目次
◆記 事◆
許可抗告事件の実情
──平成30年度──……小林宏司・浅野良児
死刑制度論のいま──基礎理論と情勢の多角的再考(3)
刑罰の正当化根拠と死刑……松原芳博
刑法判例と実務
──第51回 名誉毀損罪の周辺──……小林憲太郎
法曹実務のための行政法入門(23)
―─行政訴訟⑦―─行政訴訟の審理等(その二)……高橋 滋
◆判決録細目◆
行 政
◎1 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)におけるいわゆる特例選挙区の存置の適法性
2 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)の議員定数配分規定の適法性
3 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)におけるいわゆる特例選挙区の存置の合憲性
4 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)の議員定数配分規定の合憲性
(最三判平31・2・5)
▽1 1型糖尿病にり患し、国民年金法に基づく障害基礎年金の支給を受けていた者に対してされた同法36条2項本文に基づく支給停止処分が、行政手続法14条1項本文の定める理由提示の要件を欠き、違法であるとされた事例
2 1型糖尿病にり患し、国民年金法に基づく障害基礎年金の支給を受け、同法36条2項本文の規定に基づく支給停止処分を受けた者に対してされた、支給停止を解除しない旨の処分が、行政手続法8条1項本文の定める理由提示の要件を欠き、違法であるとされた事例
(大阪地判平31・4・11)
民 事
◎相続の開始後認知によって相続人となった者が遺産の分割を請求しようとする場合において他の共同相続人が既に当該遺産の分割をしていたときの民法910条に基づき支払われるべき価額の算定の基礎となる遺産の価額
(最三判令1・8・27)
知的財産権
○1 特許法102条2項所定の侵害行為により侵害者が受けた利益の額の算定方法
2 特許法102条2項による推定の覆滅についての判断基準
3 特許法102条3項所定の実施に対し受けるべき金銭の額の算定方法
(知財高判令1・6・7〈参考原審:大阪地判平30・6・28掲載〉)
労 働
○じん肺管理区分4の決定を受けていた元炭鉱労働者が、30年以上にわたって療養を続けた後、胃がんを併発した上、肺炎で死亡したことについて、業務起因性が否定された事例
(福岡高判令1・8・22〈参考原審:福岡地判平30・9・28掲載〉)
刑 事
○被告人と犯人との同一性が争われた強盗致傷等被告事件において、被告人と防犯カメラに記録された人物との異同識別等に関する専門家の証言について、資料とされた画像が鮮明度を欠き、分析評価に当たって極端に処理した画像が用いられていることなどに照らすと、前記証人の採用した異同識別法の科学的原理やその理論的正当性を更に解明するとともに、その証拠価値や信用性を判断することが可能となるよう、検察官に対して釈明を求めたり、必要な証拠調べを実施したりして、専門的な知見を得る必要があったのに、それらの措置をとらなかった原審の手続には審理不尽の違法があるとして、原判決を破棄して原裁判所に差し戻した事例
(東京高判平29・11・2〈参考原審:東京地判平29・3・3掲載〉)
○警察官らが管理人の承諾なくマンションの共用部分に立ち入った上、被告人に居室のドアを閉めさせず、室内の様子を窺っていた行為は強制処分に当たるとし、これに引き続いて強制採尿令状に基づき採取された尿につき、その鑑定書等の証拠能力を否定した事例
(大阪高判平30・8・30〈参考原審:大阪地判平30・3・1掲載〉)
▽1 検察官から実質証拠として請求のあった録音・録画記録媒体につき、当該取調べにおける被告人の不利益事実の承認又は自白には任意性を疑わせるような事情はなく証拠能力が認められると判断した事例
2 前記録音・録画記録媒体につき、その必要性、相当性を考慮し、一部時間帯に限定し、かつ録画映像を除いて証拠として採用した事例
(東京地決令1・7・4)
◆判例評論◆
68 B(投資コンサルタント会社)が、一方で、X(厚生年金基金)との間で年金資産運用助言契約を、他方で、A(不動産ファンド会社)との間で商品販売協力契約を締結し、Aから巨額の歩合報酬を受領するという自己の利益を図って、Xに対しAの商品への過剰な集中投資を推奨し、Xの利益を著しく損なわせていった中で(「利益相反行為」)、Aが、Bに巨額の歩合報酬を支払い続けたことにより、Bにそのような利益相反行為を実行させ続けたことは、XのBに対する適切な助言を受けるべき債権を故意に侵害するものであるとして、Aの元代表者Yに対し、債権侵害の不法行為による損害賠償責任を認めた事例
(東京高判平30・4・11)……新堂明子
69 保護室に収容されている未決拘禁者との面会の申出が弁護人等からあった場合に、その旨を未決拘禁者に告げないまま、保護室収容を理由に面会を許さない刑事施設の長の措置が、国家賠償法上違法となる場合
(最一判平30・10・25)……葛野尋之
許可抗告事件の実情
──平成30年度──……小林宏司・浅野良児
