目次
◆特 集◆
日米欧刑事司法の比較法的検討
カルロス・ゴーン事件が提起した検討課題と本特集の意義……宮澤節生
「寛大なパターナリズム」再考……ダニエル・H・フット
カルロス・ゴーンと日本の「有罪率99%」
―日本の刑事司法を比較法の視点から検討する―……ブルース・アロンソン
アメリカにおける比較法は何が問題なのか?……フランク・アッパム/初谷湧紀(訳)
日米の自白について……デイビッド・T・ジョンソン/杉山日那子(訳)
ヨーロッパと日本における改革の10年
──公正な取調べと刑事弁護の比較法的考察……ディミトリ・ヴァンオーヴェルベーク
◆記 事◆
乳腺外科医事件 控訴審逆転有罪
──秘匿された「職業せん妄」の医学……佐藤一樹
コロナ禍社会における法的諸問題(13)
新型コロナに関連する休業と所得保障
──社会保障法の視点から……中野妙子
◆判決録細目◆
行 政
◎被相続人に対して既に納付又は納入の告知がされた地方団体の徴収金につき納期限等を定めてその納付等を求める旨の相続人に対する通知と消滅時効の中断
(最二判令2・6・26)
◎1 経過観察を受けている被爆者が原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律10条1項所定の「現に医療を要する状態にある」と認められる場合(①事件)
2 経過観察自体が、経過観察の対象とされている疾病を治療するために必要不可欠な行為であり、かつ、積極的治療行為の一環と評価できる特別の事情があるといえるか否かについての判断の方法(①事件)
3 慢性甲状腺炎について経過観察を受けている被爆者が原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律10条1項所定の「現に医療を要する状態にある」と認められるとはいえないとされた事例(①事件)
4 放射線白内障についてカリーユニ点眼液の処方を伴う経過観察を受けている被爆者が原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律10条1項所定の「現に医療を要する状態にある」と認められるとはいえないとされた事例(②事件)
(①②最三判令2・2・25)
▽非居住者が内国法人の事業の方針の全部又は一部につき実質的に決定できる関係(租税特別措置法施行令(平成24年政令第105号による改正前のもの)39条の13第11項3号)を有しているものとして過少資本税制における「国外支配株主等」(租税特別措置法(平成24年法律第16号による改正前のもの)66条の5第4項1号)に該当するものとされた事例
(東京地判令2・9・3)
▽厚生年金保険の被保険者であった養父と内縁関係にあった養子が厚生年金保険法に基づき遺族厚生年金の支給を受けることのできる配偶者に当たるとされた事例
(大阪地判令2・3・5)
民 事
〇約7年間にわたり同居して事実婚の関係にあった同性カップルの1人が、事実婚の継続中に相手方が他の者と性的関係を持ったことにより事実婚が破綻したとして損害賠償を求めた事案において、婚姻に準ずる関係が破綻したとして請求を認めた事例
(東京高判令2・3・4〈参考原審:宇都宮地真岡支判令1・9・18〉)
〇割賦販売契約において、割賦代金債権を第三者に譲渡することをあらかじめ異議をとどめないで承諾すると定められた条項について、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)468条1項の異議をとどめない承諾としての効力を有しないとした事例
(東京高判令1・11・14〈参考原審:東京地判平31・1・29〉)
〇夫である相手方が、別居中の妻である抗告人に対し、未成年者らの監護者を相手方と指定するとともに、現在、抗告人の下で養育されている二女及び三女を相手方に引き渡すことを求める一方で、抗告人が、相手方に対し、未成年者らの監護者を抗告人と指定するとともに、現在、相手方の下で養育されている長女を抗告人に引き渡すことを求めた事案において、原審は、未成年者らの監護者をいずれも相手方と指定し、二女及び三女を相手方に引き渡すよう命じたところ、抗告審は、姉妹分離の点については、監護者指定に当たっての一考慮要素にすぎないとした上で、二女及び三女との関係では、従前ないし現在の監護環境を維持することが最も子の福祉に合致するとして、長女の監護者を相手方と、二女及び三女の監護者を抗告人とそれぞれ定め、抗告人及び相手方のその余の申立てはいずれも却下した事例
