Orthopaedics(オルソペディクス) 発売日・バックナンバー

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2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.13
高齢者の頚椎症・頚髄症―その診断と治療―
 
高齢者頚椎症性脊髄症に対する手術的治療
―手術治療選択のタイミング― 片岡 秀雄ほか
頚椎症性脊髄症の高齢者患者は重症度が高く,症状の進行も早い.手術による改善率は非高齢者と同等であり,合併症に対処できれば早期に手術を行うべきである.

高齢者の頚椎症・頚髄症の画像診断とその特徴 大谷 晃司
画像所見での退行性変化と症状は,必ずしも一致しないが,症状と対応させて吟味していくとその特徴が明らかになってくる.本稿では,高齢者頚髄症患者の頚椎単純X線写真やMRIの特徴を述べた.

高齢者の頚椎症・頚髄症の電気生理学的検査とその特徴 田中 信弘ほか
高齢者頚髄症では臨床症状の重症度とCMCTが相関せず,CMCTだけでなくMEP波形・潜時あるいは末梢潜時を含めた総合的な電気生理学的評価が必要とされる.

高齢者の頚椎症・頚髄症の保存療法と自然経過 林  協司ほか
保存療法として,薬物療法,各種ブロック注射,理学療法などが組み合わせて行われるが,漫然とした治療を行わず,手術治療を必要とする患者では,手術タイミングを逃さないことも重要である.

高齢者の頚椎症・頚髄症の手術的治療(前方固定術)とその成績 谷口愼一郎ほか
頚椎症性脊髄症に対する前方除圧固定術の術後成績は,70歳以上の高齢者であっても70歳未満の症例と同等であり,合併症や既往歴に対して対策を講じることが可能であれば有効な治療法と考えられる.

高齢者の頚椎症・頚髄症の手術的治療(後方法)とその成績
―頚椎・後方法を中心に― 星地亜都司
高齢者の頚髄症は合併症既往症に対する事前の検討が重要である.十分な対策を講じておくことで周術期の重篤な合併症を回避可能である.後期高齢者の頚髄症では後方法が第一選択肢である可能性が高い.

高齢者の頚椎症・頚髄症に対する頚椎・腰椎同時後方除圧術
について 渡辺 航太ほか
頚椎症性脊髄症と腰部脊柱管狭窄症の合併例では,腰部脊柱管狭窄症の症状を確実に捉えることが重要である.手術は全身状態が許す限り,別々の術者による頚椎と腰椎の同時手術が推奨される.

高齢者非骨傷性頚髄損傷の治療について 植田 尊善
高齢者の頚髄損傷は非骨傷例が多く,不全麻痺例がほとんどである.しかし,損傷高位がC3/4に多いため,上肢機能も不良であり,車椅子での自立が困難である.自宅復帰のためには,家族だけでなく地域社会全体の体制構築が要求される.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.12
関節疾患の視診・触診のコツ
 
肩関節周囲炎・腱板断裂・反復性肩関節脱臼の視診・触診のコツ 真志取浩貴ほか
肩関節の基本的な診察をふまえ,肩関節周囲炎・腱板断裂・反復性肩関節脱臼に対する視診・触診について述べた.

肩関節の視診・触診―肩スポーツ障害の診察法 菅谷 啓之
肩のスポーツ障害の治療は基本的に保存療法で,機能訓練が奏効する症例が圧倒的に多く手術に至る症例は少ない.すなわち,本症の治療では機能診断が極めて重要となる.

肘関節の視診・触診 新井  猛ほか
肘関節の診察では外傷や疾患の診断に解剖を把握してくことが診断の助けになる.また,外傷などでは疼痛が高度のため触診が困難なことも少なくないので,視診や単純X線撮影が診断の決め手になる.

手関節外傷の視診・触診 矢崎 尚哉ほか
手関節の視診・触診には手関節の解剖の正確な理解が重要である.

手関節,手の視診・触診のコツ 有野 浩司
手関節,手の視診・触診では腫脹・疼痛の部位を中心によく触れて,解剖学的部位を正確に把握する.

股関節の診療 瀧川 悟史ほか
日常診療における成人の股関節疾患の診察の基本的診察手順である問診・視診・触診,各種計測,画像診断,その他検査,また代表的股関節疾患の要点につき述べた.

小児股関節の診療 視診・触診のコツ 北野 利夫
人生のなかで急速な成長をとげる時期に,一瞬の診断の遅れが,患児の長い人生に運動機能障害を残す可能性がある.成長期の特徴的な疾患と診断法を理解して,早期診断の手技を身につける必要がある.

膝関節の視診・触診 三浦 裕正
おざなりな診察で済ませ,あとは画像所見に依存するという安易な態度は厳に慎み,詳細な問診に基づいて該当する疾患を念頭に置きながら入念に診察することが重要である.

膝関節の視診・触診 松末 吉隆
膝関節の診察では,歩容,屈伸などの動的観察およびアライメント,拘縮,腫脹,圧痛点について左右差の比較が重要である.特に膝蓋大腿関節障害では大腿四頭筋収縮による動的観察が不可欠である.

足部と足関節の視診・触診 高倉 義典
足部・足関節の診察に際しては種々の異常所見を健側と比較する視診と,筋肉や皮下組織が少ないために種々の器官を容易に触知できるので圧痛点などの触診が大切になる.
4,510円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.11
足の疾患―私の外来診療のコツ―
 
A.小児の足部障害

  先天性内反足 大関  覚
先天性内反足では下腿三頭筋の低形成のため踵骨は距骨下関節で内反・内転し,足底筋の低形成のため前足部は回内している.Ponseti法は合理的保存療法である.

