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介護保険の福祉用具レンタルが特養など施設の入居者は利用できないことについて、本紙が今年2月から約1カ月間かけて実施したアンケートでは、6割を超える人が介護施設でもレンタルサービスを利用できるようにすべきと考えていることが分かった。介護保険が始まって20年以上、個別ケア、自立支援の流れの中で多くの人が矛盾を感じていたにもかかわらず放置されていた問題だ。これを機にぜひ現場一丸となって新たな仕組みを考え、提起していきたい。
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◇座位が変われば生活が変わる!………2面
◇在宅復帰予定者に合った車いすを……3面
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シルバー新報
1494 (発売日2022年04月15日)
の目次
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「施設にも福祉用具レンタルの仕組みを」6割超 本紙アンケート まず施設経営者の意識改革から
介護保険の福祉用具レンタルが特養など施設の入居者は利用できないことについて、本紙が今年2月から約1カ月間かけて実施したアンケートでは、6割を超える人が介護施設でもレンタルサービスを利用できるようにすべきと考えていることが分かった。介護保険が始まって20年以上、個別ケア、自立支援の流れの中で多くの人が矛盾を感じていたにもかかわらず放置されていた問題だ。これを機にぜひ現場一丸となって新たな仕組みを考え、提起していきたい。
座位が変われば生活が変わる! 足漕ぎで元気に、入院も介護負担も減少 特養 花友しらかわ
「ご本人に合う車いすを施設でも用意できれば、ADLや全身機能が維持できたであろうケースは少なくありません。たとえば、在宅でフットサポートが取り外せて座面高が32cmの超低床車いすをレンタルしていた、片まひのある新規の利用者さん。その車いすの返却猶予期間の1週間くらいは、ご自身で片手片足漕ぎして施設内を動き回れていました。ところが、返却後に施設で最も低い座面高36cmの車いすに乗り替えたところ、たった4cmの違いでもかかとが床に着かず上手く動き回れなくなり、引きこもってADLが低下。そのままお亡くなりになってしまったときには悲しくて悔しくなりました」 車いす利用者の多い施設でこそ個別対応できる車いすは必須だと話すのは、京都市の特養「花友しらかわ」(社会福祉法人市原寮)で理学療法士として勤務する松本哲郎さんだ。
在宅復帰予定者に合った車いすを 老健だからこそレンタルは必要 老健 草津ケアセンター
在宅支援・在宅復帰のための老人保健施設でも、入所者一人ひとりに適した車いすの利用は不可欠だ。「草津ケアセンター」(滋賀県草津市、定員100人)のリハ課長兼事務課長の濱田康夫さんは、「本気で活動と参加を促し、自立支援を目的に掲げるなら、個々の身体状況や環境に合わせた福祉用具の利用は必須条件です。自宅退所予定者には、入所生活でも福祉用具レンタルを利用できるようにしては」と提案している。
在宅と施設の垣根を越えて 福祉用具レンタル カラーズ 施設にもプロのレンタルサービス 施設経営者の意識変え地域に安心を
アンケートでは、介護施設の入居者も身体に合った車いすを利用できるよう、介護施設向けに独自のレンタルサービスを行っている福祉用具事業者が少なくないことも分かった。福祉用具のメリットを最もよく理解しているのはやはり福祉用具事業者。地域の施設にも目を向け、在宅と施設の垣根を越えて力を合わせれば、地域で暮らす全ての人にとっての安心にもつながるはずだ。
施設感染者 30万円補助 全国の施設で 厚労省 対象地域を拡大
厚生労働省は8日、高齢者施設の入所者が新型コロナウイルス感染症に感染した場合に、感染患者1人につき最大30万円を補助する措置について、まん延防止等重点措置の実施区域以外の地域でも補助対象とすると各自治体に事務連絡した。4月末までとしていた対象期間も7月末日まで延長する。
