[特集]
変わる日豪外交
以前から主に経済面で密であった日豪関係だが、近年、安全保障面でも互いの有用性を増している。ともにアメリカの同盟国であり、価値観を共有する日本とオーストラリア。新たな国際関係のなかで日豪関係をいかに構築していくか。
南半球から見た日本――日豪関係の六〇年
/福島輝彦
日本との関係はオーストラリアにとって何を意味していたのか。南半球から見た日本の姿とは。日豪関係の過去30年間とそれ以前の30年間との相違から考察する。
アジア太平洋地域における足跡――新たな時代の日豪パートナーシップ構築に向けて
/寺田 貴
過去数十年にわたり、日豪パートナーシップはアジア太平洋地域主義を軸に展開してきた。今後もこのパートナーシップは維持できるのか。日豪両国の東アジア外交の特質から分析する。
戦略的関係の構築は可能か
/佐島直子
日豪の安全保障上の「パートナーシップ」を言えなかったのはほんの10年前。新たな時代の国際環境の中で、日豪はいかなる関係を築いていくべきか。
共に平和を分かち合えるように――第二次世界大戦豪州人捕虜との歴史
/石塚正一
ささやかな公園を訪れる豪州人たちの姿に、憎しみは持ち続けたくない、という思いを感じる。
日本の対豪政策、三つの柱――「包括的な戦略的関係の構築に向けて」
/浅利秀樹
近年、幅と厚みを増してきた日豪関係。基本的価値と戦略的関心を共有するパートナーとしていかに協力関係を深化させるか。
日豪、映画づくりはここが違う
/塙 幸成
シドニー・オリンピックでにぎわうオーストラリアに文化庁の研修生として訪れた塙監督に思い出を語ってもらった。
いつか多文化社会になる日本のためにできること
/クレイグ・ロバートソン
JET(The Japan Exchange and Teaching Programme)プログラム参加者として、埼玉県庁総合政策部国際課で働くクレイグ・ロバートソンさん。日本で生活して通算5年目になるという。
「文化多元主義」の光芒と「内なる国際化」
/越智道雄
日本は多民族社会のオーストラリアの運動律を理解し、各民族集団の文化とそれらが創りだす新たな息吹に触れる努力をしなければならない。これこそがいずれはオーストラリアと同様に多民族社会になるであろう日本が学ぶべきことである。
資料篇 数字で見るオーストラリア
カラーグラビア オーストラリアの魅力
特集外
「世界に開かれた日本」を目指して――在日中国人は友好の架け橋となる
/坂中英徳
彼らは「知識人」であり「努力家」である。「外国人犯罪」報道の陰に押しやられた、在日中国人の素顔。今や50万人に達する日本国内の中国人と、いかに付き合っていくか。「国際交流」は、すでに私たちの足元から始まっている。
「多文化共生社会」に向けた日本の課題――外国人児童に対する教育行政の現場から
/手塚義雅
多文化共生社会は、互いの主体が自立の精神で向き合ってこそ実現できる。――外国人児童生徒教育の問題に向き合う中で感じる日本が抱える大きな課題とは。
ウェブ次世代をにらんだアジア標準漢字の策定は可能か
/山中龍太郎
漢字は時代の要請に応えようとしている。ウェブ2.0、すなわちウェブの第二変革期の到来が、漢字文化圏再編成の機運をもたらしているのだ。固有名詞の共有、ごく簡単なチャット、アジア諸国をまたぐ検索システム。漢字にはまだまだ多くの可能性が秘められている。
WTOの正当性
――連載「WTOからみる国際社会との付き合い方」結びにかえて
/鈴木庸一
冷戦後の世界の基本原理は法治主義、民主主義、市場経済主義である。WTOはこの三つの原理を体現する国際機関だ。WTO体制における正当性とは何か。WTO交渉に携わった体験から考察する。
京都議定書の遵守と将来枠組み
/村瀬信也
日本人がバイブルのように奉じてきた京都議定書。しかしその内実には多くの矛盾と不公平とが孕まれていた。柔軟性と拘束性の均衡を崩した制度は崩壊する。制裁に偏向することなく、現実を見誤ることなく、より建設的な「交渉の場」をいかに創出するか。
連載
外交のスタイルブック 第7回
冒険心旺盛な紳士の国から
/中島渉 ゲスト マーク・ダンヒル
アルフレッド ダンヒルのモットーは美しくて特別で革新的なものであること。
悲観・楽観・世界観
/千野境子
巻頭随筆
/池田まき子/松田智子
日本留学生という中国における知日派たち 第11回
「小さな翻訳家」を生んだ留学三人家族
/王敏
家族で過ごした日本での生活は、それぞれに多くの影響を与えた。夫は大学で日中交流史を教え、妻は日中二カ国語での雑誌出版を手掛ける。そして一人息子は「小さな翻訳者」として日中交流に貢献している。彼らにとって日本留学とは何だったのか。
アメリカ・アフター・アワー 第8回
政治家達はかく語る
/秦隆司
リンカーン、チャーチル、フルシチョフ……。多くの政治家たちが数多くの名ゼリフを残している。その重みはいまなお色褪せることがない。
INFORMATION
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