  先天性内転足 山本 晴康
先天性内転足は生下時より前足部が内転・内反している変形で,後足部に異常がなく,内反足と鑑別される.自然矯正があるので,注意深く観察し,変形が残存する場合は適切な徒手矯正とギプス固定を行う.

  小児外反扁平足 若林健二郎ほか
足部アーチ構造について述べるとともに,小児外反扁平足の病態・症状・診断・装具療法について述べた.


B.成長期の足部障害

  足根骨癒合症 熊井  司ほか
足根骨癒合症の診断については,本疾患の存在を念頭に置いた診察が最も重要であり,足底挿板を主とした保存的治療と,癒合部切除術または固定術による手術的治療により良好な成績が期待できる.

  成長期の足部骨端障害 谷口  晃ほか
成長期の足部で特定の部位に痛みを訴える場合は骨端症や骨化障害を疑う.骨端症としてFreiberg病,Köhler病,Sever病,Iselin病について,骨端核の骨化障害として外脛骨,三角骨,os subtibialeについて詳述した.


C.後天性足部障害

  外反母趾 奥田 龍三
外来診療では外反母趾の症状発生の病態をよく把握したうえで最も適切な保存療法を選択するが,疼痛緩解には限界があり,変形矯正が困難であることから手術療法についても説明しておく.

  後脛骨筋腱機能不全 仁木 久照
PTTDの治療戦略として,臨床診断と画像診断から病期に応じた治療法の選択までのアルゴリズムを示し,術前後の患者指導のポイントについて述べた.

  変形性足関節症 寺本  司
内反型変形性足関節症に対する骨切り術では足関節のアライメントと足関節の安定性を考慮する必要がある.


D.足部の外傷性障害

  足関節部骨折と後遺障害 長谷川 惇
足関節果部骨折は三角靱帯損傷や高位腓骨骨折の存在に注意する.脛骨天蓋骨折は関節骨片の整復と関節面同士の適合が重要である.足関節骨端線損傷はその骨折形態を確実に診断することが重要である.

  足部骨折と後遺症 門司 順一
解剖学的整復が重要なのは足部骨折に限ったことでないが,足部骨折ではそれぞれの骨折部位で見落としがちな治療上の要点が存在する.部位ごとに注意しなければならない変形遺残やその対処法について述べる.


E.足のスポーツ障害

  足関節靱帯損傷 杉本 和也
足関節外側靱帯損傷では新鮮例,陳旧例ともに前距腓靱帯単独損傷か前距腓・踵腓靱帯複合損傷かが重要である.正確な診断により十分な治療が可能で,不要な手術侵襲なども避けることができる.

  距骨離断性骨軟骨炎 宇佐見則夫
距骨骨軟骨障害の多くは捻挫などの外傷後に生じることが多い.疼痛が長期に続くときにはCTやMRIで検索すべきである.治療法は関節鏡を用いて大きさ・軟骨の状態を把握して決定する.

  アキレス腱周囲炎と足底腱膜炎 鳥居  俊
アキレス腱周囲炎と足底腱膜炎はランニング動作により発生する代表的な慢性スポーツ障害である.局所の圧痛や腫脹により診断でき,補助診断に超音波やMRIを用いる.保存的治療を基本とする.

  アキレス腱断裂
   ―早期スポーツ復帰を目指すための治療方法と後療法― 高尾 昌人
アキレス腱断裂患者が早期にスポーツ復帰するためには,早期に外来での確実な診断を行い,手術により断端間の確実で強固な連続性を得たうえで早期の荷重と可動域訓練を開始し,腓腹筋・ヒラメ筋の萎縮を最小限にとどめ腱の再生を促すことが重要である.


F.足部の炎症性障害

  RA足関節障害と足部障害 野口 昌彦
手術適応でも全身状態などにより手術不可能な場合には,装具を工夫し無痛性の胼胝にすること,潰瘍ができないように努めることにより保存療法でADL,QOLの向上をめざすことが重要である.

  糖尿病足 早稲田明生
糖尿病患者では,神経症,血行障害により潰瘍が形成されやすく,いったん感染を生じると病変は急速に進行する.病変部の評価には潰瘍の深さ,感染,虚血の有無の判断が重要となる.

  足の皮膚疾患 加藤 卓朗
足の皮膚疾患は非感染性の炎症性疾患,感染症,腫瘍,角化症,その他に分けられ,接触皮膚炎,蜂窩織炎,尋常性疣贅,足白癬,胼胝,鶏眼などが重要である.


G.足部の麻痺性障害

  足部の末梢神経障害 安田 稔人ほか
画像診断上,明らかな病因を認める罹病期間の短い足根管症候群においては,保存療法に抵抗した場合には,早めに手術治療を選択することが薦められる.

  麻痺性足部変形:内反尖凹足の治療 宮城  登
麻痺性内反尖凹足の治療はアキレス腱延長術や足底解離術などの軟部組織手術が第一選択であるが,それにより十分な矯正が得られない場合には,第一中足骨骨切り術などの骨手術が必要となる.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.10
肘関節画像診断のコツ
 
肘関節X線像の撮影と読影のコツ 井上 五郎
肘関節単純X線像では通常の撮影法以外に上腕骨小頭撮影,橈骨頭撮影,ストレス撮影などが必要なことがある.小児では骨端核の出現年齢を覚えておき,その転位により骨折や脱臼のタイプを診断する.

