目次
◆記 事◆
講話 民事裁判実務の要諦(12・完)
──裁判官と代理人弁護士の方々へ……橋本 英史
★書評 芦名定道・宇野重規・岡田正則・小沢隆一・加藤陽子・松宮孝明
『学問と政治─学術会議任命拒否問題とは何か』……稲 正樹
◆判例特報◆
▽普天間飛行場を離発着する米軍の航空機等の騒音等により周辺住民が被っている法的利益の侵害は社会生活上受忍すべき限度を超えており、同飛行場には日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う民事特別法2条にいう設置又は管理の瑕疵があるとして、原告らの慰謝料請求の一部が認められた事例
──普天間米軍航空機騒音国賠訴訟第1審判決
(那覇地沖縄支判令4・3・10)
◆判決録◆
民 事
◎権利能力のない社団であるXが建物の共有持分権を有することの確認を求める旨を訴状に記載して提起した訴訟において、控訴審が、Xの請求につき、前記共有持分権がXの構成員全員に総有的に帰属することの確認を求める趣旨に出るものであるか否かについて釈明権を行使することなくこれを棄却したことに違法があるとされた事例
(最三判令4・4・12)
▽新型コロナウイルスのまん延が、不可抗力によって婚礼を実施できなかった場合に該当しないとの理由で、結婚式の企画運営等を業とする会社に対する婚礼費用の前受金の返還請求が棄却された事例
(東京地判令3・9・27)
▽事業者向けのファクタリング取引が実質的に貸金業法及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)にいう「金銭の貸付け」に該当すると認め、貸金業の登録を受けずにこれを業として行い、かつ出資法の上限金利を大幅に超える利率の約定でこれを行い、債権譲渡人から金員の支払を受けた債権譲受人の行為は不法行為に該当するとされた事例
(名古屋地判令3・7・16)
▽1 人事評価等の権限を有する者による内部通報者を特定しようとした行為について違法性が認められた事例
2 会社の人事と任意団体の役職に事実上の連動が認められる任意団体において、正当な理由なく所属会員を除名処分とする旨の議題を提出し、これまでとは異なる特別な議決方法を実施した行為等について違法性が認められた事例
(福岡地判令3・10・22)
刑 事
◎1 刑法168条の2第1項にいう「その意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録」に当たるか否かの判断方法
2 ウェブサイトの閲覧者の同意を得ることなくその電子計算機を使用して仮想通貨のマイニングを行わせるプログラムコードが不正指令電磁的記録に当たらないとされた事例
(最一判令4・1・20)
〇1 殺人、現住建造物等放火等の事件の犯人性を1審判決が間接事実の推認等により認定し、その判断が控訴審においても維持された事例
2 第1行為(なたでの加害行為)時には殺意があったが、実際の死亡結果は既に死亡していると誤信した状態で行われた第2行為(放火行為)によって生じた場合に、第1行為との因果関係を肯定して殺人罪が成立するとの判断を1審判決が示した事例
(大阪高判令3・10・4)
▽少年が、共犯者とともに友人の自殺を幇助したという自殺幇助保護事件において、犯情は検察官送致をするほどに重いとは認められず、少年の行状等も考慮すると、保護処分を相当と認めるが、安易に不適切な解決方法を選択しやすいとの問題点を自覚させ、適切な社会性を身に付けさせるためには、長期間の系統立った矯正教育が必要であるとして、少年を第1種少年院送致(2年程度の相当長期間の処遇勧告)とした事例
(千葉家決令3・12・10)
講話 民事裁判実務の要諦(12・完)
──裁判官と代理人弁護士の方々へ……橋本 英史
★書評 芦名定道・宇野重規・岡田正則・小沢隆一・加藤陽子・松宮孝明
『学問と政治─学術会議任命拒否問題とは何か』……稲 正樹
◆判例特報◆
▽普天間飛行場を離発着する米軍の航空機等の騒音等により周辺住民が被っている法的利益の侵害は社会生活上受忍すべき限度を超えており、同飛行場には日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う民事特別法2条にいう設置又は管理の瑕疵があるとして、原告らの慰謝料請求の一部が認められた事例
──普天間米軍航空機騒音国賠訴訟第1審判決
(那覇地沖縄支判令4・3・10)
◆判決録◆
民 事
◎権利能力のない社団であるXが建物の共有持分権を有することの確認を求める旨を訴状に記載して提起した訴訟において、控訴審が、Xの請求につき、前記共有持分権がXの構成員全員に総有的に帰属することの確認を求める趣旨に出るものであるか否かについて釈明権を行使することなくこれを棄却したことに違法があるとされた事例
(最三判令4・4・12)
▽新型コロナウイルスのまん延が、不可抗力によって婚礼を実施できなかった場合に該当しないとの理由で、結婚式の企画運営等を業とする会社に対する婚礼費用の前受金の返還請求が棄却された事例
(東京地判令3・9・27)
▽事業者向けのファクタリング取引が実質的に貸金業法及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)にいう「金銭の貸付け」に該当すると認め、貸金業の登録を受けずにこれを業として行い、かつ出資法の上限金利を大幅に超える利率の約定でこれを行い、債権譲渡人から金員の支払を受けた債権譲受人の行為は不法行為に該当するとされた事例
(名古屋地判令3・7・16)
▽1 人事評価等の権限を有する者による内部通報者を特定しようとした行為について違法性が認められた事例
2 会社の人事と任意団体の役職に事実上の連動が認められる任意団体において、正当な理由なく所属会員を除名処分とする旨の議題を提出し、これまでとは異なる特別な議決方法を実施した行為等について違法性が認められた事例
(福岡地判令3・10・22)
刑 事
◎1 刑法168条の2第1項にいう「その意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録」に当たるか否かの判断方法
2 ウェブサイトの閲覧者の同意を得ることなくその電子計算機を使用して仮想通貨のマイニングを行わせるプログラムコードが不正指令電磁的記録に当たらないとされた事例
(最一判令4・1・20)
〇1 殺人、現住建造物等放火等の事件の犯人性を1審判決が間接事実の推認等により認定し、その判断が控訴審においても維持された事例
2 第1行為(なたでの加害行為)時には殺意があったが、実際の死亡結果は既に死亡していると誤信した状態で行われた第2行為(放火行為)によって生じた場合に、第1行為との因果関係を肯定して殺人罪が成立するとの判断を1審判決が示した事例
(大阪高判令3・10・4)
▽少年が、共犯者とともに友人の自殺を幇助したという自殺幇助保護事件において、犯情は検察官送致をするほどに重いとは認められず、少年の行状等も考慮すると、保護処分を相当と認めるが、安易に不適切な解決方法を選択しやすいとの問題点を自覚させ、適切な社会性を身に付けさせるためには、長期間の系統立った矯正教育が必要であるとして、少年を第1種少年院送致(2年程度の相当長期間の処遇勧告)とした事例
(千葉家決令3・12・10)
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