(東京高決令2・2・18)
▽1 憲法53条後段に基づく内閣の臨時会の召集決定は、司法審査の対象外であるといえないとした事例
2 内閣は、憲法53条後段所定の召集要求があった場合において、臨時会を開催するべき憲法上の義務を負うとしても、当該義務は、国家賠償法上、個々の国会議員に対する職務上の義務とはいえないから、憲法53条後段に基づく臨時会の召集要求に対する内閣の召集決定は、国家賠償法1条1項の適用上、違法と評価する余地はないとした事例
(那覇地判令2・6・10)
刑 事
〇店舗等における窃盗3件及び放置盗難自転車の持ち去りという窃盗、占有離脱物横領保護事件において、少年を第1種少年院送致とした原決定につき、試験観察に付することを含め、社会内処遇の可能性を十分に検討すべきであり、処分が著しく不当であるとして、これを取り消した事例
(東京高決令2・4・3)
判例評論
5 労働者供給契約を前提とした有期雇用契約の更新に対する雇止め法理(労契法19条)の適用の可否──国際自動車ほか事件
(東京高判平31・2・13)……新屋敷恵美子
6 解離性同一性障害と責任能力の判断
(東京高判平30・2・27)……安田拓人
7 入院患者に対する殺人により有罪が確定した元看護助手の再審において犯罪の証明がないとして無罪を言い渡した事例──湖東記念病院事件再審無罪判決
(大津地判令2・3・31)……田淵浩二
8 防犯カメラの映像に照らし、証人の証言の信用性が否定され、現行犯逮捕された被告人が無罪とされた事例
(東京地立川支判平30・5・7)……星周一郎
日米欧刑事司法の比較法的検討
カルロス・ゴーン事件が提起した検討課題と本特集の意義……宮澤節生
「寛大なパターナリズム」再考……ダニエル・H・フット
カルロス・ゴーンと日本の「有罪率99%」
―日本の刑事司法を比較法の視点から検討する―……ブルース・アロンソン
アメリカにおける比較法は何が問題なのか?……フランク・アッパム/初谷湧紀(訳)
日米の自白について……デイビッド・T・ジョンソン/杉山日那子(訳)
ヨーロッパと日本における改革の10年
──公正な取調べと刑事弁護の比較法的考察……ディミトリ・ヴァンオーヴェルベーク
◆記 事◆
乳腺外科医事件 控訴審逆転有罪
──秘匿された「職業せん妄」の医学……佐藤一樹
コロナ禍社会における法的諸問題(13)
新型コロナに関連する休業と所得保障
──社会保障法の視点から……中野妙子
◆判決録細目◆
行 政
◎被相続人に対して既に納付又は納入の告知がされた地方団体の徴収金につき納期限等を定めてその納付等を求める旨の相続人に対する通知と消滅時効の中断
(最二判令2・6・26)
◎1 経過観察を受けている被爆者が原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律10条1項所定の「現に医療を要する状態にある」と認められる場合(①事件)
2 経過観察自体が、経過観察の対象とされている疾病を治療するために必要不可欠な行為であり、かつ、積極的治療行為の一環と評価できる特別の事情があるといえるか否かについての判断の方法(①事件)
3 慢性甲状腺炎について経過観察を受けている被爆者が原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律10条1項所定の「現に医療を要する状態にある」と認められるとはいえないとされた事例(①事件)
4 放射線白内障についてカリーユニ点眼液の処方を伴う経過観察を受けている被爆者が原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律10条1項所定の「現に医療を要する状態にある」と認められるとはいえないとされた事例(②事件)
