目次
【特集】褥瘡の局所治療~外用薬と創傷被覆材をどのように使いこなしますか~
企画編集/前川武雄
〈特集にあたって〉
褥瘡の局所治療はMoist wound healing とWound bed preparationの概念に基づき,主に外用薬や創傷被覆材を用いておこないます。創の状況に応じて,どちらをどのように使い分けていくべきか,ガイドラインなどである程度のエビデンスは示されていますが,実際にはまったく同じ状況の創傷というものは存在しません。100人いれば100通りの褥瘡があるなかでどのような治療を選択するかは私たち医療従事者の腕の見せ所でもあります。褥瘡治療においては,創の発生原因や局所の状況を把握するだけでなく,全身状態,栄養状態,ポジショニング,社会的背景など多方面からの介入が必要になりますが,それと同時に治療に用いる外用薬や創傷被覆材の特性を理解しておくこともとても重要です。
本特集号では,外用薬と創傷被覆材のどちらか一方に肩入れすることなく,両者の利点と欠点とを理解し,治療の一助になるよう3つのパートに分けて編集しました。パート1では総論として,局所治療の基本戦略,外用薬と創傷被覆材それぞれによる治療の実際,両者の比較,浅い褥瘡に対する使い方について解説しています。創の状況を適切に把握することはもちろん,各製剤・製品の特性に対する理解を深め,治療の幅を広げられるよう編集しました。パート2では治療に難渋する深い褥瘡への外用薬と創傷被覆材の使い方について解説しています。とくに難渋する原因である滲出液,細菌,壊死組織や不良肉芽,ポケットについて項目別に解説し,さらに創の状態が落ち着いた赤色期や白色期の治療戦略についても項目を分けて解説しています。パート3ではさらに実践的な内容として,在宅や保険制度からみた外用薬と創傷被覆材の使い方について解説しています。いわゆる2025年問題が間近に迫り,国民の5人に1人が75歳以上になる超高齢社会を迎え,病床数は17万床不足し,独居の高齢世帯が700万世帯に増えるといわれているなか,在宅での褥瘡治療は今後の大きな課題になることが予想されています。同時に,現在右肩上がりで増えつづけている社会保障給付費は,2025年にGDP(国内総生産)を上回る増加率により約150兆円にもなることが予想されており,保険制度の理解も私たち医療者の重要な課題といえるでしょう。
褥瘡の治療は年々変化しています。エビデンスの積み重ねによる新しい理論の構築,次々に開発される多様な外用薬や創傷被覆材の進化,高齢化社会に伴う治療体制や社会保障制度の変化など,あらゆる面で褥瘡治療は変化を続けており,医療従事者は常に最新の知識を整理しなければなりません。本特集号が,現在の褥瘡に対する局所治療の知識の整理に役立つことを願っています。
前川武雄
自治医科大学 皮膚科学講座 准教授
〈目次〉
【PART1 総論】
1. 局所治療の基本戦略
2.外用薬による褥瘡治療
3. 創傷被覆材による褥瘡治療
4. 外用薬と創傷被覆材の徹底比較
5. 浅い褥瘡に対する外用薬と創傷被覆材の使い方
【PART2 深い褥瘡に対する外用薬と創傷被覆材の使い方】
6. 滲出液をコントロールする使い方
7. 細菌を制御する使い方
8. 壊死組織や不良肉芽に対する使い方
9. ポケットに対する使い方
10. 赤色期や白色期に対する使い方
【PART3 在宅や保険制度からみた外用薬と創傷被覆材の使い方】
11. 在宅における使い方
12. 保険制度からみた外用薬と創傷被覆材の比較
企画編集/前川武雄
〈特集にあたって〉
褥瘡の局所治療はMoist wound healing とWound bed preparationの概念に基づき,主に外用薬や創傷被覆材を用いておこないます。創の状況に応じて,どちらをどのように使い分けていくべきか,ガイドラインなどである程度のエビデンスは示されていますが,実際にはまったく同じ状況の創傷というものは存在しません。100人いれば100通りの褥瘡があるなかでどのような治療を選択するかは私たち医療従事者の腕の見せ所でもあります。褥瘡治療においては,創の発生原因や局所の状況を把握するだけでなく,全身状態,栄養状態,ポジショニング,社会的背景など多方面からの介入が必要になりますが,それと同時に治療に用いる外用薬や創傷被覆材の特性を理解しておくこともとても重要です。
本特集号では,外用薬と創傷被覆材のどちらか一方に肩入れすることなく,両者の利点と欠点とを理解し,治療の一助になるよう3つのパートに分けて編集しました。パート1では総論として,局所治療の基本戦略,外用薬と創傷被覆材それぞれによる治療の実際,両者の比較,浅い褥瘡に対する使い方について解説しています。創の状況を適切に把握することはもちろん,各製剤・製品の特性に対する理解を深め,治療の幅を広げられるよう編集しました。パート2では治療に難渋する深い褥瘡への外用薬と創傷被覆材の使い方について解説しています。とくに難渋する原因である滲出液,細菌,壊死組織や不良肉芽,ポケットについて項目別に解説し,さらに創の状態が落ち着いた赤色期や白色期の治療戦略についても項目を分けて解説しています。パート3ではさらに実践的な内容として,在宅や保険制度からみた外用薬と創傷被覆材の使い方について解説しています。いわゆる2025年問題が間近に迫り,国民の5人に1人が75歳以上になる超高齢社会を迎え,病床数は17万床不足し,独居の高齢世帯が700万世帯に増えるといわれているなか,在宅での褥瘡治療は今後の大きな課題になることが予想されています。同時に,現在右肩上がりで増えつづけている社会保障給付費は,2025年にGDP(国内総生産)を上回る増加率により約150兆円にもなることが予想されており,保険制度の理解も私たち医療者の重要な課題といえるでしょう。
褥瘡の治療は年々変化しています。エビデンスの積み重ねによる新しい理論の構築,次々に開発される多様な外用薬や創傷被覆材の進化,高齢化社会に伴う治療体制や社会保障制度の変化など,あらゆる面で褥瘡治療は変化を続けており,医療従事者は常に最新の知識を整理しなければなりません。本特集号が,現在の褥瘡に対する局所治療の知識の整理に役立つことを願っています。
前川武雄
自治医科大学 皮膚科学講座 准教授
〈目次〉
【PART1 総論】
1. 局所治療の基本戦略
2.外用薬による褥瘡治療
3. 創傷被覆材による褥瘡治療
4. 外用薬と創傷被覆材の徹底比較
5. 浅い褥瘡に対する外用薬と創傷被覆材の使い方
【PART2 深い褥瘡に対する外用薬と創傷被覆材の使い方】
6. 滲出液をコントロールする使い方
7. 細菌を制御する使い方
8. 壊死組織や不良肉芽に対する使い方
9. ポケットに対する使い方
10. 赤色期や白色期に対する使い方
【PART3 在宅や保険制度からみた外用薬と創傷被覆材の使い方】
11. 在宅における使い方
12. 保険制度からみた外用薬と創傷被覆材の比較
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