Orthopaedics(オルソペディクス) 発売日・バックナンバー

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2,420円
Monthly Book Orthopaedics Vol22 No2
(2009年2月号)

外傷性頚部症候群

編集企画/福井大学教授 馬場久敏

外傷性頚部症候群の分類と臨床病態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小澤浩司ほか

外傷性頚部症候群の臨床徴候学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・田中信弘ほか

外傷性頚部症候群の画像診断・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・松本守雄ほか

外傷性頚部症候群のトリートメント・ストラテジー・・・・・・・・・・・・・小谷善久

外傷性頚部症候群の保存療法・薬物療法・・・・・・・・・・・・・・・米 和徳

外傷性頚部症候群・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・紺野愼一

外傷性頚部症候群の精神身体医学的作業療法・・・・・・・・小久保安朗ほか

外傷性頚部症候群の手術療法(前方法を中心に)・・・・・・・・村上英樹ほか

外傷性頚部症候群の手術療法(後方法を中心に)・・・・・・・・・土井田 稔

外傷性頚部症候群に対する運動器リハビリテーション・・・・・・・加藤真介

2,420円
Monthly Book Orthopaedics Vol22 No1
(2009年1月号)
編集企画/帝京大学教授 高尾昌人

アキレス腱損傷の原因と診断・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・窪田 誠

アキレス腱皮下断裂の保存療法について―スタンダードな治療とは?・藤井唯誌ほか

新鮮アキレス腱損傷に対する小切開皮下縫合術・・・・・・・・・・・・・・・・仁木久照

新鮮アキレス腱損傷に対する超音波ガイド下経皮的縫合術・・・・・・・・・冬賀秀一ほか

新鮮アキレス腱損傷に対する観血的縫合術―術式の選択と早期スポーツ復帰―・・・吉川泰弘ほか

新鮮アキレス腱損傷に対する観血的縫合術-早期治癒のための補強法-・・・・安田稔人

新鮮アキレス腱損傷に対する保存療法VS手術療法・・・・・・・・・・・・・・・野口昌彦

新鮮アキレス腱損傷術後の後療法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・銅冶英雄ほか

陳旧性アキレス腱断裂に対する治療法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・印南 健ほか

アキレス腱損傷の治療における問題点と新しい治療法・・・・・・・・・・・・・大関 覚

2,310円
Monthly Book Orthopaedics Vol.21 No.13
(2008年12月号)

クラブ活動における上肢障害の管理
編集企画/びわこ成蹊スポーツ大学教授 大久保 衞

肩関節(肩甲上腕関節)の外傷性脱臼、亜脱臼後の管理・・・・皆川洋至ほか

肩関節内の損傷、特にSLAP損傷の管理・・・・・・・・・・・山崎哲也

投球による肩の障害(投球障害肩)の管理・・・・・・・・・・池上博泰

インピンジメント症候群の管理・・・・・・・・・・・・・・・伊藤陽一ほか

青少年の野球肘障害‐超音波検査を用いたフィールドワークの経験から‐・・・・・・・・・・・・・・・・・渡辺千聡ほか

野球肘の保存治療と予防・・・・・・・・・・・・・・・・・・高原政利ほか

野球肘の観血的療法(適応と限界)・・・・・・・・・・・・・・松浦健司ほか

テニス肘・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・安藤 亮ほか

変形性肘関節症・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・辻野 昭人ほか

手根不安定症・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・矢﨑尚哉ほか

手関節周辺の腱鞘炎、腱炎・・・・・・・・・・・・・・・・・麻生 邦一

手指の関節靱帯損傷・・・・・・・・・・・・・・・・・・・長尾 聡哉ほか

手指のスポーツ外傷‐突き指、骨折など・・・・・・・・・・・日高 典昭
2,310円
Monthly Book Orthopaedics Vol.21 No.12
(2008年11月号)

前足部変形の治療
編集企画/愛媛大学教授 山本晴康

外反毋趾に対する装具療法・・・・・・・・・・・・・・・・・・内田 俊彦
足は荷重、非荷重でその形を変える。足部変形は荷重によって増大するため、非荷重の足サイズに近い靴が履ければ変形は確実におさえられる。大きすぎる靴が足に合わない靴である。

外反母趾に対する運動療法・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐本 憲宏
外反母趾に対する運動療法は母趾外転筋筋力増強を目的としており、それにより外反母趾の増悪の予防、特に若年者では変形の軽減を期待できる。そのエビデンスは母趾外転筋の表面筋電図により明らかにした。

思春期外反母趾の病態と治療・・・・・・・・・・・・・・・・・・田中 康仁思春期の外反母趾の病態と治療について、成人期とは異なる部分を中心に概説した。手術治療を考える場合、術式選択にはDMAAを考慮する必要がある。

外反母趾手術療法の予後・・・・・・・・・・・・・・・・・・・奥田 龍三
Mann変法およびchevron法の短期成績はおおむね良好であり、中・長期的にもあまり変化することなく維持される。したがって、これら術式の短期成績から中期あるいは長期成績の予測が可能である。

外反母趾に伴う第2MTP関節の亜脱臼・脱臼の治療・・・・坪井 一世ほか
外反母趾に伴う第2MTP関節の亜脱臼・脱臼の病態と治療法および手術成績について記載した。術式の決定に関して、我々の考え方もあわせて述べる。

内反小趾の病態と治療・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・仁木 久照
内反小趾の手術に関する文献を比較し、そのエビデンスレベルを参考にしてX線学的特徴、疼痛と胼胝の部位による術式選択のアルゴリズムを示した。

強剛母趾の治療・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・野口 昌彦
強剛母趾(hallux rigidus)は母趾MTP関節の変形性関節症であり、grade Ⅰ、gradeⅡに対してはcheilectomy(関節唇切除術)が非常に有効である。

Freiberg病の治療・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大関 覚
キーポイントアト

関節リウマチの足趾変形に対する切除関節形成術・・・・・・服部 宏行ほか
関節リウマチの前足部変形に対する切除関節形成術は術後経過中にある程度の矯正損失が生じるが、簡便な術式で、比較的長期にわたり安定した成績を得ることが可能であり、推奨される術式のひとつである。

関節リウマチの足趾変形に対する関節温存術式・・・・・・・・・・・大脇 肇
薬物療法の進歩に伴い関節リウマチの手術術式も見直されるべき時代になった。除痛のみでよいとした時代は終わり、機能と外観の向上を目指した関節温存術式を紹介したい。
4,510円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.11
上肢障害・外傷後療法マニュアル

上腕骨頚部骨折(人工骨頭)の後療法 清水 弘之ほか
後療法のポイントは,骨片の固定性にもよるが,回旋介助運動から開始し,他動前挙運動,等尺性運動,自動運動を段階的に行い,抵抗運動に移る.肩外転運動を早期に行うことは,大結節のチーズカットの危険性もあり,禁忌と考えてよい.

