東日本大震災
米穀業界にも巨大被害
3月11日14時46分頃、三陸沖・深さ10kmを震源に発生したM9・0の「東北地方太平洋沖地震」を発端とした一連の地震(東日本大震災)で、本紙関連業界も多大な被害を被った。〈3月18日現在〉
まず米穀販売のうち、岩手・福島・宮城の被災3県では、木徳神糧㈱の同一敷地内にある東北支店と仙台工場が「機能喪失」、「従業員26名のうち2名の安否を確認できていない」というのが、最も甚大か。また福島の飯島米穀㈱で「パイプなどが折れ、昇降機も故障。ライフラインは通っているが工場は稼働できない。倉庫も荷崩れ」となった。協同組合ケンベイミヤギで当初、社員1名の行方が分からなくなっていたが、14日に無事を確認。「船を使って屋根の上に取り残されている人を助けた後、その方の家にお世話になっていた」という。
ほかに人的被害は聴かれず、倉庫も倒壊などはなかったが、荷崩れは複数が報告された。なかでも㈱相馬屋は、2つの倉庫内で荷崩れ(写真)があり、その崩れた荷物が当たった倉庫の壁に穴が空いてしまった。一部でも荷崩れがあったのは、JAパールライン福島㈱、福島浜通米穀㈱、福島地区米穀卸商協同組合など。
岩手㈱純情米いわて、福島の㈱東北むらせ、、会津米穀協同組合、福島第一食糧卸協同組合、宮城の協同組合ケンベイミヤギ、㈲宮城ライスなどは、工場が稼働停止になったところもあるが、数日で復旧している。
関東でも、木徳神糧㈱(桶川工場=埼玉、本牧工場=横浜、東洋キトクフーズ㈱岩槻工場=埼玉、内外食品㈱=千葉、㈲茨城内外)、㈱田島屋(茨城)、㈱イクタツ(東京、千葉)、㈱ヤマタネ(東京)、全農パールライス東日本㈱などで、同様に倉庫の荷崩れ、一部精米工場の稼働への影響があったが、数日で復旧している。
この傾向はJA系統も同様で、全農の青森、秋田、山形、茨城、千波といった県本部はいずれも一部荷崩れを報告。栃木と埼玉では稼働停止も散見できる。ただし被災3県の県本部となると事情が全く異なり、この時点でも単協レベルで人的被害や複数の行方不明、建物の倒壊が聞こえてくる。
特集・コメ先物市場の可能性
㈱東京穀物商品取引所(渡辺好明社長)と関西商品取引所(岡本安明理事長)は3月8日、同時に先物市場へのコメ試験上場を申請した。2006年の「不認可」以来、5年ぶり。今回、監督官庁である農林水産省が認可・不認可を判断する時期は、6月末頃がデッドラインとみられている。本誌ではこのタイミングで、㈱東京穀物商品取引所の渡辺好明社長と、関西商品取引所の岡本安明理事長に、単独インタビューを試みた。
インタビュー
㈱東京穀物商品取引所
渡辺好明社長
政策・環境が激変、高まるリスクにヘッジ手段を
互いに矛盾しない輸入制限、生産調整、先物市場
センター解散が影響「説明しづらくなった」米価
非認識リスクにさらされ、ヘッジ手段ない不公平
――前回の「不認可」から5年。このタイミングで再び試験上場を申請した意味は?
渡辺 農業政策全体が変わったということ。価格支持から所得補償へと大きく舵を切った。逆に言うと、大規模農業経営者や集荷業者、実需者には、市場価格の変動が、補償なしで影響する、つまりリスクが大幅に増えたということだ。戸別所得補償があるではないかと言われそうだが、あれは全国一本の補償であって、経営の規模や内容によっては価格変動リスクを全て吸収できない設計になっている。その大幅に増えたはずのリスクが、今は見えていないようだ。だが、卸以降の各流通段階が当用買いに徹することで、リスクをとらないようにしているからにすぎない。いずれ限界はくるから、そういうときに別途、リスクをあらかじめ回避する手段があっていい。
インタビュー
関西商品取引所
岡本安明理事長
「やって良かった」と思われる市場へ、まず試験
発祥の地「大阪」を元気にすべく72年ぶり再上場
――まず3月8日の申請というタイミングの意味は?
岡本 一言で言えば、平成23年産の出回りに間に合わせたかったということ。東穀取さんは7月の連休明け19日からといったようなことを言われているらしいが、当方も同じで、それくらいから(上場を)開始しないと、出回りに間に合わない。最低3か月の公示期間があるから、そこから逆算すると3月には申請するギリギリのタイミングだった。
――であれば、2月でも1月でもよかったように見えますが?