(①②最三判令2・2・25)
▽非居住者が内国法人の事業の方針の全部又は一部につき実質的に決定できる関係(租税特別措置法施行令(平成24年政令第105号による改正前のもの)39条の13第11項3号)を有しているものとして過少資本税制における「国外支配株主等」(租税特別措置法(平成24年法律第16号による改正前のもの)66条の5第4項1号)に該当するものとされた事例
(東京地判令2・9・3)
▽厚生年金保険の被保険者であった養父と内縁関係にあった養子が厚生年金保険法に基づき遺族厚生年金の支給を受けることのできる配偶者に当たるとされた事例
(大阪地判令2・3・5)
民 事
〇約7年間にわたり同居して事実婚の関係にあった同性カップルの1人が、事実婚の継続中に相手方が他の者と性的関係を持ったことにより事実婚が破綻したとして損害賠償を求めた事案において、婚姻に準ずる関係が破綻したとして請求を認めた事例
(東京高判令2・3・4〈参考原審:宇都宮地真岡支判令1・9・18〉)
〇割賦販売契約において、割賦代金債権を第三者に譲渡することをあらかじめ異議をとどめないで承諾すると定められた条項について、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)468条1項の異議をとどめない承諾としての効力を有しないとした事例
(東京高判令1・11・14〈参考原審:東京地判平31・1・29〉)
〇夫である相手方が、別居中の妻である抗告人に対し、未成年者らの監護者を相手方と指定するとともに、現在、抗告人の下で養育されている二女及び三女を相手方に引き渡すことを求める一方で、抗告人が、相手方に対し、未成年者らの監護者を抗告人と指定するとともに、現在、相手方の下で養育されている長女を抗告人に引き渡すことを求めた事案において、原審は、未成年者らの監護者をいずれも相手方と指定し、二女及び三女を相手方に引き渡すよう命じたところ、抗告審は、姉妹分離の点については、監護者指定に当たっての一考慮要素にすぎないとした上で、二女及び三女との関係では、従前ないし現在の監護環境を維持することが最も子の福祉に合致するとして、長女の監護者を相手方と、二女及び三女の監護者を抗告人とそれぞれ定め、抗告人及び相手方のその余の申立てはいずれも却下した事例
(東京高決令2・2・18)
▽1 憲法53条後段に基づく内閣の臨時会の召集決定は、司法審査の対象外であるといえないとした事例
2 内閣は、憲法53条後段所定の召集要求があった場合において、臨時会を開催するべき憲法上の義務を負うとしても、当該義務は、国家賠償法上、個々の国会議員に対する職務上の義務とはいえないから、憲法53条後段に基づく臨時会の召集要求に対する内閣の召集決定は、国家賠償法1条1項の適用上、違法と評価する余地はないとした事例
(那覇地判令2・6・10)
刑 事
〇店舗等における窃盗3件及び放置盗難自転車の持ち去りという窃盗、占有離脱物横領保護事件において、少年を第1種少年院送致とした原決定につき、試験観察に付することを含め、社会内処遇の可能性を十分に検討すべきであり、処分が著しく不当であるとして、これを取り消した事例
(東京高決令2・4・3)
判例評論
5 労働者供給契約を前提とした有期雇用契約の更新に対する雇止め法理(労契法19条)の適用の可否──国際自動車ほか事件
(東京高判平31・2・13)……新屋敷恵美子
6 解離性同一性障害と責任能力の判断
(東京高判平30・2・27)……安田拓人
7 入院患者に対する殺人により有罪が確定した元看護助手の再審において犯罪の証明がないとして無罪を言い渡した事例──湖東記念病院事件再審無罪判決
(大津地判令2・3・31)……田淵浩二
8 防犯カメラの映像に照らし、証人の証言の信用性が否定され、現行犯逮捕された被告人が無罪とされた事例
(東京地立川支判平30・5・7)……星周一郎
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