上腕骨頚部骨折に対する横止め髄内釘手術後療法 綿谷美佐子ほか
上腕骨頚部骨折後の後療法は,骨折型,術中の固定性,認知症の有無などにより個々の症例に応じ,適切なプログラムを計画することが大切である.

反復性肩関節脱臼(鏡視下)の後療法 望月 由ほか
反復性肩関節脱臼に対する鏡視下Bankart修復術術後の後療法について紹介した.術後3か月からスポーツに復帰し,術後6か月でコンタクトスポーツに復帰できることを目標にしている.

反復性肩関節脱臼(open Bankart-Bristow変法)の後療法 尼子 雅敏
Bankart-Bristow変法術後の高い安定性とパーフォーマンスの獲得のために後療法は重要な要素である.肩関節内外旋筋力を後療法のプログラムに生かすことで,早期に安定した肩関節機能が獲得できる.

鏡視下腱板修復術の後療法 黒川 純ほか
鏡視下腱板修復術後療法では,初期は疼痛・リスク管理に重点をおき,徐々に機能訓練を中心としたアプローチへと移行していく.腱板訓練においては棘上筋と棘下筋の停止部を考慮した訓練を行う.また,体幹・肩甲胸郭関節の固定性と動的安定性の評価・治療も重要視する必要がある.

腱板断裂(mini-open法)術後の後療法 鈴木 一秀ほか
腱板断裂の術後運動療法に対する考え方とポイントを中心に詳述した.術後運動療法は術中所見と組織の修復過程を考慮しながらリスク管理を行い,個々の症例に適した訓練を選択することが重要である.

肩鎖関節脱臼の後療法 多嶋 佳孝ほか
保存療法の場合はIII度でも三角巾固定での安静後,早期に運動療法を開始する.手術法はNeviaser変法を選択しているが,絶対適応はない.

腕神経叢麻痺の後療法 土井 一輝
腕神経叢麻痺に特異的な手術方法は,神経交叉縫合術(神経移行術)と筋肉移植術である.神経移行術における後療法は,移行する神経の元の機能を再建する機能への転換である.筋肉移植はこれに
加えて,早期他動訓練による移植筋腱の癒着予防が重要である.

肘離断性骨軟骨炎の後療法 戸祭 正喜
筆者が行っている上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の術後後療法を紹介し,後療法のポイントと注意点について記述した.

肘部管症候群の後療法 西田 淳ほか
肘部管症候群術後の後療法として,術後3週まで肘が約80°屈曲位となるように三角巾で保持しつつ,神経の癒着制御のため1日2回,肘の最大自動屈伸運動をゆっくり行わせている.

リウマチ肘(滑膜切除)の術後成績と後療法 石井 隆雄ほか
術後1週までに屈曲角90°を目標に,できるだけ早期よりCPMなどを使用しながら肘関節可動域訓練を開始し,ある程度根気よく時間をかけてリハビリを継続することが重要である.

関節リウマチに対する人工肘関節形成術の後療法 羽生 忠正
可動域訓練は,重力下垂法で行う.患者様自身の反対の手で手首を持ってもらい,前額部に手の平を置かせ,前額から鼻そして口へと移動させる.次に肘立ての位置から伸展動作を行わせる.

スポーツによる肘関節不安定症の後療法 伊藤 恵康ほか
肘関節内側側副靱帯損傷術後のリハビリテーションの実際につき,時期,種目,強度,指導上の注意を具体的に述べた.

上腕骨外側上顆炎の後療法 新井 猛ほか
上腕骨外側上顆炎の理学療法では病期のどの時期であるかによってプログラムを組む必要がある.病期ごとに分けて理学療法の要点を記載した.

肘変形性関節症(関節授動術)の後療法 坪川 直人
肘関節授動術後の後療法ではCPMを用いた運動療法が有効である.強い他動運動は筋の緊張,異所性骨化を引き起こし満足する可動域が得られない.装具療法を用いて手術中に得られた可動域を維持することが必要である.

手指拘縮の後療法 越智 健介ほか
外傷後の手指は,容易に拘縮に陥ってしまう.手指の拘縮は治療に抵抗することが多いため,予防に勝る治療法はないことを肝に銘じ,あらゆる手段を用いて拘縮の予防に努めて頂きたい.

リウマチ性尺側偏位矯正術後の後療法 南川 義隆ほか
尺側偏位の術後には,ダイナミックスプリントを用いた矯正位での運動訓練とナイトスプリントによる矯正位の保持が重要.ソフトスプリントは術後3か月以上の装着が望ましい.

母指CM関節OAの後療法 副島 修ほか
術後の腫脹は拘縮や痛みの原因となることを,患者本人だけでなくスタッフにも認識させ,腫脹予防に努めることが重要である.

手根骨骨壊死の術後後療法について 松橋 智弥ほか
手根骨の代表的な骨壊死症であるKienböck病とPreiser病に注目し,その分類から手術療法,各々の手術法に対応した後療法について説明する.

RAによる遠位橈尺関節障害(伸筋腱断裂を含む)の後療法 松下 和彦ほか
拘縮を予防するため,Sauvé-Kapandji法では,一日に2回外固定をはずして,手・肘関節の軽い自動運動を,伸筋腱断裂合併例は減張位早期運動療法を行うことが重要である.

遠位橈尺関節障害に対する術後後療法 中村 俊康
遠位橈尺関節障害のうち,遠位橈尺関節拘縮,手関節TFCC損傷術後,Sauvé-Kapandji手術術後の後療法について述べた.遠位橈尺関節の動態を考慮し,尺骨頭の掌背可動性を意識した他動可動域訓練が重要である.

