククリニック 院長/大阪医科薬科大学 臨床教育教授
千福 貞博
引用文献
(文献1) 島田和幸ほか編:今日の治療薬2022. 南江堂, p.680, 2022.
(文献2) Niel HR et al:Harrison’s Principles of Internal Medicine, 13th edition. McGraw-hill, p70, 1994.
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