死刑制度論のいま──基礎理論と情勢の多角的再考(3)
刑罰の正当化根拠と死刑……松原芳博
刑法判例と実務
──第51回 名誉毀損罪の周辺──……小林憲太郎
法曹実務のための行政法入門(23)
―─行政訴訟⑦―─行政訴訟の審理等(その二)……高橋 滋
◆判決録細目◆
行 政
◎1 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)におけるいわゆる特例選挙区の存置の適法性
2 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)の議員定数配分規定の適法性
3 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)におけるいわゆる特例選挙区の存置の合憲性
4 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)の議員定数配分規定の合憲性
(最三判平31・2・5)
▽1 1型糖尿病にり患し、国民年金法に基づく障害基礎年金の支給を受けていた者に対してされた同法36条2項本文に基づく支給停止処分が、行政手続法14条1項本文の定める理由提示の要件を欠き、違法であるとされた事例
2 1型糖尿病にり患し、国民年金法に基づく障害基礎年金の支給を受け、同法36条2項本文の規定に基づく支給停止処分を受けた者に対してされた、支給停止を解除しない旨の処分が、行政手続法8条1項本文の定める理由提示の要件を欠き、違法であるとされた事例
(大阪地判平31・4・11)
民 事
◎相続の開始後認知によって相続人となった者が遺産の分割を請求しようとする場合において他の共同相続人が既に当該遺産の分割をしていたときの民法910条に基づき支払われるべき価額の算定の基礎となる遺産の価額
(最三判令1・8・27)
知的財産権
○1 特許法102条2項所定の侵害行為により侵害者が受けた利益の額の算定方法
2 特許法102条2項による推定の覆滅についての判断基準
3 特許法102条3項所定の実施に対し受けるべき金銭の額の算定方法
(知財高判令1・6・7〈参考原審:大阪地判平30・6・28掲載〉)
労 働
○じん肺管理区分4の決定を受けていた元炭鉱労働者が、30年以上にわたって療養を続けた後、胃がんを併発した上、肺炎で死亡したことについて、業務起因性が否定された事例
(福岡高判令1・8・22〈参考原審:福岡地判平30・9・28掲載〉)
刑 事
○被告人と犯人との同一性が争われた強盗致傷等被告事件において、被告人と防犯カメラに記録された人物との異同識別等に関する専門家の証言について、資料とされた画像が鮮明度を欠き、分析評価に当たって極端に処理した画像が用いられていることなどに照らすと、前記証人の採用した異同識別法の科学的原理やその理論的正当性を更に解明するとともに、その証拠価値や信用性を判断することが可能となるよう、検察官に対して釈明を求めたり、必要な証拠調べを実施したりして、専門的な知見を得る必要があったのに、それらの措置をとらなかった原審の手続には審理不尽の違法があるとして、原判決を破棄して原裁判所に差し戻した事例
(東京高判平29・11・2〈参考原審:東京地判平29・3・3掲載〉)
○警察官らが管理人の承諾なくマンションの共用部分に立ち入った上、被告人に居室のドアを閉めさせず、室内の様子を窺っていた行為は強制処分に当たるとし、これに引き続いて強制採尿令状に基づき採取された尿につき、その鑑定書等の証拠能力を否定した事例
(大阪高判平30・8・30〈参考原審:大阪地判平30・3・1掲載〉)
▽1 検察官から実質証拠として請求のあった録音・録画記録媒体につき、当該取調べにおける被告人の不利益事実の承認又は自白には任意性を疑わせるような事情はなく証拠能力が認められると判断した事例
2 前記録音・録画記録媒体につき、その必要性、相当性を考慮し、一部時間帯に限定し、かつ録画映像を除いて証拠として採用した事例
(東京地決令1・7・4)
◆判例評論◆
68 B(投資コンサルタント会社)が、一方で、X(厚生年金基金)との間で年金資産運用助言契約を、他方で、A(不動産ファンド会社)との間で商品販売協力契約を締結し、Aから巨額の歩合報酬を受領するという自己の利益を図って、Xに対しAの商品への過剰な集中投資を推奨し、Xの利益を著しく損なわせていった中で(「利益相反行為」)、Aが、Bに巨額の歩合報酬を支払い続けたことにより、Bにそのような利益相反行為を実行させ続けたことは、XのBに対する適切な助言を受けるべき債権を故意に侵害するものであるとして、Aの元代表者Yに対し、債権侵害の不法行為による損害賠償責任を認めた事例
(東京高判平30・4・11)……新堂明子
69 保護室に収容されている未決拘禁者との面会の申出が弁護人等からあった場合に、その旨を未決拘禁者に告げないまま、保護室収容を理由に面会を許さない刑事施設の長の措置が、国家賠償法上違法となる場合
(最一判平30・10・25)……葛野尋之
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