血行障害(切断指再接着を含む)の後療法 普天間朝上ほか
皮弁あるいは切断指の形態,色調,皮膚温,毛細血管の再充盈,皮弁辺縁(切断端)からの出血などから血行障害を早期に察知し直ちに処置を施すことが重要である.

舟状骨骨折の後療法 矢島 弘嗣
舟状骨骨折においてギプス固定を行った場合,固定中においてもMP関節の運動や肩,肘の自動運動が重要である.スポーツや重労働への復帰は,観血,保存療法ともX線で骨癒合が確認されてからにする.

橈骨遠位端骨折の後療法
―掌側ロッキングプレート固定術後早期運動療法を中心に― 金城 養典ほか
不安定型橈骨遠位端骨折に対して掌側ロッキングプレート固定を用いた場合,術後早期運動療法が可能になる.術直後は浮腫の軽減に努め,術後1週頃より,積極的な自動・他動運動訓練を行う.

指節骨・中手骨骨折の後療法 石黒 隆
手における骨折の治療では,MP関節の側副靱帯の短縮による伸展位拘縮,骨折部での腱との癒着および回旋変形などを防止するための早期運動療法が極めて重要である.

側副靱帯損傷(MP,PIP)の後療法 池田 和夫
隣接指とのテーピングを行い,早期に可動域訓練を開始することが重要である.MP関節では伸展拘縮を,PIP関節では屈曲拘縮を残しやすいことを認識し,必要なら早期に装具療法を行う.

腱損傷の後療法 石田 治
屈筋腱損傷の後療法には固定法のほか,Kleinert法を中心とした種々の早期運動療法が報告されている.施設によっては教科書通りの早期運動療法ができない場合があるので,施設に合った無理のない後療法を選択する必要がある.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.10
肩関節に対する実践的保存療法のコツ
 
非外傷性肩関節不安定症の保存療法
―肩甲骨装具を併用した腱板・肩甲帯周囲筋強化運動の効果― 前田  智ほか
肩関節不安定症の治療はまず保存的治療が原則である.本疾患に対する肩甲骨装具を併用した運動療法について述べた.

外傷性肩関節脱臼の保存療法 皆川 洋至ほか
肩関節脱臼の治療は,脱臼時の治療(整復)と整復後の治療に分けて考える.整復後は関節支持機構損傷,特に40歳以下では下関節上腕靱帯,40歳以上では腱板の損傷に対する治療が重要となる.

肩甲骨骨折の治療 水掫 貴満
肩甲骨は特殊な形態がゆえに,骨折する部位によって様々な特徴を持っている.骨折形態の早期把握とその特徴を十分に理解し,全身状態のゆるす範囲で早期に対応していくことが重要である.

鎖骨骨折の保存療法 西村 岳洋ほか
鎖骨骨折は保存的治療が原則とされる.坐位整復法で転位を整復し,鎖骨バンドで整復位を保持する.しかし,全例に保存的治療が有効ではなく,症例によっては手術治療を選択しなければならない.

上腕骨近位端骨折の保存療法 高瀬 勝己ほか
高齢者の上腕骨近位端骨折では,高度の変形治癒が残存しても保存治療で満足すべき結果が得られる.活動性の低い症例では,転位の高度な症例でも観血的治療の選択を再考すべきである.

肩関節周囲炎の保存療法 今田 光一ほか
肩関節周囲炎の治療は,病態,病変部位の把握と治療の反応を確認しながら進めていく必要があり,いくつかの戦略を持つべきである.経過では,関節拘縮と肩手症候群を常に念頭におかなければならない.

凍結肩の保存療法 橋本  卓ほか
凍結肩に対しては関節造影によるジョイント・ディステンション,内圧が低くなる肢位での安静および鎮痛,拘縮に対する筋・関節包のストレッチングが効果的である.

五十肩と太極拳 王  文超ほか
太極拳の概要と,五十肩に対する効果を述べた.

肩石灰沈着性腱板炎の保存療法 田島 康介
石灰沈着性腱板炎の保存療法について,H2ブロッカーや体外衝撃波治療などの新しい治療も紹介し,病態や病因について詳述した.

投球障害肩の保存治療 中溝 寛之
投球障害肩に対する保存治療であるリラクセーション,可動域訓練,筋力訓練,注射療法および下肢・体幹の機能評価について解説した.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.9
見逃さないための骨軟部腫瘍診断のABC
 
A.骨腫瘍

 骨腫瘍の一般知識 加谷 光規ほか
骨腫瘍を見逃さないためには,骨腫瘍の発生年齢,発生部位の特徴を理解する必要がある.典型的な画像所見を身に付けること,一度の外来診療で結論を出すのではなく,繰り返し診察することも重要である.

 骨腫瘍の可能性がある臨床所見とその対応 村田 博昭
骨腫瘍は整形外科日常診療で遭遇する機会は少ないが,診断の誤りや遅れを防ぐためには特徴的な臨床所見や病歴をおさえ,常に骨腫瘍の可能性を念頭において診療することが重要である.

 気をつける単純X線所見 羽鳥 正仁ほか
良性・悪性骨腫瘍の鑑別には,骨皮質の状態,腫瘍辺縁部の状態,骨膜反応パターン,骨外増生の有無をチェックすることが大切である.良性疾患でも悪性骨腫瘍類似の骨膜反応を呈することがある.

 気をつけるMRI所見 国定 俊之ほか
MRIは空間解像能が優れており,骨腫瘍の診断に有用な検査である.MRIを読影する際には,悪性骨腫瘍を示唆する特徴的なMRI所見がいくつかあり,これらに注意して読影することが重要である.

 骨腫瘍と鑑別を要する疾患 西田 佳弘
骨腫瘍類似の画像所見を呈する疾患は多い.外傷,炎症,変性など一般整形外科臨床で遭遇する疾患には腫瘍と鑑別を要するものがあるため注意を要する.


