CONTENTS
<特集>
胡錦濤の中国ー台頭するグローバルパワー
2008年、それは中国にとって「われらが生涯最良の年」。北京オリンピックは、中国が長い不遇の時代を脱し、真の大国としての第一歩を高らかに宣言する場となるだろう。しかし、その陰では急速な発展に付随してさまざまな矛盾が露見している。緊迫する対外問題や国内社会に多くの課題を抱えながら、国際社会での自覚ある行動を求められ始めたいま、長い眠りから覚めた大国はどこへ向かうのか。苦悩しつつも進む中国を多面的に分析する
座談会 日中関係の構造変化に目を向けよ
/国分良成/千野境子/平田信正/秋葉剛男
日中関係は変化している。何より中国が変わった。経済成長が国力を高め、それに伴って社会的セクターの影響力が増大してきた。外交はいまや政府の独占物ではない。個々の事件にのみ目を奪われるのではなく、背後にある大きな変化に留意しながら日中のこれからの付き合い方を考える
中国は「平和的崛起」に向かうのか
/毛利和子
中国外交はどのような行動原理を持っているのだろうか。指導者や指揮者の用いる外交用語に注目し、1970年代にまでさかのぼりながら、中国の外交戦略と自己認識を読み解く
挑戦者から擁護者へ
/川島 真
中国外交を理解しようとするとき、歴史のアナロジーを用いてみたり、内政の延長とする見方が多いかもしれない。しかし国際社会への影響力の増大と比例して、中国自身の外交論が生まれつつある。これからの世界に中国はどのように関わっていくのか、その変化の内実を検証する
馬英九の勝利と台湾の将来
/松田康博
馬英九政権の誕生は、台湾アイデンティティがコンセンサスとなった結果である。この状況を前提に、新政権は、冷え切った中国との関係をどのように再始動させるのか。馬英九政権の誕生メカニズムとこれからの外交戦略を問う
資料篇 ひとめでわかる中華人民共和国
グラビア 北京五輪へのカウントダウン
<第二特集>アフガニスタンの現場
2001年のアフガニスタン戦争から6年半が経過しようとしている。その間、世界の関心はアフガニスタンから少しずつ逸れていった。しかし忘れてはいけない。現在もそこに暮らし、あるいは難民として非難しながら、祖国の再建を願う人々がいる。世界から、日本から、彼らを支えるべく多くの支援の手が差し伸べられている。アフガニスタンは決して見捨てられていない。いまも止むことのない現場からの声に、もう一度耳を傾けよう
アフガニスタンの過去と現在
/奥田紀宏
多くの軍事、民主支援をうけながらアフガニスタン情勢は改善に向かわない。そこには、アフガニスタン側のみならず、支援ドナー側にも問題があった。分水嶺を迎えるアフガニスタンに対し、本年サミット議長国 の日本はいかに関わっていくべきか
国家再建に向けてともに歩む
/中原正孝
国家を再生させるためには、中長期的な復興プランが必要だ。新しいアフガニスタンには何が必要なのか。それに向けたJICAの取り組みとは
絵本から始まる交流
/山本英里
戦争や政策で生じた30年間の空白を取り戻るには、数倍の年月がかかる。識字率の向上を目指し、絵本を普及させる活動のなかで感じた、アフガニスタンのいまとは
女性の健康と自立を促す援助を
/長谷部貴俊
長年の戦争の影響から、アフガニスタンでは医療システムの整備が遅れている。女性や子供の健康という視点から、JVCが行う活動とは。日本の復興支援のあり方と合わせて考える
資料篇 ひとめでわかるアフガニスタン
グラビア アフガニスタンの現場
<特集外>
戦後アジアの変容と日本
/宮城大蔵
かつてアジアは、独立や革命、冷戦をめぐる戦乱の舞台であった。しかし一九六〇年代を境にもう一つの潮流が見え始める。開発と成長。開かれたアジアを象徴するこの価値の広がりに、戦後日本はいかなる役割を果たしてきたのか
持続可能な未来のための原子力
/秋山信将
非核兵器国で最大の原子力利用国。唯一の被爆国として核不拡散外交にも真剣に取り組む。そして京都議定書をはじめ環境問題に対しても世界をリードしようという意欲を持つ。日本こそが、原子力の平和利用による人類の福祉の促進と原子力のリスクの低減という困難という課題の両立にイニシアティブを発揮すべきだろう
潘新事務総長と新しい国連
/赤坂清隆
潘基文前韓国外相が国連事務総長に就任してから一年あまり、国連は大きく変貌を遂げようとしている。スキャンダルにまみれて意気消沈した国連事務局の姿はもはや過去の姿のものとなった。「よりより世界のためのより強靭な国連」というスローガンを掲げて、世界の主要な課題に果敢に取り組もうとしている。すでにダルフール紛争、気候変動問題などで潘事務総長の率いる国連は重要な成果を挙げつつある
<連載>
悲観・楽観・世界観
/千野境子
巻頭随筆
「90秒間で語る平和構築」-国連大学オープンキャンパスにて
/岸守 一
スーザン・シャーク著『中国あやうい超大国』翻訳者の弁
/徳川家広
談話室第104回 市民団体と社会的弱者を支援して/池田明子
新連載 第一回 物語「福田ドクトリン」から30年
東南アジア外交 見たまま、感じたまま
/枝村純郎
第二回
アメリカ合衆国大統領を読む
政治を超越しようとした指導者――ドワイト・アイゼンハワー
/徳川家広
書評フォーラム 選評・川島 真
『植民地官僚の政治史』
『中国動漫新人類』
『東京裁判』
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