季刊 銀花 発売日・バックナンバー

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1,676円
特集 生命輝く-式場庶謳子、木版画の世界/特集2 食器は暮らしの基本です-焼きもの王国、有田・波佐見へ/百夜の夢-古都・奈良に華やぐ“盆藤”の宴/
創刊四十周年

特別付録 二〇一〇年カレンダー

夢追う手=創作者・柚木沙弥郎が開く、新たな地平…
●夢追う手・創作者、柚木沙弥郎の昨日、今日、明日……
 「肩書きを限定せず、強いて呼ぶなら表現者として一生を終わりたい……」
●柚木さんが求めた布による表現の新たな舞台は、パリ。
●真に自由な感性と、たぐいまれな“手”を持つ創作者の、日々を追った。

●あえて言葉にすれば柚木さんは、スターになれない人ではないだろうか。
●スターになることを拒んだ人と言ったらいいだろうか。
●含羞のある生き方を貫いているように思うのです。───野見山暁治

僕の中では型染めイコール染め物ですが、こういう表現は、型染めでしかできないのも事実です。
───柚木沙弥郎

中国・黄土高原に花咲く剪紙…
●願いを託すかたち、鋏で伝える心・中国黄土高原に咲く剪紙の花……
 窓に年迎えの切り紙を貼る農村の暮しと、鋏で自らの人生や夢を描き出す女性たち。

天を支え地を踏み締める陰陽合一の子供の姿に、吉祥文を組み合わせた抓髻娃娃は
厄よけと繁栄を祈る意匠だ。───丹羽朋子



●山の端に朝日よ昇れ・奥多摩のもの作り人訪記……
多摩川の上流、水清く山碧き奥多摩の地で、佳きものを
生み出そうと日々いそしむ人を、谷筋川筋に訪ねる。
●あどけない空のはなし・成田順子 人形の世界……
縮緬をまとう唐子姿の子供たち。成田順子さんの作る人形に寄せて。
詩人の高橋順子さんがつづった物語。
「ちりめん国の童子たち」。

●その他の内容……
●「山梨に古楽器を訪ねて」
●「山・森・湖の記憶」文・高田 宏
●「奈良県、草木へ」ほか
受け容れる心・加島祥造と生命のエナジー
●受け容れる心・詩人、加島祥造が触れる生命のエナジー……
 都会を離れ長野県・伊那谷に居を移した人が、
 自然という大きな秩序の中に、
 柔らかな生命を見いだす老子の思想、
 タオイズムに喚起され紡いだ「求めない」、
 そして「受け容れる」の思念。
●言葉と画作を伊那谷そして近年通い思索を深める地、
 バリに訪ね、生命のエナジーに触れる。

求めない/そして/受け容れる――
これが/心に据わったら/スバラシイ
自由が生れるんだがなあ

受け容れる――/すると
変わることを/悲しまなくなる

●その豊かな孤独の中で加島さんの思索が、
 深められ、自由な心が羽ばたくのだろう。
●そうしてそこから、私たち悩める
 現代人の心を救う
 「魂の詩」が生まれるのか。――山根基世

硝子の好奇心
●高橋禎彦・ガラスの好奇心……
 しなやかなプロポーションの器たちは、
 ガラスが柔軟であり、
 生き生きと豊かな表情を宿すものだと語っているよう。

簡単な道具を用いて、少しだけ
手を添えることで、ガラス本来のダイナミズムを
引き出してやる。――高橋禎彦

韓国と日本の祝い着
●明日の貴人たちへ・韓国と日本に、
 子供の祝い着をたずねて……
 健やかに、幸多かれと願う親心を祝い着に重ねる。
 両国に伝え継がれる、美しい布仕事。