B.軟部腫瘍

 軟部腫瘍の一般知識 中  紀文
軟部腫瘍の診療において初診医の果たすべき役割は大きい.とりあえず手術してみるという態度は慎むべきである.切除した腫瘍が万一悪性であった場合は,即座に腫瘍専門施設に相談するという責務を怠ってはならない.

 臨床所見 松原 孝夫
軟部腫瘍をその組織由来を考え分類し整理することで,臨床診断をより容易にし,さらなる検査治療を的確に指示することを目的とする.

 画像診断 X線 武田  健ほか
軟部腫瘍の診断において,MRI検査が重要であるが,依然X線検査(単純X線,CT)は有用であり,腫瘍によっては特徴的な所見を呈する場合がある.本稿では症例を提示し,X線検査の意義について述べた.

 画像診断 MRI
  ―まずは良性軟部腫瘍のMRI所見をマスターしよう― 生越  章
悪性を疑わせるMRI所見とは良性と言い切れない画像所見であり,脂肪腫,ガングリオン,アテローム,血管腫などよくみる良性疾患のMRI所見をマスターすることが重要である.

 鑑別を要する病変 伊原公一郎
軟部腫瘍と鑑別を要する類似病変を診療する機会は少なくない.嚢腫,炎症,リンパ節腫脹,外傷,あるいは原因不明の腫瘍類似病変の特徴,診断・治療のポイントについて述べた.


C.転移性骨腫瘍を見逃さないために 杉原 進介ほか
骨転移を見逃さないためのポイントは,常に日常診療で中高齢者の診察時にはその存在を念頭におき,既往歴の確認と,増悪する症状の変化などがあればCTやMRIなどによる検査をいつでも追加して行う診療姿勢を保つことである.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.8
成人における股関節痛の診療
 
股関節痛の診断(問診,診察) 高取 吉雄
患者の訴えが歩行あるいは股関節の動きと関連づけられれば,股関節疾患を念頭におくことになる.運動痛と主訴の類似が確認され,可動域制限を伴っていれば,股関節疾患の可能性は高い.

股関節痛の診断(画像診断) 藤井 玄二ほか
股関節痛を呈する疾患の画像診断では正常画像を熟知することが重要である.画像を定性的あるいは定量的に評価する必要がある.重要な計測値と日本人正常値について述べた.

股関節以外の疾患による股関節部痛の診断―腰椎疾患― 岡野 邦彦
整形外科外来では疼痛を主訴に来院する患者がほとんどである.罹患頻度が低い股関節の変性疾患を見逃さないためには,それが股関節由来か否かを判断できる最低限の知識と知恵を持っていなければならない.

股関節以外の疾患による股関節部痛の診断―骨盤輪疾患― 平山 光久ほか
股関節周囲の痛みを訴えPatrick testなどが陽性であった場合,股関節疾患だけを想定してしまうと骨盤輪疾患を見逃す危険性がある.骨盤負荷テスト時は必ず疼痛部位を確認しよう.

股関節以外の疾患による股関節部痛の診療―腹部内臓器疾患― 大橋 寛憲ほか
股関節領域の疼痛は,鼡径部のヘルニアでも発生しうる.股関節部痛を有していて,筋骨格系疾患が原因として見当たらない場合には,鼡径部ヘルニアの可能性を念頭において診察する必要がある.

股関節疾患由来の股関節痛の治療―変形性股関節症― 山田 治基ほか
変股症は骨・軟骨の自己修復能が期待できる疾患であるので保存療法や臼蓋形成不全に対する骨切り術により末期に進行することを防止するのが基本である.人工股関節置換術では摩耗粉による骨融解への取り組みがなされている.

特発性大腿骨頭壊死症 安永 裕司ほか
本疾患のtype C1・C2においてはその多くが骨頭圧潰を生じるため,骨頭圧潰のないstage2あるいは圧潰の小さいstage3Aの病期に関節温存手術を考慮することが望ましい.

股関節疾患由来の股関節痛の治療―急速破壊型股関節症― 森  諭史
急速破壊型股関節症は,明らかな基礎疾患のない高齢者のほぼ正常な股関節が急激に破壊される症候群で,大腿骨頭壊死症とは病態が異なる.

股関節疾患由来の股関節痛の治療
―股関節に起こる関節炎や腫瘍性疾患― 馬渡 太郎ほか
股関節痛をきたす疾患のうち,頻度は高くないが念頭においておくべき関節炎,全身性疾患,腫瘍性疾患について記載した.

人工股関節置換術後の疼痛 杉森 端三
人工股関節置換術後に生じる疼痛にはいくつかの原因があるが,それぞれに特有な症状や他覚所見また診断方法があり,早期に病態を把握し適切な対策を講じることが重要である.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.7
肘関節脱臼・骨折治療マニュアル
 
外傷性肘関節脱臼の治療 田嶋  光
外傷性肘関節脱臼での脱臼型,手術適応,手術手技,殊に内・外側側副靱帯両側の修復,早期運動による拘縮予防と上肢使用の労働者,アスリートでの修復術の必要性を述べた.

治療に難渋する肘関節陳旧性脱臼・脱臼骨折,
上腕骨下端変形治癒骨折・偽関節 伊藤 恵康ほか
肘関節外傷の中で特に治療に難渋する変形治癒,偽関節症例を中心に,その手術的治療の要点を述べた.

不安定型肘関節脱臼・骨折の治療戦略
―尺骨鉤状突起骨折からみた肘複合不安定症― 稲垣 克記
尺骨鉤状突起骨折を中心に,バイオメカニクスの視点から肘関節複合骨折・脱臼に伴う肘不安定症の概念と治療原則を紹介した.

肘関節脱臼後遺障害の治療 正富  隆
脱臼後遺障害として拘縮は機能的に重大な問題であるが,愛護的リハビリテーションにより解決できる.観血的授動術の成績も安定しており,いかに異所性骨化を予防し,最小限に抑えるかが重要である.

上腕骨遠位端骨折の治療・新鮮例(AO分類C型を中心に) 今谷 潤也
上腕骨遠位端骨折のうち,関節内骨折合併型の手術的治療の原則はatraumaticな手術手技,関節面の正確な整復,強固な内固定,術後早期からのリハビリテーションである.