肘関節疾患に対するCTと3D-CTの有用性 佐久間雅之ほか
骨性病変を主とする肘関節疾患では(3D-)CTは他の画像診断に比べその診断価値は高い.本稿では症例を提示しながらその有効性の概要を述べる.

変形性肘関節症の画像診断 水関 隆也
肘関節の関節症病変部位の把握は画像診断により可能である.画像から得られる情報を正確に評価分析し,侵襲が少なく,かつ効率的な手術計画を立てることが肝要である.

上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の画像診断 高原 政利
離断性骨軟骨炎のX線,MRI,超音波,CTのそれぞれの画像診断を解説し,International Cartilage Repair Societyの関節鏡分類との整合性を検討した.

Panner病とHegemann病の画像診断 伊藤 和生ほか
成長期の小児が明らかな外傷歴がなく肘の腫脹,可動域制限,疼痛などを訴えた場合には,骨壊死が原因の骨端症(Panner病,Hegemann病)を鑑別診断として念頭におく必要がある.

外側側副靱帯の画像診断 堀井恵美子ほか
肘関節外側側副靱帯の重要性が再認識され,いかに評価するかが重要な課題である.超音波,MRIなどで描出は可能となったが,病態を把握するにはストレス撮影など総合評価が依然として必要である.

テニス肘の画像診断 青木 光広ほか
難治性テニス肘ではT2強調MRI像が重要であり,ECRBの起始部の限局性高輝度像,上腕骨小頭の骨軟骨骨折,ガングリオン,カルシウム沈着,びまん性浮腫,後外方滑膜襞,関節水腫を認める.

小児肘周辺骨折の画像診断 佐藤 雅人ほか
未完成な骨化の小児の肘について単純X線写真で診断する際の注意すべき点を述べた.また,より詳細な情報を得るためのCT, MRI超音波による補助診断についても付け加えた.

成人肘周辺骨折の画像診断 今谷 潤也
肘周辺骨折の手術的治療の原則は,
(1)骨折部の解剖学的整復,
(2)低侵襲手術手技による強固な内固定,
(3)術後早期からの強力なリハビリテーションである.その治療方針および手術方法の決定には,術前の正確な骨折部の評価が必要である.

炎症性関節炎の画像診断 永谷 祐子ほか
肘関節に炎症性関節炎をきたす疾患における,特に関節リウマチを中心に,診断,経過観察,術前計画での画像診断の重要性について述べることとする.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.9
腰椎分離症診療マニュアル
 
腰椎分離症の疫学 尾形 直則ほか
腰椎分離症の自然発生頻度,整形外科外来およびスポーツ医学外来における分離症の遭遇頻度と臨床症状について解説した.

発育期腰椎分離症・すべり症の発生メカニズム 西良 浩一ほか
分離症および分離すべり症は,発育期に発生する.適確な治療,予防法の確立には,そのメカニズムを知っておく必要がある.

腰椎分離症の自然経過 紺野 愼一
すべりの発生時期と腰痛発生とは無関係である.分離症がたとえ小児期に発見されたとしても,少なくとも50歳までの予後は良好であり,運動を制限する必要はない.

腰椎分離症の早期発見と画像診断 渡辺  磨
腰椎分離症の早期画像診断における単純X線検査,CT,MRI,骨SPECTのそれぞれの長所,短所を再検討し,腰椎分離症診断のフローチャートを呈示する.

腰椎分離症の病期と治療方針
 ―思春期腰椎分離症を中心に― 吉田  徹ほか
保存療法は新鮮分離期に骨疲労後の骨吸収期を考慮して行う.たとえ骨癒合が得られなかったとしても,この期の保存療法は分離部の骨萎縮を防止し,将来,すべり症への進展を抑止する.

分離症・分離すべり症に対する手術療法
 ―分離部修復術について― 武政 龍一ほか
分離部修復術は,椎間可動性を温存する小侵襲術式であり,分離部に発痛源を有する若年の偽関節型分離症に有用である.

分離症・分離すべり症に対する手術療法
 ―椎間固定術を中心に― 徳橋 泰明ほか
椎弓根スクリューや椎間ケージの進歩により,腰椎分離すべり症に対して後方法の椎間固定術で安定した治療成績が得られるようになった.手術手技のポイントと治療成績を紹介する.

腰椎分離・分離すべり症に対する最小侵襲手術
 ―特に高齢者に対する顕微鏡下分離部神経根除圧術― 西島雄一郎
腰椎分離・分離すべり症に対する最小侵襲手術としての顕微鏡下分離部神経根除圧術,特に高齢者に対してその手術適応と手技,MRI診断上のScream canal sign.

腰椎分離症とスポーツ 加藤 真介ほか
腰椎分離症は発育期のスポーツ選手の腰痛の大きな原因であり,発生に種目特異性があることが推察できる.治療の基本は保存的治療であるが,分離部修復術が適応となることもある.

腰椎高度すべり症に対する外科的治療 松本 守雄ほか
腰椎高度すべり症の手術治療は困難であるが,近年の椎弓根スクリューシステムとケージの使用により,良好な整復固定が得られるようになっている.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.8
手根管症候群診療マニュアル
 
手根管症候群の疫学 今枝 敏彦
手根管症候群の診断にはgold standardがないため,その疫学調査がどの診断基準で行われたかを知ったうえで,疫学指標(有病率,罹患率など)を解釈することが大切である.