岡本 物理的には確かに可能だが、逆に監督官庁なり産地を中心とした当業者なりにご理解いただく時間が必要で、もちろん本格的な啓蒙活動は申請後なのだが、申請までの間も、それなりの時間が必要だった。昨秋からこれまで、半年くらいは浸透期間に充てた。幸い今回は、総合食料局が「聞く耳を持たない」ほどではないし、全米販はもちろん、全中や全農にもご説明はした。片や前述したように23年産に間に合わせたいという要素もあって、1月でも2月でもなく、ましてや4月でも5月でもなく、3月ということ。
END
政府米売渡入札が終了、コメ価格センターが解散
START
棚上備蓄へ政府米買入入札開始、新たな需給情報提供へ懇談会
政府米の備蓄運営方式が、これまでの「回転備蓄」から、来年度(4月1日)以降、「棚上備蓄」へ移行する。これに伴い、政府米売渡入札が去る1月17日をもって終了。代わって、(主食用としては)「売り渡さない」政府米買入入札が始まっている。一方、コメ価格センターが、3月末をもって解散。20年続いた「価格形成の場」が、公的には全国で1つもなくなることとなった。代わって農水省は、需給・価格に関する情報提供の充実強化を模索しており、そこへ肉づけする意味から、「米取引に関する有識者との懇談会」を発足させている。
木徳神糧㈱
平山惇社長「世界の米を世界のマーケットで販売」
21年産は早めに売切り成功
22年産安価玉の即手当が功を奏し増益
木徳神糧㈱(平山惇社長)は3月3日、都内で2010(平成22)年12月期決算説明会を開催した。平山社長は特に、海外でのビジネス拡大を打ち出し、「世界の米を世界のマーケットで販売していく」基本方針を示した。
経営戦略は前年と変わらず、国内では、「生協、セブン&Iグループ、吉野家など」既存取引先のシェア拡大、中京・東海などの新規開拓(昨年8月設立の木徳東海㈱は初年度黒字を達成)を強化する「攻めの営業」とした。
海外では、中国への進出(今年2月11日に51%出資の合弁会社「木徳(大連)貿易有限公司」を設立し、「COFCOの代理店という形で」東北三省産米などを日系小売業や外食へ販売)、三国間貿易の拡大などを掲げた。
topics
・サタケ技術振興財団研究成果発表会
・「おこめアドバイザー認定事業」等新規3事業
穀検
・満点で福島勢が首位
全集連・鑑定競技会
・ISO/IEC17025試験所認定
ビジョンバイオ
・山形つや姫の最終的な県内生産数量、上限10万t
・CoCo壱番屋と共同開発スティックカレー発売
ウーケ
・無洗米を牛乳パック形状のカートンで発売
全農パール東
・トランス脂肪酸含有量測定サービス開始
ビジョンバイオ
・昨夏の猛暑、高温耐性品種に効果あり
農水省
・“未証明”でなく「産地未検査」に決定
食品表示部会
・種苗法登録=農水省
連載シリーズ
・「お米マイスター&料理店」
静岡・藤枝市のごはん工房
お米マイスター:「静岡中央食糧㈱」静岡市葵区
料理店:「釜炊きごはん工房 ゆとり庵」静岡県藤枝市岡部町
美味しいごはんへ想い極まる
脱サラで炊き方研究し匠へ
満足無い高みへの追求
マイスターと二人三脚で
・「壁耳空耳時事放談」
米の主産地を直撃した東日本大震災
塩害2万ha、原発事故が追い打ち
・「斜めからもの申す」好調の辛口論評
諦めたらそこで終わりだ!
・「ライスネットの相場展望」
ライスネットワークの相場展望V.108
東日本大震災で物流が寸断
これぞ単品販売やめる好機
・西やんの“米屋”が進める農商工連携でビジネスモデルの創出を
(米屋の業態革新のすすめ)
第4回 ~地域の活性化に向けた農商工連携~
・「観測気球」
ブレないだけで中央突破を図る悲劇
・「元気な米屋」
㈲小島米店
東京都世田谷区
・「米売れ筋POSランキング・2010年1~12月、2011年1月」
・「資料」
平成23年1月の家計調査
小売物価統計(東京都区部のみ)平成23年1月分
3月のBBN米価
この雑誌の読者はこちらの雑誌も買っています!
米と流通の所属カテゴリ一覧
Fujisan.co.jpとは?
株式会社富士山マガジンサービスが運営する、
日本最大級の雑誌オンライン書店です。
一般的な書店と異なり、
定期購読サービスに特化しています。
雑誌、新聞、シリーズ書籍、漫画や
本屋にも無い古い本も見つかる!
法人サービスはこちら >
-
タイトル1万以上
豊富なラインナップで
書店に並ばない本とも出会える -
試し読み
バックナンバー1冊まるごと試し読み
したり、最新号も試し読みできる -
タダ読み
5,000冊以上の雑誌が
無料で読み放題 -
500円OFF
普段読んでいる雑誌のレビュー投稿で
500円割ギフト券をプレゼント -
事前予約
気になる本は
発売日前から事前予約可能 -
割引や特典付き
定期購読なら
お得に本が読めて
送料無料の雑誌も!
デジタル雑誌をご利用なら
最新号〜バックナンバーまで7000冊以上の雑誌
(電子書籍)が無料で読み放題!
タダ読みサービスを楽しもう!