色鮮やかな五彩を袖や衽に配した、
トゥルマギと呼ぶ外套。
韓国の男児、満一歳の晴れ着だ。

銀子童や 金子童や
山のように 高くなれ、海のように 深くなれ
銀子童や 金子童や
泉のように 清くなれ、岩のように 大きくなれ

●その他の内容……
●「絵筆の夢語り・切畑健、人形を描く」
●「黄金の国を求めて・追悼 植物の人、気谷誠」ほか
時空への旅…
古代メソポタミア
●悠久の夢・金の獣神、陶の騎人……世界最古の
文明を創造した都市へ心遊ばせ、鎚を打ち続けて生まれる金属の形。
●騎上の麗人、虎にまたがる韓国の武人など、
陶芸家は土を焼きながら、祖国の面影を恋う。


神様が好む鳥獣の形を、ミニチュアにして
魔よけとした古代の人々。
竹次郎さんもまた、護符の雰囲気を
寸分の形に込めて、小さな輪にのせた。

金の獣神…
●紀元前のイランで花開いた青銅器文化では、牧羊神や
力強い輪郭を持つ動物の姿がもてはやされた。●金工家、長谷川
竹次郎は、古代の砂漠や草原を疾駆する
姿を想像し、酒盃や皿、装身具に重ねて描き出す。

陶の騎人…
韓の国びと
●李氏朝鮮時代の男女が二人。黒い笠をかぶった両班の男が、
なにやら秘密めいて、チマチョゴリの女性に
ささやいている。●陶芸家、全日根が、
民画の世界から抜け出させた、陶の人形。

うれし楽し、
額作り独工房
土、木、漆、箔使い
●額作りひとり工房……ややもすれば、黒子と
見られがちだった額を黒子にとどめず、箔や漆に味わいを加味する
研ぎや彫り、土味で見せる意匠など、それぞれ
独自の技を駆使して額世界を展く四人の主たちを訪ねる。

装飾の遊び
●京都に咲いたウィーンの花園・リッチさんの二都物語……
ウィーンがデザインの主都であった二十世紀初め、
その息吹を、京都に伝える女性がいた。
フェリース・リックス・ウエノ。「リッチさん」と皆は呼んだ。


●切り絵師、俊寛・イタリア中世の都市を歩く……仮面職人、
バイオリン職人、木彫職人に跳職人……。フィレンツェの工房を訪ね、
描いた一枚は、切り絵。ステンドグラスのように鮮やかで、
職人のこまやかな息づかいまで聞こえる。

●その他の内容……●「魂の在処」文・大久保裕司
●「盛岡の小さな伝記」写真と文・奥山淳志
●「ようこそ“君の椅子”へ」ほか
偉いぞ、漆…
●偉いぞ、漆・未来に拓く美と力……日本人は古来、
自然界から賜わる樹液、漆を活用し、多彩な漆文化を花開かせた。
●列島各地の漆人は今、時代の荒波に
もまれながらも、未来を拓く道を模索する。

●日本人と漆……漆の木の本性は植林を嫌う。
●私の尊敬する漆掻きの翁である新潟の渡辺勘太郎は、
「山菜でも野生と栽培のものでは味がまるで違うでしょ。
漆だって同じですよ」と真理を喝破する。――柳橋 眞

万象を映す美と力…
●栃木県日光。東照宮を含む二社一寺では、
昨年より国産漆による大規模な修復が始まった。
●石川県輪島、山中。青森県弘前。伝統の産地にあって、意気高く
漆と取り組む工人たち、そして表現の可能性に挑む工芸家を、たずねた。


●一九〇〇年生れの
モダニスト・画家、佐野繁次郎の
装幀……独特な手書き文字や
洒落たコラージュが本を装う。

越境者、掛井五郎の挑戦…
●越境者・彫刻家、掛井五郎の今……
掛井さんにとって芸術は、食べること、眠ること、息をすることと
同じだ。創ること、すなわち生きること。
●旅を愛する芸術の巨人は、あらゆる枠組みをしなやかに越境し、
創作のエネルギーを炸裂させている。