手根管症候群の診断―聴取すべき所見,理学検査の実際― 辻井 雅也ほか
補助診断を用いなくともCTSの診断は可能であると述べる手の外科医は多い.我々の行っている診断手順で聴取すべき所見と理学所見の実際について述べた.

手根管症候群の診断―電気生理学的検査の手技と問題点― 内山 茂晴
神経伝導速度測定は簡便で客観性にすぐれ,反応性の大きい検査であり,手根管症候群の診断,治療方針決定,再発の診断に極めて有用である.

手根管症候群に対する超音波検査 中道 健一
超音波検査は,特発性手根管症候群の有無に関する補助診断,神経伝導速度検査との併用による診断能の改善,占拠性病変・滑膜炎・手関節部骨病変の検出,手術の低侵襲化に有用である.

手根管症候群に対する保存療法 長岡 正宏
手根管症候群に対するステロイド注射は,軽症例には有効であるが,再発率も高い.

手根管症候群に対するOCTR 池田 和夫
観血的手根管開放術は,手根管内を直視下に観察操作ができるので,安全確実に正中神経を除圧できる.また,手掌部小皮切で行えば,術後の手掌部痛も少ない.

手根管症候群に対するECTR 篠原 孝明ほか
鏡視下手根管開放術(ECTR, Chow変法)の適応,手術手技,治療成績,再発,合併症につき詳述した.

手根管症候群;透析患者のCTS 姜  良勲
血液透析患者のCTSは特発性手根管症候群と異なった病態で,透析アミロイドーシスによる腱滑膜炎およびアミロイド蓄積による手根管狭窄である.本稿ではその概要と治療戦略の実際を述べる.

手根管症候群に対する母指対立再建術 普天間朝上ほか
Camitz変法(岩渕法)は移行腱の遠位を二分し,一束を短母指外転筋腱に縫着し,他の一束を短母指伸筋腱に引っかけた後に両端を縫合する方法で,母指対立時の母指回内とMP関節伸展を誘導する.

手根管症候群と狭窄性腱鞘炎 森田 哲正ほか
手根管症候群は腱滑膜の腫脹を伴う疾患であり,その病態は各種の狭窄性腱鞘炎と共通である可能性が高い.このため手根管症候群を治療する際には各種狭窄性腱鞘炎が併発,或いは続発する可能性が高いことを患者に伝えておくことが重要である.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.7
投球障害肩
 
投球障害肩の実態1 皆川 洋至ほか
秋田県では小学校高学年の野球選手の約1割に投球障害肩が発生していたが,整形外科受診していたのは障害者全体の2割にも満たなかった.

投球障害肩の実態2 佐藤 英樹ほか
小・中学野球選手の投球側肩関節では内旋域減少・外旋域拡大を認め,外旋域拡大に先んじて,内旋域減少を認めた.可動域変化と身体所見との関連はなかったが,全体の19%で肩関節痛の既往があった.

投球障害の病態 大泉 尚美ほか
投球障害肩では複数の要因が関連した複雑な病態をとることが多く,また肩以外の体幹・股関節の障害が原因となることがあり,投球のバイオメカニクスを理解し,各投球期(phase)に症状を呈しやすい障害を念頭において詳細な問診,理学所見および画像所見から診断することが重要である.

投球動作:よいフォーム,わるいフォーム 二宮 裕樹ほか
投球障害を定量的に評価するには,肩関節に加わる負荷を定量化することが必要である.投球フォームを3次元動作解析し,投球障害という観点でのよいフォーム・わるいフォームを検討した.

投球障害肩患者に対する診察と病態把握のポイント 原  正文
投球障害肩を腱板機能を中心とした11項目の理学所見から診断し,さらに脊髄反射を利用して隠れた関節柔軟性を見抜き診断精度を上げる手法について述べた.

野球とスポーツ障害・外傷 岩堀 裕介
投球障害肩の治療は,投球禁止,消炎鎮痛剤の投与,温熱療法などの対症療法のみでは不十分であり,障害発生メカニズムの理解,コンディショニングの改善,投球フォームの矯正が重要である.

投球障害に対する腱板断裂手術 菅谷 啓之
保存療法に抵抗する腱板関節面断裂に対しては,その断裂の深さに応じてデブリードマン,trans-tendon法あるいはdouble-row法による修復を選択する.

投球傷害に対するSLAP手術 杉本 勝正
SLAP手術は損傷されている部位によりアンカーの位置や固定する方法を変える必要がある.特にtype2の前方型,後方型,前後方型では病態が異なるため注意を要する.

投球障害肩に対する肩関節鏡視下手術
 ―腱板疎部損傷,Bennett病変・後方関節包拘縮を中心に― 水野 直子ほか
投球障害肩に対する関節鏡視下手術のうち,腱板疎部損傷に対する腱板疎部縫縮術・靱帯再建術,後方関節包拘縮に対する関節包解離術と,有痛性Bennett病変に対する骨棘切除術について解説する.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.6
高齢者の大腿骨遠位部骨折治療マニュアル
 
高齢者大腿骨遠位部骨折に対する保存的治療法 斎藤 政克ほか
高齢者においては保存的治療の対象が「ほとんど転位のない症例」か「問題のある症例」に二極化している.後者に対しては治療のゴールは機能回復よりも疼痛や介護面の改善を図ることが優先される.

