目次
〈特集にあたって〉
近年,2型糖尿病治療薬が次々と登場し,治療戦略は急速に変化しつつある.Na+/グルコース共役輸送担体(SGLT)2阻害薬は新しい作用機序による経口糖尿病治療薬であり,2014年4月から日本でも使用可能となった.また,2011年以降日本でも使用可能となったGLP-1受容体作動薬は,その有効性は理解されていても,実際日本ではそれほど使われていない.2014年の米国糖尿病学会,欧州糖尿病学会では,これら2つの薬剤に関するセッションが盛りだくさんであった.そこで本号では,新規糖尿病治療薬の活用について最新の知見を紹介したい.
これまでの2型糖尿病治療では,血糖を正常化させる機構として,主にインスリンおよびその標的臓器に焦点があてられてきたが,SGLT2阻害薬はグルコース恒常性の一端を担う腎臓に注目し,余剰な血糖を尿糖として体外に排出させるという新たな発想に基づくものである.本号では,有効性,注意すべき有害事象,適した患者像,適さない患者像,治療の組み立てについて考えたい.
インクレチン関連薬であるDPP-4阻害薬は日本の糖尿病臨床において広く使われ,その長期的な有効性や安全性に対する期待が集まっている一方,GLP-1受容体作動薬の糖尿病治療における戦略的位置づけは今ひとつ定まっていない.最近,リラグルチドの効能・効果が「2型糖尿病」となり,併用の幅が広がった.また,臨床試験中の週1回製剤も複数存在する.本号では,SGLT2阻害薬と同様,有効性,注意すべき有害事象,適した患者像,適さない患者像,治療の組み立てについて考えたい.
本号で特集を組む2つの薬剤は,適した患者のストライクゾーンが広いわけではないが,そのゾーンに入っている患者に対しては,従来の治療薬では達成できなかったことを期待することもできる.益々糖尿病治療が奥深いものになっていく.
〈目次〉
Ⅰ.SGLT2阻害薬の糖尿病治療における戦略的位置づけ
1.有効性
2.注意すべき有害事象
3.適した患者像,適さない患者像
4.治療の組み立て:経口血糖降下薬との併用
5.治療の組み立て:インスリン製剤との併用
Ⅱ.GLP-1受容体作動薬の糖尿病治療における戦略的位置づけ
1.有効性
2.注意すべき有害事象
3.適した患者像,適さない患者像
4.治療の組み立て:経口血糖降下薬との併用
5.治療の組み立て:基礎インスリン製剤との併用
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