●地口行灯でござる・武蔵野に伝わる
江戸の風物詩……軽妙な絵に言葉を添えた
祭礼灯籠は、江戸で流行した。
●今も東京近郊の祭りに出番を迎える。

●その他の内容……
●「李朝憧憬その二」文・大久保裕司
●「前掛けは、職人の履歴書だ」
●「文学の言葉」文・荒川洋治
●「エッセー名品抄」文・高田 宏 ほか
染めと繍の二都ものがたり


●江戸の粋、京の華・染めと刺繍の二都物語……江戸時代、
武士の裃に用いられて発達した小紋は、時代を超えて
江戸っ子に愛され続けてきた。●一見無地と見まがう小粋な
江戸小紋のきものは、究極の洒落着だ。

江戸の粋、
●一方京都人にとって、精緻な刺繍のきものは、
絢爛たる古都の歴史を纏う、誇らしさがある。
●「京繍」は、平安のみやびやかな貴族社会に花開き、今なお
華麗な技をはぐくんでいる。

京の華…
●髪の毛ほどの細かな縞から、小粋で精緻、
さらには独創の意匠までをも生み出してきた小紋師、藍田正雄。
●刺繍の道を精進して、祇園祭、山鉾の胴掛の復原に十年がかりで挑んだ繍匠、
樹田紅陽。●対照的な二都の、熟達の手技をたずねる。


●憂愁の花咲く・図案家、小林かいちの
京都アール・デコ……大正末から昭和十年ごろに
かけて意匠した、絵はがきや絵封筒など、
時代の香りをはらむ濃密な世界を紹介。

「焼く男」。
●焼く男・内田鋼一、旅の刻印……内田さんは
高校を卒業後、好奇心赴くままに世界各地へ出かけた。その旅の途次、生活用具や
土産物を焼く村々を見つけては働いた。●陶人は今、三重県四日市
で、土を焼き続ける。ただ今三十九歳、弾けるその世界を。

内田鋼一、

旅の刻印


●のれんが元気を連れてきた。
岡山・美作の城下町、勝山細見……
家紋に屋号、山や花……。●家々の
のれんは、四百枚を超えた。

●その他の内容……
●新連載「文学の言葉」文・
荒川洋治●「左官ロマネスク
山陰なまこ壁放浪記」
写真、文・藤田洋三●「紙の
風韻」文・大久保裕司ほか
クリエーターたちの2008

布を詩う…

●もっと自由に・クリエーターたちの2008……
詩をうたうように、物語を紡ぎ出すように、素材と向き合い、
作品を生み出す人々がいる。
●心を解きほぐしてくれるような作風が、新鮮だ。

ガラスを唄う…
●布、ガラス、木、土、石……さまざまな素材に
取り組み、その可能性に挑み続けることは、同時にまた、
まだ見ぬ自分と出会う旅でもある。
●とらわれない心と目で新時代を拓く、七人。

土を謳う…
テキスタイル…脇阪克二 ガラス…矢野太昭
絵…杉田達哉 漆…泉 泰代 焼きもの…金憲鎬
硯…雨宮弥兵衛、弥太郎 塗り壁…挟土秀平

「太陽の庭」。

花守はなもり
●太陽の庭・花守、高橋武市とオホーツクの大地……
子供のころに抱いた夢に向かい、一途に進み、奇跡のような
花園を作り上げた高橋武市。六十六歳。
●武市さんの庭は四月二十九日に開園する。

武市の花賛歌…

糸いと
●糸でかかれた楽譜 第・楽章・
志村ふくみと山室眞二の
二重奏……染織家、志村さん
から届いた残り糸を、
山室さんは心を尽くし造本した。

季とき
●「窓の書」・篆刻家、水野恵の
書きも書いたり、十六年……長年揮毫し
続けた月次の言伝。
沖縄、藍の風 布人と画人と……

碧海あおいうみ
●藍と布の原郷、小浜島(中)。
左は藍型の文様。
上左は、藍染めの糸。

●沖縄、藍の風・布人と
画人と……南の島々には今も、豊かで
多彩な染織の技と心が伝え継がれている。
●欠くことのできない染料が藍。美しい諧調を
奏でる藍は、庶民に許された数少ない彩りだった。
深い藍色に染められた紺地は、沖縄人の誇りである。
●そして、沖縄の風土を描く版画家、名嘉睦稔。
彼の絵の背景には、いつでも蒼い風が吹いている。
●いのちの律動を、鮮やかに映し出す、画家の世界をたずねた。
上右は「草木再生」。