高齢者大腿骨顆部部分関節内骨折に対する手術治療 野田 知之ほか
高齢者の大腿骨顆部部分関節内骨折は粗鬆骨に対する内固定法の選択を含め,骨質や骨折型に応じた治療戦略が必要とされる.本骨折に対する治療戦略につき論述する.

高齢者の大腿骨遠位部骨折に対するconventional methodによる
プレート固定法 増山  茂
高齢者の大腿骨遠位部骨折に対する従来法によるプレート固定法では,骨粗鬆症に対する対策を考慮しなければならず,安易に行えば合併症が生じて成績不良となる.このため,種々の工夫が必要
である.

高齢者の大腿骨遠位部骨折に対するMIPO法の実際 長野 博志
高齢者の大腿骨遠位部骨折に対するMIPO(minimally invasive plate osteosynthesis)の適応,手術手技,ピットフォールなどについて自験例を交え述べた.

高齢者の大腿骨遠位部骨折に対するMIPO法
 ―conventional plateとlocking plateの比較― 小川 健一ほか
Locking plateを使用したMIPOは,conventional plateを用いた場合に比べ整復位の損失が少ないため,骨折部にgapを残さないよう,ある程度短縮変形を許容し骨性整復位を獲得する必要がある.

高齢者の大腿骨遠位部骨折に対する髄内釘固定法 酒本 佳洋ほか
逆行性髄内釘を用いた高齢者の大腿骨遠位部骨折について報告した.対象の81例中77例で良好な骨癒合を得たが,可動域に関しては関節内骨折,粉砕骨折群ではやや不良となる傾向にあった.

高齢者の大腿骨顆上骨折に対するエンダー釘の適応と限界 山路 哲生ほか
エンダー法は手術器械が単純で安価な一方,釘先端の分散や深度などの手技に十分注意を払わないと結果が思わしくない場合もある.本稿では基本的な手術手技と応用について述べる.

高齢者の全人工膝関節周囲骨折に対する観血的治療法 佐藤  徹ほか
高齢者のperi-TKA骨折に対する観血的治療法の第一選択はIMSC nailであるが,適応外症例も増加している.ロッキングプレートを使用したMIPO法は著明な骨粗鬆例でも比較的強固な固定性を維持することが可能である.

高齢者における大腿骨顆部・顆上骨折治療後の合併症と治療 中村 光伸
合併症は幾つか複合しており治療方法も組み合わせになる.我々は幾つもの治療方法の一長一短を理解し修得する必要がある.その中から,個々の患者の人生観や生きるバックグラウンドに最も適した治療方法を選択する必要がある.

大腿骨顆上骨折に対する人工膝関節置換術 西郷嘉一郎ほか
大腿骨顆上骨折に対して,受傷前にTKAの適応がある症例に対して,逆行性髄内釘による観血的整復固定術とTKAを一期的に行い良好な成績であった.
6,160円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.5
膝関節疾患保存療法マニュアル
 
小児の膝関節障害に対する保存療法 小林 龍生ほか
Osgood-Schlatter病,離断性骨軟骨炎,円板状半月板,Blount病などの小児膝障害および小児の前十字靱帯損傷の保存療法について概説する.

小児科疾患に伴う膝関節障害に対する保存療法 小林 大介ほか
血友病,若年性特発性関節炎,白血病における膝関節障害の病態と治療に関し記述した.

スポーツによるオーバーユース障害に対する保存療法 松本 秀男
膝関節にはジャンパー膝,鵞足炎など腱の過牽引による様々なオーバーユース障害が発生するが,その際には原因となった筋力訓練は等尺性訓練に留め,拮抗筋中心の訓練メニューに変更する.

半月板損傷の保存的治療 堀部 秀二ほか
損傷半月板に対する保存療法は効果や期間など不確定な要素も少なくないが,症例を選べば,症状の改善と膝関節の機能回復を目的に,数か月間試みても良い方法である.

膝靱帯損傷に対する保存的治療に関わるバイオメカニクス 遠山 晴一ほか
靱帯損傷の診断には各靱帯が一次支持機構となる徒手検査により,機能不全が生じている組織に基づく診断をつけるべきである.また,力学的環境は損傷靱帯の生物学的修復過程に多大なる影響を与えることを念頭におき,保存療法を行うべきである.

膝靱帯損傷に対する保存的治療に関わるバイオロジー 田中 美成ほか
損傷後の修復靱帯は数年をかけて成熟していく.しかしながら,修復組織はあくまでも瘢痕組織であり,組織学的のみならず力学的特性においても正常靱帯とは違った組織である.

膝前十字靱帯新鮮損傷に対する保存的治療 井原 秀俊
損傷して2週間以内の膝前十字靱帯に対して,損傷靱帯の修復を目指す方法を示した.力学的制動能に優れた装具を装着し,関節運動により力学的情報を損傷靱帯に付加することで形態獲得を目指す.

膝後十字靱帯損傷に対する保存的治療 秋末 敏宏ほか
PCL損傷膝では,保存的治療により,MR像でPCLが連続性を保ち,弛緩はしているものの,後方押し込みテストではhard end pointを認める症例が数多く存在する.

膝内側支持機構損傷に対する保存的療法 村瀬 研一
内側側副靱帯は修復能力が高く単独損傷は保存療法を行う.保存療法は漫然とした外固定を行わず積極的に早期リハビリテーションを行う.