陳旧性上腕骨遠位端骨折の治療(成人例)
―遠位端骨折偽関節を中心に― 佐藤 和毅
成人上腕骨遠位端骨折の陳旧例,特に偽関節に対する筆者の治療法について述べる.偽関節の接合を原則とするが,高齢者で軟骨損傷が著しい例などでは人工関節置換術も選択肢になると考える.

上腕骨顆部骨折の治療 梅田 弘胤ほか
上腕骨顆部骨折では,3DCTなどを使った詳細な術前評価,適切な手術アプローチ,適切な内固定材料の使用,そして症例に応じたリハビリプロトコルのすべての要素が重要である.

橈骨頭・頚部骨折の治療 澤泉 卓哉ほか
橈骨頭・橈骨頚部骨折の治療成績は,近年開発された手術法や手術機材により飛躍的に向上した.本稿では筆者らの手術の実際を骨折型に応じて記載した.

肘頭骨折の治療―手術適応と手術のポイント 佐々木 勲ほか
最も使用頻度の高いTBWは予想外に合併症が多い.粉砕骨折は関節面の正確な整復固定と尺骨長の維持が重要である.手術で使用する内固定具は多岐にわたり,念入りな術前の準備が必要である.

Monteggiaおよび類縁骨折の治療 山中 一良
Monteggia骨折およびその類縁損傷について,分類,診断法,および新鮮例と陳旧例に対して現在行われている治療を概観する.

Essex-Lopresti骨折の治療戦略 中村 俊康
Essex-Lopresti骨折は橈骨頭骨折に遠位橈尺関節脱臼を同時に発症する前腕の脱臼骨折である.本稿ではその受傷機転,臨床症状,治療戦略について概説した.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.6
腰痛に対する予防指導と運動指導
 
腰痛に対する予防的アプローチのEBM 五十嵐 環ほか
EBMの概念・手法と腰痛に対する予防的アプローチのEBMについて述べた.

腰痛とQOL―その評価法および腰痛とQOLの関係,
予防という観点もふまえて― 松平  浩ほか
慢性腰痛では除痛のみにこだわらず,患者の立場に共感しつつ活動性およびQOLを改善する術をともに探り励ます態度が,患者満足度の向上および難治性の慢性痛症への移行の予防になる.

運動器生活習慣病からみた腰痛予防 中村英一郎ほか
肥満,運動不足,喫煙という生活習慣要因は腰痛と関連する因子である.特にdisuse typeの腰痛に生活習慣要因の関与が強い.また,ダイエットと運動は肥満者の腰痛を軽減しQOLを改善する.

作業姿勢と腰痛 宮本 雅史ほか
日常生活や仕事の中で不適切な姿勢や動作,重量物の扱いなどが原因で腰痛を起こす場合があり,正しい姿勢や動作についての知識を持つことが重要である.

腰痛予防としてのストレッチング
―「腰磨き」の一環としての重要性― 山副 孝文ほか
腰痛症発症要因の一つに,不良姿勢から生じる生理的な脊柱アライメントの乱れがある.生理的脊柱アライメントを獲得するためには体幹・下肢筋の柔軟性が求められる.腰痛症予防にどのようなストレッチングを行うべきか詳述した.

腰痛予防としての筋力増強訓練 千田 益生ほか
腰痛に対する筋力強化訓練としては,Williams体操,Pheasantの体操,Active Lumbar Stabilization,アメリカ整形外科学会の体操,および日整会推奨の体操などがあり,慢性腰痛には有効性が証明されている.

腰部脊柱安定化エクササイズによる腰痛治療と再発予防 伊藤 俊一ほか
腰部脊柱安定化エクササイズの理論背景と具体的アプローチに関して概説した.腰部脊柱安定化エクササイズは,急性腰痛から慢性腰痛まで適応可能な効果的運動療法のひとつである.

腰痛予防としての腰椎伸展運動
―主としてMcKenzie法について― 豊田耕一郎
腰痛の運動療法の中でMcKenzie法は力学的作用を利用した評価・診断と治療法である.適切な方向への運動を診断し,最終可動域まで反復して動かすことで効果をあげることができる.自己マネージメント,患者教育にも有用であり,運動を継続することで腰痛の再発の予防にも効果的である.

腰痛予防としての全身調整運動(フィットネス運動) 吉川 一郎ほか
心肺機能向上を含めた運動療法が慢性腰痛の治療にも用いられ,その運動はフィットネス(Fitness)と称されている.それにはウォーキング,ジョギング,自転車こぎなどがある.

チームアプローチによる腰痛予防 矢部 嘉浩ほか
当院で行っている『腰痛クリニック』は,チームアプローチによるNBMを重要視した治療体系であり,患者自身が積極的に治療に取り組み,腰痛管理に臨むことが,再発防止につながる.
6,160円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.5
整形外科手術に役立つ皮弁とそのコツ
 
I.皮弁の概念と分類 児島 忠雄
“Flap”の意味から,皮弁手術の今日に到る歴史,皮弁の血行動態の解明が如何に進められてきたかを述べた.穿通枝をめぐって論議があり,日本形成外科学会で「2004皮弁分類」が作成された.


II.有茎皮弁

 1.局所皮弁
  a.菱形皮弁  b.回転皮弁  c.前進皮弁 土田 芳彦
局所皮弁は皮膚茎からのび漫性の血行に頼る乱走皮弁(random pattern flap)であり,その血行は軸走皮弁(axial pattern flap)より劣るが,手術手技が容易なために有用性が高い.局所皮弁として汎用されるものに菱形皮弁,回転皮弁,前進皮弁などがある.

 2.指の皮弁
  a.局所皮弁 牧   裕
皮膚の余裕を見越した無理のない皮弁のデザイン.皮弁の移動や皮膚縫合で皮弁に過度の緊張をかけない.神経血管柄や皮下組織柄に移動後や折り返した後の創閉鎖で圧迫をかけない.
  b.区域皮弁 山野 慶樹
手指の神経,血管,腱,骨,関節などの露出,あるいは指腹の皮膚欠損に対して,隣接部位からの血管柄付きを含めた簡単で有用な有茎皮弁について記述した.
  c.遠隔皮弁(distant flap) 松井 瑞子ほか
指の外傷に対する遠隔有茎皮弁による再建は,microsurgeryの発達により,その機会は少なくはなってきたものの,degloving injuryの際などには有用な方法である.手の被覆に使用できる胸・腹部の有茎皮弁について述べる.

