目次
【特集:地域力を高める「納得」のプロセス点】
これまで自治体では住民の「満足度」を高める取り組みを進めてきた。だが、これから求められるのは「納得」という視点だろう。人口減少と少子高齢化が進み、財政が逼迫する中で、住民には「あれも、これも」ではなく、多様な価値をすり合わせながら「あれか、これか」という選択をしてもらわなければならないからだ。その「納得」に向けたプロセスで重要になるのが「参画」や「対話(ダイアログ)」の手法。参画・対話を経た「納得」によって、自分事としてとらえるとともに、行動や実践にもつながっていく可能性がある。この特集ではこうした「納得」のプロセスについて考えてみたい。
■ 〈インタビュー〉民主主義は納得のプロセス/片山健也 北海道ニセコ町長
鈴木秀洋氏そもそも論からいうと、手間や時間がかかるのは、民主主義そのものの価値だと思う。いままでは逆に密室型ですべて行われてきて、住民と行政が対立するような構造が日本の社会を不幸にしてきた。そこは1回リセットすべき。ニセコ町ではいま、丁寧に合意形成を進めるのが当たり前になってきている。いかに民主主義を当たり前の道具としてみんなが使うかだと思う。
■「対話」により合意を「生成」し「地方創生」を/佐藤 淳
■対話が導く被災者が主体となる復興──協働型社会へのヒント/櫻井常矢
■エビデンスに基づく政策形成の可能性
──葉山町における協働による実証実験より/西尾真治
■公共施設の再編においていかに市民参加を進めるか/志村秀明
■説得型行政から納得型行政への転換を!/久恒啓一
〈取材リポート〉
◇総合計画の策定にSIMも活用した対話型の市民参画を導入/山形県酒田市
◇「対話による協働のまちづくり」を牧之原市の“文化”に/静岡県牧之原市
【スキルアップ特集:本音を引き出すインタビュー術】
インタビュー術というと、「公務員の私には関係ない」と思う人もいるかもしれません。しかし、市民ニーズを把握するための聞き取り調査、広報紙の取材、相談・窓口業務、もっと広く言えば部下との面談など、さまざまな日常の仕事の場面でインタビュー術が求められます。ただでさえ対面して相手と話すのは緊張するのに、さらに本音を引き出すにはどうすればよいでしょうか。対面時の心得や質問の仕方のコツなどを学び、聞き出す力を身につけましょう。
□相手の本音を引き出す質問力/渡瀬 謙
〈取材リポート〉
◇日本一の広報誌をつくり上げた広報マンの取材術とは
──公平性を重視した人選、相手との距離を縮める工夫がポイント/埼玉県三芳町
◇市民インタビューで人に寄り添い、共感を紡ぐ/神奈川県小田原市
【スキルアップ連載】
□相手の本音を引き出す質問力/渡瀬 謙
〈取材リポート〉
■管理職って面白い!/定野 司
■ファシリテーションdeコミュニケーション/加留部貴行
■職場の問題解決!事例で学ぶ人財マネジメント講座/高嶋直人
■クレーム対応駆け込み寺/関根健夫
■いい役所をつくろう!~みんなが主役の自治体改善運動/自治体改善マネジメント研究会
──────────────────────────────────────
●Governance Focus
□被災地は周辺部から住めなくなるのか
──台風10号、東北上陸で見えてきた災害の盲点(岩手県岩泉町)/葉上太郎
●Governance Topics
□地方創生の実現に向けて「プロフェッショナル人材戦略シンポジウム」を開催/内閣府
□県主催で「地域に飛び出す公務員」の交流を後押し
/地域に飛び出す公務員交流会(滋賀県)
──────────────────────────────────────
取材リポート
□平成にっぽんの首長 自治の自画像/ 堀見和道 高知県佐川町長
自伐型林業と新しいものづくりで地域社会の未来を創造する。
全国で初めて自伐型林業政策を公約に掲げて町長に就任した堀見和道・高知県佐川町長(48)。「チーム佐川」と地域おこし協力隊が新しいまちづくりに挑む。
3年前、町長選出馬のためにUターンし、初当選。全国で初めて自伐型林業政策を公約に掲げた。現在、13人の地域おこし協力隊を中心に自伐型林業の取り組みが始まっている。
□新版図の事情──“縮む社会”の現場を歩く/葉上太郎
「まちなか」が戻ってこそ【福島県南相馬市小高区の帰還(1)】
原発事故、続く苦悩
福島県南相馬市の小高区に出されていた避難指示が7月12日、解除された。同区の避難前の人口は約1万2800人と、これまでに帰還した“自治体”では最も多い。しかも2006年の合併で南相馬市になるまでは「小高町」だったので、商店街を中心にしてまとまりのある地区だった。つまり「まちなか」が復興してこその帰還になる。だが……。避難指示解除から3か月の街は、ひっそりとしたままだった。