膝後外側支持機構損傷に対する保存的治療法 佐々木 茂ほか
膝後外側支持機構損傷によって生じる後外側回旋不安定性の診断と保存的治療法を中心とした治療指針を記載した.
膝複合靱帯損傷に対する保存的治療

 ―後十字靱帯損傷合併例について― 滝  正徳ほか
膝PCL複合靱帯損傷にギプス治療は無効である.装具療法の適応はPCL, MCL損傷で,PLC合併損傷は適応外である.当院での保存療法の結果から膝PCL複合靱帯損傷の治療方針を検討する.

膝関節内骨折に対する保存的治療 幅田  孝
脛骨外側顆プラトー骨折および前・後十字靱帯脛骨付着部裂離骨折に関して,適応を十分に考慮すれば保存的に治療できる場合が少なくない.
膝前面痛(anterior knee pain)に対する保存的療法

 ―anterior knee pain syndromeの病態と保存療法― 高木  博ほか
Anterior knee pain syndromeの詳しい病態について述べた.そして保存療法,特に筋力強化や全身の姿勢・動作の調節を目的とした運動療法の実際について詳しく解説した.

膝蓋骨脱臼,亜脱臼に対する保存的治療 早川 和恵ほか
膝蓋骨が外方へ亜脱臼することを防ぐ方法は筋力増強訓練と手術以外には装具が最も有効である.

変形性膝関節症に対する保存的治療に関わるバイオメカニクス 池田 真一ほか
いかなる治療においてもその基礎的な裏付け,原理を知ることは大切である.本稿では運動療法や装具療法の効果について,バイオメカニカルな視点から解説した.


変形性膝関節症に対する保存的治療

 ―運動療法に関するEBM― 千田 益生
変形性膝関節症に対する保存的治療について,多くのRCTが示したように,膝の痛みや障害を軽減させることが可能であり,有効性を十分認識して運動療法を指導すべきである.
変形性膝関節症に対する保存的治療

 ―運動療法の実際― 池田  浩ほか
筋力訓練および荷重・歩行訓練は,変形性膝関節症(膝OA)による疼痛およびADL障害の軽減に有効であり,膝OAの治療法として積極的に取り入れるべきである.

変形性膝関節症に対する保存的療法:ヒアルロン酸製剤 菊池  啓
(1)変形性膝関節症の早期診断治療ならびに教育が重要である,
(2)変形性膝関節症に対し高分子ヒアルロン酸注入療法は有効である,
(3)関節マーカーとしてCTX-2が有用である.
変形性膝関節症に対する保存療法
 ―グルコサミン療法― 角野 隆信ほか
グルコサミンおよびコンドロイチン硫酸の効果および作用機序はいまだ不明な点が多く,一定の結論が出ていない.今回,臨床,基礎研究の最近のエビデンスおよび当教室で行った基礎研究結果を報告する.

変形性膝関節症に対する装具療法
 ―2001年以降(21世紀)の国際雑誌掲載論文からの考察― 戸田 佳孝ほか
メタ分析では,1年間外反ブレースを装着することに対する応諾性は58%であり,足底挿板(86%,P=0.01)や新型足底板(84%,P=0.009)を2年間装着する応諾性よりも有意に低かった.

膝骨壊死に対する保存療法 荒武 正人ほか
特発性膝骨壊死は初期にはX線写真で診断できないため,MRIが有用である.保存療法の鍵は早期の診断,病巣範囲の把握,適切な免荷指示である.

リウマチ性疾患における膝疾患の保存的治療 石川 晴邦ほか
RAの疾患活動度,病期,関節機能障害度,そして個々の症例の生活様式を考慮し,薬物療法,装具療法,理学・作業療法,環境整備を組み合わせて行っていくことが大切である.

膝関節疾患への漢方医学の応用 松村 崇史
漢方では経絡の流れが外因や内因によって阻害されることによって痛みが発生すると考える.外因の防御と内因の改善が治療の基本である.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.4
鎖骨骨折の治療
 
鎖骨骨幹部骨折に対する保存療法 蜂谷 將史ほか
鎖骨骨幹部骨折の保存治療を行うに際し,筆者の改良した機能的鎖骨バンドの特徴・装着方法のポイントおよび治療上の留意点を念頭に入れて,治療にあたる.

鎖骨骨幹部骨折に対するプレート固定法 伊藤 貴明
手術時の整復で,患肢を上後方に牽引することで良好な整復位が得られやすくなる.良い整復位をとることがプレート固定をしやすくするポイントである.

鎖骨骨幹部骨折に対する(経皮的)Kirschner鋼線固定法 坂中 秀樹ほか
(経皮的)K-wire固定法は,手術侵襲が少なく,美容的にもすぐれた治療法である.今回その骨癒合に影響を及ぼす因子を検討したので,治療上のポイントとともに紹介する.

鎖骨骨幹部骨折に対する中空海綿螺子固定術の成績と問題点 三浦 修一ほか
鎖骨骨幹部骨折に対する,不適切な保存的治療は,いたずらに骨癒合を遷延させ早期社会復帰を妨げる場合がある.中空海綿螺子を用いた髄内固定術は比較的低侵襲で内固定材の突出,逸脱も少なく固定性に優れ,早期社会復帰と良好な骨癒合が得られる有効な治療法である.

鎖骨遠位端骨折type IIに対する新しい保存療法 西堀 靖広ほか
鎖骨遠位端骨折Neer分類type IIはこれまで手術が必要とされていた.我々は新しい保存療法を考案し,本骨折を手術しないで治療することに成功した.その方法を紹介する.