●藍一路・伊野波盛正と琉球藍……
「何トンも持ち上げ」たり「カスを返し」たり、
想像できない程の力仕事も要求される。
●柔和な表情や語り口のどこに
剛健な体力が潜んでいるのか、
想像がつかない盛正さんは、
藍の奥深さと通底している
ようにも思える。――又吉栄喜

●与謝蕪村、空想美術展・戸田勝久の
愛する十六景……
江戸中期、画人としては
日本の文人画の大成者、
俳人としては天明俳壇の雄と
して、名をはせた与謝蕪村。
●多彩な画技を持ち、中でも
句画の融合による世界を深めた。
●俳味あふれる作品に心ひかれる
画家の戸田勝久さんが、愛する
十六景を選び、紹介する。

茶人ちゃじん
●「風雅」の記録・
越前、武生……旦那衆の
煎茶趣味を映す町、探訪。

彩いろどり
●福はカラコロやって来る・
千葉惣次の上総、芝原人形……
雛人形、干支の動物、昔話の主人公ほか。

寛のびやか
●陶する朝、描く夕……土を焼くことに
強い信念を持つ陶芸家、
三上亮の作品と心遊びの書画。

初冬や訪はんと思ふ人来ます――蕪村
[特別企画]
手の国にっぽん

[特集1]銀花アーカイブス 無二の手――昭和の巨人……6
 「昭和の巨人たちが、登場した号を繙くと…」……8
 黒田辰秋の木と漆と貝 志村ふくみ……10
 鹿児島壽蔵の紙塑人形 林駒夫……18
 須田剋太の油彩とグワッシュ 松村六娘、緒形 拳……22
 富本憲吉の白磁 長谷川塑人……30
 中村忠二の絵と言葉……34
 北大路魯山人の食器 竹腰長生……38
 三岸節子の装幀 三岸黄太郎……44
 磯矢阿伎良の漆器 戸枝恭子……50


[特集2]籠列島――木と草と手技と……54
 青森、秋田、岩手、宮城、福島、新潟、長野、岐阜、静岡、兵庫、大分、熊本、宮崎……56
 六人の籠自慢 江川宗夫/篠宮康博/岩尾一郎/飯干五男/青山 繁/藤谷幸也……76
 
この技に惚れた――六人の“もの”がたり……89
 古法に挑み、よみがえらせた、新垣幸子の八重山上布 高橋 治……90
 ジュサブローさんに託した“迦羅”の肖像 樹木希林……94

 これからも私の定番、印伝の袋 板東三津五郎……96
 湯川書房で出してもらった小説や句集 車谷長吉……98
 技を買う、夢を紡ぐ 服部真澄……101
 鉄と火が養った、高橋義一の手 二部治身……106


[特集3]お久しぶり。丹波再訪……110
〈丹波に住む――1〉天が授けた二つの仕事 新道弘之……114
〈丹波に住む――2〉“暮らしが仕事”の日々 柴田雅章……130
名もなき工人の美しき道具 大久保裕司……144
僕らが作った“沼小”の蔵書票! 苫小牧市立沼ノ端小学校五年生……154
銀花萌芽帖……163
寿司屋の女将の紙人形……168
書物雑記……170

[エッセー名品抄15]若山牧水「或る旅と絵葉書」 高田 宏……179
バックナンバーのお知らせ……182
読者からの手紙……184
編編草……186

1,519円

【特集1】土平さんにぞっこん――小林兄弟の焼きもの蒐集……5
 無心無我の陶人、坪島土平をめぐって 佐藤隆介……22

【特集2】その糸に脱帽――ラオスと日本を結ぶ布仕事 野中 明/チャンタソン・インタヴォン
 谷 由起子/田中陽子/草川メイ/ヨーガン・レール……29
 布の伝道師 チャンタソン・インタヴォンさんの三十二年間……50
 黒タイ族の村に暮らして 谷由起子さんの記録……53

ロックの心で絵を描く男、木村英輝の挑戦……56...