□現場発!自治体の「政策開発」
多種多様な事業メニューで超高齢化対策を推進
──おのみち幸齢プロジェクト(広島県尾道市)
高齢化が進展している広島県尾道市は、住み慣れた地域でいきいきと暮らせるまちをめざして「おのみち幸齢プロジェクト」を推進している。課の壁を越えた若手職員によるプロジェクトチームが柔軟な発想で様々な事業を提言し、それに基づき事業化した多彩なメニューを提供しているのが特徴だ。健康づくり(介護予防)、高齢者のいきがいづくり、安心に暮らすための環境づくりの3テーマで13事業を展開している。
□人口減少・地域再生に挑む/吉田直幸
移住の可能性を高めるトライアルステイを実施
──神奈川県三浦市
「消滅可能性都市」とされた神奈川県三浦市は、学校法人東洋大学および民間不動産会社などと共同で「トライアルステイ(お試し居住)」に取り組んでいる。市内の空き家に短期間滞在して地域の魅力を体感してもらい、移住や二拠点(二地域)居住に結びつけるのがねらいだ。また、遊休不動産の有効活用を考える「リノベーションスクール」を実施し、まちの再生とビジネス創出による地域活性化をめざしている。
□議会改革リポート【変わるか!地方議会】
議会図書室改革でさらなる議会改革の推進を
──LM地議連が議会図書室改革で勉強会
地方自治法で設置義務が課せられているにもかかわらず、「物置」と化していることも少なくない議会図書室。これまであまり注目されていなかった議会図書室を改革することでさらなる議会改革につなげようという勉強会が9月29日、都内で開かれた。勉強会では大学図書館との連携やICT活用、レファレンスの利用など議会図書室改革の先進事例が報告され、参加者はその意義や方向性を共有した。
【連載】
□続・アサノ・ネクスト 浅野史郎 豊洲市場移転問題
□「後藤式」知域に飛び出す公務員ライフ/後藤好邦
自主的な活動を進めるうえでの大切な2つのポイント
□童門冬二の日本列島・諸国賢人列伝 細井平洲(十二) 江戸のポピュリズム
──────────────────────────────────────
□ザ・キーノート/清水真人
□自治・分権改革を追う/青山彰久
□新・地方自治のミ・ラ・イ/金井利之
□Gove Tech~デジタル時代の自治体イノベーション/後藤 浩
□自殺対策最前線「生きる支援」を、地域から/清水康之
□市民の常識VS役所のジョウシキ/今井 照
□地方分権改革と自治体実務──政策法務型思考のススメ/分権型政策法務研究会
□“危機”の中から──日本の社会保障と地域の福祉/野澤和弘
□自治体の防災マネジメント/鍵屋 一
□市民と行政を結ぶ情報公開・プライバシー保護/奥津茂樹
□もっと自治力を!広がる自主研修・ネットワーク【みんな・ど・さがだ(山形県酒田市)】
□公務職場の人・間・模・様/金子雅臣
□議会局「軍師」論のススメ/清水克士
□「自治体議会学」のススメ/江藤俊昭
□リーダーズ・ライブラリ
[著者に訊く!/『町の未来をこの手でつくる──紫波町オガールプロジェクト』猪谷千香]
カラーグラビア□自治・地域再興
[広井良典・京都大学こころの未来研究センター教授]
「定常型社会」に向けて発想の転換を
896市区町村が2040年までに消滅する可能性があるという日本創成会議のレポートの公表以来、全国の自治体では人口減少対策が最重要課題に浮上した感がある。その中で人口減少社会を「希望」ととらえるのが京都大学こころの未来研究センターの広井良典教授だ。広井教授は、高度経済時代の「拡大・成長」から、ポスト資本主義時代の「定常型社会」(経済成長を絶対的な目標とせずとも、十分な豊かさが実現されていく社会)に向けて発想の転換の必要性を説く。
□山間海間/芥川 仁
家族が一丸となり漁に精出す暮らし──徳島県阿南市中林町
□手業手技/大西暢夫
暮らしには、いつも漆の木──漆掻き職人・泉山義夫(岩手県二戸市浄法寺)
□ドキュメントW──戦火の日常を撮る/綿井健陽
「この戦争」は終わるのか
□人と地域をつなぐ──ご当地愛キャラ
大野ジョー(福岡県大野城市)
□クローズ・アップ
産学官合同で「イクボス宣言」──東京都豊島区
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■DATA・BANK2016 自治体の最新動向をコンパクトに紹介!