鎖骨遠位端骨折に対するplate固定法 生田 拓也ほか
鎖骨遠位端骨折の内固定法として,plate固定法は固定力が強く,外固定をほとんど必要とせず,安定した術後経過が期待できる.この利点が本骨折にplate固定法を選択する理由である.

鎖骨遠位端骨折に対する鋼線締結固定法 仲川 喜之
鎖骨遠位端骨折に対するKirschner鋼線キャップ付き鋼線締結固定法の適応,手術手技について説明する.本法は遠位端骨折の大多数に適応可能であり,簡易,低侵襲,安価な優れた治療法である.

鎖骨遠位端骨折に対するBosworth法 高橋  新ほか
Bosworth法は,鎖骨遠位端骨折に対して低侵襲で行える手術法だが,螺子挿入の困難さと脱転の危険性から敬遠されがちである.今回手術手技のポイントを示すとともに,本法の適応について示す.

鎖骨近位端骨折の治療 南野 光彦ほか
鎖骨近位端骨折の大多数は転位が小さく保存的治療が可能であるが,遠位骨片が前上方に大きく転位した場合には,保存的治療では整復保持は困難であるためplateなどの内固定が必要である.

鎖骨偽関節に対する治療 吉田  篤
鎖骨偽関節の発生頻度,成因,治療とその成績について文献と自験例をもとに述べた.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.3
爪外来治療のコツ
 
爪の疾患 東  禹彦
爪の構造と機能について記した.全身疾患の初発症状として爪に現れる変化を記した.爪の構造と機能からみると,陥入爪の治療法としてアクリル人工爪療法が優れている.鈎弯爪,爪部の外傷の治療法も記した.

爪白癬,爪カンジダ症の診断と治療 白木 祐美ほか
爪白癬の診断は,まず足白癬を正しく診断することが大切である.爪カンジダ症の診断は,注意深い鏡検で仮性菌糸を証明する.
ひょう疽・爪周囲炎

 ―陥入爪を伴う場合を中心に― 塩之谷 香ほか
陥入爪は日常診療上よく遭遇する疾患であるが,治療に難渋することも多い.簡便で侵襲も少なく患者の満足度も高い,形状記憶合金ワイヤーを用いた治療方法とその応用を紹介する.

爪部の腫瘍 香月 憲一
グロームス腫瘍は激烈な発作性疼痛を伴う爪下腫瘍で,MRIが有力な補助診断法である.Mucous cystは腫瘍を広範に切除して皮膚欠損部に植皮を行えば再発率が低下する.

陥入爪の治療
 (1)外科的治療 立花 隆夫
保存的治療に反応しない重度の陥入爪に対しては鬼塚法あるいは児島法を行う.また,爪が高度に弯曲した巻爪に対しては児島式巻爪根治術を行う.
 (2)母趾陥入爪に対するフェノール法の特徴と手術手技 米澤 幸平ほか
フェノール法は,1985年頃より本邦に導入された.広い適応,手術操作と周術期管理の簡便性,術後の無痛性さらには根治性に優れ,今日においても母趾陥入爪の有力な治療法である.

爪・指尖部損傷
 (1)指尖部再接着術 中島 英親
Zone Iは指腹・爪があり,指の機能的・整容的にも重要である.可能な限り再接着するべきである.Zone Iの再接着は,挫滅が強い場合,引き抜き損傷の場合では,血管が吻合できても組織損傷が強く,血栓ができ,壊死に陥る場合が多い.しかし,動脈吻合のみでも指尖部にfish mouthを加えることで生着することが多い.
 (2)Composite graft 松村  一
爪部・指尖部損傷に対して再接着が選択されない場合,composite graftによる再建は,簡便でよい方法である.しかしながら,Allen type IIIが生着の限界で,これより中枢の切断では,各種の生着を高める工夫を要する.
 (3)アルミホイル法 佐藤 和毅ほか
指尖部損傷に対する保存的加療であるアルミホイル法について手技,筆者らの治療経験を述べた.
 (4)人工真皮を用いた治療 宗内  巌ほか
指尖部損傷に対する保存的治療のひとつである人工真皮治療を紹介した.本治療の意義について解説し,さらにはその適応(外科的治療と保存的治療の境界)についても言及した.
 (5)有茎皮弁による爪・指尖部損傷の治療 橋本二美男
指尖部損傷や爪変形に対する種々の治療法の中で指交叉皮弁の適応は比較的限られている.皮弁の利点を最大限に生かすために最適な症例の選択と創意工夫が求められる.
 (6)皮弁による治療 平瀬 雄一
痛みなく形の良い指尖部が再建されねばならないが,それには動脈皮弁による十分な組織の移行が有用である.しかし,注意点も多く,pitfallを中心に述べる.
 (7)爪床移植 西 源三郎
外傷性爪床欠損には単独の爪床欠損と指尖切断に伴う爪床欠損があり,前者については爪床移植を中心に,後者については文献的考察を中心に詳述した.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.2
慢性腰痛の診療
 
慢性痛では何がおこっているか? そしてどう取り組むべきか? 熊澤 孝朗
痛みには症状としての痛み(急性痛)と病気としての痛み(慢性痛症)がある.鎮痛薬が無効な慢性痛症に対しては運動・心理療法による神経系機能の再構築を目指す学際的アプローチが必要である.