 3.手の皮弁
  a.背側中手動脈を血管茎とする皮弁
   ―kite flapを中心に― 五谷 寛之
背側中手動脈を血管茎とする皮弁のなかでもkite flapは初心者にも有用な皮弁である.同様な手技で第一背側中手動脈だけでなく第二背側中手動脈を血管茎とした順行性,逆行性皮弁も可能である.
  b.逆行性橈側前腕皮弁 梶川 明義
逆行性橈側前腕皮弁は,遊離皮弁に比べ,短時間で手の広範な皮膚欠損を整容的に再建できる.本皮弁を用いる際は,術後の手の血行障害,皮弁のうっ血,採取部瘢痕に注意する必要がある.
  c.後骨間皮弁 柿木 良介
後骨間動静脈は前腕中央部を過ぎると非常に細くなるときがあるが,血管茎に総指伸筋腱と固有小指伸筋の筋膜およびこの後骨間動静脈に伴走する知覚枝を含めれば,皮弁挙上に失敗することはまずない.
  d.手の有茎血管柄付き骨移植
   ―舟状骨偽関節に対する血管柄付き第2中手骨基部骨移植術― 澤泉 卓哉
第2中手骨基部骨移植術の手術手技と治療成績について述べた.本法は特にDISI変形を伴う難治性の舟状骨偽関節に有効な手術法である.

 4.足の皮弁
  a.腓腹皮弁 林  祐司
浅腓腹動脈と腓骨動脈からの穿通枝をドップラー血流計で確認し,腓腹神経,小伏在静脈を含めて筋膜皮弁とすることにより安全に腓腹皮弁を挙上することができる.
  b.足底の局所皮弁 柏  克彦ほか
足底では局所皮弁による耐荷重構造の修復が第一選択であり,皮弁採取部の犠牲も最小限に留める必要がある.V-Y advancement flapや複数の皮弁を駆使することで,局所皮弁の有用性はさらに高まる.
  c.後脛骨動脈皮弁 澤泉 雅之ほか
下腿内側の皮弁作成に必要な血管解剖と基礎的事項について述べ,実際の整形外科疾患に対し後脛骨動脈を利用した様々な局所皮弁の適応症例を供覧する.
  d.Lateral supramalleolar flap 栗原 邦弘ほか
下腿遠位1/3外側から足背部の皮膚軟部組織の血管茎皮弁として用いられる.本皮弁の特徴は,下腿から足部の主要血管を犠牲にすることがない.
  e.VAF & V-NAF flaps 今西 宣晶ほか
この皮弁の栄養血管は皮静脈,皮神経の伴行動脈であるため,皮弁を安全にかつ確実に挙上するには,下腿後面における小伏在静脈および腓腹神経の走行と筋膜との関係を十分に理解することが重要である.


III.遊離皮弁

 1.皮弁・中隔皮弁
  a.外側上腕皮弁 普天間朝上ほか
外側上腕皮弁は栄養血管の破格が少なく,比較的安全に挙上できる薄い皮弁であり,特に上肢では同側より皮弁を採取できる有用な皮弁の一つである.
  b.肩甲皮弁 森田 哲正ほか
肩甲皮弁の歴史,特徴および適応,血管解剖,デザイン,皮弁挙上法,術後合併症およびその対策について述べ,実際の手術症例を提示した.
  c.鼡径皮弁 成澤 弘子
遊離鼡径皮弁の安全な挙上方法とこの皮弁の欠点である血管系の変異と細さに対するソリューションを中心に解説した.
  d.前外側大腿皮弁の四肢への応用 光嶋  勲ほか
ALT皮弁は下肢のみならず上肢の再建にも有用である.本皮弁の特長は,“穿通枝皮弁であり,筋の犠牲がない.Thin flapにできる.四肢の動脈・神経欠損例でもflow-through皮弁として血行・神経再建が一期的にできる.筋膜皮弁として手では腱欠損の再建が同時にできる.欠点は,穿通枝の解剖学的な位置に変異がある.
  e.内側足底皮弁 柴田  実ほか
内側足底部は局所,島状,遊離皮弁として移動でき,他の軟部組織では再建困難な足の荷重部を最も適切に再建できる.手の掌面と似た構造で,手指の再建に最も適している.
  f.その他の穿通枝皮弁 難波祐三郎ほか
穿通枝皮弁の基本コンセプトは筋肉温存,神経温存である.筋肉内血管剥離操作を行うだけで,筋肉・神経を犠牲にすることに起因する合併症を防止できる.

 2.筋弁・筋皮弁
  a.薄筋皮弁 服部 泰典ほか
薄筋皮弁は,軟部組織欠損の再建にも有用であるが,現在では機能的筋肉移植のドナー筋肉として第一選択とされている.信頼できる皮弁の血行を得るためには,薄筋と長内転筋の筋間中隔を十分含めることである.
  b.広背筋皮弁 小畠 康宣ほか
下腿の広範囲軟部組織欠損症例などに対して遊離広背筋皮弁は非常によい適応で,flow-through型に移植することで末梢血行の温存も可能である.
  c.腹直筋皮弁 佐藤 兼重ほか
術前に下腹壁動脈の左右差,皮膚穿通枝の位置を超音波診断装置で検査する.穿通枝の位置を知ることで安全に脂肪と筋体量の調節ができ,最小限の前鞘採取が可能となる.
  d.大腿直筋皮弁 松井 瑞子ほか
外陰部から下腹部にかけての再建方法の一つに大腿直筋(皮)弁がある.挙上が簡便であり,血行も安定している.機能障害もほとんど残さないため,症例を選べば有用な筋(皮)弁である.

