●巻頭特集
映画言説の「新約聖書」成る――四方田犬彦氏に聞く
『日本映画は生きている』 (四方田犬彦)
●主な書評・レビュー
東ドイツ社会が抱え込んだ断絶の累積とその諸相――複雑な四〇年間の「地誌学」を提示する O
統一から二〇年、東ドイツの革命に迫る――ことばが現実を創り出し、真実を追求するプロセス 米田綱路
構成の妙と徹底的なパロディ化が織りなす新鮮な驚きに満ちている――古希を越えた詩人の仕事とは思えないエネルギーと冒険精神 野村喜和夫
試しに切ってみるか。試しに死んでみるか。――表面的な恐ろしさの裏にこの作品が隠し持っているものとは 伊藤氏貴
沖縄における〈文化=政治〉のグロテスクさが批判的に読み解かれる――戦後沖縄社会について私たちはどれほど緊張感をもっているか 好井裕明
後発近代国家の知識人のあり方を問いなおす――中国の現状を世界に通じる言葉で語ること 鈴木将久
違和感のなさにこそ特徴と問題点をみる――本書の展開する歴史観を全身で受け止め、乗り越えなくてはならない 井竿富雄
鮮明に浮かび上がる戦後過程の〈像〉――戦後期の十六年間に亘って発行された紙面を今、読み返す 久保隆
ヨーロッパにおける国家、政治構造の転換の象徴――複眼的な視座に基づく本格的な論考 植田隆
わかったつもり?、の巻 秋竜山
人びとの生きる力と、原発事故の悲惨さと――反権力・反権威を貫いた「画伯」、貝原浩 名取弘文
ネオ・リベラリズムへの対抗原理としてのコミュニティの可能性――中途半端に市場の論理に擦り寄るベーシック・インカム擁護論よりも一貫した擁護論 井上彰
書評その他 豊かな国の市民は“加害”をやめる義務を負っている、のか?――国際的な経済取引の結果として生じた貧困の是正に向けた議論 大庭健
●連載
「性」そのものとなった世界を描き尽くす――「私」という主語以前の世界にたどり着こうとしている「昭和以降に恋愛はない」(大江麻衣、『新潮』) 安藤礼二
モノクロームの鎮圧 杉本真維子
笠井潔のいう「千年王国主義」や「黙示録的情熱」とは何を意味するのか 神山睦美
今年の夏は…――倉内均監督『日本のいちばん長い夏』 谷岡雅樹
独自取材でオトシマエを追及し続ける――石飛仁著『花岡事件「鹿島交渉」の軌跡』(金子博文解説、本体二八〇〇円、彩流社) 伊達政保
死を扱うということ――現代短歌研究会編『〈殺し〉の短歌史』(水声社、本体二八〇〇円) 小嵐九八郎
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