京都
歳月が磨いた
美意識と誇り、
極めた技と藝……
「千年都の美と形」。

●絢爛精緻な織りの技を世界に誇る西陣織。暮しの変化にその衰退が危惧されるが、いやいやどうして懐深く底力がある。●自由斬新に自然をうつす、綴織の人間国宝・細見華岳。百一歳の今日も機に向かい能装束を織る山口安次郎。帯に新風を巻き起こす浅野裕尚……。華麗に独創の華を咲かせる作家が、それを支える職人がいる。

にしじん 西陣
●西陣・現代の風……●織物にかかわる人々が密集して暮らす町、西陣。日本の最高峰の技もここに結集する。●二十一世紀の風に閃く、織りの極地を。

おうきょ 應擧
●天下一。豪商三井家の応挙模様小袖……●江戸後期の圧巻の意匠は、応挙または一門か?

はなふだ 遊
●マサヤンの花札「京どっせ」……●赤タンに見立てただらりの帯など、京都の風物を巨大な花札に仕立てたのは、鈴木悠斎。

京都
西陣の匠、室町の
豪商、寺町の版元、
花人と料理人ら
による風雅の演出。

●軒端に菖蒲を葺く二人の男や、兜をかぶった男児も見える。東洞院通り、端午の節句の場面を、刺繍で表現した長艸敏明の作品(右)。●祇園会、山鉾巡行の一景。赤熊の棒振りが先頭を行く。板に筆を走らせ描くのは、色彩絵師、林美木子。

らくらくず 洛洛
●洛中洛外図に心寄せて……●室町の屏風絵に魅せられて、現代によみがえらせようと挑む、工芸家二人の仕事。

べんとう 味
●仕出し屋さん繁盛記……●暮しに寄り添うように商う仕出し屋をめぐる。●初節句の「満月弁当」は、「二傳」特製。

ウクレレ 建物
●京都建築物ウクレレ化保存計画……●壊される建物の部材でウクレレをこしらえる。伊達伸明の京都での試みは、十点を超えた。

●その他の内容……●「花のない寺・雪舟寺、正伝寺、鹿王院、龍源院、萬福寺」●「風流道場・花人、西川一草亭の生涯」●「陶芸家、滝口和男の日曜日」●「図案家・下村玉廣の絵本『むかしはなし』」●「林哲夫の書処遊覧」●「“手”をめぐる四百字」文・赤坂憲雄、荻野アンナ、桐島洋子、野坂徹夫
特集1「奈良・大和國原」天平と現代を結ぶ技と心
奈良――千三百年の輝き……●千三百年というのは平城京遷都から数えた時間である。無論それ以前から多くの伝説を宿す場所。歳月が醸す馥郁とした香に満たされる奈良・大和。●『万葉集』を片手に旅に出る。この国がカタチを整えようとしていた古の風景が、二十一世紀の傍らに横たわっている。●「螺鈿」「木造嵌」。華麗な天平の技は時の奔流に屈せず今に伝え継ぎ、暮しを彩る。●他に「焼もの」「染め」「庭」「茶花」。伝統と現代を鮮やかに融合させる人の仕事や「古代の食卓」「窓の記録」など。