 3.血管柄付き骨移植
  a.血管柄付き腓骨移植術 前川 尚宜ほか
血管柄付き腓骨移植術の実際と術前準備,採取法,固定法,血管吻合,術後モニタリングなどのコツについて述べた.
  b.血管柄付き肩甲骨移植術 平地 一彦ほか
Angular branchを血管柄とする肩甲骨移植は長いリーチを有する.その利点を生かして鎖骨や上腕骨中央までは有茎移植が可能である.広背筋皮弁をはじめとする連合皮弁を容易に作成できるため,様々な組織欠損に応用できる.
  c.血管柄付き腸骨移植 村上 隆一ほか
腸骨皮弁の挙上には,腹横筋を切開した後,まず外腸骨動脈より深腸骨回旋動脈の分岐を確認し,上前腸骨棘へ剥離を進める.次いで腸骨稜内側で腹横筋膜まで切離して腸骨筋との境界線を確認する.

 4.足趾移植
  a.足趾移植 中島 英親
第II足趾移植の多数指切断(中手骨,基節骨,中節骨レベル)に対するピンチ再建の方法.1本切断に対する足趾移植.
  b.Wrap around flap 田中 克己ほか
Wrap around flapを安全に行い,より優れた結果を得るためには,皮弁の基礎的事項,適応および挙上に必要な解剖を理解し,十分な手術計画を立てることが重要である.
  c.趾腹皮弁 木森 研治
趾神経を含む第1足趾外側皮弁,第2足趾内側皮弁の移植術は,母指や示指の広範囲指腹部皮膚欠損に対する優れた再建法である.
  d.血管柄付き関節移植 坪川 直人
足趾血管柄付き関節移植は技術的に容易ではないが,成人,小児の指PIP関節の再建には最適な方法である.伸展不足の問題があるため伸筋腱縫合方法,後療法は重要である.
IV.皮弁手術のトラブルシューティング 光嶋  勲ほか
四肢における遊離皮弁壊死の予防と対策は,感染創を避け瘢痕外,浅層で移植床血管を選択しflow-through型血管吻合,静脈移植を積極的に行い,皮静脈も含めできるだけ多くの血管吻合を行う.また,血腫による圧迫を避けるため吻合部は開放とする.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.4
関節拘縮―その予防と治療―
 
上肢の関節拘縮に対するリハビリテーション 片岡 晶志ほか
ADLに必要な肘,前腕の可動域を示すとともに,肘の靱帯解剖,バイオメカニクスを述べた.さらに肘拘縮の原因とリハビリテーション治療に関して述べた.

下肢の関節拘縮に対するリハビリテーション 森口 晃一ほか
下肢関節拘縮のリハビリテーションは,他動的な可動域改善だけでは不十分であり,動作を考慮すべきである.そのため拘縮を生じた関節のみならず,重力環境下における多関節運動連鎖を考慮すべきである.

手の関節拘縮に対する予防と治療―外傷や術後の関節拘縮予防に対する
 リハビリテーション(スプリントを含む)や起こってしまった拘縮に対する外科的治療― 中島 英親ほか
中島式創外固定器を使用した指の関節拘縮の授動術につき述べた.

肩関節拘縮に対する外科的治療 佐野 博高ほか
鏡視下関節包切離術は,「いわゆる五十肩」だけでなく,骨折や手術の後に二次的に発症した関節拘縮に対しても,低侵襲かつ確実に関節可動域の拡大が得られる有用な方法である.

膝関節拘縮に対する外科的治療 中前 敦雄ほか
膝関節拘縮に対する外科的治療として主に鏡視下授動術の適応と手術手技について述べた.関節内に拘縮の主因がある場合は本法は有用であるが,関節外に主因がある場合はその効果に限界がある.

足関節拘縮に対する創外固定器の応用 土屋 弘行ほか
創外固定器を用いた足関節拘縮に対する矯正手術にはどのような方法があるか? 具体的な手術方法と注意点,26肢に行った手術成績について述べた.

人工膝関節置換術後の関節拘縮に対する治療 川村 秀哉
手術には拘縮の程度,術後からの期間により術式が選択されるが,いったん発症した拘縮の改善には多大な努力を要する.拘縮発生の予防に重点を置くべきである.

老人の廃用性関節拘縮の問題と予防法 稲川 利光
(1)関節可動域訓練として簡便かつ的確な関節の動かし方,
(2)起居~立ち上がり動作を例に,関節可動域の維持・改善に有効な介助法,
(3)嚥下機能維持のための,頚部や顎関節および舌の拘縮予防,
(4)生活の活性化に向けた,遊びリテーションの効用につき述べた.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.3
小児の下肢疾患・障害の診療
 
先天性下肢形成不全 川端 秀彦
先天性下肢形成不全の代表疾患である腓骨列形成不全と脛骨列形成不全について,近年試みられるようになった患肢温存治療に焦点を当てて概説した.

先天性多発性関節拘縮症・先天性膝関節脱臼 二見  徹
先天性多発性拘縮症・先天性膝関節脱臼の概念・分類・治療選択について要約した.治療遂行のためには適応と治療時期は極めて重要であり,早期の適切な取り組みが疾患の性状上不可欠である.

先天性股関節脱臼 赤澤 啓史ほか
先天性股関節脱臼は,生後3か月の乳児健診において開排制限がチェックされ,整形外科に紹介されるので,正しく診断し治療することが必要である.

脳性麻痺における下肢痙性障害 武田浩一郎ほか
脳性麻痺における痙性障害は,進行性に下肢変形を生じる.適切な時期に適切な治療を行って,下肢変形を予防し,矯正することが目的となる.しかし整形外科的手術療法を行う場合は,症状の再発の可能性についても十分説明する必要がある.

幼児におけるO脚・X脚 篠原 裕治
病的なO脚に対する装具療法は,自然経過の結果と比べるとその有効性は認められない.手術適応は,真に病的な例に限って行うべきで,その見極めは注意深い経過観察で判断するしかない.

化膿性関節炎 高村 和幸
小児の化膿性疾患はMRIの発達により適切で迅速な画像診断が可能になり,早期の治療が容易になった.また,細菌感受性の変化により初期投与薬剤が第1,2世代セフェム系より,カルバペネム系を使用したほうが予後が良いことが確認された.

幼小児における膝障害 佐粧 孝久
幼小児期に見られる膝関節障害を念頭におき診療に当たり,患児の一生を左右する問題であると認識し適切な診断と治療をすることが求められる.