慢性腰痛へのアプローチ 村上 孝徳ほか
慢性疼痛の治療において鎮痛の重要性は言うまでもないが,疼痛管理はあくまでも手段であり最終的な目標は,QOLの確保にある.

慢性腰痛に対するリエゾン精神医学アプローチ 五十嵐 環ほか
腰痛の増悪や遷延化には心理社会的因子が深く関与している.慢性化した腰痛の治療においては,集学的・多面的アプローチであるリエゾン精神医学アプローチが必要となる.

慢性腰痛と労災補償―問題点と対応 小西 宏昭
慢性腰痛の病理学的変化と労災認定の法律上の解釈の間には,未解明の要素が多い.我々は両者の知識を得ることで労働者の慢性腰痛の救済に寄与することができる.

慢性腰痛患者の生活指導 川上 俊文
アンケート調査で,日常生活における慢性腰痛の増悪因子を明らかにした.そのうえで「弱い腰力」に対処する3つのポイントを指摘し,対処法を示した.

慢性腰痛に対する薬物治療 笠井 裕一ほか
慢性腰痛患者に対して使用される代表的な薬剤を述べ,それらを投与する際の重要かつ注意すべきポイントについて述べた.

慢性腰痛に対するAKA-博田法 住田 憲是
関節運動学的アプローチ(AKA-博田法)は慢性腰痛に対して,その原因解明と治療法に大きな進歩をもたらした.

慢性腰痛に対する鍼治療―適応と限界― 山口  智
鍼治療は,疼痛の改善や筋緊張の緩和などに寄与する安全で副作用の少ない治療法である.慢性腰痛の疼痛を改善するとともにQOLの向上も示され,現代医療において有用性の高い治療法と考える.

慢性腰痛に対する神経ブロック治療―適応と限界― 大谷 晃司ほか
神経ブロックは,その適応と効果,および限界を熟知したうえで行えば,慢性腰痛に対する有効な治療となりうる.

慢性腰痛に対する手術治療―適応と限界 柳橋  寧ほか
慢性腰痛症に対する脊椎インストゥルメンテーション手術例の臨床症状,画像所見,治療成績を評価し,筆者らの慢性腰痛に対する手術治療の適応と限界について述べた.
2,310円
Monthly Book Orthopaedics. Vol.20 No.1
大腿骨転子部・転子下骨折治療マニュアル
 
大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドラインの概要 渡部 欣忍ほか
EBMに対する誤解を解くためにその考え方を簡単に説明した.また,診療ガイドラインのうち,診断と治療に関する内容に焦点を当てフローチャートを示しながら概説した.

大腿骨転子部骨折の治療戦略 鈴木 浩之ほか
整形外科医として理念を持って治療していきたい大腿骨転子部骨折の治療戦略について,疫学,分類,周術期管理,手術手技,ピットフォール,合併症などを中心に説明した.

大腿骨転子下骨折の治療戦略 佐藤  徹
大腿骨転子下骨折に対するfirst choiceはcephalomedullary interlocking nailであるが,保存的に整復されない場合は骨折部の観血的整復をためらうべきではない.プレート固定法を選択する場合は大腿骨内側皮質骨のコンタクトを得ることが肝要であり,MIPO法は粉砕症例や肺挫傷合併例に適応がある.

エンダー釘を用いた治療 安藤 謙一
大腿骨転子部骨折に対するEnder法は骨に優しい低侵襲手術ではあるが,極めて難易度の高い手術であるため,良好な成績を得るには手技上のポイントを理解し手術に習熟する必要がある.
大腿骨転子部・転子下骨折のcompression hip screwを用いた治療 楠本 剛夫
CHS方法では早期手術・ガイドピン位置・症例ごとの後療法と荷重開始に注意が必要である.
135°CHSと150°CHSの術後成績で角度差の影響で有意差のあった項目は,手術時間と骨癒合期間であった.

AS hip screwを用いた治療 中山威知郎ほか
AS hip screwは角度可変式ヒップスクリューとしてその有用性は広く認められてきた.今回,不安定型用のTP-AS hip screwやCCHSも含めいままであまり述べられていない細かな特徴やテクニックについて述べた.

ガンマネイルを用いた大腿骨近位部骨折の治療 正田 悦朗
Gamma nailおよびGamma3nailの大腿骨近位部骨折に対する適応,合併症,Gamma3nailの手術手技について述べる.転子部骨折の合併症については,骨折線とnail挿入部との関係から骨折型を分類して報告する.

Proximal Femoral Nailを用いた治療 佐々木健陽ほか
PFNは骨頭回旋予防のための2本のラグスクリューを有するため,手術中髄内釘の挿入位置とスクリューが刺入することに細心の注意を払う必要がある.PFNA開発により,手術適応は限られてきているが,頚基部骨折や逆斜骨折に最も信頼できる内固定材料である.

TARGON PF nailを用いた治療 佐々木 聡
TARGON PF nailは,双軸固定ができ骨頭の回旋が予防でき,telescoping mechanismが優れているため大腿骨頚基部の骨折や不安定型骨折にも有用である.
積極的保存的療法 浜西 千秋
大腿骨転子部骨折は骨癒合が良好である.積極的な保存療法を患者に提示できる力が整形外科医に求められている.

ヒッププロテクタによる大腿骨頚部骨折の予防 小池 達也
ヒッププロテクタの知名度は上がってきたが,臨床効果は完全には証明されていない.装着率をあげる改良が必要である.
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