介護保険の福祉用具レンタルが特養など施設の入居者は利用できないことについて、本紙が今年2月から約1カ月間かけて実施したアンケートでは、6割を超える人が介護施設でもレンタルサービスを利用できるようにすべきと考えていることが分かった。介護保険が始まって20年以上、個別ケア、自立支援の流れの中で多くの人が矛盾を感じていたにもかかわらず放置されていた問題だ。これを機にぜひ現場一丸となって新たな仕組みを考え、提起していきたい。
座位が変われば生活が変わる! 足漕ぎで元気に、入院も介護負担も減少 特養 花友しらかわ
「ご本人に合う車いすを施設でも用意できれば、ADLや全身機能が維持できたであろうケースは少なくありません。たとえば、在宅でフットサポートが取り外せて座面高が32cmの超低床車いすをレンタルしていた、片まひのある新規の利用者さん。その車いすの返却猶予期間の1週間くらいは、ご自身で片手片足漕ぎして施設内を動き回れていました。ところが、返却後に施設で最も低い座面高36cmの車いすに乗り替えたところ、たった4cmの違いでもかかとが床に着かず上手く動き回れなくなり、引きこもってADLが低下。そのままお亡くなりになってしまったときには悲しくて悔しくなりました」 車いす利用者の多い施設でこそ個別対応できる車いすは必須だと話すのは、京都市の特養「花友しらかわ」(社会福祉法人市原寮)で理学療法士として勤務する松本哲郎さんだ。
在宅復帰予定者に合った車いすを 老健だからこそレンタルは必要 老健 草津ケアセンター
在宅支援・在宅復帰のための老人保健施設でも、入所者一人ひとりに適した車いすの利用は不可欠だ。「草津ケアセンター」(滋賀県草津市、定員100人)のリハ課長兼事務課長の濱田康夫さんは、「本気で活動と参加を促し、自立支援を目的に掲げるなら、個々の身体状況や環境に合わせた福祉用具の利用は必須条件です。自宅退所予定者には、入所生活でも福祉用具レンタルを利用できるようにしては」と提案している。
在宅と施設の垣根を越えて 福祉用具レンタル カラーズ 施設にもプロのレンタルサービス 施設経営者の意識変え地域に安心を
アンケートでは、介護施設の入居者も身体に合った車いすを利用できるよう、介護施設向けに独自のレンタルサービスを行っている福祉用具事業者が少なくないことも分かった。福祉用具のメリットを最もよく理解しているのはやはり福祉用具事業者。地域の施設にも目を向け、在宅と施設の垣根を越えて力を合わせれば、地域で暮らす全ての人にとっての安心にもつながるはずだ。
施設感染者 30万円補助 全国の施設で 厚労省 対象地域を拡大
厚生労働省は8日、高齢者施設の入所者が新型コロナウイルス感染症に感染した場合に、感染患者1人につき最大30万円を補助する措置について、まん延防止等重点措置の実施区域以外の地域でも補助対象とすると各自治体に事務連絡した。4月末までとしていた対象期間も7月末日まで延長する。
シルバー新報の内容
- 出版社:環境新聞社
- 発行間隔:週刊
- 発売日:毎週金曜日
介護保険にかかわる行政の施策や、民間の取り組みを取材し、発信している週刊タブロイド紙
創刊は1987年。35年以上の歴史をもつ週刊の介護保険専門紙です。長年の経験に基づく、「深い」「広い」「鋭い」記事が自慢です。「知りたい情報がいち早く届く」「分かりやすい」と好評です。
超高齢社会の本番はこれから。政府は、現在、団塊世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年を目標に「地域包括ケア」の体制整備を急いでいおり、その動静は目が離せません。
掲載内容は、介護を中心に医療、障害者福祉などの国、自治体の施策の動向、自立支援に向けた施設・在宅での現場の実践、認知症・リハビリ・介護予防などの研究動向、高齢者住宅、福祉用具などなど。
介護にかかわる行政・団体、介護事業を行う営利法人、社会福祉法人、医療法人、NPOや、より良いサービスを目指したい管理者におススメします。
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