うたげ 宴
●赤米、烏賊、鮎、菁、茄子、干し柿、焼き栗……現代に通じる、万葉人の食卓

かいのしごと 螺
●黒蝶貝、白蝶貝を使い分け視覚的な効果を上げる北村繁さんのシャープな螺鈿。

采女の
袖吹きかへす 明日香風
都を遠み
いたづらに吹く――万葉集 志貴皇子

特集2歌手・友川カズキの魂の繪「ユメなら、ある」
●ユメなら、ある――歌手・友川カズキの“どこにもない絵”の世界……●作家・立松和平に「感性まるだしヒリヒリするようにして裸で立っている男だ」と評された友川カズキ。●フォーク全盛の七〇年代半ば、歌「生きてるって言ってみろ」で鮮烈に登場した彼は、鋭利な言葉で魂を抉るがごとく歌う。●独学で絵をよく描く彼は個展を開いて洲之内徹の目に留まるなど、絵でもまた人々を魅了してきた。●秋田から上京して三十数年、ユメの在処を求めて彷徨う人の「どこにもない絵、とんでもない絵」を。

タパ 樹
●太陽に輝く樹皮布、南太平洋のタパ……●織布が登場する以前、人々は樹皮を剥いで叩きのばし、布とした。

さまよう 飄
●魂の歌を絶叫する人の絵には、不思議な静けさが漂う。●なんともいえないユーモアと悲しみが同居する。

●その他の内容……●「俳人・中原道夫の道中“食”日記」●「“手”をめぐる四百字」文・荒俣宏、角田光代、宗 左近、前田昌良●「エッセー名品抄・保田與重郎『日本の橋』文・高田 宏●「古本屋の主は本を書くのも好き」

噴きあぐる
音のするなり
曼珠沙華――中原道夫
特集1千の川、萬の水が育む「信州」の暮しと風土
●信州――水路を行く……●日本が誇るアルプスの峰々が鋭く、気高くそびえる。頂は未だ白銀色。●目前の水勢著しい細流は、あの岩尾根に降りた天水の一滴が源という。山肌を濡らした流れはいつか川となり、風土を養い、人の暮しを育む。●梓川、犀川の流域松本平で美しい伝統「松本の七夕雛」と出会い、千曲川流域の善光寺平では、「松代、三百歳の蔵物語」を聞き、伊那谷では念願の「下栗蕎麦」を食す。●「木の匠」の洗練の技、「いわさきちひろの信州」のナイーブな絵にも心を揺らした信濃探訪。

たなばたさま 雛
●紙雛、ほうとう、切り昆布と野菜の煮物、漬物……山崎治雄家の七夕

いさぎよさ 潔
●引き算に引き算を重ね、すっきり見えるようにするのが高橋悟さんの木工の仕事だ。

よろこび 歓
●雨水を集め発した原始の梓川は谷を穿ち、草香を溶かし、名勝上高地を拓いた。

信濃なる
筑摩の川の細石も
君し踏みてば
玉と拾はむ――万葉集、東歌

特集2「繍の力」絲の華咲くシャツ、獨創の針仕事
●糸が躍る、繍の力……●シャツを手渡されると、彼らは飽くことなく針を動かし、得意のステッチを刺す。一目一目生き生きと躍るような針の跡。奔放自在な造形と色彩で、新たな表情を得たシャツは、圧倒的な存在感を持つ。●刺繍という枠に収まりきらない、この独創の針仕事の主は、鹿児島の知的障害者施設「菖蒲学園」の、「ヌイ・プロジェクト」の面々だ。●「刺す」という単純な行為の積み重ね。が、その膨大な針目の集積が、なんと大きなエネルギーを発することか。“繍”の霊力が立ち上ってくる。

しぼるわざ 絞
●世界絞りの譜……●布の一部を括る、縫い締める、圧縮するなどして染め上げた文様の豊かさと多様さを楽しむ。

うつす 映
●創刊号の貌……●明治から戦後まで、近代日本の雑誌創刊号。一冊一冊から時代の空気が香る。

いとめ 緻
●絡み、もつれ、踊り跳ねる針目。●生き物のごとく呼吸する、シャツに刻印された“繍”の跡。

●その他の内容……●「紅衣仙人、月に遊ぶ・戸田勝久の絵筆」●「“手”をめぐる四百字」文・立松和平、築城則子、中村吉右衛門、群ようこ●「エッセー名品抄・田畑修一郎『出雲・岩見』」文・高田 宏

