<特集>
TICADⅣ(第四回アフリカ開発会議)のすべてがわかる本
第四回アフリカ開発会議(TICADⅣ)がいよいよ開催される。
「アフリカ」には常套句として「問題」がつきまとっている。確かに現在もアフリカは貧困、紛争、政治腐敗、HIV/AIDSなど深刻な問題を抱えている。
それを見過ごしてはならない。
しかし同時にアフリカが政治・経済面で成長の兆しをみせていることもまた事実である。
「元気なアフリカを目指して(Towards a Vibrant Africa)」
というメッセージのもとに進められるTICADⅣ開催を目前に控え、
もう一度アフリカの課題と可能性を見直してみよう
世界は「底辺の10億人」を救えるか
/ポール・コリアー/[聞き手]高橋基樹
一部の開発途上国が貧困問題の改善を順調に果たしつつある一方、貧困から抜け出せず、慢性的な成長停滞の危機に直面している国々がある。そこで生活する最底辺の10億人の生活水準を底上げするために、国際社会そして日本は何をすべきか。アフリカ開発問題の第一人者が日本の対アフリカ支援への期待を語る。
TICADⅣへの期待――新たな日アフリカ関係の構築を
/小田英郎
盛況が見込まれるTICADⅣ。しかし、アフリカのオーナーシップ、自助努力を前提にして取り組むべき諸課題の「行動計画」化、ましてその実践は、容易ではない。議長国日本はいかにリーダーシップを発揮すべきか
資料篇 TICADとは
駐日大使3人が語るTICADⅣ――貨物列車の車掌から、わたしは人生を始めたのです
/E・E・E・ムタンゴ/G・S・シマシク/E・ルワマシラボ
アフリカに歴史的転機が来ている。貧困克服と“グッドガバナンス”を、ともに成長を通じて獲得する道が見える。いま日本にできること、日本にしかできないこととは。TICADⅣを前に3人の大使が「アフリカをもっと元気にする法」を語った
虐殺から和解へ――ルワンダ
/武内進一
1994年、内戦に伴うジェノサイドが起こったルワンダ。その悲劇は世界中に報道され、私たちの記憶に残っている。しかし、いまルワンダは、さまざまな曲折を経ながらも和解の道を歩み始めている。それはいかにして可能となったのか。そしてこれからの課題は何か
低所得国のガバナンス――タンザニア
/吉田昌夫
アフリカにおいても、安定的な政治体制を維持している国がある。それがタンザニア。決して豊かとはいえないタンザニアが、政情の安定という多くのアフリカ諸国が直面する問題を、いかに乗り越えてきたのだろうか
財政運営を問われる資源大国――ナイジェリア
/望月克哉
1億4000万人超の人口を有し、OPEC第5位のサミット入国でもある西アフリカの大国ナイジェリア。しかし一人当たりのGDPは700ドルに満たない。豊かな資源を利用しつつ、国民に富を配分できる仕組みは作れるのか。連邦予算を切り口に資源とガバナンスのあり方を考える
SMASSEが理数科教育を変える
/武村重和
アフリカに日本の算数や理科の教育手法が広がっている。その名はSMASSE(スマッセ)。生徒たちが興味を示した「考える」教育の実践とは
シニアボランティア体験記 ザンビアの地に品質管理を根付かせたい
/安丸元一
JICAのシニア海外ボランティアには、毎年多くの応募がある。人生のセカンドステージにおいて、自分の持っている技術や経験を途上国の発展のために活かしたい。そんな重いから飛び込んだザンビアの地で筆者が感じたこととは
子どもたちが切り撮った
/冨田秀実
新しいものに触れることは、子どもにとって何よりの喜びだ。初めてデジタルカメラを手にした子どもたちは、何を写し、私たちに何を伝えてくれたのか
市民社会の対話から見えるもの
/大林稔
今回のTICADⅣはアフリカ市民社会の登場が一つの特徴だ。これまでTICADを常にそばで見守ってきた筆者が、市民の立場から訴えることとは
スワヒリ文学の目指す「自分探し」の旅
/木村映子
2008年、スワヒリ語文学界は元気な実りの年になりそうだ。アフリカにおける言語事情、出版事情からアフリカに吹く新たな風をレポートする
中国はなぜアフリカに進出するのか
/井上和子
近年アフリカにとくに関心を示し、進出が著しい国といえば中国である。その積極的な外交攻勢によって、中国とアフリカとの関係はどこまで進んだのか。そしてなぜ中国はアフリカに進出しようとするのか。歴史的経緯も踏まえながら、中国の対アフリカ戦略を読み解く。
資料篇 ひとめでわかるアフリカ
携帯電話をのぞいてみると……―レアメタルがつなぐ日本とアフリカ
/北良行
地理的にも心理的にも遠い感覚のあるアフリカ。だがそのアフリカから届く希少資源が、私たちの生活を支えている。いまや生活必需品となった携帯電話も、その中身はアフリカとの関わりなしには存在しえないのだ
グラビア 動き始めたアフリカの行方
時事コラム TICADプロセスの意義 ベンジャミン・ムカパ
<連載>
悲観・楽観・世界観
/千野境子
巻頭随筆
/鈴木裕之/宮川政昭
物語「福田ドクトリン」から三〇年 第二回
田中総理のインドネシア訪問と「反日」暴動
/枝村純郎
アメリカ合衆国大統領を読む 第三回
自らの栄光をひたすら追い求めた「王様」――ジョン・F・ケネディ
/徳川家広
書評フォーラム 選評 篠田英朗
『人類の議会』『日本と国連の50年』『国連開発援助の変容と国際政治』
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