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これまで自治体では住民の「満足度」を高める取り組みを進めてきた。だが、これから求められるのは「納得」という視点だろう。人口減少と少子高齢化が進み、財政が逼迫する中で、住民には「あれも、これも」ではなく、多様な価値をすり合わせながら「あれか、これか」という選択をしてもらわなければならないからだ。その「納得」に向けたプロセスで重要になるのが「参画」や「対話(ダイアログ)」の手法。参画・対話を経た「納得」によって、自分事としてとらえるとともに、行動や実践にもつながっていく可能性がある。この特集ではこうした「納得」のプロセスについて考えてみたい。
■ 〈インタビュー〉民主主義は納得のプロセス/片山健也 北海道ニセコ町長
鈴木秀洋氏そもそも論からいうと、手間や時間がかかるのは、民主主義そのものの価値だと思う。いままでは逆に密室型ですべて行われてきて、住民と行政が対立するような構造が日本の社会を不幸にしてきた。そこは1回リセットすべき。ニセコ町ではいま、丁寧に合意形成を進めるのが当たり前になってきている。いかに民主主義を当たり前の道具としてみんなが使うかだと思う。
■「対話」により合意を「生成」し「地方創生」を/佐藤 淳
■対話が導く被災者が主体となる復興──協働型社会へのヒント/櫻井常矢
■エビデンスに基づく政策形成の可能性
──葉山町における協働による実証実験より/西尾真治
■公共施設の再編においていかに市民参加を進めるか/志村秀明
■説得型行政から納得型行政への転換を!/久恒啓一
〈取材リポート〉
◇総合計画の策定にSIMも活用した対話型の市民参画を導入/山形県酒田市
◇「対話による協働のまちづくり」を牧之原市の“文化”に/静岡県牧之原市
【スキルアップ特集:本音を引き出すインタビュー術】
インタビュー術というと、「公務員の私には関係ない」と思う人もいるかもしれません。しかし、市民ニーズを把握するための聞き取り調査、広報紙の取材、相談・窓口業務、もっと広く言えば部下との面談など、さまざまな日常の仕事の場面でインタビュー術が求められます。ただでさえ対面して相手と話すのは緊張するのに、さらに本音を引き出すにはどうすればよいでしょうか。対面時の心得や質問の仕方のコツなどを学び、聞き出す力を身につけましょう。
□相手の本音を引き出す質問力/渡瀬 謙
〈取材リポート〉
◇日本一の広報誌をつくり上げた広報マンの取材術とは
──公平性を重視した人選、相手との距離を縮める工夫がポイント/埼玉県三芳町
◇市民インタビューで人に寄り添い、共感を紡ぐ/神奈川県小田原市
【スキルアップ連載】
□相手の本音を引き出す質問力/渡瀬 謙
〈取材リポート〉
■管理職って面白い!/定野 司
■ファシリテーションdeコミュニケーション/加留部貴行
■職場の問題解決!事例で学ぶ人財マネジメント講座/高嶋直人
■クレーム対応駆け込み寺/関根健夫
■いい役所をつくろう!~みんなが主役の自治体改善運動/自治体改善マネジメント研究会
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●Governance Focus
□被災地は周辺部から住めなくなるのか
──台風10号、東北上陸で見えてきた災害の盲点(岩手県岩泉町)/葉上太郎
●Governance Topics
□地方創生の実現に向けて「プロフェッショナル人材戦略シンポジウム」を開催/内閣府
□県主催で「地域に飛び出す公務員」の交流を後押し
/地域に飛び出す公務員交流会(滋賀県)
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取材リポート
□平成にっぽんの首長 自治の自画像/ 堀見和道 高知県佐川町長
自伐型林業と新しいものづくりで地域社会の未来を創造する。
全国で初めて自伐型林業政策を公約に掲げて町長に就任した堀見和道・高知県佐川町長(48)。「チーム佐川」と地域おこし協力隊が新しいまちづくりに挑む。
3年前、町長選出馬のためにUターンし、初当選。全国で初めて自伐型林業政策を公約に掲げた。現在、13人の地域おこし協力隊を中心に自伐型林業の取り組みが始まっている。
□新版図の事情──“縮む社会”の現場を歩く/葉上太郎
「まちなか」が戻ってこそ【福島県南相馬市小高区の帰還(1)】
原発事故、続く苦悩
福島県南相馬市の小高区に出されていた避難指示が7月12日、解除された。同区の避難前の人口は約1万2800人と、これまでに帰還した“自治体”では最も多い。しかも2006年の合併で南相馬市になるまでは「小高町」だったので、商店街を中心にしてまとまりのある地区だった。つまり「まちなか」が復興してこその帰還になる。だが……。避難指示解除から3か月の街は、ひっそりとしたままだった。