幾山河越えさり行かば
寂しさのはてなむ国ぞ
今日も旅ゆく――若山牧水
1,519円

南仏の絵本作家へ

画家の封筒遊び

6 一戸、赤屋敷の二人

5 国産漆の贅沢―愛着仕様の“安比塗”

4 北国の生活道具図鑑―荒物屋めぐり

[特集1] 北東北―手仕事の森
北の都、盛岡は澄んだ光に満ちていた。やがて雪に閉ざされれば、人々は手と心を働かせて健やかな暮しを紡ぐことだろう。盛岡から遠野へ、八戸へ。北東北にはすぐれて豊かな手仕事の森が広がる。

[特集2] 絵のある航空便―絵本作家デビッド・マッキーときたむらさとしの愉快な遊び
南仏ニースと英国ロンドンに暮らす絵本作家の二人。封筒に得意の絵筆を走らせ、ドーバー海峡を越えて、メールアートを楽しんでいる。

◆一枚の布があれば―身に纏う、ものを包む

インド、インドネシア、ブータン、モロッコ、ガーナ、コンゴ……暮しのさまざまな場面で変幻自在な貌を見せる、一枚の布の働きぶりを見る。








1,519円
新涼 夜長 身に入む 渡り鳥
鰯雲 待宵 天の川 稲雀
初潮 新蕎麦 灯籠 桐一葉
落鮎 鈴虫 朝顔 木槿
桃の実 蜻蛉 柳散る

□特集1・型紙 かみのちょうこく
 型紙・千の彩り……●素材に寄り添い、道具として健気に働く型紙が生む豊かな意匠世界と、
           型紙そのものの魅力を楽しむ。

□特集2
 奥能登、風土の食卓……●古来、人々は海山の恵をいただき、暮しは 神と共にあった。
            ●奥能登には、日本の食の原風景がある。

  ●能登半島は、優れた食材を産する自然と地形の環境に、恵まれてきた。
  ●山が海に落ちる地形は、耕作面積の少ない、棚田を作る。
   苦労の多い棚田の収穫は少量で報われない。
  ●しかし、能登の土質と水と気候が、隠れ日本一の良米を産する。
   意外にも米作期間の日照時間は太平洋側よりも長く、昼夜の温度差が、
   旨みを添加する。……中室勝郎


□植物畫 ボタニカルアート
 学術の森、小石川植物園・画工、竹斎の見つめた一木一草……
  ●近代植物学の
   黎明期に秀麗緻密な植物画を残した、謎の画工を追う。

□窯庭 やきもの
 ドクトル細石、本日休診・京都、加藤清允の遊々楽々……
  ●心赴くままに土に、筆に遊ぶ人の本業は小児科医。
  ●僕はもともと初源のものが好きです。美術工芸でも、思想でも、
   初源のものは力強いまじめな明解さがあります。
  ●美術品は古格のあるもの、枝が伸びてゆくときのものが好きです。
  ●枝が心を越えてしまうともういけません。……京都・加藤静允(  湯川書房刊『窯庭遊話』)

□沖縄
 よみがえった、沖縄・知花花織の衣……
  ●復元なった祭りの衣裳を身にまとう古老たちは、心を天とまっすぐ結び、
   粛々と舞い続けた。
  ●花織に使う木綿糸は県外から入れていますが、できれば、
   自分たちで綿花を栽培し、染料も自前で賄えればと考えています。
  ●百年の眠りから覚めた知花花織が百年後にも引き継がれ、
   どこ何処の家からも機音が響いてくるそんな町になってくれたら、
   もう言うことはありません。……沖縄・幸喜 新



□遊
 ●その他の内容……●「陶芸家、林みちよの珈琲ショップで」
          ●野州麻紙紙漉き人、大森芳紀の仕事」
          ●「華麗なる挿絵、西洋服飾版画」


商品情報・内容

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