特集1「奈良・大和國原」天平と現代を結ぶ技と心
奈良――千三百年の輝き……●千三百年というのは平城京遷都から数えた時間である。無論それ以前から多くの伝説を宿す場所。歳月が醸す馥郁とした香に満たされる奈良・大和。●『万葉集』を片手に旅に出る。この国がカタチを整えようとしていた古の風景が、二十一世紀の傍らに横たわっている。●「螺鈿」「木造嵌」。華麗な天平の技は時の奔流に屈せず今に伝え継ぎ、暮しを彩る。●他に「焼もの」「染め」「庭」「茶花」。伝統と現代を鮮やかに融合させる人の仕事や「古代の食卓」「窓の記録」など。
うたげ 宴
●赤米、烏賊、鮎、菁、茄子、干し柿、焼き栗……現代に通じる、万葉人の食卓
かいのしごと 螺
●黒蝶貝、白蝶貝を使い分け視覚的な効果を上げる北村繁さんのシャープな螺鈿。
采女の
袖吹きかへす 明日香風
都を遠み
いたづらに吹く――万葉集 志貴皇子
特集2歌手・友川カズキの魂の繪「ユメなら、ある」
●ユメなら、ある――歌手・友川カズキの“どこにもない絵”の世界……●作家・立松和平に「感性まるだしヒリヒリするようにして裸で立っている男だ」と評された友川カズキ。●フォーク全盛の七〇年代半ば、歌「生きてるって言ってみろ」で鮮烈に登場した彼は、鋭利な言葉で魂を抉るがごとく歌う。●独学で絵をよく描く彼は個展を開いて洲之内徹の目に留まるなど、絵でもまた人々を魅了してきた。●秋田から上京して三十数年、ユメの在処を求めて彷徨う人の「どこにもない絵、とんでもない絵」を。
タパ 樹
●太陽に輝く樹皮布、南太平洋のタパ……●織布が登場する以前、人々は樹皮を剥いで叩きのばし、布とした。
さまよう 飄
●魂の歌を絶叫する人の絵には、不思議な静けさが漂う。●なんともいえないユーモアと悲しみが同居する。
●その他の内容……●「俳人・中原道夫の道中“食”日記」●「“手”をめぐる四百字」文・荒俣宏、角田光代、宗 左近、前田昌良●「エッセー名品抄・保田與重郎『日本の橋』文・高田 宏●「古本屋の主は本を書くのも好き」
噴きあぐる
音のするなり
曼珠沙華――中原道夫
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