出血性関節障害(血友病,血管腫) 西須  孝ほか
繰り返される関節血症の予後は不良であり,積極的に鏡視下滑膜切除術を行って関節症性変化の進行を抑制することが重要である.
学童期の股関節疾患(ペルテス病,大腿骨頭すべり症,

単純性股関節炎) 金  郁?
学童期の股関節疾患は早期診断,早期治療を必要とするが,症状が跛行だけであったり,大腿部や膝部の疼痛であることが多く,診断が遅れやすいので注意する必要がある.

下肢のスポーツ障害(overuse syndromeを中心に) 古橋 範雄ほか
成長期の下肢のoveruse syndromeには疲労骨折,シンスプリント,骨軟骨障害などがあるが,成長期特有の別疾患でも運動時痛が初期症状として現れることがあるので診察には注意が必要である.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.2
整形外科疾患感染症の予防と治療
 
手術部位感染の予防とinfection control teamの役割 山本 謙吾ほか
手術部位感染(SSI)予防の基本は周術期の清潔操作であり,感染制御チーム(ICT)を中心に院内スタッフ全員が十分な知識を身につけ,感染予防に努めることが重要である.

皮膚消毒の有効性 松下 和彦ほか
皮膚を消毒しても,時間の経過とともに皮膚表面では細菌が増殖している.しかし,ヨード含有ドレープを用いると手術部位感染発生率を有意に減少させることが可能である.

抜歯と血行感染,その予防 萩尾 佳介ほか
人工関節置換術後の遅発性血行性感染の原因のひとつに歯科処置が挙げられ,予防策として術前口腔内検査,術後口腔内ケアの促進・地域歯科医師との連携により処置時の抗菌薬の投与が重要である.

抗菌薬含有骨セメント 川那辺圭一ほか
人工関節置換術の感染治療あるいはその予防において,抗菌剤含有骨セメントの有効性は文献上明らかになっている.研修指定病院へのアンケート調査で,82%の主治医は使用効果ありと判定していた.

単純性股関節炎と化膿性股関節炎の鑑別と治療法 松井 好人ほか
単純性股関節炎と化膿性股関節炎の鑑別診断は,病歴や理学所見,血液検査所見や画像所見の総合的な判断によってなされるが,症状の重篤感が強ければ,積極的に化膿性股関節炎を疑う必要がある.

開放骨折と創洗浄 橋本 孝治ほか
外傷や開放骨折において,初期治療の具体的対処について,最新の文献的考察をふまえてまとめた.経験的側面が多い分野であるが,いかに早く,確実な処置を行うかどうかが,患者の治療予後を大きく左右しうることを肝に銘じて治療にあたって頂ければ幸いである.

人工膝関節深部感染の治療法 早川 和恵ほか
感染TKAの治療は長期間を要する.早期治療を行いインプラントの温存か再置換を目指すべきである.

慢性骨髄炎の開放療法 星   亨
慢性骨髄炎に対する,開放療法(パピノー法)の基本事項と注意点について述べた.骨髄炎治療に有効な方法であり,整形外科医が習得すべき処置であると考える.

整形外科領域での最近の特殊感染症 豊島 良太ほか
壊死性筋膜炎とガス壊疽は頻繁に遭遇する疾患ではないが,患肢のみならず生命までも脅かす可能性が高く,迅速かつ適切な診断と治療が要求される.その診断と治療の要点について概説した.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.21 No.1
腰下肢痛・しびれ―診断と治療―
 
腰下肢痛・しびれの診断 佐藤 勝彦
外来診療における腰下肢痛・しびれの診断ポイントを概説した.退行性疾患以外の疾患・病態を見逃さないように留意すること,精神医学的問題のスクリーニングを行うことが必要である.

腰下肢痛・しびれの評価法 中村 正生
身近な腰痛・下肢痛・しびれといった症状を評価する際に用いられる,腰椎関連疾患に関係した各種尺度を紹介する.対象に適した評価尺度を選択することが肝要である.

腰下肢痛・しびれの画像診断 伊藤 茂彦
腰下肢痛・しびれをきたす代表的疾患としては腰椎椎間板ヘルニア,腰部脊柱管狭窄症などが考えられる.各種画像診断の特性,限界を理解したうえでの適応,検査の組み合わせが疾患の診断に肝要である.

腰下肢痛・しびれに対する保存的治療 小西 宏昭
下肢の痛みやしびれの多くは保存的治療の適応である.治療にあたっては病態の解明に努めなければならない.その病態に合った治療法の組み合わせを考えることが重要である.


腰下肢痛・しびれに対する手術

 (1) 棘突起縦割式椎弓切除術 辻   崇ほか
棘突起縦割式椎弓切除術では,良好な視野のもとでトランペット型の除圧により,椎間関節の温存が可能である.また棘突起の筋付着部を温存できることから術後の筋萎縮を軽減することができる.

 (2) 内視鏡視下除圧手術 麻殖生和博ほか
腰下肢痛,しびれを生じる腰部脊柱管狭窄症に対する内視鏡視下手術の概要とその治療成績を新しい日本整形外科学会腰痛評価質問票(JOABPEQ)を用いた患者立脚型の評価法で検討した.

 (3) PLF 畑山 明広ほか
変性疾患に対するPLFの適応に関し,不安定性を把握して,適宜術式を選択すべきである.また骨癒合を成功させるには,十分なdecorticationと十分量の骨移植を行うこと,そしてpedicle screw fixationの併用である.

 (4) PLIF 三戸 明夫ほか
自家局所骨とプラズマポアコーティングのチタン製スペーサー(プロスペース®)を用いたPLIFと椎間関節固定術(facet fusion)を併用した手術手技の詳細につき述べる.

 (5) 経椎間孔腰椎椎体間固定術(TLIF) 細江 英夫ほか
TLIFは,硬膜を牽引しないため神経合併症が少ない.椎間前方に馬蹄型スペーサーを横向きに設置するTLIFは,1個のスペーサーで良好な矢状面,冠状面アライメントが獲得できる.

 (6) 内視鏡下腰椎前方固定術 山縣 正庸
内視鏡手術を応用した腰椎の前方椎体間固定術は,低侵襲で安定した成績を示した.手術手技には習熟を要するが器具の進歩も含め,今後も発展する可能性のある術式と考える.
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