□現場発!自治体の「政策開発」
多種多様な事業メニューで超高齢化対策を推進
──おのみち幸齢プロジェクト(広島県尾道市)
高齢化が進展している広島県尾道市は、住み慣れた地域でいきいきと暮らせるまちをめざして「おのみち幸齢プロジェクト」を推進している。課の壁を越えた若手職員によるプロジェクトチームが柔軟な発想で様々な事業を提言し、それに基づき事業化した多彩なメニューを提供しているのが特徴だ。健康づくり(介護予防)、高齢者のいきがいづくり、安心に暮らすための環境づくりの3テーマで13事業を展開している。
□人口減少・地域再生に挑む/吉田直幸
移住の可能性を高めるトライアルステイを実施
──神奈川県三浦市
「消滅可能性都市」とされた神奈川県三浦市は、学校法人東洋大学および民間不動産会社などと共同で「トライアルステイ(お試し居住)」に取り組んでいる。市内の空き家に短期間滞在して地域の魅力を体感してもらい、移住や二拠点(二地域)居住に結びつけるのがねらいだ。また、遊休不動産の有効活用を考える「リノベーションスクール」を実施し、まちの再生とビジネス創出による地域活性化をめざしている。
□議会改革リポート【変わるか!地方議会】
議会図書室改革でさらなる議会改革の推進を
──LM地議連が議会図書室改革で勉強会
地方自治法で設置義務が課せられているにもかかわらず、「物置」と化していることも少なくない議会図書室。これまであまり注目されていなかった議会図書室を改革することでさらなる議会改革につなげようという勉強会が9月29日、都内で開かれた。勉強会では大学図書館との連携やICT活用、レファレンスの利用など議会図書室改革の先進事例が報告され、参加者はその意義や方向性を共有した。
【連載】
□続・アサノ・ネクスト 浅野史郎 豊洲市場移転問題
□「後藤式」知域に飛び出す公務員ライフ/後藤好邦
自主的な活動を進めるうえでの大切な2つのポイント
□童門冬二の日本列島・諸国賢人列伝 細井平洲(十二) 江戸のポピュリズム
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□ザ・キーノート/清水真人
□自治・分権改革を追う/青山彰久
□新・地方自治のミ・ラ・イ/金井利之
□Gove Tech~デジタル時代の自治体イノベーション/後藤 浩
□自殺対策最前線「生きる支援」を、地域から/清水康之
□市民の常識VS役所のジョウシキ/今井 照
□地方分権改革と自治体実務──政策法務型思考のススメ/分権型政策法務研究会
□“危機”の中から──日本の社会保障と地域の福祉/野澤和弘
□自治体の防災マネジメント/鍵屋 一
□市民と行政を結ぶ情報公開・プライバシー保護/奥津茂樹
□もっと自治力を!広がる自主研修・ネットワーク【みんな・ど・さがだ(山形県酒田市)】
□公務職場の人・間・模・様/金子雅臣
□議会局「軍師」論のススメ/清水克士
□「自治体議会学」のススメ/江藤俊昭
□リーダーズ・ライブラリ
[著者に訊く!/『町の未来をこの手でつくる──紫波町オガールプロジェクト』猪谷千香]
カラーグラビア□自治・地域再興
[広井良典・京都大学こころの未来研究センター教授]
「定常型社会」に向けて発想の転換を
896市区町村が2040年までに消滅する可能性があるという日本創成会議のレポートの公表以来、全国の自治体では人口減少対策が最重要課題に浮上した感がある。その中で人口減少社会を「希望」ととらえるのが京都大学こころの未来研究センターの広井良典教授だ。広井教授は、高度経済時代の「拡大・成長」から、ポスト資本主義時代の「定常型社会」(経済成長を絶対的な目標とせずとも、十分な豊かさが実現されていく社会)に向けて発想の転換の必要性を説く。
□山間海間/芥川 仁
家族が一丸となり漁に精出す暮らし──徳島県阿南市中林町
□手業手技/大西暢夫
暮らしには、いつも漆の木──漆掻き職人・泉山義夫(岩手県二戸市浄法寺)
□ドキュメントW──戦火の日常を撮る/綿井健陽
「この戦争」は終わるのか
□人と地域をつなぐ──ご当地愛キャラ
大野ジョー(福岡県大野城市)
□クローズ・アップ
産学官合同で「イクボス宣言」──東京都豊島区
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■DATA・BANK2016 自治体の最新動向をコンパクトに紹介!
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